JP2002180976A - スクロール型圧縮機 - Google Patents

スクロール型圧縮機

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JP2002180976A
JP2002180976A JP2000377752A JP2000377752A JP2002180976A JP 2002180976 A JP2002180976 A JP 2002180976A JP 2000377752 A JP2000377752 A JP 2000377752A JP 2000377752 A JP2000377752 A JP 2000377752A JP 2002180976 A JP2002180976 A JP 2002180976A
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spiral
tooth
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JP2000377752A
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English (en)
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Shigeki Iwanami
重樹 岩波
Yukio Ogawa
幸男 小川
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自転防止機構の寸法バラツキ(ガタツキ)に
よる異音(騒音)発生を防止する。 【解決手段】 組み立て時において、自転防止機構の寸
法バラツキ(ガタツキ)を0とした理想状態に対して、
自転防止機構のうちフロントハウジング側(固定側)の
ピンが、自転防止機構の寸法バラツキ(ガタツキ)分だ
け旋回の向きと逆向きに変位状態で位置決め固定する。
これにより、圧縮反力によるモーメントM1の向きと、
摩擦力によるモーメントM2の向きとが同一の向きとな
るので、旋回スクロール105の挙動が安定する。した
がって、旋回スクロール105が揺動(振動)するよう
に自転してしまうことを防止できるので、自転防止機構
109の寸法バラツキ(ガタツキ)による異音(騒音)
発生を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、渦巻き(スクロー
ル)状の歯部を有する固定スクロール及び旋回スクロー
ル等からなるスクロール型圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スクロール型圧縮機は、例えば特開昭5
9−168289号公報に記載ごとく、旋回スクロール
を固定スクロールに対して公転旋回させることにより、
両スクロールの歯部にによって形成された作動室(圧縮
室)を拡大縮小させて流体を吸入圧縮するものである。
【0003】このとき、旋回スクロールは、クランクシ
ャフトのクランク部にシェル型軸受等のベアリングを介
してクランクシャフトに連結されて、クランク部の偏心
量を公転半径としてクランクシャフトの回転中心周りに
公転旋回するが、旋回スクロールが前記ベアリング周り
に固定スクロールに対して自転すると、両スクロールの
歯部を接触(密着)させることができなくなるので、自
転防止を設けて旋回スクロールが前記ベアリング周りに
固定スクロールに対して自転することを防止(規制)し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自転防止機
構として、例えばピン−リング式の自転防止機構は、旋
回スクロールに固定されたピン、ハウジングに固定され
たピン、及び両ピンが挿入されるリング(環)から構成
されるが、ピン及びリングの寸法バラツキ、並びにピン
が固定される位置のバラツキ等により、旋回スクロール
が自転することを完全に防止(規制)することは事実
上、困難である。
【0005】つまり、機械部品は、必ず寸法公差(バラ
ツキ)を有する以上、ピン−リング式の自転防止機構に
限らず、自転防止機構では、旋回スクロールの自転を完
全に防止(規制)することは事実上、困難である。
【0006】このため、旋回スクロールの旋回時に、自
転防止機構の寸法バラツキ(ガタツキ)分だけ旋回スク
ロールが揺動(振動)するように自転してしまうので、
両スクロールの歯部が周期的に衝突してしまい、異音
(騒音)が発生してしまう。
【0007】本発明は、上記点に鑑み、自転防止機構の
寸法バラツキ(ガタツキ)による異音(騒音)発生を防
止することをを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、請求項1に記載の発明では、旋回スクロ
ール(105)の歯部(105a)のうち渦巻中心側に
面する内壁(105c)と、固定スクロール(104)
の歯部(104a)のうち渦巻外方側に面する外壁(1
04d)とが対向する部位のうち、その対向距離が最も
小さい部位を第1部位(Pi)とし、かつ、旋回スクロ
ール(105)の歯部(105a)のうち渦巻外方側に
面する外壁(105d)と、固定スクロール(104)
の歯部(104a)のうち渦巻中心側に面する内壁(1
04c)とが対向する部位のうち、その対向距離が最も
小さい部位を第2部位(Po)とした場合において、旋
回スクロール(105)を旋回スクロール(105)の
旋回の向きに自転させたときに、第1部位(Pi)にお
いて両歯部(104a、105a)が接触し、さらに、
旋回スクロール(105)を旋回スクロール(105)
の旋回の向きと逆向きに自転させたときに、第1部位
(Pi)において両歯部(104a、105a)が接触
し、かつ、第2部位(Po)にておいて両歯部(104
a、105a)間に隙間が形成されるように構成されて
いることを特徴とする。
【0009】これにより、組み立て時において、自転防
止機構(109)の寸法バラツキ(ガタツキ)を0とし
た理想状態に対して、自転防止機構(106)のうちハ
ウジング(101)側が、自転防止機構(109)の寸
法バラツキ(ガタツキ)分だけ旋回の向きと逆向きに変
位状態で位置決め固定されるので、圧縮反力によるモー
メントM1の向きと、摩擦力によるモーメントM2の向
きとが同一の向きとなる。
【0010】したがって、旋回スクロール(105)の
挙動が安定するので、旋回スクロール(105)が揺動
