JPH1180755A - 溶剤抽出と水素化精製法による非発ガン性芳香族炭化水素油の製造法 - Google Patents

溶剤抽出と水素化精製法による非発ガン性芳香族炭化水素油の製造法

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JPH1180755A
JPH1180755A JP28629397A JP28629397A JPH1180755A JP H1180755 A JPH1180755 A JP H1180755A JP 28629397 A JP28629397 A JP 28629397A JP 28629397 A JP28629397 A JP 28629397A JP H1180755 A JPH1180755 A JP H1180755A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来より使用されているゴム用プロセスオイル
と同等の性能を有し、且つ発ガン性の多環芳香族化合物
を含まない、非発ガン性の安全で環境を汚さない石油系
芳香族炭化水素油の製造法を提供する。 【解決手段】石油の減圧蒸留残さの脱れき油から、溶剤
抽出法によって芳香族炭素含有量30%以上で且つ多環
芳香族化合物含有量を8%以下に抑えた抽出油を得、該
抽出油を有用な非多環芳香族化合物まで過度に水素添加
及び水素化分解しないマイルドな条件で更に水素化処理
する事で、芳香族炭素含有量26%以上で且つ多環芳香
族化合物含有量3%未満の芳香族炭化水素油を得る。 【効果】こうして得られた芳香族炭化水素油は、従来よ
り使用されてきたゴム用プロセスオイルと同等の性能を
有し、且つ非発ガン性の安全性を備えており、タイヤ等
多くのゴム製品の製造に適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多環芳香族化合物
をほとんど含まない、実質的に非発ガン性の芳香族炭化
水素油の製法に関する。特に本発明は、ゴム、インク製
品等の製造に使用される石油系芳香族炭化水素油の製法
に関し、多環芳香族化合物をほとんど含まない、実質的
に非発ガン性の芳香族炭化水素油の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に石油系芳香族炭化水素油が、原油
の精製に於ける減圧蒸留より得られる沸点範囲260〜
650℃の潤滑油製造留分の溶剤抽出精製法において、
芳香族炭化水素化合物を豊富に含む留分として製造され
ている事は当業者によく知られている。従って、原油の
種類、抽出精製法の条件によって石油系芳香族炭化水素
油は、その性状、化学的組成は異なるものの、基本的に
組成成分として芳香族炭化水素化合物を相当量含んでい
る事を特徴とする。
【0003】この石油系芳香族炭化水素油が、タイヤ等
に使用される天然ゴムやSBR等のゴム用加工油及び原
料SBRの伸展油として有用に使用されている事は当業
者によく知られている。即ち、これら石油系芳香族炭化
水素油は、上記ゴムとの相溶性を利用してゴムの加工に
於ける一連の作業性の改善及び加硫後の最終ゴム製品の
物理的性質を改善するために添加されている。
【0004】このゴムとの相溶性を発現するために、こ
れら石油系芳香族炭化水素油は典型的に ASTM D 2140
に規定される組成分析法で、実質的に芳香族化合物含有
量を意味する芳香環を形成する炭素含有量(以下芳香族
炭素含有量、Ca%という事がある)を27〜55%含
んでいる。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、これ
ら石油系芳香族炭化水素油は、成分として含む芳香族炭
化水素化合物の中に、更に成分として15〜28%の多
環芳香族化合物(以下PCA(Polycyclic aromatics)
という事がある)を含んでいる。近年EU指令により、
