JPH1172177A - ソレノイドバルブ - Google Patents

ソレノイドバルブ

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JPH1172177A
JPH1172177A JP19983998A JP19983998A JPH1172177A JP H1172177 A JPH1172177 A JP H1172177A JP 19983998 A JP19983998 A JP 19983998A JP 19983998 A JP19983998 A JP 19983998A JP H1172177 A JPH1172177 A JP H1172177A
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JP
Japan
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plunger
center post
solenoid valve
port
flow path
Prior art date
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Pending
Application number
JP19983998A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyuki Oka
延由記 岡
Hiroyuki Nishinosono
博幸 西ノ薗
Kunisuke Kamimura
訓右 上村
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Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】流体中の異物の影響による性能の低下を防止で
きる高品質のソレノイドバルブを提供すること。 【解決手段】アジャストスクリュ222外周面とセンタ
ポスト202内周面の間に流路10を設け、更にシム1
7に溝17cを設けることにより、ポート部204に設
けられた流入口8から流れ込んだ流体が、プランジャ2
06外周に沿って、センタポスト202側へ流出し、シ
ム17の溝17c及び流路10を通ってソレノイドバル
ブ外へ排出されることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体の制御を行な
うソレノイドバルブに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電磁弁としてのソレノイ
ドバルブには、図4に示すようなものがある。図4
(a)はソレノイドバルブ100の概略構造を示す断面
図、(b)はそのD1部の拡大図である。
【0003】ソレノイドバルブ100は、コイル105
に通電することにより生じる磁力により、スプリング1
25の付勢力に抗してプランジャ106をセンタポスト
104側に吸引することにより流入ポート148に連通
する流出ポート155,156を開いて流量又は圧力を
制御する。
【0004】このようなソレノイドバルブ100を、自
動車のオートマチックトランスミッション(AT)等
の、構造上コンタミと呼ばれる金属の摩耗粉やごみ等の
異物の発生量が多い箇所に使用する場合には、ソレノイ
ド内部へのそれら異物の蓄積防止対策として、内部にも
油路を設ける必要があった。
【0005】従って、このソレノイドバルブ100で
は、図示されるように、アジャストスクリュ120の軸
心部に、ドレインポート123が軸方向に貫通するよう
に設けられている。
【0006】また、ソレノイドバルブ100では、吸引
力特性を電流に比例させるために、センタポスト104
の吸引部114の内周面126をプランジャ106側へ
向けて拡径するテーパ面とするとともに、プランジャ1
06のセンタポスト104側の端部の外周面132を、
吸引部114のテーパ面に嵌合するセンタポスト104
側で縮径となるテーパ面としている。
【0007】また、ソレノイドバルブ100を比例制御
とするために、センタポスト104の内周面126とプ
ランジャ106の外周面132とを一定間隔以上離間さ
せておく必要がある。
【0008】このため、センタポスト104とプランジ
ャ106との間に非磁性体からなる間隔規制部材として
のシム128を介在させている。
【0009】シム128は、略円筒形状をなし、センタ
ポスト104の吸引部114の内周面126の内径側端
