JPH118438A - 半導体レーザ装置の製造方法 - Google Patents

半導体レーザ装置の製造方法

Info

Publication number
JPH118438A
JPH118438A JP15887597A JP15887597A JPH118438A JP H118438 A JPH118438 A JP H118438A JP 15887597 A JP15887597 A JP 15887597A JP 15887597 A JP15887597 A JP 15887597A JP H118438 A JPH118438 A JP H118438A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser device
semiconductor laser
active layer
ridge
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15887597A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuro Ijichi
哲朗 伊地知
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP15887597A priority Critical patent/JPH118438A/ja
Publication of JPH118438A publication Critical patent/JPH118438A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Spectrometry And Color Measurement (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造プロセスの初期段階でデバイス特性の分
布を簡単に、高精度に予測して不良品を排除し、製造歩
留りを高め得る半導体レーザ装置の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 半導体基板上に一対のクラッド層に挟ま
れた活性層を順次エピタキシャル成長させた後、該エピ
タキシャル層にリッジを形成した段階で、活性層を光励
起して該活性層におけるフォトルミネッセンスを測定
し、この測定結果に基づいて良好な素子形成領域を選別
する。そして選別された素子形成領域に対して電極形成
を含むその後の製造処理を進めて半導体レーザ装置を製
造する。特にリッジ形成後の活性層におけるフォトルミ
ネッセンスの強度やスペクトルをエピタキシャル層の複
数点、或いはその全面を走査して測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信等における
光源として用いるに好適な半導体レーザ装置を歩留り良
く製造することのできる半導体レーザ装置の製造方法に
関する。
【0002】
【関連する背景技術】小サイズで低消費電力の半導体レ
ーザ装置は、光情報記録再生装置の光源として、或いは
光通信における光源として用いられ、産業上、重要な役
割を担っている。この種の半導体レーザ装置は、例えば
InPやGaAs等のIII-V族化合物半導体の単結晶基板
上に、一対のクラッド層で挟まれる活性層をエピタキシ
ャル成長させ、このエピタキシャル層にリッジを形成す
る等の微細加工を施すことによって製造される。
【0003】ちなみに上記半導体レーザ装置の製造は、
例えば図1に示すように厚み数百μmのn-GaAs基板
1上に、有機金属気相成長法(MOCVD)や分子線エ
ピタキシー法(MBE)により、先ず2μm厚のn-Al
0.3Ga0.7Asクラッド層2を成長させ、その上に活性層
3,次いで2μm厚のp-Al0.3Ga0.7Asクラッド層
4,更にp-GaAsコンタクト層5を順次エピタキシャ
ル成長させることから開始される。
【0004】尚、上記n-GaAs基板1としては、例え
ば直径50〜100mmのウェハが用いられる。また活
性層3は、例えば100nm厚のAl0.1Ga0.9Asから
なる一対の光閉じ込め層(SHC層)3a,3b間に7
nm厚のIn0.15Ga0.85As量子井戸層3cを挟み込ん
だ構造からなるが、量子井戸層を複数設けた構造であっ
ても良いし、他の機能を持つ層を併せて形成した構造で
あっても良い。また各層の組成や膜厚は上述した例に限
られず、発振波長や発振強度等の仕様に応じて定められ
る。
【0005】さて従来一般的には、上述した層構造をな
すエピタキシャルウェハを形成した後、その一部を、図