(振動)するように自転してしまうことを防止でき、自
転防止機構(109)の寸法バラツキ(ガタツキ)によ
る異音(騒音)発生を防止することができる。
【0011】請求項2に記載の発明では、旋回スクロー
ル(105)を旋回スクロール(105)の旋回の向き
に自転させたときに、第1部位(Pi)において両歯部
(104a、105a)が接触し、さらに、旋回スクロ
ール(105)を旋回スクロール(105)の旋回の向
きと逆向きに自転させたときに、第1部位(Pi)及び
第2部位(Po)において両歯部(104a、105
a)間に隙間が形成され、かつ、第2部位(Po)にお
ける隙間寸法(Δo)が第1部位(Pi)における隙間
寸法(Δi)より大きくなるように構成されていること
を特徴とする。
【0012】これにより、組み立て時において、自転防
止機構(109)の寸法バラツキ(ガタツキ)を0とし
た理想状態に対して、自転防止機構(106)のうちハ
ウジング(101)側が、自転防止機構(109)の寸
法バラツキ(ガタツキ)分だけ旋回の向きと逆向きに変
位状態で位置決め固定されるので、圧縮反力によるモー
メントM1の向きと、摩擦力によるモーメントM2の向
きとが同一の向きとなる。
【0013】したがって、旋回スクロール(105)の
挙動が安定するので、旋回スクロール(105)が揺動
(振動)するように自転してしまうことを防止でき、自
転防止機構(109)の寸法バラツキ(ガタツキ)によ
る異音(騒音)発生を防止することができる。
【0014】請求項3に記載の発明では、旋回スクロー
ル(105)を旋回スクロール(105)の旋回の向き
に自転させたときに、第1部位(Pi)及び第2部位
(Po)において両歯部(104a、105a)間に隙
間が形成され、かつ、第2部位(Po)における隙間寸
法(Δo)が第1部位(Pi)における隙間寸法(Δ
i)以上となり、さらに、旋回スクロール(105)を
旋回スクロール(105)の旋回の向きと逆向きに自転
させたときに、第1部位(Pi)において両歯部(10
4a、105a)が接触し、かつ、第2部位(Po)に
ておいて両歯部(104a、105a)間に隙間が形成
されるように構成されていることを特徴とする。
【0015】これにより、組み立て時において、自転防
止機構(109)の寸法バラツキ(ガタツキ)を0とし
た理想状態に対して、自転防止機構(106)のうちハ
ウジング(101)側が、自転防止機構(109)の寸
法バラツキ(ガタツキ)分だけ旋回の向きと逆向きに変
位状態で位置決め固定されるので、圧縮反力によるモー
メントM1の向きと、摩擦力によるモーメントM2の向
きとが同一の向きとなる。
【0016】したがって、旋回スクロール(105)の
挙動が安定するので、旋回スクロール(105)が揺動
(振動)するように自転してしまうことを防止でき、自
転防止機構(109)の寸法バラツキ(ガタツキ)によ
る異音(騒音)発生を防止することができる。
【0017】請求項4に記載の発明では、旋回スクロー
ル(105)を旋回スクロール(105)の旋回の向き
に自転させたときに、第1部位(Pi)及び第2部位
(Po)において両歯部(104a、105a)間に隙
間が形成され、かつ、第2部位(Po)における隙間寸
法(Δo)が第1部位(Pi)における隙間寸法(Δ
i)以上となり、さらに、旋回スクロール(105)を
旋回スクロール(105)の旋回の向きと逆向きに自転
させたときに、第1部位(Pi)及び第2部位(Po)
において両歯部(104a、105a)間に隙間が形成
され、かつ、第2部位(Po)における隙間寸法(Δ
o)が第1部位(Pi)における隙間寸法(Δi)より
大きくなるように構成されていることを特徴とする。
【0018】これにより、組み立て時において、自転防
止機構(109)の寸法バラツキ(ガタツキ)を0とし
た理想状態に対して、自転防止機構(106)のうちハ
ウジング(101)側が、自転防止機構(109)の寸
法バラツキ(ガタツキ)分だけ旋回の向きと逆向きに変
位状態で位置決め固定されるので、圧縮反力によるモー
メントM1の向きと、摩擦力によるモーメントM2の向
きとが同一の向きとなる。
【0019】したがって、旋回スクロール(105)の
挙動が安定するので、旋回スクロール(105)が揺動
(振動)するように自転してしまうことを防止でき、自
転防止機構(109)の寸法バラツキ(ガタツキ)によ
る異音(騒音)発生を防止することができる。
【0020】請求項5に記載の発明では、固定スクロー
ル(105)をハウジング(101)に対して位置決め
固定するノックピン(117)を有しているとともに、
ノックピン(117)は、旋回スクロール(105)を
旋回スクロール(105)の旋回の向きに自転させたと
きに、第1部位(Pi)において両歯部(104a、1
05a)が接触し、さらに、旋回スクロール(105)
を旋回スクロール(105)の旋回の向きと逆向きに自
転させたときに、第1部位(Pi)において両歯部(1
04a、105a)が接触し、かつ、第2部位(Po)
にておいて両歯部(104a、105a)間に隙間が形
成されるように設定されていることを特徴とする。
【0021】これにより、組み立て時において、自転防
止機構(109)の寸法バラツキ(ガタツキ)を0とし
た理想状態に対して、自転防止機構(106)のうちハ
ウジング(101)側が、自転防止機構(109)の寸
法バラツキ(ガタツキ)分だけ旋回の向きと逆向きに変
位状態で位置決め固定されるので、圧縮反力によるモー
メントM1の向きと、摩擦力によるモーメントM2の向
きとが同一の向きとなる。
【0022】したがって、旋回スクロール(105)の
挙動が安定するので、旋回スクロール(105)が揺動
(振動)するように自転してしまうことを防止でき、自
転防止機構(109)の寸法バラツキ(ガタツキ)によ
る異音(騒音)発生を防止することができる。
【0023】また、ノックピン(117)により容易に
固定スクロール(104)と旋回スクロール(105)
との相対位置関係を位置決めすることができるので、組
み立て工数の増大を招くことなく、異音(騒音)発生を
防止することができる。
【0024】請求項6に記載の発明では、固定スクロー
ル(105)をハウジング(101)に対して位置決め
固定するノックピン(117)を有しているとともに、
ノックピン(117)は、旋回スクロール(105)を
旋回スクロール(105)の旋回の向きに自転させたと
きに、第1部位(Pi)において両歯部(104a、1