部に設けられた凹部127に嵌合し、軸方向に突出して
設けられている。特に、極低温時(−30°C〜0°C
程度)には油の粘性上昇によりシム128とプランジャ
106が接触したときにプランジャ106が吸着されて
しまいヒステリシスが発生するので、シム128を円筒
形状とすることによりプランジャ106との接触面積を
小さくしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
構成を有するソレノイドバルブ100では、流入ポート
148から流れ込み、ドレインポート123に流出する
油路において、局所的にコンタミが付着し易い部分があ
った。
【0011】特に、図4(b)に拡大して示すように、
プランジャ106のテーパ面及びその付近の側面(図中
A,A’)や、プランジャ先端部付近のスプリング巻線
間(図中B)に付着量が多かった。
【0012】これらのポイントは、流路面積が急激に大
きくなる部分であり、よどみ(うず)の生じる部分であ
る。特にA部においてはプランジャに働く磁力によって
磁性コンタミを多く付着していた。
【0013】このように磁性体製の異物がプランジャ1
06の吸引部132に吸着されるとその吸引部の形状が
変化して、センタポスト104とのクリアランスが小さ
くなるので、吸引力が上昇して制御特性も変化し、耐久
性も低下するという問題があった。
【0014】また、スプリング125の巻線間Bにコン
タミが付着すると、スプリング125の伸縮動作を際に
抵抗となり、プランジャ106の応答性を損ねる原因と
もなっていた。
【0015】本発明はかかる従来技術の課題を解決する
ためになされたものであって、その目的とするところ
は、流体中の異物の影響による性能の低下を防止できる
信頼性の高いソレノイドバルブを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にあっては、コイルにより励磁される円筒形状
のセンタポストと、前記センタポストから軸方向に所定
距離隔てて備えられるポート部と、前記センタポストと
ポート部の間に形成されると共に、制御する流体が流入
するプランジャ室と、前記プランジャ室の中に軸方向に
移動可能に収納されるプランジャと、前記プランジャを
ポート部側へ付勢する付勢手段と、前記センタポストの
中空部に嵌装され、前記付勢手段に当接しつつ軸方向の
位置を変えることによりプランジャに与える付勢力を調
整可能とする付勢力調整手段と、前記プランジャがセン
タポスト側に移動した際に、前記センタポスト及びプラ
ンジャの互いに対向する端部と当接して最小間隔を規制
する間隔規制部材と、を備え、前記コイルへの通電量に
応じてプランジャを移動させ、ポート部を流れる流体を
制御するソレノイドバルブにおいて、前記プランジャの
外周に沿った第1の流路と、前記センタポストの中空部
と付勢力調整手段の間に設けられた第2の流路と、前記
プランジャがセンタポスト側に移動した際に、前記間隔
規制部材により遮断される前記第1の流路と第2の流路
を連通させるための第3の流路と、を備えることを特徴
とする。
【0017】これにより、プランジャ室へと流れ込んだ
流体は、プランジャ外周に沿った第1の流路から、セン
タポストの中空部と付勢力調整手段の間に設けられた第
2の流路へと流出してソレノイドバルブ外へ排出される
ので、その流路において、急激に進行方向を変えること
なくほぼ直線状に流れていくことができ、よどみやうず
を生じることを防止でき、コンタミの局所的な付着を防
ぐことができる。
【0018】プランジャがセンタポスト側に移動した際
に、間隔規制部材が第1の流路と第2の流路を遮断して
も、第3の流路により、プランジャ室へと流れ込んだ流
体を第1の流路から第2の流路へと疎通させることがで
きる。
【0019】また、前記間隔規制部材は、前記付勢手段
が挿通される環状部材であり、前記第3の流路は、該間
隔規制部材に形成された溝であることも好ましい。
【0020】この構成によると、環状の間隔規制部材に
より付勢手段へと向かう流体が抑制され、かつ、間隔規
制部材が第1の流路と第2の流路を遮断してもセンタポ
スト側の端部に形成された溝が第3の流路として機能し
てプランジャ室へと流れ込んだ流体を第1の流路から第
2の流路へと疎通させることができる。
【0021】また、前記付勢力調整手段は、前記センタ
ポストの中空部に設けられたネジにより軸方向に移動す
るアジャストスクリューであることも好適である。
【0022】これにより、ソレノイドバルブの組み立て
後に付勢手段の付勢力を調節することが可能となる。
