JPH118236A - 低誘電率膜の形成方法 - Google Patents

低誘電率膜の形成方法

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JPH118236A
JPH118236A JP15703197A JP15703197A JPH118236A JP H118236 A JPH118236 A JP H118236A JP 15703197 A JP15703197 A JP 15703197A JP 15703197 A JP15703197 A JP 15703197A JP H118236 A JPH118236 A JP H118236A
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dielectric constant
film
low dielectric
gas
semiconductor substrate
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JP15703197A
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Toshiaki Hasegawa
利昭 長谷川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比誘電率が極めて低い低誘電率膜を形成す
る。 【解決手段】 半導体基板2を減圧CVD装置B内に導
入し、真空度を200Pa、拡散板16の温度を100
℃、載置台18上の半導体基板2の温度を0℃に保つ。
原料ガスとして、Sin2n+2を流量50sccm、H22
を流量200sccm、(Cn2n+12)NHを流量200
sccmで夫々供給し気相成長を行う。これにより、(Cn
2n+1O)2NHの有機分子(Cn2n+1O)が微粒子と
なって残留したままのSiO2誘電体膜が半導体基板2
上に堆積する。更に、大気圧窒素雰囲気中において15
0〜200℃で加熱処理することにより、SiO2誘電
体膜の重合が進み、且つ有機成分がSiO2誘電体膜の
外へ蒸発し、ナノメートルオーダーの気泡が膜中に残留
したままの状態となって、比誘電率の極めて低い低誘電
率膜8が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低誘電率膜の形成
方法に関し、特に、気相成長法を用いて、気泡を含有す
る極めて比誘電率の低い低誘電率膜を形成する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の微細化、低消費電力化及び
高速化等の要求に伴い、それらに応える手段として層間
絶縁膜の低誘電率化が検討されている。従来、炭素原子
又はフッ素原子を含有することで比誘電率を下げた誘電
体材料が用いられている。
【0003】炭素原子を含む誘電体材料として、有機S
OG、ポリイミド、パレリン(ポリパラキシリレン)等
が知られている。これらの誘電体材料は、アルキル基を
含むことで材料の密度を下げ、且つ分子自身の分極率が
低いことで、低誘電率になると解されている。
【0004】フッ素原子を含む誘電体材料として、Si
OFが知られている。この誘電体材料は、Si−O−S
iボンドをフッ素原子により終端することで材料の密度
を下げ、且つフッ素自身の分極率が低い等の理由から、
低誘電率となっている。
【0005】層間絶縁膜に必要とされる要件として、低
誘電率であることのみならず、配線間を埋め込むため
に、優れたギャップフィル能力とグローバル平坦化が重
要である。これらの要件を達成するための一手段とし
て、英国ETE社が開発したAPL(Advanced Planari
zation Layer)技術が知られており、ギャップフィルと
ある程度のグローバル平坦化を可能にしている。
【0006】このAPL技術では、原料ガスにSiH4
