JPH1178621A - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents

車両の駆動力制御装置

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JPH1178621A
JPH1178621A JP9242997A JP24299797A JPH1178621A JP H1178621 A JPH1178621 A JP H1178621A JP 9242997 A JP9242997 A JP 9242997A JP 24299797 A JP24299797 A JP 24299797A JP H1178621 A JPH1178621 A JP H1178621A
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JP
Japan
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speed
driving force
target
vehicle
engine
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Pending
Application number
JP9242997A
Other languages
English (en)
Inventor
Shusaku Katakura
秀策 片倉
Masayuki Yasuoka
正之 安岡
Shinsuke Higashikura
伸介 東倉
Yoshinori Iwasaki
美憲 岩崎
Katsuhiko Tsuchiya
克彦 土屋
Hideaki Watanabe
英明 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1178621A publication Critical patent/JPH1178621A/ja
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)
  • Friction Gearing (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 要求車軸駆動力が最低燃費で実現されるよう
な駆動力制御を実現しつつ、要求に応じたアクセル応答
を最少の燃費犠牲で実現し得るようにする。 【解決手段】 21で、アクセル開度APS および車速VSP
から要求車軸駆動力TSを求め、22は変速機出力回転数
sec をファイナルドライブギヤ比iF で除算して車軸
回転数NS を求める。23は、TS とNS との乗算により
要求馬力HPS を算出し、24は、エンジンの特性線図を
基に、HPS を最低燃費で発生させるエンジン回転数目
標値Ne * およびエンジン出力目標値Te * を求め、N
e * に対応した変速機目標入力回転数Npri * を求め
る。28ではNpri * を、27で定めたアクセル応答余裕率
γAPS だけ増大した補正済変速機目標入力回転数Npri0
* を求め、29ではTe * をγAPS だけ低下した補正済目
標エンジン出力Te0 * を求め、25,26 での目標変速比i
* および目標スロットル開度TVO* の算出に使う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無段変速機を搭載
された車両の車輪駆動力を、エンジンの燃費が最低にな
るような態様で制御することを基本としつつ、同時に当
該燃費の犠牲を最小限にしつつ必要に応じてアクセル応
答に余裕が発生するような態様で車輪駆動力を制御する
ための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】Vベルト式無段変速機や、トロイダル型
無段変速機に代表される無段変速機は、一般的にエンジ
ン要求負荷および車速から目標変速比を求め、実変速比
がこの目標変速比になるよう変速制御する。
【0003】従って、運転者がアクセルペダルを踏み込
んでエンジン要求負荷を増すような加速時は、目標変速
比が大きくなる(低速側の変速比になる)よう変更さ
れ、無段変速機は当該大きくされた目標変速比へダウン
シフト変速され、逆に運転者がアクセルペダルを戻して
エンジン要求負荷を低下させるような低負荷運転時は、
目標変速比が小さくなる(高速側の変速比になる)よう
変更され、無段変速機は当該小さくされた目標変速比へ
アップシフト変速される。
【0004】一方で、車両の要求駆動力を求める技術と
しては従来、例えば特開平7−172217号公報に記
載されているようなものがある。この技術は、車速とア
クセルペダル踏み込み量から車両の目標駆動力を求め、
これに、車速から推定可能な走行抵抗分を加算して車輪
に伝達すべき要求駆動力とするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した一
般的な無段変速機の変速制御では、上記の文献による技
術で求めた要求駆動力を正確に実現することができない
し、まして、無段変速機の変速制御のみでは如何にして
も、求めた要求駆動力をエンジンの燃費が最低になるよ
うな態様で実現することは不可能である。そして、エン
ジンの燃費が最低になるような態様でエンジンおよび無
段変速機を介し駆動力制御できたとしても、当該制御に
よれば必然的にアクセルペダルの踏み込みに対する車輪
駆動力の応答性、つまりアクセル応答に余裕のない状態
で車両を運転させている状態であるために、加速性能を
重視すべき条件のもとでは、運転者が動力性能に不満を
感じることになる。
【0006】従って、エンジンの燃費が最低になるよう
な駆動力制御を行うようにした車両と雖も、必要に応じ
てアクセル応答に余裕を持たせ、要求通りの加速性能を
発揮する駆動力制御も可能にすべきである。しかるに従
