JPH1163199A - 車両用油圧作動式変速機の制御装置 - Google Patents

車両用油圧作動式変速機の制御装置

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Publication number
JPH1163199A
JPH1163199A JP9233053A JP23305397A JPH1163199A JP H1163199 A JPH1163199 A JP H1163199A JP 9233053 A JP9233053 A JP 9233053A JP 23305397 A JP23305397 A JP 23305397A JP H1163199 A JPH1163199 A JP H1163199A
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JP
Japan
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pressure
oil passage
speed
valve
oil
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Application number
JP9233053A
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English (en)
Inventor
Masaaki Takamatsu
正明 高松
Nagahide Miyamoto
修秀 宮本
Masahide Saito
雅秀 斎藤
Toshiyuki Suzuki
利行 鈴木
Tadahiro Suzuki
忠裕 鈴木
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/04Smoothing ratio shift
    • F16H61/06Smoothing ratio shift by controlling rate of change of fluid pressure
    • F16H61/061Smoothing ratio shift by controlling rate of change of fluid pressure using electric control means
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H59/00Control inputs to control units of change-speed-, or reversing-gearings for conveying rotary motion
    • F16H59/68Inputs being a function of gearing status
    • F16H59/72Inputs being a function of gearing status dependent on oil characteristics, e.g. temperature, viscosity

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  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 変速時に連結される連結側油圧連結要素の油
圧(連結圧)を油圧検出手段で検出し、連結圧の検出値
が所定圧を越えたところで解放側油圧連結要素の油圧
(解放圧)を所定の低圧に減少させるものにおいて、低
油温時に連結側油圧連結要素の実油圧の昇圧が遅れて
も、エンジンの吹上りを生ずることなく円滑な変速が行
われるようにする。 【解決手段】 連結圧の検出値が所定圧YPC以上にな
っても、油温センサで検出される油温の検出値が所定温
度を下回る低油温時には、解放圧の所定の低圧QUPO
FFBへの減少を所定時間YTMUP9遅らせる。連結
圧の検出値が所定圧を越えたか否かの判別を変速開始後
の所定時期から開始する場合には、低油温時に、判別開
始時期を所定時間遅らせるようにしても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の油圧連結要
素の選択作動により確立される複数の変速段を有する車
両用油圧作動式変速機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の制御装置として、変速時
に連結される連結側油圧連結要素の油圧(連結圧)と、
変速時に解放される解放側油圧連結要素の油圧(解放
圧)とを電磁比例弁を用いて電子的に制御するようにし
たものが知られている。
【0003】ところで、変速、特に、アップシフトに際
しては、連結圧が上昇して連結側油圧連結要素がある程
度の連結力を持つ前に解放圧を低下させると、エンジン
の吹上りを生じて変速ショックが発生する。
【0004】そこで、連結圧を検出する油圧検出手段を
設け、連結圧の検出値がエンジンの吹上りを生じないよ
うな値に設定される所定値を越えたときに解放圧を所定
の低圧に減少させるようにした制御装置も知られてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記油圧検出手段は、
回転体たる油圧連結要素自体に取付けることはできず、
油圧連結要素に連なる上流側の油路の部分に取付けざる
を得ない。そのため、油圧検出手段による連結圧の検出
値と連結側油圧連結要素の実際の油圧との間には、油圧
検出手段の取付位置と油圧連結要素との間の油路部分の
管路抵抗による圧力ドロップ分の差を生ずる。そして、
変速機の油温が低いと、油の粘度が増加して圧力ドロッ
プも大きくなる。従って、低油温時には、油圧検出手段
による連結圧の検出値が所定圧を越えても連結側油圧連
結要素の実際の油圧は充分に昇圧されておらず、この時
点で解放圧を低下させると、エンジンが吹上って変速シ
ョックが発生する。
【0006】本発明は、以上の点に鑑み、低油温時の変
速ショックの発生を防止できるようにした制御装置を提
供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
本発明では、複数の油圧連結要素の選択作動により確立
される複数の変速段を有する車両用油圧作動式変速機の
制御装置であって、変速時に連結される連結側油圧連結
要素の油圧を連結圧、変速時に解放される解放側油圧連
結要素の油圧を解放圧として、連結圧を検出する油圧検
出手段と、連結圧の検出値が所定圧を越えたか否かの判
別を行う判別手段と、連結圧の検出値が所定値を越えた
と判別されたときに解放圧を所定の低圧に減少する減圧
手段とを備えるものにおいて、変速機の油温を検出する
油温検出手段と、油温の検出値が所定温度を下回る低油
温時に減圧手段の作動を遅らせる遅延手段と、を設けて
いる。
【0008】この場合、前記遅延手段は、前記低油温時
に、前記連結圧の検出値が前記所定圧を越えた時点から
所定時間遅らせて前記減圧手段を作動させるように構成
しても良く、また、前記判別手段を、変速開始後の所定
の判別開始時期から前記判別を開始するように構成し
て、前記遅延手段を、前記低油温時に前記判別開始時期
を所定時間遅らせるように構成しても良い。
【0009】何れにしても、低油温時は高油温時よりも
減圧手段の作動が遅れるため、減圧手段の作動で解放圧
を所定の低圧に減少させる際、連結側油圧連結要素の実
際の油圧は充分に昇圧されており、エンジンの吹上りを
