JPH1175706A - 食用ペプチドの分画・濃縮法 - Google Patents
食用ペプチドの分画・濃縮法Info
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Abstract
鎖状に結合し、この中にタンパク質をタンパク質分解酵
素で分解した溶液を満たし、一端にアルカリ溶液を満た
して透析膜で仕切った電極を接合し(又は透析膜で包ん
だ電極を入れ)、他の一端に酸溶液を満たして透析膜で
仕切った電極を接合し(又は透析膜で包んだ電極を入
れ)、両電極に直流電流を定電力で電圧の上昇がなくな
るまで通電し、タンパク質分解物中のペプチドが移動し
なくなった時点で各々の分解室中に留まったペプチドを
回収する食用ペプチドの分画・濃縮法。 【効果】 大量の食用ペプチドの分画、濃縮が安全かつ
効率的に実施できる。
Description
もしくは添加可能なペプチドの分離・分画・濃縮に関す
るものである。
他に、第三次機能として生体調節機能が存することが知
られている。食品タンパク質のプロテアーゼ分解により
生じるペプチドにも多くの有益な生理機能が試験管内の
研究により見いだされている。しかし、数多くの機能が
見いだされている割には、その機能が実際に製品として
利用されている例は少ないのが現状である(平成8年5
月現在で、カルシウムの吸収促進を目的としたカゼイン
ホスホペプチド、血圧上昇抑制ペプチドのみが実用化さ
れているにすぎない)。これは、一部の例外を除き、タ
ンパク質の酵素分解物中に存在する生理活性を持ったペ
プチドは微量でも機能性を有する反面、タンパク質の酵
素分解物中には比較的微量しか含まれず、そのため、生
理機能を期待してタンパク質のプロテアーゼ分解物(多
種のペプチドの混合物)を摂取しようとすれば、かなり
多量の摂取が必要となることがその原因の一つとなって
いる。
る乳清タンパク質の酵素分解によって得られるペプチド
の一つにイニシエーターの抑制活性を認めているが、こ
の機能を期待して乳清タンパク質の分解物を摂取すると
すれば、一日キログラム程度の摂取が必要となり、現実
的ではない。そのため、発ガン抑制のような有益な生理
機能を有効に利用するためには、生理機能を有するペプ
チドを他の成分から分離濃縮して比活性を上昇させ、摂
取量を減らす必要がある。一般にペプチドは苦味があ
り、多量のペプチドの摂取は継続が困難であるため、こ
の活性ペプチドの濃縮は非常に重要である。
り生じるペプチドは非常に多種多様であり、この中から
目的の活性ペプチドを分離することはそれほど容易なこ
とではない。たしかに、実験室レベルの分離では、高性
能液体クロマトグラフィー、特に逆相クロマトグラフィ
ーの発達によりかなりの精度でペプチドの分離がおこな
われており、生理活性ペプチドの構造解析を目的とした
分離はほとんどがこの手法を用いている。しかし、高性
能液体クロマトグラフィーは比較的微量(通常ミリグラ
ム以下)の成分を分離するようにデザインされており食
品への応用を目的とした多量の成分の分離には以下の理
由で問題がある。
高価であり、相当に付加価値の高い製品にしか用いるこ
とが困難である。第2に、クロマトグラフィーに用いる
溶離液に水のみを用いることは希で、ほとんどの場合、
有機溶媒または塩類の添加が必要である。高性能液体ク
ロマトグラフィーで汎用されるメタノール、アセトニト
リルなどは人体に対して(環境に対しても)有害であ
り、食品成分の分離への利用は当然制限される。また、
食塩、酸、アルカリ、エタノールなどの食品への添加が
認められている成分は溶離液に添加可能であるが、最終
製品からほとんどの場合除く必要がある。そのためコス
トがさらに上昇する。第3に、サンプルに微粒子、非極
性成分などカラムに強く吸着する成分を含んだままでは
カラムの劣化が急速に生じ、これらの妨害成分の除去が
必要となる。そのために精密濾過などの前処理が必要と
