JPH1177474A - 被加工物求芯ガイド手段を備えた被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装置 - Google Patents

被加工物求芯ガイド手段を備えた被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装置

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JPH1177474A
JPH1177474A JP24446797A JP24446797A JPH1177474A JP H1177474 A JPH1177474 A JP H1177474A JP 24446797 A JP24446797 A JP 24446797A JP 24446797 A JP24446797 A JP 24446797A JP H1177474 A JPH1177474 A JP H1177474A
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guide
centering
guide means
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JP24446797A
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Kimitaka Otake
公孝 大竹
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Hitachi Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 載置台上に載せられた被加工物の授受が行わ
れる直前に芯出しを行い、確実な授受を行わせて信頼性
を高める、被加工物求芯ガイド手段を備えた被加工物リ
フト機能付被加工物貯蔵装置を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 基台23上部に設けられた搬送面21上
で、複数の被加工物Wを載置可能な載置台24を複数個
循環搬送し、かつ、前記搬送面上の所定の割出し位置に
停止させ、さらに、工作機械に被加工物を供給するため
に前記所定の割出し位置に停止した載置台24に載置さ
れた複数の被加工物Wを所定の高さ位置まで持ち上げる
被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装置Bにおいて、基
台23の前記所定の割出し位置の上方に設けられ、前記
所定の高さ位置まで持ち上げられた被加工物Wのうち、
最上段位置に位置している被加工物Wを授受可能な位置
に芯出しを行う被加工物求芯ガイド手段Aを備えたこと
を特徴とする被加工物求芯ガイド手段を備えた被加工物
リフト機能付被加工物貯蔵装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械の主軸前端に
設けられた被加工物把持手段で把持する被加工物を、貯
蔵し、前記工作機械との間で被加工物の供給を行う被加
工物リフト機能付被加工物貯蔵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の加工セル(例えば、旋削セル)に
おいて、被加工物を貯蔵する貯蔵装置には、貯蔵装置の
基台上を循環する複数個の載置台に被加工物を積み重ね
て貯蔵する段積み方式のものがある。このような加工セ
ルでは、前記載置台を所定の割出し位置に位置決めした
後、ローダ、ロボット等の搬送手段を介して、貯蔵装置
と工作機械との間で前記被加工物の連続した供給、排出
を行っていた。ところで、前記被加工物である素材ワー
ク等は、材料切断等が行われただけであるため、前記載
置台上に複数個積み重ねていくと芯ずれや傾きが生じ易
い。そこで、ローダ、ロボット等の搬送手段におけるハ
ンド部の開閉ストロークを大きくして芯ずれや傾きに対
処し、前記被加工物の授受を行っていた。また、前記芯
ずれや傾き等に対処する別の発明として、特開平6−3
28339号公報にて開示された発明がある。この発明
は、搬送手段における前記ハンド部で、被加工物を掴ん
だ後、一度掴んだ被加工物を前記貯蔵装置の近傍に設け
た素材載置テーブルに置き、正しい姿勢に補正して掴み
直すものである。しかし、この発明においても、最初に
ハンド部で被加工物を掴む際には、従来の加工セル同様
に、ハンド部の開閉ストロークを大きくする必要があっ
た。
【0003】前記ハンド部のストロークを大きくする
と、その分、ハンド部が大型化し、重量が重くなる。こ
のハンド部の大型化等は、駆動モータの大型化をまね
き、駆動モータを小さくしようとすると、ハンド部の搬
送速度を低下せざるを得ないため不都合であった。ま
た、搬送に耐えうる重量には限界があるため、ハンド部
の重量が重くなると、その分、搬送できる被加工物の重
量が軽くなってしまい不都合であった。
【0004】また、特公平2−46321号公報等に
は、移動可能な主軸前端に設けられた被加工物把持手段
(チャック等)で被加工物を直接把持し、前記の搬送手
段を不要とした主軸移動型ローディング旋盤が開示され
ている。この主軸移動型ローディング旋盤では、ロー
ダ、ロボット等の搬送手段を介在させないため、加工シ
ステム自体が簡素化され、信頼性向上、コスト低減が図
れる。しかしながら、このような旋盤における被加工物
把持手段であるチャックは、そもそも加工時の把持を目
的としているため、開閉ストロークをむやみに大きくす
ることはできない。実際には、開閉ストロークを大きく
したロングストローク式のチャックも使用されている
が、例えば、標準チャックと外径等が同じなら、チャッ
ク性能が低下してしまい不都合がある。従って、チャッ
クの開閉ストロークは、精度維持や回転数制限から大き
くできないため、被加工物の積み重ねによって傾き等が
生じた場合や被加工物を段積みして循環する載置台の停
