JPH1185195A - ディジタルデータの符号化方法 - Google Patents

ディジタルデータの符号化方法

Info

Publication number
JPH1185195A
JPH1185195A JP9247336A JP24733697A JPH1185195A JP H1185195 A JPH1185195 A JP H1185195A JP 9247336 A JP9247336 A JP 9247336A JP 24733697 A JP24733697 A JP 24733697A JP H1185195 A JPH1185195 A JP H1185195A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
masking
bit allocation
recording
digital data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9247336A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsumasa Kikuchi
光正 菊池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP9247336A priority Critical patent/JPH1185195A/ja
Publication of JPH1185195A publication Critical patent/JPH1185195A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
  • Transmission Systems Not Characterized By The Medium Used For Transmission (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 聴感特性と記録する目的を考慮してビットを
割り当て、効率の良い符号化を行い、音質の優れたディ
ジタルデータを記録することにより、ソースデータを聴
感上より良く再現できるディジタルデータの符号化方法
を提供する。 【解決手段】 step1では、記録する目的に最も好まし
いと想定されたマスキング特性が設定される。このマス
キング特性は、記録する目的の有する周波数特性に相関
しており、ソースデータの重要と予想される周波数帯域
にビットを密に割り当てるような、重み付けのパラメー
タのテーブルとしてあらかじめ用意されている。step2
では、step1で設定されたマスキング特性に基づいて、
目的に最適なビット割当て方法が、三つのビット割当て
方法の中から選択される。step3では、step2で選択さ
れたビット割当て方法によって、ビットが割り当てられ
る。step4では、step3で得られたビット割当て方法に
従って、符号化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミニディスクなど
の記録媒体に楽音や音声等のディジタルデータを記録す
るにあたって、楽音や音声等に適応して各周波数帯域の
スペクトルに対するビット割当てを行い、データ量を圧
縮することができる符号化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ミニディスクなどの記録媒体に楽
音や音声等のディジタルデータを記録するにあたって、
ユーザの都合に応じた音に仕上げるために信号を装飾す
ることが行われている。この信号の装飾は、楽音や音声
の信号がオーディオ機器のスピーカーから発せられる過
程において、オーディオ回路の周波数帯域フィルタ等に
より、アナログ信号の指定の周波数帯域を上げたり、下
げたりして周波数特性を変更することによって行われ
る。つまり、ユーザが聴感上良く聞こえる周波数特性を
設定し、設定された周波数特性に仕上げられた音を、A
/D変換回路によりディジタル化し、得られたディジタ
ルデータを記録することを行っている。
【0003】また、この機能を利用して、再生の環境に
応じて、補正されたディジタルデータを記録することも
行われている。例えば、電車内で使用する場合、外部雑
音により周波数の低域部分と高域部分がマスキングされ
聞き取りにくいことが想定される。このとき、オーディ
オ回路のフィルタにより、周波数の低域部分と高域部分
を周波数の中域部分に対して、量を上げて記録するとい
う補正を施す。そして、補正のかかった信号をA/D変
換回路によりディジタル化した信号を記録することで、
電車内で再生する際にマスキングされると想定される周
波数帯域の音を聞こえやすくしている。
【0004】また、記録しようとする音源が人間の声に
限られると想定されるときには、オーディオ回路のバン
ドパスフィルタにより、話し声の周波数帯域である10
0Hzから600Hz付近の信号のみを取り出すことを
行う。そして、取り出された信号を、A/D変換回路に
よりディジタル化した信号を記録することで、話し声の
周波数帯域以外の雑音を抑え、話し声の音を聞こえやす
くしている。
【0005】ここで、楽音や音声等のディジタルデータ
を高能率で圧縮符号化する方法として、ミニディスクで
用いられているATRAC(Adaptive Transform Acoust
ic Coding)が挙げられる。このATRACでは、高能率
で圧縮するために、ディジタルデータは、複数の周波数
帯域に分割された後、可変長の単位時間でブロック化さ
れてMDCT(Modified Discrete Cosine Transform)処
理が施されてスペクトル信号に変換され、さらに聴覚心
理特性を利用して割当てられたビット数で各スペクトル
信号がそれぞれ符号化される。
【0006】また、上記圧縮符号化に適用することがで
きる聴覚心理特性には、等ラウドネス特性やマスキング
効果が挙げられる。等ラウドネス特性は、同じ音圧レベ
ルの音であっても、人間が感じ取る音の大きさが周波数
によって変化することを表すものであり、したがって、
人間が感じ取ることができる音の大きさである最小可聴
限が、周波数によって変化することを表している。一
方、マスキング効果には、同時マスキングと経時マスキ
ングとがあり、同時マスキングは、複数の周波数成分の
音が同時に発生しているときに、ある音が別の音を聴き
取りにくくさせる現象であり、経時マスキングは、大き
な音の時間軸方向の前後では、マスキングを受ける現象
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構造におい
て、聴感上の音の仕上がりを改善しようとする場合、記
録媒体に記録しようとする楽音、音声の信号に対し、ア
ナログオーディオ回路によりバンドパスフィルタ等を使
うことによって、周波数特性を変更することで行ってい
る。
【0008】しかしながら、この方法では、信号の各周
波数における量を加減しているだけであり、各信号の情
報量や分解能に関して、聴感上あまり変化するものでは
なく、ユーザの聴覚と一致した音質を得ることができな
いという問題が生ずる。
【0009】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、聴感特性と記録する目的
を考慮してビットを割り当て、効率の良い符号化を行
い、音質の優れたディジタルデータを記録することによ
り、ソースデータを聴感上より良く再現できるディジタ
ルデータの符号化方法を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1のディジタルデ
ータの符号化方法は、上記の課題を解決するために、音
源の発する楽音、音声等のディジタルデータを周波数領
域に変換し、変換されたスペクトラムを複数の周波数帯
域に分割し、各周波数帯域ごとにビット割当てを行って
符号化する方法において、聴覚心理特性を反映して、上
記各周波数帯域のパワーまたはエネルギの大きさから各
周波数帯域のマスキング閾値対雑音比を求め、該マスキ
ング閾値対雑音比の大小に基づいて上記ビット割当てを
行う方法と、各周波数帯域のパワーまたはエネルギの代
表値に基づいて上記ビット割当てを行う方法と、上記2
種類の方法の処理にそれぞれ重み付けを行って上記ビッ
ト割当てを行う方法とを、記録する目的ごとにあらかじ
め用意されたマスキング特性に基づいて、切換え可能と
することを特徴としている。