なり、これもコストを上昇させる一因となる。
ラムを用い、各種の担体を充填して用いるが、これとは
別に、試料が帯電する性質を用いて特定成分を分画する
試みが行われている。即ち、等電点電気泳動である。こ
の方法は、タンパク質等の分取・分画に用いるために開
発・改良が行われており、濾紙、アクリルアミドゲル、
寒天ゲル等の支持体中に親水性の化学合成両極性担体を
混入し、両端に直流電流を付加して担体中に水素イオン
濃度の勾配を作成し、試料中の特定物質の電価がゼロに
なったところで移動しなくなることを原理としている。
また、細管やキャピラリー等の無担体中でも同様の試み
がなされている。
うことを目的として、水素イオン濃度勾配を厳密に作成
して分離能の向上を計っており、試料負荷可能な支持体
を極力小さくしたり、溶液に比重をつけたり、分離され
た成分間に多孔性の隔壁を置いたり、あるいは高価な親
水性の化学合成両極性担体を使用しており、分画物を食
品へ利用する場合には、前述と同様のコスト面と食品製
造に使用可能な薬剤等の法制面での問題を有する。
チドには各種の有用な生理活性を有するものが多種存在
しており、これ(ら)を工業的に分離・濃縮して食用に
使用することは非常に重要である。しかしその際、食品
への工業的利用という特殊性から、大量処理、分離精
度、安全性、風味といった独特の問題点を解決しなけれ
ばならない。
ら、分離精度は医薬品レベルのように高純度に精製分離
する必要はないが、その反面、食品製造に認められてい
る薬剤のみを用いて大量に分離、濃縮できることが必要
であり、本発明が解決しようとする具体的課題は次のと
おりである。
プチドの利用拡大を計るためには、それほど純粋でない
大量のペプチドサンプルに対応でき、安価で、安全で、
ある程度の分離能を持つ分画法が必要となる。また、食
品タンパク質由来の各種ペプチドを製造するとき及び/
又はしたときに生じる、好ましくない副産ペプチドを除
去し、安全なペプチド混合物を供給するためにも、ある
程度の分離能を持つ分画法が必要となる。
課題を解決するために各方面から検討の結果、食用タン
パク質をタンパク質分解酵素で処理したときに生じるペ
プチドや遊離アミノ酸がプラスの電荷とマイナスの電荷
を有する両極性電解質であることに着目し、これを化学
合成両極性担体の代わりに用いてペプチド混合物から特
定のペプチドを単離、濃縮、あるいは除去することが可
能であろうと推定し、これを用いた食用ペプチドの単
離、濃縮、あるいは除去を試みた。更に、本分画法で用
いる試薬等はすべて食品製造に使用が認められているも
ののみを使用することで、前述の種々の問題を解決する
ことを試み、調製用等電点電気泳動装置をスケールアッ
プすることにはじめて成功し、これにより、これらの課
題を一挙に解決することに成功した。以下、本発明につ
いて詳述する。
の分画・濃縮装置について、その1例を図示した図面を
参照しながら説明する。図1は、分離室のひとつを図示
したものである。分離室1は、その形状、大きさ、機質
等に格別な限定はなく、例えば、寸法が100×120
×50mm程度の上部を開放した直方体からなるプラス
チック製のセルとしてもよい。
部2をその表裏両面に設ける。開口部2は、その形状、
大きさ、設置数等に格別な限定はなく、例えば、図示す
るように、直径15mmの円形開口部を4個ずつ設けて
もよい。
うに、分離室1(例えば500ml容のプラスチック製
セル)を導管3によって数個接続するとともに、その両
端に電極槽4、5を1つずつ接続してなる、泳動槽から
構成される。
れている。導電性ハイドロゲルの仕切り6は、そのまま
でよいが、ナイロン製その他適宜の材料からなるメッシ
ュ等の支持部材で支持、サポートしておくのが好適であ
る。導電性ハイドロゲルとしては、本技術分野で常用さ
れるハイドロゲルがすべて使用可能であるが、例えば寒
天、もしくは寒天の純化物であるアガロース等が例示さ
れる。なお、本実施例においては、導電性ハイドロゲル