【0023】また、前記間隔規制部材を、前記プランジ
ャに取り付けることも好ましい。
【0024】これにより、付勢手段へと流れ込む流体を
軽減することができ、付勢手段にコンタミが付着するこ
とを防止することができる。
【0025】コイルにより励磁される円筒形状のセンタ
ポストと、前記センタポストから軸方向に所定距離隔て
て備えられるポート部と、前記センタポストとポート部
の間に形成されると共に、制御する流体が流入するプラ
ンジャ室と、前記プランジャ室の中に軸方向に移動可能
に収納されるプランジャと、前記プランジャがセンタポ
スト側に移動した際に、前記センタポスト及びプランジ
ャの互いに対向する端部と当接して最小間隔を規制する
間隔規制部材と、を備え、前記コイルへの通電量に応じ
てプランジャを移動させ、ポート部を流れる流体を制御
すると共に、プランジャの外周を通り前記センタポスト
の中空部へと接続した流路により流体を排出可能とした
ソレノイドバルブにおいて、前記間隔規制部材は、非磁
性体であり、前記センタポストとプランジャの対向面の
少なくとも1方を全面的に覆うことを特徴とする。
【0026】これにより、非磁性体の間隔規制部材に磁
性コンタミが付着することが抑制される。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を説明する。尚、この実施の形態に
記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対
配置などは、特に特定的な記載がないかぎりは、この発
明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0028】(第1の実施の形態)図1は本発明の第1
の実施の形態に係るソレノイドバルブ1を示している。
【0029】すなわち、このソレノイドバルブ1は、セ
ンタポスト2と、このセンタポスト2を取り囲むように
設けられるコイル3と、センタポスト2と軸方向に所定
間隔を隔てて設けられるポート部4と、を備えている。
【0030】このコイル3の内周面とセンタポスト2及
びポート部4の対向面とによって中空のプランジャ室5
が形成され、このプランジャ室5内にプランジャ6が軸
方向に移動自在に挿入されている。プランジャ6とセン
タポスト2との間には付勢手段としてのスプリング7が
装着されて、このスプリング7のばね力によって、プラ
ンジャ6がポート部4に対して押圧されている。
【0031】前記ポート部4には軸方向に貫通する流入
口8が設けられ、ポート部4の付け根位置には第1流出
口9が設けられ、更に、センタポスト2には第2の流路
としての第2流出口10が設けられている。
【0032】センタポスト2には中心軸方向に貫通する
貫通孔21が設けられ、この貫通孔21にスプリング7
の設定荷重を調整する付勢力調整手段としてのアジャス
トスクリュ22が圧入により嵌装されており、このアジ
ャストスクリュ22外周面に沿って、上記第2流出口1
0が形成されている。
【0033】また、アジャストスクリュ22のプランジ
ャ室5に面する端部にスプリング7の一端が係合してい
る。
【0034】センタポスト2のプランジャ室5に面する
端面は中央付近から外径端に向けて徐々にプランジャ室
側に突出するテーパ面を有しており、全体として、プラ
ンジャ6のセンタポスト2側先端部形状に対応した形状
となっている。また、センタポスト2の端面は磁路を形
成するロアプレート11の円筒部11a先端と軸方向に
所定間隔を隔てて対向している。
【0035】コイル3はボビン31にコイル32を巻き
付けた構成で、センタポスト2はボビン31の上半部内
周に嵌着され、下半部がプランジャ室5となっており、
ポート部4はコイル3の下端開口部を塞ぐように設けら
れている。
【0036】コイル3の下端面にはロアプレート11が
当接している。ロアプレート11はフランジ付き円筒形
状で、フランジ部11bがコイル3下端面に当接し、円
筒部11aがコイル3のボビン31内周に埋め込まれて
いる。
【0037】また、ロアプレート11の円筒部11a内
周は薄肉の樹脂部4aで被覆されている。上記ボビン3
1、薄肉樹脂部4aおよびポート部4はロアプレート1
1をインサートして一体成形されている。
【0038】また、センタポスト2の上端部はコイル3
の上端からさらに上方に突出しており、センタポスト2
上端部に磁路を形成するヨークとなる環状のアッパプレ
ート12の内径端が固定されている。
【0039】アッパプレート12とコイル3の間にはコ
