JPH1180322A - エポキシ樹脂組成物のポットライフの延長方法 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物のポットライフの延長方法

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JPH1180322A
JPH1180322A JP23712097A JP23712097A JPH1180322A JP H1180322 A JPH1180322 A JP H1180322A JP 23712097 A JP23712097 A JP 23712097A JP 23712097 A JP23712097 A JP 23712097A JP H1180322 A JPH1180322 A JP H1180322A
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epoxy resin
resin composition
pot life
polyamino
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JP23712097A
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Shinichi Yonehama
伸一 米浜
Tetsushi Ichikawa
哲史 市川
Masahiro Harada
正広 原田
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】常温で低粘度の液状ポリアミノ化合物を用い、
エポキシ樹脂組成物の硬化速度が遅くなる影響が小さ
く、有害性が低い、エポキシ樹脂組成物の常温硬化にお
いて有効なポットライフの延長方法を提供する。 【解決手段】ポリアミノ化合物と不飽和カルボン酸エス
テル化合物とのマイケル付加反応により得られる化合物
を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエポキシ樹脂とポリ
アミン系硬化剤を主成分とするとエポキシ樹脂組成物の
ポットライフの延長方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種ポリアミノ化合物がエポキシ樹脂硬
化剤およびその原料として用いられている。特に脂肪族
ポリアミノ化合物およびこれを原料とする常温硬化用の
エポキシ樹脂硬化剤を利用したエポキシ樹脂組成物は、
塗料、床材、ライニング材、接着材等として、船舶、自
動車、土木・建築分野等のきわめて広い分野で利用され
ている。上記脂肪族ポリアミノ化合物の中で、芳香環ま
たは脂環基に2個のアミノメチルが付加されたジアミン
(キシリレンジアミン、ビスアミノメチルシクロヘキサ
ン等)およびこれを原料とするエポキシ樹脂硬化剤は他
の脂肪族ポリアミノ化合物およびこれを原料とするエポ
キシ樹脂硬化剤と比較して、硬化性が良好で、光沢およ
び平滑性に優れた塗膜を与える、耐水性、耐薬品性に優
れた硬化物を与える等の特長を有している。しかし該ジ
アミンおよびこれを原料とするエポキシ樹脂硬化剤は、
エポキシ樹脂との反応性が高いために、そのエポキシ樹
脂組成物はポットライフが短く、作業性が悪いという欠
点を有している。
【0003】従来からポリアミノ化合物とアクリロニト
リルとのマイケル付加反応により得られるシアノエチル
化ポリアミノ化合物がエポキシ樹脂組成物のポットライ
フを延長することが知られている(例えば、垣内弘編
著、『新エポキシ樹脂』 186頁、(1985年))。し
かし、上記のシアノエチル化ポリアミノ化合物を使用し
た場合にはエポキシ樹脂組成物の硬化速度も遅くなる欠
点がある。またアクリロニトリルは特定化学物質および
劇物に指定されており、さらにポリアミノ化合物とアク
リロニトリルとのマイケル付加反応により得られるシア
ノエチル化ポリアミノ化合物は、劇物に指定されている
“有機シアン化合物およびこれを含有する製剤”に該当
し、有害性が高い。このため安全衛生上からこれらの取
扱いに対する制限が近年大きくなってきている。
【0004】特開平8−269196号は星型または櫛
状枝分かれ脂肪族ポリアミノ系化合物の製造方法および
硬化性樹脂組成物に関するものであり、他の樹脂系と混
合後のポットライフを任意に調節することができる脂肪
族ポリアミノ化合物、およびこれを1成分とした硬化性
樹脂が開示されている。しかし常温で低粘度の脂肪族ポ
リアミノ化合物ではポットライフの延長効果が小さい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、常温
で低粘度の液状ポリアミノ化合物を用い、エポキシ樹脂
組成物の硬化速度が遅くなる影響が小さく、有害性が低