生ずることなく円滑な変速が行われる。
【0010】尚、後記する実施形態において、前記判別
手段に相当するのは図9のS8−13のステップと図1
1のS8−26のステップであり、前記減圧手段に相当
するのは図9、図11のS8−17とS8−18のステ
ップであり、前記遅延手段に相当するのは、図9のS8
−16のステップと図11のS8−25のステップであ
る。また、後記する実施形態において、油温検出手段
は、変速機の油温を直接検出する油温センサで構成され
ているが、エンジンの冷却水温やエンジンの始動後経過
時間等に基づいて油温を間接的に検出するものであって
も良い。
【0011】
【発明の実施の形態】図1を参照して、1は前進4段後
進1段の変速を行う油圧作動式変速機を示し、該変速機
1は、エンジンに流体トルクコンバータ2を介して連結
される入力軸3と、入力軸3にギア列4を介して常時連
結される中間軸5と、車両の駆動輪に連結される差動ギ
ア6上のファイナルギア6aに噛合する軸端の出力ギア
7aを有する出力軸7とを備えている。尚、図面上ファ
イナルギア6aと出力ギア7aとは離れているが、これ
は図面が展開図であるためであり、実際は両ギア6a,
7aが互に噛合している。
【0012】中間軸5と出力軸7との間には、1速と2
速の伝動系G1,G2が並設され、入力軸3と出力軸7
との間には、3速と4速の伝動系G3,G4と後進伝動
系GRとが並設されている。そして、中間軸5上に、1
速と2速の伝動系G1,G2に各介入される油圧連結要
素たる1速と2速の油圧クラッチC1,C2を設けると
共に、入力軸3上に、3速と4速の伝動系G3,G4に
各介入される油圧連結要素たる3速と4速の油圧クラッ
チC3,C4を設け、各油圧クラッチC1,C2,C
3,C4を連結させたとき対応する各伝動系G1,G
2,G3,G4が選択的に確立されるようにしている。
後進伝動系GRは、4速伝動系G4と4速油圧クラッチ
C4を共用するように構成されており、出力軸7上のセ
レクタギア8の図面で左方の前進側と右方の後進側への
切換動作で該ギア8を4速伝動系G4と後進伝動系GR
の各ドリブンギアG4a,GRaに噛合させることによ
り、4速伝動系G4と後進伝動系GRとを選択的に確立
するようにしている。尚、後進伝動系GRには図外のア
イドルギアが介設されている。図中9は出力軸7上に設
けたパーキングギアである。
【0013】前記各油圧クラッチC1〜C4は図2に示
す油圧回路によりその給排油を制御される。油圧回路
は、エンジンにより流体トルクコンバータ2のケーシン
グを介して駆動されるギアポンプから成る油圧源10
と、車室内のセレクトレバーに連動して切換操作される
マニアル弁11と、シフト弁ユニット12と、シフト弁
ユニット12の上流側の切換弁13と、切換弁13に接
続される第1と第2の1対の調圧弁141,142と、セ
レクタギア8に連結するフォーク8aを連結した前後進
切換用のサーボ弁15と、シフト弁ユニット12及び切
換弁13の切換制御を行う第1乃至第3の3個の電磁弁
161,162,163と、第1と第2の調圧弁141,1
2の調圧制御を行う第1と第2の1対の電磁比例弁1
1,172とを備えている。図中A1〜A4は各油圧ク
ラッチC1〜C4の急激な油圧変化を緩衝すべく設けた
アキュムレータである。
【0014】マニアル弁11は、パーキング位置たる
「P」と、後進位置たる「R」と、ニュートラル位置た
る「N」と、1速乃至4速の自動変速位置たる「D4
と、1速乃至3速の自動変速位置たる「D3」と、2速
保持位置たる「2」と、1速保持位置たる「1」との計
7位置に切換自在である。
【0015】マニアル弁11の「D4」位置では、油圧
源10に連なる第1油路L1が切換弁13に連なる第2
油路L2に接続され、第1油路L1から第2油路L2に
レギュレータ18で一定のライン圧に調圧された圧油が
供給されて、この圧油が切換弁13とシフト弁ユニット
12とを介して1速乃至4速の油圧クラッチC1〜C4
に選択的に給油され、1速乃至4速の自動変速が行われ
る。以下、図3を参照して、シフト弁ユニット12、切
換弁13、調圧弁141,142について詳述する。
【0016】シフト弁ユニット12は、第1乃至第3の
3個のシフト弁121,122,123で構成されてお
り、第1シフト弁121を切換弁13に第3と第4の2
つの油路L3,L4を介して接続し、第2シフト弁12
2を切換弁13に第5と第6の2つの油路L5,L6を
介して接続している。第1と第2の両シフト弁121
122は第7乃至第9の3つの油路L7,L8,L9を
介して接続され、また、第3シフト弁123は、第1シ
フト弁121に第10と第11の2つの油路L10,L
11を介して接続されると共に、第2シフト弁122
第12油路L12を介して接続されている。
【0017】1速油圧クラッチC1は第13油路L13
を介して第2シフト弁122に接続され、2速油圧クラ
ッチC2は第14油路L14を介して第1シフト弁12
1に接続され、3速油圧クラッチC3は第15油路L1
5を介して第2シフト弁122に接続され、4速油圧ク
ラッチC4は、該クラッチC4に連なる第16油路L1
6にマニアル弁11の「D4」「D3」「2」「1」位置
で接続される第17油路L17を介して第1シフト弁1
1に接続されている。
【0018】第1シフト弁121は、ばね121aで右方
位置に押圧されると共に、第1電磁弁161で制御され
る第18油路L18の油圧で左方位置に押圧され、第2
シフト弁122は、ばね122aで右方位置に押圧される
と共に、第2電磁弁162で制御される第19油路L1
9の油圧で左方位置に押圧される。第3シフト弁123
は、ばね123aで右方に押圧されると共に、マニアル
弁11の「2」「1」以外の位置で第1油路L1に接続
される第21油路L21の油圧により左方に押圧され、
マニアル弁11の「D4」位置では第21油路L21を
介して入力されるライン圧により左方位置に保持され、
第10油路L10が第3シフト弁123の排油ポート1
3bに接続されると共に、第11油路L11と第12
油路L12とが接続される。
【0019】マニアル弁11の「D4」位置における1
速走行時は、第1シフト弁121を左方位置、第2シフ
ト弁122を右方位置に切換えるもので、これによれ
ば、1速油圧クラッチC1用の第13油路L13が第2
シフト弁122と第8油路L8と第1シフト弁121とを
介して、切換弁13に対する第2の接続油路たる第4油
路L4に接続される。この際、2速油圧クラッチC2用
の第14油路L14は、第1シフト弁121と第10油
路L10とを介して、排油路たる第3シフト弁123
排油ポート123bに接続され、3速油圧クラッチC3
用の第15油路L15は、排油路たる第2シフト弁12
2の排油ポート122bに接続され、4速油圧クラッチC
4用の第16油路L16は、第17油路L17と第1シ
フト弁12と第11油路L11と第3シフト弁12
と第12油路L12と第2シフト弁122とを介して、
切換弁13に対する第4の接続油路たる第6油路L6に
接続される。
【0020】2速走行時は、第2シフト弁122を右方
位置に保持したまま第1シフト弁121を右方位置に切
換えるもので、これによれば、2速油圧クラッチC2用
の第14油路L14が第1シフト弁121と第9油路L
9と第2シフト弁122とを介して、切換弁13に対す
る第3の接続油路たる第5油路L5に接続されると共
に、1速油圧クラッチC1用の第13油路L13が第2
シフト弁122と第8油路L8と第1シフト弁121とを
介して、切換弁13に対する第1の接続油路たる第3油