05a)が接触し、さらに、旋回スクロール(105)
を旋回スクロール(105)の旋回の向きと逆向きに自
転させたときに、第1部位(Pi)及び第2部位(P
o)において両歯部(104a、105a)間に隙間が
形成され、かつ、第2部位(Po)における隙間寸法
(Δo)が第1部位(Pi)における隙間寸法(Δi)
より大きくなるように設定されていることを特徴とす
る。
【0025】これにより、組み立て時において、自転防
止機構(109)の寸法バラツキ(ガタツキ)を0とし
た理想状態に対して、自転防止機構(106)のうちハ
ウジング(101)側が、自転防止機構(109)の寸
法バラツキ(ガタツキ)分だけ旋回の向きと逆向きに変
位状態で位置決め固定されるので、圧縮反力によるモー
メントM1の向きと、摩擦力によるモーメントM2の向
きとが同一の向きとなる。
【0026】したがって、旋回スクロール(105)の
挙動が安定するので、旋回スクロール(105)が揺動
(振動)するように自転してしまうことを防止でき、自
転防止機構(109)の寸法バラツキ(ガタツキ)によ
る異音(騒音)発生を防止することができる。
【0027】請求項7に記載の発明では、固定スクロー
ル(105)をハウジング(101)に対して位置決め
固定するノックピン(117)を有しいるとともに、ノ
ックピン(117)は、旋回スクロール(105)を旋
回スクロール(105)の旋回の向きに自転させたとき
に、第1部位(Pi)及び第2部位(Po)において両
歯部(104a、105a)間に隙間が形成され、か
つ、第2部位(Po)における隙間寸法(Δo)が第1
部位(Pi)における隙間寸法(Δi)以上となり、さ
らに、旋回スクロール(105)を旋回スクロール(1
05)の旋回の向きと逆向きに自転させたときに、第1
部位(Pi)において両歯部(104a、105a)が
接触し、かつ、第2部位(Po)にておいて両歯部(1
04a、105a)間に隙間が形成されるように設定さ
れていることを特徴とする。
【0028】これにより、組み立て時において、自転防
止機構(109)の寸法バラツキ(ガタツキ)を0とし
た理想状態に対して、自転防止機構(106)のうちハ
ウジング(101)側が、自転防止機構(109)の寸
法バラツキ(ガタツキ)分だけ旋回の向きと逆向きに変
位状態で位置決め固定されるので、圧縮反力によるモー
メントM1の向きと、摩擦力によるモーメントM2の向
きとが同一の向きとなる。
【0029】したがって、旋回スクロール(105)の
挙動が安定するので、旋回スクロール(105)が揺動
(振動)するように自転してしまうことを防止でき、自
転防止機構(109)の寸法バラツキ(ガタツキ)によ
る異音(騒音)発生を防止することができる。
【0030】請求項8に記載の発明では、固定スクロー
ル(105)をハウジング(101)に対して位置決め
固定するノックピン(117)を有しているとともに、
ノックピン(117)は、旋回スクロール(105)を
旋回スクロール(105)の旋回の向きに自転させたと
きに、第1部位(Pi)及び第2部位(Po)において
両歯部(104a、105a)間に隙間が形成され、か
つ、第2部位(Po)における隙間寸法(Δo)が第1
部位(Pi)における隙間寸法(Δi)以上となり、さ
らに、旋回スクロール(105)を旋回スクロール(1
05)の旋回の向きと逆向きに自転させたときに、第1
部位(Pi)及び第2部位(Po)において両歯部(1
04a、105a)間に隙間が形成され、かつ、第2部
位(Po)における隙間寸法(Δo)が第1部位(P
i)における隙間寸法(Δi)より大きくなるように設
定されていることを特徴とする。
【0031】これにより、組み立て時において、自転防
止機構(109)の寸法バラツキ(ガタツキ)を0とし
た理想状態に対して、自転防止機構(106)のうちハ
ウジング(101)側が、自転防止機構(109)の寸
法バラツキ(ガタツキ)分だけ旋回の向きと逆向きに変
位状態で位置決め固定されるので、圧縮反力によるモー
メントM1の向きと、摩擦力によるモーメントM2の向
きとが同一の向きとなる。
【0032】したがって、旋回スクロール(105)の
挙動が安定するので、旋回スクロール(105)が揺動
(振動)するように自転してしまうことを防止でき、自
転防止機構(109)の寸法バラツキ(ガタツキ)によ
る異音(騒音)発生を防止することができる。
【0033】因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後
述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す
一例である。
【0034】
【発明の実施の形態】本実施形態は、本発明に係るスク
ロール型圧縮機を車両用冷凍サイクル用の圧縮機に適用
したものであって、図1は本実施形態に係るスクロール
型圧縮機(以下、圧縮機と略す。)100の断面図であ
る。
【0035】101はフロントハウジングであり、この
フロントハウジング101内には、軸受102を介して
シャフト103が回転可能に支持されている。なお、本
実施形態では、シャフト103は電磁クラッチ(図示せ
ず)を介して車両走行用エンジン(図示せず。)により
駆動される。
【0036】104はフロントハウジング101に対し
て固定された固定スクロール(シェル)であり、この固
定スクロール104は、板状の端板部104b及び端板
部104bからフロントハウジング101側に突出した
渦巻状の歯部104aを有している。
【0037】また、フロントハウジング101と固定ス
クロール104との間には、図1、2に示すように、歯
部104aに接触して噛み合う渦巻状の歯部105a、
及び歯部105aが形成された端板部105bを有する
旋回スクロール105が配設されており、この旋回スク
ロール105は、図1に示すように、シャフト103か
ら駆動力を得て固定スクロール104に対して旋回可動
する。
【0038】なお、Pは両スクロール104、105に
よって形成される作動室であり、この作動室Pの体積が
旋回スクロール105の旋回に伴って拡大縮小すること
により冷媒(流体)が吸入圧縮される。
【0039】ところで、シャフト103の旋回スクロー
ル105側端部のうち、シャフト103の回転中心軸1
03aから偏心した部位には、旋回スクロール105を
旋回させる駆動クランク部106が形成されており、こ
の駆動クランク部106は、図3、4に示すように、シ