来にあっては、燃費が最低になるような駆動力制御はも
とより、燃費の犠牲を最小限にしつつアクセル応答に余
裕のある駆動力制御をも可能にするといった技術思想が
存在しなかった。
【0007】請求項1に記載の第1発明は、前者の燃費
重視の駆動力制御をエンジンの出力制御および無段変速
機の変速制御により実現し、後者のアクセル応答重視の
駆動力制御を無段変速機の変速制御のみにより実現する
ようにした車両の駆動力制御装置を提案することを目的
とする。
【0008】請求項2に記載の第2発明は、後者のアク
セル応答重視の駆動力制御を無段変速機の変速制御のみ
ならず、これと、エンジンの出力制御とで実現するよう
にした車両の駆動力制御装置を提案することを目的とす
る。
【0009】請求項3に記載の第3発明は、エンジンの
燃費が最低になるような態様で、要求駆動力を発生させ
るエンジンの出力制御と無段変速機の変速制御の組み合
わせを最も簡便に求め得るようにすることを目的とす
る。
【0010】請求項4に記載の第4発明は、アクセル応
答重視の駆動力制御のための補正済目標エンジン出力を
最も簡便に求め得るようにすることを目的とする。
【0011】請求項5に記載の第5発明は、燃費重視の
駆動力制御のための目標エンジン回転数を別の方式によ
り求め得るようにすることを目的とする。
【0012】請求項6に記載の第6発明は、第5発明に
おける燃費重視の駆動力制御のための目標エンジン出力
を求める一方式を提案することを目的とする。
【0013】請求項7に記載の第7発明は、第5発明に
おけるアクセル応答重視の駆動力制御のための補正済目
標エンジン出力を求める一方式を提案することを目的と
する。
【0014】請求項8に記載の第8発明は、無段変速機
の変速制御量を求めるに際して用いるデータの好適な構
築方式を提案することを目的とする。
【0015】請求項9に記載の第9発明は、無段変速機
の変速制御量を求めるに際して用いるデータを実用上更
に好適なものにすることを目的とする。
【0016】請求項10に記載の第10発明は、上記各
発明におけるアクセル応答余裕率の決定方式を提案する
ことを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】これらの目的のため、先
ず第1発明による車両の駆動力制御装置は、アクセルペ
ダル操作以外の因子によっても補正可能な目標値に向け
てスロットル開度を制御されるエンジンと、無段変速機
との組み合わせになるパワートレーンを搭載した車両に
おいて、車両の運転状態や走行条件により決まる要求車
軸駆動力を最低燃費で発生させるための目標エンジン回
転数および目標エンジン出力の組み合わせを求め、前記
目標エンジン回転数に対応した変速機目標入力回転数
を、車両の運転状態や走行条件に応じて要求されるアク
セル応答余裕率分だけ増大補正して補正済変速機目標入
力回転数を求め、該補正済変速機目標入力回転数となる
よう前記無段変速機を変速制御するとともに、前記目標
エンジン出力となるようスロットル開度を制御する構成
にしたことを特徴とするものである。
【0018】また第2発明による車両の駆動力制御装置
は、アクセルペダル操作以外の因子によっても補正可能
な目標値に向けてスロットル開度を制御されるエンジン
と、無段変速機との組み合わせになるパワートレーンを
搭載した車両において、車両の運転状態や走行条件によ
り決まる要求車軸駆動力を最低燃費で発生させるための
目標エンジン回転数および目標エンジン出力の組み合わ
せを求め、前記目標エンジン回転数に対応した変速機目
標入力回転数を、車両の運転状態や走行条件に応じて要
求されるアクセル応答余裕率分だけ増大補正して補正済
変速機目標入力回転数を求め、前記目標エンジン出力を
前記アクセル応答余裕率分だけ低下補正して補正済目標
エンジン出力を求め、前記補正済変速機目標入力回転数
となるよう前記無段変速機を変速制御するとともに、前
記補正済目標エンジン出力となるようスロットル開度を
制御する構成にしたことを特徴とするものである。
【0019】第3発明による車両の駆動力制御装置は、
上記第1発明または第2発明において、前記要求車軸駆
動力と、車軸回転数との乗算により要求馬力を求め、該
要求馬力を最低燃費で発生させるためのエンジン回転数
およびエンジン出力の組み合わせをエンジン特性線図か
ら求めて、これらエンジン回転数およびエンジン出力を
前記目標エンジン回転数および目標エンジン出力とする
よう構成したことを特徴とするものである。
【0020】第4発明による車両の駆動力制御装置は、
上記第2発明において、前記補正済変速機目標入力回転
数を用いて求めた車輪駆動系目標変速比で前記要求車軸
駆動力を除算することにより前記補正済目標エンジン出
力を求めるよう構成したことを特徴とするものである。
【0021】第5発明による車両の駆動力制御装置は、
上記第1発明または第2発明において、前記要求車軸駆
動力、および車速から、予めエンジン特性線図上の最低
燃費線に基づき求めておいた車速と、車軸駆動力と、エ
ンジン回転数との関係を表すデータを基に、前記要求車
軸駆動力を最低燃費で発生させるための目標エンジン回
転数を求めるよう構成したことを特徴とするものであ
る。
【0022】第6発明による車両の駆動力制御装置は、
上記第5発明において、前記変速機入力回転数を車軸回
転数で除算して得られる車輪駆動系実変速比で前記要求
車軸駆動力を除算することにより前記目標エンジン出力
を求めるよう構成したことを特徴とするものである。
【0023】第7発明による車両の駆動力制御装置は、
上記第5発明において、前記補正済変速機目標入力回転
数を車軸回転数で除算して得られる車輪駆動系目標変速
比で前記要求車軸駆動力を除算することにより前記補正
済目標エンジン出力を求めるよう構成したことを特徴と
するものである。
【0024】第8発明による車両の駆動力制御装置は、
上記第5発明乃至第7発明のいずれかにおける、前記車
