JPH1171145A - 急結材、吹付材料、及び急結性吹付セメントコンクリート - Google Patents

急結材、吹付材料、及び急結性吹付セメントコンクリート

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JPH1171145A
JPH1171145A JP10176970A JP17697098A JPH1171145A JP H1171145 A JPH1171145 A JP H1171145A JP 10176970 A JP10176970 A JP 10176970A JP 17697098 A JP17697098 A JP 17697098A JP H1171145 A JPH1171145 A JP H1171145A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 材齢28日後の強度が低下しにくい吹付材料
とすることができ、高強度化することができる急結材、
吹付材料及び急結性吹付セメントコンクリートの提供。 【解決手段】 カルシウムアルミネート、硫酸塩、及
び、カルシウムアルミネートと硫酸塩の合計100重量
部に対して10重量部未満のアルカリ金属アルミン酸
塩、並びに、カルシウムアルミネート、硫酸塩、アルカ
リ金属アルミン酸塩、及びアルカリ金属炭酸塩の合計1
00重量部中、0〜5重量部のアルカリ金属炭酸塩を含
有してなる急結材。セメントと、該急結材とを含有して
なる吹付材料。該吹付材料を含有してなる急結性吹付セ
メントコンクリート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、道路、鉄
道、及び導水路等のトンネルにおいて、露出した地山面
へ吹付ける時に使用する急結材、吹付材料、及び急結性
吹付セメントコンクリートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トンネル掘削等露出した地山の崩
落を防止するために急結材をコンクリートに配合した急
結性吹付コンクリートの吹付工法が行われている(特公
昭62−4149号公報)。
【0003】この工法は、通常、掘削工事現場に設置し
た計量混合プラントで、セメント、骨材、及び水を混合
して吹付コンクリートを調製し、アジテータ車で運搬
し、コンクリートポンプで圧送し、その途中に設けた合
流管で、他方から圧送した急結材と混合し、急結性吹付
コンクリートとして地山面に所定の厚みになるまで吹付
ける工法である。この吹付工法に使用する急結材として
は、カルシウムアルミネートに、アルカリ金属アルミン
酸塩やアルカリ金属炭酸塩等を混合したものが使用され
ていた。
【0004】この急結性吹付コンクリートは、凝結が速
く、コンクリートが速やかに硬化するので、崩落の危険
がある地山面を保護できるが、材齢28日後の長期強度
は、急結材を添加しない吹付コンクリートと比較する
と、約20〜30%低下するという課題があった。
【0005】このように、急結材の添加により強度低下
が起こるが、比較的安定した地山では地山を保護するの
には充分な強度であり、かなり不安定な地山において
は、吹付厚さを厚くすることにより対処されてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、吹付厚
さを厚くすることは、吹付材料の使用量が多くなるので
経済的に好ましくなく、作業時間も長くなるという課題
があった。近年、大断面トンネルの施工においては、地
山の露出面積が大きくなり、吹付材料の使用量も多く必
要とすることから、より高い強度発現性が期待できる急
結材及びそれを用いた吹付材料の需要が大きくなりつつ
あり、長期強度低下のない高強度吹付コンクリートが求
められるようになった。
【0007】本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、ある
特定の吹付工法用急結材を使用し吹付けを行うことによ
り、上記課題を解決できる知見を得て本発明を完成する
に至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、カルシ
ウムアルミネート、硫酸塩、及び、カルシウムアルミネ
ートと硫酸塩の合計100重量部に対して10重量部未
満のアルカリ金属アルミン酸塩、並びに、カルシウムア
ルミネート、硫酸塩、アルカリ金属アルミン酸塩、及び
アルカリ金属炭酸塩の合計100重量部中、0〜5重量