とH22を使用し、半導体基板を0℃前後の温度に冷却
してCVD(VPE)を行うことにより、半導体基板の
表面にあたかも液体を垂らしたような形状のSiO2
縁膜が形成される。このSiO2絶縁膜のギャップフィ
ル能力については、アスペクト比4程度までが可能であ
り、グローバル平坦化については、10μmの空隙(ス
ペース)を平坦に埋め込むことが可能である。但し、半
導体基板の温度を10℃以上に上げると、半導体基板上
での原料の流動性が失われて、グローバル平坦化の能力
が次第に低下するという特徴がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このAPL技
術では、ギャップフィル能力とグローバル平坦化につい
ては良好な結果が得られるものの、低誘電率化に関して
は必ずしも十分な結果が得られていない。APL技術で
得られる層間絶縁膜の比誘電率は4〜5程度であり、従
来のSOG膜や、ソースガスにTEOS(テトラエトキ
シシラン)を用いるO3−TEOS膜と同程度の比誘電
率に止まっている。また、この層間絶縁膜の主成分がそ
もそも酸化珪素(SiO2)であるため、理想的なプロ
セス工程で比誘電率を下げても3.8程度が限界であ
る。また、層間絶縁膜中に含まれる水酸基(−OH)に
は比誘電率を上昇させる作用があるため、酸化珪素より
は比誘電率が高くなる傾向にある。
【0008】尚、原料ガスにフッ素原子に混合すること
により、比誘電率を3.5程度まで下げる技術も検討さ
れているが、半導体装置の更なる微細化等の要求に伴
い、3.0以下の比誘電率を実現する誘電体材料の必要
性が高まっている。
【0009】本発明は、このような従来技術の課題に鑑
みてなされたものであり、半導体装置を形成するに際し
て、ギャップフィル能力及びグローバル平坦化能力に優
れ、且つ極めて低い比誘電率を有する低誘電率膜を形成
する方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の低誘電率膜の形
成方法は、少なくともSin2n+2、H22及び(Cn
2n+1O)xNHy(但し、x+y=3、x≧1)を含む原
料ガスを用いて気相成長を行い、気相成長した誘電体膜
を熱処理する。
【0011】また、少なくともSin2n+2、H22
(C65O)xNHy(但し、x+y=3、x≧1)を含
む原料ガスを用いて気相成長を行い、気相成長した誘電
体膜を熱処理する。
【0012】また、これらの原料ガスに更に、少なくと
もポリフルオロエチレン、または、少なくとも有機シラ
ンガス、若しくは少なくともポリフルオロエチレン及び
有機シランガスを含める。
【0013】
【作用】前記の少なくともSin2n+2、H22及び
(Cn2n+1O)xNHyを含む原料ガスを用いて気相成
長を行うと、Sin2n+2とH22との反応過程でシラ
ノール(Si(OH)x)が形成され、更にこの反応過
程中に、(Cn2n+1O)xNHyの有機分子(Cn2n+1
O)が凝縮してナノメートルオーダーの微粒子となって
混入し、膜中に微粒子が残存した状態の誘電体膜が形成
される。この誘電体膜を熱処理すると微粒子の有機成分
が分離して、微細な気泡を有する低誘電率膜が形成され
る。
【0014】また、前記の少なくともSin2n+2、H2
2、(C65O)xNHyを含む原料ガスを用いて気相
成長を行うと、Sin2n+2とH22との反応過程でシ
ラノール(Si(OH)x)が形成され、更にこの反応
過程中に、(C65O)xNHyの有機分子(C65O)
が凝縮してナノメートルオーダーの微粒子となって混入
し、膜中に微粒子が残存した状態の誘電体膜が形成され
る。この誘電体膜を熱処理すると微粒子の有機成分が分
離して、微細な気泡を有する低誘電率膜が形成される。
【0015】これらの原料ガスに更に、少なくともポリ
フルオロエチレン、または、少なくとも有機シランガ
ス、若しくは少なくともポリフルオロエチレン及び有機
シランガスを含めると、より比誘電率の低い低誘電率膜