速と、車軸駆動力と、エンジン回転数との関係を表すデ
ータを、以下のごときものとする。つまり、前記最低燃
費線上の個々の点を、変速比に関する係数によってエン
ジン回転数を車速に、またエンジン出力を車軸駆動力に
置き換えた2次元座標上に移記し、且つ、エンジン回転
数が等しい点を結んだ線として上記のデータを予め求め
ておくことを特徴とするものである。
【0025】第9発明による車両の駆動力制御装置は、
上記第5発明乃至第7発明のいずれかにおける、前記車
速と、車軸駆動力と、エンジン回転数との関係を表すデ
ータを、以下のごときものとする。つまり、前記最低燃
費線上の個々の点を、変速比に関する係数によってエン
ジン回転数を車速に、またエンジン出力を車軸駆動力に
置き換え、該車軸駆動力ごとに車速に対するエンジン回
転数の特性曲線として上記のデータを予め求めておくこ
とを特徴とするものである。
【0026】第10発明による車両の駆動力制御装置
は、上記第1発明乃至第9発明のいずれかにおいて、前
記アクセル応答余裕率をアクセルペダルの踏み込み量、
踏み込み速度、踏み込み頻度、車速の高低、変化割合、
変化頻度、道路状況、運転者の好みの少なくとも1つに
応じて自動的、若しくは手動で決めるよう構成したこと
を特徴とするものである。
【0027】
【発明の効果】第1発明においてはエンジンが、アクセ
ルペダル操作以外の因子によっても補正可能な目標値に
向けてスロットル開度を制御され、該エンジンからのス
ロットル開度に応じた出力が無段変速機により変速され
てパワートレーンの出力となる。ところで第1発明にお
いては特に、車両の運転状態や走行条件により決まる要
求車軸駆動力を最低燃費で発生させるための目標エンジ
ン回転数および目標エンジン出力の組み合わせを求め、
前記目標エンジン回転数に対応した変速機目標入力回転
数を、車両の運転状態や走行条件に応じて要求されるア
クセル応答余裕率分だけ増大補正して補正済変速機目標
入力回転数を求め、この補正済変速機目標入力回転数と
なるよう無段変速機を変速制御するとともに、上記目標
エンジン出力となるようスロットル開度を制御すること
から、変速機目標入力回転数に対する補正済変速機目標
入力回転数の増大分だけ無段変速機が低速側変速比にさ
れることとなり、その分、アクセル応答に要求通りの余
裕を持たせることができ、運転性能重視の駆動力制御を
実現させることがきると共に、最低燃費に近いところで
当該アクセル応答余裕率に対応した運転性能重視の駆動
力制御が可能になる。
【0028】そして、アクセル応答余裕率が1.0の間
は、要求車軸駆動力を最低燃費で発生させるような駆動
力制御がなされることから、燃費重視の駆動力制御を実
現することができる。しかも、かかる駆動力制御態様の
切り換えを、変速機目標入力回転数にアクセル応答余裕
率による補正を行うか否かの簡単な論理で達成すること
ができ、コスト上大いに有利である。
【0029】第2発明においては、運転性能重視の駆動
力制御に際し、第1発明のように変速機目標入力回転数
をアクセル応答余裕率分だけ増大補正した補正済変速機
目標入力回転数となるよう無段変速機を変速制御するだ
けでなく、同時に、目標エンジン出力をアクセル応答余
裕率分だけ低下補正して求めた補正済目標エンジン出力
となるようスロットル開度を制御することから、変速制
御により変速機入力回転数が上昇した分、エンジン出力
が低下されることとなり、運転性能重視の駆動力制御に
よっても最低燃費への悪影響を最小限に抑制することが
できる。
【0030】第3発明においては、第1発明または第2
発明における目標エンジン回転数および目標エンジン出
力を求めるに際し、前記要求車軸駆動力と、車軸回転数
との乗算により要求馬力を求め、この要求馬力を最低燃
費で発生させるためのエンジン回転数およびエンジン出
力の組み合わせをエンジン特性線図から求めて目標エン
ジン回転数および目標エンジン出力とするため、これら
目標エンジン回転数および目標エンジン出力の組み合わ
せを最も簡単に求めることができて有利である。
【0031】第4発明においては、第2発明における補
正済目標エンジン出力を求めるに際し、補正済変速機目
標入力回転数を用いて求めた車輪駆動系目標変速比で前
記要求車軸駆動力を除算することにより当該補正済目標
エンジン出力を求めることから、第2発明においてアク
セル応答重視の駆動力制御に使う補正済目標エンジン出
力を最も簡便に求めることができて有利である。
【0032】第1発明または第2発明における目標エン
ジン回転数を求めるに際しては、第5発明のように、前
記要求車軸駆動力、および車速から、予めエンジン特性
線図上の最低燃費線に基づき求めておいた車速と、車軸
駆動力と、エンジン回転数との関係を表すデータを基
に、要求車軸駆動力を最低燃費で発生させるためのエン
ジン回転数を求め、これを目標エンジン回転数と定める
こともできる。
【0033】また第5発明において燃費重視の駆動力制
御のための目標エンジン出力を求める場合、第6発明に
おけるように、前記変速機入力回転数を車軸回転数で除
算して得られる車輪駆動系実変速比で前記要求車軸駆動
力を除算することにより当該目標エンジン出力を求める
ことができる。
【0034】また第5発明において運転性能重視の駆動
力制御のための補正済目標エンジン出力を求める場合、
第7発明におけるように、前記補正済変速機目標入力回
転数を車軸回転数で除算して得られる車輪駆動系目標変
速比で前記要求車軸駆動力を除算することにより当該補
正済目標エンジン出力を求めることができる。
【0035】第8発明においては、前記最低燃費線上の
個々の点を、変速比に関する係数によってエンジン回転
数を車速に、またエンジン出力を車軸駆動力に置き換え
た2次元座標上に移記し、且つ、エンジン回転数が等し
い点を結んだ線として、第5発明乃至第7発明におけ
る、前記の車速と、車軸駆動力と、エンジン回転数との