ャフト103の回転中心Θsから後述する軸受108の
中心Θbを通る基準線Hに対して、旋回スクロール10
5の旋回の向きに所定角度αだけ傾いた2つ平面部(二
面幅)106aが形成されている。
【0040】そして、本実施形態では、図5に示すよう
に、旋回スクロール105に作用する圧縮反力が最小と
なる時に、旋回スクロール105の旋回中心Θrがシャ
フト103の回転中心Θs(以下、この中心Θsを駆動
中心Θsと呼ぶ。)より駆動クランク部106側に位置
するように構成されている。
【0041】また、駆動クランク部106には、図1、
4に示すように、平面部106aに対して摺動可能な略
円柱状のブッシング107が挿入されており、旋回スク
ロール105は、ブッシング107の外周に配設された
軸受108を介してブッシング107に対して回転可能
に連結されている。
【0042】因みに、本実施形態では、軸受108は、
内輪を有していない、いわいるシェル型の針状コロ軸受
であり、ブッシング107の外周面に軸受108の転動
体(針状のコロ)108aが直接に接触しながら回転す
る。また、軸受108の外輪108bは、旋回スクロー
ル105(端板部105b)のボス部105cに圧入さ
れている。
【0043】なお、本実施形態では、平面部106aを
有する駆動クランク部106、及び平面部106aに対
して摺動可能なブッシング107により、両歯部104
a、105a間の接触面圧を増大させる、いわゆる従動
クランク機構Cが構成されている。
【0044】また、109は、シャフト103の回転と
ともに、旋回スクロール105がブッシング107(軸
受108)周りに固定スクロール104に対して自転す
ることを防止する自転防止機構であり、この自転防止機
構109により、シャフト103が回転すると、可動ス
クロール103は自転せずにシャフト103の回転中心
103a周りを公転旋回する。
【0045】因みに、本実施形態に係る自転防止機構1
09は、旋回スクロール105(端板部105b)に圧
入固定された可動側ピン109a、フロントハウジング
101に圧入固定された固定側ピン109b及び両ピン
109a、109bが内接するリング109cからな
る、いわゆるピン−リング(ピン−ホール)式である。
【0046】ところで、図1中、110は、旋回スクロ
ール105の旋回に伴ってシャフト103に作用する偏
心力(旋回スクロール105の遠心力)を相殺するバラ
ンサであり、111は作動室Pから漏れ出した冷媒が、
圧縮機100外に流出することを防止すべく、シャフト
103とフロントハウジング101との隙間を密閉する
リップシールである。
【0047】また、112は圧縮された冷媒を吐出する
吐出ポートであり、113は吐出ポート112から吐出
された冷媒の脈動を平滑化する吐出室114を形成する
リアハウジングである。
【0048】また、115は吐出ポート112から吐出
された冷媒が吐出室114から作動室Pに逆流すること
を防止するリード弁状の吐出弁であり、116は吐出弁
115の最大開度を規制するストッパである。
【0049】また、117は固定スクロール104をフ
ロントハウジング101に対して位置決め固定するため
のノックピンであり、このノックピン117は、8級程
度のはめあい公差にてガタツキなく、固定スクロール1
04及びフロントハウジング101に填め込まれてい
る。そして、ノックピン117の位置(フロントハウジ
ング101に対する固定スクロールの位置)は、以下に
述べる要件を満たすように設定されている。
【0050】先ず、以下の説明のために、第1部位Pi
と第2部位Poとを以下のうよに定義する。
【0051】第1部位Piとは、旋回スクロール105
の歯部105aのうち渦巻中心側に面する内壁105c
(図2参照)と、固定スクロール104の歯部104a
のうち渦巻外方側に面する外壁104d(図2参照)と
が対向する部位のうち、その対向距離が最も小さい部位
を言う。
【0052】以下、第1部位Piにおける対向距離をΔ
i表記し、旋回スクロール105を旋回スクロール10
5の旋回の向きに自転させたときの隙間寸法をΔiRと
表記し、旋回スクロール105を旋回スクロール105
の旋回の向きと逆向きに自転させたときの隙間寸法をΔ
iLと表記する。
【0053】第2部位Poとは、旋回スクロール105
の歯部105aのうち渦巻外方側に面する外壁105d
(図2参照)と、固定スクロール104の歯部104a
のうち渦巻中心側に面する内壁104cとが対向する部
位のうち、その対向距離が最も小さい部位を言う。
【0054】以下、第2部位Poにおける対向距離をΔ
o表記し、旋回スクロール105を旋回スクロール10
5の旋回の向きに自転させたときの隙間寸法をΔoRと
表記し、旋回スクロール105を旋回スクロール105
の旋回の向きと逆向きに自転させたときの隙間寸法をΔ
oLと表記する。
【0055】次に、4つの条件を定義する。
【0056】条件1−1 旋回スクロール105を旋回スクロール105の旋回の
向きに自転させたときに、第1部位Piにおいて両歯部
105aが接触する(ΔiR=0、且つ、ΔoR≧
0)。
【0057】条件1−2 旋回スクロール105を旋回スクロール105の旋回の
向きに自転させたときに、第1部位Pi及び第2部位P
oにおいて両歯部104a、105a間に隙間が形成さ
れ、かつ、第2部位Poにおける隙間寸法Δoが第1部
位Piにおける隙間寸法Δi以上となる(ΔoR≧Δi
R)。
【0058】条件2−1 旋回スクロール105を旋回スクロール105の旋回の
向きと逆向きに自転させたときに、第1部位Piにおい
て両歯部104a、105aが接触し、かつ、第2部位
Poにておいて両歯部104a、105a間に隙間が形
成される(ΔiL=0、且つ、ΔoL>0)。
【0059】条件2−2 旋回スクロール105を旋回スクロール105の旋回の
向きと逆向きに自転させたときに、第1部位Pi及び第
2部位Poにおいて両歯部104a、105a間に隙間
が形成され、かつ、第2部位Poにおける隙間寸法Δo
が第1部位Piにおける隙間寸法Δiより大きくなって
いる(ΔoL>ΔiL)。
【0060】因みに、旋回スクロール105を旋回スク
ロール105の旋回の向きに発生する隙間寸法Δoは、
通常、旋回スクロール105を旋回スクロール105の
旋回の向きと逆向きに自転させたときの隙間寸法Δoに
比べて小さくなる(ΔoR<ΔoL)。
【0061】そして、以上に述べた4つの条件のうち、
