JPH1174100A - 周回型加速器とその運転方法 - Google Patents

周回型加速器とその運転方法

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JPH1174100A
JPH1174100A JP23210697A JP23210697A JPH1174100A JP H1174100 A JPH1174100 A JP H1174100A JP 23210697 A JP23210697 A JP 23210697A JP 23210697 A JP23210697 A JP 23210697A JP H1174100 A JPH1174100 A JP H1174100A
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electromagnet
orbiting
accelerator
tune
charged particle
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JP23210697A
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Kazuo Hiramoto
和夫 平本
Akira Noda
章 野田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】偏向電磁石,4極電磁石,機能結合型電磁石な
どの励磁電流の変化に起因するチューンの変化を防止
し、荷電粒子ビームを安定に出射する。 【解決手段】周回型加速器では、共鳴用の6極電磁石9
1,92以外に、偏向電磁石3および4極電磁石5,7
の励磁電流に起因するチューンの変化を打ち消すような
6極電磁石10を設けてある。偏向電磁石3と4極電磁
石の励磁電流によるチューンの変化を打ち消す発散力,
収束力をビーム17に与えるような励磁電流を6極電磁
石10に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷電粒子ビームを
周回させる周回型加速器とその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、加速器では、加速した電子やイオ
ンの荷電粒子ビームを周回させ、その周回軌道から出射
し、出射された荷電粒子ビームは輸送系で輸送され、物
理実験や医療等に使用してきた。この荷電粒子ビームの
出射では、エー・アイー・ピー・コンファランス・プロ
シーディングズNo.127(1983年)(AIP C
onference Proceedings)の第53頁から第61頁にお
いて論じられているようにビームのベータトロン振動の
共鳴が用いられてきた。ベータトロン振動の共鳴とは、
次のような現象である。荷電粒子は、左右或いは上下に
振動しながら周回する。これをベータトロン振動とい
う。ベータトロン振動の周回軌道一周あたりの振動数を
チューンという。チューンは周回軌道上に設けられた偏
向電磁石や4極電磁石などにより制御可能である。チュ
ーンを整数+p/q(p,qは既約整数)に近づけると
同時に、周回軌道上に設けられた共鳴発生用多重極磁石
を励磁すると、多数周回している荷電粒子のうち、ある
一定以上のベータトロン振動振幅を持つ荷電粒子のベー
タトロン振動の振幅が急激に増加する。この現象をベー
タトロン振動の共鳴という。前記境界を安定限界と呼
ぶ。共鳴の安定限界のベータトロン振動振幅の大きさ
は、チューンの整数+p/qからの偏差に依存し、チュ
ーンが整数+p/qに近い程小さくなる。
【0003】従来の周回型加速器を図6に示す。従来技
術では、共鳴発生用多重極磁石(図6では6極電磁石9
1,92)を励磁する一方、4極電磁石5,7を用いて
チューンを徐々に整数+p/qに近付け、すなわち安定
限界の大きさを始め大きな状態から徐々に小さくしてい
き、周回中の荷電粒子のうちベータトロン振動振幅が大
きな荷電粒子にまず共鳴を発生させ、その後振動振幅が