【0011】上記の構成により、ディジタルデータは以
下のように符号化される。
【0012】まず、記録する目的に最も好ましいと想定
され、選択されたマスキング特性が設定される。このマ
スキング特性は、記録する目的ごとに、その目的の有す
る周波数成分特性(ソースデータ、記録環境の外部雑
音、再生環境の外部雑音、等)に相関している。そし
て、ソースデータの重要と予想される周波数帯域のビッ
ト割当てを密とするような、重み付けのパラメータデー
タの詳細なテーブルとしてあらかじめ用意されている。
【0013】つづいて、選択されたマスキング特性に基
づいて、目的に最適なビット割当て方法が、次の三つの
中から選択される。 聴覚心理特性を反映して、各周波数帯域のパワーま
たはエネルギの大きさから各周波数帯域のマスキング閾
値対雑音比を求め、マスキング閾値対雑音比の大小に基
づいてビット割当てを行う方法 各周波数帯域のパワーまたはエネルギの代表値に基
づいてビット割当てを行う方法 上記2種類の方法の処理にそれぞれ重み付けを行っ
てビット割当てを行う方法
【0014】その後、選択されたビット割当て方法によ
って、ビットを割り当て、得られたビット割当てにした
がって、符号化し、記録される。
【0015】以上より、記録する目的の周波数特性が、
あるビット割当て方法に不向きなものであっても、他の
ビット割当て方法を用いることができるため、目的に最
適なビット割当て方法が自動的に選択され、ビット割当
てを行うことができる。
【0016】これにより、不必要な周波数帯域に割り当
てるビット数を少なくして情報量を減らし、記録する目
的上重要と予想される周波数帯域に割り当てるビット数
を多くして情報量を増やすことができる。
【0017】したがって、聴感特性と記録する目的を考
慮した、効率の良い符号化を行い、音質の優れたディジ
タルデータを記録媒体に記録することができるため、聴
感上より良く再現することができる。
【0018】請求項2のディジタルデータの符号化方法
は、上記の課題を解決するために、請求項1の構成に加
えて、上記マスキング特性は、上記音源の種別ごとに用
意されることを特徴としている。
【0019】上記の構成により、請求項1の構成による
作用に加えて、特に、マスキング特性を音源の種別ごと
にあらかじめ用意しておくことにより、音源の種別につ
いて、ソースデータに最も好ましいと想定されるマスキ
ング特性を選択し、このマスキング特性に最適なビット
割当て方法を選択する。
【0020】これにより、不必要な周波数帯域に割り当
てるビット数を少なくして情報量を減らし、重要と予想
される選択された音源の周波数帯域に割り当てるビット
数を多くして情報量を増やすことができる。
【0021】よって、聴感特性とユーザが趣を置く音源
の音の特性を考慮した、効率の良い符号化を行い、音質
の優れたディジタルデータを記録媒体に記録することが
できるため、ユーザが趣を置く音源の音を聴感上より良
く再現することができる。
【0022】請求項3のディジタルデータの符号化方法
は、上記の課題を解決するために、請求項1の構成に加
えて、上記マスキング特性は、ソースデータの種別およ
びソースデータに含まれる上記音源の数ごとに用意され
ることを特徴としている。
【0023】上記の構成により、請求項1の構成による
作用に加えて、特に、マスキング特性をソースデータの
種別およびソースデータに含まれる上記音源の数ごとに
あらかじめ用意しておくことにより、ソースデータの種
別およびソースデータに含まれる上記音源の数につい
て、ソースデータに最も好ましいと想定されるマスキン
グ特性を選択し、このマスキング特性に最適なビット割
当て方法を選択する。
【0024】これにより、不必要な周波数帯域に割り当
てるビット数を少なくして情報量を減らし、ソースデー
タの重要と予想される周波数帯域に割り当てるビット数
を多くして情報量を増やすことができる。
【0025】よって、聴感特性とユーザが趣を置く音の
特性を考慮した、効率の良い符号化を行い、音質の優れ
たディジタルデータを記録媒体に記録することができる
ため、ユーザが趣を置く音を聴感上より良く再現するこ
とができる。
【0026】請求項4のディジタルデータの符号化方法
は、上記の課題を解決するために、請求項1の構成に加
えて、上記マスキング特性は、再生環境ごとに用意され
ることを特徴としている。
【0027】上記の構成により、請求項1の構成による
作用に加えて、特に、マスキング特性を再生環境ごとに
あらかじめ用意しておくことにより、再生環境の外部雑
音について、ソースデータに最も好ましいと想定される
マスキング特性を選択し、このマスキング特性に最適な
ビット割当て方法を選択する。
【0028】これにより、再生環境の外部雑音によりマ
スキングされやすい周波数帯域ほど割り当てるビット数
を少なくし、マスキングされにくい周波数帯域ほど割り
当てるビット数を多くすることができる。つまり、聞こ
えやすい周波数帯域に割り当てるビット数を集中させる
ことにより、聴感上の情報量を増すことができる。
【0029】よって、再生環境を考慮した、効率の良い
符号化を行い、音質の優れたディジタルデータを記録媒
体に記録することができるため、ソースデータを聴感上
より良く再現することができる。
【0030】請求項5のディジタルデータの符号化方法
は、上記の課題を解決するために、コンパクトディスク
等に記録されたディジタルデータを周波数領域に変換
し、変換されたスペクトラムを複数の周波数帯域に分割
し、各周波数帯域ごとにビット割当てを行って符号化す
る方法において、上記周波数帯域ごとに発生周波数をサ
ンプリングし、得られた周波数成分の発生傾向に基づい
て、上記ビット割当てを行うことを特徴としている。
【0031】上記の構成により、ソースデータをアナロ
グ信号に変換し、バンドパスフィルタによって任意に分
割された周波数領域ごとに発生周波数成分をサンプリン
グして、周波数成分の発生傾向を抽出し、得られた周波
数成分の発生傾向に基づいて、ビット割当てを行う。
【0032】これにより、発生周波数成分が多い周波数
帯域ほど、多くのビットを割り当てることにより、情報
量を集中させて、記録することができる。よって、録音
ソースであるコンパクトディスクの周波数分布特性を考
慮して効率の良い符号化を行い、音質の優れたディジタ
ルデータを記録媒体に記録するため、ソースデータを聴
感上より良く再現することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕本発明の一実施の形態について図1か
ら図4に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0034】まず、本実施の形態にかかるディジタルデ
ータの符号化方法を適用したミニディスク録音再生装置
1を、図2を用いて簡単に説明する。
【0035】コンパクトディスク再生装置や、衛星放送
受信装置などのディジタル音声信号源から、入力端子2
に、例えば光信号でディジタルデータがシリアル入力さ
れる。上記光信号は、光電素子3において電気信号に変
換された後、ディジタルPLL回路4に入力される。デ
ィジタルPLL回路4は、上記ディジタルデータから、
クロックの抽出を行うとともに、サンプリング周波数お
よび量子化ビット数に対応したマルチビットデータを再
現する。上記マルチビットデータは、例えばコンパクト
ディスクの44.1kHz、ディジタルオーディオテー
プレコーダの48kHz、または衛星放送(Aモード)
の32kHzなどの各種のサンプリング周波数から、周
波数変換回路5において、ミニディスクの規格に対応し
た44.1kHzのマルチビットデータにサンプリング
レートが変換された後、音声圧縮回路6に入力される。
【0036】また、入力端子38には、オーディオ信号
であるアナログデータが入力される。上記アナログデー
タは、アナログ/ディジタル(A/D)変換回路39に
より、44.1kHz基準のディジタルデータに変換さ
れた後、音声圧縮回路6に入力される。
【0037】音声圧縮回路6は、前記ATRAC方式に
よって入力データの圧縮符号化を行い、その符号化され
た音声データは、ショックプルーフメモリコントローラ
7を介して、信号処理回路8に入力される。上記ショッ
クプルーフメモリコントローラ7に関連してショックプ
ルーフメモリ9が設けられている。このショックプルー
フメモリ9は、音声圧縮回路6から出力される音声デー
タの転送速度と、信号処理回路8に入力される音声デー
