JPH1181336A

JPH1181336A - 埋込み式コンクリート型枠

Info

Publication number: JPH1181336A
Application number: JP26276797A
Authority: JP
Inventors: Tadashi Nihei; 正二瓶
Original assignee: Mitsubishi Chemical Corp; Emoto Kogyo KK
Current assignee: Mitsubishi Chemical Corp; Emoto Kogyo KK
Priority date: 1997-09-10
Filing date: 1997-09-10
Publication date: 1999-03-26

Abstract

(57)【要約】【課題】断熱性の高い布基礎を構築することが出来、
型組みの作業効率に優れ、製造コストも低減できる埋込
み式コンクリート型枠を提供する。【解決手段】コンクリート（Ｃ）の打設空間を開けて
左右両側に配列される複数の発泡樹脂パネル（１）と、
これらを上下に連結するジョイナーと、左右のジョイナ
ー同士を連結するセパレータとを備える。ジョイナー
は、特定構造のベース部材（２）と接続部材（３）とキ
ャップ部材（４）とで構成されている。接続部材（３）
及びキャップ部材（４）には、第１セパレータ（５）及
び第２セパレータ（６）に形成された連結部（５Ａ）、
（６Ａ）を係止する複数の係止孔がそれぞれ長手方向に
沿って形成され、型枠のコーナ部分に配置される内外一
対の接続部材およびキャップ部材は、それぞれ平面視Ｌ
字型に成形されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、埋込み式コンクリ
ート型枠に関し、詳しくは、断熱性の高い布基礎を構築
することが出来、かつ、型組みの作業効率に優れ、製造
コストも低減できる埋込み式コンクリート型枠に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】住宅等のコンクリート基礎を打設する型
枠として、断熱性の高い布基礎を打設する埋込み式コン
クリート型枠が従来知られている。この埋込み式コンク
リート型枠は、コンクリートの打設空間を開けてその左
右両側に配列される複数の発泡樹脂パネルと、各発泡樹
脂パネルを上下に連結するジョイナーと、左右のジョイ
ナー同士を連結するセパレータとを備えている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の埋
込み式コンクリート型枠においては、ジョイナーおよび
セパレータを構成する部品の形状が複雑であり、かつ、
その部品点数も多いため、型組み作業に手間が掛かると
いう問題がある。また、ジョイナーとの係合部分を発泡
樹脂パネルに付加加工する必要もあり、製造コストが嵩
むという問題もある。

【０００４】本発明は、前記の実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、断熱性の高い布基礎を構築する
ことが出来、かつ、型組みの作業効率に優れ、製造コス
トも低減できる埋込み式コンクリート型枠を提供するこ
とにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、第１の発明は、布基礎を構築するための埋込み式コ
ンクリート型枠であって、コンクリートの打設空間を開
けてその左右両側に配列される複数の発泡樹脂パネル
と、各発泡樹脂パネルを上下に連結するジョイナーと、
左右のジョイナー同士を連結するセパレータとを備え、
前記ジョイナーは、Ｕ字状断面のチャンネル状に成形さ
れ且つフーチング上に固定されて最下段の発泡樹脂パネ
ルの下端部を包持するベース部材と、Ｈ字状断面のチャ
ンネル状に成形され且つ下段の発泡樹脂パネルの上端部
および上段の発泡樹脂パネルの下端部をそれぞれ包持す
る接続部材と、逆Ｕ字状断面のチャンネル状に成形され
且つ最上段の発泡樹脂パネルの上端部を包持するキャッ
プ部材との３種の部材で構成され、前記接続部材および
キャップ部材には、前記セパレータの両端部に形成され
た連結部を係止する複数の係止孔がそれぞれ長手方向に
沿って配列されており、型枠のコーナ部分に配置される
内外一対の前記ベース部材、接続部材およびキャップ部
材は、それぞれ平面視Ｌ字型に成形されていることを特
徴とする。