小さな荷電粒子に順次共鳴を発生させて徐々に荷電粒子
ビームを出射器から照射室へ出射していた。
【0004】また、このほか、チューンを一定に保つこ
とにより安定限界を一定とし、高周波によりビームのベ
ータトロン振動の振幅を増加させて共鳴を発生させる方
法も用いられてきた。これらの方法では、チューンの制
御が必要であるが、チューンは、収束用の4極電磁石5
及び発散用の4極電磁石7の磁場勾配により制御される
ため、4極電磁石の電流値が目標からずれて時間的に変
化すると、チューンも目標からずれ、その結果、ビーム
の出射が間欠的になったり、ビームの電流値が変動した
りする。また、偏向電磁石3の磁場強度が時間的に変化
し目標値からずれた場合にも、同様にビームの出射が間
欠的になったり、ビームの電流値が変動したりする。
【0005】このような4極電磁石5,7や偏向電磁石
3の電流値の所定値からのずれを防止するため、従来、
電磁石電源にフィルタを設置して、電磁石電流の変化分
を小さく抑える方法が採られてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術では、
次のような問題点があった。すなわち、電磁石電源に入
れるフィルタで遮断できない周波数成分の時間変化があ
る時、チューンの変化を抑えることが困難になる問題が
あった。
【0007】本発明の目的は、上記従来技術の問題を解
決し、チューンの変化を防止して安定にビームを出射で
きる周回型加速器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の特徴は、6極電磁石が6極磁場を発生して、荷電粒
子ビームの軌道の位置に対応する発散力または収束力を
ビームに与え、電源が、6極電磁石がチューンの変化を
低減する6極磁場を発生するように、励磁電流を6極電
磁石に供給することにある。偏向電磁石,4極電磁石,
機能結合型電磁石などの励磁電流が変化すると6極電磁
石において荷電粒子ビームの軌道の位置が変化する。一
方、6極電磁石における軌道の位置と、荷電粒子ビーム
に与える収束力および発散力の間には比例関係がある。
この収束力および発散力とチューンの間には一定の関係
がある。従って、本発明の特徴によれば、6極電磁石の
励磁電流を適切に設定することにより、偏向電磁石,4
極電磁石,機能結合型電磁石などの励磁電流の変化によ
り生じた6極電磁石における荷電粒子ビームの軌道の位
置に対応して、6極電磁石が収束力および発散力を荷電
粒子ビームに与えるので、偏向電磁石,4極電磁石,機
能結合型電磁石などの励磁電流の変化に起因するチュー
ンの変化を打ち消して、チューンの変化を低減すること
ができる。
【0009】本発明の他の特徴は、出射装置が周回軌道
から荷電粒子ビームを取り出し、電流測定装置が取り出
された荷電粒子ビームの電流値を測定し、制御装置が測
定された電流値と予め定められた電流値の目標値との差
に基づいて、6極電磁石の励磁電流を変更することにあ
る。周回軌道から取り出された荷電粒子ビームの電流値
は、チューンの変化に影響されて変動する。この特徴に
よれば、荷電粒子ビームの電流値の変動を打ち消す最適
な励磁電流を6極電磁石に供給できるので、偏向電磁
石,4極電磁石,機能結合型電磁石などの励磁電流の変
化に起因するチューンの変化を打ち消して、チューンの
変化を低減することができる。
【0010】本発明の他の特徴は、チューン測定装置が
チューンを測定し、制御装置が測定されたチューンと予
め定められた前記チューンの目標値との差に基づいて励
磁電流を変更することにある。この特徴によれば、チュ
ーンの変化を打ち消す最適な励磁電流を6極電磁石に供
給できるので、偏向電磁石,4極電磁石,機能結合型電
磁石などの励磁電流の変化に起因するチューンの変化を
打ち消して、チューンの変化を低減することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
(実施例1)本発明の第1の実施例である周回型加速器