ネクタ部13が介装されている。このコネクタ部13に
は端子14aが設けられたソケット部14が連結され、
コイル3から延びる図示しないリード線等がコネクタ部
13に埋設されている。
【0040】コイル3はケース15内に収容され、ケー
ス15の上端開口部にアッパプレート12の外径端が嵌
合固定され、ケース15の下端開口部にロアプレート1
1のフランジ部11bの外径端が嵌合固定されている。
これにより、コイル3を励磁した際の磁気回路Hは、セ
ンタポスト2,プランジャ6,ロアプレート11,ケー
ス15およびアッパプレート12を通ってセンタポスト
2に戻るように形成される。
【0041】コイル3内周にはプランジャ6を軸方向に
摺動自在に案内する軸受部材としての段付き円筒形状の
スリーブ16が設けられている。スリーブ16は非磁性
材製で、プランジャ室5の下半部内周に所定の隙間gを
介して配置される軸受部161と、軸受部161の下端
から段差部を介して下方に延びてポート部4の流入口8
内周に嵌着される嵌合筒部162と、から構成されてお
り、軸受部161の下端部に連通穴163が設けられて
いる。
【0042】プランジャ6は、前記スリーブ16の軸受
部161上端よりも上方に位置し、軸受部161の内径
よりも大径で、かつコイル3内径よりも小径でコイル3
内周との間に所定の隙間を形成する大径部61と、大径
部61の下端から下方に延びて軸受部161内周に摺動
自在に接触するスライド部62と、スライド部62より
も小径でスライド部62下端からさらに下方に延びて軸
受部161下部に開口する連通穴163に面する小径部
63と、小径部63の下端からさらに下方に延びてポー
ト部4の流入口8内周に摺動自在に挿入される筒状バル
ブ部64とから構成され、この筒状バルブ部64の側壁
に部分的に開口する開口部としての開口穴65が設けら
れている。
【0043】この筒状バルブ部64の開口穴65は丸穴
で、円周方向に複数設けられており、通電していない状
態では、開口穴65上端と筒状バルブ部64の上端位置
との間にスリーブ16の嵌合筒部162内周に密接して
開口穴65を閉塞するオーバーラップ部66が設けられ
ている。
【0044】このオーバラップ部66があまり大きいと
開口するまでのストロークが長くなってしまい電流を増
加しても制御圧がなかなか下がらず、下がり始めると急
に下がって電流との比例性が無くなってしまうので、シ
ール性を確保できる範囲で可及的に小さくすることが望
ましい。
【0045】また、プランジャ外周面と樹脂部4aとの
間には隙間が形成されており、流入口8から流入した流
体をセンタポスト側へ導く、第1の流路となっている。
【0046】ポート部4は、コイル3下端面よりも下方
に突出する差し込み筒部41を備えており、この差し込
み筒部41に流入口8が貫通形成されている。差し込み
筒部41外周には取付穴30との嵌合部のシールを図る
Oリング等のシール部材42が装着されている。
【0047】差し込み筒部41内周に嵌合されるスリー
ブ16の嵌合筒部162下端部外周には抜け止めリング
43が装着され、スリーブ16がプランジャ室5側に抜
けることを防止している。この抜け止めリング43はポ
ート部4と一体成形されており、スリーブ16の嵌合筒
部162下端がかしめ固定されている。
【0048】次に本願の特徴的部分である第2流出口及
びシムについて図2を用いて詳細に説明する。
【0049】図2は図1のシム付近の拡大図である。
【0050】プランジャ6のセンタポスト2側の端部に
は、環状の略円錐台形状の非磁性体製の間隔規制部材と
してのシム17が装着されている。プランジャ6がセン
タポスト2側に吸引される際、シム17がセンタポスト
2に当接し、プランジャ6とセンタポスト2とが密着し
ないように、その間隔を一定に規制しており、それによ
って、プランジャ6とセンタポスト2との間の吸引力を
常に比例制御できるようにしている。
【0051】シム17の軸心部には軸方向の貫通孔が設
けられており、この貫通孔17aにスプリング7が挿通
される。また、シム17は大径部17aと小径部17b
を有しており、小径部17bは軸方向に延びて貫通孔を
取り囲む様に突出し、装着状態ではその小径部17b
が、プランジャ6の大径部61先端の内周面に形成され
た凹部67に嵌合している。
【0052】一方、シム17の大径側端部には第3の流
路としての溝17cが形成され、シム17とセンタポス
ト2が当接した状態においても、流入口8から流入し、
プランジャ外周面に沿った第1の流路と、第2の流路で
ある第2流出口10とを連通させる。