条件1−1及び条件2−1が共に成り立つように、或い
は条件1−1及び条件2−2が共に成り立つように、或
いは条件1−2及び条件2−1が共に成り立つように、
或いは条件1−2及び条件2−2が共に成り立つように
ノックピン117の位置(フロントハウジング101に
対する固定スクロールの位置)が設定されている。
【0062】なお、以下、条件1−1及び条件2−1が
共に成り立つ要件、条件1−1及び条件2−2が共に成
り立つ要件、条件1−2及び条件2−1が共に成り立つ
要件、条件1−2及び条件2−2が共に成り立つ要件
を、総称して位置決め要件と呼ぶ。
【0063】次に、本実施形態に係る圧縮機の特徴(作
用効果)について述べる。
【0064】旋回スクロール105には、作動室Pを縮
小させる際の圧縮反力(冷媒圧力)により旋回スクロー
ル105の旋回の向きと等しい向きに旋回スクロール1
05を自転させるモーメントM1が作用する。
【0065】また、両歯部104a、105aが接触し
ながら旋回スクロール105が固定スクロール104に
対して旋回するので、旋回の際に、両歯部104a、1
05aの接触部において発生する摩擦力F1、F2によ
り、旋回スクロールを自転させるモーメントM2が旋回
スクロール105に作用する。
【0066】このとき、位置決め要件を満たしていない
従来型の圧縮機では、図6に示すように、圧縮反力によ
るモーメントM1の向きと、摩擦力によるモーメントM
2の向きとが相違しているため、旋回スクロール105
の挙動が不安定となり、旋回スクロール105が揺動
(振動)するように自転してしまい、両歯部104a、
105aが周期的に衝突してしまう。
【0067】これに対して、上記4つの位置決め要件の
うち、少なくとも1つを満たしている圧縮機では、組み
立て時において、自転防止機構109の寸法バラツキ
(ガタツキ)を0とした理想状態(図2に示す状態)に
対して、自転防止機構109のうちフロントハウジング
101側(固定側)のピン109bが、自転防止機構1
09の寸法バラツキ(ガタツキ)分だけ旋回の向きと逆
向きに変位状態で位置決め固定されるので、図7に示す
ように、圧縮反力によるモーメントM1の向きと、摩擦
力によるモーメントM2の向きとが同一の向きとなる。
【0068】したがって、旋回スクロール105の挙動
が安定するので、旋回スクロール105が揺動(振動)
するように自転してしまうことを防止でき、自転防止機
構109の寸法バラツキ(ガタツキ)による異音(騒
音)発生を防止することができる。
【0069】因みに、本実施形態に係るフロントハウジ
ング101側(固定側)のピン109bは、自転防止機
構109の寸法バラツキ(ガタツキ)を0とした理想状
態(図2に示す状態)に組み付けられたピン109bに
対して、以下の数式で示される角度θだけ旋回の向きと
逆向きにずれた位置に固定される。
【0070】
【数1】θ=tan-1(x/Rj) 但し、 x:D3−Ro−(D1+D2)/2 D1:ピン109aの直径 D2:ピン109bの直径 D3:リング109cの内直径 Ro:ピン109a、109bの中心間距離 Rj:ピン109bと駆動中心Θsとの距離(図1参
照) ところで、ノックピン117を廃止して、固定スクロー
ル104をフロントハウジング101に組み付ける際
に、上記4つの位置決め要件のうち、少なくとも1つを
満たすように固定スクロール104をフロントハウジン
グ101に組み付け固定しても本発明の課題を達成する
ことができるが、この手段では、組み立て工数の増大を
招くおそれがある。
【0071】これに対して、また、本実施形態では、上
記4つの位置決め要件のうち、少なくとも1つを満たす
ようにノックピン117が設定されているので、組み立
て工数の増大を招くことなく、自転防止機構109の寸
法バラツキ(ガタツキ)による異音(騒音)発生を防止
することができる。
【0072】(その他の実施形態)上述の実施形態で
は、上記4つの位置決め要件のうち、少なくとも1つを
満たすようにノックピン117の位置を設定したが、本
発明はこれに限定されるものではなく、固定スクロール
104をフロントハウジング101に組み付ける際に、
上記4つの位置決め要件のうち、少なくとも1つを満た
すように固定スクロール104をフロントハウジング1
01に組み付け固定してもよい。
【0073】また、上述の実施形態では、旋回スクロー
ル105に作用する圧縮反力が最小となる時に、旋回ス
クロール105の旋回中心Θrが駆動中心Θsより駆動
クランク部106側に位置するように構成したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、旋回スクロール1
05の旋回中心Θrとシャフトの回転中心Θsは同一位
置になるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る圧縮機の断面図であ
る。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る圧縮機における従動ク
ランク機構の分解斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係る圧縮機における旋回中
心Θr及び駆動中心Θs の位置関係を示す模式図であ
る。
【図5】本発明の実施形態に係る圧縮機における旋回中
心Θr及び駆動中心Θs の位置関係を示す模式図であ
る。
【図6】従来の技術に係る圧縮機における図1のA−A
断面に相当する断面図である。
【図7】本発明の実施形態係る圧縮機における図1のA
−A断面に相当する断面図である。
【符号の説明】
104…固定スクロール、104…旋回スクロール。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング(101)内に回転可能に支
    持され、回転中心(Θs)から偏心した部位にクランク
    部(106)が設けられたクランクシャフト(103)
    と、 前記ハウジング(101)に対して固定され、渦巻状の
    歯部(104a)を有する固定スクロール(104)
    と、 前記歯部(104a)と接触して噛み合う渦巻状の歯部
    (105a)を有するとともに、軸受(108)を介し
    て前記クランク部(106)に連結されて前記回転中心
    (Θs)周りに公転旋回する旋回スクロール(105)
    と、 前記旋回スクロール(105)が前記軸受(108)周
