JPH1169553A - 被覆電線の被覆材の剥離装置及びその使用方法 - Google Patents

被覆電線の被覆材の剥離装置及びその使用方法

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JPH1169553A
JPH1169553A JP9218470A JP21847097A JPH1169553A JP H1169553 A JPH1169553 A JP H1169553A JP 9218470 A JP9218470 A JP 9218470A JP 21847097 A JP21847097 A JP 21847097A JP H1169553 A JPH1169553 A JP H1169553A
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relative rotation
cam groove
coaxial cable
cutter
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JP9218470A
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English (en)
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Takumi Aoyama
巧 青山
Koretaka Tanaka
維高 田中
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Removal Of Insulation Or Armoring From Wires Or Cables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被覆材の剥離作業が容易で、芯線やシールド
線等を傷付けることを防止でき、さらに、各種のサイズ
の被覆電線の被覆材の剥離作業に対応できる被覆電線の
被覆材の剥離装置及びその使用方法を提供する。 【解決手段】 同軸上に配置された第1ないし第4構成
部材1ないし4の互いに連通する軸孔内に高周波用同軸
ケーブル60を配置し、第1,第3構成部材1,3間の
相対回転によりチャック部材17を半径内方に移動させ
て高周波用同軸ケーブル60に接触させてそれを回転可
能に保持し、第2,第3構成部材2,3間の相対回転に
よりカッター部材29を半径内方に移動させて高周波用
同軸ケーブル60の被覆材68等に所定深さ切り込み、
高周波用同軸ケーブルを軸線回りに回転させることによ
り被覆材を円周方向に同じ深さで切断し、高周波用同軸
ケーブルの被覆材を剥離することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銅線等の電線の周
りに被覆を施した被覆電線(ケーブル)の被覆材を剥離
するのに用いる被覆電線の被覆材の剥離装置及びその使
用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記被覆電線としては、例えば、図9に
示すような高周波用同軸ケーブル60がある。同図にお
いて、高周波用同軸ケーブル60の中心部には芯線62
が配置され、この芯線62の周りには絶縁体64が被覆
されており、絶縁体64の周りにはシールド線66が被
覆されており、シールド線66の周りにはシース(さや
状の覆い)68が被覆されている。このような高周波用
同軸ケーブル60は、外径が3mmφ位のもの(3C−
2V)や、外径が5mmφ位のもの(5C−2V)があ
る。
【0003】このような高周波用同軸ケーブル60の端
部の芯線62やシールド線66等を、他の高周波用同軸
ケーブル60の端部の芯線62、或いは他の導体や端子
と、半田や嵌合,接触等により導通させるために、高周
波用同軸ケーブル60の端部の被覆材である絶縁体6
4,シールド線66,或いはシース68を剥離させて、
芯線62やシールド線66等を露出させる必要がある場
合は、従来は、例えば図10に示すような鋏状工具70
を用いて行っていた。
【0004】すなわち、同図に示すように、鋏状工具7
0の左右1組の刃部70aの各々の途中に、大きさの異
なる半円状に凹んだ凹状刃70bと70cが2組形成さ