い、エポキシ樹脂組成物の常温硬化において有効なポッ
トライフの延長方法を提供することにある。
【0006】
【発明が解決するための手段】本発明者らは、エポキシ
樹脂組成物における上記の如き課題について鋭意検討し
た結果、常温硬化におけるエポキシ樹脂組成物に、常温
で低粘度の液状のポリアミノ化合物と不飽和カルボン酸
エステル化合物とのマイケル付加物より得られる化合物
を用いることにより、シアノエチル化ポリアミノ化合物
と同等のポットライフ延長の効果を有し、硬化速度が遅
くなる影響が小さく、有害性が低いことを見い出し、本
発明に到達した。
【0007】即ち本発明は、ポリアミノ化合物と不飽和
カルボン酸エステル化合物とのマイケル付加反応により
得られる化合物を用いることを特徴とするエポキシ樹脂
組成物のポットライフの延長方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリアミノ化合物
としては、次の(I)式で示されるジアミンが好適に用
いられる。
【化3】 H2 N−H2 C−A−CH2 −NH2 (I) (Aはフェニレン基またはシクロヘキシレン基を示す)
【0009】本発明で使用される(I)式で示されるジ
アミンとしては、オルソキシリレンジアミン、メタキシ
リレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,2-ビス
(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3-ビス(アミノメ
チル)シクロヘキサン、1,4-ビス(アミノメチル)シク
ロヘキサン等があげられる。この中で特に好ましいの
は、メタキシレンジアミン、1,3-ビス(アミノメチル)
シクロヘキサンである。この(I)式で示されるジアミ
ンには、1モル中 0.5モル未満の範囲で他のポリアミノ
化合物を混合して用いることができる。
【0010】(I)式で示されるジアミンに混合して使
用されるポリアミノ化合物としては、エチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、
ヘキサメチレンジアミン、ポリオキシアルキレンポリア
ミン等の脂肪族ポリアミン; イソホロンジアミン、ノル
ボルナンジアミン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、ジ
(アミノシクロヘキシル)メタン等の脂環族ポリアミ
ン; メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタ
ン、ジアミノジフェニルスルフォン等の芳香族ポリアミ
ン、N-アミノエチルピペラジン、3,9-ビス(3-アミノプ
ロピル)2,4,8,10- テトラオキサスピロ(5,5) ウンデカ
ン等のヘテロ環族ポリアミンが挙げられる。
【0011】本発明における不飽和カルボン酸エステル
化合物としては、次の(II)式で示されるアクリル酸ま
たはメタクリル酸のエステル化合物が好適に用いられ
る。
【化4】 R1 −CH=CR2 −COOR3 (II) (R1 はH、CH3 またはC2 5 、R2 はHまたはC
3 、R3 は炭素数1〜20の炭化水素基)
【0012】本発明で使用される(II)式で示されるア
クリル酸またはメタクリル酸のエステル化合物として
は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
n-ブチル、アクリル酸i-ブチル、アクリル酸t-ブチル、
アクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、ア
クリル酸セチル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸シ
クロヘキシル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸イソボ
ルニル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸テトラヒド
ロフルフリル、アクリル酸アリル等の炭素数1〜20の
炭化水素基を有するアクリル酸エステル; またはメタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n-ブ
チル、メタクリル酸i-ブチル、メタクリル酸t-ブチル、
メタクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリ
ル、メタクリル酸ドデシルペンタデシル、メタクリル酸
トリデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シ
クロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸イ
ソボルニル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸テ
トラヒドロフルフリル、メタクリル酸アリル等の炭素数
1〜20の炭化水素基を有するメタクリル酸エステル等
が挙げられる。この中で特に好ましいのは、アクリル酸
i-ブチル、アクリル酸t-ブチル、メタクリル酸i-ブチ
ル、メタクリル酸t-ブチルである。上記のアクリル酸ま
たはメタクリル酸のエステル化合物は二種以上の混合物
でも使用できる。
【0013】ポリアミノ化合物と不飽和カルボン酸エス
テル化合物との反応比率は、ゲル化を回避でき、かつ得
られる化合物が活性水素をもつアミノ基を含有する様な
割合であれば特に限定はされない。不飽和カルボン酸エ
ステル化合物の使用量が少ない場合にはエポキシ樹脂組
成物のポットライフ延長効果が小さくなるので、好まし
い比率はポリアミノ化合物1モルに対して不飽和カルボ
ン酸 0.1モル以上である。
【0014】ポリアミノ化合物と不飽和カルボン酸エス
テル化合物とのマイケル付加反応条件は、ポリアミノ化
合物の種類と不飽和カルボン酸エステル化合物の種類に
よって、反応温度は室温〜150℃の範囲で選ばれ、反
応時間は5〜50時間の範囲で選ばれる。
【0015】本発明においてポリアミノ化合物と不飽和
カルボン酸エステル化合物とのマイケル付加反応による
化合物は、ポリアミノ系エポキシ樹脂硬化剤として単独
で使用してもよいし、ポリアミノ系エポキシ樹脂硬化剤
に混合して使用もよい。この場合の混合量は特に限定さ
れない。
【0016】また本発明のポリアミノ化合物と不飽和カ
ルボン酸エステル化合物とのマイケル付加反応による化
合物は、ポリアミノ系エポキシ樹脂硬化剤のアミン原料
として、さらに変性をして使用することもできる。この
場合はポリアミノ化合物1モルに対して不飽和カルボン
酸エステル化合物 0.1モル以上、1モル以下の反応比率
のマイケル付加反応による化合物を使用することが好ま
しく、変性は通常のポリアミノ系硬化剤に利用されてい
る方法でよく、特に限定されない。変性における反応比
率は、ゲル化を回避でき、かつ得られる化合物が活性水
素をもつアミノ基を含有する様な割合であれば特に限定
はされない。
【0017】更に本発明のポリアミノ化合物と不飽和カ
ルボン酸エステル化合物とのマイケル付加反応による化
合物は、通常のエポキシ樹脂硬化剤に使用されているポ
リアミノ化合物の変性物、例えばポリアミノ化合物とフ
ェノール化合物およびアルデヒド化合物とのマンニッヒ
反応による変性物、ポリアミノ化合物とエポキシ化合物
との反応による変性物、ポリアミノ化合物とカルボキシ
ル基を有する化合物との反応による変性物等のポリアミ
ノ化合物の変性物と、不飽和カルボン酸エステル化合物
とのマイケル付加反応による化合物を使用してもよい。
これらのポリアミノ化合物と不飽和カルボン酸エステル
化合物との反応比率はゲル化を回避でき、かつ得られる
化合物が活性水素をもつアミノ基を含有する様な割合で
あれば特に限定はされないが、不飽和カルボン酸エステ
ル化合物の使用量が少ない場合にはエポキシ樹脂組成物
のポットライフ延長効果が小さくなるので、好ましい反
応比率はポリアミノ化合物の変性物1モルに対して不飽
和カルボン酸エステル化合物 0.1モル以上である。
【0018】本発明のマイケル付加反応による化合物を
得るために使用する不飽和カルボン酸エステルは特定化
学物質、劇物等には指定されておらず、また本発明のマ
イケル付加反応による化合物も劇物には指定されていな
い物質である。従ってアクリロニトリルおよびポリアミ
ノ化合物とアクリロニトリルとのマイケル付加反応によ
り得られるシアノエチル化ポリアミノ化合物と比較し
て、これらの物質の有害性が低く、本発明によりエポキ
シ樹脂組成物のポットライフ延長をより安全に行うこと
ができる。なお本発明のポットライフの延長方法はエポ
キシ樹脂とポリアミン系硬化剤を主成分とするエポキシ
樹脂組成物に適用され、ポリアミノ化合物と不飽和カル
ボン酸エステル化合物とのマイケル付加反応により得ら
れる化合物は、ポリウレタン樹脂の鎖延長剤としてイソ
シアネートとの反応を遅くし、塗料分野等での作業性の
改善に有効に利用できる。
【0019】
【実施例】以下に、本発明を実施例により具体的に説明
するが、但し本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。なおポットライフと硬化速度の評価は、
以下の記載の方法によった。 (1)ポットライフ エポキシ樹脂組成物50gを100mlポリプロピレン
製カップに入れ、23℃、相対湿度50%の条件下に放
置し、最高発熱温度への到達時間を測定した。 (2)硬化速度 硬化速度はRCI硬化速度試験機により評価した。エポ
キシ樹脂組成物をガラス板(25×350×2mm)に