この多環芳香族化合物を3%以上含む石油製品は発ガン
性ありと勧告された事から、世界的に石油製品の多環芳
香族化合物低減の努力がなされている。
【0006】ゴム用プロセス油及び伸展油も例外でな
く、多くの提案がなされているが、例えば日本特表平6
−50524(GB2252978,US550413
5,EP575400)号では、粘度が32〜50cS
t.で、ASTM D 2007 に規定されるクレイ−ゲル法によ
る芳香族成分が30〜55重量%、飽和炭化水素成分が
40〜65重量%、且つIP346法で測定される多環
芳香族化合物即ちPCAが3%未満の石油系炭化水素油
を提案しているが、このクレイ−ゲル法による芳香族成
分範囲では、ASTM D 2140 に規定される芳香族炭素含有
量(Ca%)は26%に達せず、ゴムとの相溶性及び親
和性を発現する事ができないため、従来より使用されて
きた石油系芳香族炭化水素油の代替としては不適当なも
のであり、また特にSBRや天然ゴムに対しては全く使
用に耐えないものであった。
【0007】更に、EP04179801号では、クレ
イ−ゲル法による芳香族含有量50重量%以上、IP3
46試験法によるPCA含有量3%未満のゴム用プロセ
スオイルを、石油系潤滑油留分から2段階抽出法で製造
する方法を提案しているが、この方法では、基本的に溶
剤抽出によって多環芳香族化合物を除去する際に、極性
即ち溶剤との溶解性の似た有用な非多環芳香族化合物を
も一緒に溶解抽出して多くのロスを伴うため、目的のプ
ロセスオイルの収率を低くし、且つ2段階抽出による溶
剤回収を2回必要とするなど、プロセスコスト的に有利
な方法であるとは言い難い。
【0008】また日本特表平7−501346号では、
独自の突然変異誘発性指数と物理的特性の関数的な関係
を確立し、それに基づくプロセス条件で、炭化水素常圧
蒸留残油フィードストックから非発ガン性のブライトス
トック抽出物または脱れき油を製造する方法が提案され
ているが、この発明では実質的にPCA3%未満のEU
指令を達しているとは言い難い。
【0009】他にも、DE4038458号では臨界抽
出法による方法、WO9528458号では空気酸化作
用による方法など提案されているが、いずれも芳香族含
有量が低くてゴムとの親和性を欠き、現行のゴム用プロ
セスオイルの代替に向かないものや、技術的及びプロセ
ス的にコストがかかり過ぎる等、その性能とEU指令に
よる発ガン性勧告即ちPCA3%未満を同時に満足す
る、石油系芳香族炭化水素油の技術的にもコスト的にも
有利な製造方法は提案されていない。
【0010】これより非発ガン性の石油系芳香族炭化水
素油の簡単且つ経済的な製造に対する強い要求がある。
【0011】
【発明の目的】よって本発明の目的は、ゴム用プロセス
オイルとして使用されているPCAを含む現行の石油系
芳香族炭化水素油と同等の性能を有する、非発ガン性の
石油系芳香族炭化水素油の新規な製造法を提供する事に
よって、この要求を満足させる事である。特に本発明の
目的は、石油の減圧蒸留残さの脱れき油より、溶剤抽出
と水素化精製の相関的厳密な操作条件設計によって、簡
単で且つ経済的に有利な非発ガン性の石油系芳香族炭化
水素油の新規な製造法を提供する事である。
【0012】
【問題を解決するための手段】従来よりゴム用プロセス
オイルとして使用されている石油系芳香族炭化水素油と
同等の性能を有し、且つ発ガン性を有すIP346試験
法による多環芳香族化合物を3%未満に減じた、安全で
環境を汚さない新規な石油系芳香族炭化水素油は、石油
の減圧蒸留残さ油の脱れき油を溶剤抽出処理して、ASTM
D 2140 に規定される組成分析法による芳香族化合物を
形成する炭素含有量30%以上で且つIP346試験法
による多環芳香族化合物即ちPCA含有量8%未満の抽
出油を得、該抽出油を多環芳香族化合物を選択的に水素
化する条件、特に非多環芳香族化合物を過度に水素添加