路L3に接続される。この際、3速油圧クラッチC3用
の第15油路L15は、1速走行時と同様に第2シフト
弁122の排油ポート122bに接続され、4速油圧クラ
ッチC4用の第16油路L16は、第17油路L17を
介して排油路たる第1シフト弁121の排油ポート121
bに接続される。
【0021】3速走行時は、第1シフト弁121を右方
位置に保持したまま第2シフト弁122を左方位置に切
換えるもので、これによれば、3速油圧クラッチC3用
の第15油路L15が第2シフト弁122と第7油路L
7と第1シフト弁121とを介して第4油路L4に接続
されると共に、2速油圧クラッチC2用の第14油路L
14が第1シフト弁121と第9油路L9と第2シフト
弁122とを介して第6油路L6に接続される。この
際、1速油圧クラッチC1用の第13油路L13は第2
シフト弁122の排油ポート122bに接続され、4速油
圧クラッチC4用の第16油路L16は2速走行時と同
様に第17油路L17を介して第1シフト弁121の排
油ポート121bに接続される。
【0022】4速走行時は、第2シフト弁122を左方
位置に保持したまま第1シフト弁121を左方位置に切
換えるもので、これによれば、4速油圧クラッチC4の
第16油路L16が第17油路L17と第1シフト弁1
1と第11油路L11と第3シフト弁123と第12油
路L12と第2シフト弁122とを介して第5油路L5
に接続されると共に、3速油圧クラッチC3用の第15
油路L15が第2シフト弁122と第7油路L7と第1
シフト弁121とを介して第3油路L3に接続される。
この際、1速油圧クラッチC1用の第13油路L13は
3速走行時と同様に第2シフト弁122の排油ポート1
2bに接続され、2速油圧クラッチC2用の第14油
路L14は1速走行時と同様に第1シフト弁121と第
10油路L10とを介して第3シフト弁123の排油ポ
ート123bに接続される。
【0023】切換弁13には、ライン圧油路たる上記第
2油路L2と、第1乃至第4の接続油路たる上記第3乃
至第6油路L3,L4,L5,L6と、第1調圧弁14
1で調圧される第1の調圧油路たる第22油路L22
と、第2調圧弁142で調圧される第2の調圧油路たる
第23油路L23とが接続されている。切換弁13は、
第1油路L1に接続したモジュレータ弁19の下流側の
第24油路L24に出力される、ライン圧より低い一定
の油圧(以下、モジュレータ圧と記す)により第1の切
換位置たる右方位置に押圧され、ばね13a及び第3電
磁弁163で制御される第20油路L20の油圧で第2
の切換位置たる左方位置に押圧される。
【0024】切換弁13が右方位置に存するときは、第
3油路L3が第22油路L22に接続されると共に、第
5油路L5が第23油路L23に接続されて、第3と第
5の各油路L3,L5の油圧を夫々第1と第2の各調圧
弁141,142で調圧可能となる。この際、第4油路L
4は第2油路L2に接続され、第6油路L6は排油路た
る切換弁13の排油ポート13bに接続される。
【0025】切換弁13が左方位置に存するときは、第
4油路L4が第22油路L22に接続されると共に、第
6油路L6が第23油路L23に接続され、第4と第6
の各油路L4,L6の油圧を夫々第1と第2の各調圧弁
141,142で調圧可能となる。この際、第3油路L3
は排油路たる切換弁13の排油ポート13cに接続さ
れ、第5油路L5は第2油路L2に接続される。
【0026】第1シフト弁121を左方位置、第2シフ
ト弁122を右方位置として、1速油圧クラッチC1を
第4油路L4に接続する1速時は、切換弁13が右方位
置に切換保持されて、第4油路L4が第2油路L2に接
続される。かくて、1速油圧クラッチC1の油圧(以
下、1速圧と記す)がライン圧となり、該クラッチC1
の連結で1速伝動系G1が確立される。
【0027】第1と第2の両シフト弁121,122を右
方位置として、1速油圧クラッチC1を第3油路L3、
2速油圧クラッチC2を第5油路L5に夫々接続する2
速時は、切換弁13が左方位置に切換保持されて、第3
油路L3が排油ポート13cに接続されると共に、第5
油路L5に第2油路L2が接続される。かくて、1速圧
が大気圧に低下して1速油圧クラッチC1の連結が解除
され、一方、2速油圧クラッチC2の油圧(以下、2速
圧と記す)がライン圧となり、該クラッチC2の連結で
2速伝動系G2が確立される。
【0028】1速から2速へのアップシフトに際して
は、切換弁13を1速時の位置、即ち、右方位置に保持
したまま、先ず、第1と第2の両シフト弁121,122
を2速時の状態に切換える。この場合、1速と2速の油
圧クラッチC1,C2に各接続される第3と第5の油路
L3,L5は第22と第23の油路L22,L23に各
接続される。従って、第1調圧弁141により1速圧の
降圧特性を制御すると共に、第2調圧弁142により2
速圧の昇圧特性を制御することができ、1速から2速へ
の円滑なアップシフトを行い得られる。そして、変速完
了後に切換弁13を左方位置に切換え、1速油圧クラッ
チC1から第1調圧弁141を介さずに排油すると共
に、2速油圧クラッチC2に第2調圧弁142を介さず
にライン圧の圧油を供給する。
【0029】2速から1速へのダウンシフトに際して
は、第1と第2の両シフト弁121,122を2速時の状
態に保持したまま、先ず、切換弁13を2速時の位置か
ら1速時の位置、即ち、左方位置から右方位置に切換え
る。これによれば、1速から2速へのアップシフト時と
同様に、1速と2速の油圧クラッチC1,C2が第22
と第23の油路L22,L23に各接続される。従っ
て、第1調圧弁141により1速圧の昇圧特性を制御す
ると共に、第2調圧弁142により2速圧の降圧特性を
制御することができ、2速から1速への円滑なダウンシ
フトを行い得られる。そして、変速完了後に第1と第2
の両シフト弁121,122を1速時の状態に切換え、2
速油圧クラッチC2を第3シフト弁123の排油ポート
123bに接続して、該クラッチC2から第2調圧弁1
2を介さずに排油すると共に、1速油圧クラッチC1
に1速時と同様に第1調圧弁141を介さずにライン圧
の圧油を供給する。
【0030】第1シフト弁121を右方位置、第2シフ
ト弁122を左方位置として、2速油圧クラッチC2を
第6油路L6、3速油圧クラッチC3を第4油路L4に
夫々接続する3速時は、切換弁13が右方位置に切換保
持されて、1速時と同様に、第6油路L6が排油ポート
13bに接続されると共に、第4油路L4が第2油路L
2に接続される。かくて、2速圧が大気圧に低下して2
速油圧クラッチC2の連結が解除され、一方、3速油圧
クラッチC3の油圧(以下、3速圧と記す)がライン圧
となり、該クラッチC3の連結で3速伝動系G3が確立
される。
【0031】2速から3速へのアップシフトに際して
は、切換弁13を2速時の位置、即ち、左方位置に保持
したまま、先ず、第1と第2の両シフト弁121,122
を3速時の状態に切換える。この場合、3速と2速の油
圧クラッチC3,C2に各接続される第4と第6の油路
L4,L6は第22と第23の油路L22,L23に各
接続される。従って、第1調圧弁141により3速圧の
昇圧特性を制御すると共に、第2調圧弁142により2
速圧の降圧特性を制御することができ、2速から3速へ
の円滑なアップシフトを行い得られる。そして、変速完
了後に切換弁13を右方位置に切換え、2速油圧クラッ
チC2から第2調圧弁142を介さずに排油すると共
に、3速油圧クラッチC3に第1調圧弁141を介さず