れており、図11に示すように、鋏状工具70の大きい
方の凹状刃70bにより高周波用同軸ケーブル60を挾
むことにより、図12に示すように、高周波用同軸ケー
ブル60の端部のシース68を切断,剥離して、シール
ド線66を露出させることができる。
【0005】また、鋏状工具70の小さい方の凹状刃7
0cにより高周波用同軸ケーブル60を挾むことによ
り、図13に示すように、高周波用同軸ケーブル60の
端部のシース68,シールド線66,及び絶縁体64を
切断,剥離して、芯線62を露出させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の被覆電線の被覆材を剥離するための鋏状工具
70においては、高周波用同軸ケーブル60のような太
くて硬い被覆電線の被覆材を剥離する場合においては、
大きな力が必要となって作業が容易ではないと共に、上
述のようにシース68等の被覆材を鋏状工具70の凹状
刃70b等により両側から挾んで切断するので、凹状刃
70b等が高周波用同軸ケーブル60の軸線に対して偏
心し、芯線62やシールド線66等を傷付けるおそれが
高い。
【0007】また、被覆電線の太さが変わると鋏状工具
70も、その凹状刃70bや70cの大きさが異なるも
のがいくつも必要となり、1つの鋏状工具70では、各
種のサイズの被覆電線の被覆材の剥離作業に対応するこ
とができないという問題があった。
【0008】そこで本発明は、上記問題点に鑑みて、被
覆材の剥離作業が容易で、芯線やシールド線等を傷付け
ることを防止でき、さらに、各種のサイズの被覆電線の
被覆材の剥離作業に対応できる、被覆電線の被覆材の剥
離装置及びその使用方法を提供することを課題とするも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明による被覆電線の被覆材の剥離装置は、軸孔
を有する円板状に形成され円周方向に間隔をおいて第1
カム溝を複数有する第1構成部材と、前記第1構成部材
と同様に軸孔を有する円板状に形成され、第1構成部材
と同軸上にかつ相対回転可能に配置され、円周方向に間
隔をおいて第2カム溝を複数有する第2構成部材と、前
記第1カム溝に嵌合する嵌合部を有し、この嵌合部が第
1カム溝に沿って移動することにより、前記第1構成部
材の半径方向に移動する複数のチャック部材と、前記第
2カム溝に嵌合する嵌合部を有し、この嵌合部が第2カ
ム溝に沿って移動することにより、前記第2構成部材の
半径方向に移動する複数のカッター部材と、前記第1構
成部材と同様に軸孔を有する円板状に形成され、前記第
1,第2構成部材間に同軸上にかつ相対回転可能に配置
され、一方の面に前記チャック部材を、他方の面に前記
カッター部材を、共に半径方向に移動可能に支持し、前
記第1構成部材との相対回転により前記チャック部材の
嵌合部を前記第1カム溝に沿って移動させ、前記第2構
成部材との相対回転により前記カッター部材の嵌合部を
前記第2カム溝に沿って移動させることができる第3構
成部材とを備えた構成としたものである。
【0010】このような構成の被覆電線の被覆材の剥離
装置によれば、同軸上に配置された第1ないし第4構成
部材の互いに連通する軸孔内に被覆電線を配置し、第
1,第3構成部材間の相対回転により前記チャック部材
を半径内方に移動させて被覆電線に接触させて被覆電線
を回転可能に保持し、第2,第3構成部材間の相対回転
により前記カッター部材を半径内方に移動させて被覆電
線の被覆材に所定深さ切り込み、被覆電線と剥離装置と
を軸線回りに相対回転させることによりその被覆材を円
周方向に同じ深さで切断することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面に基づいて具体的に説明する。図1ないし図8
は、本発明による被覆電線の被覆材の剥離装置及びその
使用方法の第1の実施の形態に係る、マルチケーブルス
トリッパー10とその使用方法を説明するために参照す
る図である。
【0012】図1に示すように、マルチケーブルストリ
ッパー10は、4つのほぼ同じ径の円板状に形成された
部材が重なって配置されて形成されたものである。すな
わち、図中右から2つ目の部材は第1構成部材1、図中
最も左側の部材が第2構成部材2、図中左側から2番目
