JPH1179948A - 養毛剤及び毛髪用化粧料、並びに皮脂分泌抑制用皮膚外用剤 - Google Patents

養毛剤及び毛髪用化粧料、並びに皮脂分泌抑制用皮膚外用剤

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JPH1179948A
JPH1179948A JP9267818A JP26781897A JPH1179948A JP H1179948 A JPH1179948 A JP H1179948A JP 9267818 A JP9267818 A JP 9267818A JP 26781897 A JP26781897 A JP 26781897A JP H1179948 A JPH1179948 A JP H1179948A
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mentha
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JP9267818A
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Yuri Okano
由利 岡野
Kousuke Torii
宏右 鳥居
Masumi Takei
増美 竹井
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Noevir Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗アンドロゲン作用の相乗的な向上により、
男性型脱毛症の予防,改善効果や、皮脂分泌抑制効果が
相乗的に増強された養毛剤及び毛髪用化粧料、並びに、
尋常性ざ瘡,脂漏等の治療,改善に非常に有効な皮膚外
用剤を得る。 【解決手段】 セージ(Salvia officinalis L.),ホ
ップ(Humulus lupulus L.),ローズマリー(Rosmarin
us officinalis L.),オトギリソウ(Hypericumerectu
m Thunb.),ハッカ(Mentha arvensis L. var. pipera
scens Malinv.),セイヨウハッカ(Mentha piperita
L.),カミツレ(Matricaria chamomillaL.),アルニ
カ(Arnica montana L.),タイム(Thymus vulgaris
L.)の各抽出物より選択される1種又は2種以上と、シ
ス-ジャスモン,メチルジヒドロイソジャスモネイト,
メチルジヒドロジャスモネイト及びジヒドロジャスモン
より選ばれる1種又は2種以上とを含有させて成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗アンドロゲン作
用の相乗的な向上により、男性型脱毛症の予防,改善効
果が相乗的に増強された養毛剤及び毛髪用化粧料、並び
に、皮脂分泌抑制効果が相乗的に増強され、尋常性ざ
瘡,脂漏等の治療,改善に非常に有効な皮膚外用剤に関
する。
【0002】さらに詳しくは、セージ(Salvia officin
alis L.),ホップ(Humulus lupulus L.),ローズマ
リー(Rosmarinus officinalis L.),オトギリソウ(H
ypericum erectum Thunb.),ハッカ(Mentha arvensis
L. var. piperascens Malinv.),セイヨウハッカ(Me
ntha piperita L.),カミツレ(Matricaria chamomill
a L.),アルニカ(Arnica montana L.),タイム(Thy
mus vulgaris L.)の各抽出物より選択される1種又は
2種以上と、テルペン類であるシス-ジャスモン(cis-j
asmone),メチルジヒドロイソジャスモネイト(methyl
dihydroisojasmonate),メチルジヒドロジャスモネイ
ト(methyl dihydrojasmonate)及びジヒドロジャスモ
ン(dihydrojasmone)より選ばれる1種又は2種以上を
含有して成る、相乗的に効果の増強された養毛剤及び毛
髪用化粧料、並びに皮脂分泌抑制用皮膚外用剤に関す
る。
【0003】
【従来の技術】男性ホルモンであるテストステロンに依
存性の尋常性ざ瘡,脂漏といった皮膚疾患に対して、従
来より抗アンドロゲン作用を有する薬剤が用いられてき
た。かかる抗アンドロゲン剤としては、酢酸シプロテロ
ンが代表的なものとして挙げられる。この酢酸シプロテ
ロンは、活性型テストステロンであるジヒドロテストス
テロンの受容体への結合を競合的に阻害するといわれて
いる。
【0004】また、やはりテストステロン依存性の男性
型脱毛症の改善及び防止には、2,4-ジアミノ-6-ピペリ
ジノピリミジン-3-オキシド(ミノキシジル),セファ
ランチン,ビタミンE誘導体,塩化カルプロニウムとい
った血行促進作用を有するもの、アデノシン三リン酸,