にライン圧の圧油を供給する。
【0032】3速から2速へのダウンシフトに際して
は、第1と第2の両シフト弁121,122を3速時の状
態に保持したまま、先ず、切換弁13を3速時の位置か
ら2速時の位置、即ち、右方位置から左方位置に切換え
る。これによれば、2速から3速へのアップシフト時と
同様に、3速と2速の油圧クラッチC3,C2が第22
と第23の油路L22,L23に各接続される。従っ
て、第1調圧弁141により3速圧の降圧特性を制御す
ると共に、第2調圧弁142により2速圧の昇圧特性を
制御することができ、3速から2速への円滑なダウンシ
フトを行い得られる。そして、変速完了後に第1と第2
の両シフト弁121,122を2速時の状態に切換え、3
速油圧クラッチC3を第2シフト弁122の排油ポート
122bに接続して、該クラッチC3から第1調圧弁1
1を介さずに排油すると共に、2速油圧クラッチC2
に2速時と同様に第2調圧弁142を介さずにライン圧
の圧油を供給する。
【0033】第1と第2の両シフト弁121,122を左
方位置として、3速油圧クラッチC3を第3油路L3、
4速油圧クラッチC4を第5油路L5に夫々接続する4
速時は、切換弁13が左方位置に切換保持されて、2速
時と同様に、第3油路L3が排油ポート13cに接続さ
れると共に、第5油路L5に第2油路L2が接続され
る。かくて、3速圧が大気圧に低下して3速油圧クラッ
チC3の連結が解除され、一方、4速油圧クラッチC4
の油圧(以下、4速圧と記す)がライン圧となり、該ク
ラッチC4の連結で4速伝動系G4が確立される。
【0034】3速から4速へのアップシフトに際して
は、切換弁13を3速時の位置、即ち、右方位置に保持
したまま、先ず、第1と第2の両シフト弁121,122
を4速時の状態に切換える。この場合、3速と4速の油
圧クラッチC3,C4に各接続される第3と第5の油路
L3,L5は第22と第23の油路L22,L23に各
接続される。従って、第1調圧弁141により3速圧の
降圧を制御すると共に、第2調圧弁142により4速圧
の昇圧を制御することができ、3速から4速への円滑な
アップシフトを行い得られる。そして、変速完了後に切
換弁13を左方位置に切換え、3速油圧クラッチC3か
ら第1調圧弁141を介さずに排油すると共に、4速油
圧クラッチC4に第2調圧弁142を介さずにライン圧
の圧油を供給する。
【0035】4速から3速へのダウンシフトに際して
は、第1と第2の両シフト弁121,122を4速時の状
態に保持したまま、先ず、切換弁13を4速時の位置か
ら3速時の位置、即ち、左方位置から右方位置に切換え
る。これによれば、3速から4速へのアップシフト時と
同様に、3速と4速の油圧クラッチC3,C4が第22
と第23の油路L22,L23に各接続される。従っ
て、第1調圧弁141により3速圧の昇圧特性を制御す
ると共に、第2調圧弁142により4速圧の降圧特性を
制御することができ、4速から3速への円滑なダウンシ
フトを行い得られる。そして、変速完了後に第1と第2
の両シフト弁121,122を3速時の状態に切換え、4
速油圧クラッチC4を第1シフト弁121の排油ポート
121bに接続して、4速油圧クラッチC4から第2調
圧弁142を介さずに排油すると共に、3速油圧クラッ
チC3に第1調圧弁141を介さずにライン圧の圧油を
供給する。
【0036】第1と第2の各調圧弁141,142は、各
ばね141a,142aと第22と第23の各油路L2
2,L23の油圧とによって該各油路L22,L23を
各排油ポート141b,142bに接続する右方の排油側
に押圧され、また、第1と第2の各電磁比例弁171
172の出力側の第25と第26の各油路L25,L2
6の油圧によって第22と第23の各油路L22,L2
3を第2油路L2に接続する左方の給油側に押圧され、
かくて、第22と第23の各油路L22,L23の油圧
は、各電磁比例弁171,172の出力圧に比例して増減
される。ところで、変速ショックを軽減するには、解放
側の油圧クラッチと連結側の油圧クラッチとの連結過渡
領域での微妙な油圧制御が必要になる。本実施形態で
は、変速完了後に連結側と解放側の油圧クラッチが調圧
弁141,142を介さずに給排油されるため、調圧弁1
1,142は比較的低圧の連結過渡領域での油圧制御の
みを分担すれば良く、油圧制御の分解能を高めて、変速
時における連結側油圧クラッチの昇圧特性及び解放側油
圧クラッチの降圧特性の連結過渡領域における微妙な制
御を精度良く行うことができる。
【0037】第1と第2の両電磁比例弁171,172
は第24油路L24を介してモジュレータ圧が入力され
ており、ここで、第1電磁比例弁171としては非通電
時に出力圧が最大(モジュレータ圧)となるものを用
い、第2電磁比例弁172は非通電時に出力圧が最小
(大気圧)となるものを用いている。
【0038】また、第1電磁弁161は、第24油路L
24に絞り161aを介して接続される第18油路L1
8を大気開放する2方向弁で構成され、非通電時に閉弁
して第18油路L18の油圧を高圧(モジュレータ圧)
にする。
【0039】第2と第3の各電磁弁162,163は、そ
の出力側の第19と第20の各油路L19,L20を第
24油路L24に接続する給油位置と、この接続を断っ
て該各油路L19,L20を各排油ポート162a,1
3aに接続する排油位置とに切換自在な3方向弁で構
成され、非通電時に給油位置に切換えられて第19と第
20の各油路L19,L20の油圧を高圧(モジュレー
タ圧)にする。
【0040】尚、第2と第3の電磁弁162,163を第
1の電磁弁161と同様の2方向弁で構成することも考
えられる。然し、2方向弁は開弁時のリーク量が多くな
り、また、低温時は開弁しても残圧が生ずるため、制御
の応答性が悪くなる。ここで、エンジン回転数が低下す
る1速での徐行時や停止時は油圧源10からの吐出油量
が減少するためリーク量を少なくする必要がある。そし
て、1速時は、第2シフト弁122と切換弁13とを右
方位置にするため第19と第20の油路L19,L20
を大気圧にする必要があり、第2と第3の電磁弁1
2,163を2方向弁で構成したのではリーク量が過大
になってしまう。このことを考慮し、また、応答性良く
切換えることが必要な切換弁13の切換制御を第3電磁
弁163で行うことを考慮し、本実施形態では、第2、
第3電磁弁162,163を3方向弁で構成し、スペース
を考慮して第1電磁弁161のみを小型の2方向弁で構
成している。
【0041】マニアル弁11の「D4」位置での1速乃
至4速時と各変速時における、第1乃至第3電磁弁16
1,162,163の通電状態と、第1、第2シフト弁1
1,122及び切換弁13の位置と、第1、第2調圧弁
141,142の出力圧(第22、第23油路L22,L
23の油圧)とは下表の通りになる。
【0042】
(○…通電、×…非通電) 本実施形態では、第1と第2の両調圧弁141,142
うち前回の変速に際し連結側油圧クラッチの油圧を昇圧
する給油用調圧弁として機能したものが次回の変速に際
し解放側油圧クラッチの油圧を降圧する排油用調圧弁と
して機能し、また、前回の変速に際し排油用調圧弁とし
て機能したものが次回の変速に際し給油用調圧弁として
機能するため、変速後各調圧弁141,142の出力圧を
そのままの値に保持して次回の変速に備えることができ
る。これに対し、第1と第2の両調圧弁141,142
一方を給油専用、他方を排油専用にすると、変速時に昇
圧された給油用調圧弁の出力圧を降圧すると共に変速時
に降圧された排油用調圧弁の出力圧を昇圧して次回の変