【０００６】また、第２の発明は、布基礎を構築するた
めの埋込み式コンクリート型枠であって、コンクリート
の打設空間を開けてその左右両側に配列される複数の発
泡樹脂パネルと、各発泡樹脂パネルを上下に連結するジ
ョイナーと、左右のジョイナー同士を連結するセパレー
タと、型枠の外側コーナ部分に配置され且つ相互に直交
するジョイナー同士を連結する筋交状のステーとを備
え、前記ジョイナーは、Ｕ字状断面のチャンネル状に成
形され且つフーチング上に固定されて最下段の発泡樹脂
パネルの下端部を包持するベース部材と、Ｈ字状断面の
チャンネル状に成形され且つ下段の発泡樹脂パネルの上
端部および上段の発泡樹脂パネルの下端部をそれぞれ包
持する接続部材と、逆Ｕ字状断面のチャンネル状に成形
され且つ最上段の発泡樹脂パネルの上端部を包持するキ
ャップ部材との３種の部材で構成されており、前記接続
部材およびキャップ部材には、前記セパレータまたはス
テーの両端部に形成された連結部を係止する複数の係止
孔がそれぞれ長手方向に沿って配列されていることを特
徴とする。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る埋込み式コンクリート型枠を説明する。図１は埋込み
式コンクリート型枠のストレート部分の縦断面図、図２
は埋込み式コンクリート型枠のストレート部分における
ジョイナー及びセパレータの構成を示す斜視図、図３は
第１の発明による埋込み式コンクリート型枠のコーナ部
分の平面図、図４は埋込み式コンクリート型枠のストレ
ート部分におけるセパレータの架設状態を示す部分平面
図、図５は第２の発明による埋込み式コンクリート型枠
のコーナ部分の平面図である。

【０００８】本発明の埋込み式コンクリート型枠は、図
１に示す様に、住宅等のコンクリート基礎として、例え
ば、フーチング（Ｆ）上に布基礎（Ｎ）を構築するため
の埋込み式コンクリート型枠であり、コンクリート
（Ｃ）の打設空間を開けてその左右両側に配列される複
数の発泡樹脂パネル（１）と、各発泡樹脂パネル（１）
を上下に連結するジョイナーと、左右のジョイナー同士
を連結するセパレータとを備えている。

【０００９】発泡樹脂パネル（１）は、透湿抵抗が大き
く且つ断熱性に優れた独立気泡の発泡樹脂から成る。発
泡樹脂としては、ポリスチレン系、ポリウレタン系の
他、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン
系の樹脂が使用される。発泡倍率は、通常、１０〜６０
倍、好ましくは２０〜４０倍とされる。密度が１５ｋｇ
／ｍ³以上、好ましくは２０ｋｇ／ｍ³の発泡ポリスチレ
ンが強度および弾性率の点から発泡樹脂パネル（１）と
して好適である。斯かる発泡樹脂パネル（１）は、例え
ば、厚み３０〜６０ｍｍ、高さ２００〜４００ｍｍ、長
さ３００〜２，０００ｍｍ程度の板状に金型成型され、
あるいは、ブロック状に金型成型された発泡樹脂から上
記寸法の板状に切出し成形される。

【００１０】前記ジョイナーは、Ｕ字状断面のチャンネ
ル状に成形され且つフーチング（Ｆ）上に固定されて最
下段の発泡樹脂パネル（１）の下端部を包持するベース
部材（２）と、Ｈ字状断面のチャンネル状に成形され且
つ下段の発泡樹脂パネル（１）の上端部および上段の発
泡樹脂パネル（１）の下端部をそれぞれ包持する接続部
材（３）と、逆Ｕ字状断面のチャンネル状に成形され且
つ最上段の発泡樹脂パネル（１）の上端部を包持するキ
ャップ部材（４）との３種の部材で構成されている。

【００１１】前記セパレータは、左右の接続部材（３）
同士を連結する第１セパレータ（５）と、左右のキャッ
プ部材（４）同士を連結する第２セパレータ（６）とで
構成されている。

【００１２】そして、図２に示す様に、各接続部材
（３）には、第１セパレータ（５）の両端部に形成され
た連結部（５Ａ）を係止する複数の係止孔（３Ｂ）が長
手方向に沿って配列され、各キャップ部材（４）には、
第２セパレータ（６）の両端部に形成された連結部（６
Ａ）を係止する複数の係止孔（４Ａ）が長手方向に沿っ
て配列されている。