    りに前記固定スクロール(104)に対して自転するこ
    とを防止する自転防止機構(109)とを備え、流体を
    吸入圧縮するスクロール型圧縮機であって、 前記旋回スクロール(105)の歯部(105a)のう
    ち渦巻中心側に面する内壁(105c)と、前記固定ス
    クロール(104)の歯部(104a)のうち渦巻外方
    側に面する外壁(104d)とが対向する部位のうち、
    その対向距離が最も小さい部位を第1部位(Pi)と
    し、かつ、前記旋回スクロール(105)の歯部(10
    5a)のうち渦巻外方側に面する外壁(105d)と、
    前記固定スクロール(104)の歯部(104a)のう
    ち渦巻中心側に面する内壁(104c)とが対向する部
    位のうち、その対向距離が最も小さい部位を第2部位
    (Po)とした場合において、 前記旋回スクロール(105)を前記旋回スクロール
    (105)の旋回の向きに自転させたときに、前記第1
    部位(Pi)において両歯部(104a、105a)が
    接触し、 さらに、前記旋回スクロール(105)を前記旋回スク
    ロール(105)の旋回の向きと逆向きに自転させたと
    きに、前記第1部位(Pi)において両歯部(104
    a、105a)が接触し、かつ、前記第2部位(Po)
    にておいて両歯部(104a、105a)間に隙間が形
    成されるように構成されていることを特徴とするスクロ
    ール型圧縮機。
  2. 【請求項2】 ハウジング(101)内に回転可能に支
    持され、回転中心(Θs)から偏心した部位にクランク
    部(106)が設けられたクランクシャフト(103)
    と、 前記ハウジング(101)に対して固定され、渦巻状の
    歯部(104a)を有する固定スクロール(104)
    と、 前記歯部(104a)と接触して噛み合う渦巻状の歯部
    (105a)を有するとともに、軸受(108)を介し
    て前記クランク部(106)に連結されて前記回転中心
    (Θs)周りに公転旋回する旋回スクロール(105)
    と、 前記旋回スクロール(105)が前記軸受(108)周
    りに前記固定スクロール(104)に対して自転するこ
    とを防止する自転防止機構(109)とを備え、流体を
    吸入圧縮するスクロール型圧縮機であって、 前記旋回スクロール(105)の歯部(105a)のう
    ち渦巻中心側に面する内壁(105c)と、前記固定ス
    クロール(104)の歯部(104a)のうち渦巻外方
    側に面する外壁(104d)とが対向する部位のうち、
    その対向距離が最も小さい部位を第1部位(Pi)と
    し、かつ、前記旋回スクロール(105)の歯部(10
    5a)のうち渦巻外方側に面する外壁(105d)と、
    前記固定スクロール(104)の歯部(104a)のう
    ち渦巻中心側に面する内壁(104c)とが対向する部
    位のうち、その対向距離が最も小さい部位を第2部位
    (Po)とした場合において、 前記旋回スクロール(105)を前記旋回スクロール
    (105)の旋回の向きに自転させたときに、前記第1
    部位(Pi)において両歯部(104a、105a)が
    接触し、 さらに、前記旋回スクロール(105)を前記旋回スク
    ロール(105)の旋回の向きと逆向きに自転させたと
    きに、前記第1部位(Pi)及び前記第2部位(Po)
    において両歯部(104a、105a)間に隙間が形成
    され、かつ、前記第2部位(Po)における隙間寸法
    (Δo)が前記第1部位(Pi)における隙間寸法(Δ
    i)より大きくなるように構成されていることを特徴と
    するスクロール型圧縮機。
  3. 【請求項3】 ハウジング(101)内に回転可能に支
    持され、回転中心(Θs)から偏心した部位にクランク
    部(106)が設けられたクランクシャフト(103)
    と、 前記ハウジング(101)に対して固定され、渦巻状の
    歯部(104a)を有する固定スクロール(104)
    と、 前記歯部(104a)と接触して噛み合う渦巻状の歯部
    (105a)を有するとともに、軸受(108)を介し
    て前記クランク部(106)に連結されて前記回転中心
    (Θs)周りに公転旋回する旋回スクロール(105)
    と、 前記旋回スクロール(105)が前記軸受(108)周
    りに前記固定スクロール(104)に対して自転するこ
    とを防止する自転防止機構(109)とを備え、流体を
    吸入圧縮するスクロール型圧縮機であって、 前記旋回スクロール(105)の歯部(105a)のう
    ち渦巻中心側に面する内壁(105c)と、前記固定ス
    クロール(104)の歯部(104a)のうち渦巻外方
    側に面する外壁(104d)とが対向する部位のうち、
    その対向距離が最も小さい部位を第1部位(Pi)と
    し、かつ、前記旋回スクロール(105)の歯部(10
    5a)のうち渦巻外方側に面する外壁(105d)と、
    前記固定スクロール(104)の歯部(104a)のう
    ち渦巻中心側に面する内壁(104c)とが対向する部
    位のうち、その対向距離が最も小さい部位を第2部位
    (Po)とした場合において、 前記旋回スクロール(105)を前記旋回スクロール
    (105)の旋回の向きに自転させたときに、前記第1
    部位(Pi)及び前記第2部位(Po)において両歯部
    (104a、105a)間に隙間が形成され、かつ、前
    記第2部位(Po)における隙間寸法(Δo)が前記第
    1部位(Pi)における隙間寸法(Δi)以上となり、 さらに、前記旋回スクロール(105)を前記旋回スク
    ロール(105)の旋回の向きと逆向きに自転させたと
    きに、前記第1部位(Pi)において両歯部(104
    a、105a)が接触し、かつ、前記第2部位(Po)
    にておいて両歯部(104a、105a)間に隙間が形
    成されるように構成されていることを特徴とするスクロ
    ール型圧縮機。
  4. 【請求項4】 ハウジング(101)内に回転可能に支
    持され、回転中心(Θs)から偏心した部位にクランク