速に備える必要がある。この場合には、低温時に短時間
で次回の変速が行われると、給油用調圧弁の出力圧の降
圧や排油用調圧弁の出力圧の昇圧が充分でないうちに変
速が開始され、変速時の油圧制御が不調になって、変速
ショックを生じ易くなる。従って、本実施形態のよう
に、各調圧弁141,142を変速の度に給油用と排油用
とに交互に使い分けることが望ましい。
【0043】第1乃至第3電磁弁161,162,163
と第1と第2の電磁比例弁171,172は、後記詳述す
るロックアップクラッチ用の第4電磁弁164と共に、
図4に示すマイクロコンピュータから成る電子制御回路
20により制御される。
【0044】電子制御回路(ECU)20には、エンジ
ンの回転速度Neとスロットル開度θと冷却水温TWと
を検出するエンジンセンサ21からの信号と、車速Vを
検出する車速センサ22からの信号と、変速機の入力軸
3の回転速度Ninを検出する速度センサ23からの信号
と、変速機の出力軸7の回転速度Noutを検出する速度
センサ24からの信号と、セレクトレバーのポジション
センサ25からの信号と、2速乃至4速の各油圧クラッ
チC2,C3,C4の油圧PC2,PC3,PC4を検
出する油圧検出手段たる油圧センサ371,372,37
3の信号と、変速機の油温TOを検出する油温検出手段
たる油温センサ38の信号とが入力されている。
【0045】そして、「D4」位置では、ECU20に
記憶されている1速−4速の変速マップに基づいて現在
のスロットル開度θと車速Vとに適合する変速段を選択
し、1速乃至4速の自動変速を行う。
【0046】「D3」位置においても「D4」位置と同一
の油路構成になり、ECU20に記憶されている1速−
3速の変速マップに基づいて1速乃至3速の自動変速が
行われる。
【0047】「2」「1」位置では、ECU20に記憶
されている2速マップや1速マップに基づいて2速又は
1速への段階的なダウンシフトが行われ、以後2速又は
1速に保持される。尚、「2」「1」位置では、
「D4」「D3」位置で第1油路L1に接続されていた第
21油路L21が大気開放され、第3シフト弁123
右方位置に切換可能となる。
【0048】第3シフト弁123が右方位置に切換えら
れると、左方位置において排油ポート123bに接続さ
れていた第10油路L10が第12油路L12に接続さ
れ、左方位置において第12油路L12に接続されてい
た第11油路L11が第3シフト弁123の第2の排油
ポート123cに接続される。第10と第11の油路L
10,11は第1シフト弁121の右方位置では何れの
油圧クラッチ用の油路とも接続されておらず、第1シフ
ト弁121を右方位置にしたときは、「D4」位置におい
て第1シフト弁121を右方位置にしたときと同一の油
路構成になり、従って、第1と第2の両シフト弁1
1,122を右方位置(「D4」位置の2速時の状態)
にしたときは2速油圧クラッチC2に給油されて2速伝
動系G2が確立され、第1シフト弁121を右方位置、
第2シフト弁122を左方位置(「D4」位置の3速時の
状態)にしたときは、3速油圧クラッチC3に給油され
て3速伝動系G3が確立される。
【0049】一方、第1シフト弁121を左方位置にし
たときは、2速油圧クラッチC2用の第14油路L14
が第10油路L10、4速油圧クラッチC4用の第17
油路L17が第11油路L11に夫々接続されるから、
「D4」位置における油路構成とは異なったものにな
る。そして、第1シフト弁121を左方位置、第2シフ
ト弁122を右方位置(「D4」位置の1速時の状態)に
したときは、1速油圧クラッチC1用の第13油路L1
3が第4油路L4に接続されると共に(この接続は「D
4」位置と同一)、2速油圧クラッチC2用の第14油
路L14が第6油路L6に接続され(「D4」位置では
4速油圧クラッチC4用の第17油路L17が第6油路
に接続される)、第1と第2の両シフト弁121,122
を左方位置(「D4」位置の4速時の状態)にしたとき
は、3速油圧クラッチC3用の第15油路L15が第3
油路L3に接続されると共に(この接続は「D4」位置
と同一)、2速油圧クラッチC2用の第14油路L14
が第5油路L5に接続され(「D4」位置では4速油圧
クラッチC4用の第17油路L17が第5油路L5に接
続される)、4速油圧クラッチC4には給油されなくな
る。
【0050】ここで、第3シフト弁123は第26油路
L26を介して入力される第2電磁比例弁172の出力
圧で左方に押圧されるようになっているが、ヒューズ切
れ等によるシステムダウン時に第1乃至第3電磁弁16
1,162,163及び第1、第2電磁比例弁171,17
2への通電が停止されると、第1と第2の両シフト弁1
1,122と切換弁13とが左方位置に切換えられると
共に、第2電磁比例弁172の出力圧が大気圧になっ
て、第3シフト弁123が「2」「1」位置において右
方位置に切換えられ、「D4」「D3」位置において第2
1油路L21からのライン圧により左方位置に切換えら
れる。従って、「1」「2」位置において2速伝動系G
2、「D4」「D3」位置において4速伝動系G4が夫々
確立されることになり、システムダウン時にも2速と4
速とでの走行を行い得られる。
【0051】マニアル弁11の「R」位置では、第2油
路L2が大気開放されて、第1油路L1に第27油路L
27が接続され、該油路L27に第1サーボ制御弁27
を介して接続される第28油路L28を介してサーボ弁
15の左端の第1油室15aに給油される。これによれ
ば、サーボ弁15が右方の後進位置に押動されてセレク
タギア8が後進側に切換わると共に、第28油路L28
が第1油室15aに連通するサーボ弁15の軸孔15b
を介して第29油路L29に接続される。該油路L29
は、マニアル弁11の「R」位置において4速油圧クラ
ッチC4に連なる第16油路L16に接続されており、
かくて、4速油圧クラッチC4への給油とセレクタギア
8の後進側への切換えとで後進伝動系GRが確立され
る。
【0052】第1サーボ制御弁27は、第3電磁弁16
3の出力側の第20油路L20の油圧と第1電磁比例弁
171の出力側の第25油路L25の油圧とにより、第
27油路L27と第28油路L28とを接続する左方の
開き側に押圧されると共に、ばね27aと第2油路L2
の油圧と第29油路L29の油圧とにより、第27油路
L27と第28油路L28との接続を断って第28油路
L28を排油ポート27bに接続する右方の閉じ側に押
圧される。「D4」「D3」「2」「1」位置では、第2
油路L2を介して入力されるライン圧により、第1サー
ボ制御弁27は第3電磁弁163と第1電磁比例弁171
との出力圧が共に高くなっても右方位置に保持され、第
28油路L28への給油が阻止されて、サーボ弁15が
係止部材15cにより左方の前進位置に保持され、後進
伝動系GRの確立が阻止される。
【0053】また、所定車速以上で前進走行中にマニア
ル弁11を「R」位置に切換えたときは、第3電磁弁1
3と第1電磁比例弁171との出力圧を共に大気圧にし
て、第1サーボ制御弁27を右方位置に保持し、第28
油路L28への給油、即ち、後進伝動系GRの確立を阻
止する。
【0054】所定車速以下でマニアル弁11を「R」位
置に切換えたときは、第1電磁比例弁171の出力圧を
漸増させて第1サーボ制御弁27を左方の開き側に押圧
し、上記の如く第28油路L28とサーボ弁15と第2
9油路L29とを介して4速油圧クラッチC4に給油
し、該制御弁27を調圧弁として機能させて4速油圧ク
ラッチC4の油圧の昇圧を制御し、その後に第3電磁弁