【００１３】ジョイナーを構成するベース部材（２）、
接続部材（３）及びキャップ部材（４）は、金属製でも
良いが、本実施形態においては、合成樹脂により押出し
成形または射出成形されている。合成樹脂としては、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂お
よび其の共重合体の他、ポリスチレン、アクリロニトリ
ル−スチレン、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエ
ン、ポリ塩化ビニルなどの各種の熱可塑性樹脂、不飽和
ポリエステル等の各種の熱硬化性樹脂が挙げられる。こ
れらの合成樹脂は、タルク、ガラス繊維などのフィラ
ー、着色剤やその他の添加剤を含有していてもよい。

【００１４】ベース部材（２）は、発泡樹脂パネル
（１）の厚み及び長さに対応したチャンネル状に成形さ
れており、その幅方向中央部には、釘打ち用の下孔（２
Ａ）が長手方向に沿って２０〜３００ｍｍの所定ピッチ
で複数個穿設されている。斯かるベース部材（２）は、
各下孔（２Ａ）に打込まれたコンクリート釘（７）によ
ってフーチング（Ｆ）上に固定される。そして、各ベー
ス部材（２）には、左右に配列される最下段（１段目）
の発泡樹脂パネル（１）の下端部が緩みなく嵌合され
る。

【００１５】接続部材（３）は、発泡樹脂パネル（１）
の厚み及び長さに対応したＨ字状断面のチャンネル状に
成形されており、その片側の側面には、上下方向中央部
に位置してフランジ（３Ａ）が突設されている。そし
て、このフランジ（３Ａ）には、前記係止孔（３Ｂ）が
長手方向に沿って２０〜１００ｍｍの所定ピッチで複数
個穿設されている。斯かる接続部材（３）には、左右に
配列される下段（１段目）の発泡樹脂パネル（１）の上
端部および上段（２段目）の各発泡樹脂パネル（１）の
下端部が緩みなく嵌合される。

【００１６】キャップ部材（４）は、発泡樹脂パネル
（１）の厚み及び長さに対応した逆Ｕ字状断面のチャン
ネル状に成形されており、その幅方向の一側付近には、
前記係止孔（４Ａ）が長手方向に沿って２０〜１００ｍ
ｍの所定ピッチで複数個穿設されている。また、キャッ
プ部材（４）の幅方向の他側には、上方に突出する突堤
（４Ｂ）が形成されている。そして、斯かるキャップ部
材（４）には、左右に配列される最上段（２段目）の発
泡樹脂パネル（１）の上端部が緩みなく嵌合される。

【００１７】第１セパレータ（５）は、例えば、棒鋼材
からなり、その両端部には前記接続部材（３）の係止孔
（３Ｂ）に上方から挿入される連結部（５Ａ）がＬ字状
に屈曲形成されている。また、第１セパレータ（５）の
中央部には、鉄筋（Ｔ）を受けるための凹み（５Ｂ）が
Ｖ字状に屈曲形成されている。同様に、第２セパレータ
（６）も棒鋼材からなり、その両端部には前記キャップ
部材（４）の係止孔（４Ａ）に上方から挿入される連結
部（６Ａ）がＬ字状に屈曲形成され、その中央部には鉄
筋（Ｔ）を受けるための凹み（６Ｂ）がＶ字状に屈曲形
成されている。

【００１８】ここで、第１の発明においては、埋込み式
コンクリート型枠のコーナ部分が、図３に示す様に構成
される。すなわち、型枠のコーナ部分に配置される内外
一対の前記ベース部材（２）、接続部材（３）及びキャ
ップ部材（４）は、それぞれ平面視Ｌ字型に成形されて
いる。この場合、内外一対のベース部材（２）、接続部
材（３）およびキャップ部材（４）は、端部が対向する
様に、それぞれ各辺の長さが調整されている。

【００１９】次に、本発明に係る埋込み式コンクリート
型枠の使用方法を説明する。この埋込み式コンクリート
型枠は、住宅等のコンクリート基礎として割栗石（Ｗ）
及び捨てコンクリート（Ｓ）を介して打設されたフーチ
ング（Ｆ）上に設置される。

【００２０】先ず、構築しようとする布基礎（Ｎ）の長
手方向に沿って各ベース部材（２）をフーチング（Ｆ）
上に２列に配置する。この場合、各ベース部材（２）
は、布基礎（Ｎ）のストレート部分においては長手方向
に隙間なく連続させ、コーナ部分においては隙間なく直
角に接合させる。そして、ベース部材（２）の下孔（２
Ａ）にコンクリート釘（７）を打込んで各ベース部材
（２）をフーチング（Ｆ）上に固定する。