2に示すように劈開して評価サンプル10として切り出
し、この評価サンプル10を用いて該エピタキシャルウ
ェハの特性を検査している。この検査は、表面状態
(モフォロジ)、各層の厚み、クラッド層2,4の
組成、活性層3の発光波長、更にはキャリヤ濃度や転
移密度等を調べることによってなされる。特に活性層3
の発光波長は、最終的に製造される半導体レーザ装置の
発振波長を左右するものであり、重要な検査項目であ
る。
【0006】ちなみに活性層3の発光波長の検査は、例
えば図3に例示するように評価サンプル10の活性層3
にHeNeレーザ光等の励起光11を照射したとき、該活
性層3から放出されるフォトルミネッセンス(PL)光
12を検出して、その発光スペクトルを計測する等して
行われる。この際、励起光11にて活性層3を十分に励
起するべく、過酸化水素と硫酸との水溶液等からなるエ
ッチング液を用いて前記p-GaAsコンタクト層5とp-
Al0.3Ga0.7Asクラッド層4の一部をエッチングし、
該p-Al0.3Ga0.7Asクラッド層4の厚みを1μm程度
まで薄くしてPL光の発光強度を大きくした状態で上記
PL測定が行われる。
【0007】以上のような評価サンプル10のPL測定
等を行い、その発光波長等の特性が良好であることが確
認されたならば、図2に示すエピタキシャルウェハの残
された領域13,14の全体の諸特性が良好であると看
做している。つまりエピタキシャルウェハの一部(評価
サンプル10)を以て、その全体の特性を評価してい
る。
【0008】しかる後、この場合にはエピタキシャルウ
ェハの上記残された領域13,14に対して、先ず図4
(a)に示すように高さ約2μm、幅約4μmのリッジ6
をピッチ周期250〜350μmでストライプ状に形成
し、その上に図4(b)に示すようにSiNxやSiO2等の
絶縁性酸化膜7を形成する。次いで図4(c)に示すよう
にリッジ6上の絶縁性酸化膜7をリソグラフィ等によっ
て局部的に除去してコンタクト部を形成する。その後、
図4(d)に示すようにn-GaAs基板1の裏面側を10
0μm程度まで研磨し、その上面にはTi/Pt/Auか
らなるP電極8を蒸着形成し、また基板1の裏面側には
AuGeNiからなるN電極9を蒸着形成する。しかる
後、上記ウェハを劈開、スクライブ等して素子分離し、
図5に示す如き半導体レーザ装置(素子)を得る。この
ようにして素子分離された半導体レーザは、キャンパッ
ケージ化されたり、光ファイバを接続したモジュールに
組み込まれる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが上述した如く
製造される半導体レーザ装置においては、エピタキシャ
ル成長における各層の膜厚管理(制御)やリッジの微細
加工等、その製造工程が複雑であり、一般的に製造歩留
りが低いと言う問題がある。特に光通信用の半導体レー
ザ装置、例えば0.98μm帯のリッジ導波路型半導体
レーザ装置は、エルビウムドープの光ファイバアンプに
おける励起光源として用いられるもので、長距離光通信
の要をなす重要なデバイスである。これ故、その特性に
対する仕様が非常に厳しく、高い信頼性と発振波長精度
が要求される。この為、その製造歩留りが10%に満た
ないこともある。
【0010】特に従来にあってはエピタキシャルウェハ
の一部から評価サンプル10を切り出し、この評価サン
プル10を試験してその全体の特性を評価しているの
で、信頼性に乏しく、製造歩留りの向上が望めなかっ
た。例えばエピタキシャル層の結晶性が悪く、エピタキ
シャルウェハの全体におけるPL波長にバラツキがあっ
ても、上記評価サンプル10からはこれを検出すること
ができないので、製造された半導体レーザ装置の発振波
長にバラツキが生じ、最終的なデバイス特性において歩
留りの低下や信頼性の低下の問題が生じた。
【0011】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、製造プロセスの初期段階でデバ
イス特性の分布を簡単に、しかも高精度に予測すること
ができ、初期段階において不良品を排除することでその
製造歩留りを高めることのできる簡易で実用性の高い半
導体レーザ装置の製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
べく本発明に係る半導体レーザ装置の製造方法は、半導
体基板上に一対のクラッド層に挟まれた活性層を順次エ
ピタキシャル成長させた後、該エピタキシャル層にリッ
ジを形成し、その後、電極を形成する等して半導体レー
ザ装置を製造するに際し、前記リッジの形成後に、前記
活性層を光励起して該活性層におけるフォトルミネッセ