関係を表すデータを予め求めておくことから、該データ
を基に求める目標エンジン回転数の精度を実情に即した
正確なものにすることができる。
【0036】第9発明においては、前記最低燃費線上の
個々の点を、変速比に関する係数によってエンジン回転
数を車速に、またエンジン出力を車軸駆動力に置き換
え、該車軸駆動力ごとに車速に対するエンジン回転数の
特性曲線として、第5発明乃至第7発明における、前記
の車速と、車軸駆動力と、エンジン回転数との関係を表
すデータを予め求めておくことから、該データを基に求
める目標エンジン回転数の精度を実情に即した正確なも
のにし得ると共に、変速制御マップがパラメータを従来
のアクセル開度から車軸駆動力に変更しただけのものと
なり、特定領域で意図的に本発明による変速とは別の変
速を行う場合においても、従来の考え方をそのまま踏襲
して目的を達成することができる。
【0037】上記の各発明におけるアクセル応答余裕率
を定めるに際しては、第10発明のように、アクセルペ
ダルの踏み込み量、踏み込み速度、踏み込み頻度、車速
の高低、変化割合、変化頻度、道路状況、運転者の好み
の少なくとも1つに応じて自動的、若しくは手動で決め
るのが有用である。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形
態になる駆動力制御装置を具えた車両のパワートレーン
と、その制御系を示し、該パワートレーンをエンジン1
と無段変速機2とで構成する。エンジン1は、運転者が
操作するアクセルペダル3にリンク連結せず、これから
切り離されて、ステップモータ4により開度を電子制御
されるようにしたスロットルバルブ5を具え、ステップ
モータ4を目標スロットル開度(TVO* )指令に対応
した回転位置にすることでスロットルバルブ5を目標ス
ロットル開度TVO* にして、エンジン1の出力を、ア
クセルペダル操作以外の因子によっても制御し得るよう
なものとする。
【0039】無段変速機2は周知のVベルト式無段変速
機とし、トルクコンバータ6を介してエンジン1の出力
軸に駆動結合されたプライマリプーリ7と、これに整列
配置したセカンダリプーリ8と、これら両プーリ間に掛
け渡したVベルト9とを具える。そして、セカンダリプ
ーリ8にファイナルドライブギヤ組10を介してディフ
ァレンシャルギヤ装置11を駆動結合し、これらにより
図示せざる車輪を回転駆動するものとする。
【0040】無段変速機2の変速のために、プライマリ
プーリ7およびセカンダリプーリ8のそれぞれのV溝を
形成するフランジのうち、一方の可動フランジを他方の
固定フランジに対して相対的に接近してV溝幅を狭めた
り、離反してV溝幅を広め得るようにし、両可動フラン
ジを、目標変速比(i* )指令に応動する油圧アクチュ
エータ12からのプライマリプーリ圧Ppri およびセカ
ンダリプーリ圧Psec に応じた位置に変位させること
で、無段変速機2を実変速比が目標変速比i* に一致す
るよう無段変速させ得るものとする。
【0041】目標スロットル開度TVO* および目標変
速比i* はそれぞれ、コントローラ13により演算して
求めることとする。これがためコントローラ13には、
アクセルペダル3の踏み込み位置(アクセル開度)AP
Sを検出するアクセル開度センサ14からの信号と、ス
ロットル開度TVOを検出するスロットル開度センサ1
6からの信号と、プライマリプーリ7の回転数(プライ
マリ回転数)Npri を検出するプライマリプーリ回転セ
ンサ17からの信号と、セカンダリプーリ8の回転数
(セカンダリ回転数)Nsec を検出するセカンダリプー
リ回転センサ18からの信号と、車速VSPを検出する
車速センサ19からの信号とをそれぞれ入力する。
【0042】コントローラ13はこれら入力情報を基
に、図2に機能別ブロック線図で示すように無段変速機
2の変速制御およびエンジン1のスロットル開度制御を
以下のごとくに行う。要求車軸駆動力演算部21では、
センサ14により検出したアクセル開度APSおよびセ
ンサ19により検出した車速VSPを基に、例えば前記
文献に記載された方法により車両の運転状態や走行条件
に応じた必要最小限の要求車軸駆動力TS を求める。
【0043】他方で車軸回転数演算部22は、センサ1
8により検出したセカンダリ回転数Nsec 、つまり変速
機出力回転数を、ファイナルドライブギヤ組10のギヤ
比(ファイナルドライブギヤ比)iF で除算することに
よって、車軸回転数NS を求める。そして要求馬力演算
部23は、上記のようにして夫々求めた要求車軸駆動力
S と車軸回転数NS との乗算により要求馬力HPS
算出する。
【0044】制御目標値演算部24では、図7に例示す
るエンジンの特性線図を基に、上記算出した要求馬力H
S を最低燃費で発生させるためのエンジン回転数Ne
の目標値Ne * およびエンジン出力(トルク)Te の目
標値Te * を求め、次に目標エンジン回転数Ne * に対
応した変速機目標入力回転数(目標プライマリ回転数)
pri * を求める。ここで図7は、エンジン回転数Ne
と、エンジン出力(トルク)Te との関係を、燃料消費
率が同じになる等燃費線αとして、また、出力馬力が同
じになる等馬力線βとして示し、更に各等馬力線β上で
最も燃料消費率が良くなる点を結んだ最低燃費線をδに
より示したものである。
【0045】図7上において、要求馬力HPS に対応し
た等馬力線βと最低燃費線δとの交点が例えば図7のZ
点であるとすると、当該要求馬力HPS を最低燃費で発
生させるための目標エンジン回転数Ne * および目標エ
ンジン出力Te * は、図7に示すようにZ点から横軸お
よび縦軸にそれぞれ下ろした目盛り値として求めること
ができる。なお無段変速機搭載車においては、動力伝達
中の大半時間に亘りトルクコンバータ6を、入出力要素
間が直結されたロックアップ状態にしているため、本実
施の形態では便宜上、変速機目標入力回転数Npri *