止精度等が悪い場合には、チャックの爪と被加工物が衝
突したり、ずれ等が大きくて把持できないという問題を
生ずるおそれがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題に
鑑みてなされたもので、載置台上に載せられた被加工物
の授受が行われる直前に芯出しを行い、確実な授受を行
わせて信頼性を高める、被加工物求芯ガイド手段を備え
た被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題に鑑
みてなされたもので、請求項1に記載の発明は、基台上
部に設けられた搬送面上で、複数の被加工物を載置可能
な載置台を複数個循環搬送し、かつ、前記搬送面上の所
定の割出し位置に停止させ、さらに、工作機械に被加工
物を供給するために前記所定の割出し位置に停止した前
記載置台に載置された複数の被加工物を所定の高さ位置
まで持ち上げる被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装置
において、前記基台の前記所定の割出し位置の上方に設
けられ、前記所定の高さ位置まで持ち上げられた被加工
物のうち、最上段位置に位置している被加工物を授受可
能な位置に芯出しを行う被加工物求芯ガイド手段を備え
たことを特徴とする被加工物求芯ガイド手段を備えた被
加工物リフト機能付被加工物貯蔵装置とした。
【0007】また、請求項2に記載の発明では、前記被
加工物求芯ガイド手段は、前記被加工物求芯ガイド手段
の基体に設けられた案内部材に移動自在に設けられ、前
記被加工物の外周に対応した設定が可能な複数のガイド
部材と、前記被加工物が前記ガイド部材による芯出し部
に挿入されるときに、前記被加工物を誘導案内する誘導
案内部とを有するものであり、前記被加工物の外周に対
応して所定のすきまを有するように設定された前記複数
のガイド部材の芯出し部に、前記被加工物を挿入させて
芯出しを行うことを特徴とする請求項1に記載された被
加工物求芯ガイド手段を備えた被加工物リフト機能付被
加工物貯蔵装置とした。また、請求項3に記載の発明で
は、前記被加工物求芯ガイド手段は、前記複数のガイド
部材の内、一のガイド部材と他のガイド部材とを連動さ
せるガイド部材連動手段を有するものであり、前記複数
のガイド部材を連動して移動させることができるように
したことを特徴とする請求項2に記載された被加工物求
芯ガイド手段を備えた被加工物リフト機能付被加工物貯
蔵装置とした。また、請求項4に記載の発明では、前記
被加工物求芯ガイド手段の基体に設けられ、前記ガイド
部材を駆動する駆動モータと、この駆動モータを制御す
る駆動モータ制御部とを備え、前記ガイド部材の設定位
置を自動設定可能にしたことを特徴とする請求項2また
は請求項3に記載された被加工物求芯ガイド手段を備え
た被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装置とした。
【0008】また、請求項5に記載の発明では、前記被
加工物求芯ガイド手段は、前記被加工物求芯ガイド手段
の基体に設けられた案内部材に移動自在に設けられた複
数のガイド部材と、前記被加工物求芯ガイド手段の基体
に設けられ、前記複数のガイド部材を駆動する駆動体と
を備え、前記駆動体の駆動力で前記複数のガイド部材を
移動させ、前記所定の高さ位置にある被加工物を前記複
数のガイド部材が周囲から挟み込んで芯出しを行うこと
を特徴とする請求項1に記載された被加工物求芯ガイド
手段を備えた被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装置と
した。また、前記被加工物求芯ガイド手段は、前記被加
工物求芯ガイド手段の基体に設けられ、前記被加工物の
前記直径方向に延在する案内部材と、この案内部材に案
内されて、前記被加工物の直径方向に移動自在に設けら
れた一対のガイド部材と、この一対のガイド部材のあい
だに設けられ、前記一対のガイド部材の一方のガイド部
材と他方のガイド部材とを連動させるガイド部材連動手
段と、前記被加工物求芯ガイド手段の基体に設けられ、
前記一対のガイド部材の一方を駆動する駆動体とを備
え、前記駆動体の駆動力で前記一対のガイド部材を移動
させ、前記所定の高さ位置にある被加工物を前記一対の
ガイド部材が両側より挟み込んで芯出しを行うことを特
徴とする請求項5に記載された被加工物求芯ガイド手段
を備えた被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装置とし
た。
【0009】さらに、請求項7に記載の発明では、前記
工作機械は、主軸前端に設けられた被加工物把持手段で
被加工物貯蔵装置より直接被加工物の授受を行うととも
に、主軸台の移動によって、被加工物の加工領域外の被
加工物授受位置と加工領域内の加工位置とに前記被加工
物を移動させる主軸移動型ローディング工作機械であ
り、前記被加工物求芯ガイド手段は、前記被加工物把持
手段が、直接、被加工物を把持して受け取り可能な位置
に芯出しするものであることを特徴とする請求項1ない
し請求項6のいずれか一つに記載された被加工物求芯ガ
イド手段を備えた被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装
置とした。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、被加工物リフト機能付
被加工物貯蔵装置に被加工物求芯ガイド手段を備えたこ
とを特徴とする。この被加工物求芯ガイド手段は、前記
被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装置の所定の割出し
位置で、所定の高さ位置まで持ち上げられた被加工物の
うち、最上段位置に位置している被加工物を、授受可能
な位置に芯出しを行うための手段である。以下、この被
加工物求芯ガイド手段について図面を基に詳細を説明す
る。ちなみに、図1は本発明に係り、被加工物リフト機