として、ナイロンメッシュで支持したアガロースゲル
(1.5%)を使用した。
5)の間は、それぞれ透析膜7で仕切った。透析膜7と
しては、すべての透析膜が使用可能であるが、本実施例
においてはセルロースの透析膜で仕切った。電極槽
(4、5)にはそれぞれ電極液を収容した。電極液とし
ては、常用される電極液がすべて使用可能であるが、陰
極には0.1MのNaOH、陽極には0.1MのH3P
O4を用いた。そして、アノードセル4及びカソードセ
ル5には、プラチナ電極その他常用される電極をそれぞ
れ挿入した。
したように電極槽−分離室−電極槽からなるものであっ
て、この基本的技術思想に包含される構造がすべて本発
明の範ちゅうに入るものであり、各種の態様が広く包含
される。
様として、電極液を電極槽内に収容したタイプのもの
(タイプIあるいは単にIということもある)、及び、
電極液を透析膜内に収容したタイプのもの(タイプIIあ
るいは単にIIということもある)が例示され、それぞれ
図2の上段及び下段に図示した。
にタンパク質をタンパク質分解酵素で加水分解した溶液
を入れ、両電極に直流電流を通電することにより、ペプ
チドを分画することができ、しかも大量処理が可能であ
る。
プルとしてカゼインをトリプシン分解したものを用い、
ペプチドの分離は、逆相HPLCの溶離パターンでモニ
ターした結果、5個のサンプルセルを用いて行った場
合、pH約2〜10の範囲でpHグラジェントが形成さ
れた。また、逆相HPLCによる各画分の溶出パターン
の比較を行ったところ、pHの違いによってそのパター
ンが各画分で異なるという結果が得られた。これは、わ
ずか5個のサンプルセルにより数Lのサンプルのペプチ
ドの分画が行われたことを示すものである。
ても、同じpHを示す画分では、同じペプチド成分が含
まれていること、及び分画の終了は、定電力で電圧の上
昇がなくなったところであること、をそれぞれ見出し
た。また、1%のカゼイン消化物1Lを本法で分画する
場合に必要な時間(h)と電力(W)の間には次に示す
関係が成り立つことも見出した:h×W≒500〜70
0、好適には600W・hであった。
更に検討の結果なされたものであって、複数の導管によ
って、複数の分離室を直鎖状に結合し、この中にタンパ
ク質をタンパク質分解酵素で分解した溶液を満たし、一
端にアルカリ溶液を満たして透析膜で仕切った電極を接
合し、他の一端に酸溶液を満たして透析膜で仕切った電
極を接合し、両電極に直流電流を定電力で電圧の上昇が
なくなるまで通電し、タンパク質分解物中のペプチドが
移動しなくなった時点で各々の分離室中に留まったペプ
チドを回収する食用ペプチドの分画・濃縮法、に関する
ものであり、この方法を実施するには、本発明の装置の
内、タイプIの装置が好適である。
よって、複数の分離室を直鎖状に結合し、この中にタン
パク質をタンパク質分解酵素で分解した溶液を満たし、
一端にアルカリ溶液を満たして透析膜で包んだ電極を入
れ、他の一端に酸溶液を満たして透析膜で包んだ電極を
入れ、両電極に直流電流を定電力で電圧の上昇がなくな
るまで通電し、タンパク質分解物中のペプチドが移動し
なくなった時点で各々の分離室中に留まったペプチドを
回収する食用ペプチドの分画・濃縮法にも関するもので
あり、この方法を実施するには、本発明の装置の内、タ
イプIIの装置が好適である。以下、本発明の実施例及び
比較例を示す。なお、これらによって本発明が限定され
るものではない。
ゼインのトリプシン分解物の1%溶液を400mlづつ
5つのセルに入れ、50Wの定電力を負荷した。各々の
セルにはマグネットを入れ、スターラーで攪拌を行っ
た。また、分画中の発熱を抑える目的で分画装置の周囲
に0.1℃の冷水、および内部は−20℃のメタノール
を循環させた。
逆相HPLC(Csmosil AR5C18-300(4.6×50mm)を分離
カラムとして使用した)によりペプチド組成を検討し
た。12時間後ではフラクション間の分離が充分ではな