部のアルカリ金属炭酸塩を含有してなる急結材であり、
アルミン酸ナトリウムのM2 O/Al23 (MはN
a、K、又はLi)のモル比が1.02〜1.30であ
る該急結材である。そして、セメントと、該急結材とを
含有してなる吹付材料である。又、該吹付材料を含有し
てなる急結性吹付セメントコンクリートである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本発明ではセメントモルタルやコンクリートを総
称してセメントコンクリートという。
【0010】本発明で使用する吹付材料は、セメントと
急結材とを含有するものである。
【0011】本発明で使用するセメントとしては、通常
市販されている普通、早強、中庸熱、及び超早強等の各
種ポルトランドセメント、これらのポルトランドセメン
トにフライアッシュや高炉スラグ等を混合した各種混合
セメント、並びに、フルオロカルシウムアルミネートを
含有するフルオロセメント等が挙げられ、これらを微粉
末化して使用してもよい。吹付けに要求されるリバウン
ド率や粉塵量の低減、圧送性、強度発現性、及び施工性
等の性能により適したセメントを選択できるが、普通ポ
ルトランドセメントや早強ポルトランドセメントが好ま
しく、普通ポルトランドセメントがより好ましい。
【0012】本発明で使用する急結材は、カルシウムア
ルミネート、硫酸塩、アルミン酸塩、及び必要に応じて
炭酸塩を含有するものである。
【0013】本発明で使用するカルシウムアルミネート
とは、カルシアを含む原料と、アルミナを含む原料とを
混合して、キルンでの焼成や、電気炉での溶融等の熱処
理をして得られる、CaOとAl23 とを主たる成分と
し、水和活性を有する物質の総称であり、CaO及び/
又はAl23 の一部が、アルカリ金属酸化物、アルカリ
土類金属酸化物、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化鉄、ア
ルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ金属土類ハロゲン化
物、アルカリ金属硫酸塩、及びアルカリ土類金属硫酸塩
等と置換した化合物、あるいは、CaOとAl23 とを
主成分とするものに、これらが少量固溶した物質であ
る。鉱物形態としては、結晶質、非晶質いずれであって
もよい。
【0014】これらの中では、反応活性の点で、非晶質
が好ましく、C127 組成に対応する熱処理物を急冷し
た非晶質のカルシウムアルミネートがより好ましい。
【0015】カルシウムアルミネートの粒度は、ブレー
ン値で5000cm2 /g以上が好ましい。5000c
2 /g未満だと急結性や初期強度発現性が低下するお
それがある。
【0016】本発明で使用する硫酸塩は、強度発現性を
向上するために使用するものである。硫酸塩としては、
硫酸ナトリウムや硫酸カリウム等のアルカリ金属硫酸
塩、硫酸マグネシウムやセッコウ等のアルカリ土類金属
硫酸塩、並びに、硫酸アルミニウム等が挙げられ、これ
らの一種又は二種以上を併用してもよい。これらの中で
は、強度発現性の点で、セッコウが好ましい。
【0017】セッコウは、強度発現性を向上するために
使用するものである。セッコウとしては、無水セッコ
ウ、半水セッコウ、及び二水セッコウ等が挙げられ、こ
れらの一種又は二種以上を併用してもよい。これらの中
では、強度発現性の点で、無水セッコウが好ましい。
【0018】セッコウの粒度は、強度発現性の点で、ブ
レーン値で2500cm2 /g以上が好ましく、500
0cm2 /g以上がより好ましい。2500cm2 /g
未満だと強度発現性が低下するおそれがある。
【0019】硫酸塩の使用量は、カルシウムアルミネー
ト100重量部に対して、20〜200重量部が好まし
く、50〜150重量部がより好ましい。20重量部未
満だと強度発現性が小さく、200重量部を越えると初
期凝結が遅れ、地山に対する付着性が小さくなるおそれ
がある。
【0020】本発明で使用するアルカリ金属アルミン酸
塩(以下アルミン酸塩という)は、セメントの初期凝結
を促進するもので、水酸化アルミニウムとアルカリ金属
水酸化物を混合溶解し、乾燥して粉末状として得られる
ものである。
【0021】アルカリ金属アルミン酸塩は、M2 OとA
2 3 (MはNa、K、又はLi)を主成分とするも
のであり、水溶液と粉末の二種類がある。アルミン酸ナ
トリウムのM2 O/Al2 3 のモル比は1.02〜
