JPH1178829A - Abs用アクチュエータ - Google Patents

Abs用アクチュエータ

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JPH1178829A
JPH1178829A JP23515597A JP23515597A JPH1178829A JP H1178829 A JPH1178829 A JP H1178829A JP 23515597 A JP23515597 A JP 23515597A JP 23515597 A JP23515597 A JP 23515597A JP H1178829 A JPH1178829 A JP H1178829A
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shaft
piston pump
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健治 丹下
Tetsuo Imamura
今村  哲夫
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Abstract

(57)【要約】 【課題】偏心軸の振動およびピストンポンプの振動を低
減することが可能なアクチュエータを安価に提供する。 【解決手段】ポンプハウジング12に圧入固定された円
柱状のニードルピン16に、燒結品からなる略円筒状の
軸受部材17が嵌合され、各部材16,17により滑り
軸受が構成される。軸受部材17にボールベアリング1
8が圧入固定され、ボールベアリング18に各ピストン
ポンプ20a,20bのピストン22a,22bが当接
する。電動モータ21のアーマチャシャフト22に形成
された係合凸部23a,23bと軸受部材17に形成さ
れた係合凹部との係合関係により、各部材17,22は
接続され、軸受部材17から電動モータ21を取り外す
ことができる。軸受部材17および各ピストンポンプ2
0a,20bの振動を低減するべく、軸受部材17と一
体形成されたバランス部材25a,25cの質量が設定
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はABS用アクチュエ
ータに係り、詳しくは、電動モータによって駆動される
ピストンポンプによってブレーキ油等の流体を圧送する
ABS用アクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開平8−182254号公報には、A
BS等に用いられるピストンポンプを駆動するために、
電動モータの回転軸であるアーマチャシャフトに偏心部
が設けられ、アーマチャシャフトの回転時に、前記偏心
部によって駆動されるピストンポンプの可動部分による
アンバランスを打ち消すように、電動モータの回転部に
バランサーを形成した技術が開示されている。尚、前記
バランサーは、電動モータのアーマチャを構成する複数
のコアシートに形成した穴部である。このようなバラン
サーを設けることにより、ABS用のポンプ等において
高い吐出圧を必要として大きな偏心振動が発生するもの
においても、電動モータおよびピストンポンプの振動を
低減することができる。
【0003】また、同公報には、アーマチャシャフトの
偏心部にボールベアリングが圧入され、そのボールベア
リングにピストンポンプのピストンが接し、アーマチャ
シャフトにおける偏心部の両側がそれぞれ、ボールベア
リングからなる支持ベアリングによって支持され、各支
持ベアリングは、ピストンポンプが設けられたポンプハ
ウジングに固定されている旨の記載がなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記公報に記載の技術
においては、アーマチャシャフトにおける偏心部の両側
に支持ベアリングを設け、その支持ベアリングとしてボ
ールベアリングを用いているため、部品コストが高いと
いう問題があった。また、アーマチャシャフトに偏心部
を形成するには同軸加工とは別に切削加工が必要である
ため、製造コストが高いという問題もあった。
【0005】そして、アーマチャシャフトに偏心部が直
接設けられ、アーマチャシャフトは支持ベアリングを介
してポンプハウジングに取り付けられていることから、
電動モータとポンプハウジングとは一体化されている。
そのため、電動モータに汎用品を使用して部品コストを
下げることができなかった。
【0006】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、電動モータによって駆
動されるピストンポンプによって流体を圧送する際に、
偏心軸部の振動およびピストンポンプの振動を低減する
ことが可能なABS用アクチュエータを安価に提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1に記載の発明は、モータ、駆動