の部材は第3構成部材3、図中最も右側の部材が第4構
成部材4である。そしてそれらの共有する同一軸線上に
は、被覆電線が挿通する4つのほぼ同等の径の軸孔が形
成されていて、それらが互いに連通している。
【0013】上記被覆電線としては、例えば、図9に示
すような高周波用同軸ケーブル60がある。同図におい
て、高周波用同軸ケーブル60の中心部には芯線62が
配置され、この芯線62の周りにはポリエチレン等のプ
ラスチック製の絶縁体64が被覆されており、この絶縁
体64の周りには金属網状のシールド線66が被覆され
ており、このシールド線66の周りにはプラスチック製
のシース(さや状の覆い)68が被覆されている。この
ような高周波用同軸ケーブル60は、外径が3mmφ位
のもの(3C−2V)と、外径が5mmφ位のもの(5
C−2V)がある。
【0014】図1及び、同図におけるマルチケーブルス
トリッパー10のII−II線断面図を示す図2に示す
ように、第1構成部材1の、その半径外方部に比べて軸
方向に1段高く張り出した半径内方部1aと、第4構成
部材4の、その半径内方部に比べて軸方向に1段高く張
り出した半径外方部4aとの間には、自在係止機構Eが
設けられている。
【0015】そして、第1構成部材1の半径内方部1a
の周部には、自在係止機構Eの一部を構成する係止歯1
1が形成され、第4構成部材4の半径外方部4aには、
自在係止機構Eの一部を構成する、上記係止歯11に係
止する係止爪13が、スプリング15により係止歯11
側に押圧されて設けられている。
【0016】このような自在係止機構Eは、第1構成部
材1と第4構成部材4との間の相対回転を許容すると共
に、その相対回転をほぼ任意の位置で停止させることが
できる機能を有している。
【0017】第1構成部材1には、図1に示すように、
係止歯11が形成された面と反対側の面に開口する第1
カム溝16が、図2に示すように、円周方向に間隔をお
いて3ヵ所に形成されている。この第1カム溝16に
は、チャック部材17に一体形成された嵌合部17a
が、その第1カム溝16に沿って移動自在に嵌合してい
る。
【0018】図1及び、同図におけるマルチケーブルス
トリッパー10のIII−III線断面図を示す図3に
示すように、第2構成部材2の、その半径内方部や半径
外方部に比べて軸方向に1段高く張り出した半径中央環
状部2aと、第3構成部材3の、その半径内方部に比べ
て軸方向に1段高く張り出した半径外方部3aとの間に
は、自在係止機構Fが設けられている。
【0019】そして、第2構成部材2の半径中央環状部
2aの周部には、自在係止機構Fの一部を構成する係止
歯21が形成され、第3構成部材3の半径外方部3aに
は、自在係止機構Fの一部を構成する、上記係止歯21
に係止する係止爪23が、スプリング25により係止歯
21側に押圧されて設けられている。
【0020】このような自在係止機構Fは、第2構成部
材2と第3構成部材3との間の相対回転を許容すると共
に、その相対回転をほぼ任意の位置で停止させることが
できる機能を有している。
【0021】第2構成部材2の半径中央環状部2aより
半径内方には、第2カム溝27が円周方向に間隔をおい
て2ヵ所に形成されており、この第2カム溝27には、
カッター刃のようなカッター部材29に一体形成された
嵌合部29aが、その第2カム溝27に沿って移動自在
に嵌合している。カッター部材29は、ポリエチレン製
の絶縁体64やシース68、さらには金属網状のシール
ド線66を切断可能となっている。
【0022】図1,図2に示すように、第3構成部材3
と第4構成部材4とは3本の連結ボルト31により連結
されており、その連結ボルト31が、第1構成部材1に
形成された断面が弧状のガイド溝33に挿通されてそれ
に沿って移動することにより、第3構成部材3と第4構
成部材4は一体的に、第1構成部材1に対して相対回転
可能となっている。
【0023】図1に示すように、第3構成部材3の、自
在係止機構Fと反対側の面には、チャック部材17が半
径方向に移動可能となるように、チャック部材17を収
納してガイドする、ガイド溝34が半径方向に伸びて形
成されている。
【0024】このため、図4に示すように、第1構成部
材1の半径内方部1aが第4構成部材4の半径外方部4
aに対して反時計回り方向に相対回転すると、嵌合部1