く、24時間後ではフラクション間の差異が明確となっ
た。48時間後では24時間後と大きな差異は認められ
なかった。従って、2Lの試料を50Wの定電力を負荷
して分画を行うと24時間で分画が終了することが判明
した。各セル間で形成されたpHカーブと電圧値を経時
的に見ると、分画開始後24時間で電圧値の上昇は緩や
かになっており、また、緩やかなpHカーブが形成され
た。従って、電圧値が一定になる時間とpHカーブが形
成される時間はほぼ対応しており、これが分画の終点で
あると判断された。
経時変化について、図3にまとめて示した。図中、A−
1及びA−2は、タイプIの分画装置を使用して得られ
た結果であり、B−1及びB−2はタイプIIの分画装置
を使用して得られた結果である。また、A−1及びB−
1は酸性側より数字を付けた5個のセルの試料pHを1
2時間後、24時間後、48時間後に測定してプロット
した結果であり、A−2及びB−2は電圧値の経時変化
を示している。
HPLC溶出パターンについて、図4にまとめて示し
た。図中、上段がタイプIの分画装置を用いて得られた
結果であり、下段がタイプIIの分画装置を用いて得られ
た結果である。
の1%溶液を400mlづつ5つのセルに入れ、負荷電
力が、50W、100W、150Wのときの各々の電圧
値の上昇曲線とpHカーブの形成を調べた。50Wのと
きには24時間前後で、100Wのときには12時間前
後で、又、150Wのときには8時間で電圧値の上昇が
認められなくなり、ほぼ一定の値を示した。各々の時間
でpHカーブが形成されており、負荷電力の増加に伴っ
て分画終点が短くなることが推定された。そこで、各々
の分画終点における各セルの試料を逆相HPLCによっ
て分析に供すると、いずれもほぼ同じような溶出パター
ンを示した。従って、負荷電力を増すと分画終了の時間
が短縮されるが、最終的な分画物の組成には大きな違い
がないことが判明した。
経時変化について、図5にまとめて示した。図中、C−
1、C−2は負荷電力50Wの、D−1、D−2は負荷
電力100Wの、また、E−1、E−2は負荷電力15
0Wの負荷条件を用いた。C−1、D−1、E−1は各
々50W、100W、150Wの負荷電力の条件下での
各分画セルのpH勾配の形成を各々24時間、12時
間、8時間後に測定した結果である。又、C−2、D−
2、E−2は各々50W、100W、150Wの負荷電
力の条件下での電圧値の経時変化を測定した結果であ
る。
HPLC溶出パターンについて、図6にまとめて示し
た。図中、左より負荷電力50Wの条件下で24時間後
の各分画セルの試料、負荷電力100Wの条件下で12
時間後の各分画セル内の試料、及び負荷電力150Wの
条件下で8時間後の各分画セル内の試料であり、酸性側
より分画セルの番号を1、2、3、4、5とした。
ル数を増やしてカゼインのトリプシン分解物の分画を試
みた。実施例−2までは分画に用いるセルの数が5個で
あったが、9個に増やして分画を行った。pHカーブ
は、酸性側で5個の場合に比べてやや緩やかになったも
のの、pH2〜10の間で連続的なpH勾配が形成され
た。電圧値の増加曲線は2500分までは緩やかに増加
した後にほぼ一定の値となった。分画セル内のpHが5
個の場合と近似しているセルより試料を分取し、逆相H
PLCによって分析に供すると、いずれもほぼ同じよう
な溶出パターンを示した。従って、分画セルの数が変化
しても最終的なセルのpHが同じであれば、分画物の組
成はほぼ同じであることが判明した。
経時変化について、図7にまとめて示した。図中、F−
1、F−2は分画セルが5つの場合であり、G−1、G
−2は分画セルが9つの場合である。また、F−1、G
−1は各々24時間後、及び48時間後に形成されたp
H勾配を示し、F−2及びG−2は電圧値の経時変化を
示した。
HPLC溶出パターンについて、図8にまとめて示し
た。図中、左より実施例−3記載の分画セルが5つの場