【0053】これにより、プランジャ6の位置に拘ら
ず、流入口8から流入した流体がほぼ直線状の流路を取
ってセンタポスト2側から排出され、その流路中によど
みが生じることもないため、コンタミの付着を防止する
ことができる。
【0054】また、アジャストスクリュ22の外周部に
溝22aを形成し、センタポスト2との間に第2流出口
10を設けたので、プランジャ6外周面に沿って流れて
きた流体が、スプリング7の内部に流れ込まずに、第2
流出口10を通ってソレノイドバルブ1外に排出される
ため、スプリング7の巻線間にコンタミが付着すること
もない。
【0055】更に、コイルにより励磁され、吸着力を有
する部位においても、十分な流路を確保することによ
り、油の流れでセルフクリーニングが可能となり、磁性
コンタミの付着を防止できる。
【0056】尚、シムの材質は非磁性体で作動,熱衝撃
に対する耐久性を満足すればよく、ステンレス(SUS
303,304),銅,真鍮,樹脂等を用いることがで
きる。
【0057】また、組み立て後のスプリング7の調整が
不要な場合には、アジャストスクリュ22の代わりにア
ジャストピンを用いることも可能である。この場合には
組み立ての際に、スプリング7の付勢力が所定量となる
ように、アジャストピンの固定位置を正確に設定する必
要がある。
【0058】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施
の形態に係るソレノイドバルブのシム付近の拡大図を図
3に示す。
【0059】上記第1の実施の形態においては、シム1
7をプランジャ6のセンタポスト2側端部に取り付けて
いたが、本実施の形態においては、センタポスト2のプ
ランジャ6側端部に従来と同様に取り付けた。
【0060】ただし、シム17の外径側には溝17cを
設け、プランジャ6外周面に沿って流れ込んだ流体が、
よどみなく、スムーズに第2流出口10に流れていくよ
うに配慮されている。
【0061】このような構成においてもやはり、流体が
よどみなく流れることから、コンタミの局所的な付着を
防止することができる。
【0062】その他の構成および作用については第1の
実施の形態と同一なので、同一の構成部分については同
一の符号を付して、その説明は省略する。
【0063】(第3の実施の形態)図5は本発明の第3
の実施の形態に係るソレノイドバルブ201を示してい
る。
【0064】すなわち、このソレノイドバルブ201
は、センタポスト202と、このセンタポスト202を
取り囲むように設けられるコイル203と、センタポス
ト202と軸方向に所定間隔を隔てて設けられるポート
部204と、を備えている。
【0065】このコイル203の内周面とセンタポスト
202及びポート部204の対向面とによって中空のプ
ランジャ室205が形成され、このプランジャ室205
内にプランジャ206が軸方向に移動自在に挿入されて
いる。
【0066】プランジャ206とセンタポスト202と
の間には付勢手段としてのスプリング207が装着され
て、このスプリング207のばね力によって、プランジ
ャ206がポート部204に対して押圧されている。
【0067】前記ポート部204には軸方向に貫通する
流入口208が設けられ、ポート部204の付け根位置
には第1流出口209が設けられ、更に、センタポスト
202には第2の流路としての第2流出口210が設け
られている。
【0068】センタポスト202には中心軸方向に貫通
する貫通孔221が設けられ、この貫通孔221にスプ
リング207の設定荷重を調整する付勢力調整手段とし
てのアジャストスクリュ222が嵌装されている。
【0069】また、アジャストスクリュ222のプラン
ジャ室205に面する端部にスプリング207の一端が
係合している。
【0070】センタポスト202のプランジャ室205
に面する端面は中央付近から外径端に向けて徐々にプラ
ンジャ室205側に突出するテーパ面を有している。
【0071】また、センタポスト202の端面は磁路を
形成するロアプレート211の円筒部211a先端と軸
方向に所定間隔を隔てて対向している。
【0072】コイル203はボビン231にコイル23
2を巻き付けた構成で、センタポスト202はボビン2
31の上半部内周に嵌着され、下半部がプランジャ室2
05となっており、ポート部204はコイル203の下
端開口部を塞ぐように設けられている。
【0073】コイル203の下端面にはロアプレート2
11が当接している。ロアプレート211はフランジ付