及び水素化分解させない条件で水素化反応せしめる本発
明によって達成される。
【0013】本発明に供される原料油は、減圧蒸留残さ
よりプロパン等の軽質炭化水素により、アスファルト物
質を除去された脱れき油が適用される。
【0014】減圧蒸留残さの脱れき油は、現行使用され
ている石油系芳香族炭化水素油の原料となる、沸点26
0〜650℃の減圧直留の潤滑油留分に比べて、発ガン
性を示す多環芳香族化合物を基本的に少量しか含んでい
ない事が知られている。
【0015】EU指令による発ガン性の多環芳香族化合
物は、厳密に言うとIP346試験法によるDMSO
(ジメチルスルフォキシド)抽出分であり、一般に3〜
7環の多環芳香族化合物である。これらの化合物は、現
行の石油系芳香族炭化水素油の原料となる減圧蒸留後の
潤滑油留分の沸点範囲と概ね一致している。
【0016】減圧蒸留残さの脱れき油は、これら潤滑油
留分よりはるかに高い沸点範囲を持ち、高分子量の炭化
水素化合物より成るので、3〜7環の多環芳香族化合物
を基本的に少量しか含まない事が、本発明に好適に用い
られる必須の要件となっている。
【0017】減圧蒸留残さの脱れき油は、他の減圧蒸留
後の潤滑油留分の様な石油炭化水素油と同様に、炭化水
素化合物組成としてパラフィン、ナフテン、アロマティ
ックの炭化水素構造の異なる化合物の混合物である。現
行ゴム用プロセスオイルとして使用されている芳香族炭
化水素油は、この内アロマティック化合物をより多く含
む化学組成を持ち、故にゴムとの相溶性及び親和性を有
し有用に使用されている。
【0018】本発明の目的とする芳香族炭化水素油も、
芳香族炭素含有量26%以上の、アロマティック成分を
より多く含む有用なゴム用プロセスオイルとする事にあ
る。
【0019】従って、減圧蒸留残さの脱れき油をアロマ
ティック化合物をより多く含む芳香族炭化水素油に精製
する必要があるが、これは一般に使用されている向流接
触型の抽出塔を用いて溶剤抽出法によって達成される。
【0020】本発明の抽出操作における溶剤は、芳香族
化合物を選択的に溶解するフルフラール、フェノール、
n−メチルピロリドン等の極性溶剤が望ましい。これら
の溶剤は単独で用いられても良いし、2種以上の混合溶
剤として用いる事もできる。
【0021】抽出操作に於ける操作条件は、原料油とし
ての減圧蒸留残さの脱れき油の性状、特に芳香族化合物
含有量と多環芳香族化合物含有量によって適宜変動させ
る事ができ、塔頂温度90〜125℃、塔底温度50〜
85℃、溶剤比1.0〜5.0の範囲で選択される事が
好ましい。
【0022】減圧蒸留残さは、当然のごとく原油の種
類、減圧蒸留の過酷度によってその性状を変化させ、従
ってその脱れき油も物理的性状、化学的組成を変化させ
る。
【0023】本発明の抽出操作条件を決定する因子は原
料となる脱れき油の化学組成にあり、先ず脱れき油の芳
香族化合物含有量が少なければ、抽出操作条件をよりマ
イルドな条件即ち上記抽出条件の範囲で、塔頂塔底の抽
出温度を低くし且つ溶剤比を下げて、抽出油収量を低く
抑える条件を選定し、得られる抽出油の芳香族炭素含有
量(Ca%)を上げる事ができる。逆に脱れき油の芳香
族化合物含有量が多ければ、抽出操作条件をシビアーに
して、即ち抽出温度を高くし且つ溶剤比を上げて、抽出
油収量を上げる事で得られる抽出油の芳香族炭素含有量
(Ca%)を調整する事ができる。
【0024】また脱れき油のPCA含有量が多ければ、
上記抽出条件をシビアーにして、即ち抽出温度を高くし
且つ溶剤比を上げて、抽出油収量を上げる事で得られる
抽出油のPCA含有量を低く抑える様に調整する。かく
して塔頂温度は好ましくは90〜125℃の範囲、更に
好ましくは100〜120℃の範囲が望ましい。
【0025】塔頂温度は、抽出操作に於ける溶解量及び
溶解する留分の極性、即ち溶剤への溶解性を決定する重
要な因子で、125℃以上になると芳香族化合物のみな
らず非芳香族化合物の溶解量も増大し、次の水素化精製