1.30が好ましく、1.05〜1.20がより好まし
い。1.02未満だと急結性が小さいおそれがあり、
1.30を越えると吸湿して貯蔵安定性が小さくなるお
それがある。
【0022】アルミン酸塩としては、アルミン酸ナトリ
ウム、アルミン酸カリウム、及びアルミン酸リチウム等
が挙げられ、これらの一種又は二種以上を使用してもよ
い。これらの中では、凝結性の点で、アルミン酸ナトリ
ウムが好ましい。
【0023】アルミン酸塩の最大粒径は0.3mm以下
が好ましく、0.05〜0.2mmがより好ましい。
0.3mmを越えると急結性が低下するおそれがある。
【0024】これらのアルミン酸塩は、製造条件により
無水物又は結晶水を有するもの等が調製でき、いずれも
使用できるが、カルシウムアルミネートと混合したとき
の貯蔵安定性が向上する点で、アルミン酸塩の強熱減量
が10重量%以下が好ましく、5重量%以下がより好ま
しい。10重量%を越えるとカルシウムアルミネートと
混合した場合に貯蔵安定性が低下し、品質が低下するお
それがある。
【0025】アルミン酸塩の使用量は、カルシウムアル
ミネートと硫酸塩の合計100重量部に対して10重量
部未満であり、2〜8重量部が好ましい。10重量部以
上だと長期強度発現性が低下するおそれがある。
【0026】さらに、本発明では、必要に応じて、アル
カリ金属炭酸塩(以下炭酸塩という)を使用できる。本
発明で使用する炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、及び重炭酸ナトリウム等が挙げられ、これら
の一種又は二種以上が使用できる。
【0027】炭酸塩を多量に使用すると、吹付け時に凝
結が遅延し、ダレが見られるために、炭酸塩の使用量
は、カルシウムアルミネート、硫酸塩、アルミン酸塩、
及び炭酸塩の合計100重量部中、0〜5重量部であ
る。
【0028】急結材の使用量は、セメント100重量部
に対して、5〜30重量部が好ましく、7〜20重量部
がより好ましい。5重量部未満だと初期凝結が十分に得
られないおそれがあり、30重量部を越えると、長期強
度発現性が低下したり、配管等が閉塞したりし、経済的
に不利になるおそれがある。
【0029】本発明で使用する急結性吹付セメントコン
クリートは、吹付材料を含有するものである。
【0030】本発明では、必要に応じて、さらに、減水
剤や増粘剤等を使用してもよい。
【0031】本発明で使用する減水剤とは、セメントコ
ンクリートの流動性や急結材の分散安定性を改善するた
めに使用するものをいい、液状や粉状のものいずれも使
用できる。減水剤としては、ポリオール誘導体、リグニ
ンスルホン酸塩やその誘導体、及び高性能減水剤等が挙
げられ、これらの一種又は二種以上を併用してもよい。
これらの中では、高強度発現性や分散安定性の点で、高
性能減水剤が好ましい。
【0032】高性能減水剤により、急結材の使用量を少
なくでき、又、粉塵の発生量、及びリバウンド率を極め
て少なくできる。高性能減水剤としては、アルキルアリ
ルスルホン酸塩のホルマリン縮合物、ナフタレンスルホ
ン酸塩のホルマリン縮合物、メラミンスルホン酸塩のホ
ルマリン縮合物、及びポリカルボン酸系高分子化合物等
が挙げられ、液状や粉状のものいずれも使用でき、これ
らの一種又は二種以上を併用してもよい。これらの中で
は、粉塵の発生量やリバウンド率が少ない点で、ナフタ
レンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、メラミンスルホ
ン酸塩のホルマリン縮合物、及びポリカルボン酸系高分
子化合物が好ましい。
【0033】本発明で使用する増粘剤とは、セメントコ
ンクリートに粘性を与え、吹付直後のダレを防止し、リ
バウンド率を小さくし、粉塵発生を抑制するものをい
う。増粘剤としては、メチルセルロース、エチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース、及びヒドロキシエ
チルエチルセルロース等のセルロース類、アルギン酸、
アルギン酸ナトリウム、β−1,3グルカン、プルラ
ン、グアガム、カゼイン、及びウェランガム等の多糖
類、酢酸ビニル、エチレン、塩化ビニル、メタクリル
酸、アクリル酸、アクリル酸ナトリウム、及び不飽和カ
ルボン酸等のビニル重合体やこれらの共重合体、並び
に、酢酸ビニル重合体やその共重合体をケン化しポリビ
ニルアルコール骨格に変性したもの等のエマルジョン類