き円筒形状で、フランジ部211bがコイル203下端
面に当接し、円筒部211aがコイル203のボビン2
31内周に埋め込まれている。
【0074】また、ロアプレート211の円筒部211
a内周は薄肉の樹脂部204aで被覆されている。上記
ボビン231、薄肉樹脂部204aおよびポート部20
4はロアプレート211をインサートして一体成形され
ている。
【0075】また、センタポスト202の上端部はコイ
ル203の上端からさらに上方に突出しており、センタ
ポスト202上端部に磁路を形成するヨークとなる環状
のアッパプレート212の内径端が固定されている。
【0076】アッパプレート212とコイル203の間
にはコネクタ部213が介装されている。このコネクタ
部213には端子214aが設けられたソケット部21
4が連結され、コイル203から延びる図示しないリー
ド線等がコネクタ部213に埋設されている。
【0077】コイル203はケース215内に収容さ
れ、ケース215の上端開口部にアッパプレート212
の外径端が嵌合固定され、ケース215の下端開口部に
ロアプレート211のフランジ部211bの外径端が嵌
合固定されている。これにより、コイル203を励磁し
た際の磁気回路Hは、センタポスト202,プランジャ
206,ロアプレート211,ケース215およびアッ
パプレート212を通ってセンタポスト202に戻るよ
うに形成される。
【0078】コイル203内周にはプランジャ206を
軸方向に摺動自在に案内する軸受部材としての段付き円
筒形状のスリーブ216が設けられている。スリーブ2
16は非磁性材製で、プランジャ室205の下半部内周
に所定の隙間gを介して配置される軸受部216aと、
軸受部216aの下端から段差部を介して下方に延びて
ポート部204の流入口208内周に嵌着される嵌合筒
部216bと、から構成されており、軸受部216aの
下端部に連通穴216cが設けられている。
【0079】プランジャ206は、前記スリーブ216
の軸受部216a上端よりも上方に位置し、軸受部21
6aの内径よりも大径で、かつコイル203内径よりも
小径でコイル203内周との間に所定の隙間を形成する
大径部206aと、大径部206aの下端から下方に延
びて軸受部216a内周に摺動自在に接触するスライド
部206bと、スライド部206bよりも小径でスライ
ド部206b下端からさらに下方に延びて軸受部216
a下部に開口する連通穴216cに面する小径部206
cと、小径部206cの下端からさらに下方に延びてポ
ート部204の流入口208内周に摺動自在に挿入され
る筒状バルブ部206dとから構成され、この筒状バル
ブ部206dの側壁に部分的に開口する開口部としての
開口穴206eが設けられている。
【0080】この筒状バルブ部206dの開口穴206
eは丸穴で、円周方向に複数設けられており、通電して
いない状態では、開口穴206e上端と筒状バルブ部2
06dの上端位置との間にスリーブ216の嵌合筒部2
06b内周に密接して開口穴206eを閉塞するオーバ
ーラップ部206fが設けられている。
【0081】このオーバラップ部206fがあまり大き
いと開口するまでのストロークが長くなってしまい電流
を増加しても制御圧がなかなか下がらず、下がり始める
と急に下がって電流との比例性が無くなってしまうの
で、シール性を確保できる範囲で可及的に小さくするこ
とが望ましい。
【0082】また、プランジャ外周面と樹脂部204a
との間には隙間が形成されており、流入口208から流
入した流体をセンタポスト側へ導く、第1の流路となっ
ている。
【0083】ポート部204は、コイル203下端面よ
りも下方に突出する差し込み筒部241を備えており、
この差し込み筒部241に流入口8が貫通形成されてい
る。差し込み筒部241外周には取付穴230との嵌合
部のシールを図るOリング等のシール部材242が装着
されている。
【0084】差し込み筒部241内周に嵌合されるスリ
ーブ216の嵌合筒部206b下端部外周には抜け止め
リング243が装着され、スリーブ216がプランジャ
室205側に抜けることを防止している。この抜け止め
リング243はポート部204と一体成形されており、
スリーブ216の嵌合筒部206b下端がかしめ固定さ
れている。
【0085】次に本願の特徴的部分である間隔規制部材
としてのシム217について図6を参照して詳細に説明
する。
【0086】シム217は非磁性体で構成されており、
磁性コンタミを付着させないようになっている。シム2
17は、プランジャ206の外周側からの流体のながれ