を説明する。図1に、本実施例の周回型加速器の機器配
置を示す。本実施例の周回型加速器は、前段加速器16
からビーム輸送系18を介して入射されたプロトンを加
速した後、出射用ビーム輸送系19を介して照射室へ供
給する周回型加速器である。
【0012】本実施例の周回型加速器は、前段加速器1
6から輸送されたプロトンのビーム17を入射する入射
器15,ビーム17にエネルギーを与える高周波加速空
胴8,ビーム軌道を曲げる偏向電磁石3,ビームのベー
タトロン振動を制御する4極電磁石5,7、回転対称の
位置に設置された、出射時の共鳴を励起するための6極
電磁石91,92、共鳴の安定限界内のプロトン粒子の
ベータトロン振動振幅の増加させるためにビーム17に
時間変化する高周波電磁場を印加する高周波印加装置1
4、及びベータトロン振動振幅が増加したプロトン粒子
を出射用ビーム輸送系19に出射するための出射用デフ
レクター13、および、チューンの変化防止用の6極電
磁石10を有する。これらの機器のうち、6極電磁石9
1,92、高周波印加装置14、および出射用デフレク
ター13は、ビームを目標エネルギーまで加速した後の
出射過程でのみ使用する。
【0013】ここで、6極電磁石の機能を説明する。図
2に6極電磁石における座標系を示す。水平方向xz面
が周回型加速器の周回面で、ビームは6極電磁石の中央
部をz方向に通過する。
【0014】6極電磁石の中心0からの水平方向変位を
xとすると、6極電磁石の磁場強度Bは、水平方向xz
面内では垂直y方向の磁場はB=S*x2 (Bは垂直下
向きを正とし、このときSを正とする)と表せる。Sが
正の時、すなわち、Bが垂直下向きの時、z方向に進む
ビーム17(正の電荷)は、x負方向への力を受ける。
従って、xの正側では、x=0に引き戻される収束力を
受け、xの負側では、x=0から離される発散力を受け
る。ビーム17に作用する力は、磁場の空間変化率に比
例する。6極電磁石の磁場の空間変化率は2Sxと表せ
るから、ビーム17は、中心0からビーム17の中心位
置の距離に比例して収束力あるいは発散力を受ける。ま
た、収束作用あるいは発散作用は、6極電磁石の磁場の
方向によっても変わり、磁場の方向が上述した場合と
逆、つまり、Sの符号が負である場合は、全く逆の発散
作用あるいは収束作用がある。
【0015】次に、6極電磁石10のチューンへの影響
について説明する。
【0016】周回型加速器を周回するビーム17の軌道
は、偏向電磁石3や4極電磁石5,7の励磁電流が変化
すると、励磁電流の大きさに比例して周回面内で位置を
変える。従って、偏向電磁石3や4極電磁石5,7の励
磁電流が時間的に変化すると、6極電磁石10を通過す
る際のビーム17の位置は、励磁電流の大きさに比例
し、かつ、時間的変化に同期してx方向に変化する。6
極電磁石10におけるビーム17の位置が中心0からず
れれば、上述したように、ビーム17は中心0からの距
離に比例して収束力あるいは発散力を受ける。その結
果、偏向電磁石3および4極電磁石5,7によるビーム
17の軌道の変化に、6極電磁石10によるビーム17
の軌道の変化が加わり、チューンが変化する。ただし、
複数の6極電磁石を適切に配置した場合、例えば、図1
に示すように2つの共鳴励起用の6極電磁石91,92
を周回型加速器の回転対称位置に配置し、かつ、6極電
磁石91,92の励磁電流の大きさは同一で、かつ、励
磁電流の方向、すなわち、磁場の方向を逆にした場合
は、6極電磁石91の収束力および発散力と6極電磁石
92の収束力および発散力との和はゼロになり、6極電
磁石91,92によるチューンへの影響はない。従っ
て、周回型加速器には偏向電磁石3および4極電磁石
5,7の励磁電流の変化が原因であるチューンの変化が
現れる。
【0017】本実施例の周回型加速器では、共鳴用の6
極電磁石91,92以外に、偏向電磁石3および4極電
磁石5,7の励磁電流に起因するチューンの変化を打ち
消すような6極電磁石10を設けてある。チューンは偏
向電磁石3および4極電磁石5,7の励磁電流の時間変