7aが第1カム溝16に沿って移動することにより、チ
ャック部材17は上記ガイド溝34に沿って半径内方に
移動する。このことによりチャック部材17は高周波用
同軸ケーブル60に接触して、その高周波用同軸ケーブ
ル60をその軸線回りに回転可能に保持する。
【0025】図3におけるマルチケーブルストリッパー
10のV−V線断面図を示す図5に示すように、第2構
成部材2と第3構成部材3とは2本の連結ボルト35に
より連結されているが、第2構成部材2と第3構成部材
3とは互いに相対回転可能に連結されている。
【0026】すなわち、連結ボルト35の先端部(図5
中右端部)は第3構成部材3にネジ結合されて固定さ
れ、連結ボルト35の軸部は図3に示すように、第2構
成部材2に形成された断面が弧状のガイド溝37に沿っ
て回動可能となっている。連結ボルト35の頭部は、第
2構成部材2の、第3構成部材3と反対側の面(図1中
左側の面)に開口した、ガイド溝37より幅や長さが大
きくガイド溝37と同様な形状の、ガイド溝38に沿っ
て回動可能となっている。
【0027】図1に示すように、第3構成部材3の、自
在係止機構Fと同じ側の面には、カッター部材29が半
径方向に移動可能となるように、カッター部材29を保
持するカッターホルダー29bを収納してガイドする、
ガイド溝36が半径方向に伸びて形成されている。
【0028】このため、図6に示すように、第2構成部
材2が第3構成部材3の半径外方部3aに対して反時計
回り方向に相対回転すると、嵌合部29aが第2カム溝
27に沿って移動することにより、カッター部材29は
上記ガイド溝36に沿って半径内方に移動する。このこ
とによりカッター部材29は、高周波用同軸ケーブル6
0の半径外方からシース68等の被覆材内に切り込むこ
とができる。
【0029】第2構成部材2と第3構成部材3の外径面
には、図7に示すような矢印Sと目盛が刻まれており、
自在係止機構Fの係止歯21のピッチ角が5°としてそ
れが1目盛に対応し、その1目盛が2つのカッター部材
29の合計移動量0.5mmに対応している。
【0030】そして同図に示すように、第2構成部材2
の矢印Sを第3構成部材3の“線径2.5mm”の目盛
に合わせると、互いに対向する一対のカッター部材29
の先端同士の間隔は2.5mmとなることを示してい
る。このマルチケーブルストリッパー10は、最大8m
mの径の高周波用同軸ケーブル60に対応でき、最小
0.5mmの径の芯線に対応することができるものとな
っている。
【0031】カッター部材29を高周波用同軸ケーブル
60の被覆材内に切り込み、図7に示すように矢印Sを
“線径2.5mm”の目盛に合わせた状態で、高周波用
同軸ケーブル60を軸線回りに(円周方向に)回転させ
ると、高周波用同軸ケーブル60のシース68等の被覆
材が円周方向に等しい深さで切断されて、その被覆材を
軸線方向に引き抜いて剥離すると、図13に示すよう
に、2.5mmの線径の芯線62の部分が露出されて残
ることになる。
【0032】以下に、このような実施の形態に係るマル
チケーブルストリッパー10の動作、すなわちマルチケ
ーブルストリッパー10の使用方法について説明する。
まず、同軸上に配置された第1構成部材1ないし第4構
成部材4の4つの部材の互いに連通する軸孔内に高周波
用同軸ケーブル60を配置する。
【0033】次に、第1構成部材1,第3構成部材3間
の相対回転により、チャック部材17を半径外方から半
径内方に移動させて、チャック部材17を高周波用同軸
ケーブル60に接触させ、高周波用同軸ケーブル60が
回転可能にチャック部材17が高周波用同軸ケーブル6
0を保持する。
【0034】次に、第2,第3構成部材2,3間の相対
回転により、カッター部材29を半径外方から半径内方
に移動させて、カッター部材29が高周波用同軸ケーブ
ル60の被覆材に所定深さ切り込む。それから、高周波
用同軸ケーブル60を軸線回りに回転させることによ
り、カッター部材29は高周波用同軸ケーブル60の被
覆材を、円周方向に同じ深さで切断することができる。
【0035】すなわち、図6に示すように、カッター部
材29を半径外方の位置から少しだけ半径内方に移動さ
せた状態で、高周波用同軸ケーブル60を軸線回りに回
転させると、例えば高周波用同軸ケーブル60のシース