能付被加工物貯蔵装置の平面図、図2は被加工物リフト
機能付被加工物貯蔵装置の一部拡大図であり、(a)は
被加工物求芯ガイド手段の一部を拡大した図、(b)
は、(a)のF−F断面図、図3は被加工物求芯ガイド
手段の図2(a)のG矢視図である。尚、本実施形態に
おける被加工物Wは、旋削加工用の被加工物としての円
柱状であり、以下の実施形態は、かかる円柱形状に対応
した被加工物求芯ガイド手段Aにて説明するが、多角形
状の被加工物であってもよい。
【0011】[被加工物求芯ガイド手段]被加工物求芯
ガイド手段Aは図1、図2に示す如く被加工物の授受位
置にある被加工物Wの直径方向に連動可能に設けられ、
被加工物Wの外周に対応して設定が可能な一対のガイド
部材10a,10bと、この一対のガイド部材10a,
10bを案内する案内部材11とからなり、本実施形態
では、一対のガイド部材10a,10bを被加工物Wの
直径方向に連動可能とし、所定の位置に開閉動作させる
ガイド部材連動手段12を有する。
【0012】被加工物求芯ガイド手段Aは以上の構成か
らなり、基体13によって所定の高さ位置に保持されて
いる。基体13は、図2に示す如く、循環する載置台2
4が停止する前記所定の割出し位置近傍に配置され、両
脚下部が搬送面である旋回台21を挟んで外側の基台2
3もしくは内側の中心側固定台65に支柱13b,13
cを介してボルトで固定された橋梁状の枠体である。そ
して、この基体13の桁部分13aでガイド部材10
a,10bおよび案内部材11を保持し、また、この桁
部分13aにガイド部材連動手段12を形成する(図3
参照)。この桁部分13aに設けられ保持されたガイド
部材10a,10bおよび案内部材11の高さ位置が、
前記所定の高さ、つまり、被加工物リフト手段3によっ
て持ち上げられた被加工物Wのうち、最上段位置に位置
している被加工物W1に対応する高さである。
【0013】また、この桁部分13aには、縦長の係止
孔11cが形成されており、ガイド部材10a,10b
を固定する固定部材(ボルト)11dの軸部が、この係
止孔11cに差し込まれ、ねじ部が、ガイド部材10
a,10bのねじ穴にねじこまれている。つまり、この
ガイド部材10a,10bは、所定の位置に設定後、固
定部材11dによって基体13に固定される。
【0014】ガイド部材10a,10bを挟んだ両側で
あって適宜の間隔位置に、ガイドロッド支持部材11
b,11bを配置し、このガイドロッド支持部材11
b,11bの基端部を桁部分13aにボルト留めする。
さらに、この対峙するガイドロッド支持部材11b,1
1bには、ガイド部材10a,10bの開閉方向と平行
な二本のガイドロッド11a,11aを掛け渡して取り
付ける。このガイドロッド11a,11aは、ガイド部
材10a,10bの基体部に形成する二本の平行なガイ
ド穴10c,10cに移動自在な状態で嵌まり、ガイド
部材10a,10bの移動を案内する。ガイド部材10
a,10bのガイド穴10c,10cには、メタル軸受
やオイルレス軸受等のすべり軸受やころがり軸受を設
け、ガイドロッド11a,11aに対して移動自在にす
るのが好適である。以上のガイド穴10c,10c、ガ
イドロッド11a,11a、ガイドロッド支持部材11
b,11bが案内部材11に相当し、ガイド部材10
a,10bが、案内部材11に案内され、授受の対象と
なる被加工物Wの直径方向に開閉する。
【0015】ガイド部材10a,10bの各先端部は、
くの字状に折れ曲がり、ガイド部材10a,10bと被
加工物Wとの中心がずれている場合、内側の四箇所のう
ちの一箇所または複数箇所で被加工物Wの外周面に当接
する。このくの字状に折れ曲がったガイド部材10a,
10bの中心が、被加工物Wの芯出し中心となり、この
芯出し中心に対してガイド部材10a,10bが開閉動
作を行う。従って、所定の高さ位置まで持ち上げられた
被加工物Wのうち、最上段位置に位置している被加工物
W1が、ガイド部材10a,10bの内側の四箇所に取
り付けた当接部10dと当接して芯出しされる。つま
り、この当接部10dが、被加工物Wが挿入された状態
で、所定の芯出し精度内に被加工物Wを位置させる芯出
し部となる。
【0016】また、この当接部10dはボルトによって
ガイド部材10a,10bに取り付けられており、この
当接部10dの下部には、持ち上げられた被加工物Wの
内、最上段位置に位置する被加工物W1を、芯出し部に
誘導案内する誘導案内部である傾斜部10eを設ける
(図2(b)参照)。すなわち、予めガイド部材10
a,10bを被加工物W1を芯出しさせる所定の位置に
設定しておき、持ち上げられてきた被加工物W1を、傾
斜部10eに当接させて沿わせながら当接部10d内に
案内し、芯出しする。また、ガイド部材10a,10b
の当接部10dの中心と被加工物Wの中心のずれが、所
定の寸法内に入っている場合には、被加工物Wは、傾斜
部10e、当接部10dに当接せずに当接部10d内に
挿入される場合も生じが、この被加工物Wは、当初より
芯出しの精度内にあったことになる。ちなみに、前記芯
出しの精度は、チャック41の爪が、把持可能な所定の
範囲内であればよく、ガイド部材10a,10bの設定
も、この精度に準じた寸法(被加工物の素材径+所定の
すきま分)とすれば良い。また、前記当接部10dは、
破損等が生じた時に取り替え交換できて好適であるが、
当接部10dを取り付けず、ガイド部材10a,10b
の先端部内側の下部に傾斜部10eおよび当接部10d
を形成し、直接芯出しをしてもよい。さらに、前記誘導
案内部および当接部には、図8(b)に示す如くローラ
10fを利用する事もできる。
【0017】基体13の桁部分13aには、ガイド部材
10a,10bの基端部と連結し、所定の位置に開閉動
作させるガイド部材連動手段12を形成する。ガイド部
材連動手段12は、図3に示す如く、二本のワイヤ12
a,12a′と、このワイヤ12a,12a′の端部を
ガイド部材10a,10bの基端部に連結する連結部1