化に比例して変化する。6極電磁石10を通過する際の
ビーム17の位置は、偏向電磁石3および4極電磁石
5,7の励磁電流の変化に概ね比例して変化するから、
チューンの時間変化と6極電磁石10を通過するビーム
17の位置の変化は概ね比例関係にある。従って、6極
電磁石10の磁場強度を適切に制御すれば、すなわち、
偏向電磁石3と4極電磁石の励磁電流によるチューンの
変化を打ち消す発散力,収束力を、偏向電磁石3および
4極電磁石5,7の励磁電流に起因して変化したビーム
17の軌道の位置に対応してビーム17に与えるような
Sの大きさを選べば、偏向電磁石3と4極電磁石の励磁
電流の変化があっても、6極電磁石10によるチューン
の変化が、偏向電磁石3と4極電磁石の励磁電流の変化
によるチューンの変化を打ち消すことになり、チューン
を変化しないようにできる。
【0018】本実施例で用いるチューン変化防止用の6
極電磁石10の電流値は、次のようにして定める。
【0019】出射過程において、周回型加速器から取り
出されたビーム17の電流を電流モニター102で測定
し、時間的変動成分を制御装置101で算出する。制御
装置101で、算出された時間的変動成分に基づいて、
これを打ち消すような、6極電磁石10の励磁電流を求
めて、電源100から6極電磁石10に供給する。再
度、周回型加速器から取り出されたビーム電流を測定し
て時間的変動成分を求め、これを打ち消すような励磁電
流を求める。この方法を繰り返していくことにより、ビ
ーム電流の時間的変動成分を打ち消す最適な、チューン
変化防止用の6極電磁石10の励磁電流を定める。出射
ビームの電流値の時間的変動は、偏向電磁石3と4極電
磁石の励磁電流の変化に起因したチューンの変動が原因
であることが大半である。上述したように求められた励
磁電流をチューン変化防止用の6極電磁石10に供給す
れば、6極電磁石10によるチューンの変化が、偏向電
磁石3と4極電磁石の励磁電流の変化によるチューンの
変化を打ち消して、チューンの変化を防止することがで
き、ビーム電流の時間的変動成分を防止して安定にビー
ムを出射できる。
【0020】本実施例の周回型加速器の運転方法を説明
する。
【0021】ビーム17はまず、入射過程で入射器15
から入射される。次に加速過程で、ビーム17は設計軌
道1を周回するように、偏向電磁石3で軌道が曲げられ
る。また、4極電磁石5,7は、ビーム17の設計軌道
1からのずれに比例した力で軌道勾配を変える。4極電
磁石5は、水平方向にビームを収束する方向に軌道勾配
を変え、4極電磁石7は、水平方向にビームを発散させ
る方向に軌道勾配を変える働きをする。垂直方向には、
4極電磁石5,7はそれぞれ、発散,収束の機能を持
つ。4極電磁石5,7の働きにより、ビーム17は設計
軌道1のまわりをベータトロン振動しながら安定に周回
する。ベータトロン振動の振動数は、収束用の4極電磁
石5,発散用の4極電磁石7の強度、すなわち励磁量に
より制御できる。本実施例では周回型加速器の一周あた
りの水平方向ベータトロン振動数(チューン)νx
1.73,垂直方向チューンνy を1.23になるように
4極電磁石5,7を調整しておく。周回するビーム17
に高周波加速空胴8からエネルギーを与えながら、偏向
電磁石3および4極電磁石5,7の各々の磁場強度比を
一定にして磁場強度を増加させてプロトンのビーム17
を加速する。
【0022】目標エネルギーまで加速した後は出射過程
である。収束用の4極電磁石5の電源と発散用の4極電
磁石7の電源を調整して水平方向チューンνx を1.6
7 にする。次に、6極電磁石91,92に共鳴が発生
する安定限界を形成するために必要な励磁電流を流す。
そして、チューンの変化防止用の6極電磁石10に、上
述した方法で定めた励磁電流を電源100から加える。
次に、高周波印加装置14より、ビーム17に高周波電
磁場を印加する。ビームの軌道勾配が高周波印加装置1
4からの高周波電磁場の影響で変化し、ビームのベータ
トロン振動の振幅が増加し始め、安定限界をこえた粒子