軸、従動軸、ピストンポンプ、バランサーを備える。駆
動軸はモータにより回転駆動される。従動軸は駆動軸か
ら回転力が伝達され、偏心を伴って回転する。ピストン
ポンプは従動軸により駆動される。バランサーは従動軸
に設けられ、ピストンポンプの可動部分によるアンバラ
ンスと、従動軸の偏心を伴った回転によるアンバランス
とを打ち消す。
【0008】従って、本発明によれば、従動軸に設けら
れたバランサーにより、ピストンポンプの可動部分によ
るアンバランスと、従動軸の偏心を伴った回転によるア
ンバランスとを打ち消すことが可能になり、ピストンポ
ンプの振動を低減することができる。また、バランサー
が設けられた従動軸と駆動軸とは別体になっていること
から、従動軸から駆動軸およびモータを取り外すことが
できる。そのため、モータに汎用品を使用することが可
能になり、ABS用アクチュエータのコストを削減する
ことができる。
【0009】次に、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のABS用アクチュエータにおいて、ピストンポ
ンプはポンプハウジングに設けられている。そして、ポ
ンプハウジングに固定された軸受手段と従動軸とによっ
て滑り軸受が構成される。従って、本発明によれば、ポ
ンプハウジングに固定された軸受手段と従動軸とによっ
て構成される滑り軸受により、ポンプハウジングとのガ
タツキを減らすことで従動軸の傾きを防止し、ピストン
ポンプの振動を低減することができる。また、滑り軸受
はボールベアリング等に比べて安価に実現できるため、
ABS用アクチュエータのコストを削減することができ
る。
【0010】次に、請求項3に記載の発明は、請求項2
に記載のABS用アクチュエータにおいて、従動軸と軸
受手段との間の回転滑りは、ピストンポンプの可動部分
のスラスト方向と略同一直線上にある。従って、本発明
によれば、ピストンの可動部分の往復運動による負荷
を、従動軸と軸受手段との摺動面全体で均一に受けるこ
とができる。そのため、従動軸と軸受手段との間にガタ
ツキが生じるのを防止することが可能になり、請求項2
に記載の発明の効果をさらに高めることができる。
【0011】次に、請求項4に記載の発明は、請求項1
〜3のいずれか1項に記載のABS用アクチュエータに
おいて、第1および第2の係合手段を備えている。第1
の係合手段は駆動軸に設けられている。また、第2の係
合手段は従動軸に設けられ、第1の係合手段と係合する
ようになっている。
【0012】従って、本発明によれば、第1の係合手段
と第2の係合手段との係合関係によって駆動軸と従動軸
とが接続され、駆動軸と従動軸とは一体となって回転す
ることが可能になることから、駆動軸の回転力を従動軸
に確実に伝達することができる。
【0013】次に、請求項5に記載の発明は、請求項1
〜3のいずれか1項に記載のABS用アクチュエータに
おいて、バランサーは従動軸と一体形成されている。従
って、本発明によれば、バランサーを設けることによ
り、ABS用アクチュエータを構成する部品点数が増加
するのを防止することができる。
【0014】次に、請求項6に記載の発明は、請求項4
に記載のABS用アクチュエータにおいて、第2の係合
手段はバランサーと共に従動軸と一体形成されている。
従って、本発明によれば、第2の係合手段およびバラン
サーを設けることにより、ABS用アクチュエータを構
成する部品点数が増加するのを防止することができる。
【0015】尚、以下に述べる発明の実施の形態におい
て、特許請求の範囲または課題を解決するための手段に
記載の「駆動軸」はアーマチャシャフト31に相当し、
同じく「従動軸」は軸受部材17,43に相当し、同じ
く「バランサー」はバランス部材25a〜25dに相当
し、同じく「軸受手段」はニードルピン16またはリン
グ部材42に相当し、同じく「ピストンポンプの可動部
分」はピストン22a,22bに相当し、同じく「第1
の係合手段」はアーマチャシャフト31および係合凸部
23a,23bに相当し、同じく「第2の係合手段」は
係合凹部24a〜24dに相当する。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)以下、本発明を具体化した第1実施形
態を図面と共に説明する。図1は、本実施形態のアンチ
ロックブレーキシステム(ABS)用2系統アクチュエ
ータ11の一部断面分解図である。
【0017】アルミニウム系合金からなるポンプハウジ
ング12には、ハウジングリセス加工部13と、圧送す
るブレーキ油の各吸入口14a,14bおよび各吐出口
15a,15bとが一体形成されている。ハウジングリ
セス加工部13は、電動モータ収容部13aおよび偏心
軸受収容部13bから構成されている。
【0018】ハウジングリセス加工部13における偏心