【００２１】次いで、左右２列に配列された各ベース部
材（２）に発泡樹脂パネル（１）の下端部を緩みなく嵌
合し、最下段（１段目）の各発泡樹脂パネル（１）をコ
ンクリート打設空間の左右両側に配列する。その際、最
下段（１段目）の各発泡樹脂パネル（１）は、配列方向
に隙間なく配置する。

【００２２】続いて、左右２列に配列された下段（１段
目）の各発泡樹脂パネル（１）の上端部に各接続部材
（３）を緩みなく嵌合する。この場合、型枠のコーナ部
分においては、平面視Ｌ字型に成形された内外一対の接
続部材（３）を緩みなく嵌合する。その際、各接続部材
（３）は、フランジ（３Ａ）が相互に対向する向きで左
右２列に隙間なく配列する。

【００２３】そして、左右の接続部材（３）のフランジ
（３Ａ）に形成された係止孔（３Ｂ）に第１セパレータ
（５）の両端部の連結部（５Ａ）を上方からそれぞれ挿
入し、左右の接続部材（３）同士を複数本の第１セパレ
ータ（５）を介して連結する。この場合、各第１セパレ
ータ（５）は、図２に示す様に、左右の接続部材（３）
間に相互に平行に架設してもよいが、左右の接続部材
（３）の連結強度を高めるために、トラス梁状に架設す
るのが好ましい（図４参照）。

【００２４】次に、左右２列に配列された各接続部材
（３）に発泡樹脂パネル（１）の下端部を緩みなく嵌合
し、上段（２段目）の各発泡樹脂パネル（１）をコンク
リート（Ｃ）の打設空間の左右両側に配列する。その
際、上段（２段目）の各発泡樹脂パネル（１）は、配列
方向に隙間なく配置する。

【００２５】続いて、左右２列に配列された最上段（２
段目）の各発泡樹脂パネル（１）の上端部に各キャップ
部材（４）を緩みなく嵌合する。この場合、型枠のコー
ナ部分においては、平面視Ｌ字型に成形された内外一対
のキャップ部材（４）を緩みなく嵌合する。その際、各
キャップ部材（４）は、突堤（４Ｂ）がそれぞれ外側に
位置する様に左右２列に隙間なく配列する。

【００２６】そして、各キャップ部材（４）の一側付近
に形成された各係止孔（４Ａ）に第２セパレータ（６）
の両端部の連結部（６Ａ）を上方からそれぞれ挿入し、
左右のキャップ部材（４）同士を複数本の第２セパレー
タ（６）を介して連結する。この場合、各第２セパレー
タ（６）は、図２に示す様に、左右のキャップ部材
（４）間に相互に平行に架設してもよいが、左右のキャ
ップ部材（４）の連結強度を高めるために、トラス梁状
に架設するのが好ましい（図４参照）。

【００２７】その後、各第１セパレータ（５）の凹み
（５Ｂ）及び各第２セパレータ（６）の凹み（６Ｂ）上
に鉄筋（Ｔ）を載せ、これを第１セパレータ（５）、第
２セパレータ（６）及びフーチング（Ｆ）から立上る鉄
筋（Ｔ）に針金等の結束線で結束する。なお、布基礎
（Ｎ）の長手方向に沿って連続する各発泡樹脂パネル
（１）、ベース部材（２）、接続部材（３）及びキャッ
プ部材（４）の各接合部は、コンクリート打設空間の内
側からシールテープ等により目張りしておくのが好まし
い。

【００２８】以上の作業により、本発明の埋込み式コン
クリート型枠がフーチング（Ｆ）上に型組みされる。そ
こで、左右２列に配列された各発泡樹脂パネル（１）の
間のコンクリート打設空間にコンクリート（Ｃ）を打込
む。その際、コンクリート（Ｃ）は、左右に配列された
各キャップ部材（４）の各突堤（４Ｂ）近傍まで打設
し、各第２セパレータ（６）を埋没させる。