は、共鳴によりベータトロン振動の振幅が急激に増加
し、出射用デフレクター13から出射される。このとき
に、偏向電磁石3もしくは4極電磁石5,7の励磁電流
に時間変化があっても、6極電磁石10を通過する際
に、励磁電流に時間変化に起因する軌道の位置の変化に
対応して、偏向電磁石3もしくは4極電磁石5,7の電
流の時間変化に起因するチューンの変化を打ち消すよう
な発散力あるいは収束力がビーム17に与えられる。従
って、6極電磁石10によるチューンの変化が、偏向電
磁石3と4極電磁石の励磁電流の変化によるチューンの
変化を打ち消すので、チューンの変化を防止することが
でき、安定にビームを出射できる。また、電磁石の電源
のフィルタに必要な条件を緩和できるため電源コストを
低下できる。
【0023】また、本実施例では、出射されたビームの
電流値の時間的変動に基づいて、チューン変化防止用の
6極電磁石10の励磁電流を定めたが、図3に示すよう
に、チューンを測定し、チューンの変化防止用の6極電
磁石の励磁電流を定めてもよい。(1)でビームを所定
エネルギーまで加速し、(2)でチューンの変化防止用
の6極電磁石10の励磁電流をI10に設定する。次に
(3)で、偏向電磁石3の電流Ib をΔIだけ変更し、
(4)でチューンを測定する。(3)から(4)までの
運転を所定回数(Nb )行った後、偏向電磁石3の励磁
電流とチューンとの関係を求める。そして、再度、入射
過程と出射過程の運転を行い、(2)でチューンの変化
防止用の6極電磁石10の励磁電流を変更し、励磁電流
を変更する前と同様に(3)から(4)までの運転を所
定回数(Nb )行って励磁電流とチューンとの関係を求
める。この6極電磁石の励磁電流の変更は予め定めた回
数(N10)行う。求められた偏向電磁石3の励磁電流と
チューンとの関係に基づいて、チューンの変化を抑える
ような最適な6極電磁石10の励磁電流を求める。求め
られた励磁電流を上述した周回型加速器の運転方法にお
いて、6極電磁石10に供給する。
【0024】(実施例2)本発明の第2の実施例である
周回型加速器を説明する。
【0025】図4に、本実施例の周回型加速器の機器配
置を示す。第1の実施例との違いは、補正用4極電磁石
103を新たに用い、電流モニター102で計測した取
り出し電流と目標値との差を制御装置101で求め、こ
れにより、補正用4極電磁石103の電源104を制御
して補正用4極電磁石103の電流をチューンの変化を
打ち消すようにリアルタイムフィードバックにより変化
させる点にある。第1の実施例のチューン変化防止用の
6極電磁石10の励磁電流は一定であるが補正用4極電
磁石103の励磁電流は変化させる。このようにチュー
ン変化防止用の6極電磁石10と補正用4極電磁石10
3により、チューンの変化をより確実に防止し、安定に
ビームを出射できる。
【0026】(実施例3)本発明の第3の実施例である
周回型加速器を説明する。
【0027】図5に、本実施例の周回型加速器の機器配
置を示す。第3の実施例では、第1の実施例で用いた偏
向電磁石および4極電磁石の代わりに、4極電磁石の機
能を備えた機能結合型偏向電磁石4を用いる。独立した
4極電磁石を設置しない点を除いて実施例1と同じであ
る。機能結合型偏向電磁石4の励磁電流が変化すると、
偏向磁場(2極磁場成分)と4極磁場成分も同時に変化
する。第1の実施例1と同様に、チューンの変化防止用
の6極電磁石10の励磁電流を定めることにより、電磁
石の電流変化によるチューンの変化を防止できる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、偏向電磁石,4極電磁
石,機能結合型電磁石などの励磁電流の変化により生じ
た6極電磁石における荷電粒子ビームの軌道の位置に対
応して、6極電磁石が収束力および発散力を荷電粒子ビ
ームに与えるので、偏向電磁石,4極電磁石,機能結合
型電磁石などの励磁電流の変化に起因するチューンの変
化を打ち消して、チューンの変化を低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の周回型加速器を示す図
