JPH1180538A - 無機不燃性エラストマー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は無機物を利用した不燃性エラストマー
を実現することを目的とする。 【構成】不燃の各種無機物の中から水酸基に馴染みやす
いものを選び（任意の硬度を得る時は水酸化マグネシウ
ムを必要に合わせ使用）水溶液をつくり、それに架橋剤
としてＮＣＯ基末端のプレポリマーを入れて混合攪拌し
て化学結合させて得られた無臭で不燃性を保持した無機
エラストマー。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明の無機不燃性エラストマー
は基本的には常温（摂氏１０〜３０度）、常圧の環境で
生成できる事を利用し、大量生産することにより低コス
トで成形自在な製品が実現出来る。市場としては住宅建
設、自動車関連等の基本素材として、今後の応用分野は
低価格安定量産が可能なだけに、主原料が格安で世界中
に豊富に埋蔵しているものを使用するので、将来は世界
規模での利用発展が期待される。

【０００２】

【従来の技術】従来、不燃性を有し硬度の操作が自在で
あり、大量生産が可能な無機性エラストマーなる概念の
製品は皆無なので、従来技術との比較を可能にする情報
が現状では見当たらない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明が解決したい課
題は次の通り。 （１）水酸基に馴染む無機物を選び、不燃性を維持する
ため極少量な架橋剤で化学結合させて、エラストマー製
品化を実現すること。 （２）エラストマー製品の、硬軟品質を自在に操作でき
る事。 （３）無臭性を確保するために溶剤は一切使用しない。 （４）安定量産が低価格で実現できる事。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

（１）各種不燃無機物の中から、昔から安全性について
心配のないものから水酸基を有するか、水との混合に馴
染みやすいものを選んだ。 （２）エラストマーの硬軟品質を自在とするため水酸化
マグネシウムを利用。 （３）無臭性を確保するために、溶剤などは一切使用し
ない。 （４）安定量産で低価格を実現するため常温、常圧で架
橋剤としての機能を発揮するものを選ぶため、ＮＣＯ末
端のプレポリマーを利用した。

【０００５】

【作用】各種の無機材料を所定の割合で混入して良く混
合攪拌した後、ＮＣＯ末端のプレポリマー加え更に混合
攪拌すると、架橋剤のＮＣＯ基が作用して微量の炭酸ガ
スを発生しながら化学結合をしてエラストマー状になっ
た。

【０００６】

【実施例】 配合組成 （１） 水 ４００ｇ （２） 珪酸ナトリウム ６００ｇ （３） 水酸化マグネシウム １００ｇ （４） 架橋剤（ＮＣＯ末端のプレポリマー） ２００ｇ （５） シリコーン（安定剤） ２０ｇ 上記（１）に（２）（３）（５）を混合して良く攪拌分
散させる。その後に、（４）を入れて更に攪拌すること
により無機性エラストマーが得られる。

【０００７】

【発明の効果】

（１）本発明によるエラストマーは、硬軟を水酸化マグ
ネシウムで加減させることにより、自在に調整出来る。 （２）本発明のエラストマーは不燃性を保持している。 （３）本発明のエラストマーは溶剤などの臭いがない。 （４）本発明の主原料が格安の無機物なため低価格で量
産出来る。 （５）本発明のエラストマー製品は防音、防振動効果が
抜群に良好である。 （６）本発明のエラストマー製品は厚み自在のシート状
に量産出来る。 （７）本発明のエラストマー製品は形状自在のモールド
状に量産出来る。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】水１００部に対し、不燃の各種無機物の中
   から水酸基と馴染みやすいものを選び８０部以下の任意
   の量を含有させた水溶液に（硬度調整のため５０部以下
   の水酸化マグネシウムを必要に応じて混入）、架橋剤と
   して各種イソシアネートとポリエチレングリコールエー
   テルによるＮＣＯ基末端のプレポリマーを入れて混合攪
   拌させ反応を促進させると、無機物水溶液に含まれる水
   酸基がプレポリマーのＮＣＯ基と化学結合をして得られ
   た無臭性の不燃性エラストマー。