JPH1171711A - 橋梁の耐風防振装置 - Google Patents

橋梁の耐風防振装置

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JPH1171711A
JPH1171711A JP24618897A JP24618897A JPH1171711A JP H1171711 A JPH1171711 A JP H1171711A JP 24618897 A JP24618897 A JP 24618897A JP 24618897 A JP24618897 A JP 24618897A JP H1171711 A JPH1171711 A JP H1171711A
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JP
Japan
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bridge
wind
vibration
plates
protection
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP24618897A
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Inventor
Isao Kurahashi
勲 倉橋
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1171711A publication Critical patent/JPH1171711A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 橋桁の左右両側に遮風壁を有する橋梁の風に
よる振動を抑制する。 【解決手段】 橋桁1の左右両側に設けられた遮風壁3
の各上端部外側に、水平より斜め上向きのプレート4を
取り付けることにより、橋桁1の風下側に発生するカル
マン渦の曲率を小さくし、カルマン渦による巻き込みの
発生を抑制して橋梁1の撓み振動を防止できるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、橋梁に関し、特に
その耐風性安定化構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、橋梁は、図5に示すように橋桁
1をそなえるとともに、橋桁1の左右両側部に、通行車
両等の安全を確保するための垂直状の防護壁2がそれぞ
れ設置されており、各防護壁2の上部に風を遮る垂直状
の遮風壁(もしくは防風壁)3がそれぞれ取り付けられ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、遮風壁3を
取り付けられた橋梁は、遮風壁の設けられていない橋梁
に比べて橋桁が或る風速域での振動振幅が大きくなり、
その結果耐風性が悪くなるという問題点がある。すなわ
ち、遮風壁にプレートが取り付けられていない場合、す
なわち図5に示した従来の橋梁では、遮風壁の風下側に
カルマン渦が発生し、このカルマン渦による渦励振力が
橋梁に作用して橋梁に振動が発生する。本発明は、遮風
壁を橋桁の左右両側部に設けられた橋梁における上記の
問題点の解決をはかろうとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、橋桁と、同橋
桁の左右両側にそれぞれ垂直状に設置された防護壁と、
同各防護壁の上部に垂直状に取り付けられた遮風壁とを
そなえた橋梁において、上記各遮風壁の上部外側に、そ
れぞれ水平より斜め上向きのプレートを取り付けて課題
解決の手段としている。
【0005】また、橋桁と、同橋桁の左右両側にそれぞ
れ垂直状に設置された防護壁と、同各防護壁の上部に垂
直状に取り付けられた遮風壁とをそなえた橋梁におい
て、上記各防護壁の下部外側に、それぞれ水平より斜め
下向きのプレートを取り付けて課題解決の手段としてい
る。
【0006】さらに、橋桁と、同橋桁の左右両側にそれ
ぞれ垂直状に設置された防護壁と、同各防護壁の上部に
垂直状に取り付けられた遮風壁とをそなえた橋梁におい
て、上記各遮風壁の高さ方向中央部の外側に、水平より
斜め上向きのプレートを取り付けて課題解決の手段とし
ている。
【0007】本発明では、プレートが、流れの剥離を抑
制して、カルマン渦の曲率を小さくするよう作用するの
で、カルマン渦による巻き込みの発生が抑制され、その
結果橋梁の撓み振動を防止できるようになる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施形
態について説明すると、図1は本発明の第1実施形態と
しての橋梁の耐風防振装置の正断面図、図2は本発明の
第2実施形態としての橋梁の耐風防振装置の正断面図、
図3は本発明の第3実施形態としての橋梁の耐風防振装
置の正断面図、図4は本発明の第4実施形態としての橋
梁の耐風防振装置の正断面図である。なお、図1〜4中
図5と同じ符号はほぼ同一の部材を示している。
【0009】図1により第1実施形態について説明す
る。この実施形態のものも、橋桁1の左右両側部に防護
壁2が設置されており、各防護壁2の上部にそれぞれ取
り付けられた遮風壁3の各上端部の外側に、水平より斜
め上向きのプレート4がそれぞれ取り付けられている。
プレート4は金属,樹脂などの平板体からなり、橋軸方
向に遮風壁3の全長にわたって取り付けられている。
【0010】図2に示した第2実施形態では、左右両側
の防護壁2の各下端部の外側に、水平より斜め下向きの