ウロガストロン,バイカレイン,パンテテイン-S-スル
ホン酸,奇数鎖脂肪酸誘導体といった毛母細胞賦活作用
を有するものが主に用いられてきた。
【0005】さらに、男性型脱毛症がテストステロン依
存性であることから、テストステロンを活性型のジヒド
ロテストステロンに変換する酵素であるテストステロン
5α-リダクターゼを阻害する物質の検討が主としてなさ
れてきた。かかる阻害剤としては、アンドロスタノン誘
導体,ビシクロヘプテノン誘導体,フェノキシブタン誘
導体,トコフェリルキノン,トロポロン誘導体,ユビキ
ノン等の他、シソ科植物,キク科植物をはじめ多くの植
物の抽出物が知られている。
【0006】しかしながら、上記の抗アンドロゲン剤,
血行促進剤,毛母細胞賦活剤或いはテストステロン5α-
リダクターゼ阻害剤の多くは、副作用の発現が懸念され
たり、製剤基剤中での安定性が悪かったり、作用が不十
分であったりして、十分な抗アンドロゲン活性と安定性
及び安全性を充足するものは少なかった。また、植物を
基原とするものについては、一定の品質のものを得るの
が困難で、さらに製剤化に際し好ましくない色や臭いを
有するものも多かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明において
は、高い抗アンドロゲン作用を有し、低濃度の配合でテ
ストステロン依存性の脱毛症及び皮膚疾患を有効に治
療,改善することができ、しかも安定性が良好で、副作
用がなく安全性にも優れる養毛剤及び毛髪用化粧料、並
びに皮脂分泌抑制用皮膚外用剤を提供することを目的と
した。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは植物精油中
のテルペン類に着目し、ジャスミン精油中に含まれる4
種のテルペンが非常に優れた抗アンドロゲン作用を有す
ることを見い出し、特許出願を行った(特願平8−20
3045)。今回、これらの1種又は2種以上と、テス
トステロン5α-リダクターゼ阻害活性を有するセージ
Salvia officinalis L.)等特定の植物の抽出物より
選択される1種又は2種以上とを併用したところ、予想
外の抗アンドロゲン作用の増強が得られることを見いだ
し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち本発明においては、化学式(1)
で表されるシス-ジャスモン(cis-jasmone),化学式
(2)で表されるメチルジヒドロイソジャスモネイト
(methyldihydroisojasmonate),化学式(3)で表さ
れるメチルジヒドロジャスモネイト(methyl dihydroja
smonate)及び化学式(4)で表されるジヒドロジャス
モン(dihydrojasmone)より選ばれる1種又は2種以上
と、セージ(Salvia officinalis L.),ホップ(Humul
us lupulus L.),ローズマリー(Rosmarinus officina
lis L.),オトギリソウ(Hypericum erectum Thun
b.),ハッカ(Mentha arvensis L. var. piperascens
Malinv.),セイヨウハッカ(Mentha piperita L.),
カミツレ(Matricaria chamomilla L.),アルニカ(Ar
nica montana L.),タイム(Thymus vulgaris L.)の
各抽出物より選択される1種又は2種以上とを、養毛剤
や毛髪用化粧料又は皮膚外用剤基剤中に含有させる。
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【0010】
【作用】本発明においては、有効成分として用いるシス
-ジャスモン等の4種のテルペン、或いはセージ(Salvi
a officinalis L.)等の植物抽出物を各単独で養毛剤等
に含有させた場合に比べて、それぞれともにより低濃度
の配合で、はるかに高い男性型脱毛症の改善効果及び皮
脂分泌抑制効果が認められた。かかる男性型脱毛症の改
善効果及び皮脂分泌抑制効果の増強は、活性型アンドロ
ゲンであるジヒドロテストステロンの受容体に対する結
合の競合的阻害と、テストステロン5α-リダクターゼ阻
害によるテストステロンからジヒドロテストステロンへ
の変換抑制とを介し、抗アンドロゲン効果が相乗的に向
上したことによるものと考えられる。
【0011】
【発明の実施の形態】シス-ジャスモン等のテルペン類
はそのまま添加してもよいが、エタノール,プロピレン
グリコール,ジプロピレングリコール,グリセリン,1,
3-ブチレングリコール,スクワラン等の液体担体、流動
パラフィン等の半固形担体、ワセリン等の固形担体に溶
解又は分散させたり、マイクロカプセルやリポソームに
内包させたりして、養毛剤,毛髪用化粧料或いは皮膚外
用剤基剤に含有させることもできる。
【0012】また、セージ(Salvia officinalis L.)