68の部分のみを円周方向に等しい深さで切断して剥離
することにより、図12に示すようにシールド線66の
部分が露出されて残ることになる。
【0036】また、図8に示すように、カッター部材2
9を半径外方の位置から大きく半径内方に移動させた状
態で、高周波用同軸ケーブル60を軸線回りに回転させ
ると、例えば高周波用同軸ケーブル60のシース68,
シールド線66,及び絶縁体64の部分を円周方向に等
しい深さで切断して剥離することにより、図13に示す
ように芯線62の部分を露出させることができる。
【0037】このように本発明によれば、従来のように
鋏状工具を用いて被覆材を剥離する方法に比べて著しく
容易に被覆材を剥離することができる。また、被覆電線
の外周の円周方向に沿って等しい深さで切断できるた
め、被覆電線の芯線やシールド線等を傷付けるのを確実
に防止することができる。
【0038】また、本発明の被覆電線の被覆材の剥離装
置においては、チャック部材やカッター部材は半径方向
に移動自在なため、各種のサイズの被覆電線の被覆材の
剥離作業に対応することができる。
【0039】また上記第1の実施の形態によれば、円周
方向に60°ずつ間隔をおいて配置した3つのチャック
部材17により、高周波用同軸ケーブル60を3ヵ所で
保持するため、高周波用同軸ケーブル60をマルチケー
ブルストリッパー10と同心円上に確実に保持すること
ができる。
【0040】また、円周方向に180°ずつ間隔をおい
て配置した2つのカッター部材29により、高周波用同
軸ケーブル60の両側から挾んで同量ずつ切り込んでか
ら、高周波用同軸ケーブル60をその軸回りに回転させ
ながら円周方向に切断することにより、被覆電線の外周
の円周方向に沿って等しい深さで切断できるので、芯線
62やシールド線66等を傷付けることなく、確実に被
覆材を剥離することができる。
【0041】また、自在係止機構E,Fを設けるため、
それらの係止爪13,23が係止歯11,21を乗り越
える数でチャック部材17の締付力やカッター部材29
の切り込み量を調節したり確認することができると共
に、チャック部材17が緩んだり、カッター部材29が
後退したりするのを防止することができる。
【0042】また、第2構成部材2の外周面の矢印S
と、第3構成部材3の外周面の目盛の両方を見ながら、
それらを相対回転させることにより、カッター部材29
の切り込み量を正確に確認しながら、カッター部材29
の切り込みを行うことができる。
【0043】なお、前記実施の形態においては第1カム
溝16及びチャック部材17が各々3つずつ設けられる
場合について説明したが、それら各々は4つ以上設ける
こともできる。
【0044】また、前記実施の形態においては第2カム
溝27及びカッター部材29が各々2つずつ設けられる
場合について説明したが、それら各々は3つ以上設ける
こともできる。
【0045】また、前記実施の形態においては連結ボル
ト35及びガイド溝37,38が各々2つずつ設けられ
る場合について説明したが、それら各々は3つ以上設け
ることもできる。
【0046】また、前記実施の形態においては高周波用
同軸ケーブル60をその軸線回りに回転させることによ
り、高周波用同軸ケーブル60の被覆材を切断する場合
について説明したが、高周波用同軸ケーブル60は回転
させないで、マルチケーブルストリッパー10の方を回
転させることにより、或いは高周波用同軸ケーブル60
とマルチケーブルストリッパー10の両方を、互いに軸
線回りに反対方向に回転させることにより、高周波用同
軸ケーブル60の被覆材を切断するようにしてもよい。
【0047】また、前記実施の形態においてはマルチケ
ーブルストリッパー10は最大8mmの径の高周波用同
軸ケーブル60に対応できる場合について説明したが、
本発明は8mm以上の径の被覆電線にも対応することが
可能である。
【0048】さらに、前記実施の形態においては被覆電
線として高周波用同軸ケーブル60を例にして説明した
が、被覆電線は高周波用同軸ケーブル60のように多重
の被覆材を有するものでなくとも、一重の被覆材を有す
るものであっても、本発明は適用することが可能であ
る。
【0049】以上、本発明の実施の形態について具体的