等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を併用しても
よい。これらの中では、初期凝結を阻害しにくい点で、
セルロース類が好ましい。
【0034】さらに、本発明では、セメントコンクリー
トの凝結時間を遅延させるために、有機酸又はその塩、
有機酸又はその塩と炭酸塩の混合物、リン酸塩、ホウ酸
又はその塩、及びアルコール類等の凝結遅延剤を使用し
てもよい。
【0035】本発明の吹付セメントコンクリートにおけ
る水の使用量は、強度発現性の点で、水/セメント比で
35%以上が好ましく、40〜55%がより好ましい。
35%未満だとセメントコンクリートが十分に混合でき
ないおそれがあり、55%を越えると強度発現性を阻害
するおそれがある。
【0036】本発明で使用する骨材は吸水率が低くて、
骨材強度が高いものが好ましく、細骨材率や骨材の最大
寸法は吹付けできれば特に制限されるものではない。細
骨材としては、川砂、山砂、石灰砂、及び珪砂等が使用
でき、粗骨材としては、川砂利、山砂利、及び石灰砂利
等が使用できる。
【0037】本発明の吹付工法においては、従来使用の
吹付設備等が使用できる。本発明の吹付工法としては、
要求される物性、経済性、及び施工性等に応じた種々の
吹付工法が可能である。
【0038】本発明の吹付工法としては、乾式吹付工法
も施工できるが、粉塵量が多くなるおそれがあるので、
急結材を混合する前に予め水をセメントコンクリート側
に加えて混練りした湿式吹付工法を使用することが好ま
しい。
【0039】湿式吹付工法としては、例えば、セメン
ト、細骨材、粗骨材、及び水を加えて混練し、空気圧送
し、途中にY字管を設け、その一方から急結材供給装置
により急結材を空気圧送し、合流混合して急結性湿式吹
付コンクリートとしたものを吹付ける方法が挙げられ
る。
【0040】減水剤や増粘剤は、セメントコンクリート
側、急結材側のどちら側にも添加でき、片側のみに使用
してもよく、両側に併用してもよいが、強度向上、リバ
ウンド率低下、及び凝結コントロールの点で、セメント
コンクリート側に添加することが好ましい。特に単位水
量を小さくし、強度発現性を向上させる点で、減水剤を
予めセメントコンクリート側に添加して使用することが
より好ましい。最終的にこれらの材料を混合した急結性
吹付セメントコンクリートが吹付けられれば問題はな
い。
【0041】本発明の吹付工法においては、従来使用の
吹付設備等が使用できる。通常、吹付圧力は2〜5kg
/cm2 、吹付速度は4〜20m3 /hである。吹付設
備は吹付けが十分に行われれば、特に限定されるもので
はなく、例えば、吹付セメントコンクリートの圧送には
アリバー社商品名「アリバー280」等が、急結材の圧
送には急結材圧送装置「ナトムクリート」等が、それぞ
れ使用できる。
【0042】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明す
る。
【0043】実施例1 各材料の単位量を、セメントa450kg/m3 、細骨
材1002kg/m3、粗骨材671kg/m3 、及び
水225kg/m3 として吹付コンクリートを調製し、
これをコンクリート圧送機「アリバー280」により空
気圧送した。吹付コンクリートの空気圧送の途中に設け
たY字管の一方より、カルシウムアルミネート100重
量部、表1に示す量の硫酸塩、及びカルシウムアルミネ
ートと硫酸塩の合計100重量部に対してアルミン酸塩
5重量部からなる急結材を、セメント100重量部に
対して10重量部となるように、急結材添加装置「ナト
ムクリート」により吹付コンクリートに添加して急結性
吹付コンクリートを調製した。この急結性吹付コンクリ
ートについて評価した。結果を表1に示す。
【0044】(使用材料) セメント:普通ポルトランドセメント、市販品、ブレー
ン値3200cm2 /g、比重3.16 細骨材:新潟県青海産石灰砂、表面水率3.1%、比重
2.64 粗骨材:新潟県糸魚川市姫川産川砂利、表乾状態、比重
2.65、最大寸法10mm カルシウムアルミネート:C127 組成に対応するも
の、非晶質、ブレーン値6050cm2 /g 硫酸塩a:市販無水セッコウの粉砕品、ブレーン値59
00cm2 /g 硫酸塩b:市販二水セッコウの粉砕品、ブレーン値52
00cm2 /g 硫酸塩c:市販硫酸アルミニウムの粉砕品、ブレーン値
5900cm2 /g アルミン酸塩:アルミン酸ナトリウム、市販品、強熱
減量2.1重量%、Na 2 O/Al2 3 のモル比1.