をスムーズなものとするように、内周面217aには周
方向の溝等は形成されていない。かつ比例制御動作を行
なうためにテーパ状となっているセンタポスト202の
端面に倣い、かつそのほぼ全面を覆うような形状の外周
面217bとしている。
【0087】外周面217bの上部にはセンタポスト2
02の開口孔202aに嵌合する円筒部217cが備え
られている。
【0088】内周面217aも、外周面217bと同様
に概略テーパ状となっており、プランジャ206の先端
部が当接する部位には、環状の座面217dが形成され
ている。
【0089】このようなシム217を備えることによ
り、シム217に磁性コンタミが付着することが抑制さ
れ、ソレノイドバルブ201の制御特性を長期に渡り安
定させることが可能となる。
【0090】図7は、シム217のセンタポスト202
側の端部217eとセンタポスト202のテーパ状段部
202bとの隙間を排除した構成であり、このように、
可能な限り流体のスムーズな流れを阻害する要因となる
隙間や段差をなくすことも異物付着を防止する上で効果
的である。
【0091】また、シム217と同様の構成のシムをプ
ランジャ206のセンタポスト202側の端面に備えて
も同様の効果を得ることができる。
【0092】尚、シム217の材質としては、例えばア
ルミニウム合金や樹脂材料、非磁性となるステンレス材
等を採用することができる。
【0093】
【発明の効果】本発明によると、ポート部からプランジ
ャ室へと流れ込んだ流体は、プランジャ外周に沿った第
1の流路から、第3の流路を介してセンタポストの中空
部と付勢力調整手段の間に設けられた第2の流路へと流
出してソレノイドバルブ外へ排出されるので、その流路
において、急激に進行方向を変えることなくほぼ直線状
に流れていくことができ、よどみやうずを生じることを
防止でき、異物の局所的な付着を防ぐことができ、流体
中の異物の影響による性能の低下を防止してソレノイド
バルブの信頼性向上を図ることができる。
【0094】付勢手段が挿通される環状の間隔規制部材
とすることで、第1の流路から付勢手段へと向かう流体
が抑制され付勢手段に対する異物付着を低減し、かつ、
間隔規制部材が第1の流路と第2の流路を遮断しても形
成された溝が第3の流路となり、プランジャ室へと流れ
込んだ流体を第1の流路から第2の流路へと疎通させる
ことができる。
【0095】付勢力調整手段をアジャストスクリューと
することで、ソレノイドバルブの組み立て後に付勢手段
の付勢力を調節することが可能となる。
【0096】間隔規制部材をプランジャに取り付けるこ
とで、付勢手段へと流れ込む流体を軽減することがで
き、付勢手段に異物が付着することを防止することがで
きる。間隔規制部材を非磁性体とし、前記センタポスト
とプランジャの対向面の少なくとも1方を全面的に覆う
ことによって、プランジャまたはセンタポストに磁性コ
ンタミが付着することが抑制され、磁性コンタミ付着の
影響による性能の低下を防止してソレノイドバルブの信
頼性向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1の実施の形態に係るソレノイドバル
ブの断面構成説明図である。
【図2】図2(a)は図1の要部拡大図,図2(b)は
第1の実施の形態に係るシムの斜視図である。
【図3】図3は本発明の第2の実施の形態に係るソレノ
イドバルブの要部拡大図である。
【図4】図4(a)は従来のソレノイドバルブの断面構
成説明図、(b)はその要部拡大図である。
【図5】図5は本発明の第3の実施の形態に係るソレノ
イドバルブの断面構成説明図である。
【図6】図6は本発明の第3の実施の形態に係るソレノ
イドバルブのシムの拡大図である。
【図7】図7は本発明の第3の実施の形態に係るソレノ
イドバルブの要部拡大図である。
【符号の説明】
1,201 ソレノイドバルブ 2,202 センタポスト 202a 開口孔 202b テーパ状段部 21,221 貫通孔 22,222 アジャストスクリュ 3,203 コイル 31,231 ボビン 32,232 コイル部 4,204 ポート部 4a,204a 薄肉樹脂部 41,241 差し込み筒部 42,242 Oリング 43,243 抜け止めリング 5,205 プランジャ室 6,206 プランジャ 61,206a 大径部 62,206b スライド部 63,206c 小径部 64,206d 筒状バルブ部 65,206e 開口穴 66,206f オーバーラップ部 7,207 スプリング 8,208 流入口 9,209 第1流出口 10,210 第2流出口 11,211 ロアプレート 11a,211a 円筒部 11b,211b フランジ部 12,212 アッパプレート 13,213 樹脂モールド部 14,214 ソケット部 14a,214a 端子 15,215 ケース 16,216 スリーブ(軸受部材) 161,216a 軸受部 162,206b 嵌合筒部 163,216c 連通穴 17,217 シム 217a 内周面 217b 外周面 217c 円筒部 217d 座面 217e 端部 30 取付穴