【００２９】第１の発明においては、平面視Ｌ字型に成
形された内外一対のベース部材（２）、接続部材（３）
及びキャップ部材（４）が型枠のコーナ部分に配置され
ており、内外一対の接続部材（３）は第１セパレータ
（５）を介して連結され、内外一対のキャップ部材
（４）は第２セパレータ（６）を介して連結されてい
る。従って、コンクリート（Ｃ）の打設に伴い型枠のコ
ーナ部分が開いてコンクリート（Ｃ）が流出する事態を
未然に防止することが出来る。

【００３０】斯くして、フーチング（Ｆ）上には、第１
の発明の埋込み式コンクリート型枠と一体に布基礎
（Ｎ）が打設される。そして、この布基礎（Ｎ）は、外
壁面および内壁面が各発泡樹脂パネル（１）に覆われて
おり、高い断熱性を発揮することが出来る。

【００３１】一方、第２の発明においては、埋込み式コ
ンクリート型枠のコーナ部分が、図５に示す様に構成さ
れている。すなわち、型枠の外側コーナ部分に配置され
且つ相互に直交する接続部材（３）同士は、筋交状に配
置された第１ステー（１０）を介して相互に連結され、
同様に、型枠の外側コーナ部分に配置されて相互に直交
するキャップ部材（４）同士は、筋交状に配置された第
２ステー（１１）を介して相互に連結されている。

【００３２】型枠の外側コーナ部分に配置されるベース
部材（２）同士、接続部材（３）同士およびキャップ部
材（４）同士は、それぞれ端部が斜め接合して相互に直
交している。同様に、型枠の内側コーナ部分に配置され
るベース部材（２）同士、接続部材（３）同士およびキ
ャップ部材（４）同士も、それぞれ端部が斜め接合して
相互に直交している。

【００３３】第１ステー（１０）は、前述した第１セパ
レータ（５）と同様に棒鋼材からなり、その両端部には
前記接続部材（３）の係止孔（３Ｂ）に上方から挿入さ
れる連結部（図視省略）がＬ字状に屈曲形成されてい
る。そして、第１ステー（１０）の両端部の連結部が、
接続部材（３）のフランジ（３Ａ）に形成された係止孔
（３Ｂ）に上方から挿入されることにより、型枠の外側
コーナ部分に配置されて相互に直交する接続部材（３）
同士が連結されいる。

【００３４】同様に、第２ステー（１１）も棒鋼材から
なり、その両端部には前記キャップ部材（４）の係止孔
（４Ａ）に上方から挿入される連結部（図視省略）がＬ
字状に屈曲形成されている。そして、第２ステー（１
１）の両端部の連結部が、キャップ部材（４）の係止孔
（４Ａ）に上方から挿入されることにより、型枠の外側
コーナ部分に配置されて相互に直交するキャップ部材
（４）同士が連結している。

【００３５】第１ステー（１０）及び第２ステー（１
１）は、それぞれ１本でもよいが、図示の様に、長さの
異なる複数本で構成するのが連結強度を高める上で好ま
しい。

【００３６】第２の発明においては、型枠の外側コーナ
部分に配置されて相互に直交する接続部材（３）同士が
筋交状に配置された第１ステー（１０）を介して相互に
連結され、同様に、型枠の外側コーナ部分に配置されて
相互に直交するキャップ部材（４）同士が筋交状に配置
された第２ステー（１１）を介して相互に連結されてい
る。従って、コンクリート（Ｃ）の打設に伴い型枠のコ
ーナ部分が開いてコンクリート（Ｃ）が流出する事態を
未然に防止することが出来る。

【００３７】第２の発明に係る埋込みコンクリート型枠
においても、左右に配列された各発泡樹脂パネル（１）
の間のコンクリート打設空間に各キャップ部材（４）の
各突堤（４Ｂ）間までコンクリート（Ｃ）を打込むこと
により、フーチング（Ｆ）上には、第２の発明の埋込み
コンクリート型枠と一体に布基礎（Ｎ）が打設される。
そして、この布基礎（Ｎ）は、外壁面および内壁面が各
発泡樹脂パネル（１）に覆われており、高い断熱性を発
揮することが出来る。また、各第１セパレータ（５）及
び第２セパレータ（６）が鉄筋としてコンクリート
（Ｃ）を補強するため、強度の高い布基礎（Ｎ）が得ら
れる。