ンスを測定し、この測定結果に基づいて良好な素子形成
領域を選別することを特徴としている。
【0013】特にリッジ形成後の活性層におけるフォト
ルミネッセンスの強度、またはそのスペクトルを、前記
エピタキシャル層の複数点において、或いはその全面を
走査して測定し、その測定結果に基づいて仕様から外れ
た不良領域を予め予測し、これに基づいて製造歩留りを
予測することを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態に係る半導体レーザ装置の製造方法について説
明する。図6はこの実施形態に係る半導体レーザ装置の
製造方法の処理(工程)手順を示している。半導体レー
ザ装置の製造工程自体は、基本的には前述した従来の手
順と同様であり、先ず所定の半導体基板上に一対のクラ
ッド層に挟まれた活性層を順次エピタキシャル成長させ
ることから開始される[ステップS1]。
【0015】即ち、このエピタキシャル成長は前述した
ようにMOCVD法を用いて、例えばn-GaAs基板
(300μm厚)上にn-Al0.3Ga0.7Asクラッド層
(2μm厚)、一対のAl0.1Ga0.9As光閉じ込め層
(100nm厚)に挟まれたIn0.15Ga0.85As量子井
戸層(7nm厚)からなる活性層、p-Al0.3Ga0.7As
クラッド層(2μm厚)、そしてp-GaAsコンタクト
層を順次成長させることによって行われる。
【0016】しかる後、上記各層からなるエピタキシャ
ルウェハに対して、リソグラフィやエッチング等により
所定のリッジを形成する[ステップS2]。このリッジ
の形成もまた前述したように、高さ約2μm、幅約4μ
mのリッジを250〜350μmのピッチ周期でストラ
イプ状に形成することによってなされる。このとき、オ
フリッジ高さを1.5μm以下とすることで、リッジ脇
のクラッド層の厚みを1μm以下と十分に薄くする。次
いで上記リッジ領域を含んで、その上にSiNxやSiO2
等の絶縁性酸化膜(絶縁膜)を形成する[ステップS
3]。
【0017】本発明が特徴とするところは、このように
してリッジを形成した状態(絶縁膜の形成を含む)にお
いて、上記リッジ形成後のエピタキシャルウェハをPL
測定に供し、その活性層におけるフォトルミネッセンス
から発光波長特性等を調べる点にある[ステップS
4]。このとき、上記リッジの形成によって、その側部
のコンタクト層が除去され、またクラッド層が十分薄く
されているので、従来のようにわざわざエッチング処理
を施す必要がない。従ってリッジ形成後、その上に絶縁
性酸化膜を形成した状態のエピタキシャルウェハをその
ままPL測定に供することができる。
【0018】このPL測定は、例えば図7に示すように
前記エピタキシャルウェハ21をテーブル22上に載置
し、該エピタキシャルウェハ21の活性層に対して斜め
上方からレーザ装置23から励起光を照射し、この励起
光の照射を受けて活性層に生起されるフォトルミネッセ
ンス光を、その上方に設けたPL検出器24により検出
することによってなされる。尚、励起光としては、活性
層の発光波長よりも短波長で、且つフォトルミネッセン
ス光のスペクトルに重ならないスペクトル特性を有し、
更に1W/cm2以上のフォトルミネッセンス光を励起
し得るものとしてHeNeレーザ、Arレーザ、Krレーザ
等が用いられる。従ってレーザ装置23としては上記高
出力なレーザ光を得る固体レーザ装置やガスレーザ装置
が用いられる。
【0019】またPL検出器24は、図8に示すように
検出されるフォトルミネッセンスのスペクトル分布か
ら、その強度のみならず、スペクトル成分のピーク波
長、更には半値幅を測定するものとなっている。ちなみ
にフォトルミネッセンスのスペクトルにおけるピーク波
長は、最終的な半導体レーザ装置における発振波長にほ
ぼ対応するするものである。また半値幅はエピタキシャ
ル層の結晶性(結晶品質)を反映したものである。従っ
て半値幅が、例えば30meV以下、或いはそれ以上の
場合には、エピタキシャル層の結晶特性が悪い、または
信頼性が悪いと判断することが可能となる。またその強
度は、エピタキシャル層のドーピング濃度や結晶の品
質、オフリッジ高さ等を反映したものである。従って、
例えば平均的な強度を基準に予めその上下限を設定して
おき、その検出強度を評価することで、最終的なデバイ
ス(半導体レーザ装置)の特性や信頼性に対する影響度
を予測することが可能となる。
【0020】しかしてこのようなレーザ装置23とPL
検出器24とを用いたエピタキシャルウェハ21のPL
測定は、走査機構25の制御の下で該エピタキシャルウ
ェハ21の複数点に亘って、或いはその全面を600μ