プレート5がそれぞれ取り付けられている。プレート5
は金属,樹脂などの平板体で構成され、橋軸方向に遮風
壁3の全長にわたって設けられている。
【0011】図3に示した第3実施形態では、左右両側
の遮風壁3の各上端部の外側に、水平より斜め上向きの
プレート4がそれぞれ取り付けられるとともに、各防護
壁2の下端部の下端部の外側に、水平よりも斜め下向き
のプレート5がそれぞれ取り付けられている。
【0012】図4に示した第4実施形態では、左右両側
の遮風壁3の高さ方向中央部外側に、水平より斜め上向
きのプレート4が取り付けられるとともに、遮風壁3と
防護壁2との接続部の外側に、水平より斜め下向きのプ
レート5が取り付けられている。
【0013】図1〜4中の符号θ1は上記第1〜第4の
各実施形態におけるプレート4の斜め上向き角を、符号
θ2は同プレート5の斜め下向き角をそれぞれ示してい
る。また寸法L1は同プレート4の幅を、寸法L2は同プ
レート5の幅をそれぞれ示している。
【0014】そして、角度θ1,θ2および寸法L1,L2
はいずれも風洞実験等で決定されるが、一例として、θ
1=0°〜25°,θ2=0°〜45°,L1=L2=[遮
風壁3の高さ]× 1/3が適当である。
【0015】図5に示した従来の橋梁の場合、橋桁断面
の後流域(風下域)に卓越した周期のカルマン渦が発生
し、このカルマン渦により或る風速域において振動が発
生していたが、第1〜第3実施形態のように、遮風壁3
の上端部または防護壁2の下端部、あるいはこれらの両
方に、斜め上向きのプレート4または斜め下向きのプレ
ート5を遮風壁3の全長にわたって、それぞれ設けたこ
とにより、卓越した周期のカルマン渦の発生が抑制さ
れ、或る風速域での振動振幅を低減できる。
【0016】このことは、プレート4,5を遮風壁3の
高さ方向中央部に取り付けた場合(第4実施形態)も同
様であり、また第4実施形態においてプレート4または
プレート5のいずれか一方を取り外した場合も同様であ
ることが、風洞試験により確認されている。
【表1】
【0017】[表1]は、各迎角αごとの渦励振振幅
(片振幅)の風洞試験結果を示すもので、[表1]中N
o.1は第3実施形態のものにおいてθ1=10°,θ2
=45°の場合を、No.2は第2実施形態のものにお
いてθ2=45°の場合を、No.3は第1実施形態のも
のにおいてθ1=10°の場合を、No.4は第4実施形
態のものにおいてθ1=10°,θ2=45°の場合を、
No.5は第4実施形態のものにおいてθ1=20°,θ
2=45°の場合の試験結果である。
【0018】なお迎角αとは,主桁断面に作用する風
(図1〜5で示す矢印)の向きが水平となす角度のこと
で、気流傾斜角とも呼ばれている。水平よりも上向き方
向の角度を+,下向き方向の角度を−としている。なお
この風洞試験ではα=±7°の範囲で試験を行なってい
る。
【0019】図6は、迎角αと限定振動の振幅推移の風
洞試験データをグラフ化したもので、線aは図5に示し
た従来の橋梁の場合を、また線bは第3実施形態の場合
を示している。なおこの試験は、θ1=10°,θ2=4
5°で行なわれた。
【0020】[表1],図6の記載は、迎角αが+3°
〜−7°の範囲では渦励振の発生が抑えられ、また +
5°< α+7°では0.07〜0.1mの振動が発生す
るものの、従来のものと比較して1/2以下に抑えられ
ていて、制振効果が得られることを示している。
【0021】なおθ1については、風洞試験における最
大角度20°よりも若干大きくてもほぼ同様の効果が得
られるものと推測でき、θ2については風洞試験におけ
る最大角度45°以下の範囲でほぼ同様の効果が得られ
るものと推測できる。
【0022】さらに、L1,L2については、遮風壁への
補強,耐風強度を考慮して、[遮風壁3の高さ]×1/
3が適切な値と考えられる。上記の風洞試験もL1,L2
についてはこの寸法で行なわれた。
【0023】図7は風洞試験の可視化写真で、(a)は本
発明の第3実施形態のものを迎角7°で試験したときの
風の流れ状態を示した写真であり、また(b)は図5に示
した従来のものの同様の写真である。図7(b)の場合、
橋梁模型の風下側に周期的な渦が認められるが、図7
(a)の場合、橋梁模型の風下側では渦の曲率が小さくな
り、周期的な渦の巻き込みの発生がない。
【0024】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の橋梁の耐
風防振装置によれば、橋桁と、同橋桁の左右両側にそれ
ぞれ設置された防護壁と、同各防護壁の上部にそれぞれ
取り付けられた遮風壁とをそなえた橋梁において、各遮
風壁の上部外側または高さ方向中央部外側に上向きのプ
レートを取り付け、あるいは防護壁の下部外側に下向き
のプレートを取り付けることにより、橋梁の風下に発生
するカルマン渦の曲率を小さくでき、これにより橋梁の
撓み振動を防止できる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての橋梁の耐風防振
装置の正断面図。
【図2】本発明の第2実施形態としての橋梁の耐風防振
装置の正断面図。
【図3】本発明の第3実施形態としての橋梁の耐風防振
装置の正断面図。
【図4】本発明の第4実施形態としての橋梁の耐風防振
装置の正断面図。
【図5】従来の橋梁を示す正断面図。
【図6】本発明の橋梁の耐風防振装置の風洞試験結果を
示すグラフ。
【図7】(a)本発明の第3実施形態のものの風洞試験に
おける可視化写真。 (b)従来のものの同様の写真。
【符号の説明】
1 橋梁 2 防護壁 3 遮風壁 4 水平より斜め上向きのプレート 5 水平より斜め下向きのプレート