目標エンジン回転数Ne *に同じ値として取り扱うこと
とする。
【0046】アクセル応答余裕率演算部27は、車速V
SPおよびアクセル開度APSをそれぞれ入力され、例
えば、有段自動変速機において燃費重視のノーマルパタ
ーンと運転性能重視のパワーパターンを切り換える場合
と同様の考え方により、アクセルペダルの踏み込み量ご
とに、踏み込み速度が速いほど、踏み込み頻度が高いほ
ど、アクセル応答余裕率γAPS を1.0よりも大きな値
とし、また、車速ごとに、その変化割合が高いほど、そ
してその変化頻度が高いほど、アクセル応答余裕率γ
APS を1.0よりも大きな値として、当該アクセル応答
余裕率γAPS を出力するものとする。
【0047】変速機目標入力回転数補正部28は、変速
機目標入力回転数Npri * にアクセル応答余裕率γAPS
を乗算して当該余裕率だけ変速機目標入力回転数を増大
補正した補正済変速機目標入力回転数Npri0 * を求め、
目標エンジン出力補正部29は、目標エンジン出力Te
* をアクセル応答余裕率γAPS により除算して当該余裕
率だけ目標エンジン出力を低下補正した補正済目標エン
ジン出力Te0 * を求める。
【0048】補正済変速機目標入力回転数Npri0 * は目
標変速比演算部25に入力され、この演算部25は、当
該補正済変速機目標入力回転数Npri0 * を変速機出力回
転数Nsec で除算することにより、補正済変速機目標入
力回転数Npri0 * に対応した目標変速比i* を求めて図
1のように油圧アクチュエータ12に出力し、無段変速
機2を目標変速比i* が達成されるよう、つまり補正済
変速機目標入力回転数Npri0 * が達成されるよう変速さ
せる。
【0049】補正済目標エンジン出力Te0 * は目標スロ
ットル開度演算部26に入力され、この演算部26は、
当該補正済目標エンジン出力Te0 * が発生するような目
標スロットル開度TVO* を求めて図1に示すようにス
テップモータ4に出力し、スロットルバルブ5を目標ス
ロットル開度TVO* となるよう開度制御する。
【0050】以上のような本実施の形態によれば、アク
セル応答の余裕が要求されない運転状態のもとでは、ア
クセル応答余裕率γAPS が1.0にされており、この場
合、補正済変速機目標入力回転数Npri0 * が変速機目標
入力回転数Npri * に等しく、また、補正済目標エンジ
ン出力Te0 * も目標エンジン出力Te * に等しい。
【0051】従って、運転条件や走行条件から求めた要
求車軸駆動力TS (要求馬力HPS)を最低燃費で発生
させるような態様で無段変速機の変速制御およびエンジ
ンのスロットル開度制御が行われることとなり、燃費の
改善と過不足のない動力性能とを両立させることができ
る。そして、要求車軸駆動力TS (要求馬力HPS )を
最低燃費で発生させるための目標エンジン回転数Ne *
(目標変速機入力回転数Npri * )および目標エンジン
出力Te * の双方を図7のエンジン特性線図から求める
ことから、その処理を最も簡便に行うことができる。
【0052】ところで、アクセル応答の余裕が要求され
る運転状態のもとで、アクセル応答余裕率γAPS が1.
0を越えている場合、補正済変速機目標入力回転数N
pri0 *が変速機目標入力回転数Npri * よりも当該余裕
率γAPS の分だけ大きくされ、これに対応して無段変速
機が低速側変速比に変速制御されることから、その分、
アクセル応答を高めて運転性能重視の駆動力制御を達成
することができる。
【0053】そして、補正済目標エンジン出力Te0 *
目標エンジン出力Te * よりもアクセル応答余裕率γ
APS の分だけ低下され、これに対応してスロットル開度
TVOが小さくされることから、上記低速側変速比への
変速制御による燃費の悪化が補償され、最低燃費からの
大きな乖離なしにアクセル応答を高めて運転性能重視の
駆動力制御を実現することができる。しかも、変速機目
標入力回転数Npri * に対するアクセル応答余裕率γ
APS の掛け算、および目標エンジン出力Te * に対する
アクセル応答余裕率γAPS の割り算のみで上記の作用効
果を達成することができ、コスト的に大いに有利であ
る。
【0054】図3は本発明の他の実施形態を示し、本実
施の形態では制御目標値演算部24において、要求馬力
HPS を最低燃費で発生させるための目標エンジン回転
数N e * (目標変速機入力回転数Npri * )のみを上記
した実施の形態と同様に図7のエンジン特性線図から求
め、目標エンジン出力Te * をアクセル応答余裕率γ
APS だけ補正したものに相当する補正済目標エンジン出
力Te0 * は以下のようにして求めるものとする。つま
り、車輪駆動系目標変速比演算部30で、補正済変速機
目標入力回転数N pri0 * と車軸回転数NS との比で表さ
れる車輪駆動系目標変速比iT * を算出する。次いで補
正済目標エンジン出力演算部31において、前記の要求
車軸駆動力T S を車輪駆動系目標変速比iT * により除
算することによって補正済目標エンジン出力Te0 * を求
める。
【0055】ここで、演算部31での演算結果が補正済
目標エンジン出力Te0 * となる理由を説明するに、当該
演算の元になっている車輪駆動系目標変速比iT * の算
出に補正済変速機目標入力回転数Npri0 * が用いられて
おり、この補正済変速機目標入力回転数Npri0 * が目標
変速機入力回転数Npri * とアクセル応答余裕率γAP S
との乗算により求められたものであることから、演算部
31での演算結果はアクセル応答余裕率γAPS の増大に
つれ低下し、このことから、演算部31での演算結果が
補正済目標エンジン出力Te0 * であることが判る。
【0056】かかる構成によれば、補正済目標エンジン
出力Te0 * を上記の演算により求めるから、マップ検索
の手間が半減するとともに、マップのデータも図7の全