合、及び9つの場合である。
アガロースゲルを用いなかった場合)実施例−1と同じ
試料を用い、各分画セル間をつなぐ導管内にアガロース
ゲルを用いずに分画を試みた。負荷電力100Wの条件
下において46時間分画を試みたが、各セル間に連続的
なpH勾配は形成されず、また、逆相HPLCカラムか
らの溶出パターンから判断すると、各セル間の分画物組
成にほとんど差異はみられなかった。従って、分画セル
をつなぐ導管内にメッシュのみでアガロースゲルがない
場合にはペプチドの分画が不可能であることが判明し
た。
について、図9にまとめて示した。図中、縦軸はpH
を、横軸は各々の分画セルを表す。46時間までの分画
を行った場合でも、各分画セル内のpHに大きな差異は
なかった。
HPLC溶出パターンについて、図10にまとめて示し
た。図中、左より負荷電力100Wの条件下で6時間
後、24時間後、及び46時間後の各分画セル内の試料
の逆相HPLC溶出パターンを示した。各々の図の横軸
は逆相HPLCカラムの保持時間であり、図中に記載し
た数字は、分画セルの番号であり、酸性側から順に番号
を付けた。
用いた分画)実施例−1と同じ試料を用い、この50m
lを市販の等電点電気泳動装置(ロトフォア、バイオラ
ッド社)を用いて負荷電力12Wの条件下で2.5時間
分画を行った。各分画セル内の試料の逆相HPLC溶出
パターンについて、図11にまとめて示した。各々のp
Hにおける分画物の逆相HPLC溶出パターンは実施例
−3(図8)で得られたセルのpHが同じならば、ほぼ
同様の溶出パターンが得られた。
液(E:S=1:100)をサンプルとし、これを本発
明装置を用いて分画するのに要する負荷電力の試算を行
い(下記表1)、約600W h/Lの負荷電力が必要
であることが判明した。なお、対照として、市販の装置
(ロトフォア、バイオラッド社)を用いた結果もあわせ
て示した。
装置や精密工作の必要はなく、類似した原理に基づく電
気透析法は食品製造分野で既に実用化されており、容易
に生産規模への拡大が可能と考えられる。また、本発明
による装置を用いて単離・濃縮、あるいは特定の成分が
除去されたペプチド混合物が食品に利用可能となれば、
機能性を有する食品の開発にとっても有利であり、消費
者にとっても十分な利益があると考えられる。
とんど混合しない希酸および希アルカリ性の電極液であ
り、いずれも食品製造に使用が認められている。また、
泳動中に等電点沈殿が生じる場合があるが、本分画装置
は沈殿した試料も回収可能である。
す。
圧値の経時変化を示す。
料の逆相HPLC溶出パターンを示す。
圧値の経時変化を示す。
料の逆相HPLC溶出パターンを示す。
圧値の経時変化を示す。
逆相HPLC溶出パターンを示す。
時変化を示す。
試料の逆相HPLC溶出パターンを示す。
の逆相HPLC溶出パターンを示す。
Claims (16)
- 【請求項1】 複数の導管によって、複数の分離室を直
鎖状に結合し、この中にタンパク質をタンパク質分解酵
素で分解した溶液を満たし、一端にアルカリ溶液を満た
して透析膜で仕切った電極を接合し、他の一端に酸溶液
を満たして透析膜で仕切った電極を接合し、両電極に直
流電流を定電力で電圧の上昇がなくなるまで通電し、タ
ンパク質分解物中のペプチドが移動しなくなった時点で
各々の分離室中に留まったペプチドを回収すること、を
特徴とする食用ペプチドの分画・濃縮法。 - 【請求項2】 複数の導管によって、複数の分離室を直
鎖状に結合し、この中にタンパク質をタンパク質分解酵
素で分解した溶液を満たし、一端にアルカリ溶液を満た
して透析膜で包んだ電極を入れ、他の一端に酸溶液を満
たして透析膜で包んだ電極を入れ、両電極に直流電流を
定電力で電圧の上昇がなくなるまで通電し、タンパク質
分解物中のペプチドが移動しなくなった時点で各々の分
離室中に留まったペプチドを回収すること、を特徴とす
る食用ペプチドの分画・濃縮法。 - 【請求項3】 分離室を結合する導管を導電性ハイドロ