163からモジュレータ圧を出力して該制御弁27を左
方位置に押し切り、4速油圧クラッチC4の油圧をライ
ン圧に保持する。尚、第3電磁弁163がオン故障して
その出力圧が大気圧のままになっても、第1電磁比例弁
171の出力圧によって4速油圧クラッチC4の連結に
必要な油圧が保証される。
【0055】マニアル弁11を「R」位置から「D4
「D3」「2」「1」位置に切換えたときは、これらの
位置において第2油路L2と同様に第1油路L1に接続
される第30油路L30から第2サーボ制御弁28と第
31油路L31とを介してサーボ弁15の中間の第2油
室15dにライン圧が入力され、サーボ弁15が左動し
て前進位置に切換えられる。
【0056】第2サーボ制御弁28は、第13油路L1
3を介して入力される1速圧と、第19油路L19を介
して入力される第2電磁弁162の出力圧と、第23油
路L23を介して入力される第2調圧弁142の出力圧
とにより、第30油路L30と第31油路L31とを接
続する左方位置に押圧され、ばね28aと第27油路L
27の油圧とにより、第30と第31の両油路L30,
L31の接続を断って第31油路L31を排油ポート2
8bに接続する右方位置に押圧される。
【0057】かくて、「R」位置では第2サーボ制御弁
28が第27油路L27からのライン圧で確実に右方位
置に切換えられ、「D4」「D3」「2」「1」位置への
切換後、1速圧が所定値に上昇するまで該制御弁28は
右方位置に保持され、第2油室15dへのライン圧の入
力が阻止されて、サーボ弁15は係止手段15cにより
後進位置に保持される。そして、1速圧が所定値以上に
なったとき、第2サーボ制御弁28が左方位置に切換え
られ、第2油室15dにライン圧が入力されてサーボ弁
15が前進位置に切換えられる。従って、アクセルペダ
ルを踏込んだ状態でマニアル弁11を「R」位置から
「D4」「D3」「2」「1」位置に切換えた場合でも、
サーボ弁15の切換時点では1速圧の上昇による1速伝
動系G1を介しての正転方向のトルク伝達で出力軸7の
逆転方向への回転が制止された状態になり、セレクタギ
ア8と4速伝動系G4のドリブンギアG4aとが大きな
相対回転を生じない状態で円滑に噛合し、両ギア8,G
4aの噛合部の摩耗が防止される。
【0058】ところで、第2サーボ制御弁28が異物の
かみ込み等で右方位置にロックされたり、また、該制御
弁28が左方位置に切換わってもサーボ弁15が後進位
置にロックされたりするような異常を生ずると、マニア
ル弁11を「R」位置から「D4」「D3」「2」「1」
位置に切換えてもセレクタギア8は後進側に残り、4速
油圧クラッチC4に給油されると後進伝動系GRが確立
されてしまう。そこで、本実施形態では、第3シフト弁
123の左端の油室に連なる第32油路L32を設ける
と共に、サーボ弁15の後進位置において該弁15の第
2油室15dに切欠溝15eを介して接続される第33
油路L33を設け、第32油路L32が第2サーボ制御
弁28の右方位置で第30油路L30、該制御弁28の
左方位置で第33油路L33に夫々接続されるようにし
ている。これによれば、上記異常を生ずると、第3シフ
ト弁123の左端の油室に第32油路L32を介してラ
イン圧が入力され、第3シフト弁123がこれを左方に
押圧する第21油路L21や第26油路L26の油圧の
如何に係わらず右方位置に切換保持され、4速油圧クラ
ッチC4への給油が阻止される。
【0059】第2サーボ制御弁28は、一旦左方位置に
切換えられると、第30油路L30と第31油路L31
とを接続する環状溝28cの左右のランドの受圧面積差
によって発生するセルフロック力により左方位置に保持
されるが、急旋回時で油面が大きく変動し、油圧源10
からの油圧が一瞬途絶えたときなどは、第2サーボ制御
弁28がばね28aの力で右方位置に切換わってしま
う。この場合、第2サーボ制御弁28を1速圧のみで左
方位置に押圧するように構成していると、2速乃至4速
時には油圧が回復しても第2サーボ制御弁28は左方位
置に戻らなくなる。そのため、本実施形態では、2速時
及び4速時に高くなる第2調圧弁142の出力圧と、3
速時及び4速時に高くなる第2電磁弁162の出力圧と
によっても第2サーボ制御弁28を左方位置に押圧して
いる。尚、1速乃至3速時は、第2サーボ制御弁28が
左方位置に戻らず、第32油路L32からのライン圧の
入力で第3シフト弁123が右方位置に切換えられて
も、各油圧クラッチC1〜C4の給排油に影響は及ばな
いが、4速時には、2速油圧クラッチC2に給油され
て、4速から2速にダウンシフトされてしまう。そのた
め、4速時は、第2調圧弁142の出力圧と第2電磁弁
162の出力圧とで第2サーボ制御弁28を左方に押圧
し、油圧回復後に一方の出力圧が正常値に上昇しなくて
も、第2サーボ制御弁28が確実に左方位置に切換えら
れるようにしている。
【0060】マニアル弁11の「N」位置では、第2油
路L2、第16油路L16、第17油路L17、第27
油路L27、第29油路L29及び第30油路L30が
共に大気開放され、何れの油圧クラッチC1〜C4も連
結解除される。また、「P」位置では、第1油路L1に
第27油路L27が接続され、第1サーボ制御弁27と
第28油路L28とを介してのライン圧の入力でサーボ
弁15が後進位置に切換わるが、「P」位置では第16
油路L16と第29油路L29との接続が断たれて第1
6油路L16が大気開放されるため、後進伝動系GRが
確立されることはない。
【0061】流体トルクコンバータ2はロックアップク
ラッチ2aを内蔵しており、油圧回路に、レギュレータ
18から第34油路L34を介して供給される油を作動
油としてロックアップクラッチ2aの作動を制御するロ
ックアップ制御部29が設けられている。
【0062】該制御部29は、ロックアップクラッチ2
aをオンオフ制御するシフト弁30と、ロックアップク
ラッチ2aのオン時の連結状態を滑りを生じないロック
アップ状態と滑り状態とに切換える切換弁31と、滑り
状態での連結力を増減制御する調圧弁32とで構成され
ている。
【0063】シフト弁30は、第34油路L34をロッ
クアップクラッチ2aの背圧室に連なる第35油路L3
5に接続すると共に、流体トルクコンバータ2の内部空
隙に連なる第36油路L36を排油用の第37油路L3
7に絞り部30aを介して接続する右方位置と、第34
油路L34を、切換弁31に連なる第38油路L38に
接続すると共に、絞り部30aを介して第36油路L3
6に接続し、更に、第35油路L35を調圧弁32に連
なる第39油路L39に接続する左方位置とに切換自在
であり、第4電磁弁164によって切換制御される。第
4電磁弁164は、モジュレータ弁19の出力側の第2
4油路L24に絞り164aを介して接続される第40
油路L40を大気開放する2方向弁で構成されている。
そして、シフト弁30を、第24油路L24の油圧、即
ち、モジュレータ圧により左方位置に押圧すると共に、
ばね30bと第40油路L40の油圧とにより右方位置
に押圧し、第4電磁弁164を閉弁して第40油路L4
0の油圧をモジュレータ圧に昇圧したときシフト弁30
が右方位置に切換えられ、第4電磁弁164を開弁して
第40油路L40の油圧を大気圧に降圧したときシフト
弁30が左方位置に切換えられるようにしている。
【0064】切換弁31は、流体トルクコンバータ2の
内部空隙に連なる第41油路L41を調圧弁32の左端
の油室に連なる第42油路L42に接続する右方位置
と、第42油路L42を大気開放すると共に、第38油