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 橋梁において、橋桁と、同橋桁の左右両
    側にそれぞれ垂直状に設置された防護壁と、同各防護壁
    の上部に垂直状に取り付けられた遮風壁とをそなえ、同
    各遮風壁の上部外側に、それぞれ水平より斜め上向きの
    プレートが取り付けられていることを特徴とする、橋梁
    の耐風防振装置。
  2. 【請求項2】 橋梁において、橋桁と、同橋桁の左右両
    側にそれぞれ垂直状に設置された防護壁と、同各防護壁
    の上部に垂直状に取り付けられた遮風壁とをそなえ、上
    記各防護壁の下部外側に、それぞれ水平より斜め下向き
    のプレートが取り付けられていることを特徴とする、橋
    梁の耐風防振装置。
  3. 【請求項3】 橋梁において、橋桁と、同橋桁の左右両
    側にそれぞれ垂直状に設置された防護壁と、同各防護壁
    の上部に垂直状に取り付けられた遮風壁とをそなえ、同
    各遮風壁の高さ方向中央部の外側に、水平より斜め上向
    きのプレートが取り付けられていることを特徴とする、
    橋梁の耐風防振装置。
JP24618897A 1997-08-27 1997-08-27 橋梁の耐風防振装置 Withdrawn JPH1171711A (ja)

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JP24618897A JPH1171711A (ja) 1997-08-27 1997-08-27 橋梁の耐風防振装置

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JPH1171711A true JPH1171711A (ja) 1999-03-16

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101793005A (zh) * 2010-02-26 2010-08-04 招商局重庆交通科研设计院有限公司 抗风栏杆

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Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20041102