mステップでリッジ部分を避けながら走査して行われ
る。そしてこれらの計測点でのフォトルミネッセンスの
情報(強度,ピーク波長,半値幅)は、スペクトル計測
部26に与えられ、各計測部位に対応付けて記録(マッ
ピング)されるようになっている。この際、上述したよ
うにリッジ部分を意図的に避けなくても、リッジ部分で
はフォトルミネッセンスが検出できないことから、リッ
ジ部分を避けることなくエピタキシャルウェハ21の全
域を走査することも可能である。
【0021】かくしてこのようにしてしてエピタキシャ
ルウェハ21の活性層を複数点に亘ってPL測定する
と、例えば図9に示すように複数のエピタキシャルウェ
ハ21に対してピーク波長毎にマッピングされた測定デ
ータを得ることができる。例えば各測定点におけるピー
ク波長を1nm毎に色を変えた計測画像としてマッピン
グすることにより、エピタキシャルウェハ21の全体に
おける活性層のフォトルミネッセンスのピーク波長特性
の分布を求めることができる。
【0022】従ってこのようなマッピングデータから、
例えば978〜981nmのピーク波長を有する領域
(例えば図9における網点領域)を、製造目的とする
(仕様に適合した)発振波長の半導体レーザ装置を実現
可能な素子形成領域であると判定することができる。換
言すればそれ以外の領域(図9における斜線領域や交差
線領域)については、その後の製造工程を進めて半導体
レーザ装置を製作しても、その発振波長が短波長側、或
いは超波長側にずれを生じ、最終的には排除しなければ
ならないと予測することができる。
【0023】そこで本発明においては、上述した如く測
定されるエピタキシャルウェハ21のPL測定結果(ピ
ーク波長の分布)から、仕様を満足し得る素子形成領域
を判定している[ステップS5]。そして上記素子形成
領域が所定の割合に満たないエピタキシャルウェハ21
を、その後の製造工程から排除し、仕様を満足し得ると
予測される素子形成領域を持つエピタキシャルウェハ2
1だけをその後の製造工程に送り出すものとなってい
る。
【0024】例えば図9に示す例では、左上2枚のウェ
ハについては、網点領域で示される素子形成領域が半分
以下と少なく、その殆どが仕様を満たすことがないと判
断されるので、その後の製造工程には送り出さない。つ
まり排除する。また左下のウェハについては、網点領域
で示される素子形成領域が少ないが、或る程度良好な素
子形成領域が認められるので、その後の製造工程に送り
出す。しかし後述するように素子分離後は上記マッピン
グ情報に基づいて、良好な素子形成領域から求められる
チップだけを抽出する。また右上2枚のウェハについて
は良好な素子形成領域が多くを占めるので、その後の製
造工程を進め、半導体レーザ装置を完成させる。しかし
この場合にも、前記マッピング情報に従って、素子分離
後の良好な素子形成領域から切り出されるチップだけを
抽出する。
【0025】さて前述した如く選別されたエピタキシャ
ルウェハ21に対するその後の製造処理は、先ずリッジ
上の絶縁性酸化膜を除去し、コンタクト部を露出させる
ことが開始される[ステップS6]。次いで前述したよ
うにn-GaAs基板の裏面側を研磨した後、前記コンタ
クト部を含む上面にTi/Pt/AuからなるP電極を蒸
着形成する。また前記基板の裏面にはAuGeNiからな
るN電極を蒸着形成する[ステップS7]。その後、上
記ウェハを劈開、スクライブ等して素子分離する[ステ
ップS8]。この段階で、前述したマッピングデータで
示される不良領域に形成されたチップを排除する。
【0026】その後、素子分離され、且つ選別されたチ
ップ(半導体レーザ装置)に対して電極配線を施してキ
ャンパッケージ化したり、光ファイバと共にモジュール
化する等して最終製品として組み込む[ステップS
9]。この状態で、更に最終的な素子特性の検査が行わ
れ、その品質・特性の確認が行われて、不良品の排除が
行われる。
【0027】以上のようにして半導体レーザ装置を製造
する本製造方法によれば、エピタキシャルウェハに対し
てリッジを形成した段階で、つまり製造プロセスの初期
段階におけるPL測定によってデバイス特性の分布、特
に活性層におけるPLピーク波長等を評価し、最終的に
製造される半導体レーザ装置の発振波長特性を高精度予
測するので、仕様を満たさないと判定される素子形成領
域を、その後の製造工程から排除することができる。し
かもPL(フォトルミネッセンス)の強度や半値幅等か
ら、その信頼性等を予め評価した後、その後の製造プロ
セスを進めることができる。従って素子特性が良好で、
しかも動作信頼性の高い半導体レーザ装置を歩留り良く