タの転送速度との差を吸収するとともに、後述する再生
時における振動等の外乱による再生信号の中断を補間
し、音声データを保護するためのものである。
【0038】信号処理回路8は、エンコーダおよびデコ
ーダとしての機能を備えており、上記音声データをシリ
アルの磁界変調信号にエンコードしてヘッド駆動回路1
1に与える。ヘッド駆動回路11は、記録ヘッド12を
光磁気ディスクであるミニディスク13上の所定の記録
位置に移動させるとともに、上記磁界変調信号に対応し
た磁界を発生させる。このとき、ミニディスク13の上
記所定の記録位置には、光ピックアップ21からレーザ
光が照射されており、これによって磁界に対応した磁化
パターンがミニディスク13上に形成されてゆく。
【0039】一方、ミニディスク13からは、上記磁化
パターンに対応したシリアル信号が上記光ピックアップ
21によって再生され、該信号は高周波(RF)アンプ
22で増幅された後、上記信号処理回路8に入力されて
上記音声データにデコードされる。デコードされた音声
データは、上記ショックプルーフメモリコントローラ7
およびショックプルーフメモリ9によって上記外乱によ
る影響が除去された後、音声伸長回路23に入力され
る。音声伸長回路23は、前記ATRAC方式による圧
縮符号化の逆変換処理を行い、フルビットのディジタル
音声信号に復調を行う。復調されたディジタル音声信号
は、ディジタル/アナログ(D/A)変換回路24によ
ってアナログ音声信号に変換された後、出力端子25か
ら出力される。
【0040】上記高周波アンプ22で増幅されたシリア
ル信号は、また、サーボ回路31に入力されており、こ
のサーボ回路31は、再生されたシリアル信号に応答し
て、ドライバ回路32を介してスピンモータ33の回転
速度をフィードバック制御し、これによって所望する線
速度での再生が可能となる。そして、送りモータ34の
回転速度をフィードバック制御し、これによって光ピッ
クアップ21のミニディスク13の半径方向に対する変
移、すなわちトラッキングを制御することができる。さ
らに、光ピックアップ21のフォーカシングをフィード
バック制御する。
【0041】上記サーボ回路31、光ピックアップ2
1、高周波アンプ22、信号処理回路8およびドライバ
回路32などは、電源ON/OFF回路35によって電
力付勢される。また、この電源ON/OFF回路35の
電源ON/OFF動作や、後述する信号処理動作など
が、システムコントロールマイコン36によって集中管
理されている。そして、システムコントロールマイコン
36に関連して、入力操作手段37が設けられており、
聴取者によって、曲名入力や選曲操作などとともに、後
述するマスキング特性指示ができるようになっている。
【0042】上述のように構成されたミニディスク録音
再生装置1では、上記音声圧縮回路6において前記AT
RAC方式に従うビット割当て法が行われる。上記AT
RAC方式では、44.1kHzでサンプリングされた
音声データは、所定の周波数帯域、すなわち0〜5.5
kHzのLow帯域、5.5〜11kHzのMiddl
e帯域および11〜22kHzのHigh帯域に分割、
および分割された各周波数帯域ごとに所定の時間フレー
ムにわたる音声データが上記MDCT処理によって周波
数領域に変換され、変換されたMDCT係数が各周波数
帯域のスペクトルパワーに、さらに変換される。こうし
て得られた各スペクトルパワーに対応して、ビット割当
て処理が行われることになる。
【0043】音声圧縮回路6は、テーブルROM6aを
内蔵しており、このテーブルROM6a内には、上記A
TRAC方式に従うマスキング特性および最小可聴限特
性が記憶されている。
【0044】つぎに、上記ミニディスク録音再生装置1
によって、ミニディスク13に楽音ソースを録音する際
の動作について説明する。
【0045】図2に示すように、本実施の形態にかかる
ミニディスク録音再生装置1には、特に、楽器指示手段
51を有するマスキング特性指示手段50が入力操作手
段37内に設けられている。上記楽器指示手段51に
は、各楽器(音源)を指定し、その楽器の周波数特性を
設定するピアノボタン51a、ヴァイオリンボタン51
b、・・・が設けられている。
【0046】つぎに、図1に示すフローチャートにした
がって、上記ミニディスク録音再生装置1によって、記
録する楽音ソースに最も好ましいと想定されるマスキン
グ特性を指定し、これに基づいて最適なビット割当て方
法を選択して、ビットを割り当て、符号化し、ミニディ
スク13に記録する際の動作について説明する。なお、
以下のすべての処理はシステムコントロールマイコン3
6によって集中管理されている。
【0047】まず、上記楽器指示手段51のボタンの一
つを選択することにより、一連の手順が開始する。step
1では、システムコントロールマイコン36を介して、
記録する楽音ソースに最も好ましいと想定され、楽器指
示手段51によって選択された楽器のマスキング特性
が、テーブルROM6aから読み出されて、音声圧縮回
路6に設定される。このマスキング特性は、各楽器の1
音に含まれる周波数成分特性(倍音等)に相関して、あ
らかじめ楽器の種別ごとに作成されており、マスキング
特性の重み付けのパラメータデータの詳細なテーブルと
して、マスキング特性保持手段としての機能を有するテ
ーブルROM6aに記憶されている。
【0048】ここで、楽器として、ピアノが選択された
場合と、ヴァイオリンが選択された場合を例として説明
する。
【0049】まず、ソロのピアノ曲のようにピアノの音
に趣を置いて録音する場合、上記楽器指示手段51で、
ピアノボタン51aが押される。この操作により、ピア
ノのマスキング特性が選択され、テーブルROM6aか
ら読み出されて音声圧縮回路6に設定される。
【0050】図3に、ピアノの音のパワー−周波数特性
を示す。図3中の破線は、ピアノの音に対するマスキン
グ特性であり、ピアノの1音が発生されたときの周波数
成分の分布を想定して作成されている。したがって、例
えば、ピアノは基音の3倍音のパワーが強いため、基音
の3倍音の周波数帯域にビットを多く割り当て、情報量
を多くして詳しく記録できるようなマスキング特性の重
み付けのパラメータデータとなっている。
【0051】同様に、ソロのヴァイオリン曲のようにヴ
ァイオリンの音に趣を置いて録音する場合、上記楽器指
示手段51で、ヴァイオリンボタン51bが押される。
この操作により、ヴァイオリンのマスキング特性が選択
され、テーブルROM6aから読み出されて音声圧縮回
路6に設定される。
【0052】図4に、ヴァイオリンの音のパワー−周波
数特性を示す。図4中の破線は、ヴァイオリンの音に対
するマスキング特性であり、ヴァイオリンの1音が発生
されたときの周波数成分の分布を想定して作成されてい
る。したがって、例えば、ヴァイオリンは基音の5倍音
のパワーが強いため、基音の5倍音の周波数帯域にビッ
トを多く割当て、情報量を多くして詳しく記録できるよ
うなマスキング特性の重み付けのパラメータデータとな
っている。
【0053】つづいて、step2では、音声圧縮回路6に
設定されたマスキング特性に基づいて、その楽音ソース
に最適なビット割当て方法が、次の三つの中から選択さ
れる。なお、それぞれのビット割当て方法は、従来より
知られたものであるため詳細な説明は省略する。 聴覚心理特性を反映して、各周波数帯域のパワーま
たはエネルギの大きさから各周波数帯域のマスキング閾
値対雑音比を求め、マスキング閾値対雑音比の大小に基
づいてビット割当てを行う方法 各周波数帯域のパワーまたはエネルギの代表値に基
づいてビット割当てを行う方法 上記2種類の方法の処理にそれぞれ重み付けを行っ
てビット割当てを行う方法
【0054】その後、step3では、step2において選択
されたビット割当て方法によって、ビットを割り当て
る。そして、step4では、得られたビット割当てにした
がって、符号化する。最後に、ミニディスク13に記録
することで、一連の手順が完了する。
【0055】以上のように、楽器(音源)の種別ごとに
あらかじめ用意しておいたマスキング特性の中から、楽
音ソース(ソースデータ)に最も好ましいと想定される
マスキング特性を選択し、このマスキング特性に最適な
ビット割当て方法を選択することによって、記録する楽
音ソースが、あるビット割当て方法に不向きなものであ
っても、他のビット割当て方法を用いることができるた