2bと、ワイヤ12a,12a′を掛け回して支持する
軸部12c,12dとからなる。
【0018】軸部12cおよび12dは、桁部分13a
の下面であって案内部材11を挟んだ二箇所にボルト留
めされ、外周の円周方向にワイヤ12a,12a′を掛
け回す溝を形成している。ワイヤ12aは、一端部がガ
イド部材10aの基端部と連結し、途中を軸部12cに
掛け回して、他端部をガイド部材10bの基端部と連結
する。一方、ワイヤ12a′は、一端部がガイド部材1
0bの基端部と連結し、途中を軸部12dに掛け回して
他端部をガイド部材10aの基端部と連結する。また、
ガイド部材10a,10bの各基端部は、前後にずれて
設けられており、基端部が後側にずれたガイド部材10
aの基体部に、ワイヤ12aが挿通する孔12eを形成
し(図2参照)、ワイヤ12aおよびガイド部材10a
の円滑な移動を促す。
【0019】以上の構成から、ガイド部材10a,10
bのどちらか一方を、授受の対象となる被加工物W1の
直径方向に開閉移動させると、他方のガイド部材10
b,10aが、芯出し中心に対して連動しながら同期的
かつ同距離分の開閉移動をする。つまり、ガイド部材連
動手段12により、ガイド部材10a,10bは、被加
工物W1の直径方向に連動可能であり、被加工物W1の
直径に対応して設定が可能となる。
【0020】本実施形態においては、主軸移動型ローデ
ィング工作機械である立形NC旋盤Mに、被加工物求芯
ガイド手段Aを備えた被加工物リフト機能付被加工物貯
蔵装置Bを付設している。以下、立形NC旋盤Mおよび
被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装置Bの説明を、図
面に基づいて行う。ちなみに、図4は被加工物リフト機
能付被加工物貯蔵装置を付設した立形NC旋盤の正面
図、図5は被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装置を付
設した立形NC旋盤の平面図、図6は被加工物リフト手
段の断面図、図7は被加工物貯蔵装置の旋回手段を示す
一部断面図、図8は被加工物求芯ガイド手段の作用を説
明する図である。また、図9は被加工物ガイド手段の他
の実施形態を上方から見た図、図10はガイド部材連動
手段の第2、第3の実施形態を示す概略図である。
【0021】尚、ここでいう主軸移動型ローディング工
作機械Mとは、主軸前端に設けられた被加工物把持手段
であるチャック41で、被加工物貯蔵装置Bより直接被
加工物Wの授受を行うとともに、主軸台52の移動によ
って、被加工物Wを加工領域外の被加工物授受位置と加
工領域内の加工位置とに搬送する工作機械のことであ
る。
【0022】[立形NC旋盤]まず、図4および図5を
基に立形NC旋盤Mの説明をする。本実施形態における
立形NC旋盤Mは、側面視L字状のベッド46を備え、
このベッド46の後部に形成された後部ベッド46a
に、後述する主軸52aの軸線に垂直となるX軸方向に
移動するサドル49が設けられている。サドル49に
は、主軸52aの軸線を垂直方向に有する主軸台52が
X軸方向と直交するZ軸方向に移動自在に設けられてお
り、ビルトイン形式の主軸駆動モータ(図示せず)の作
用によって主軸52aは回転する。また、Z軸サーボモ
ータ48がZ軸ボールねじ(図示せず)を回転駆動する
ことによって主軸台52がZ軸方向に、図示しない案内
手段(例えば、直動ころがり案内手段)に案内されて移
動可能である。主軸52aの前端部に被加工物Wを把持
するチャック41が取り付けられ、このチャック41
は、チャックシリンダ41bによって爪41aが開閉動
作する。
【0023】前記サドル49は後部ベッド46aに設け
られたガイドレール47に案内され、X軸ボールねじ5
0の回転によって、X軸方向に移動する。ガイドレール
47は、被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装置Bの被
加工物授受位置C1と、タレット45に取り付けられた
工具51で加工を行う加工領域内の加工位置C2との間
に主軸台52を案内すべく平行に配置された二本のレー
ルである。また、このガイドレール47,47と平行、
かつ、両端が回転自在に支持されたX軸ボールねじ50
が、レール47,47の間に設けられており、このX軸
ボールねじ50と、X軸サーボモータ43とが、歯付プ
ーリ・歯付ベルト機構で連結されている。従って、X軸
サーボモータ43の作用によってX軸ボールねじ50が
回転し、X軸ボールねじ50と螺合するナット(図示せ
ず)が取り付けられたサドル49が、X軸方向に移動す
る。尚、X軸ボールねじ50とX軸サーボモータ43
は、カップリングで直結してもよい。
【0024】後部ベッド46aの前面には、刃物台45
aが設けられ、工具51が取り付けられるタレット45
が、割出し自在に支持されている。サドル49がX軸方
向を移動し、一端側の所定位置(被加工物授受位置C
1)に達した時の主軸台52の下方には、被加工物リフ
ト機能付被加工物貯蔵装置Bを設けている。また、この
位置に達した主軸台52の主軸52aの軸線上には、後
述する所定の割出し位置で停止した載置台24の中心が
位置する(図5の二点鎖線で示す主軸台)。一方、サド
ル49がX軸を逆方向他端側の所定位置(加工位置C
2)に移動した時、チャック41に把持された被加工物
Wとタレット45に取り付けられた工具51とを、X
軸、Z軸方向に相対移動させて加工を行う。従って、前
記被加工物授受位置C1では、主軸52aの前端に取り
付けられたチャック41が、Z軸サーボモータ48の作
用によってZ軸下方に移動し、所定の割出し位置であっ
て、所定の高さ位置に持ち上げられた被加工物Wを把持
する。その後、被加工物Wを把持したチャック41が、
Z軸サーボモータ48の作用によって、今度はZ軸上方
に移動し、被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装置Bか
ら被加工物Wを受け取り、今度は、他端側に移動する。