が形成される。
【0016】
【実施の形態】
(第1の実施の形態)本発明の第1の実施の形態を図1
〜図3を参照して説明する。図1は、本発明の低誘電率
膜を用いた多層配線構造を模式的に示す縦断面図、図2
は、この多層配線構造を形成するためのプラズマCVD
装置の構造を模式的に示す縦断面図、図3は、低誘電率
膜を形成するための減圧CVD装置の構造を模式的に示
す縦断面図である。
【0017】図1に示す多層配線構造は、半導体素子が
形成された半導体基板2の表面に、メタル配線4,4’
と保護膜6,6’、本発明の低誘電率膜8,8’及び絶
縁膜10,10’が積層され、絶縁膜10の一部分に形
成されたビアコンタクトBCを介してメタル配線4,
4’の一部分が電気的に接続された構造となっている。
【0018】以下、低誘電率膜8,8’の形成方法を、
この多層配線構造の形成工程と共に説明する。第1の工
程では、半導体素子及びこれらを電気的に配線するメタ
ル配線4が形成された半導体基板2を、図2に示す容量
結合型のプラズマCVD装置Aのチャンバー内に導入
し、メタル配線4上に保護膜6を形成する。この保護膜
6の形成時には、チャンバー内の真空度を例えば100
Pa、半導体基板2の温度を例えば350℃に保ち、上
部電極12と下部電極14の間に周波数13.56MH
zの高周波電力を例えば1.0W/cm2で印加する。
そして、シリコン原子を含むガスとしてSiH4等、酸
素原子を含むガスとしてN2O等、希釈(キャリア)ガ
スとしてHe等を混合した原料ガスをチャンバー内に導
入することにより、下部電極14に載置した半導体基板
2のメタル配線4上にSiO2絶縁膜から成る保護膜6
を形成する。
【0019】次に、第2の工程では、保護膜6が形成さ
れた半導体基板2を、図3に示す減圧CVD装置Bのチ
ャンバー内に導入し、例えば膜厚約800nmの低誘電率
膜8を形成する。この低誘電率膜8の形成時には、チャ
ンバー内の真空度を例えば200Pa、拡散板16の温
度を例えば100℃、載置台18に載せられた半導体基
板2の温度を0℃程度に保つ。更に、シリコン原子を含
むガスとして例えばSin2n+2を流量50sccmで、シ
リコンを酸化するために例えばH22を流量200sccm
で、有機分子を含むガスとして例えば(Cn2n+1O)2
NHを流量200sccmで、夫々別個の供給路を通して導
入し、これらの原料ガスを拡散板16を介してチャンバ
ー内に供給する。
【0020】そして、Sin2n+2とH22を導入し混
合することでシラノール(Si(OH)x)を形成さ
せ、このシラノールの脱水縮合反応を進行させる。更
に、この脱水縮合反応の進行過程中に、(Cn
2n+12)NHをシラノールに混合する。これにより、
(Cn2n+1O)2NHの有機分子(Cn2n+1O)が凝
縮してナノメートルオーダーの微粒子となってシラノー
ル中に混入し、シラノールの脱水縮合反応の完了時に
は、有機分子の微粒子が膜中に一様分布で残留したまま
のSiO2誘電体膜が半導体基板2の保護膜6の表面上
に平坦に堆積する。
【0021】次に、半導体基板2を大気圧窒素雰囲気中
において150〜200℃の温度範囲内で加熱処理す
る。この熱処理により、前記SiO2誘電体膜の重合が
進み、且つ残留していた微粒子の有機成分が分離・気化
してSiO2誘電体膜の外へ蒸発し、ナノメートルオー
ダーの気泡が膜中に残留したままの状態の低誘電率膜8
が形成される。
【0022】尚、有機分子を含むガスとして(Cn
2n+1O)2NHを用いる場合を説明したが、代わりに
(Cn2n+1O)3Nや(Cn2n+1O)NH2を用いても
よい。(Cn2n+1O)3Nを用いると、(Cn
2n+1O)2NHよりもSiO2誘電体膜中の有機分子の含
有割合が多くなり、熱処理後に気泡の含有割合の多い低
誘電率膜8を形成することができる。一方、(Cn
2n+1O)NH2を用いると、(Cn2n+ 1O)2NHより