め、楽音ソースに最適なビット割当て方法が自動的に選
択され、ビット割当てを行うことができる。
【0056】具体的には、ホワイトノイズなどの比較的
スペクトラム成分がフラットなデータに対しては、周波
数軸でフラットなビット割当てを行うことができ、ま
た、正弦波信号などの狭帯域の信号を含むデータに対し
ては、その狭帯域の信号への重点的なビット割当てを行
うこともできる。
【0057】これにより、不必要な周波数帯域に割り当
てるビット数を少なくして情報量を減らし、楽音ソース
の重要と予想される周波数帯域に割り当てるビット数を
多くして情報量を増やすことができる。
【0058】よって、聴感特性とユーザが趣を置く楽器
の音の特性を考慮した、効率の良い符号化を行い、音質
の優れたディジタルデータを記録媒体に記録することが
できるため、ユーザが趣を置く楽器等の音源の音を聴感
上、より良く再現することができる。
【0059】なお、以上では、音源を楽器と限定し、ピ
アノとヴァイオリンを例として説明したが、これに限る
ものではない。
【0060】また、この方法は、音源ごとに用意したマ
スキング特性に基づいて行うため、音源の数が少ない場
合に有効である。
【0061】〔実施の形態2〕本発明の他の実施の形態
として、上述した実施の形態1の構成において、マスキ
ング特性がソースデータの種別および含まれる音源数に
応じて用意される場合の構成について、図1、図2、図
5、図6に基づいて以下に説明する。なお、説明の便宜
上、実施の形態1において図1、図2に示した構成と同
一の部材には、同一の符号を付記し、その説明を省略す
る。
【0062】本実施の形態にかかるディジタルデータの
符号化方法を適用したミニディスク録音再生装置1(図
2)によって、ミニディスク13に楽音ソースを録音す
る際の動作は、以下のとおりである。
【0063】図2に示すように、本実施の形態にかかる
ミニディスク録音再生装置1には、特に、編成指示手段
52を有するマスキング特性指示手段50が入力操作手
段37内に設けられている。上記編成指示手段52に
は、楽音ソースのジャンル(ソースデータの種別)およ
び含まれる楽器数(音源数)を、その楽音ソースの編成
として指定し、その編成の有する周波数特性を設定する
ボタンが設けられている。本実施の形態では、例とし
て、ジャンルをジャズとして、カルテットボタン52
a、ビッグバンドボタン52b、・・・が設けられてい
る。
【0064】つぎに、図1に示すフローチャートにした
がって、上記ミニディスク録音再生装置1によって、記
録する楽音ソースに最も好ましいと想定されるマスキン
グ特性を指定し、これに基づいて最適なビット割当て方
法を選択して、ビットを割り当て、符号化し、ミニディ
スク13に記録する際の動作について説明する。なお、
以下のすべての処理はシステムコントロールマイコン3
6によって集中管理されている。
【0065】まず、上記編成指示手段52のボタンの一
つを選択することにより、一連の手順が開始する。step
1では、システムコントロールマイコン36を介して、
記録する楽音ソースに最も好ましいと想定され、編成指
示手段52によって選択された編成のマスキング特性
が、テーブルROM6aから読み出されて、音声圧縮回
路6に設定される。このマスキング特性は、楽音ソース
の編成(ジャンルおよび楽器数)ごとに、その編成の有
する周波数成分特性(倍音等)に相関して、あらかじめ
作成されており、マスキング特性の重み付けのパラメー
タデータの詳細なテーブルとして、マスキング特性保持
手段としての機能を有するテーブルROM6aに記憶さ
れている。
【0066】つまり、同じ音楽でも、ジャズとクラシッ
クとではジャンルが異なるため、別のマスキング特性を
用いる。また、同じジャンルの音楽でも、含まれる楽器
数が異なれば、別のマスキング特性を用いる。例えば、
同じジャズであっても、楽器数の多いビッグバンドと楽
器数の少ないカルテットでは、周波数特性が異なるため
別のマスキング特性を用いる。これにより、発生される
信号1音の周辺周波数の成分の内容を、楽器数ごとに考
慮することができる。すなわち、楽器数が少ないとき
は、ピークとなる周波数の周辺分布が少なく、ピークの
隣接周波数成分はピークの音自身によるものが大きいと
想定したマスキング特性を用いることができる。また、
楽器数が多いときは、ピークのある周波数の周辺分布が
多く、ピークの隣接周波数成分はピークの音以外による
ものが多いと想定したマスキング特性を用いることがで
きる。
【0067】ここで、編成として、ジャズのカルテット
が選択された場合と、ジャズのビッグバンドが選択され
た場合を例として説明する。
【0068】まず、ジャズのカルテットの曲を録音する
場合、上記編成指示手段52で、カルテットボタン52
aが押される。この操作により、ジャズのカルテットの
マスキング特性が選択され、テーブルROM6aから読
み出されて音声圧縮回路6に設定される。
【0069】図5に、ジャズのカルテットの音のパワー
−周波数特性を示す。図5中の破線は、ジャズのカルテ
ットの音に対するマスキング特性であり、ジャズのカル
テットの1音が発生されたときの周波数成分の分布を想
定して作成されている。したがって、例えば、ピークと
なる周波数成分単位での間隔が開いているという特徴を
考慮して、高音の周波数帯域にビットを多く割り当て、
情報量を多くして詳しく記録できるようなマスキング特
性の重み付けのパラメータデータとなっている。
【0070】同様に、ジャズのビッグバンドの曲を録音
する場合、上記編成指示手段52で、ビッグバンドボタ
ン52bが押される。この操作により、ジャズのビッグ
バンドのマスキング特性が選択され、テーブルROM6
aから読み出されて音声圧縮回路6に設定される。
【0071】図6に、ジャズのビッグバンドの音のパワ
ー−周波数特性を示す。図6中の破線は、ジャズのビッ
グバンドの音に対するマスキング特性であり、ジャズの
ビッグバンドの1音が発生されたときの周波数成分の分
布を想定して作成されている。したがって、例えば、ピ
ークとなる周波数成分単位での間隔が狭く、平均化して
いるという特徴を考慮して、周波数帯域の全域にわたっ
て平均的にビットを割り当て、記録できるようなマスキ
ング特性の重み付けのパラメータデータとなっている。
【0072】つづいて、step2では、音声圧縮回路6に
設定されたマスキング特性に基づいて、その楽音ソース
に最適なビット割当て方法が、次の三つの中から選択さ
れる。なお、それぞれのビット割当て方法は、従来より
知られたものであるため詳細な説明は省略する。 聴覚心理特性を反映して、各周波数帯域のパワーま
たはエネルギの大きさから各周波数帯域のマスキング閾
値対雑音比を求め、マスキング閾値対雑音比の大小に基
づいてビット割当てを行う方法 各周波数帯域のパワーまたはエネルギの代表値に基
づいてビット割当てを行う方法 上記2種類の方法の処理にそれぞれ重み付けを行っ
てビット割当てを行う方法
【0073】その後、step3では、step2において選択
されたビット割当て方法によって、ビットを割り当て
る。そして、step4では、得られたビット割当てにした
がって、符号化する。最後に、ミニディスク13に記録
することで、一連の手順が完了する。
【0074】以上のように、楽音ソース(ソースデー
タ)の編成(ジャンルおよび楽器数)ごとにあらかじめ
用意しておいたマスキング特性の中から、楽音ソースに
最も好ましいと想定されるマスキング特性を選択し、こ
のマスキング特性に最適なビット割当て方法を選択する
ことによって、記録する楽音ソースが、あるビット割当
て方法に不向きなものであっても、他のビット割当て方
法を用いることができるため、楽音ソースに最適なビッ
ト割当て方法が自動的に選択され、ビット割当てを行う
ことができる。
【0075】具体的には、例えば、楽音ソースがオーケ
ストラの演奏のように、多数のローカルピークを有する
音と雑音とで構成される場合には、大きい信号の近くの
帯域にある小さいローカルピークの成分の楽音や雑音を
マスクしてビット割当てを無くし、マスクされない大き
い信号へとビットの割当てを集中させることができる。
したがって、マスキング閾値対雑音比に基づいてビット
割当てを行うことにより、忠実度の高い録音を行うこと
ができる。
【0076】また、楽音ソースがソロのクラリネット演
奏などのように、3〜4個程度の適度のローカルピーク
を有する楽音と雑音とで構成される場合には、マスキン