10
【0045】(測定方法) 圧縮強度:材齢1時間の圧縮強度は幅25cm×長さ2
5cmのプルアウト型枠に設置したピンを、プルアウト
型枠表面から急結性吹付コンクリートで被覆し、型枠の
裏側よりピンを引き抜き、その時の引き抜き強度を求
め、(圧縮強度)=(引き抜き強度)×4/(供試体接
触面積)の式から圧縮強度を算出した。材齢1日以降の
圧縮強度は幅50cm×長さ50cm×厚さ20cmの
型枠に急結性吹付コンクリートを吹付け、採取した直径
5cm×長さ10cmの供試体を20トン耐圧機で測定
し、圧縮強度を求めた。 強熱減量:アルミン酸塩を電気炉中で1000℃、24
時間加熱し、〔1−(加熱後の重量)/(加熱前の重
量)〕×100(重量%)の式から算出した。
【0046】
【表1】
【0047】実施例2 カルシウムアルミネート100重量部、硫酸塩a100
重量部、及びカルシウムアルミネートと硫酸塩の合計1
00重量部に対して表2に示す量のアルミン酸塩からな
る急結材を、セメント100重量部に対して10重量部
を使用して急結性吹付コンクリートとしたこと以外は実
施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0048】(使用材料) アルミン酸塩:アルミン酸カリウム、市販品、強熱減
量2.1%、K2 O/Al2 3 のモル比1.10
【0049】
【表2】
【0050】実施例3 カルシウムアルミネート100重量部、硫酸塩a100
重量部、及びアルミン酸塩の乾燥時間を変化して調製
した表3に示す強熱減量のアルミン酸塩をカルシウムア
ルミネートと硫酸塩の合計100重量部に対して5重量
部からなる急結材を、セメント100重量部に対して1
0重量部を使用して急結性吹付コンクリートとしたこと
以外は実施例1と同様に行い、貯蔵安定性を測定した。
結果を表3に示す。
【0051】(測定方法) 貯蔵安定性:調製した急結材を直ちに20℃、湿度80
%の恒温恒湿室に貯蔵した。恒温恒湿室に搬入した直
後、1か月後、3か月後、及び6か月後に急結材を取り
出して急結性吹付コンクリートとして吹付けし、1時間
後の圧縮強度を求めた。
【0052】
【表3】
【0053】実施例4 カルシウムアルミネート100重量部、硫酸塩a100
重量部、カルシウムアルミネートと硫酸塩の合計100
重量部に対してアルミン酸塩5重量部、並びに、カル
シウムアルミネート、硫酸塩、アルミン酸塩、及び炭酸
塩の合計100重量部中表4に示す量の炭酸塩からなる
急結材を調製し、凝結時間を測定した。又、調製した急
結材を、セメント100重量部に対して10重量部を使
用して急結性吹付コンクリートとしたこと以外は実施例
1と同様に行い、ダレを測定した。結果を表4に示す。
【0054】(使用材料) 炭酸塩:市販の炭酸ナトリウム
【0055】(測定方法) 凝結時間:温度20℃、湿度80%の恒温恒湿室におい
て、セメント100重量部、急結材10重量部、細骨材
300重量部、及び水60重量部を計量した。モルタル
ミキサーにて、セメント、急結材、及び細骨材を10秒
間空練り混合した後、水を加えて更に10秒間混合し、
素早く型枠に充填し、プロクター貫入抵抗法(ASTM
C−403−65Tに準拠)により凝結時間を測定し
た。 ダレ:急結性吹付コンクリートを4m3 /hの吹付速度
で30分間、鉄板でアーチ状に製作した高さ3.5m、
幅2.5mの模擬トンネルに吹付けた後の状態を観察し
た。ダレが生じなかったものを○とし、ダレが生じたも
のを×とした。
【0056】
【表4】
【0057】実施例5 カルシウムアルミネート100重量部、硫酸塩a100
重量部、及びカルシウムアルミネートと硫酸塩の合計1
00重量部に対してアルミン酸塩5重量部からなる急
結材を、セメント100重量部に対して表5に示す量を
使用して急結性吹付コンクリートとしたこと以外は実施
例1と同様に行った。結果を表5に示す。
【0058】
【表5】
【0059】
【発明の効果】本発明の急結材を使用することにより、
材齢28日後の強度が低下しにくい吹付材料とすること
ができ、高強度化することができる。従って、不安定な
地山への吹付材料として最適であり、吹付厚さを薄くで
きるので経済的である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // E21D 11/10 E21D 11/10 D C04B 103:12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルシウムアルミネート、硫酸塩、及
    び、カルシウムアルミネートと硫酸塩の合計100重量
    部に対して10重量部未満のアルカリ金属アルミン酸
    塩、並びに、カルシウムアルミネート、硫酸塩、アルカ
    リ金属アルミン酸塩、及びアルカリ金属炭酸塩の合計1
    00重量部中、0〜5重量部のアルカリ金属炭酸塩を含
    有してなる急結材。
  2. 【請求項2】 アルミン酸ナトリウムのM2 O/Al2
    3 (MはNa、K、又はLi)のモル比が1.02〜
    1.30である請求項1記載の急結材。
  3. 【請求項3】 セメントと、請求項1又は2記載の急結
    材とを含有してなる吹付材料。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の吹付材料を含有してなる
    急結性吹付セメントコンクリート。
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