に述べてきたが、本発明は上記の実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の技術的思想に基づいて、その
他にも各種の変更が可能なものである。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
チャック部材が半径外方から半径内方に移動して、軸線
上に連通する軸孔内に配置される被覆電線に接触してそ
れを回転可能に保持し、カッター部材を半径外方から半
径内方に移動して被覆電線の被覆材の外周面に切り込ま
せ、それから被覆電線と剥離装置とを軸線回りに相対回
転させると、カッター部材が被覆電線の被覆材を円周方
向に沿って等しい深さで切断することにより、被覆電線
から被覆材を剥離することができる。
【0051】このため、従来のように鋏状工具を用いて
被覆材を剥離する方法に比べて著しく容易に被覆材を剥
離することができる。また、被覆電線の外周の円周方向
に沿って等しい深さで切断できるため、被覆電線の芯線
やシールド線等を傷付けるのを確実に防止することがで
きる。
【0052】さらに、本発明の被覆電線の被覆材の剥離
装置においては、チャック部材やカッター部材は半径方
向に移動自在なため、各種のサイズの被覆電線の被覆材
の剥離作業に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による被覆電線の被覆材の剥離装置の第
1の実施の形態に係るマルチケーブルストリッパー10
の側面断面図である。
【図2】図1におけるマルチケーブルストリッパー10
のII−II線断面図である。
【図3】図1におけるマルチケーブルストリッパー10
のIII−III線断面図である。
【図4】マルチケーブルストリッパー10の動作を示す
図1におけるマルチケーブルストリッパー10のII−
II線断面図である。
【図5】図3におけるマルチケーブルストリッパー10
のV−V線断面図である。
【図6】マルチケーブルストリッパー10の動作を示す
図1におけるマルチケーブルストリッパー10のIII
−III線断面図である。
【図7】第2構成部材2と第3構成部材3の隣合う外周
面に刻まれた矢印Sと目盛を示す側面部分拡大図であ
る。
【図8】マルチケーブルストリッパー10の動作を示す
図1におけるマルチケーブルストリッパー10のIII
−III線断面図である。
【図9】被覆電線としての高周波用同軸ケーブル60を
示す図であり、図9(a)はその芯線62,絶縁体6
4,シールド線66,及びシース68を示す一部破断側
面図、図9(b)はその正面図である。
【図10】従来において被覆電線の被覆材を剥離するの
に用いていた鋏状工具70を示す平面図である。
【図11】鋏状工具70を用いて高周波用同軸ケーブル
60の端部の被覆材を剥離する動作状態を示す斜視図で
ある。
【図12】高周波用同軸ケーブル60の端部のシース6
8を剥離してシールド線66が露出した状態を示す高周
波用同軸ケーブル60の側面図である。
【図13】高周波用同軸ケーブル60の端部のシース6
8,シールド線66,絶縁体64を剥離して芯線62が
露出した状態を示す高周波用同軸ケーブル60の側面図
である。
【符号の説明】
1…第1構成部材、1a…半径内方部、2…第2構成部
材、2a…半径中央環状部、3…第3構成部材、4…第
4構成部材、3a,4a…半径外方部、10…マルチケ
ーブルストリッパー、11,21…係止歯、13,23
…係止爪、15,25…スプリング、16…第1カム
溝、17…チャック部材、17a,29a…嵌合部、2
7…第2カム溝、29…カッター部材、29b…カッタ
ーホルダー、31,35…連結ボルト、33,34,3
6,37,38…ガイド溝、60…高周波用同軸ケーブ
ル、62…芯線、64…絶縁体、66…シールド線、6
8…シース、70…鋏状工具、70a…刃部、70b,
70c…凹状刃、E,F…自在係止機構

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸孔を有する円板状に形成され円周方向
    に間隔をおいて第1カム溝を複数有する第1構成部材
    と、 前記第1構成部材と同様に軸孔を有する円板状に形成さ
    れ、第1構成部材と同軸上にかつ相対回転可能に配置さ
    れ、円周方向に間隔をおいて第2カム溝を複数有する第