76μmのアプリケータを使用して塗布し、23℃、相
対湿度50%の条件下で各乾燥状態までの時間を測定し
た。
【0020】製造例1 撹拌装置、温度計、窒素導入管、およびコンデンサーを
備えた内容積1リットルの反応容器に、メタキシリレン
ジアミン408.6g(3.0モル)とメタクリル酸i-
ブチル213.3g(1.5モル)を仕込み、窒素気流
下、撹拌しながら120℃で36時間マイケル付加反応
を行い、ポリアミノ化合物A575.9gを得た。粘度
は16cp/25℃であり、活性水素当量は59であっ
た。
【0021】製造例2 製造例1と同様の反応容器に、メタキシリレンジアミン
408.6g(3.0モル)とメタクリル酸t-ブチル2
13.3g(1.5モル)を仕込み、窒素気流下、撹拌
しながら120℃で34時間マイケル付加反応を行い、
ポリアミノ化合物B569.2gを得た。粘度は15c
p/25℃であり、活性水素当量は59であった。
【0022】製造例3 撹拌装置、温度計、窒素導入管、滴下漏斗およびコンデ
ンサーを備えた内容積1リットルの反応容器に、メタキ
シリレンジアミン408. 6g(3. 0モル)を仕込
み、窒素気流下、撹拌しながら80℃でアクリロニトリ
ル159. 2g(3. 0モル)を2時間で滴下し、滴下
終了後100℃に昇温し、2時間反応を行い、シアノエ
チル化メタキシリレンジアミン560. 2gを得た。粘
度は44cp/25℃であり、活性水素当量は63であ
った。
【0023】製造例4 製造例3で使用したのと同様の反応容器に、メタキシリ
レンジアミン408.6g(3. 0モル)とフェノール
282. 3g(3. 0モル)を仕込み、窒素気流下、撹
拌しながら80℃でホルマリン(8%メタノール含有3
7%水溶液)162. 2g(2. 0モル)を1. 5時間
で滴下し、滴下終了後100℃に昇温し、1.5時間反
応を行った。更に水を留去しながら2時間かけて150
℃まで昇温し、同温度で1時間反応を行い、マンニッヒ
変性硬化剤714. 7gを得た。粘度は2000cp/
25℃であり、活性水素当量は72であった。
【0024】実施例1 製造例1で得られたポリアミン化合物A31gを、ビス
フェノールA型液状エポキシ樹脂(エポキシ当量19
0、油化シェルエポキシ(株)製、商品名:エピコート
828)100gに加えて混合してエポキシ樹脂組成物
を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物のポットライ
フと硬化速度を評価した。評価結果を表1に示す。
【0025】実施例2 製造例2で得られたポリアミン化合物B31gを、ビス
フェノールA型液状エポキシ樹脂(エポキシ当量19
0、油化シェルエポキシ(株) 製、商品名:エピコート
828)100gに加えて混合してエポキシ樹脂組成物
を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物のポットライ
フと硬化速度を評価した。評価結果は表1に示す。
【0026】比較例1 製造例3で得られたシアノエチル化メタキシリレンジア
ミン33gを、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂
(エポキシ当量190、油化シェルエポキシ(株) 製、
商品名:エピコート828)100gに加えて混合し、
エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂
組成物のポットライフと硬化速度を評価した。評価結果
を表1に示す。
【0027】
【表1】 実施例1 実施例2 比較例1 エポキシ樹脂組成(g) エピコート828 100 100 100 ポリアミノ化合物A 31 ポリアミノ化合物B 31 シアノエチル化 メタキシリレンジアミン 33 ポットライフ 最高発熱温度 (℃) 84 85 31 到達時間 (Min) 260 310 280 硬化速度 (Hr:Min) 指触乾燥 4:45 3:45 6:30 半乾燥 6:15 5:15 11:00 完全乾燥 20:00 18:00 24時間以上
【0028】表1より、エポキシ樹脂組成物に、本発明
のポリアミノ化合物と不飽和カルボン酸エステル化合物
とのマイケル付加反応により得られるポリアミノ化合物
Aまたはポリアミノ化合物Bを使用した場合は、シアノ
エチル化メタキシリレンジアミンを使用した場合と比較
して、ポットライフが同等であるのに対して、硬化速度
が速いことが分かる。
【0029】実施例3 製造例4で得られたマンニッヒ変性硬化剤60重量部と
製造例1で得られたポリアミノ化合物40重量部とを混
合し、粘度が190cp/25℃、活性水素当量が67
の硬化剤Aを得た。硬化剤A35gを、ビスフェノール
A型液状エポキシ樹脂(エポキシ当量190、油化シェ
ルエポキシ(株)製、商品名:エピコート828)10