そして、この他端側の所定位置(加工位置C2)まで達
すると、主軸52aは、所定の回転数で回転するととも
に、X軸、Z軸方向に相対移動して被加工物Wの加工が
行われる。
【0025】[被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装
置]被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装置Bは、図7
に示す如く、基台23上に設けられた支持軸22および
支持軸22に支持されて旋回する旋回台21と、旋回台
21上に設けられ、複数の被加工物Wを載置可能である
複数個の載置台24と、この旋回台21を循環させ、所
定の割出し位置で停止させる駆動モータ60と、前記所
定の割出し位置で停止した載置台24に載る被加工物W
を所定の高さまで持ち上げる被加工物リフト手段3(図
6参照)等とからなる。
【0026】旋回台21は、支持軸22に軸受63,6
3を介して旋回自在に設けられている旋回軸64に固定
されている。また、旋回軸64に固定する歯車62が、
駆動モータ60の出力軸に固定されている歯車61と噛
み合っている。すなわち、駆動モータ60の回転が、歯
車61を歯車62を介して、旋回軸64および旋回台2
1を旋回させる。尚、旋回台21の外周側には、一つま
たは複数のキャスター67を設けておいてもよい。ま
た、載置台24の軸案内体24f(図6参照)の外周の
一部には、切り欠きがあり、後述する被加工物リフト手
段3のアーム31aが、この切り欠きを通り抜けて昇降
する。さらに、軸案内体24fには、放射方向に移動自
在に立設する三本の支持軸24gが設けられている。こ
の支持軸24gは、軸案内体24f上に載るトレー24
dの溝24eを貫通してトレー24d上の被加工物Wを
支えており、トレー24dは、支持軸24gの軸線方向
に上下動自在である。また、固定台72上の案内体7
3、軸案内体24fには放射状に3本の直線溝が形成さ
れ、支持軸24gおよび支持軸24gの下端部で支える
移動部材71を案内している。また、トレー24dに
は、円弧状かつ放射状に広がる3本の溝24eが形成さ
れている。つまり、トレー24dが回転すると、支持軸
24gは放射方向に移動するため、被加工物Wの直径に
対応した位置決めが可能となり、適宜に被加工物Wを支
えることができる。
【0027】続いて、前記トレー24dを所定の高さ位
置まで持ち上げ、チャック41に被加工物Wを把持させ
る被加工物リフト手段3を図6に基づいて説明する。ち
なみに、前記所定の高さ位置とは、トレー24d上に積
まれた被加工物Wのうち、最上段位置に位置している被
加工物W1が、チャック41のZ軸移動によって把持可
能となる高さ位置のことをいう。尚、本実施形態におい
ては、被加工物リフト手段3は、図1に示す第1の被加
工物授受位置Dに割り出された載置台24もしくは第2
の被加工物授受位置Eに割り出された載置台24′のト
レー24dを持ち上げるため各々の位置二箇所に形成さ
れている。しかし、被加工物リフト手段3は、同一の構
成であるため、以下に被加工物授受位置Dに割り出され
た載置台24を持ち上げる被加工物リフト手段3を中心
に説明する。
【0028】被加工物リフト手段3は、載置台24が停
止する所定の割出し位置近傍であって、基台23に取り
付けられている。具体的な構成を述べると、被加工物リ
フト手段3は、アーム31aを垂直方向に昇降移動させ
るための案内手段(図示せず)と、昇降部材32に形成
されたラック32aと、載置台24が停止する所定の割
出し位置の下方であり、基台23に取り付けられた駆動
モータ34と、この駆動モータ34の出力軸に取り付け
られ、ラック32aと噛合するピニオン33と、昇降部
材32の上端に取り付けられたアーム31aもしくは3
1bと、最上段位置に位置している被加工物W1が所定
の高さ位置まで上昇したことを検出し駆動モータ34を
駆動している制御部に信号を送り停止させる第1の被加
工物検出手段25a,25a′(図1参照)とからな
る。すなわち、駆動モータ34でラック・ピニオン機構
を介してトレー24dは昇降し、さらに、最上段位置に
位置している被加工物W1の上面は、いつも一定の位置
(被加工物検出手段25a,25a′で検出された位
置)に位置決めされる。尚、第1の被加工物検出手段2
5a,25a′としては、透過型の光電センサが好適で
あるが、他の種類の光電センサ、磁気センサ等も使用す
ることができる。また、トレー24dの昇降は、ラック
・ピニオン機構に限られず、ねじ機構を利用して昇降さ
せることもできる。
【0029】アーム31aの先端は、U字形状に形成さ
れて旋回台21の上方まで突き出ており(図2参照)、
載置台24の循環中は旋回台21と軸案内体24fとの
間の空間部74に位置する。しかし、載置台24が所定
の割出し位置に停止すると、駆動モータ34が作用して
昇降部材32が上昇し、その結果、アーム31aが軸案
内体24fの切り欠きを抜けて、円形のトレー24dを
持ち上げる。さらに、トレー24d上の被加工物Wのう
ち、最上段位置に位置している被加工物W1が所定の高
さ位置に達すると被加工物検出手段25a,25a′が
検出し駆動モータ34を停止させる。
【0030】尚、本実施形態では、第1の被加工物授受
位置Dに対応する所定の割出し位置で停止する載置台2
4とは別に、この載置台24の隣の第2の被加工物授受
位置Eに対応する位置に、他の載置台24′が停止して
いる。主軸台52が移動するX軸は、前記載置台24の
他に、この載置台24′上も通っている。また、この載
置台24′のトレー24dも、被加工物リフト手段3の
アーム31bによって昇降する。従って、この載置台2
4′も被加工物Wの授受が可能となり、本実施形態の場
合には、加工後の被加工物W2が、主軸台52の移動に
より搬送され、積載されていく。また、第2の被加工物
授受位置Eには、トレー24d′またはトレー24d′
上の被加工物上面が、次の被加工物Wを載置可能な位置