【００３８】第１の発明および第２の発明に係る埋込み
式コンクリート型枠において、型枠のストレート部分の
各ベース部材（２）、接続部材（３）、キャップ部材
（４）、第１セパレータ（５）及び第２セパレータ
（６）は、それぞれ同一形状であるため、ジョイナー及
びセパレータを少ない部品点数でシンプルに構成するこ
とが出来る。また、発泡樹脂パネル（１）はシンプルな
板状に形成されており、基本的には各発泡樹脂パネル
（１）を同一形状とすることが出来る。従って、埋込み
式コンクリート型枠の製造コストを低減することが出来
る。

【００３９】一方、ベース部材（２）、接続部材（３）
及びキャップ部材（４）は、発泡樹脂パネル（１）を上
下方向に嵌合するだけの簡単な作業で発泡樹脂パネル
（１）を上下に接続することが出来る。また、第１セパ
レータ（５）は、その両端の連結部（５Ａ）をそれぞれ
接続部材（３）の係止孔（３Ｂ）に挿入するだけで接続
部材（３）同士を簡単に連結することが出来、同様に、
第２セパレータ（６）は、その両端の連結部（６Ａ）を
それぞれキャップ部材（４）の係止孔（４Ａ）に挿入す
るだけでキャップ部材（４）同士を簡単に連結すること
が出来る。従って、本発明の埋込み式コンクリート型枠
は、少ない部品点数で容易に型組みすることが出来、型
組み作業を効率化することが出来る。

【００４０】本発明において、前記キャップ部材（４）
は、その片側の側面にフランジが突設された断面形状と
し、そのフランジに前記各係止孔（４Ａ）を設けてもよ
い。この場合には、第１セパレータ（５）を介してキャ
ップ部材（４）同士を連結することが出来、第２セパレ
ータ（６）を廃止することが出来るため、埋込み式コン
クリート型枠の製造コストをより低減することが出来
る。

【００４１】なお、本発明の埋込み式コンクリート型枠
によりフーチング（Ｆ）上に構築される布基礎（Ｎ）
は、外壁面が発泡樹脂パネル（１）で構成されるため、
美観上、各発泡樹脂パネル（１）の表面にメタルラス
（８）等を張設してモルタル（９）を吹付け塗装するの
が好ましい。また、布基礎（Ｎ）の内側には、適宜、コ
ンクリートを打設して土間を構築することも出来る。

【００４２】

【発明の効果】以上説明した様に、本発明の埋込み式コ
ンクリート型枠によれば、コンクリートの打込みによ
り、外壁面および内壁面が発泡樹脂パネルに覆われた断
熱性の高い布基礎を構築することが出来る。その結果、
布基礎上に建築される建物の床断熱を軽減することが出
来る。また、外壁面および内壁面が断熱性の高い発泡樹
脂パネルに覆われているため、寒冷地などにおいては、
養生中のコンクリートの凍結、融解を防止することが出
来る。

【００４３】本発明の埋込み式コンクリート型枠におい
ては、型枠のストレート部分の各ベース部材、接続部
材、キャップ部材、第１セパレータ及び第２セパレータ
をそれぞれ同一形状としてジョイナー及びセパレータを
少ない部品点数でシンプルに構成することが出来る。セ
パレータの長さのみを変更することで、幅の異る各種寸
法の布基礎に対応することが出来る。また、発泡樹脂パ
ネルは、特別な付加加工を要しないシンプルな板状のま
ま使用することが出来る。従って、本発明の埋込み式コ
ンクリート型枠によれば、その製造コストを低減するこ
とが出来る。

【００４４】ベース部材、接続部材およびキャップ部材
は、発泡樹脂パネルを上下方向に嵌合するだけの簡単な
作業で発泡樹脂パネルを上下に接続することが出来る。
また、第１セパレータ及び第２セパレータは、その両端
の連結部をそれぞれ接続部材の係止孔およびキャップ部
材の係止孔に挿入するだけで左右の接続部材同士および
左右のキャップ部材同士を簡単に連結することが出来
る。従って、本発明の埋込み式コンクリート型枠によれ
ば、型組みの作業効率を向上でき、製造コストを低減す
ることができる。

【００４５】特に、第１の発明においては、平面視Ｌ字
型に成形された内外一対のベース部材、接続部材および
キャップ部材が型枠のコーナ部分に配置されており、内
外一対の接続部材は第１セパレータを介して連結され、
内外一対のキャップ部材は第２セパレータを介して連結
されているため、コンクリートの打設に伴い型枠のコー
ナ部分が開いてコンクリートが流出する事態を未然に防
止することが出来る。