ゲルで仕切ること、を特徴とする請求項1又は2記載の
食用ペプチドの分画・濃縮法。 - 【請求項4】 導電性ハイドロゲルはメッシュで支持さ
れること、を特徴とする請求項1又は2記載の食用ペプ
チドの分画・濃縮法。 - 【請求項5】 導電性ハイドロゲルが寒天もしくは寒天
の純化物であるアガロースであること、を特徴とする請
求項1又は2記載の食用ペプチドの分画・濃縮法。 - 【請求項6】 分画・濃縮に用いる薬剤及び素材が食品
の製造に使用可能なもののみからなること、を特徴とす
る請求項1又は2記載の食用ペプチドの分画・濃縮法。 - 【請求項7】 分離・濃縮に親水性の化学合成両極性担
体を用いないこと、を特徴とする請求項1又は2記載の
食用ペプチドの分画・濃縮法。 - 【請求項8】 試料1L当たりの負荷電力が500〜7
00W・hであること、を特徴とする請求項1又は2記
載の食用ペプチドの分画・濃縮法。 - 【請求項9】 複数の導管によって、複数の分離室を直
列に結合するとともに、その一端にアルカリ溶液を満た
して透明膜で仕切った電極を接合し、他の一端に酸溶液
を満たして透析膜で仕切った電極を接合してなり、分離
室にはタンパク質をタンパク質分解酵素で分解した溶液
を収容し、両電極に直流電流を通電してペプチドを移動
せしめ、各々の分離室内に貯まったペプチドを回収する
ようにしてなること、を特徴とする食用ペプチドの分画
・濃縮装置。 - 【請求項10】 複数の導管によって、複数の分離室を
直列に結合するとともに、その両端に電極槽を接続し、
これらの電極槽の内、一端の電極槽にはアルカリ溶液を
満たして透析膜で包んだ電極を入れ、他の一端の電極槽
には酸溶液を満たして透析膜で包んだ電極を入れてな
り、分離室にはタンパク質をタンパク質分解酵素で分解
した溶液を収容し、両電極に直流電流を通電してペプチ
ドを移動せしめ、各々の分離室内に貯まったペプチドを
回収するようにしてなること、を特徴とする食用ペプチ
ドの分画・濃縮装置。 - 【請求項11】 分離室を結合する導管を導電性ハイド
ロゲルで仕切ること、を特徴とする請求項9又は10記
載の食用ペプチドの分画・濃縮装置。 - 【請求項12】 導電性ハイドロゲルはメッシュで支持
されること、を特徴とする請求項9又は10記載の食用
ペプチドの分画・濃縮装置。 - 【請求項13】 導電性ハイドロゲルが寒天もしくは寒
天の純化物であるアガロースであること、を特徴とする
請求項9又は10記載の食用ペプチドの分画・濃縮装
置。 - 【請求項14】 分画・濃縮に用いる薬剤及び素材が食
品の製造に使用可能なもののみからなること、を特徴と
する請求項9又は10記載の食用ペプチドの分画・濃縮
装置。 - 【請求項15】 分離・濃縮に親水性の化学合成両極性
担体を用いないこと、を特徴とする請求項9又は10記
載の食用ペプチドの分画・濃縮装置。 - 【請求項16】 試料1L当たりの負荷電力が500〜
700W・hであること、を特徴とする請求項9又は1
0記載の食用ペプチドの分画・濃縮装置。
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- 1997-09-03 JP JP09252600A patent/JP3105478B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2002084984A (ja) * | 2000-09-07 | 2002-03-26 | Meiji Milk Prod Co Ltd | 食用ペプチドの分画・濃縮法 |
JP2011205976A (ja) * | 2010-03-30 | 2011-10-20 | Shizuoka Prefecture | 水溶性タンパク質の回収方法および装置 |
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