路L38を第36油路L36に接続する左方位置とに切
換自在であり、ばね31aで右方位置に押圧され、右端
側の油室に接続される第43油路L43の油圧で左方位
置に押圧される。
【0065】調圧弁32は、第39油路L39を第34
油路L34に接続すると共に、第41油路L41を絞り
32aを介して第37油路L37に接続する右方位置
と、第39油路L39と第34油路L34との接続を断
って第39油路L39を絞り付きの排油ポート32bに
接続すると共に、第41油路L41と第37油路L37
との接続を断つ左方位置との間で移動自在であり、ばね
32cと第42油路L42の油圧とにより右方に押圧さ
れ、第39油路L39の油圧と第43油路L43の油圧
とにより左方に押圧される。ここで、第39油路L39
の油圧に対する受圧面積と第42油路L42の油圧に対
する受圧面積とを共にs1、第43油路L43の油圧に
対する受圧面積をs2、第39油路L39と第42油路
L42と第43油路L43との油圧を夫々Pa,Pb,
Pc、ばね32cの付勢力をFとすると、 s1・Pb+F=s1・Pa+s2・Pc Pb−Pa=(s2・Pc−F)/s1 になり、第42油路L42の油圧と第39油路L39の
油圧との差圧が第43油路L43の油圧に応じて増減さ
れる。
【0066】第43油路L43は、切換弁13の右方位
置で第1電磁比例弁171の出力側の第25油路L25
に接続され、切換弁13の左方位置で第2電磁比例弁1
2の出力側の第26油路L26に接続される。かく
て、切換弁13が右方位置になる1速及び3速時は第1
電磁比例弁171、切換弁13が左方位置になる2速及
び4速時は第2電磁比例弁172により夫々切換弁31
及び調圧弁32が制御される。
【0067】シフト弁30が右方位置に存するときは、
第34油路L34からの作動油がシフト弁30と第35
油路L35とを介してロックアップクラッチ2aの背圧
室に給油されると共に、流体トルクコンバータ2の内部
空隙が、第41油路L41と調圧弁32とを介して、及
び、第36油路L36とシフト弁30の絞り部30aと
を介して夫々第37油路L37に接続され、内部空隙か
らの第37油路L37を介しての排油により内部空隙の
内圧が低くなり、ロックアップクラッチ2aはオフ状
態、即ち、連結解除状態になる。
【0068】シフト弁30が左方位置に切換わると、ロ
ックアップクラッチ2aの背圧室が第35油路L35と
シフト弁30とを介して第39油路L39に接続され、
また、切換弁31が右方位置に存する間は、流体トルク
コンバータ2の内部空隙が、第36油路L36とシフト
弁30の絞り部30aとを介して第34油路L34に接
続されると共に、第41油路L41と切換弁31とを介
して第42油路L42に接続され、内部空隙の内圧と背
圧室の内圧との差圧を調圧弁32に入力する第43油路
L43の油圧で増減制御できるようになる。かくて、ロ
ックアップクラッチ2aは第1電磁比例弁171又は第
2電磁比例弁172の出力圧に応じた連結力を持って滑
り状態で連結する。
【0069】第43油路L43の油圧が所定値以上にな
って切換弁31が左方位置に切換えられると、第42油
路L42が大気開放されて調圧弁32が左方位置に切換
保持され、ロックアップクラッチ2aの背圧室が第35
油路L35とシフト弁30と第39油路L39とを介し
て調圧弁32の排油ポート32bに接続されたままにな
り、一方、第34油路L34からシフト弁30と第38
油路L38と切換弁31と第36油路L36とを介して
流体トルクコンバータ2の内部空隙に給油され、更に、
調圧弁32の左方位置への切換えで第41油路L41と
第37油路L37との接続が断たれるため、内部空隙の
内圧は第41油路L41に接続したチェック弁33で設
定される比較的高圧に維持され、ロックアップクラッチ
2aはロックアップ状態で連結する。
【0070】図中34は第37油路L37に介設したオ
イルクーラ、35はオイルクーラ用のチェック弁、36
は変速機の各軸3,5,7の潤滑部にレギュレータ18
からのリーク油を供給する潤滑用の油路LBに介設した
絞り部材である。
【0071】次に、変速時、特に、アップシフト時にお
ける第1と第2の両電磁比例弁171,172の制御につ
いて説明する。尚、以下の説明では、アップシフト時に
連結される連結側油圧クラッチの油圧を制御する電磁比
例弁の出力圧をON圧、変速時に解放される解放側油圧
クラッチの油圧を制御する電磁比例弁の出力圧をOFF
圧とする。
【0072】アップシフト制御は、第1電磁比例弁17
1と第2電磁比例弁172の出力圧の大小関係を図5
(A)の如く表わす比例弁モニタ値MATと、アップシ
フト時のON圧の制御モードとOFF圧の制御モードと
を図5(B)の如く表わすアップシフトモニタ値MUP
とを用いて、図7に示す手順で行われるもので、その詳
細を、アップシフト時のON圧、OFF圧、変速機の入
出力速度比Gratio(Nout/Nin)の夫々の
変化を模式的に示す図6を参照して説明する。尚、Gr
atioは、速度検出パルスの脈動やノイズ等により多
少変動するが、油圧クラッチが完全に連結していれば各
変速段のギア比を基準にした所定の上限値YG(N)H
と下限値YG(N)Lとの間に収まる。
【0073】アップシフト制御は、確立すべき変速段を
指定する変速段指定信号SHが現在確立されている変速
段G(N)より高速の変速段G(N+1)を指定する信
号に切換えられたときに開始される。アップシフト制御
では、先ず、S1のステップでMATが「A,B」にセ
ットされる。MATがこのようにセットされると第1、
第2シフト弁121,122がアップシフトを行う状態に
切換えられる。次に、S2のステップでMUPのON側
の値(MUP(ON))が「0」か否かを判別する。M
UPは当初「0,0」にセットされており、S2のステ
ップで[YES」と判定されてS3のステップに進み、
ここで電子制御回路20に内蔵の減算式タイマの残り時
間TMを所定の初期値TMSTにセットすると共に、S
4のステップでON圧やOFF圧の演算に用いる各種値
の初期設定を行う。次に、S5のステップでMUP(O
N)=1にセットし、更に、S6のステップでON圧の
応答圧モードでの基準値QUPONAを算定する(S
6)。応答圧モードは、連結側油圧クラッチのピストン
の遊びを除去してその後のクラッチ圧の増加を応答性良
く行わせるための制御モードであり、QUPONAは、
車速とスロットル開度とに応じた適正値に設定され、経
時的に減少する。
【0074】次に、S7のステップに進み、ON圧の指
令値QUPONをQUPONAに設定する処理を行う。
次に、S8のステップに進み、後記詳述するOFF圧の
指令値QUPOFFの演算処理を行い、次にS9のステ
ップに進み、第1と第2の両電磁比例弁171,172
うち、今回の変速で連結側油圧クラッチの油圧を制御す
る電磁比例弁の出力圧の指令値をQUPONとし、解放
側油圧クラッチの油圧を制御する電磁比例弁の出力圧の
指令値をQUPOFFとする比例弁選択処理を行って、
1回目のアップシフト制御処理を完了する。
【0075】次回のアップシフト制御処理に際しては、
前回、S5のステップでMUP(ON)=1にセットさ
れているため、S2のステップで「NO」と判定され
る。このときは、S10のステップに進み、アップシフ
ト開始時からの経過時間(TMST−TM)が所定時間
YTMUP1に達したか否かを判別する。YTMUP1
は、アップシフトに要する通常の時間よりも長く設定さ
れており、TMST−TM≧YTMUP1になったとき