てが必要ではなくなり、メモリ容量に余裕を持たせるこ
とができる。
【0057】アクセル応答余裕率演算部27は、前記し
た車速VSPおよびアクセル開度APSの走行状態だけ
でなく、図4に示すように、道路状態判定部32からの
情報や、アクセル応答余裕率マニュアル指令部33から
の情報に応じ決定するようにしても良い。
【0058】道路状態判定部32は、車載ナビゲーショ
ンシステムや、路面センサからの勾配に関する情報や、
湾曲路に関する情報をアクセル応答余裕率演算部27に
供給し、勾配が急なほど、そして、路面の湾曲変化が激
しいほど、アクセル応答余裕率γAPS を1.0よりも大
きな値にさせるものとし、マニュアル指令部33は、運
転者が好みに応じて指令したアクセル応答余裕率を演算
部27に供給し、指令に対応した1.0よりも大きなア
クセル応答余裕率γAPS を出力させるものとする。
【0059】図5は本発明の更に他の実施の形態を示
し、本実施の形態においては目標変速機入力回転数N
pri * を、前記した各実施の形態におけるとは違う方式
により求める。つまり目標変速機入力回転数演算部34
で、演算部21において求めた要求車軸駆動力TS およ
びセンサ19による車速検出値VSPから、エンジンの
特性線図に基づき後述のごとくに求めた例えば図9に示
すデータに対応するマップを基に、現在の車速VSPの
もと上記要求車軸駆動力TS を最低燃費で発生させるた
めのエンジン回転数Ne の目標値Ne * を求め、次いで
目標エンジン回転数Ne * に対応した変速機目標入力回
転数(目標プライマリ回転数)Npri * を求める。
【0060】ここで図9のデータを説明するに、このデ
ータは図7に示すエンジンの特性線図から以下のごとく
に求めた、車速VSPと、車軸駆動力TS と、エンジン
回転数Ne との関係とする。図7は既に前記したが、エ
ンジン回転数Ne と、エンジン出力(トルク)Teとの
関係を、燃料消費率が同じになる等燃費線αとして、ま
た、出力馬力が同じになる等馬力線βとして示し、更に
各等馬力線β上で最も燃料消費率が良くなる点を結んだ
最低燃費線をδにより示したものである。
【0061】図7に示す最低燃費線δ上の個々の点を図
8のごとく、変速比(これに関する係数も含む)によっ
てエンジン回転数Ne を車速VSPに、またエンジン出
力(トルク)Te を車軸駆動力TS に置き換えた2次元
座標上に移記し、変速比ごとの最低燃費となる車速VS
Pとエンジン出力(トルク)Te の組み合わせを求める
と、図8に示す通りのものとなる。
【0062】そして、変速比ごとの特性線図上にエンジ
ン回転数Ne が等しくなる点をプロットすると、或るエ
ンジン回転数Ne の場合、図8にAで示すごときものと
なり、これらの点を結んで、エンジン回転数Ne ごとに
車速VSPおよび車軸駆動力TS の関係を示すと、図7
の最低燃費線δは図9に示すような線で表すことができ
る。
【0063】なお図9においては便宜上、エンジン回転
数Ne を目標エンジン回転数Ne *として表記し、ま
た、車軸駆動力TS を目標車軸駆動力(同じ符号TS
示した)として表記した。
【0064】かかる車速VSPと、目標車軸駆動力TS
と、目標エンジン回転数Ne * との関係を表すデータに
よれば、現在の車速VSPと目標車軸駆動力TS との組
み合わせが例えば点Zに対応したものである場合につい
て説明すると、当該車速VSPのもとで目標車軸駆動力
S を最低燃費で発生させるための目標エンジン回転数
e * は、図9におけるZ点を通る線に係わるパラメー
タ値(エンジン回転数)として求めることができる。
【0065】なお無段変速機搭載車においては、動力伝
達中の大半時間に亘りトルクコンバータ6を、入出力要
素間が直結されたロックアップ状態にしているため、本
実施の形態においても図9に示したが、前記各実施の形
態におけると同様、前記の変速機目標入力回転数Npri
* を目標エンジン回転数Ne * に同じ値として取り扱う
こととする。
【0066】上記のようにして検索した変速機目標入力
回転数Npri * は変速機目標入力回転数補正部28に入
力され、この変速機目標入力回転数補正部28は前述し
たように、変速機目標入力回転数Npri * に演算部27
からのアクセル応答余裕率γ APS を乗算して当該余裕率
だけ変速機目標入力回転数を増大補正した補正済変速機
目標入力回転数Npri0 * を求めて、これを演算部25で
の目標変速比i* の演算に資する。
【0067】以上のような本実施の形態によっても、運
転条件や走行条件から求めた要求車軸駆動力TS を最低
燃費で発生させるような態様で無段変速機の変速制御お
よびエンジンのスロットル開度制御が行われることとな
り、燃費の改善と過不足のない動力性能とを両立させる
ことができる。そして、アクセル応答に余裕のある運転
性能重視の駆動力制御が要求される場合は、アクセル応
答余裕率γAPS だけ変速機入力回転数が上昇するよう無
段変速機を低速側変速比へ変速させてアクセル応答を高
めることができる。また、目標スロットル開度演算部2
6への補正済目標エンジン出力Te0 * を、図3につき前
述したと同様に求めることから、上記の変速制御により
変速応答を高める時にスロットル開度がアクセル応答余
裕率γAPS 相当分だけ低下されて、当該運転性能重視の
駆動力制御時も燃費の大きな悪化を伴うことがない。
【0068】図6は本発明の更に別の実施形態を示し、
本実施の形態においては目標スロットル開度演算部26
へ補正済目標エンジン出力Te0 * を入力する代わりに、
目標エンジン出力Te * を入力するようになす。つま
り、基本的には図5におけると同様に構成し、相違点の
みについて説明すると、車軸回転数演算部24で求めた
車軸回転数NS を車輪駆動系実変速比演算部35に入力
する。この演算部35は、センサ17で検出したプライ
マリ回転数Npri 、つまり変速機入力回転数Npri を車