軸受収容部13bの底面には、円柱状のニードルピン1
6が圧入固定されている。そして、偏心軸受収容部13
bの底面から突出したニードルピン16には、略円筒状
の軸受部材17が嵌合されている。燒結品からなる軸受
部材17は、その内周面にてニードルピン16と摺動し
ながら、ニードルピン16を回転軸として回動可能にな
っている。つまり、ニードルピン16および軸受部材1
7は滑り軸受を構成している。軸受部材17の外周面の
中央部には、ボールベアリング18が圧入固定されてい
る。尚、ニードルピン16の中心軸Aと軸受部材17の
ボールベアリング圧入面に対する中心軸Bとには所定量
Lの偏心が設定され、ニードルピン16および軸受部材
17によって偏心軸受部19が構成されている。
【0019】ポンプハウジング12には、そのラジアル
方向の同一直線上に、同一構造の各ピストンポンプ20
a,20bが埋設されている。尚、各ピストンポンプ2
0a,20bはそれぞれスクリュー21によってポンプ
ハウジング12に固定されている。各ピストンポンプ2
0a,20bを構成するピストン22a,22bの先端
部は、偏心軸受収容部13b内に突出してボールベアリ
ング18に当接している。ポンプハウジング12におい
て、前記吸入口14aおよび吐出口15aはピストンポ
ンプ20aに対応した位置に形成され、前記吸入口14
bおよび吐出口15bはピストンポンプ20bに対応し
た位置に形成されている。尚、各ピストンポンプ20
a,20bの構造は公知であるため、説明を省略する。
【0020】図2(a)は、電動モータ21の駆動軸で
あるアーマチャシャフト31の先端部の断面図であり、
図1におけるX−X線断面を示す。アーマチャシャフト
31の先端部には、アーマチャシャフト31の軸心と直
交する方向の同一直線上に、同一形状の各係合凸部23
a,23bが形成されている 図2(b)は、軸受部材17の先端部の断面図であり、
図1におけるY−Y線断面を示す。
【0021】軸受部材17の先端部には、各係合凹部2
4a〜24dが形成されている。各係合凹部24a,2
4bと各係合凹部24c,24dとはそれぞれアーマチ
ャシャフト31の各係合凸部23a,23bに対応した
寸法形状に形成されている。軸受部材17の先端部にお
ける各係合凹部24a〜24d間には、各バランス部材
25a〜25dが形成されている。ここで、ニードルピ
ン16の中心軸Aに近い側の各バランス部材25a,2
5bの体積は、他の各バランス部材25c,25dより
も大きく設定されている。前記したように軸受部材17
は燒結品からなるため、各係合凹部24a〜24dおよ
び各バランス部材25a〜25dは一体形成され材質お
よび密度は同じである。そのため、各バランス部材25
a,25bの質量は、各バランス部材25c,25dよ
りも大きく設定されることになる。
【0022】図3は、電動モータ21をハウジングリセ
ス加工部13に嵌合させた状態を示す一部断面図であ
る。電動モータ21をハウジングリセス加工部13に嵌
合させると、アーマチャシャフト31の各係合凸部23
a,23bは各係合凹部24a,24bまたは各係合凹
部24c,24dに嵌合される。その結果、アーマチャ
シャフト31と軸受部材17とは、各係合凸部23a,
23bと各係合凹部24a〜24dとの係合関係によっ
て接続され、アーマチャシャフト31と軸受部材17と
は一体化して回転するため、アーマチャシャフト31の
回転力を軸受部材17に確実に伝達することができる。
つまり、各係合凸部23a,23bおよび各係合凹部2
4b〜24dによって、アーマチャシャフト31と軸受
部材17とを接続するジョイント部26が構成されてい
る。尚、アーマチャシャフト31の中心軸とニードルピ
ン16の中心軸Aとは合致する。
【0023】アーマチャシャフト31と軸受部材17と
が接続された状態において、電動モータ21本体はハウ
ジングリセス加工部13の電動モータ収容部13aに嵌
合され、電動モータ21本体と電動モータ収容部13a
とは図示しない固定部材によって固定される。
【0024】上記のように構成された本実施形態のAB
S用2系統アクチュエータ11において、電動モータ2
1に電力が供給されると、アーマチャシャフト31が回
転する。アーマチャシャフト31と軸受部材17とはジ
ョイント部26によって接続されているため、アーマチ
ャシャフト31と軸受部材17とは一体化して回転す
る。ここで、アーマチャシャフト31の中心軸(ニード
ルピン16の中心軸A)と軸受部材17の中心軸Bとに
は所定量Lの偏心が設定されている。そのため、軸受部
材17の回転は所定量Lによる偏心を伴い、軸受部材1
7に圧入固定されたボールベアリング18に当接してい
る各ピストン22a,22bを往復運動させる。
【0025】すると、各ピストン22a,22bの往復
運動に伴って、各ピストンポンプ20a,20bはそれ