へ供出される抽出油の芳香族炭素含有量30%以上を達
成する事が難しく、また90℃以下では多環芳香族化合
物と極性の似た芳香族化合物が主として溶解する事にな
り、次の水素化精製へ供出される抽出油のPCA含有量
を8%以下にする事が難しくなり、結果として次の水素
化精製で、芳香族炭素含有量26%以上且つPCA含有
量3%以下の非発ガン性の有用な芳香族炭化水素油を製
造する事が困難となる。よって塔頂温度は90〜125
℃の範囲、好適には100〜120℃の範囲が望まし
い。
【0026】塔底温度は、塔頂温度との差を利用して、
溶質の内部環流即ち塔頂で溶剤に溶解したものが塔底の
より低い温度で溶出し、塔内を環流する事による抽出操
作の溶質選択性に重要な因子となっている。
【0027】この意味では塔底温度はより低い温度を採
用し、塔頂との温度勾配を大きく取る方が有利である
が、温度勾配を大きく取り過ぎると内部環流が大きくな
りすぎ、フラッディング等の現象を引き起こし、抽出操
作ができなくなり問題である。
【0028】本発明の抽出操作では、塔頂との温度勾配
を30〜40℃に取った時、最も安定的に抽出操作が達
成された。よって塔底温度は塔頂温度と相関的に、即ち
温度勾配を30〜40℃とする様に、50〜85℃の範
囲で適用される事が好ましい。
【0029】原料流量に対する溶剤流量の比を溶剤比と
いい、抽出温度と共に抽出溶解量を決定する重要な因子
である。
【0030】溶剤比は1.0〜5.0、好ましくは1.
5〜4.0の範囲である。溶剤比が1.0未満だと、脱
れき油の多環芳香族化合物とそれと極性の似た芳香族化
合物が主として溶解する事になり、抽出油のPCA含有
量を8%以下にする事が難しくなり、5.0を越えると
芳香族化合物のみならず非芳香族化合物の溶解量も増大
し、抽出油の芳香族炭素含有量30%以上を達成する事
が難しくなると同時に、多量の溶剤の回収に余分なエネ
ルギーを必要とし、プロセスコスト上不利になる。よっ
て溶剤比は1.0〜5.0が好ましく、1.5〜4.0
の範囲が更に望ましい。
【0031】この様に脱れき油の性状によって適宜抽出
条件を選択する事で、ASTM D 2140に規定される組成分
析法による芳香族化合物を形成する炭素含有量30%以
上で且つIP346試験法による多環芳香族化合物含有
量即ちPCA8%以下の抽出油を得る。抽出油のこの性
状は、以下に続く水素化処理を比較的低圧から中圧、比
較的低温から中温のマイルドな反応条件で、この抽出油
を芳香族炭素含有量26%以上で且つPCA含有量3%
未満の芳香族炭化水素油に仕上げるに、本発明の必須の
要件である。
【0032】石油の水素化精製は、石油精製業に於いて
広く行われているプロセスである。水素化精製の目的は
広くその実施形態は、主として軽質燃料油の製造に適用
される比較的高温高圧の水素化分解法、主として燃料油
の硫黄分を除去させるための水素化脱硫法、主として潤
滑油留分の芳香族化合物の核水添による除去に適用され
る比較的高温高圧の水素化処理、主として潤滑油留分の
オレフィン等の不安定物質の水素添加による色仕上げ及
び安定性向上に適用される比較的低温低圧の水素化仕上
げ、液体炭化水素中のワックス分を選択的に水素化分解
する水素化脱ロウ法等多岐にわたる。
【0033】本発明の抽出油の水素化精製は、比較的低
圧から中圧、比較的低温から中温のマイルドな反応条件
を適用する事によって、技術的に容易に且つプロセスコ
ストを有利にする様、脱れき油の抽出工程と相関的に厳
密に設計されたものである。
【0034】即ち原料として供される抽出油の芳香族炭
素含有量とPCA含有量を限定的に抽出操作で実現し、
多環芳香族化合物を水素添加及び水素化分解し、該原料
油の非多環芳香族化合物は過度に水素添加及び水素化分
解しないマイルドな反応条件で水素化処理する事によっ
て具体化する。
【0035】この比較的マイルドな水素化条件を適用す