軸回転数NS により除算して、車輪駆動系実変速比i T
を求める。
【0069】そして目標エンジン出力演算部36で、前
記の要求車軸駆動力TS を車輪駆動系実変速比iT で除
算することにより目標エンジン出力(トルク)Te *
求め、これを目標スロットル開度演算部26に供給して
目標スロットル開度TVO*の演算に資する。この場
合、目標スロットル開度TVO* がアクセル応答余裕率
γAPS に全く係わらないことから、変速応答を高めるた
めの前記変速制御時にスロットル開度がアクセル応答余
裕率γAPS 相当分だけ低下されないこととなり、当該運
転性能重視の駆動力制御時に燃費の若干の悪化を伴う
が、支障のない範囲であることを確かめた。
【0070】なお、上記した図5および図6に示す実施
の形態においては、図9に示すデータマップに基づいて
目標エンジン回転数Ne * (目標変速機入力回転数N
pri *)を検索することとしたが、これに代えて図11
の実線に対応するデータマップを用いても同様に目的と
する目標エンジン回転数Ne * (目標変速機入力回転数
pri * )を検索することができる。
【0071】ここで図11のデータマップを詳述する
に、図7に示すエンジンの特性線図から前述のように求
めた、図9における車速VSPと、要求車軸駆動力TS
と、変速機目標入力回転数Npri * との関係は、要求車
軸駆動力TS をパラメータとし、車速VSPに対する変
速機目標入力回転数Npri * の変化特性に置き換えると
図10の如くになる。この図10に対して図11に示す
ように、最大変速比線aと、最低変速比線bと、最低入
力回転線cと、最高入力回転線dと、最高車速線eとで
囲まれた変速可能領域を規定すると、実線で示すごとき
要求車軸駆動力TS をパラメータとした車速VSPに対
する変速機目標入力回転数Npri * の関係を示す変速パ
ターンが得られ、これを基に、車速VSPおよび要求車
軸駆動力TS から変速機目標入力回転数Npri * を求め
ても、前記各実施の形態におけると同様の作用効果を達
成することができる。
【0072】ところで図11に示す変速パターンは、従
来の無段変速機用変速パターンに対して、パラメータを
アクセル開度から要求車軸駆動力TS に変更したものに
等しく、従って、図11に例えば2点鎖線で囲んで示す
領域を騒音対策などの目的で最低燃費運転制御から外す
対策を従来と同じに行う場合でも、特殊なことを何ら要
することなしに当該領域を従来と同じ考え方により設定
することができるし、また、特定の領域だけ或る条件を
優先させるために最低燃費運転制御から外すという操作
も、従来と全く同じノウハウで設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態になる駆動力制御装置を
具えた無段変速機搭載車のパワートレーンを、その制御
システムと共に示す概略説明図である。
【図2】同実施の形態においてコントローラが実行する
変速制御およびスロットル開度制御の機能別ブロック線
図である。
【図3】本発明の他の実施の形態を示す変速制御および
スロットル開度制御の機能別ブロック線図である。
【図4】本発明の更に他の実施の形態を示す変速制御お
よびスロットル開度制御の機能別ブロック線図である。
【図5】本発明の更に別の実施の形態を示す変速制御お
よびスロットル開度制御の機能別ブロック線図である。
【図6】本発明の更に他の実施の形態を示す変速制御お
よびスロットル開度制御の機能別ブロック線図である。
【図7】エンジン回転数軸およびエンジン出力トルク軸
により規定した2次元座標上に、等燃費線、等馬力線、
最低燃費線を示すエンジンの特性線図である。
【図8】同最低燃費線を変速比ごとに車速と車軸駆動力
との関係線図として書き直した線図である。
【図9】図8の線図上で、変速比ごとに入力回転が等し
くなる点を結んだ線図として表した無段変速機の変速パ
ターン図である。
【図10】図9の変速パターンを、要求車軸駆動力がパ
ラメータとなるように書き直した線図である。
【図11】図10の線図をもとに起こした無段変速機の
変速パターン図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 無段変速機 3 アクセルペダル 4 ステップモータ 5 電子制御スロットルバルブ 6 トルクコンバータ 7 プライマリプーリ 8 セカンダリプーリ 9 Vベルト 10 ファイナルドライブギヤ組 11 ディファレンシャルギヤ装置 12 油圧アクチュエータ 13 コントローラ 14 アクセル開度センサ 16 スロットル開度センサ 17 プライマリプーリ回転センサ 18 セカンダリプーリ回転センサ 19 車速センサ 21 要求車軸駆動力演算部 22 車軸回転数演算部 23 要求馬力演算部 24 制御目標値演算部 25 目標変速比演算部 26 目標スロットル開度演算部 27 アクセル応答余裕率演算部 28 変速機目標入力回転数補正部 29 目標エンジン出力補正部 30 車輪駆動系目標変速比演算部 31 補正済目標エンジン出力演算部 32 道路状態判定部 33 アクセル応答余裕率マニュアル指令部 34 目標変速機入力回転数演算部 35 車輪駆動系実変速比演算部 36 目標エンジン出力演算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16H 9/00 F16H 9/00 15/00 15/00 (72)発明者 岩崎 美憲 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 土屋 克彦 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 渡辺 英明 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクセルペダル操作以外の因子によって