製造することが可能となる。
【0028】特にエピタキシャルウェハの全面における
PLの分布特性を評価して、その後の製造プロセスに進
める素子形成領域を選別するので、最終的に製造される
半導体レーザ装置の特性が大幅に異なることがなく、そ
の製造歩留りを高めることが可能となる。換言すれば、
素子特性が不明なままの素子形成領域に対して、つまり
評価サンプルに代表されるだけのエピタキシャルウェハ
の素子特性を判断基準として製造工程を進めることがな
いので、エピタキシャル層の膜厚分布等に依存する不良
品の発生を大幅に削減することができる。従って、不本
意な特性の半導体レーザ装置を徒に製造しない分、その
製造原価を低減することができる等の効果が奏せられ
る。
【0029】また前述した如くリッジ形成後のエピタキ
シャルウェハをPL測定に供するので、該ウェハをわざ
わざエッチングする等の二次的な作業が不要である。即
ち、リッジの形成過程において、そのリッジ側部のコン
タクト層が除去され、またクラッド層も或る程度薄くさ
れるので、従来のようにPL測定を行うべく、クラッド
層をエッチングによって薄くする等の前処理が全く不要
である。従ってこの点でもPL測定作業の簡単化を図
り、製造プロセス全体の簡易化を図ることができる等の
効果が奏せられる。
【0030】尚、本発明は上述下実施形態に限定される
ものではない。例えば埋め込み型リッジ導波路構造をな
す半導体レーザ装置に同様に適用することができ、要は
活性層が平坦に残されたまま製造・加工される素子構造
の半導体レーザ装置に適用可能である。またPL光の強
度分布を求めて、その特性を評価することも勿論可能で
ある。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種
々変形して実施することができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、半
導体基板上に一対のクラッド層に挟まれた活性層を順次
エピタキシャル成長させた後、該エピタキシャル層にリ
ッジを形成した段階で、前記活性層を光励起して該活性
層におけるフォトルミネッセンスを測定し、この測定結
果に基づいて良好な素子形成領域を選別し、この選別さ
れた素子形成領域に対して前記電極形成を含むその後の
製造処理を進めて半導体レーザ装置を製造するものとな
っている。特にリッジ形成後の活性層におけるフォトル
ミネッセンスの強度、またはそのスペクトルを、前記エ
ピタキシャル層の複数点において、或いはその全面を走
査して測定し、その測定結果に基づいて仕様から外れた
不良領域を予め排除するようにしている。
【0032】従って本発明によれば、製造プロセスの初
期段階で、PL測定によって簡単にしかも高精度にデバ
イス特性の分布、特に活性層におけるPLピーク波長等
を評価することができるので、最終的に製造される半導
体レーザ装置の発振波長特性を高精度予測し、また不良
素子形成領域を排除するので、製造プロセスの無駄を省
いてその製造歩留りを高めることができる。従って素子
特性が良好で、しかも動作信頼性の高い半導体レーザ装
置を歩留り良く、しかも効率的に製造することが可能と
なる等の効果が奏せられ、特にGaAs基板を用いた半導
体レーザの製造に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体レーザ装置をなすエピタキシャルウェハ
の層構造を示す図。
【図2】エピタキシャルウェハからの評価サンプルの切
り出しの概念を示す図。
【図3】活性層に対するフォトルミネッセンス測定の原
理を示す図。
【図4】エピタキシャルウェハに対するリッジ形成、電
極形成を含む半導体レーザ装置の製造工程を段階的に示
す図。
【図5】半導体レーザ装置(チップ)の素子形状を示す
図。
【図6】本発明の一実施形態に係る半導体レーザ装置の
製造工程を示す流れ図。
【図7】PL測定装置の概略構成図。
【図8】PL光のスペクトル特性を示す図。
【図9】PL測定されたエピタキシャルウェハのピーク
波長分布をマッピングした測定画像の例を示す図。
【符号の説明】
1 n-GaAs基板 2 n-Al0.3Ga0.7Asクラッド層 3 活性層 3a,3b Al0.1Ga0.9As光閉じ込め層(SHC層) 3c In0.15Ga0.85As量子井戸層 4 p-Al0.3Ga0.7Asクラッド層 5 p-GaAsコンタクト層 6 リッジ 7 絶縁性酸化膜(SiNx,SiO2) 8 P電極(AuGeNi) 9 N電極(Ti/Pt/Au) 10 評価サンプル 11 励起光 12 フォトルミネッセンス(PL)光 21 エピタキシャルウェハ 22 テーブル 23 レーザ装置 24 PL検出器 25 走査機構 26 スペクトル計測部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に一対のクラッド層に挟ま