等の植物抽出物は、これら植物を抽出溶媒中に浸漬して
得る。抽出には、各植物の花,葉,茎等の各部分及び全
草を用いることができる。これら植物はそのまま抽出処
理してもよいが、抽出効率を上げるためには、細切,粉
砕等した後抽出するか、抽出溶媒中でホモジネートする
ことが好ましい。抽出溶媒としては極性溶媒が好まし
く、水の他、メタノール,エタノール,プロパノール,
イソプロパノール,ブタノール等の低級アルコール類、
プロピレングリコール,ジプロピレングリコール,1,3-
ブチレングリコール,グリセリン等の多価アルコール
類、エチルエーテル,プロピルエーテル等のエーテル
類、酢酸エチル,酢酸ブチル等のエステル類、アセト
ン,エチルメチルケトン等のケトン類などが好ましいも
のとして挙げられ、これらより1種又は2種以上を選択
して用いる。また、リン酸緩衝液や生理食塩水も良好に
用いることができる。テストステロン5α-リダクターゼ
阻害活性の点からは、エタノールによる抽出が特に好ま
しい。抽出温度としては5〜50℃程度、抽出時間とし
ては4時間〜1週間程度が適切である。
【0013】上記の植物抽出物は、そのまま養毛剤等の
基剤に添加してもよいが、濃縮,乾固したものを水や極
性溶媒に再度溶解したり、脱色,脱臭,脱塩等の精製処
理を行った後に添加してもよい。また、濃縮,乾固した
後、或いは精製処理を行った後に、凍結乾燥して粉末状
として添加してもよい。
【0014】本発明はローション剤,乳剤,ゲル剤,ク
リーム,軟膏等の形態で、皮脂抑制用の皮膚外用剤とし
て提供することができる。また、ヘアーローション,ヘ
アートニック,ヘアーミルク,ヘアージェル,ヘアーク
リーム,ヘアーパック,ヘアートリートメント,ヘアー
シャンプー,ヘアーリンスといった形態の養毛剤及び毛
髪用化粧料としても提供できる。皮膚外用剤,養毛剤又
は毛髪用化粧料基剤への配合量としては、シス-ジャス
モン等のテルペン類については1.0×10-5重量%〜
0.1重量%程度、セージ(Salvia officinalis L.)
等の植物抽出物としては、各植物500gを抽出溶媒
1.0l中でホモジネートして得た抽出物として、0.