    も補正可能な目標値に向けてスロットル開度を制御され
    るエンジンと、無段変速機との組み合わせになるパワー
    トレーンを搭載した車両において、 車両の運転状態や走行条件により決まる要求車軸駆動力
    を最低燃費で発生させるための目標エンジン回転数およ
    び目標エンジン出力の組み合わせを求め、 前記目標エンジン回転数に対応した変速機目標入力回転
    数を、車両の運転状態や走行条件に応じて要求されるア
    クセル応答余裕率分だけ増大補正して補正済変速機目標
    入力回転数を求め、 該補正済変速機目標入力回転数となるよう前記無段変速
    機を変速制御するとともに、前記目標エンジン出力とな
    るようスロットル開度を制御する構成にしたことを特徴
    とする車両の駆動力制御装置。
  2. 【請求項2】 アクセルペダル操作以外の因子によって
    も補正可能な目標値に向けてスロットル開度を制御され
    るエンジンと、無段変速機との組み合わせになるパワー
    トレーンを搭載した車両において、 車両の運転状態や走行条件により決まる要求車軸駆動力
    を最低燃費で発生させるための目標エンジン回転数およ
    び目標エンジン出力の組み合わせを求め、 前記目標エンジン回転数に対応した変速機目標入力回転
    数を、車両の運転状態や走行条件に応じて要求されるア
    クセル応答余裕率分だけ増大補正して補正済変速機目標
    入力回転数を求め、 前記目標エンジン出力を前記アクセル応答余裕率分だけ
    低下補正して補正済目標エンジン出力を求め、 前記補正済変速機目標入力回転数となるよう前記無段変
    速機を変速制御するとともに、前記補正済目標エンジン
    出力となるようスロットル開度を制御する構成にしたこ
    とを特徴とする車両の駆動力制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記要求車
    軸駆動力と、車軸回転数との乗算により要求馬力を求
    め、 該要求馬力を最低燃費で発生させるためのエンジン回転
    数およびエンジン出力の組み合わせをエンジン特性線図
    から求めて、これらエンジン回転数およびエンジン出力
    を前記目標エンジン回転数および目標エンジン出力とす
    るよう構成したことを特徴とする車両の駆動力制御装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、前記補正済変速機目
    標入力回転数を用いて求めた車輪駆動系目標変速比で前
    記要求車軸駆動力を除算することにより前記補正済目標
    エンジン出力を求めるよう構成したことを特徴とする車
    両の駆動力制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1または2において、前記要求車
    軸駆動力、および車速から、予めエンジン特性線図上の
    最低燃費線に基づき求めておいた車速と、車軸駆動力
    と、エンジン回転数との関係を表すデータを基に、前記
    要求車軸駆動力を最低燃費で発生させるための目標エン
    ジン回転数を求めるよう構成したことを特徴とする車両
    の駆動力制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記変速機入力回転
    数を車軸回転数で除算して得られる車輪駆動系実変速比
    で前記要求車軸駆動力を除算することにより前記目標エ
    ンジン出力を求めるよう構成したことを特徴とする車両
    の駆動力制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項5において、前記補正済変速機目
    標入力回転数を車軸回転数で除算して得られる車輪駆動
    系目標変速比で前記要求車軸駆動力を除算することによ
    り前記補正済目標エンジン出力を求めるよう構成したこ
    とを特徴とする車両の駆動力制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項5乃至7のいずれか1項におい
    て、前記車速と、車軸駆動力と、エンジン回転数との関
    係を表すデータは、前記最低燃費線上の個々の点を、変
    速比に関する係数によってエンジン回転数を車速に、ま
    たエンジン出力を車軸駆動力に置き換えた2次元座標上
    に移記し、且つ、エンジン回転数が等しい点を結んだ線
    として予め求めておくよう構成したことを特徴とする車
    両の駆動力制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項5乃至7のいずれか1項におい
    て、前記車速と、車軸駆動力と、エンジン回転数との関
    係を表すデータは、前記最低燃費線上の個々の点を、変
    速比に関する係数によってエンジン回転数を車速に、ま
    たエンジン出力を車軸駆動力に置き換え、該車軸駆動力
    ごとに車速に対するエンジン回転数の特性曲線として予
    め求めておくよう構成したことを特徴とする車両の駆動
    力制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれか1項におい
    て、前記アクセル応答余裕率をアクセルペダルの踏み込
    み量、踏み込み速度、踏み込み頻度、車速の高低、変化
    割合、変化頻度、道路状況、運転者の好みの少なくとも
    1つに応じて自動的、若しくは手動で決めるよう構成し
    たことを特徴とする車両の駆動力制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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