グ閾値対雑音比と、雑音パワーとに重み付けしてビット
割当てを行うことにより、録音の忠実度を上げることが
できる。
【0077】これにより、不必要な周波数帯域に割り当
てるビット数を少なくして情報量を減らし、楽音ソース
の重要と予想される周波数帯域に割り当てるビット数を
多くして情報量を増やすことができる。
【0078】よって、聴感特性とユーザが趣を置く音の
特性を考慮した、効率の良い符号化を行い、音質の優れ
たディジタルデータを記録媒体に記録することができる
ため、ユーザが趣を置く音を聴感上より良く再現するこ
とができる。
【0079】なお、以上では、記録するソースデータを
楽音を例に説明したが、これに限定するものではない。
【0080】〔実施の形態3〕本発明の他の実施の形態
として、上述した実施の形態1の構成において、マスキ
ング特性が再生する環境に応じて用意される場合の構成
について、図1、図2、図7、図8に基づいて以下に説
明する。なお、説明の便宜上、実施の形態1において図
1、図2に示した構成と同一の部材には、同一の符号を
付記し、その説明を省略する。
【0081】本実施の形態にかかるディジタルデータの
符号化方法を適用したミニディスク録音再生装置1(図
2)によって、ミニディスク13に楽音ソースを録音す
る際の動作は、以下のとおりである。
【0082】図2に示すように、本実施の形態にかかる
ミニディスク録音再生装置1には、特に、再生環境指示
手段53を有するマスキング特性指示手段50が入力操
作手段37内に設けられている。上記再生環境指示手段
53には、再生環境ごとに再生時の周囲の外部雑音の周
波数特性を設定するボタンが設けられている。本実施の
形態では、例として、電車内での再生を想定する電車ボ
タン53a、自家用車内での再生を想定する自家用車ボ
タン53b、・・・が設けられている。
【0083】つぎに、図1に示すフローチャートにした
がって、上記ミニディスク録音再生装置1によって、再
生環境に最も好ましいと想定されるマスキング特性を指
定し、これに基づいて最適なビット割当て方法を選択し
て、ビットを割り当て、符号化し、ミニディスク13に
記録する際の動作について説明する。なお、以下のすべ
ての処理はシステムコントロールマイコン36によって
集中管理されている。
【0084】まず、上記再生環境指示手段53のボタン
の一つを選択することにより、一連の手順が開始する。
step1では、システムコントロールマイコン36を介し
て、再生環境に最も好ましいと想定され、再生環境指示
手段53によって選択されたマスキング特性が、テーブ
ルROM6aから読み出されて、音声圧縮回路6に設定
される。このマスキング特性は、再生環境ごとに、周辺
の外部雑音の有する周波数成分特性に相関して、あらか
じめ作成されており、マスキング特性の重み付けのパラ
メータデータの詳細なテーブルとして、マスキング特性
保持手段としての機能を有するテーブルROM6aに記
憶されている。
【0085】つまり、同じミニディスクでも、電車内で
再生する場合と自家用車内で再生する場合では、周囲の
外部雑音の周波数成分の特性が異なるため、別のマスキ
ング特性を用いる。
【0086】ここで、再生環境として、電車内が選択さ
れた場合と、自家用車内が選択された場合を例として説
明する。
【0087】まず、電車内で再生することを想定して録
音する場合、上記再生環境指示手段53で、電車ボタン
53aが押される。この操作により、電車内での外部雑
音のマスキング特性が選択され、テーブルROM6aか
ら読み出されて音声圧縮回路6に設定される。
【0088】図7に、電車内での外部雑音のパワー−周
波数特性を一点鎖線で示す。なお、図7中の実線は、あ
るソースデータのパワー−周波数特性である。また、図
7中の破線は、電車内での外部雑音が発生したときの周
波数成分の分布を想定して作成されたマスキング特性で
ある。したがって、例えば、電車内での外部雑音は低域
の周波数帯域で大きいという特徴を考慮して、外部雑音
によってマスキングされやすい低域の周波数帯域に割り
当てるビットを少なくし、聞こえやすい周波数帯域にビ
ットを多く割り当て、情報量を多くして詳しく記録でき
るようなマスキング特性の重み付けのパラメータデータ
となっている。
【0089】同様に、自家用車内で再生することを想定
して録音する場合、上記再生環境指示手段53で、自家
用車ボタン53bが押される。この操作により、自家用
車内での外部雑音のマスキング特性が選択され、テーブ
ルROM6aから読み出されて音声圧縮回路6に設定さ
れる。
【0090】図8に、自家用車内での外部雑音のパワー
−周波数特性を一点鎖線で示す。なお、図8中の実線
は、あるソースデータのパワー−周波数特性である。ま
た、図8中の破線は、自家用車内での外部雑音が発生し
たときの周波数成分の分布を想定して作成されたマスキ
ング特性である。したがって、例えば、自家用車内での
外部雑音は中域の周波数帯域で大きいという特徴を考慮
して、外部雑音によってマスキングされやすい中域の周
波数帯域に割り当てるビットを少なくし、聞こえやすい
周波数帯域にビットを多く割り当て、情報量を多くして
詳しく記録できるようなマスキング特性の重み付けのパ
ラメータデータとなっている。
【0091】つづいて、step2では、音声圧縮回路6に
設定されたマスキング特性に基づいて、その再生環境に
最適なビット割当て方法が、次の三つの中から選択され
る。なお、それぞれのビット割当て方法は、従来より知
られたものであるため詳細な説明は省略する。 聴覚心理特性を反映して、各周波数帯域のパワーま
たはエネルギの大きさから各周波数帯域のマスキング閾
値対雑音比を求め、マスキング閾値対雑音比の大小に基
づいてビット割当てを行う方法 各周波数帯域のパワーまたはエネルギの代表値に基
づいてビット割当てを行う方法 上記2種類の方法の処理にそれぞれ重み付けを行っ
てビット割当てを行う方法
【0092】その後、step3では、step2において選択
されたビット割当て方法によって、ビットを割り当て
る。そして、step4では、得られたビット割当てにした
がって、符号化する。最後に、ミニディスク13に記録
することで、一連の手順が完了する。
【0093】以上のように、再生環境ごとにあらかじめ
用意しておいたマスキング特性の中から、再生環境の外
部雑音に対して最も好ましいと想定されるマスキング特
性を選択し、このマスキング特性に最適なビット割当て
方法を選択することによって、再生環境の外部雑音が、
あるビット割当て方法に不向きなものであっても、他の
ビット割当て方法を用いることができるため、再生環境
に最適なビット割当て方法が自動的に選択され、ビット
割当てを行うことができる。
【0094】これにより、再生環境の外部雑音によりマ
スキングされやすい周波数帯域ほど割り当てるビット数
を少なくし、マスキングされにくい周波数帯域ほど割り
当てるビット数を多くすることができる。つまり、聞こ
えやすい周波数帯域に割り当てるビット数を集中させる
ことにより、聴感上の情報量を増すことができる。
【0095】よって、再生環境を考慮した、効率の良い
符号化を行い、音質の優れたディジタルデータを記録媒
体に記録することができるため、聴感上より良く再現す
ることができる。
【0096】なお、以上で挙げた再生環境の例は、これ
に限定するものではない。
【0097】〔実施の形態4〕本発明の他の実施の形態
として、上述した実施の形態1の構成において、マスキ
ング特性が記録する目的に応じて用意される場合の構成
について、図1、図2、図9に基づいて以下に説明す
る。なお、説明の便宜上、実施の形態1において図1、
図2に示した構成と同一の部材には、同一の符号を付記
し、その説明を省略する。
【0098】本実施の形態にかかるディジタルデータの
符号化方法を適用したミニディスク録音再生装置1(図
2)によって、ミニディスク13にソースデータを録音
する際の動作は、以下のとおりである。
【0099】図2に示すように、本実施の形態にかかる
ミニディスク録音再生装置1には、特に、目的指示手段
54を有するマスキング特性指示手段50が入力操作手
段37内に設けられている。上記目的指示手段54に
は、例えば「会議での人の話を録音する」というような
目的ごとに、記録するソースデータと記録環境の外部雑
音の想定される周波数特性を設定するボタンが設けられ
ている。本実施の形態では、例として、会議を録音する
ための会議ボタン54a、・・・が設けられている。な