もSiO2誘電体膜中の有機分子の含有割合が少なくな
り、熱処理後に気泡の含有割合の少ない低誘電率膜8を
形成することができる。また、(C65O)などの芳香
族を含むガスを用いても気泡を含有する低誘電率膜8を
形成することができる。
【0023】このように形成した低誘電率膜8は、比誘
電率が1.3〜2.0の範囲内の極めて小さな値とな
り、ギャップフィル能力についてはアスペクト比4まで
可能で、グローバル平坦化能力については配線間隔10
μmまでほぼ平坦な形状となり、更に、約400℃以上
の耐熱性を有し、層間絶縁膜として優れた特性を示す。
【0024】次に、第3の工程では、第1の工程と同様
のCVD法や、スパッタリング法、あるいはスピンオン
法等により、低誘電率膜8上に、SiO2絶縁膜から成
る膜厚約0.3μmの絶縁膜10を形成する。更に、絶
縁膜10の形成後にアニール処理を施し、第2の工程で
形成された低誘電率膜8中に残存する水分を除去する。
この処理では、一般的な拡散炉を用いて、温度約400
℃の窒素雰囲気中で30分程度のアニールを行う。
【0025】次に、絶縁膜10に対してレジストパター
ニングし、エッチング処理を施すことにより、所定部分
にビアコンタクト用の穴を形成する。
【0026】そして、第1〜第3の工程と同様の処理を
繰り返すことにより、絶縁膜10上に、メタル配線4’
とビアコンタクト、保護膜6’、低誘電率膜8’及び絶
縁膜10’を順次に成膜し、図1に示す多層配線構造を
実現する。
【0027】以上、この実施の形態で述べたように、膜
中に気泡を含有させたことで比誘電率の極めて低い低誘
電率膜を形成することができる。また、低誘電率膜を、
保護膜及び絶縁膜と同じCVD法を用いて形成するの
で、これらの保護膜と絶縁膜との間に低誘電率膜を挟む
サンドイッチ構造の層間絶縁膜を連続して形成すること
ができて、プロセス工程の簡素化等が可能になる。ま
た、気泡を含有する低誘電率膜は保護膜及び絶縁膜に対
して高い吸着性を有することから、密着性の良い層間絶
縁膜を形成することができる。
【0028】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施
の形態を図1〜図3を援用して説明する。この実施の形
態は、低誘電率膜8,8’の他の形成方法に関するもの
である。
【0029】図1に示す多層配線構造の形成工程と共
に、低誘電率膜8,8’の形成方法を説明する。第1の
工程では、半導体素子及びこれらを電気的に配線するメ
タル配線4が形成された半導体基板2を、図2に示す容
量結合型のプラズマCVD装置のチャンバー内に導入
し、第1の実施の形態における第1の工程と同様のプロ
セス条件下で、メタル配線4上に保護膜6を形成する。
【0030】即ち、プラズマCVD装置Aのチャンバー
内の真空度を例えば100Pa、半導体基板2の温度を
例えば350℃に保ち、上部電極12と下部電極14の
間に周波数13.56MHzの高周波電力を例えば1.
0W/cm2で印加する。そして、シリコン原子を含む
ガスとしてSiH4等、酸素原子を含むガスとしてN2
等、希釈(キャリア)ガスとしてHe等を混合した原料
ガスをチャンバー内に導入することにより、下部電極1
4に載置した半導体基板2のメタル配線4上にSiO2
絶縁膜から成る保護膜6を形成する。
【0031】次に、第2の工程では、保護膜6が形成さ
れた半導体基板2を、図3に示す減圧CVD装置Bのチ
ャンバー内に導入し、例えば膜厚約800nmの低誘電率
膜8を形成する。この低誘電率膜8の形成時には、チャ
ンバー内の真空度を例えば200Pa、拡散板16の温
度を例えば200℃、載置台18に載せられた半導体基
板2の温度を0℃程度に保つ。ここで、拡散板16の温
度を例えば200℃とするのは、後述するポリフルオロ
エチレン及び、(Cn2n+1O)2NHを拡散板16に吸
着することなくチャンバー内に供給するためである。
【0032】更に、シリコン原子を含むガスとして例え