    れた活性層をエピタキシャル成長させた後、該エピタキ
    シャル層にリッジを形成し、その後、電極を形成した
    後、素子分離して半導体レーザ装置を製造するに際し、 前記リッジの形成後、前記活性層を光励起して該活性層
    におけるフォトルミネッセンスを測定し、この測定結果
    に基づいて半導体基板または素子形成領域を選別し、選
    別された半導体基板または素子形成領域に対して前記電
    極形成を含むその後の製造処理を進めることを特徴とす
    る半導体レーザ装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記フォトルミネッセンスの測定は、該
    フォトルミネッセンスの強度、またはそのスペクトルを
    測定するものである請求項1に記載の半導体レーザ装置
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記フォトルミネッセンスの測定は、リ
    ッジ形成後のエピタキシャル層の複数点、またはその全
    面を走査して行われることを特徴とする請求項1に記載
    の半導体レーザ装置の製造方法。
JP15887597A 1997-06-16 1997-06-16 半導体レーザ装置の製造方法 Pending JPH118438A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15887597A JPH118438A (ja) 1997-06-16 1997-06-16 半導体レーザ装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15887597A JPH118438A (ja) 1997-06-16 1997-06-16 半導体レーザ装置の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH118438A true JPH118438A (ja) 1999-01-12

Family

ID=15681318

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15887597A Pending JPH118438A (ja) 1997-06-16 1997-06-16 半導体レーザ装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH118438A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4710468A (en) * 1983-10-24 1987-12-01 Sigma-Tau Industrie Pharmaceutiche Riunite S.P.A. Process for preparing L-carnitine and chemical intermediates employed therein
JP2006093490A (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 Sony Corp 発光ダイオードバックパネルおよびその製造方法ならびに発光ダイオードディスプレイおよびその製造方法ならびに発光ダイオード照明装置およびその製造方法ならびに発光ダイオードアレイ装置およびその製造方法
JP2006245340A (ja) * 2005-03-03 2006-09-14 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置の製造方法
JP2009070924A (ja) * 2007-09-11 2009-04-02 Sumitomo Electric Ind Ltd Iii族窒化物半導体光素子を作製する方法、およびフォトルミネッセンススペクトルを測定する方法
WO2023243255A1 (ja) * 2022-06-15 2023-12-21 信越半導体株式会社 接合型発光素子ウェーハの製造方法およびマイクロledの移載方法