お、目的によっては、再生環境の外部雑音やその他の付
加的効果の周波数特性を、想定する周波数特性に含める
ことも可能である。
【0100】つぎに、図1に示すフローチャートにした
がって、上記ミニディスク録音再生装置1によって、記
録する目的に最も好ましいと想定されるマスキング特性
を指定し、これに基づいて最適なビット割当て方法を選
択して、ビットを割り当て、符号化し、ミニディスク1
3に記録する際の動作について説明する。なお、以下の
すべての処理はシステムコントロールマイコン36によ
って集中管理されている。
【0101】まず、上記目的指示手段54のボタンの一
つを選択することにより、一連の手順が開始する。step
1では、システムコントロールマイコン36を介して、
記録する目的に最も好ましいと想定され、目的指示手段
54によって選択されたマスキング特性が、テーブルR
OM6aから読み出されて、音声圧縮回路6に設定され
る。このマスキング特性は、記録する目的ごとに、その
目的の有する周波数成分特性(ソースデータ、記録環境
の外部雑音、再生環境の外部雑音、等)に相関して、あ
らかじめ作成されており、マスキング特性の重み付けの
パラメータデータの詳細なテーブルとして、マスキング
特性保持手段としての機能を有するテーブルROM6a
に記憶されている。
【0102】ここで、目的として、会議での人の話を録
音する場合を例として説明する。まず、上記目的指示手
段54で、会議ボタン54aが押される。この操作によ
り、会議のマスキング特性が選択され、テーブルROM
6aから読み出されて音声圧縮回路6に設定される。
【0103】図9に、会議中の人の声のパワー−周波数
特性を示す。図9中の破線は、会議中の人の声に対する
マスキング特性であり、会議中の人の話し声の周波数成
分の分布を想定して作成されている。したがって、例え
ば、主に話をする人の音声のパワーが最大であるという
特徴を考慮して、ピーク周波数の周辺帯域の分布幅を狭
めて、ピーク周波数の情報量を多くして詳しく記録でき
るようなマスキング特性の重み付けのパラメータデータ
となっている。
【0104】つづいて、step2では、音声圧縮回路6に
設定されたマスキング特性に基づいて、目的に最適なビ
ット割当て方法が、次の三つの中から選択される。な
お、それぞれのビット割当て方法は、従来より知られた
ものであるため詳細な説明は省略する。 聴覚心理特性を反映して、各周波数帯域のパワーま
たはエネルギの大きさから各周波数帯域のマスキング閾
値対雑音比を求め、マスキング閾値対雑音比の大小に基
づいてビット割当てを行う方法 各周波数帯域のパワーまたはエネルギの代表値に基
づいてビット割当てを行う方法 上記2種類の方法の処理にそれぞれ重み付けを行っ
てビット割当てを行う方法
【0105】その後、step3では、step2において選択
されたビット割当て方法によって、ビットを割り当て
る。そして、step4では、得られたビット割当てにした
がって、符号化する。最後に、ミニディスク13に記録
することで、一連の手順が完了する。
【0106】以上のように、記録する目的ごとにあらか
じめ用意しておいたマスキング特性の中から、目的に最
も好ましいと想定されるマスキング特性を選択し、この
マスキング特性に最適なビット割当て方法を選択するこ
とによって、記録する目的の周波数特性が、あるビット
割当て方法に不向きなものであっても、他のビット割当
て方法を用いることができるため、目的に最適なビット
割当て方法が自動的に選択され、ビット割当てを行うこ
とができる。
【0107】例えば、会議等の音声のみを記録する場
合、主に話をする人の音声を記録することが目的である
という観点から、主に話をする人の音声がパワーが最大
であると想定して、パワーの大きさから求められるマス
キング特性に重み付けをし、マスキング閾値対雑音比の
特性を設定する。そして、主に話をする人の音声の周波
数帯域に割り当てるビット数を多くして、情報量を集中
させることにより、聞き取りやすく記録することができ
る。
【0108】これにより、不必要な周波数帯域に割り当
てるビット数を少なくして情報量を減らし、記録する目
的上重要と予想される周波数帯域に割り当てるビット数
を多くして情報量を増やすことができる。
【0109】よって、聴感特性と記録する目的を考慮し
た、効率の良い符号化を行い、音質の優れたディジタル
データを記録媒体に記録することができるため、聴感上
より良く再現することができる。
【0110】なお、以上では、記録する目的を会議を例
に説明したが、これに限定するものではない。
【0111】〔実施の形態5〕本発明の他の実施の形態
として、コンパクトディスク等に記録されたディジタル
データを、周波数成分の発生傾向に基づいてビット割当
てを行って記録する場合の構成について、以下に説明す
る。
【0112】本発明の他の実施の形態について図10か
ら図14に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
なお、説明の便宜上、実施の形態1の図2に示した構成
と同一の部材には、同一の符号を付記し、その説明を省
略する。
【0113】図10に示すように、本実施の形態にかか
るミニディスク録音再生装置61は、図2(実施の形態
1)に示したミニディスク録音再生装置1の構成に加え
てさらに、入力端子40、ディジタル/アナログ(D/
A)変換回路41、バンドパスフィルタ42、およびサ
ンプリング指示手段55が設けられている構成である。
【0114】また、図11に示すように、上記バンドパ
スフィルタ42には、D/A変換回路41から入力され
るアナログ信号の周波数に応じて、低域・中域・高域の
周波数帯域(FREQ1・FREQ2・FREQ3)ごとに入力され
る三つのバンドパスフィルタ42a・42b・42cが
設けられている。そして、上記システムコントロールマ
イコン36には、バンドパスフイルタ42から取り込ん
だアナログ信号をディジタル信号に変換するアナログ/
ディジタル(A/D)変換回路36aが設けられてい
る。
【0115】ここで、コンパクトディスク再生装置から
入力端子40に入力されたディジタル信号は、ディジタ
ルPLL回路4とD/A変換回路41との2ヵ所に伝え
られる。上記D/A変換回路41へのラインは、コンパ
クトディスクの周波数成分の発生傾向を抽出し、記憶す
るための信号を供給する。また、上記ディジタルPLL
回路4へのラインは、上記周波数成分の発生傾向にした
がって、音声圧縮回路6によって上記ディジタル信号を
圧縮し、ミニディスク13に録音するための信号を供給
する。
【0116】つぎに、図12に示すフローチャートにし
たがって、上記ミニディスク録音再生装置61によっ
て、コンパクトディスクの楽音ソースを、周波数成分の
発生傾向を抽出し、これに基づいてビット割当てを行
い、符号化し、ミニディスク13に記録する際の動作に
ついて説明する。なお、以下のすべての処理はシステム
コントロールマイコン36によって集中管理されてい
る。
【0117】まず、入力操作手段37のサンプリング指
示手段55が選択されることにより一連の手順が開始す
る。そして、step1では、コンパクトディスク再生装置
から、上記入力端子40に、例えば光信号でディジタル
データがシリアル入力される。つぎに、step2では、入
力されたディジタル信号は、D/A変換回路41により
アナログ信号に変換され、バンドパスフィルタ42に入
力される。
【0118】つづいて、step3では、上記アナログ信号
が、上記バンドパスフィルタ42に設けられた三つのバ
ンドパスフィルタ42a・42b・42cを通過するこ
とにより、低域・中域・高域の周波数帯域(FREQ1・FR
EQ2・FREQ3)ごとに周波数成分が分類され、各周波数
帯域ごとにシステムコントロールマイコン36に取り込
まれる。そして、上記システムコントロールマイコン3
6では、バンドパスフイルタ42から取り込んだ信号
を、システムコントロールマイコン36内のA/D変換
回路36aによりディジタル信号に置き換えられる。
【0119】さらに、step4では、上記バンドパスフィ
ルタ42a・42b・42cからの信号を、任意のサン
プリング時間についてそれぞれ加算し、この加算した値
をサンプリング回数で割り、平均値を求める。そして、
step5では、得られた平均値を比較することにより、デ
ィジタル入力信号の各周波数帯域(FREQ1・FREQ2・FR
EQ3)ごとの周波数成分の発生傾向を抽出する。