るに、本発明に使用する触媒は、無機酸化物担体に担持
された鉄、コバルト、ニッケル、モリブデンの1種また
は2種以上の金属酸化物触媒が好ましく用いられる。こ
れら金属酸化物の担持量は、触媒総重量に対して23重
量%以上である事が好ましい。
【0036】石油の水素化反応は、無機酸化物担体の酸
性点による分解反応と担持金属による水素化の競争反応
であり、触媒の金属担持量を調整する事によりマイルド
な反応条件下で十分に水素化反応を進める事ができる。
金属酸化物担持量が23重量%未満では担体の酸性点に
よる分解反応が勝ち、触媒上への炭素質析出など触媒失
活を引き起こし好ましくない。
【0037】無機酸化物担体は、アルミナ、シリカ、ゼ
オライト、アルミノシリケート、クレー等が使用される
がこれらに限定されない。シリカとアルミナの混合物が
担体として特に好ましい。
【0038】触媒は、石油の減圧直留分の様な硫黄含有
量の多い石油フィードストック、あるいは二硫化炭素の
様な液体硫黄化合物によって、加硫され活性化される。
【0039】反応温度は280〜360℃の範囲、好ま
しくは300〜340℃の範囲で行う事が適している。
過度の反応温度は、原料の多環芳香族化合物の水素添加
及び水素化分解のみならず、有用な非多環芳香族化合物
の水素添加及び水素化分解を起こし、結果として得られ
る芳香族炭化水素油の芳香族炭素含有量を26%以上に
保てなくなるので好ましくない。更に過度の温度は原料
の分解並びに触媒上への炭素質析出による失活を招く事
から、360℃を越える温度は用いるべきでない。
【0040】反応温度はまた280℃以上が好ましい。
280℃未満の温度では原料抽出油の多環芳香族化合物
の水素添加及び水素化分解反応が十分に進行せず、結果
としてPCA3%以下の芳香族炭化水素油を得る事がで
きなくなる。
【0041】原料油の多環芳香族化合物即ちPCA含有
量が8%を越えると、この温度範囲に於いて、得られる
芳香族炭化水素油のPCA含有量を3%未満に減じる事
ができないので、該原料油のPCA含有量を8%以下
に、先の抽出工程で調整しておく事は本発明の必須の要
件である。
【0042】原料抽出油のPCA含有量は、少なければ
少ない程水素化精製の条件はマイルドになり、非多環芳
香族化合物の水素添加及び水素化分解も抑えられ好まし
い事ではあるが、先の抽出操作に於ける抽出油のPCA
含有量と芳香族炭素含有量は一義的ではないが相関的に
変動し、即ちPCA含有量のより低い抽出油を得ようと
すると芳香族炭素含有量もより低くなり、芳香族炭素含
有量30%以上を保てなくなり、その様な原料油から
は、この反応温度条件では芳香族炭素含有量26%以上
の芳香族炭化水素油を得る事ができなくなり本発明に適
用し難い。従って水素化精製に先立つ抽出操作に於い
て、PCA含有量8%以下で且つ芳香族炭素含有量30
%以上の抽出油を調整する事が本発明の必須の要件であ
る。
【0043】反応の水素圧力は40〜90Kg/cm2の範
囲が好ましい。この範囲に於いて、本発明の調整された
原料抽出油の多環芳香族化合物の選択的な水素添加及び
水素化分解が達成され、非多環芳香族化合物の過度な水
素添加及び水素化分解を抑える事ができる。
【0044】40Kg/cm2未満の圧力では、原料油の多
環芳香族化合物の水素添加及び水素化分解反応が十分に
進行せず、結果としてPCA含有量3%未満の芳香族炭
化水素油を得る事がむずかしくなる。更に水素化反応が
十分に達成されないため、原料油の分解やそれに伴う触
媒上への炭素質析出を引き起こし、触媒の失活を招く事
になり問題である。90Kg/cm2圧力では、原料油の非
多環芳香族化合物まで水素添加及び水素化分解してしま
うので、結果として芳香族炭素含有量26%以上の有用
な芳香族炭化水素油を得る事が難しくなる。
【0045】反応塔に供する原料流量は、充填触媒量に
基づく空間速度で、0.5〜3.0LHSVの範囲が好
ましい。この範囲に於いて、上記の反応条件と共に、本