0gに加えて混合してエポキシ樹脂組成物を調製した。
得られたエポキシ樹脂組成物のポットライフと硬化速度
と硬化速度を評価した。評価結果を表2に示す。
【0030】実施例4 製造例4で得られたマンニッヒ変性硬化剤60重量部と
製造例2で得られたアミン化合物40重量部とを混合
し、粘度が170cp/25℃、活性水素当量が67の
硬化剤Bを得た。硬化剤B35gを、ビスフェノールA
型液状エポキシ樹脂(エポキシ当量190、油化シェル
エポキシ(株)製、商品名:エピコート828)100
gに加えて混合し、エポキシ樹脂組成物を調製した。得
られたエポキシ樹脂組成物のポットライフと硬化速度を
評価した。評価結果を表2に示す。
【0031】比較例2 製造例4で得られたマンニッヒ変性硬化剤38gを、ビ
スフェノールA型液状エポキシ樹脂(エポキシ当量19
0、油化シェルエポキシ(株) 製、商品名:エピコート
828)100gに加えて混合し、エポキシ樹脂組成物
を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物のポットライ
フと硬化速度を評価した。評価結果を表2に示す。
【0032】比較例3 製造例4で得られたマンニッヒ硬化剤60重量部と製造
例3で得られたシアノエチル化メタキシリレンジアミン
40重量部とを混合し、粘度270cp/25℃活性水
素当量68の硬化剤Cを得た。得られた硬化剤C36g
を、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(エポキシ当
量190、油化シェルエポキシ(株) 製、商品名:エピ
コート828)100gに加えて混合して混合し、エポ
キシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成
物のポットライフと硬化速度を評価した。評価結果を表
2に示す。
【0033】
【表2】 実施例3 実施例4 比較例2 比較例3 エポキシ樹脂組成(g) エピコート828 100 100 100 100 硬化剤A 35 硬化剤B 35 マンニッヒ変性硬化剤 38 硬化剤C 36 ポットライフ 最高発熱温度 (℃) 175 180 185 170 到達時間 (Min) 30 32 15 31 硬化速度 (Hr:Min) 指触乾燥 1:45 1:30 1:00 2:00 半乾燥 2:30 2:15 2:00 3:30 完全乾燥 7:30 7:15 7:00 8:30
【0034】表2より、マンニッヒ変性硬化剤と共にシ
アノエチル化メタキシリレンジアミンを使用した場合
(比較例3)には、ポットライフが延長されるが、エポ
キシ樹脂組成物の硬化速度も遅くなる欠点があるのに対
して、本発明のポリアミノ化合物と不飽和カルボン酸エ
ステル化合物とのマイケル付加反応により得られる化合
物を用いた場合には、シアノエチル化メタキシリレンジ
アミンを使用した場合と同程度にポットライフが延長さ
れ、硬化速度が遅くなる影響が小さいことが分かる。
【0035】
【発明の効果】以上の実施例および比較例から明らかな
ように、本発明によりエポキシ樹脂組成物にポリアミノ
化合物と不飽和カルボン酸エステル化合物とのマイケル
付加反応により得られる化合物を用いることによって、
エポキシ樹脂組成物の常温硬化におけるポットライフが
延長される。また本発明の方法ではエポキシ樹脂組成物
の硬化速度が遅くなる影響が少なく、本発明によりマイ
ケル付加反応により得られる化合物は常温で低粘度の液
状であり、有害性が低い。従って本発明の方法によりエ
ポキシ硬化剤の作業性が改善され、エポキシ樹脂組成物
の使用を効率良く、かつ安全に行うことができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアミノ化合物と不飽和カルボン酸エス
    テル化合物とのマイケル付加反応により得られる化合物
    を用いることを特徴とするエポキシ樹脂組成物のポット
    ライフの延長方法。
  2. 【請求項2】ポリアミノ化合物が(I)式で示されるジ
    アミンである請求項1記載のエポキシ樹脂組成物のポッ
    トライフの延長方法。 【化1】 H2 N−H2 C−A−CH2 −NH2 (I) (Aはフェニレン基またはシクロヘキシレン基を示す)
  3. 【請求項3】不飽和カルボン酸エステル化合物が(II)
    式で示されるアクリル酸またはメタクリル酸のエステル
    化合物である請求項1記載のエポキシ樹脂組成物のポッ
    トライフの延長方法。 【化2】 R1 −CH=CR2 −COOR3 (II) (R1 はH、CH3 またはC2 5 、R2 はHまたはC
    3 、R3 は炭素数1〜20の炭化水素基)
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