ばSin2n+2を流量50sccmで、酸化ガスとして例え
ばH22を流量200sccmで、有機分子を含むガスとし
て例えばポリフルオロエチレン、(Cn2n+1O)2NH
を流量200sccmで、夫々別個の供給路を通して導入す
る。更に、フルオロカーボンソースとして例えばCF3
n2nCF3を用い、このフルオロカーボンソースをキ
ャリアガス(例えば窒素ガス)と共に導入する。キャリ
アガスのガス流量は例えば500sccmとする。
【0033】尚、CF3n2nCF3は個体ソースであ
るため、フロリーナ溶媒に溶解した後、図示していない
液体供給装置でチャンバー内に導入する。あるいは、別
の供給手段として、固体のCF3n2nCF3をチャン
バー内に配置し、レーザー等の高エネルギー光を照射す
ることで気化させて供給しても良い。また、フルオロカ
ーボンソースとして、溶解度の高い、アモルファステフ
ロンを用いても良い。
【0034】そして、Sin2n+2とH22を導入し混
合することでシラノール(Si(OH)x)を形成さ
せ、このシラノールの脱水縮合反応を進行させる。更
に、この脱水縮合反応の進行過程中に、(Cn
2n+1O)2NH及びCF3n2nCF3をシラノールに混
合する。これにより、(Cn2n+1O)2NHの有機分子
(Cn2 n+1O)が凝縮してナノメートルオーダーの微
粒子となってシラノール中に混入し、シラノールの脱水
縮合反応の完了時には、有機分子の微粒子が膜中に一様
分布で残留したままのSiO2誘電体膜が半導体基板2
の保護膜6の表面上に平坦に堆積する。
【0035】次に、半導体基板2を大気圧窒素雰囲気中
において150〜200℃の温度範囲内で加熱処理す
る。この熱処理により、前記SiO2誘電体膜の重合が
進み、且つ残留していた微粒子の有機成分が分離・気化
してSiO2誘電体膜の外へ蒸発し、ナノメートルオー
ダーの気泡が膜中に残留したままの状態の低誘電率膜8
が形成される。
【0036】このようにして形成した低誘電率膜8は、
比誘電率が2.0〜2.5の範囲内の値となる。ギャッ
プフィル能力については、アスペクト比4まで、グロー
バル平坦化度は配線間隔10μmまでは平坦な形状が保
たれた。
【0037】次に、第3の工程では、第1の工程と同様
のCVD法や、スパッタリング法、あるいはスピンオン
法等により、低誘電率膜8上に、SiO2絶縁膜から成
る膜厚約0.3μmの絶縁膜10を形成する。更に、絶
縁膜10の形成後にアニール処理を施し、第2の工程で
形成された低誘電率膜8中に残存する水分を除去する。
この処理では、一般的な拡散炉を用いて、温度約400
℃の窒素雰囲気中で30分程度のアニールを行う。
【0038】次に、絶縁膜10に対してレジストパター
ニングし、エッチング処理を施すことにより、所定部分
にビアコンタクト用の穴を形成する。
【0039】そして、第1〜第3の工程と同様の処理を
繰り返すことにより、絶縁膜10上に、メタル配線4’
とビアコンタクト、保護膜6’、低誘電率膜8’及び絶
縁膜10’を順次に成膜し、図1に示す多層配線構造を
実現する。
【0040】このように、本実施の形態による低誘電率
膜も比誘電率が3.0以下となり、更に、ギャップフィ
ル能力とグローバル平坦能力及び耐熱性に優れることか
ら、微細加工技術の進展に対して、優れた層間絶縁膜を
実現することができる。
【0041】(第3の実施の形態)本発明の第3の実施
の形態を図1〜図3を援用して説明する。本実施の形態
は、低誘電率膜8,8’の更に他の形成方法に関するも
のである。
【0042】図1に示す多層配線構造の形成工程と共
に、低誘電率膜8,8’の形成方法を説明する。第1の
工程では、半導体素子及びこれらを電気的に配線するメ
タル配線4が形成された半導体基板2を、図2に示す容
量結合型のプラズマCVD装置Aのチャンバー内に導入
し、第1の実施の形態における第1の工程と同様のプロ
セス条件下で、メタル配線4上に保護膜6を形成する。
【0043】即ち、プラズマCVD装置のチャンバー内