【0120】その後、step6では、各周波数帯域ごとの
周波数成分の発生量の平均値の比率を、ビット割当ての
配分比として設定し、ビットを割り当てる。これによ
り、平均的に周波数成分の発生量が多い周波数帯域ほ
ど、割り当てられるビット数が多くなる。
【0121】つづいて、step7では、音声圧縮回路6に
おいて、システムコントロールマイコン36によって得
られたビット割当てにしたがって、ディジタルPLL回
路4を介して伝えられたディジタル信号を符号化する。
最後に、ミニディスク13に記録することで、一連の手
順が完了する。
【0122】なお、コンパクトディスクを楽音ソースと
して、ディジタル入力信号の周波数成分の発生傾向にし
たがってミニディスク13に記録する場合、各トラック
ごとに発生傾向の抽出と記録を行うことができる。
【0123】例えば、あるコンパクトディスクのトラッ
ク1の周波数成分の発生量の平均値が、図13に示すと
おりであったとすると、周波数成分の発生傾向を2(FR
EQ1)対5(FREQ2)対3(FREQ3)と想定し、この比
率にしたがって周波数帯域ごとにビット割当てを行い、
符号化して、記録する。つづいて、同じコンパクトディ
スクのトラック2の周波数成分の発生量の平均値が、図
14に示すとおりであったとすると、周波数成分の発生
傾向を4(FREQ1)対4(FREQ2)対2(FREQ3)と想
定し、この比率にしたがって周波数帯域ごとにビット割
当てを行い、符号化して、記録する。
【0124】以上のように、本実施の形態の構成によれ
ば、ソースとなる信号をアナログ信号に変換し、バンド
パスフィルタによって任意に分割された周波数領域ごと
に発生周波数成分をサンプリングし、周波数成分の発生
傾向を抽出し、得られた周波数成分の発生傾向に基づい
て、ビット割当てを行う。
【0125】これにより、発生周波数成分が多い周波数
帯域ほど、多くのビットを割り当てることにより、情報
量を集中させて、記録することができる。よって、録音
ソースであるコンパクトディスクの周波数分布特性を考
慮して効率の良い符号化を行い、音質の優れたディジタ
ルデータを記録媒体に記録するため、聴感上より良く再
現することができる。
【0126】なお、以上の説明では、コンパクトディス
クの楽音ソースを、三分割されたバンドパスフィルタを
用いて、周波数成分の発生傾向を抽出したが、これに限
るものではない。
【0127】
【発明の効果】請求項1の発明のディジタルデータの符
号化方法は、以上のように、聴覚心理特性を反映して、
各周波数帯域のパワーまたはエネルギの大きさから各周
波数帯域のマスキング閾値対雑音比を求め、該マスキン
グ閾値対雑音比の大小に基づいてビット割当てを行う方
法と、各周波数帯域のパワーまたはエネルギの代表値に
基づいてビット割当てを行う方法と、上記2種類の方法
の処理にそれぞれ重み付けを行ってビット割当てを行う
方法とを、記録する目的ごとにあらかじめ用意されたマ
スキング特性に基づいて、切換え可能とする構成であ
る。
【0128】それゆえ、記録する目的の周波数特性が、
あるビット割当て方法に不向きなものであっても、他の
ビット割当て方法を用いることができるため、目的に最
適なビット割当て方法が自動的に選択され、ビット割当
てを行うことができる。
【0129】これにより、不必要な周波数帯域に割り当
てるビット数を少なくして情報量を減らし、記録する目
的上重要と予想される周波数帯域に割り当てるビット数
を多くして情報量を増やすことができるという効果を奏
する。
【0130】したがって、聴感特性と記録する目的を考
慮した、効率の良い符号化を行い、音質の優れたディジ
タルデータを記録媒体に記録できるという効果を奏する
とともに、ソースデータを聴感上より良く再現できると
いう効果を奏する。
【0131】請求項2の発明のディジタルデータの符号
化方法は、以上のように、請求項1の構成に加えて、上
記マスキング特性は、上記音源の種別ごとに用意される
構成である。
【0132】それゆえ、請求項1の構成による効果に加
えて、不必要な周波数帯域に割り当てるビット数を少な
くして情報量を減らし、重要と予想される選択された音
源の周波数帯域に割り当てるビット数を多くして情報量
を増やすことができるという効果を奏する。
【0133】したがって、聴感特性とユーザが趣を置く
音源の音の特性を考慮した、効率の良い符号化を行い、
音質の優れたディジタルデータを記録媒体に記録できる
という効果を奏するとともに、ユーザが趣を置く音源の
音を聴感上より良く再現できるという効果を奏する。
【0134】請求項3の発明のディジタルデータの符号
化方法は、以上のように、請求項1の構成に加えて、上
記マスキング特性は、ソースデータの種別およびソース
データに含まれる上記音源の数ごとに用意される構成で
ある。
【0135】それゆえ、請求項1の構成による効果に加
えて、不必要な周波数帯域に割り当てるビット数を少な
くして情報量を減らし、ソースデータの重要と予想され
る周波数帯域に割り当てるビット数を多くして情報量を
増やすことができるという効果を奏する。
【0136】したがって、聴感特性とユーザが趣を置く
音の特性を考慮した、効率の良い符号化を行い、音質の
優れたディジタルデータを記録媒体に記録できるという
効果を奏するとともに、ユーザが趣を置く音を聴感上よ
り良く再現できるという効果を奏する。
【0137】請求項4の発明のディジタルデータの符号
化方法は、以上のように、請求項1の構成に加えて、上
記マスキング特性は、再生環境ごとに用意される構成で
ある。
【0138】それゆえ、請求項1の構成による効果に加
えて、再生環境の外部雑音によりマスキングされやすい
周波数帯域ほど割り当てるビット数を少なくし、マスキ
ングされにくい周波数帯域ほど割り当てるビット数を多
くすることができる。つまり、聞こえやすい周波数帯域
に割り当てるビット数を集中させることにより、聴感上
の情報量を増すことができる。
【0139】したがって、再生環境を考慮した、効率の
良い符号化を行い、音質の優れたディジタルデータを記
録媒体に記録できるという効果を奏するとともに、ソー
スデータを聴感上より良く再現できるという効果を奏す
る。
【0140】請求項5の発明のディジタルデータの符号
化方法は、以上のように、周波数帯域ごとに発生周波数
をサンプリングし、得られた周波数成分の発生傾向に基
づいて、ビット割当てを行う構成である。
【0141】それゆえ、発生周波数成分が多い周波数帯
域ほど、多くのビットを割り当てることにより、情報量
を集中させて、記録することができる。
【0142】したがって、録音ソースであるコンパクト
ディスクの周波数分布特性を考慮して効率の良い符号化
を行い、音質の優れたディジタルデータを記録媒体に記
録できるという効果を奏するとともに、ソースデータを
聴感上より良く再現できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかるディジタルデー
タの符号化方法の手順を示すフローチャートである。
【図2】図1に示すディジタルデータの符号化方法を適
用したミニディスク録音再生装置の構成を示す概略構成
図である。
【図3】図2に示すミニディスク録音再生装置に記憶さ
れたピアノのマスキング特性と、ピアノのパワー−周波
数特性を対応させたグラフである。
【図4】図2に示すミニディスク録音再生装置に記憶さ
れたヴァイオリンのマスキング特性と、ヴァイオリンの
パワー−周波数特性を対応させたグラフである。
【図5】図2に示すミニディスク録音再生装置に記憶さ
れたジャズのカルテットのマスキング特性と、ジャズの
カルテットのパワー−周波数特性を対応させたグラフで
ある。
【図6】図2に示すミニディスク録音再生装置に記憶さ
れたジャズのビッグバンドのマスキング特性と、ジャズ
のビッグバンドのパワー−周波数特性を対応させたグラ
フである。
【図7】図2に示すミニディスク録音再生装置に記憶さ
れた電車の外部雑音のマスキング特性と、電車の外部雑
音およびソースデータのパワー−周波数特性を対応させ
たグラフである。
【図8】図2に示すミニディスク録音再生装置に記憶さ
れた自家用車の外部雑音のマスキング特性と、自家用車
の外部雑音およびソースデータのパワー−周波数特性を
対応させたグラフである。
【図9】図2に示すミニディスク録音再生装置に記憶さ
れた会議中の話し声のマスキング特性と、会議中の話し
声のパワー−周波数特性を対応させたグラフである。
【図10】図12に示すディジタルデータの符号化方法