【００４６】同様に、第２の発明においては、型枠の外
側コーナ部分に配置されて相互に直交する接続部材同士
が筋交状に配置された第１ステーを介して相互に連結さ
れ、同様に、型枠の外側コーナ部分に配置されて相互に
直交するキャップ部材同士が筋交状に配置された第２ス
テーを介して相互に連結されているため、コンクリート
の打設に伴い型枠のコーナ部分が開いてコンクリートが
流出する事態を未然に防止することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る埋込み式コンクリート型枠のスト
レート部分の縦断面図である。

【図２】埋込み式コンクリート型枠のストレート部分に
おけるジョイナー及びセパレータの構成を示す斜視図で
ある。

【図３】第１の発明による埋込み式コンクリート型枠の
コーナ部分の平面図である。

【図４】セパレータの架設状態を示す部分平面図であ
る。

【図５】第２の発明による埋込み式コンクリート型枠の
コーナ部分の平面図である。

【符号の説明】

１：発泡樹脂パネル２：ベース部材２Ａ：下孔３：接続部材３Ａ：フランジ３Ｂ：係止孔４：キャップ部材４Ａ：係止孔４Ｂ：突堤５：第１セパレータ５Ａ：連結部５Ｂ：凹み６：第２セパレータ６Ａ：連結部６Ｂ：凹み７：コンクリート釘８：メタルラス９：モルタル１０：第１ステー１１：第２ステーＣ：コンクリートＦ：フーチングＮ：布基礎Ｓ：捨てコンクリートＴ：鉄筋Ｗ：割栗石

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号ＦＩＥ０４Ｂ 2/86 ６１１Ｋ６１１Ｎ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】布基礎を構築するための埋込み式コンク
リート型枠であって、コンクリートの打設空間を開けて
その左右両側に配列される複数の発泡樹脂パネルと、各
発泡樹脂パネルを上下に連結するジョイナーと、左右の
ジョイナー同士を連結するセパレータとを備え、前記ジ
ョイナーは、Ｕ字状断面のチャンネル状に成形され且つ
フーチング上に固定されて最下段の発泡樹脂パネルの下
端部を包持するベース部材と、Ｈ字状断面のチャンネル
状に成形され且つ下段の発泡樹脂パネルの上端部および
上段の発泡樹脂パネルの下端部をそれぞれ包持する接続
部材と、逆Ｕ字状断面のチャンネル状に成形され且つ最
上段の発泡樹脂パネルの上端部を包持するキャップ部材
との３種の部材で構成され、前記接続部材およびキャッ
プ部材には、前記セパレータの両端部に形成された連結
部を係止する複数の係止孔がそれぞれ長手方向に沿って
配列されており、型枠のコーナ部分に配置される内外一
対の前記ベース部材、接続部材およびキャップ部材は、
それぞれ平面視Ｌ字型に成形されていることを特徴とす
る埋込み式コンクリート型枠。
【請求項２】布基礎を構築するための埋込み式コンク
リート型枠であって、コンクリートの打設空間を開けて
その左右両側に配列される複数の発泡樹脂パネルと、各
発泡樹脂パネルを上下に連結するジョイナーと、左右の
ジョイナー同士を連結するセパレータと、型枠の外側コ
ーナ部分に配置され且つ相互に直交するジョイナー同士
を連結する筋交状のステーとを備え、前記ジョイナー
は、Ｕ字状断面のチャンネル状に成形され且つフーチン
グ上に固定されて最下段の発泡樹脂パネルの下端部を包
持するベース部材と、Ｈ字状断面のチャンネル状に成形
され且つ下段の発泡樹脂パネルの上端部および上段の発
泡樹脂パネルの下端部をそれぞれ包持する接続部材と、
逆Ｕ字状断面のチャンネル状に成形され且つ最上段の発
泡樹脂パネルの上端部を包持するキャップ部材との３種
の部材で構成されており、前記接続部材およびキャップ
部材には、前記セパレータまたはステーの両端部に形成
された連結部を係止する複数の係止孔がそれぞれ長手方
向に沿って配列されていることを特徴とする埋込み式コ
ンクリート型枠。