の真空度を例えば100Pa、半導体基板2の温度を例
えば350℃に保ち、上部電極12と下部電極14の間
に周波数13.56MHzの高周波電力を例えば1.0
W/cm2で印加する。そして、シリコン原子を含むガ
スとしてSiH4等、酸素原子を含むガスとしてN2
等、希釈(キャリア)ガスとしてHe等を混合した原料
ガスをチャンバー内に導入することにより、下部電極1
4に載置した半導体基板2のメタル配線4上にSiO2
絶縁膜から成る保護膜6を形成する。
【0044】次に、第2の工程では、保護膜6が形成さ
れた半導体基板2を、図3に示す減圧CVD装置Bのチ
ャンバー内に導入し、例えば膜厚約800nmの低誘電率
膜8を形成する。この低誘電率膜8の形成時には、チャ
ンバー内の真空度を例えば200Pa、拡散板16の温
度を例えば100℃、載置台18に載せられた半導体基
板2の温度を0℃程度に保つ。
【0045】更に、シリコン原子を含むガスとしてジメ
チルシラン(CH32SiH2やモノメチルシラン(C
3)SiH3、水素を酸化するために例えばH22、有
機分子を含むガスとして例えば(Cn2n+1O)2NH、
フルオロカーボンソースとして例えばCF3n2nCF
3を用い、CF3n2nCF3のキャリアガスとして窒
素、アルゴン、水素又はヘリウム等を用いる。これらの
原料ガスの供給流量については、(CH32SiH2
は(CH3)SiH3を50sccm、H22を200sccm、
(Cn2n+1O)2NH(気体)を200sccm、フルオロ
カーボンのキャリアガスを500sccmで導入する。
【0046】そして、(CH32SiH2又は(CH3
SiH3とH22を導入し混合することでシラノール
(Si(OH)x)を形成させ、このシラノールの脱水
縮合反応を進行させる。更に、この脱水縮合反応の進行
過程中に、(Cn2n+1O)2NH及びCF3n2nCF
3をシラノールに混合する。これにより、(Cn
2n+1O)2NHの有機分子(Cn2n+1O)が凝縮してナ
ノメートルオーダーの微粒子となってシラノール中に混
入し、シラノールの脱水縮合反応の完了時には、有機分
子の微粒子が膜中に一様分布で残留したままのSiO2
誘電体膜が半導体基板2の保護膜6の表面上に平坦に堆
積する。
【0047】次に、半導体基板2を大気圧窒素雰囲気中
において150〜200℃の温度範囲内で加熱処理す
る。この熱処理により、前記SiO2誘電体膜の重合が
進み、且つ残留していた微粒子の有機成分が分離・気化
してSiO2誘電体膜の外へ蒸発し、ナノメートルオー
ダーの気泡が膜中に残留したままの状態の低誘電率膜8
が形成される。
【0048】このようにして形成した低誘電率膜8は、
比誘電率が1.2〜2.0の範囲内の値となる。ギャッ
プフィル能力については、アスペクト比4まで、グロー
バル平坦化度は配線間隔10μmまでは平坦な形状が保
たれた。また、シリコン原子を含むガスとして(C
32SiH2や(CH3)SiH3等のメチル基を含む
ガスを用いるので、低誘電率膜が得られやすい。但し、
耐熱性が低くなる傾向があるため、用途に応じて適宜に
使用することが望ましい。
【0049】次に、第3の工程では、第1の工程と同様
のCVD法や、スパッタリング法、あるいはスピンオン
法等により、低誘電率膜8上に、SiO2絶縁膜から成
る膜厚約0.3μmの絶縁膜10を形成する。更に、絶
縁膜10の形成後にアニール処理を施し、第2の工程で
形成された低誘電率膜8中に残存する水分を除去する。
この処理では、一般的な拡散炉を用いて、温度約400
℃の窒素雰囲気中で15分程度のアニールを行う。
【0050】次に、絶縁膜10に対してレジストパター
ニングし、エッチング処理を施すことにより、所定部分
にビアコンタクト用の穴を形成し、第1〜第3の工程と
同様の処理を繰り返すことにより、絶縁膜10上に、メ
タル配線4’とビアコンタクト、保護膜6’、低誘電率
膜8’及び絶縁膜10’を順次に成膜し、図1に示す多