    部(106)が設けられたクランクシャフト(103)
    と、 前記ハウジング(101)に対して固定され、渦巻状の
    歯部(104a)を有する固定スクロール(104)
    と、 前記歯部(104a)と接触して噛み合う渦巻状の歯部
    (105a)を有するとともに、軸受(108)を介し
    て前記クランク部(106)に連結されて前記回転中心
    (Θs)周りに公転旋回する旋回スクロール(105)
    と、 前記旋回スクロール(105)が前記軸受(108)周
    りに前記固定スクロール(104)に対して自転するこ
    とを防止する自転防止機構(109)とを備え、流体を
    吸入圧縮するスクロール型圧縮機であって、 前記旋回スクロール(105)の歯部(105a)のう
    ち渦巻中心側に面する内壁(105c)と、前記固定ス
    クロール(104)の歯部(104a)のうち渦巻外方
    側に面する外壁(104d)とが対向する部位のうち、
    その対向距離が最も小さい部位を第1部位(Pi)と
    し、かつ、前記旋回スクロール(105)の歯部(10
    5a)のうち渦巻外方側に面する外壁(105d)と、
    前記固定スクロール(104)の歯部(104a)のう
    ち渦巻中心側に面する内壁(104c)とが対向する部
    位のうち、その対向距離が最も小さい部位を第2部位
    (Po)とした場合において、 前記旋回スクロール(105)を前記旋回スクロール
    (105)の旋回の向きに自転させたときに、前記第1
    部位(Pi)及び前記第2部位(Po)において両歯部
    (104a、105a)間に隙間が形成され、かつ、前
    記第2部位(Po)における隙間寸法(Δo)が前記第
    1部位(Pi)における隙間寸法(Δi)以上となり、 さらに、前記旋回スクロール(105)を前記旋回スク
    ロール(105)の旋回の向きと逆向きに自転させたと
    きに、前記第1部位(Pi)及び前記第2部位(Po)
    において両歯部(104a、105a)間に隙間が形成
    され、かつ、前記第2部位(Po)における隙間寸法
    (Δo)が前記第1部位(Pi)における隙間寸法(Δ
    i)より大きくなるように構成されていることを特徴と
    するスクロール型圧縮機。
  5. 【請求項5】 ハウジング(101)内に回転可能に支
    持され、回転中心(Θs)から偏心した部位にクランク
    部(106)が設けられたクランクシャフト(103)
    と、 前記ハウジング(101)に対して固定され、渦巻状の
    歯部(104a)を有する固定スクロール(104)
    と、 前記歯部(104a)と接触して噛み合う渦巻状の歯部
    (105a)を有するとともに、軸受(108)を介し
    て前記クランク部(106)に連結されて前記回転中心
    (Θs)周りに公転旋回する旋回スクロール(105)
    と、 前記旋回スクロール(105)が前記軸受(108)周
    りに前記固定スクロール(104)に対して自転するこ
    とを防止する自転防止機構(109)とを備え、流体を
    吸入圧縮するスクロール型圧縮機であって、 前記固定スクロール(105)を前記ハウジング(10
    1)に対して位置決め固定するノックピン(117)を
    有しており、 前記旋回スクロール(105)の歯部(105a)のう
    ち渦巻中心側に面する内壁(105c)と、前記固定ス
    クロール(104)の歯部(104a)のうち渦巻外方
    側に面する外壁(104d)とが対向する部位のうち、
    その対向距離が最も小さい部位を第1部位(Pi)と
    し、かつ、前記旋回スクロール(105)の歯部(10
    5a)のうち渦巻外方側に面する外壁(105d)と、
    前記固定スクロール(104)の歯部(104a)のう
    ち渦巻中心側に面する内壁(104c)とが対向する部
    位のうち、その対向距離が最も小さい部位を第2部位
    (Po)とした場合において、 前記ノックピン(117)は、前記旋回スクロール(1
    05)を前記旋回スクロール(105)の旋回の向きに
    自転させたときに、前記第1部位(Pi)において両歯
    部(104a、105a)が接触し、さらに、前記旋回
    スクロール(105)を前記旋回スクロール(105)
    の旋回の向きと逆向きに自転させたときに、前記第1部
    位(Pi)において両歯部(104a、105a)が接
    触し、かつ、前記第2部位(Po)にておいて両歯部
    (104a、105a)間に隙間が形成されるように設
    定されていることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  6. 【請求項6】 ハウジング(101)内に回転可能に支
    持され、回転中心(Θs)から偏心した部位にクランク
    部(106)が設けられたクランクシャフト(103)
    と、 前記ハウジング(101)に対して固定され、渦巻状の
    歯部(104a)を有する固定スクロール(104)
    と、 前記歯部(104a)と接触して噛み合う渦巻状の歯部
    (105a)を有するとともに、軸受(108)を介し
    て前記クランク部(106)に連結されて前記回転中心
    (Θs)周りに公転旋回する旋回スクロール(105)
    と、 前記旋回スクロール(105)が前記軸受(108)周
    りに前記固定スクロール(104)に対して自転するこ
    とを防止する自転防止機構(109)とを備え、流体を
    吸入圧縮するスクロール型圧縮機であって、 前記固定スクロール(105)を前記ハウジング(10
    1)に対して位置決め固定するノックピン(117)を
    有しており、 前記旋回スクロール(105)の歯部(105a)のう
    ち渦巻中心側に面する内壁(105c)と、前記固定ス
    クロール(104)の歯部(104a)のうち渦巻外方
    側に面する外壁(104d)とが対向する部位のうち、
    その対向距離が最も小さい部位を第1部位(Pi)と
    し、かつ、前記旋回スクロール(105)の歯部(10
    5a)のうち渦巻外方側に面する外壁(105d)と、
    前記固定スクロール(104)の歯部(104a)のう