ぞれ、各吸入口14a,14bからブレーキ油を吸入
し、そのブレーキ油を各吐出口15a,15bから吐出
する。ここで、各ピストンポンプ20a,20bは同一
直線上に相対向して配置されているため、各ピストン2
2a,22bの往復運動は相反するものになり、ピスト
ンポンプの吸引動作および吐出動作も相反するものにな
る。すなわち、ピストンポンプ20aの吸入口14aか
らブレーキ油を吸入しているときピストンポンプ20b
の吐出口15bからブレーキ油を吐出し、ピストンポン
プ20aの吐出口15aからブレーキ油を吐出している
ときピストンポンプ20bの吸入口14bからブレーキ
油を吸入する。
【0026】ところで、往復運動による各ピストン22
a,22bの質量移動に伴って、各ピストン22a,2
2bの運動軸方向に振動が発生する。しかし、アーマチ
ャシャフト31の中心軸(ニードルピン16の中心軸
A)に近い側の各バランス部材25a,25bの質量
は、他の各バランス部材25c,25dよりも大きく設
定されているため、軸受部材17の回転運動による各バ
ランス部材25a〜25dの質量移動は、各ピストン2
2a,22bの質量移動と逆位相の関係になる。その結
果、各ピストン22a,22bの運動軸方向の振動を減
少させることができる。
【0027】但し、各バランス部材25a〜25dを備
えた軸受部材17自体も回転運動を行っており、その回
転運動に伴って振動が発生する。そのため、各バランス
部材25a〜25dの質量については、各ピストン22
a,22bの振動を低減させるだけでなく、軸受部材1
7自体の振動を低減させるように設定する必要がある。
【0028】以上詳述したように、本実施形態のABS
用2系統アクチュエータ11によれば、以下の効果を得
ることができる。 (1)軸受部材17に備えた各バランス部材25a〜2
5dの質量を最適に設定することにより、軸受部材17
および各ピストンポンプ20a,20bの振動を低減す
ることができる。
【0029】尚、各バランス部材25a〜25dの質量
を調節するには、各バランス部材25a〜25dの体積
を調整すればよく、軸受部材17および各バランス部材
25a〜25dは燒結品により一体形成されているた
め、設計時点における当該調整はきわめて容易である。
その上、各バランス部材25a〜25dを設けることに
より、部品点数が増加することもない。ところで、軸受
部材17を燒結品によって形成するのは、高精度かつ高
強度な滑り軸受を実現するためである。
【0030】(2)ニードルピン16に嵌合した軸受部
材17の中央部にボールベアリング18が圧入固定さ
れ、当該ボールベアリング18に各ピストン22a,2
2bが当接している。従って、ニードルピン16と軸受
部材17との間の回転滑りは、各ピストン22a,22
bの運動軸方向(スラスト方向)と略同一直線上に存在
することになる。そのため、各ピストン22a,22b
の往復運動による負荷を、ニードルピン16と軸受部材
17との摺動面全体で均一に受けることができる。その
結果、ニードルピン16と軸受部材17との間にガタツ
キが生じるのを防止することが可能になり、上記(1)
の効果をさらに高め且つ軸受部材17の寿命を延ばすこ
とができる。
【0031】(3)ポンプハウジング12に圧入固定さ
れたニードルピン16に軸受部材17が嵌合され、軸受
部材17およびニードルピン16から偏心軸受部19が
構成されている。つまり、滑り軸受からなる偏心軸受部
19を介して、アーマチャシャフト31がポンプハウジ
ング12に取り付けられている。それに対して、前記公
報(特開平8−182254号)に記載の技術では、ボ
ールベアリングからなる支持ベアリングを介してアーマ
チャシャフトをポンプハウジングに取り付けている。従
って、本実施形態によれば、高価なボールベアリングに
代えて滑り軸受を用いることから、前記公報に記載の技
術に比べ、部品コストを下げることができる。
【0032】(4)偏心軸受部19は、円柱状のニード
ルピン16と燒結品からなる軸受部材17とから構成さ
れる。それに対して、前記公報に記載の技術では、アー
マチャシャフトに偏心部を形成するのに切削加工を行う
必要があった。従って、本実施形態によれば、高価な切
削加工を行う必要がないことから、前記公報に記載の技
術に比べ、製造コストを下げることができる。
【0033】(5)アーマチャシャフト31と軸受部材
17とは各係合凸部23a,23bと各係合凹部24a
〜24dとの係合関係によって接続されていることか
ら、軸受部材17から電動モータ21を簡単に取り外す
ことができる。そのため、電動モータに汎用品を使用す
ることが可能になり、部品コストを下げることができ
る。
【0034】(6)上記(3)〜(5)により、本実施
形態によれば、部品コストおよび製造コストの低い安価
なABS用アクチュエータを得ることができる。 (第2実施形態)次に、本発明を具体化した第2実施形