である。
【図2】6極電磁石の機能を説明する図である。
【図3】6極電磁石10の励磁電流を決める運転方法を
示す図である。
【図4】本発明の第2の実施例を示す図である。
【図5】本発明の第3の実施例を示す図である。
【図6】従来の加速器を示す図である。
【符号の説明】
1…設計軌道、3…偏向電磁石、4…機能結合型偏向電
磁石、5,7…4極電磁石、8…高周波加速空胴、1
0,91,92…6極電磁石、13…出射用デフレクタ
ー、14…高周波印加装置、15…入射器、16…前段
加速器、17…ビーム、18…ビーム輸送系、19…出
射用ビーム輸送系、100,104…電源、101…制
御装置、102…電流モニター、103…補正用4極電
磁石。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】偏向磁場を発生する偏向電磁石および4極
    磁場を発生する4極電磁石、または、偏向および4極の
    磁場を発生する機能結合型電磁石を備え、荷電粒子ビー
    ムが周回軌道を周回する周回型加速器において、 前記荷電粒子ビームの軌道の位置に対応して発散力また
    は収束力をビームに与える6極磁場を発生する6極電磁
    石と、前記6極電磁石が前記荷電粒子ビームのベータト
    ロン振動の前記周回軌道の1周あたりの振動数であるチ
    ューンの変化を低減する前記6極磁場を発生するよう
    に、前記6極電磁石に励磁電流を供給する電源とを備え
    ることを特徴とする周回型加速器。
  2. 【請求項2】前記周回軌道から前記荷電粒子ビームを取
    り出す出射装置と、前記出射装置から取り出された前記
    荷電粒子ビームの電流値を測定する電流測定装置と、測
    定された前記電流値と予め定められた前記電流値の目標
    値との差に基づいて、前記励磁電流を変更する制御装置
    とを備えたことを特徴とする請求項1の周回型加速器。
  3. 【請求項3】前記チューンを測定するチューン測定装置
    と、測定された前記チューンと、予め定められた前記チ
    ューンの目標値との差に基づいて前記励磁電流を変更す
    る制御装置とを備えたことを特徴とする請求項1の周回
    型加速器。
  4. 【請求項4】周回型加速器に荷電粒子ビームを入射し、
    周回する前記荷電粒子ビームを加速し、加速した前記荷
    電粒子ビームを前記周回型加速器の外部に出射する周回
    型加速器の運転方法において、 前記周回型加速器は前記荷電粒子ビームの軌道の位置に
    対応して発散力または収束力を前記荷電粒子ビームに与
    える6極磁場を発生する6極電磁石を有するものであっ
    て、 出射時に、予め求められた前記6極電磁石の励磁電流と
    出射された前記荷電粒子ビームの電流値との関係に基づ
    いて、前記電流値をほぼ一定に保つように、前記6極電
    磁石に励磁電流を供給することを特徴とする周回型加速
    器の運転方法。
  5. 【請求項5】周回型加速器に荷電粒子ビームを入射し、
    周回する前記荷電粒子ビームを加速し、加速した前記荷
    電粒子ビームを前記周回型加速器の外部に出射する周回
    型加速器の運転方法において、 前記周回型加速器は前記荷電粒子ビームの軌道の位置に
    対応して発散力または収束力を前記荷電粒子ビームに与
    える6極磁場を発生する6極電磁石を有するものであっ
    て、 出射時に、予め求められた前記6極電磁石の励磁電流
    と、前記荷電粒子ビームのベータトロン振動の前記周回
    軌道の1周あたりの振動数であるチューンとの関係に基
    づいて、前記発散力または収束力が前記チューンの変化
    を低減するように、前記6極電磁石に励磁電流を供給す
    ることを特徴とする周回型加速器の運転方法。
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