001〜20重量%程度が適切である。
【0015】なお、本発明に係る養毛剤,毛髪用化粧料
及び皮脂分泌抑制用皮膚外用剤には、本発明の特徴を損
なわない範囲で、油脂類,低級アルコール類,多価アル
コール類,界面活性剤,保湿剤,細胞賦活剤,殺菌剤,
防腐剤,紫外線吸収剤,香料等、通常化粧料や皮膚外用
剤において用いられる原料や添加剤を含有させることが
できる。
【0016】
【実施例】さらに本発明の特徴について、実施例により
詳細に説明する。
【0017】 [実施例1] 養毛ローション (1)エタノール 60.000(重量%) (2)酢酸トコフェロール 0.500 (3)プロピレングリコール 2.000 (4)精製水 36.498 (5)シス-ジャスモン 0.002 (6)ホップエタノール抽出物 1.000 製法:(1)〜(3)を順次(4)に添加して可溶化し、次いで
(5),(6)を添加,溶解する。(6)のホップエタノール抽
出物は、ホップ500gを細切後エタノール1.0lに
浸漬して15℃で3日間静置し、遠心分離後ろ過してろ
液を回収して調製した。
【0018】 [実施例2] ヘアーリンス (1)シリコーン油 3.000(重量%) (2)流動パラフィン 1.000 (3)セタノール 1.500 (4)ステアリルアルコール 1.000 (5)塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.700 (6)グリセリン 3.000 (7)パラオキシ安息香酸メチル 0.200 (8)緑色3号 0.002 (9)精製水 89.088 (10)1.0重量%メチルジヒドロイソ 0.010 ジャスモネイトエタノール溶液 (11)セージ50容量%1,3-ブチレングリコール 0.250 抽出物 (12)タイム50容量%1,3-ブチレングリコール 0.250 抽出物 製法:(5)〜(9)の水相成分を混合,溶解して70℃に加
熱する。一方(1)〜(4)の油相成分を混合し、70℃に加
熱する。前記水相に油相を添加してホモミキサーにて乳
化し、冷却後40℃にて(10)〜(12)を添加,混合する。
(11),(12)のセージ又はタイムの1,3-ブチレングリコー
ル抽出物は、セージ又はタイム各500gをそれぞれ5
0容量%1,3-ブチレングリコール1.0l中に浸漬し、
5℃で24時間ホモジネートし、遠心分離後ろ過してろ
液を回収して調製した。
【0019】 [実施例3] ヘアフォーム (原液処方) (1)カチオン化セルロース 3.000(重量%) (2)ポリオキシエチレン(50E.O.)硬化ヒマシ油 1.000 (3)シリコーン油 5.000 (4)ジプロピレングリコール 7.000 (5)エタノール 15.000 (6)パラオキシ安息香酸メチル 0.150 (7)精製水 68.395 (8)1.0重量%メチルジヒドロジャスモネイト 0.005 エタノール溶液 (9)ローズマリー50容量%エタノール抽出物 0.150 (10)ハッカ50容量%エタノール抽出物 0.150 (11)カミツレ30容量%グリセリン抽出物 0.150 (充填処方) 原液 90.0 液化石油ガス 10.0 製法:(3)を(2)と(4)の溶解物に添加し、ホモミキサー
で均一に乳化する。これを(1),(5)〜(11)の溶液に添加
する。充填は缶に原液を充填し、バルブ装着後液化石油
ガスを充填する。(9),(10)のローズマリー,ハッカの
エタノール抽出物、又は(11)のカミツレのグリセリン抽
出物は、これら植物各500gをそれぞれ50容量%エ
タノール又は30容量%グリセリン各1.0l中に浸漬
し、10℃で24時間ホモジネートし、遠心分離後ろ過
してろ液を回収して調製した。
【0020】 [実施例4] ヘアートリートメント (1)流動パラフィン 15.000(重量%) (2)ワセリン 15.000 (3)ミツロウ 2.000 (4)ポリオキシエチレン(50E.O.)硬化ヒマシ油 3.000 (5)グリセリン 5.000 (6)カルボキシビニルポリマー 0.100 (7)キサンタンガム 0.100 (8)エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 0.100 (9)精製水 59.395 (10)水酸化ナトリウム 0.050 (11)2.0重量%シス-ジャスモンエタノール溶液 0.003 (12)2.0重量%ジヒドロジャスモンエタノール 0.002 溶液 (13)10.0重量%オトギリソウ抽出物グリセリン 0.250 溶液 製法:(1)〜(3)の油相成分を加熱溶解し、80℃とす
る。一方(4)〜(9)の水相成分を混合,加熱溶解し、80
℃とする。これに前記油相を攪拌しながら加え、ホモジ
ナイザーにより均一に乳化する。冷却後30℃で(10)〜
(13)を添加,混合する。(13)のオトギリソウ抽出物グリ
セリン溶液は、オトギリソウ500gをエタノール1.