    2構成部材と、 前記第1カム溝に嵌合する嵌合部を有し、この嵌合部が
    第1カム溝に沿って移動することにより、前記第1構成
    部材の半径方向に移動する複数のチャック部材と、 前記第2カム溝に嵌合する嵌合部を有し、この嵌合部が
    第2カム溝に沿って移動することにより、前記第2構成
    部材の半径方向に移動する複数のカッター部材と、 前記第1構成部材と同様に軸孔を有する円板状に形成さ
    れ、前記第1,第2構成部材間に同軸上にかつ相対回転
    可能に配置され、一方の面に前記チャック部材を、他方
    の面に前記カッター部材を、共に半径方向に移動可能に
    支持し、前記第1構成部材との相対回転により前記チャ
    ック部材の嵌合部を前記第1カム溝に沿って移動させ、
    前記第2構成部材との相対回転により前記カッター部材
    の嵌合部を前記第2カム溝に沿って移動させることがで
    きる第3構成部材と、 を備えたことを特徴とする被覆電線の被覆材の剥離装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第1構成部材と同様に軸孔を有する
    円板状に形成され、前記第1構成部材との間に相互間の
    相対回転を許容しかつほぼ任意の位置で停止できる自在
    係止機構を設け、前記第3構成部材と一体回転するよう
    に連結される第4構成部材を設けると共に、 前記第2構成部材と前記第3構成部材との間にも相互間
    の相対回転を許容しかつほぼ任意の位置で停止できる自
    在係止機構を設ける、 ことを特徴とする請求項1に記載の被覆電線の被覆材の
    剥離装置。
  3. 【請求項3】 軸孔を有する円板状に形成され円周方向
    に間隔をおいて第1カム溝を複数有する第1構成部材
    と、 前記第1構成部材と同様に軸孔を有する円板状に形成さ
    れ、第1構成部材と同軸上にかつ相対回転可能に配置さ
    れ、円周方向に間隔をおいて第2カム溝を複数有する第
    2構成部材と、 前記第1カム溝に嵌合する嵌合部を有し、この嵌合部が
    第1カム溝に沿って移動することにより、前記第1構成
    部材の半径方向に移動する複数のチャック部材と、 前記第2カム溝に嵌合する嵌合部を有し、この嵌合部が
    第2カム溝に沿って移動することにより、前記第2構成
    部材の半径方向に移動する複数のカッター部材と、 前記第1構成部材と同様に軸孔を有する円板状に形成さ
    れ、前記第1,第2構成部材間に同軸上にかつ相対回転
    可能に配置され、一方の面に前記チャック部材を、他方
    の面に前記カッター部材を、共に半径方向に移動可能に
    支持し、前記第1構成部材との相対回転により前記チャ
    ック部材の嵌合部を前記第1カム溝に沿って移動させ、
    前記第2構成部材との相対回転により前記カッター部材
    の嵌合部を前記第2カム溝に沿って移動させることがで
    きる第3構成部材と、 を備えた被覆電線の被覆材の剥離装置の使用方法であっ
    て、 前記同軸上に配置された第1ないし第4構成部材の互い
    に連通する軸孔内に被覆電線を配置し、 前記第1,第3構成部材間の相対回転により前記チャッ
    ク部材を半径内方に移動させて前記被覆電線に接触させ
    て被覆電線を回転可能に保持し、 前記第2,第3構成部材間の相対回転により前記カッタ
    ー部材を半径内方に移動させて前記被覆電線の被覆材に
    所定深さ切り込み、 前記被覆電線と前記剥離装置とを軸線回りに相対回転さ
    せることにより前記被覆材を円周方向に同じ深さで切断
    する、 ことを特徴とする被覆電線の被覆材の剥離装置の使用方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101876246B1 (ko) * 2017-07-17 2018-07-10 한국전력공사 보이드 방지형 케이블 피박장치
CN114883983A (zh) * 2022-05-31 2022-08-09 江苏博之旺自动化设备有限公司 一种同轴线缆旋切机构及其切线方法

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