発明の調整された原料抽出油の多環芳香族化合物の選択
的な水素添加及び水素化分解が達成され、非多環芳香族
化合物の過度な水素添加及び水素化分解を抑える事がで
きる。
【0046】空間速度0.5LHSV未満では、水素添
加及び水素化分解反応が進みすぎ、多環芳香族化合物の
除去のみならず非多環芳香族化合物までも水素添加及び
水素化分解してしまい、結果として芳香族炭素含有量2
6%以上の有用な芳香族炭化水素油を得る事が難しくな
る。また空間速度3.0LHSVを越えると、原料油の
触媒表面への接触効率が極端に落ちるため、原料油の多
環芳香族化合物の水素添加及び水素化分解反応が進ま
ず、結果として多環芳香族化合物含有量即ちPCA含有
量3%未満の有用な芳香族炭化水素油を得る事が難しく
なる。
【0047】原料油流量に対する水素流量の比は、本発
明に於いて限定的な要件ではないが、200〜600sM
3/Klの範囲が好ましい。水素流量が200sM3/Klより
低いと、触媒上の炭素質析出を抑えきれず触媒失活を促
進するので触媒の寿命を短くし、600sM3/Klを越え
ると反応に関与しない水素が多くなりすぎ、プロセスコ
スト上不利になる。
【0048】水素化精製処理を経た本発明の精製油は、
最後に水素化精製に併発する低度の水素化分解によって
生じた極少量の軽質分解油を、軽質油ストリッピング塔
で除去して水素化精製プロダクト即ち芳香族炭化水素油
となる。
【0049】かくして得られる、本発明の芳香族炭素含
有量26%以上で且つPCA含有量3%未満の石油系芳
香族炭化水素油は、従来より使用されているゴム用プロ
セスオイルやインク用配合剤と同等の性能を有し、且つ
安全で環境を汚さない非発ガン性の石油系芳香族炭化水
素油となる。
【0050】特に芳香族炭素含有量26%以上は、26
%未満だとゴムとの相溶性及び親和性が不足し、それを
使用したゴム製品の物性、特に引張強度の低下と伸びの
低下を引き起こし、添加量を増すとブリードするという
点に於いて、本発明の芳香族炭化水素油に必須の要件で
ある。
【0051】以下に本発明の実施例を示す。発明は、発
明の一層顕著な特徴を示す操作条件から得られるデータ
と、比較例として示すデータの、以下の実施例によって
更に明解に説明され、完全に理解されるであろう。しか
し本発明はこれらの実施例に何等限定されるものではな
い。
【0052】
【実施例】
【表1】 表1に本発明で用いた原料油の性状を示す。原料油とし
て用いられる脱れき油は、原油の種類、蒸留精製法の過
酷度、脱れき操作の条件によって変動し、その性状はこ
の2種に限定されないが、概ねそれらを代表するもので
ある。原料油の性状値は、密度はJIS K 2249(原油及び
石油製品−密度試験方法及び密度・質量・容量換算表)
の5.振動式密度試験方法、粘度はJIS K 2283(原油及
び石油製品−動粘度試験方法及び粘度指数算出方法)、
屈折率はJIS C 2101(電気絶縁油試験方法)の14.4
アッベ屈折計による場合、アニリン点はJIS K2256(石
油製品アニリン点及び混合アニリン点試験方法)によっ
て測定した。
【0053】
【表2】 表2は本発明の抽出処理の結果である。実施例1は、原
料油に脱れき油Aを用いて、溶剤としてフルフラール、
塔頂温度102℃、塔底温度67℃、溶剤比1.8で抽
出処理をし、芳香族炭素含有量(Ca%)が36.0%
で且つPCA含有量4.2%の抽出油を得た。実施例2
は、原料油に脱れき油Aを用いて、溶剤としてフェノー
ル、塔頂温度115℃、塔底温度76℃、溶剤比2.7
で抽出処理し、芳香族炭素含有量(Ca%)が34.0
%で且つPCA含有量6.7%の抽出油を得た。実施例
3は、原料油に脱れき油Bを用いて、溶剤としてフルフ
ラール、塔頂温度108℃、塔底温度72℃、溶剤比
3.2で抽出処理をし、芳香族炭素含有量(Ca%)が
35.0%で且つPCA含有量5.8%の抽出油を得