0l中で20℃にて5日間浸漬して得た抽出物よりエタ
ノールを蒸発乾固し、それをグリセリンにて10.0重
量%となるように溶解して調製した。
【0021】 [実施例5] ざ瘡治療用クリーム (1)ミツロウ 6.00(重量%) (2)セタノール 5.00 (3)還元ラノリン 8.00 (4)スクワラン 15.50 (5)グリセリル脂肪酸エステル 4.00 (6)親油型グリセリルモノステアリン酸エステル 1.50 (7)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 4.00 モノラウリン酸エステル (8)プロピレングルコール 5.00 (9)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (10)精製水 50.48 (11)2.0重量%シス-ジャスモンエタノール溶液 0.01 (12)2.0重量%メチルジヒドロイソ 0.01 ジャスモネイトエタノール溶液 (13)アルニカリン酸緩衝液抽出物 0.15 (14)セイヨウハッカリン酸緩衝液抽出物 0.25 製法:(1)〜(7)の油相成分を混合,溶解して75℃に加
熱する。一方、(8)〜(10)の水相成分を混合,溶解して
75℃に加熱する。次いで、上記水相成分に油相成分を
添加して予備乳化した後、ホモミキサーにて均一に乳化
し、冷却後40℃にて(11)〜(14)を添加する。(13),(1
4)のアルニカ又はセイヨウハッカのリン酸緩衝液抽出物
は、アルニカ又はセイヨウハッカ各750gを20mM
リン酸緩衝液(pH7.0)中で10℃にて24時間ホ
モジネートし、遠心分離後ろ過してろ液を回収して調製
した。
【0022】 [実施例6] 抗脂漏剤 (1)ジプロピレングリコール 10.000(重量%) (2)カルボキシビニルポリマー 0.500 (3)水酸化カリウム 0.100 (4)パラオキシ安息香酸メチル 0.100 (5)精製水 88.250 (6)1.0重量%メチルジヒドロジャスモネイト 0.025 エタノール溶液 (7)1.0重量%ジヒドロジャスモンエタノール 0.025 溶液 (8)ホップ生理食塩水抽出物 1.000 製法:(5)に(2)を均一に溶解させた後、(1)に(4)を溶解
させて添加し、次いで(3)を加えて増粘させ、(6)〜(8)
を添加する。(8)のホップ抽出物は、ホップ600gを
生理食塩水1.0l中で10℃にて48時間ホモジネー
トし、遠心分離後ろ過してろ液を回収して調製した。
【0023】上記実施例のうち、実施例1,実施例5,
実施例6について、それぞれ男性型脱毛症改善効果、ざ
瘡治療効果及びふけ,痒みの防止効果を評価した。
【0024】まず実施例1について、処方中ホップエタ
ノール抽出物をエタノールに代替したものを比較例1、
シス-ジャスモンを精製水に代替したものを比較例2、
シス-ジャスモン及びホップエタノール抽出物をセンブ
リのエタノール抽出物2.0重量%に代替し、精製水で
全量を100.0重量%としたものを比較例3として、
男性型脱毛症患者における使用試験を行った。使用試験
は男性型脱毛症患者20名を1群とし、各群に実施例及
び比較例をそれぞれブラインドにて1日2回、6カ月間
使用させ、6カ月後の発毛の程度を写真撮影により評価
して行った。評価は表1に示す判定基準に従って行い、
各評価点数を得たパネラー数にて表2に示した。
【表1】
【0025】
【表2】 表2において示されるように、本発明の実施例1使用群
では、全患者において全体的な生毛の発生が認められて
おり、70%の患者において硬毛を認めていた。これに
対し、有効成分としてシス-ジャスモンのみを含有する
比較例1使用群では、85%の患者において全体的な生
毛発生を認めたが、硬毛の発生の見られたのは30%に
過ぎなかった。有効成分としてホップのエタノール抽出
物のみを含有する比較例2使用群でも、75%の患者に
おいて全体的な生毛発生を認めたが、硬毛の発生の見ら
れた患者はわずかに15%にとどまっていた。また有効
成分としてセンブリのエタノール抽出物を含有する比較
例3使用群では、部分的な生毛の発生は認められるもの
の、全体的な発毛の見られた患者は少なかった。また硬
毛の発生を認めた患者は見られなかった。
【0026】次に実施例5について、処方中アルニカ及
びセイヨウハッカの各リン酸緩衝液抽出物をリン酸緩衝
液に代替したものを比較例4、シス-ジャスモン,メチ