    ち渦巻中心側に面する内壁(104c)とが対向する部
    位のうち、その対向距離が最も小さい部位を第2部位
    (Po)とした場合において、 前記ノックピン(117)は、前記旋回スクロール(1
    05)を前記旋回スクロール(105)の旋回の向きに
    自転させたときに、前記第1部位(Pi)において両歯
    部(104a、105a)が接触し、さらに、前記旋回
    スクロール(105)を前記旋回スクロール(105)
    の旋回の向きと逆向きに自転させたときに、前記第1部
    位(Pi)及び前記第2部位(Po)において両歯部
    (104a、105a)間に隙間が形成され、かつ、前
    記第2部位(Po)における隙間寸法(Δo)が前記第
    1部位(Pi)における隙間寸法(Δi)より大きくな
    るように設定されていることを特徴とするスクロール型
    圧縮機。
  7. 【請求項7】 ハウジング(101)内に回転可能に支
    持され、回転中心(Θs)から偏心した部位にクランク
    部(106)が設けられたクランクシャフト(103)
    と、 前記ハウジング(101)に対して固定され、渦巻状の
    歯部(104a)を有する固定スクロール(104)
    と、 前記歯部(104a)と接触して噛み合う渦巻状の歯部
    (105a)を有するとともに、軸受(108)を介し
    て前記クランク部(106)に連結されて前記回転中心
    (Θs)周りに公転旋回する旋回スクロール(105)
    と、 前記旋回スクロール(105)が前記軸受(108)周
    りに前記固定スクロール(104)に対して自転するこ
    とを防止する自転防止機構(109)とを備え、流体を
    吸入圧縮するスクロール型圧縮機であって、 前記固定スクロール(105)を前記ハウジング(10
    1)に対して位置決め固定するノックピン(117)を
    有しており、 前記旋回スクロール(105)の歯部(105a)のう
    ち渦巻中心側に面する内壁(105c)と、前記固定ス
    クロール(104)の歯部(104a)のうち渦巻外方
    側に面する外壁(104d)とが対向する部位のうち、
    その対向距離が最も小さい部位を第1部位(Pi)と
    し、かつ、前記旋回スクロール(105)の歯部(10
    5a)のうち渦巻外方側に面する外壁(105d)と、
    前記固定スクロール(104)の歯部(104a)のう
    ち渦巻中心側に面する内壁(104c)とが対向する部
    位のうち、その対向距離が最も小さい部位を第2部位
    (Po)とした場合において、 前記ノックピン(117)は、前記旋回スクロール(1
    05)を前記旋回スクロール(105)の旋回の向きに
    自転させたときに、前記第1部位(Pi)及び前記第2
    部位(Po)において両歯部(104a、105a)間
    に隙間が形成され、かつ、前記第2部位(Po)におけ
    る隙間寸法(Δo)が前記第1部位(Pi)における隙
    間寸法(Δi)以上となり、さらに、前記旋回スクロー
    ル(105)を前記旋回スクロール(105)の旋回の
    向きと逆向きに自転させたときに、前記第1部位(P
    i)において両歯部(104a、105a)が接触し、
    かつ、前記第2部位(Po)にておいて両歯部(104
    a、105a)間に隙間が形成されるように設定されて
    いることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  8. 【請求項8】 ハウジング(101)内に回転可能に支
    持され、回転中心(Θs)から偏心した部位にクランク
    部(106)が設けられたクランクシャフト(103)
    と、 前記ハウジング(101)に対して固定され、渦巻状の
    歯部(104a)を有する固定スクロール(104)
    と、 前記歯部(104a)と接触して噛み合う渦巻状の歯部
    (105a)を有するとともに、軸受(108)を介し
    て前記クランク部(106)に連結されて前記回転中心
    (Θs)周りに公転旋回する旋回スクロール(105)
    と、 前記旋回スクロール(105)が前記軸受(108)周
    りに前記固定スクロール(104)に対して自転するこ
    とを防止する自転防止機構(109)とを備え、流体を
    吸入圧縮するスクロール型圧縮機であって、 前記固定スクロール(105)を前記ハウジング(10
    1)に対して位置決め固定するノックピン(117)を
    有しており、 前記旋回スクロール(105)の歯部(105a)のう
    ち渦巻中心側に面する内壁(105c)と、前記固定ス
    クロール(104)の歯部(104a)のうち渦巻外方
    側に面する外壁(104d)とが対向する部位のうち、
    その対向距離が最も小さい部位を第1部位(Pi)と
    し、かつ、前記旋回スクロール(105)の歯部(10
    5a)のうち渦巻外方側に面する外壁(105d)と、
    前記固定スクロール(104)の歯部(104a)のう
    ち渦巻中心側に面する内壁(104c)とが対向する部
    位のうち、その対向距離が最も小さい部位を第2部位
    (Po)とした場合において、 前記ノックピン(117)は、前記旋回スクロール(1
    05)を前記旋回スクロール(105)の旋回の向きに
    自転させたときに、前記第1部位(Pi)及び前記第2
    部位(Po)において両歯部(104a、105a)間
    に隙間が形成され、かつ、前記第2部位(Po)におけ
    る隙間寸法(Δo)が前記第1部位(Pi)における隙
    間寸法(Δi)以上となり、さらに、前記旋回スクロー
    ル(105)を前記旋回スクロール(105)の旋回の
    向きと逆向きに自転させたときに、前記第1部位(P
    i)及び前記第2部位(Po)において両歯部(104
    a、105a)間に隙間が形成され、かつ、前記第2部
    位(Po)における隙間寸法(Δo)が前記第1部位
    (Pi)における隙間寸法(Δi)より大きくなるよう
    に設定されていることを特徴とするスクロール型圧縮
    機。
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