態を図面と共に説明する。尚、本実施形態において、図
1〜図3に示した第1実施形態と同じ構成部材について
は符号を等しくしてその詳細な説明を省略する。
【0035】図4は、本実施形態のアンチロックブレー
キシステム(ABS)用2系統アクチュエータ41の一
部断面分解図である。ハウジングリセス加工部13にお
ける偏心軸受収容部13bの底面には、中央部に貫通孔
42aを備えたリング部材42が圧入固定されている。
そして、リング部材42の貫通孔42aには、略円柱状
の軸受部材43が嵌合されている。燒結品からなる軸受
部材43は、その外周面にてリング部材42の貫通孔4
2aの内周面と摺動しながら回動可能になっている。つ
まり、リング部材42および軸受部材43は滑り軸受を
構成している。軸受部材43の最外周面には、ボールベ
アリング18が圧入固定されている。
【0036】図5(a)は、電動モータ21の回転軸で
あるアーマチャシャフト31の先端部の断面図であり、
図4におけるX−X線断面を示す。第1実施形態と同様
に、アーマチャシャフト31の先端部には各係合凸部2
3a,23bが形成されている図5(b)は、軸受部材
43の先端部の断面図であり、図4におけるY−Y線断
面を示す。
【0037】第1実施形態と同様に、軸受部材43の先
端部には各係合凹部24a〜24dおよび各バランス部
材25a〜25dが形成されている。図6は、電動モー
タ21をハウジングリセス加工部13に嵌合させた状態
を示す一部断面図である。
【0038】電動モータ21をハウジングリセス加工部
13に嵌合させると、アーマチャシャフト31の各係合
凸部23a,23bは各係合凹部24a,24bまたは
各係合凹部24c,24dに嵌合される。その結果、ア
ーマチャシャフト31と軸受部材43とは、各係合凸部
23a,23bと各係合凹部24a〜24bとの係合関
係によって接続され、アーマチャシャフト31と軸受部
材43とは一体化して回転することができる。つまり、
各係合凸部23a,23bおよび各係合凹部24a〜2
4dによって、アーマチャシャフト31と軸受部材43
とを接続するジョイント部44が構成されている。尚、
アーマチャシャフト31の中心軸Aと軸受部材43の最
外周面に対する中心軸Bとには所定量Lの偏心が設定さ
れ、リング部材42および軸受部材43によって偏心軸
受部45が構成されている。
【0039】アーマチャシャフト31と軸受部材43と
が接続された状態において、電動モータ21本体はハウ
ジングリセス加工部13の電動モータ収容部13aに嵌
合され、電動モータ21本体と電動モータ収容部13a
とは図示しない固定部材によって固定される。
【0040】上記のように構成された本実施形態のAB
S用2系統アクチュエータ41において、電動モータ2
1に電力が供給されると、アーマチャシャフト31が回
転する。アーマチャシャフト31と軸受部材43とはジ
ョイント部44によって接続され、アーマチャシャフト
31と軸受部材43とは一体化して回転するため、アー
マチャシャフト31の回転力を軸受部材43に確実に伝
達することができる。ここで、アーマチャシャフト31
の中心軸Aと軸受部材43の中心軸Bとには所定量Lの
偏心が設定されている。そのため、軸受部材43の回転
は所定量Lによる偏心を伴い、軸受部材43に圧入固定
されたボールベアリング18に当接している各ピストン
22a,22bを往復運動させる。この各ピストン22
a,22bの往復運動による各ピストンポンプ20a,
20bの吸入動作および吐出動作については、第1実施
形態と同じであるため説明を省略する。
【0041】以上詳述したように、本実施形態のABS
用2系統アクチュエータ41によれば、以下の効果を得
ることができる。 [1]軸受部材43に備えた各バランス部材25a〜2
5dの質量を最適に設定することにより、軸受部材43
および各ピストンポンプ20a,20bの振動を低減す
ることが可能になり、第1実施形態の前記(1)と同様
の効果を得ることができる。
【0042】[2]ポンプハウジング12に圧入固定さ
れたリング部材42に燒結品からなる軸受部材43が嵌
合され、軸受部材43およびリング部材42により滑り
軸受からなる偏心軸受部45が構成されている。従っ
て、本実施形態によれば、第1実施形態の前記(3)〜
(6)と同様の効果を得ることができる。
【0043】尚、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではなく、以下のように具体化してもよい。 (イ)図7および図8に示すように、第2実施形態にお
けるリング部材42をニードルベアリング51に置き換
えて実施する。尚、図7および図8において、図4およ
び図6に示す第2実施形態と同じ構成部材については符
号を等しくしてある。すなわち、ハウジングリセス加工
部13における偏心軸受収容部13bの底面には、ニー