ルジヒドロイソジャスモネイトの各エタノール溶液をエ
タノールに代替したものを比較例5、シス-ジャスモ
ン,メチルジヒドロイソジャスモネイトの各エタノール
溶液及びアルニカ,セイヨウハッカのリン酸緩衝液抽出
物を塩酸ピリドキシン1.0重量%に代替し、精製水で
全量を100.0重量%としたものを比較例6として、
ざ瘡患者における使用試験を行った。使用試験はざ瘡患
者20名を1群とし、各群に実施例及び比較例をそれぞ
れブラインドにて1日2回、1カ月間使用させ、症状の
改善状況を観察して行った。症状の改善状況は、「改
善」,「やや改善」,「改善を認めず」の3段階で評価
し、各評価を得た患者数にて表3に示した。
【表3】
【0027】表3において明らかなように、本発明の実
施例5使用群では20名中19名の患者に明確な改善が
認められ、改善傾向の見られなかった患者はいなかっ
た。これに対し、有効成分としてシス-ジャスモン等テ
ルペンのみを含有する比較例4使用群では、改善傾向の
認められない患者はいなかったが、明確な改善の認めら
れたのは8名にとどまっていた。有効成分としてアルニ
カ等の植物抽出物のみを含有する比較例5使用群でも改
善傾向は認められるが、明確な改善を認めたのは5名に
とどまっていた。また有効成分として塩酸ピリドキシン
を含有する比較例6使用群では、明確な改善を認めたの
は1名のみで、3名においては改善が認められていなか
った。
【0028】次いで実施例6について、処方中ホップの
生理食塩水抽出物を生理食塩水に代替したものを比較例
7、メチルジヒドロジャスモネイト及びジヒドロジャス
モンの各エタノール溶液をエタノールに代替したものを
比較例8、メチルジヒドロジャスモネイト,ジヒドロジ
ャスモンのエタノール溶液及びホップの生理食塩水抽出
物を塩酸ピリドキシン1.0重量%に代替し、精製水で
全量を100.0重量%としたものを比較例9として、
皮脂分泌過多の認められるふけ症患者における使用試験
を行った。使用試験はふけ症患者20名を1群とし、各
群に実施例及び比較例をそれぞれブラインドにて1日2
回、1カ月間使用させ、ふけ及び痒みの各症状の改善状
況を評価させて行った。各症状の改善状況は、「改
善」,「やや改善」,「改善を認めず」の3段階で評価
させ、各評価を得た患者数にて表4に示した。
【0029】
【表4】 表4において、本発明の実施例6使用群では、全患者に
おいてふけ症状の改善傾向が認められており、19名の
患者で明確な改善が認められていた。また、痒みについ
ては全患者で明確な改善を認めていた。これに対し、有
効成分としてメチルジヒドロジャスモネイト等のテルペ
ンのみを含有する比較例7使用群では、各症状について
改善傾向を認めるものの、明確な改善を認めたのはふけ
については10名、痒みについては9名にとどまり、有
効成分としてホップの生理食塩水抽出物のみを含有する
比較例8使用群では、ふけについて9名、痒みについて
7名において明確な改善を認めたにとどまっていた。ま
た、有効成分として塩酸ピリドキシンを含有する比較例
9使用群では、明確な改善を認めたのはふけについては
4名、痒みについては3名であり、それぞれ4名及び3
名において改善を認めていなかった。
【0030】上記の評価結果は、本発明の実施例におい
て、本発明の構成成分であるシス-ジャスモン等のテル
ペン類とホップ等の植物抽出物とを各単独で用いる場合
に比べ、抗アンドロゲン作用の相乗的な向上により、男
性型脱毛症患者における毛髪成長促進効果、及び皮脂の
過剰分泌抑制によるざ瘡治療効果やふけ改善効果が顕著
に増強されていることを示すものである。
【0031】なお上記使用試験において、本発明の実施
例の使用により、皮膚又は頭皮に対する刺激性や感作性
は全く認められず、その他の副作用も認められなかっ
た。さらに、本発明の実施例1〜実施例6については、
いずれも良好な保存安定性を示した。
【0032】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により、抗
アンドロゲン作用の相乗的な向上により、男性型脱毛症
の予防,改善効果が相乗的に増強された養毛剤及び毛髪
用化粧料、並びに、皮脂分泌抑制効果が相乗的に増強さ
れ、尋常性ざ瘡,脂漏等の治療,改善に非常に有効な皮
膚外用剤を得ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 35/78 A61K 35/78 W