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルにより励磁される円筒形状のセン
    タポストと、 前記センタポストから軸方向に所定距離隔てて備えられ
    るポート部と、 前記センタポストとポート部の間に形成されると共に、
    制御する流体が流入するプランジャ室と、 前記プランジャ室の中に軸方向に移動可能に収納される
    プランジャと、 前記プランジャをポート部側へ付勢する付勢手段と、 前記センタポストの中空部に嵌装され、前記付勢手段に
    当接しつつ軸方向の位置を変えることによりプランジャ
    に与える付勢力を調整可能とする付勢力調整手段と、 前記プランジャがセンタポスト側に移動した際に、前記
    センタポスト及びプランジャの互いに対向する端部と当
    接して最小間隔を規制する間隔規制部材と、 を備え、前記コイルへの通電量に応じてプランジャを移
    動させ、ポート部を流れる流体を制御するソレノイドバ
    ルブにおいて、 前記プランジャの外周に沿った第1の流路と、前記セン
    タポストの中空部と付勢力調整手段の間に設けられた第
    2の流路と、 前記プランジャがセンタポスト側に移動した際に、前記
    間隔規制部材により遮断される前記第1の流路と第2の
    流路を連通させるための第3の流路と、 を備えることを特徴とするソレノイドバルブ。
  2. 【請求項2】 前記間隔規制部材は、前記付勢手段が挿
    通される環状部材であり、 前記第3の流路は、該間隔規制部材に形成された溝であ
    ることを特徴とする請求項1に記載のソレノイドバル
    ブ。
  3. 【請求項3】 前記付勢力調整手段は、前記センタポス
    トの中空部に設けられたネジにより軸方向に移動するア
    ジャストスクリューであることを特徴とする請求項1ま
    たは2のいずれかに記載のソレノイドバルブ。
  4. 【請求項4】 前記間隔規制部材を、前記プランジャに
    取り付けることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    に記載のソレノイドバルブ。
  5. 【請求項5】 コイルにより励磁される円筒形状のセン
    タポストと、 前記センタポストから軸方向に所定距離隔てて備えられ
    るポート部と、 前記センタポストとポート部の間に形成されると共に、
    制御する流体が流入するプランジャ室と、 前記プランジャ室の中に軸方向に移動可能に収納される
    プランジャと、 前記プランジャがセンタポスト側に移動した際に、前記
    センタポスト及びプランジャの互いに対向する端部と当
    接して最小間隔を規制する間隔規制部材と、 を備え、前記コイルへの通電量に応じてプランジャを移
    動させ、ポート部を流れる流体を制御すると共に、プラ
    ンジャの外周を通り前記センタポストの中空部へと接続
    した流路により流体を排出可能としたソレノイドバルブ
    において、 前記間隔規制部材は、非磁性体であり、前記センタポス
    トとプランジャの対向面の少なくとも1方を全面的に覆
    うことを特徴とするソレノイドバルブ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007091300A1 (ja) * 2006-02-07 2007-08-16 Koganei Corporation 比例電磁弁
KR100993766B1 (ko) 2008-07-16 2010-11-12 발레오전장시스템스코리아 주식회사 솔레노이드 조립체
US10035152B2 (en) 2016-03-29 2018-07-31 Hyundai Motor Company Solenoid valve

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