に移動したことを検出する第2の被加工物検出手段8
1,82が設けられている。この第2の被加工物検出手
段81,82の信号により駆動モータ34は、制御部を
介して制御される。第2の被加工物検出手段として、透
過型、反射型の光電センサ、磁気センサ(近傍スイッチ
等)を使用することができる。
【0031】[本実施形態における作用説明]基台23
を旋回する旋回台21には、図1、図5に示す如く複数
個の載置台24が設けられている。この載置台24のう
ち、少なくとも一つは空の載置台24とし他の載置台2
4には、複数の被加工物Wを段積みしている。そして、
空の載置台24を第2の被加工物授受位置である完成品
受け取り位置Eの被加工物リフト手段3bに、被加工物
Wを段積みしている載置台24を第1の被加工物授受位
置である素材供給位置Dの被加工物リフト手段3aに対
応するように位置決めする。この場合、ガイド部材10
a,10bは、チャック41の爪の開閉ストロークがα
mm(直径)の場合、〔被加工物の素材径+α−(2〜
4)〕mmに予め設定しておく。続いて、被加工物リフ
ト手段3aが作用し、アーム31aを上昇させて、トレ
ー24dを持ち上げる(図6二点鎖線参照)。この持ち
上げによりトレー24d上の被加工物Wが、図8に示す
如く、支持軸24gに案内されながら上昇する。そし
て、トレー24d上に積まれた被加工物Wのうち、最上
段位置に位置している被加工物W1が所定の高さまで上
昇したことを被加工物位置検出手段25a,25a′が
検出し、トレー24dおよび被加工物Wの上昇は停止す
る。
【0032】一方、このトレー24dの上昇により、最
上段位置に位置している被加工物W1は支持軸24gか
ら解放され、ガイド部材10a,10bの芯出し部に挿
入されて芯出しされる。この芯出しが完了した後、上方
から主軸台52がZ軸方向に降下し、最上段位置にある
被加工物(素材)W1をチャック41が把持し、主軸台
52が所定位置まで上昇して授受が完了する。
【0033】その後、主軸台52が加工領域内の加工位
置C2まで移動し、被加工物Wの加工が行われる。この
加工が完了した後、主軸台52は、完成品受け取り位置
Eの載置台24′の上方位置まで移動する。すると、被
加工物リフト手段3bが載置台24′のトレー24dを
上昇させ、さらに、第2の被加工物検出手段81,82
が、所定の上端位置にトレー24dが位置したことを検
出するとトレー24dの上昇を停止させる。この上昇が
停止した後、トレー24d上に加工後の被加工物W2を
載せる。載置台24′へ被加工物W2を載せ終わると、
主軸台52は、今度は、素材供給位置D(図1参照)に
移動し、次の被加工物(素材)Wを受け取る。このとき
もトレー24dを上昇させるので、ガイド部材10a,
10bとの当接によって芯出しを行うことができる。以
上の動作の繰り返しによって、載置台24上の被加工物
Wは全て加工され、載置台24′上に加工後の被加工物
W2が段積みされ、載置台24のトレー24dは、空の
状態になる。すると旋回台21を割出して、空のトレー
24dの載置部24dを完成品受け取り位置Eに位置さ
せ、次の載置台24を素材供給位置Dに位置させて連続
的な加工を可能とする。
【0034】この実施形態では、ガイド部材10a,1
0bを連動して移動させるためのガイド部材連動手段1
2を、ワイヤ12a,12a′を利用した手段として説
明を行ったが、図10(a)に図示したようなラック・
ピニオン機構やチェーン・スプロケット機構を利用して
ガイド部材を連動移動させてもよい。つまり、中心にあ
る回転体(ピニオン、スプロケット等)の回転を両側で
噛み合っている直線移動体(ラック、チェーン)に連動
するように伝達できるものであればよい。尚、この回転
体の中心軸を手動ハンドルで回転させるようにすれば、
ガイド部材10a,10bの設定の操作性は向上する。
さらに、後述する図10(b)に示すような右ねじと左
ねじを形成したねじ機構を利用してもよい。この場合
も、ねじ軸を手動ハンドルで回転させて、ガイド部材1
0a,10bの設定を行えるようにすれば操作性は向上
する。
【0035】次に、図9を参照して、第2の実施形態を
説明する。桁部分13aのガイド部材10a,10bの
一方の側には、ガイド部材用駆動体である流体圧シリン
ダ(以下、シリンダと記載)90が設けられている。ま
た、シリンダロッド91が取り付け部材を介してガイド
部材の一方の側(この例では、ガイド部材10a)の基
体部に取り付けられている。すなわち、ガイド部材10
aは、シリンダ90の駆動によって、ガイドロッド11
a,11aに沿って開閉移動する。また、ガイド部材1
0aとガイド部材10bとのあいだには、第1の実施形
態と同様にガイド部材連動手段12が設けられている。
従って、シリンダ90によって、ガイド部材10aがK
1側に移動するとガイド部材10bも連動してK2側に
移動する。
【0036】この第2の実施形態の作用を説明する。ガ
イド部材10a,10bは、一番離れた位置で待機して
いる。トレー24dの上昇により最上段位置に位置する
被加工物(素材)W1が所定の位置まで上昇すると、被
加工物W1は支持軸24g,24g,24gの支持より
はずれる。その後、シリンダ90を駆動すると、ガイド
部材10a,10bは連動して閉方向(K1、K2方
向)に移動し、一対のガイド部材10a,10bが、被
加工物W1を挟み込んで芯出しを行う。この実施形態で
は、段積みされた最上段位置に位置している被加工物W
1が、支持軸24gからの支持がはずれた状態で落下し
ないかぎり被加工物W1のずれ量に制限がなく芯出しを
行うことができる。この第2の実施形態もこの例に限定
されない。図10(a)の機構における回転体(ピニオ
ン、スプロケット等)の中心軸をロータリシリンダや駆
動モータで回転させて、一対のガイド部材で被加工物を
挟み込むようにしてもよい。また、図10(b)の機構
のねじ軸を駆動する駆動モータを回転させて、一対のガ
イド部材で被加工物を挟み込むようにしてもよい。
【0037】次に、図10(b)を参照して、第3の実