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セージ(Salvia officinalis L.),ホ
    ップ(Humulus lupulus L.),ローズマリー(Rosmarin
    us officinalis L.),オトギリソウ(Hypericum erect
    um Thunb.),ハッカ(Mentha arvensis L. var. piper
    ascens Malinv.),セイヨウハッカ(Mentha piperita
    L.),カミツレ(Matricaria chamomilla L.),アルニ
    カ(Arnica montana L.),タイム(Thymus vulgaris
    L.)の各抽出物より選択される1種又は2種以上と、化
    学式(1)で表されるシス-ジャスモン(cis-jasmon
    e),化学式(2)で表されるメチルジヒドロイソジャス
    モネイト(methyl dihydroisojasmonate),化学式
    (3)で表されるメチルジヒドロジャスモネイト(meth
    yl dihydrojasmonate),及び化学式(4)で表される
    ジヒドロジャスモン(dihydrojasmone)より選ばれる1
    種又は2種以上を含有して成ることを特徴とする、養毛
    剤。
  2. 【請求項2】 セージ(Salvia officinalis L.),ホ
    ップ(Humulus lupulus L.),ローズマリー(Rosmarin
    us officinalis L.),オトギリソウ(Hypericum erect
    um Thunb.),ハッカ(Mentha arvensis L. var. piper
    ascens Malinv.),セイヨウハッカ(Mentha piperita
    L.),カミツレ(Matricaria chamomilla L.),アルニ
    カ(Arnica montana L.),タイム(Thymus vulgaris
    L.)の各抽出物より選択される1種又は2種以上と、化
    学式(1)で表されるシス-ジャスモン(cis-jasmon
    e),化学式(2)で表されるメチルジヒドロイソジャス
    モネイト(methyl dihydroisojasmonate),化学式
    (3)で表されるメチルジヒドロジャスモネイト(meth
    yl dihydrojasmonate),及び化学式(4)で表される
    ジヒドロジャスモン(dihydrojasmone)より選ばれる1
    種又は2種以上を含有して成ることを特徴とする、毛髪
    用化粧料。
  3. 【請求項3】 セージ(Salvia officinalis L.),ホ
    ップ(Humulus lupulus L.),ローズマリー(Rosmarin
    us officinalis L.),オトギリソウ(Hypericum erect
    um Thunb.),ハッカ(Mentha arvensis L. var. piper
    ascens Malinv.),セイヨウハッカ(Mentha piperita
    L.),カミツレ(Matricaria chamomil la L.),アルニ
    カ(Arnica montana L.),タイム(Thymus vulgaris
    L.)の各抽出物より選択される1種又は2種以上と、化
    学式(1)で表されるシス-ジャスモン(cis-jasmon
    e),化学式(2)で表されるメチルジヒドロイソジャス
    モネイト(methyl dihydroisojasmonate),化学式
    (3)で表されるメチルジヒドロジャスモネイト(meth
    yl dihydrojasmonate),及び化学式(4)で表される
    ジヒドロジャスモン(dihydrojasmone)より選ばれる1
    種又は2種以上を含有して成ることを特徴とする、皮脂
    分泌抑制用皮膚外用剤。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】
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