層配線構造を実現する。
【0051】このように、本実施の形態による低誘電率
膜も比誘電率が3.0以下となり、更に、ギャップフィ
ル能力とグローバル平坦能力に優れることから、微細加
工技術の進展に対して、優れた層間絶縁膜を実現するこ
とができる。
【0052】尚、第1〜第3の実施の形態では、保護膜
4,4’と絶縁膜10,10’をシリコン酸化膜で形成
したが、シリコン窒化膜で形成してもよく、ギャップフ
ィル能力とグローバル平坦化能力に優れ、且つ低誘電率
の層間絶縁膜を実現することができる。
【0053】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の低誘電
率膜の形成方法によれば、CVD法を用いて気泡を有す
る低誘電率膜を形成するので、従来のCVD法により形
成される層間絶縁膜と較べて、ギャップフィル能力、グ
ローバル平坦化能力に優れ、且つ比誘電率の極めて低い
層間絶縁膜を実現することができる。この結果、層間絶
縁膜の埋め込み能力の不良に起因する歩留まりの低下を
招来することがなく、更に配線間の寄生容量を小さくす
ることができる。ひいては、歩留まり及び信頼性が高
く、更に、動作速度が高く且つ消費電力の少ない半導体
装置を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の低誘電率膜を用いた多層配線構造を模
式的に示す縦断面図である。
【図2】図1の多層配線構造を形成するためのプラズマ
CVD装置の構造を模式的に示す縦断面図である。
【図3】本発明の低誘電率膜を形成するための減圧CV
D装置の構造を模式的に示す縦断面図である。
【符号の説明】
2…半導体基板、4,4’…メタル配線、6,6’…保
護膜、8,8’…低誘電率膜、10,10’…絶縁膜、
A…プラズマCVD装置、B…減圧CVD装置。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともSin2n+2、H22及び
    (Cn2n+1O)xNHy(但し、x+y=3、x≧1)
    を含む原料ガスを用いて気相成長を行い、気相成長した
    誘電体膜を熱処理することを特徴とする低誘電率膜の形
    成方法。
  2. 【請求項2】 少なくともSin2n+2、H22、(C6
    5O)xNHy(但し、x+y=3、x≧1)を含む原
    料ガスを用いて気相成長を行い、気相成長した誘電体膜
    を熱処理することを特徴とする低誘電率膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 前記原料ガスに更に、少なくともポリフ
    ルオロエチレンを含むことを特徴とする請求項1または
    請求項2のいずれか1項に記載の低誘電率膜の形成方
    法。
  4. 【請求項4】 前記原料ガスに更に、少なくとも有機シ
    ランガスを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載の低誘電率膜の形成方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020001532A (ko) * 2000-06-22 2002-01-09 무라세 하루오 성막 방법, 반도체 장치 및 그 제조 방법
KR100486333B1 (ko) * 2000-07-21 2005-04-29 가부시끼가이샤 한도따이 프로세스 켄큐쇼 반도체 장치 및 그 제조 방법
US9633836B2 (en) 2013-06-13 2017-04-25 Samsung Electronics Co., Ltd. Methods of forming semiconductor devices including low-k dielectric layer

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