施形態を説明する。ガイド部材10a,10bは、ねじ
軸92にねじ込まれている。ねじ軸92には、右ねじ部
92aと左ねじ部92bが形成されている。ガイド部材
10a,10bには、ねじ軸92と平行なガイドロッド
12が挿入されている。従って、ねじ軸92が回転する
と、ガイド部材10a,10bは互いに接近したり、離
反したりする。ねじ軸92には、カップリング94を介
して、駆動モータ93の出力軸が結合されている。駆動
モータ93は、モータ制御部(図示せず)によって、位
置の制御が可能なサーボモータやステッピングモータ等
の制御モータが好適である。駆動モータ93が回転する
と、ガイド部材10a,10bを指令した所定の位置に
位置決めすることができる。すなわち、モータ制御部に
指定した位置に自動設定が可能となる。また、この第3
の実施形態は、ねじ機構を利用するものに限定されず、
例えば、図10(a)等で説明した機構において、前記
回転体の中心軸と駆動モータの出力軸を直接または間接
的に結合し、前記回転体の回転位置を制御することによ
り、ガイド部材10a,10bの位置を位置決め制御
し、自動設定してもよい。
【0038】尚、本実施形態においては、主軸移動型の
ローディング工作機械である立形NC旋盤Mに、本発明
に係る被加工物求芯ガイド手段を備えた被加工物リフト
機能付被加工物貯蔵装置Bを使用した例を説明した。し
かし、かかる場合に限定されず、ローダ、ロボット等の
搬送手段を備えた加工セルに、本発明に係る被加工物求
芯ガイド手段を備えた被加工物リフト機能付被加工物貯
蔵装置を使用しても、前記搬送手段におけるハンド部の
開閉ストロークを大きくする必要が無く、ハンド部の小
型化、軽量化を図ることができ好適である。
【0039】第1から第3の実施形態の説明では、旋回
体の上部に被加工物載置部を設けたが、これに限定され
ることもない。チェーンで連結した複数のパレットを基
台上を循環移動可能に設け、このパレット上に被加工物
載置部を設けた構成の被加工物貯蔵装置であってもよ
い。また、前記各実施の形態では、一対のガイド部材1
0a,10bが被加工物Wの直径方向に開閉移動し、挟
み付けることによって芯出しを行う例にて説明した。し
かし、ガイド部材は、かかる例に限定されず、複数のガ
イド部材を設けて、被加工物Wの外周に三箇所以上の複
数箇所から当接して芯出しを行ってもよく、また、この
複数のガイド部材の当接部が、被加工物Wの中心から放
射方向に移動可能に形成して芯出しを行ってもよい。さ
らに、この複数のガイド部材による芯出しの場合、特公
平3−75292号公報に開示された工作機械の振れ止
め装置等で使用されている公知のカム機構、ねじ機構、
くさび機構を利用した開閉機構を使用して芯出しを行っ
てよい。
【0040】
【発明の効果】本発明に係る被加工物求芯ガイド手段を
備えた被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装置は、被加
工物の授受が行われる時に、所定の範囲内に芯出しがで
きているため、段積みした被加工物においても、前記被
加工物の授受を確実に実施でき、信頼性が高まる。ま
た、特に、主軸移動型のローディング工作機械等の工作
機械の場合に、被加工物を把持するチャックのストロー
クを大きくとる必要が無く、標準チャックを使用でき
る。その結果、旋削加工時の負荷にも耐えることがで
き、高速回転による加工も可能となる。さらに、ロー
ダ、ロボット等の搬送手段を備えた加工セルにおいて
も、搬送手段におけるハンド部の開閉ストロークを小さ
くすることができるので、ハンド部の小型化および軽量
化を図ることができ、高速搬送および搬送の対象となる
被加工物の搬送可能重量の増大が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装置を上方
から見た概略図。
【図2】被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装置の一部
拡大図であり、(a)は被加工物求芯ガイド手段の概略
拡大図、(b)は、(a)のF−F断面図。
【図3】被加工物求芯ガイド手段をG方向から見た図。
【図4】被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装置を付設
した立形NC旋盤を前方から見た図。
【図5】被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装置を付設
した立形NC旋盤を上方から見た図。
【図6】被加工物リフト手段の断面図。
【図7】被加工物貯蔵装置の旋回手段を示す一部断面
図。
【図8】被加工物求芯ガイド手段の作用を説明する図で
あり、(a)は誘導案内部に傾斜部を利用した図、
(b)はローラを利用した図。
【図9】被加工物求芯ガイド手段の他の実施形態を上方
から見た図。
【図10】ガイド部材連動手段の他の実施形態を示す図
であり、(a)は第2の実施形態を示す図、(b)は第
3の実施形態を示す図。
【符号の説明】
A 被加工物求芯ガイド手段 10a,10b ガイド部材 10c ガイド穴 10d 当接部 10e 傾斜部(誘導案内部) 10f ローラ(誘導案内部) 11 案内部材 11a ガイドロッド 11b ガイドロッド支持部材 11c 係止孔 11d 固定部材(ボルト) 12 ガイド部材連動手段 12a,12a′ワイヤ 12b 連結部 12c,12d 軸部 12e 孔 12f ピニオン 12g,h ラック部 12i シリンダ 12j ピストン 13 基体 13a 桁部分 13b,13c 脚部分 B 被加工物リフト機能付被加工物貯蔵