た。
【0054】
【表3】 表3は本発明によらない抽出処理の結果である。比較例
1〜3は本発明による抽出条件、即ち塔頂温度90〜1
25℃、塔底温度50〜85℃、溶剤比1.0〜5.0
の条件を一つでもはずれると、芳香族炭素含有量30%
以上またはPCA含有量8%以下のどちらか一方を満足
できても、芳香族炭素含有量30%以上で且つPCA含
有量8%以下の、次の水素化精製工程に供出する中間油
を得ることができない。
【0055】
【表4】 表4は本発明による水素化精製の結果を示し、プロダク
トは水素化精製で生じた極少量の軽質分解油をストリッ
ピングして得られた芳香族炭化水素油を示す。実施例4
は、実施例1で得られた抽出油を用いて、水素圧70Kg
/cm2、反応温度320℃、原料流量1.0LHSV、
水素流量400GHSVで水素化処理を行った結果、芳
香族炭素含有量32.5%で且つPCA含有量2.2%
の芳香族炭化水素油を得る事ができた。実施例5は、実
施例1で得られた抽出油を用いて、水素圧45Kg/cm
2、反応温度340℃、原料流量0.8LHSV、水素
流量500GHSVで水素化処理を行った結果、芳香族
炭素含有量31.0%で且つPCA含有量2.4%の芳
香族炭化水素油を得る事ができた。実施例6は、実施例
2で得られた抽出油を用いて、水素圧90Kg/cm2、反
応温度340℃、原料流量1.5LHSV、水素流量6
00GHSVで水素化処理を行った結果、芳香族炭素含
有量30.5%で且つPCA含有量1.8%の芳香族炭
化水素油を得る事ができた。実施例7は、実施例3で得
られた抽出油を用いて、水素圧80Kg/cm2、反応温度
360℃、原料流量2.0LHSV、水素流量500G
HSVで水素化処理を行った結果、芳香族炭素含有量3
1.5%で且つPCA含有量2.9%の芳香族炭化水素
油を得る事ができた。
【0056】
【表5】 表5は本発明によらない水素化精製の結果を示し、プロ
ダクトは水素化精製で生じた極少量の軽質油をストリッ
ピングして得られた芳香族炭化水素油を示す。比較例4
〜6は、本発明による抽出操作によって得られた中間油
を原料として用い、水素化精製の条件を本発明によらな
い条件で適用した結果を示す。結果は、本発明による抽
出油を原料としても、本発明による水素化精製の条件即
ち反応温度280〜360℃、水素圧40〜90Kg/cm
2、原料空間速度0.5〜3.0LHSVを一つでも外
れると、芳香族炭素含有量26%以上で且つPCA含有
量3%未満の非発ガン性の有用な芳香族炭化水素油を得
られない事を示す。比較例7〜9は、本発明によらない
抽出操作によって得られた中間油を原料として用い、水
素化精製の条件を本発明の条件で適用した結果を示す。
結果は、本発明によらない抽出油を原料とすると、本発
明による水素化精製の条件即ち反応温度280〜360
℃、水素圧40〜90Kg/cm2、原料空間速度0.5〜
3.0LHSVを適用しても、芳香族炭素含有量26%
以上で且つPCA含有量3%未満の非発ガン性の有用な
芳香族炭化水素油を得られない事を示す。
【0057】
【表6】
【表7】 表6は本発明によって得られた芳香族炭化水素油をゴム
用プロセスオイルとして検討した結果を示す。表7は本
発明によらない芳香族炭化水素油と従来より使用されて
いる芳香族系ゴム用プロセスオイルの検討結果を示す。
【0058】検討に使用したゴム配合は、原料ゴムやカ
ーボンブラック及びプロセスオイル等の配合材料の検討
に使われる、JIS K 6383(合成ゴムSBRの試験方法)
の標準配合表No.1の非油添ゴム用配合に準じた配合
系を使用し、またゴム配合のロールによる混練方法も同
試験方法に記載されている方法によって行った。加硫条
件は日本合成ゴム製のキュラストメータによって測定し
た結果より決定し、プレス加硫機によって加硫した。製
品物性の測定は、硬さは JIS K 6301(加硫ゴム物理試
験方法)、引張強度と300%引張応力及び伸びは JIS