ドルベアリング51が圧入固定されている。そして、ニ
ードルベアリング51には略円柱状の軸受部材43が圧
入固定されている。
【0044】この場合には、第1実施形態の前記(1)
(4)(5)と同様の効果を得ることができる。加え
て、軸受部材43は滑り軸受を構成しないため、軸受部
材43を形成するのに高価な燒結品を用いる必要はな
く、ダイキャスト品を用いることが可能になるため、製
造コストを下げることができる。
【0045】(ロ)図9および図10に示すように、第
2実施形態におけるリング部材42をボールベアリング
61に置き換えて実施する。尚、図9および図10にお
いて、図4および図6に示す第2実施形態と同じ構成部
材については符号を等しくしてある。すなわち、ハウジ
ングリセス加工部13における偏心軸受収容部13bの
底面には、ボールベアリング61が圧入固定されてい
る。そして、ボールベアリング61には略円柱状の軸受
部材43が圧入固定されている。この場合にも、上記
(イ)と同様の効果を得ることができる。
【0046】(ハ)第1および第2実施形態において、
各軸受部材17,43を燒結品ではなくダイキャスト品
を用いて形成する。つまり、各軸受部材17,43を燒
結品によって形成するのは高精度かつ高強度な滑り軸受
を実現するためであるため、ダイキャスト品を用いて高
精度かつ高強度な滑り軸受を実現できるならば、高価な
燒結品を用いる必要はない。
【0047】(ニ)アーマチャシャフト31の先端部に
形成された各係合凸部23a,23bのいずれか一方を
省く。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の一部断面分解図。
【図2】図2(a)は図1におけるX−X線断面図。図
2(b)は図1におけるY−Y線断面図。
【図3】第1実施形態の一部断面図。
【図4】第2実施形態の一部断面分解図。
【図5】図5(a)は図4におけるX−X線断面図。図
5(b)は図4におけるY−Y線断面図。
【図6】第2実施形態の一部断面図。
【図7】別の実施形態の一部断面分解図。
【図8】別の実施形態の一部断面図。
【図9】別の実施形態の一部断面分解図。
【図10】別の実施形態の一部断面図。
【符号の説明】
12…ポンプハウジング 16…ニードルピン 1
7,43…軸受部材 20a,20b…ピストンポンプ 22a,22b…
ピストン 21…電動モータ 23a,23b…係合凸部 24a〜24e…係合凹部 25a〜25d…バラン
ス部材 31…アーマチャシャフト

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータと、 当該モータにより回転駆動される駆動軸と、 当該駆動軸から回転力が伝達され、偏心を伴って回転す
    る従動軸と、 当該従動軸により駆動されるピストンポンプと、 前記従動軸に設けられ、前記ピストンポンプの可動部分
    によるアンバランスと、前記従動軸の偏心を伴った回転
    によるアンバランスとを打ち消すバランサーとを備えた
    ことを特徴とするABS用アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のABS用アクチュエー
    タにおいて、 前記ピストンポンプが設けられたポンプハウジングと、 当該ポンプハウジングに固定され、前記従動軸と共に滑
    り軸受を構成する軸受手段とを備えたことを特徴とする
    ABS用アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のABS用アクチュエー
    タにおいて、 前記従動軸と前記軸受手段との間の回転滑りは、前記ピ
    ストンポンプの可動部分のスラスト方向と略同一直線上
    にあることを特徴とするABS用アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のA
    BS用アクチュエータにおいて、 前記駆動軸に設けられた第1の係合手段と、 前記従動軸に設けられ、前記第1の係合手段と係合する
    第2の係合手段とを備えたことを特徴とするABS用ア
    クチュエータ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のA
    BS用アクチュエータにおいて、 前記バランサーは前記従動軸と一体形成されたことを特
    徴とするABS用アクチュエータ。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載のABS用アクチュエー
    タにおいて、 前記第2の係合手段は前記バランサーと共に前記従動軸
    と一体形成されたことを特徴とするABS用アクチュエ
    ータ。
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