WO2024053198A1 (ja) * 2022-09-06 2024-03-14 株式会社ジャパンディスプレイ 発光素子の検査方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4710468A (en) * 1983-10-24 1987-12-01 Sigma-Tau Industrie Pharmaceutiche Riunite S.P.A. Process for preparing L-carnitine and chemical intermediates employed therein
JP2006093490A (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 Sony Corp 発光ダイオードバックパネルおよびその製造方法ならびに発光ダイオードディスプレイおよびその製造方法ならびに発光ダイオード照明装置およびその製造方法ならびに発光ダイオードアレイ装置およびその製造方法
JP2006245340A (ja) * 2005-03-03 2006-09-14 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置の製造方法
JP2009070924A (ja) * 2007-09-11 2009-04-02 Sumitomo Electric Ind Ltd Iii族窒化物半導体光素子を作製する方法、およびフォトルミネッセンススペクトルを測定する方法
WO2023243255A1 (ja) * 2022-06-15 2023-12-21 信越半導体株式会社 接合型発光素子ウェーハの製造方法およびマイクロledの移載方法
WO2024053198A1 (ja) * 2022-09-06 2024-03-14 株式会社ジャパンディスプレイ 発光素子の検査方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH118438A (ja) 半導体レーザ装置の製造方法
JP2711966B2 (ja) 発光素子製造用ウエーハの検査方法
KR20080100921A (ko) 반도체 발광 소자의 제조방법
JPH10135291A (ja) 半導体装置の評価方法及びその評価装置
KR100887457B1 (ko) 광 소자 및 그 제조 방법과 광 소자 웨이퍼
JP3408017B2 (ja) 半導体発光素子の製造方法
Herrick et al. Gradual degradation in 850-nm vertical-cavity surface-emitting lasers
JP2001217497A (ja) 半導体レーザ素子及びその製造方法
JP3653622B2 (ja) GaAs−AlGaAs超格子構造層を含む化合物半導体エピタキシャルウェハの評価方法
JP2007184556A (ja) 半導体レーザ、半導体レーザの製造方法および評価装置
JPS6139596A (ja) 分布帰還型半導体レーザの製造方法
JP4932380B2 (ja) 半導体レーザ素子の製造方法
JPH1022582A (ja) 半導体レーザのフォトルミネッセンス測定方法
JP3396293B2 (ja) レーザダイオードの選別方法及びレーザダイオードの活性領域の応力の測定方法
JPH0677530A (ja) 半導体発光装置及びその評価方法
Behfar et al. Etched facet technology for GaN and blue lasers
JPH0613446A (ja) 半導体装置の製造方法,半導体装置の断面形状評価装置及び評価方法
CN115483609A (zh) 表面发射激光器的制造方法、检查方法以及检查装置
JPS6080291A (ja) 半導体レ−ザ装置
Ramamoorthy Characterization and comparison of 830 nm laser diodes fabricated in MOCVD and MBE grown heterostructures
JPH02192751A (ja) 半導体中のキャリア密度測定方法
Wellen et al. The manufacturing and characterization of GaAs/AlGaAs multiple quantumwell ridge waveguide lasers
JP2004146672A (ja) 半導体レーザーチップ、半導体レーザーチップ連結バー、ウエハ、および半導体レーザーチップまたは半導体レーザーチップ連結バーを用いて半導体特性を評価する方法
JPH0423482A (ja) 屈折率差評価方法
Smalbrugge Manufacturing and Characterization of GaAs/AIGaAs Multiple Quantumwell Ridge Waveguide Lasers