装置 21 旋回台(搬送面) 22 支持軸 23 基台 24 載置台 24d トレー 24e 溝 24f 軸案内体 24g 支持軸 25a,a′ 被加工物検出手段 60 駆動モータ 61,62 歯車 63 軸受 64 旋回軸 65 中心固定台 67 キャスター 71 移動部材 72 固定台 73 案内体 74 空間部 3 被加工物リフト手段 31a,31b アーム 32 昇降部材 32a ラック 33 ピニオン 34 駆動モータ M 立形NC旋盤 41 チャック 42 駆動伝達手段 43 X軸サーボモータ 44 刃物台 45 タレット 46 ベッド 47 ガイドレール 48 Z軸サーボモータ 49 サドル 50 X軸ボールねじ 51 工具 52 主軸台 W 被加工物 W1 最上段位置に位置している被加工物 W2 加工後の被加工物

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台上部に設けられた搬送面上で、複数
    の被加工物を載置可能な載置台を複数個循環搬送し、か
    つ、前記搬送面上の所定の割出し位置に停止させ、さら
    に、工作機械に被加工物を供給するために前記所定の割
    出し位置に停止した前記載置台に載置された複数の被加
    工物を所定の高さ位置まで持ち上げる被加工物リフト機
    能付被加工物貯蔵装置において、 前記基台の前記所定の割出し位置の上方に設けられ、前
    記所定の高さ位置まで持ち上げられた被加工物のうち、
    最上段位置に位置している被加工物を授受可能な位置に
    芯出しを行う被加工物求芯ガイド手段を備えたことを特
    徴とする被加工物求芯ガイド手段を備えた被加工物リフ
    ト機能付被加工物貯蔵装置。
  2. 【請求項2】 前記被加工物求芯ガイド手段は、 前記被加工物求芯ガイド手段の基体に設けられた案内部
    材に移動自在に設けられ、前記被加工物の外周に対応し
    た設定が可能な複数のガイド部材と、 前記被加工物が前記ガイド部材の芯出し部に挿入される
    ときに、前記被加工物を誘導案内する誘導案内部とを有
    するものであり、 前記被加工物の外周に対応して所定のすきまを有するよ
    うに設定された前記複数のガイド部材の芯出し部に、前
    記被加工物の外周部を挿入させて芯出しを行うことを特
    徴とする請求項1に記載された被加工物求芯ガイド手段
    を備えた被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装置。
  3. 【請求項3】 前記被加工物求芯ガイド手段は、 前記複数のガイド部材の内、一のガイド部材と他のガイ
    ド部材とを連動させるガイド部材連動手段を有するもの
    であり、 前記複数のガイド部材を連動して移動させることができ
    るようにしたことを特徴とする請求項2に記載された被
    加工物求芯ガイド手段を備えた被加工物リフト機能付被
    加工物貯蔵装置。
  4. 【請求項4】 前記被加工物求芯ガイド手段の基体に設
    けられ、前記ガイド部材を駆動する駆動モータと、 この駆動モータを制御する駆動モータ制御部とを備え、 前記ガイド部材の設定位置を自動設定可能にしたことを
    特徴とする請求項2または請求項3に記載された被加工
    物求芯ガイド手段を備えた被加工物リフト機能付被加工
    物貯蔵装置。
  5. 【請求項5】 前記被加工物求芯ガイド手段は、 前記被加工物求芯ガイド手段の基体に設けられた案内部
    材に移動自在に設けられた複数のガイド部材と、 前記被加工物求芯ガイド手段の基体に設けられ、前記複
    数のガイド部材を駆動する駆動体とを備え、 前記駆動体の駆動力で前記複数のガイド部材を移動さ
    せ、前記所定の高さ位置にある被加工物を前記複数のガ
    イド部材が周囲から挟み込んで芯出しを行うことを特徴
    とする請求項1に記載された被加工物求芯ガイド手段を
    備えた被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装置。
  6. 【請求項6】 前記被加工物求芯ガイド手段は、 前記被加工物求芯ガイド手段の基体に設けられた案内部
    材に移動自在に設けられた一対のガイド部材と、 この一対のガイド部材のあいだに設けられ、前記一対の
    ガイド部材の一方のガイド部材と他方のガイド部材とを
    連動させるガイド部材連動手段と、 前記被加工物求芯ガイド手段の基体に設けられ、前記一
    対のガイド部材の一方を駆動する駆動体とを備え、 前記駆動体の駆動力で前記一対のガイド部材を移動さ
    せ、前記所定の高さ位置にある被加工物の外周部を前記
    一対のガイド部材が両側より挟み込んで芯出しを行うこ
    とを特徴とする請求項5に記載された被加工物求芯ガイ
    ド手段を備えた被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装
    置。
  7. 【請求項7】 前記工作機械は、 主軸前端に設けられた被加工物把持手段で被加工物貯蔵
    装置より直接被加工物の授受を行うとともに、主軸台の
    移動によって、被加工物の加工領域外の被加工物授受位
    置と加工領域内の加工位置とに前記被加工物を移動させ
    る主軸移動型ローディング工作機械であり、 前記被加工物求芯ガイド手段は、 前記被加工物把持手段が、直接、被加工物を把持して受
    け取り可能な位置に芯出しするものであることを特徴と
    する請求項1ないし請求項6のいずれか一つに記載され
    た被加工物求芯ガイド手段を備えた被加工物リフト機能
    付被加工物貯蔵装置。
JP24446797A 1997-09-09 1997-09-09 被加工物求芯ガイド手段を備えた被加工物リフト機能付被加工物貯蔵装置 Pending JPH1177474A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005068130A1 (ja) * 2004-01-15 2005-07-28 Nidek Co., Ltd. レンズストック装置及びこれを有するレンズ加工システム

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