K 6251(加硫ゴムの引張試験方法)、引裂強度は JIS
K 6252(加硫ゴムの引裂試験方法)、オイルブリード性
については室温で48時間放置後の外観目視検査によっ
て行った。
【0059】実施例8及び9は、本発明による芳香族炭
化水素油の検討結果で、比較例10の市販のプロセスオ
イルの結果と比較して全く遜色のない製品物性を示す事
が確認された。比較例11は本発明によらない炭化水素
油の検討結果で、比較例10の市販のプロセスオイルの
結果と比較して、引張強度及び伸びが極端に悪くなり、
プロセスオイル配合部数20部でオイルブリードが観察
され、使用に耐えないものである事が確認された。
【0060】
【発明の効果】本発明は、以上に説明したように構成さ
れているので、以下に記載されるような効果を奏する。
本発明は、従来よりゴム用プロセスオイルとして使用さ
れている発ガン性の多環芳香族化合物を含む石油系芳香
族炭化水素油と同等の性能を有する、非発ガン性の石油
系芳香族炭化水素油を、石油の減圧蒸留残さの脱れき油
から、溶剤抽出と水素化精製の相関的厳密な操作条件設
計によって、簡単で且つ経済的に有利に製造する方法を
提供する。
【0061】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明による工程図である。
【符号の説明】
1 抽出塔溶剤ライン 2 抽出塔原料油ライン 3 抽出塔抽出残油 4 抽出塔抽出油ライン 5 水素化精製プロダクトライン 6 軽質分解油 7 芳香族炭化水素油 8 熱交換器 9 抽出塔 10 水素化精製塔 11 軽質分解油ストリッピング塔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10G 45/50 C10G 45/50

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石油系減圧蒸留残さより得られる脱れき
    油から、溶剤抽出処理により、ASTM D 2140 に規定され
    る組成分析法による芳香族化合物を形成する炭素含有量
    30%以上、IP346試験法による多環芳香族化合物
    含有量8%以下の抽出油を得、該抽出油を反応温度28
    0〜360℃、水素圧40〜90Kg/cm2、原料空間速
    度0.5〜3.0LHSVで水素化反応せしめる事で得
    られる、ASTM D 2140 に規定される芳香族化合物を形成
    する炭素含有量26%以上で、且つIP346試験法に
    よる多環芳香族化合物含有量3%未満の、非発ガン性の
    芳香族炭化水素油を製造する方法。
  2. 【請求項2】 脱れき油の溶剤抽出処理に用いられる溶
    剤が、フルフラール、フェノール、n−メチルピロリド
    ンの極性溶剤から選ばれる一種の溶剤、または二種以上
    の混合溶剤である事を特徴とする、特許請求の範囲第1
    項記載の方法。
  3. 【請求項3】 脱れき油の溶剤抽出処理が、向流接触型
    の抽出塔を用いて、塔頂温度90〜125℃、塔底温度
    50〜85℃、溶剤比1.0〜5.0で行う事を特徴と
    する特許請求の範囲第1または2項記載の方法。
  4. 【請求項4】 抽出油の水素化反応が、無機酸化物に担
    持された鉄、コバルト、ニッケル、モリブデンの1種ま
    たは2種以上の金属酸化物触媒による事を特徴とする、
    特許請求の範囲第1,2または3項いずれかに記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 触媒に担持される金属酸化物の総重量
    が、触媒総重量の23%以上である事を特徴とする、特
    許請求の範囲第4項に記載の方法。
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