を適用したミニディスク録音再生装置の構成を示す概略
構成図である。
【図11】図10に示すミニディスク録音再生装置の要
部の説明図である。
【図12】本発明の他の実施の形態にかかるディジタル
データの符号化方法の手順を示すフローチャートであ
る。
【図13】図10に示すミニディスク録音再生装置によ
って得られた周波数成分の発生傾向の一例を示す説明図
である。
【図14】図10に示すミニディスク録音再生装置によ
って得られた周波数成分の発生傾向の一例を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 ミニディスク録音再生装置 4 ディジタルPLL回路 5 周波数変換回路 6 音声圧縮回路 6a テーブルROM 7 ショックプルーフメモリコントローラ 8 信号処理回路 9 ショックプルーフメモリ 12 記録ヘッド 13 ミニディスク 21 光ピックアップ 23 音声伸長回路 24 ディジタル/アナログ変換回路 36 システムコントロールマイコン 36a アナログ/ディジタル変換回路 37 入力操作手段 50 マスキング特性指示手段 51 楽器指示手段 52 編成指示手段 53 再生環境指示手段 54 目的指示手段 55 サンプリング指示手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】音源の発する楽音、音声等のディジタルデ
    ータを周波数領域に変換し、変換されたスペクトラムを
    複数の周波数帯域に分割し、各周波数帯域ごとにビット
    割当てを行って符号化する方法において、 聴覚心理特性を反映して、上記各周波数帯域のパワーま
    たはエネルギの大きさから各周波数帯域のマスキング閾
    値対雑音比を求め、該マスキング閾値対雑音比の大小に
    基づいて上記ビット割当てを行う方法と、各周波数帯域
    のパワーまたはエネルギの代表値に基づいて上記ビット
    割当てを行う方法と、上記2種類の方法の処理にそれぞ
    れ重み付けを行って上記ビット割当てを行う方法とを、 記録する目的ごとにあらかじめ用意されたマスキング特
    性に基づいて、切換え可能とすることを特徴とするディ
    ジタルデータの符号化方法。
  2. 【請求項2】上記マスキング特性は、上記音源の種別ご
    とに用意されることを特徴とする請求項1記載のディジ
    タルデータの符号化方法。
  3. 【請求項3】上記マスキング特性は、ソースデータの種
    別およびソースデータに含まれる上記音源の数ごとに用
    意されることを特徴とする請求項1記載のディジタルデ
    ータの符号化方法。
  4. 【請求項4】上記マスキング特性は、再生環境ごとに用
    意されることを特徴とする請求項1記載のディジタルデ
    ータの符号化方法。
  5. 【請求項5】コンパクトディスク等に記録されたディジ
    タルデータを周波数領域に変換し、変換されたスペクト
    ラムを複数の周波数帯域に分割し、各周波数帯域ごとに
    ビット割当てを行って符号化する方法において、 上記周波数帯域ごとに発生周波数をサンプリングし、得
    られた周波数成分の発生傾向に基づいて、上記ビット割
    当てを行うことを特徴とするディジタルデータの符号化
    方法。
JP9247336A 1997-09-11 1997-09-11 ディジタルデータの符号化方法 Pending JPH1185195A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9247336A JPH1185195A (ja) 1997-09-11 1997-09-11 ディジタルデータの符号化方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9247336A JPH1185195A (ja) 1997-09-11 1997-09-11 ディジタルデータの符号化方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1185195A true JPH1185195A (ja) 1999-03-30

Family

ID=17161900

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9247336A Pending JPH1185195A (ja) 1997-09-11 1997-09-11 ディジタルデータの符号化方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1185195A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003096325A1 (en) * 2002-05-07 2003-11-20 Sony Corporation Coding method, coding device, decoding method, and decoding device

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003096325A1 (en) * 2002-05-07 2003-11-20 Sony Corporation Coding method, coding device, decoding method, and decoding device
CN1302458C (zh) * 2002-05-07 2007-02-28 索尼株式会社 解码方法和解码装置
US7428489B2 (en) 2002-05-07 2008-09-23 Sony Corporation Encoding method and apparatus, and decoding method and apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3328532B2 (ja) デジタルデータの符号化方法
JP3123286B2 (ja) ディジタル信号処理装置又は方法、及び記録媒体
JP3173218B2 (ja) 圧縮データ記録方法及び装置、圧縮データ再生方法、並びに記録媒体
JP3123290B2 (ja) 圧縮データ記録装置及び方法、圧縮データ再生方法、記録媒体
KR19990082402A (ko) 광대역 오디오신호 부호장치, 광대역 오디오신호 복호장치, 광대역 오디오신호 부호 복호장치 및 광대역 오디오신호 기록매체
US20090310799A1 (en) Information processing apparatus and method, and program
JP3200851B2 (ja) ディジタル信号処理装置,ディジタル信号処理方法及びデータ記録媒体
JP2001134295A (ja) 符号化装置および符号化方法、記録装置および記録方法、送信装置および送信方法、復号化装置および符号化方法、再生装置および再生方法、並びに記録媒体
JP3580444B2 (ja) 信号伝送方法および装置、並びに信号再生方法
JP2000330599A (ja) 信号処理方法及び装置、並びに情報提供媒体
WO2011121955A1 (ja) オーディオ装置
JP3925993B2 (ja) 信号処理装置
JPH1185195A (ja) ディジタルデータの符号化方法
JP3776004B2 (ja) ディジタルデータの符号化方法
JP2005149608A (ja) 音声データ記録/再生システムとその音声データ記録媒体
JP4271588B2 (ja) ディジタルデータの符号化方法および符号化装置
JP2002094385A (ja) 圧縮データ記録装置、記録方法、圧縮データ記録再生装置、記録再生方法および記録媒体
JP2002109824A (ja) ディジタル音声信号の記録方法、およびその装置
JP3186489B2 (ja) ディジタル信号処理方法及び装置
JP4293833B2 (ja) ディジタル信号記録再生装置及びその制御プログラム
JP2002091500A (ja) デジタルデータ符号化方法
JP2000347697A (ja) 音声記録再生装置および記録媒体
JP3408140B2 (ja) 情報符号化方法
JP3133632B2 (ja) 長時間記録装置
JP3341348B2 (ja) 情報検出再生装置及び情報記録装置