は、アップシフト制御が不調であると判断してS11の
ステップに進み、MATを「A,0」(2速→3速アッ
プシフト時)又は「0,B」(2速→3速以外のアップ
シフト時)にセットすると共に、MUPを「0,0」に
セットし、更に、TMを零にリセットするアップシフト
完了処理を行う。この処理でMATが「A,0」又は
「0,B」にセットされると、切換弁13が現在位置と
は異なる位置に切換えられ、連結側油圧クラッチの油圧
がライン圧、解放側油圧クラッチの油圧が大気圧にな
る。
【0076】TMST−TM<YTMUP1であれば、
S12のステップに進んで連結側油圧クラッチ(ONク
ラッチ)の準備判断を行う。この処理の詳細は図8に示
す通りであり、先ず、S12−1のステップでMUPが
「1,1」又は「1,2」か否かを判別し、その判別結
果が「YES」であれば、S12−2のステップに進
み、Gratioが変速前の確立変速段のギア比を基準
にして設定されるクラッチ連結判断の下限値YG(N)
Lを下回ったか否かを判別し、Gratio<YG
(N)LであればS12−3のステップに進み、前記S
4のステップで「0」にリセットされるフラグFCOF
FSを「1」にセットする。次に、S12−4のステッ
プでMUPが「2,2」であるか否かを判別し、その判
別結果が「YES」であれば、S12−5のステップに
進んでFCOFFS=1か否かを判別し、FCOFFS
=1であれば、S12−6のステップでスロットル開度
θが所定値YθCONOKを上回っているか否かを判別
し、θ>YθCONOKであればS12−7のステップ
に進み、GratioがYG(N)Lより僅かに大きく
設定される所定値YGCONOKを上回っているか否か
を判別する。そして、Gratio>YGCONOKで
あればS12−8のステップに進み、S4のステップで
「0」にリセットされるフラグFCONOKを「1」に
セットし、また、θ≦YθCONOKやGratio≦
YGCONOKの場合には、S12−9のステップに進
んでFCONOKを「0」にリセットする。
【0077】MUPが「1,1」「1,2」のときにG
ratio<YG(N)Lになるのは、OFF圧の後記
する減算モードでの制御により解放側油圧クラッチの滑
りを生じたときであり、また、MUPが「2,2」のと
きにGratio>YGCONOKになるのは、ON圧
の後記する加算モードでの制御により連結側油圧クラッ
チが連結力を持ち始めたとき、即ち、連結側油圧クラッ
チの連結準備が完了したときである。MUPが「1,
1」「1,2」のときにGratio<YG(N)Lに
ならないとFCOFFS=1にならず、この場合にはM
UPが「2,2」のときにGratio>YGCONO
KになってもFCONOK=0のままになる。
【0078】ところで、エンジンの出力トルクのスロッ
トル開度による変化度合は低スロットル開度領域で大き
くなり、スロットル開度が低開度になると出力トルクが
大幅に減少し、解放側油圧クラッチの滑りが減少してG
ratio>YGCONOKになることがある。そこ
で、θ≦YθCONOKとなる低スロットル開度領域で
はFCONOK=0とし、出力トルクが大きく変動しな
い中・高スロットル開度領域でのみGratioに基づ
くFCONOKのセットを行い、連結側油圧クラッチの
連結準備が完了していないのにFCONOK=1にセッ
トされることを防止している。
【0079】上記の如くして連結側油圧クラッチの準備
判断処理を行うと、S13のステップでMUP(ON)
=1か否かを判別する。2回目のアップシフト制御処理
ではMUP(ON)=1になっているから、S13のス
テップで「YES」と判定されてS14のステップに進
み、アップシフト開始時からの経過時間(TMST−T
M)が所定時間YTMUP2に達したか否かを判別す
る。TMST−TM<YTMUP2のときはS5以下の
ステップに進み、TMST−TM≧YTMUP2になっ
たときS15のステップに進んでMUPのON側の値を
「2」にセットする。次に、S16のステップで△QU
PONAを比較的小さな値に設定してS18のステップ
に進み、QUPONAを前回値に△QUPONAを加算
した値とする加算処理を行い、S7以下のステップに進
む。かくて、ON圧を段階的に増加する加算モードでの
制御が開始される。
【0080】S15のステップでMUP(ON)=2に
セットされると、次回のアップシフト制御処理ではS1
3のステップで「NO」と判別されて、MUP(ON)
=2か否かを判別するS19のステップに進み、ここで
「YES」と判定されてS20のステップに進み、Gr
atioが変速前の確立変速段のギア比を基準にして設
定されるクラッチ連結判断の上限値YG(N)H以上に
なったか否かを判別する。そして、Gratio<YG
(N)Hであれば、S21のステップに進んでFCON
OK=1か否かを判別し、FCONOK=0の場合はS
15以下のステップに進んで加算モードでの制御を続行
する。
【0081】FCONOK=1であれば、S22のステ
ップでその時点におけるTMの値をTMSTAとして記
憶し、次にS23のステップでMUPを「3,3」にセ
ットした後に後記するS25以下のステップに進む。次
回のアップシフト制御処理では、S19のステップで
「NO」と判別されて、MUP(ON)=3か否かの判
別を行うS24のステップに進み、ここで「YES」と
判別される。このときはS25のステップでYTMUP
3をセットし、次にS26のステップに進み、FCON
OK=1になった時点、即ち、連結側油圧クラッチの連
結準備完了時点からの経過時間(TMSTA−TM)が
YTMUP3に達したか否かを判別する。尚、YTMU
P3は、車速の増加に伴って長くなるように、車速Vを
パラメータとするテーブル値にセットされる。TMST
A−TM<YTMUP3のうちは、S17のステップで
△QUPONAを比較的大きな値に設定してからS18
以下のステップに進み、加算モードでの制御を続行す
る。
【0082】TMSTA−TM≧YTMUP3になる
と、S27のステップに進み、ON圧の底上げモードで
の基準値QUPONBをQUPONAの最終値に車速と
スロットル開度とに応じて求められる値QUPONB0
を加算した値に設定した後、S28のステップに進んで
MUP(ON)=4にセットし、次にS29のステップ
でQUPONをQUPONBに設定し、ON圧の底上げ
モードでの制御を開始する。尚、S20のステップでG
ratio>YG(N)Hと判別されたときは、S30
のステップでMUPを「3,3」にセットして直接S2
7のステップに進む。
【0083】次回のアップシフト制御処理では、前回、
S28のステップでMUP(ON)=4にセットされて
いるため、S24のステップで「NO」と判定されて、
MUP(ON)=4か否かを判別するS31のステップ
に進み、ここで「YES」と判定される。このときはS
32のステップに進んでアップシフト開始時からの経過
時間(TMST−TM)が所定時間YTMUP4に達し
たか否かを判別し、TMST−TM<YTMUP4のう
ちはS27以下のステップに進んで底上げモードでの制
御を続行し、TMST−TM≧YTMUP4になったと
きはS33のステップでGratioが所定値YGUP
T以上になったか否かを判別し、Gratio<YGU
PTのときはS27以下のステップに進んで底上げモー
ドでの制御を続行する。
【0084】Gratio≧YGUPTになったとき
は、S34のステップに進んでMUPを「5,5」にセ
ットした後にS35のステップに進み、その時点でのT
Mの値をTMSTBとして記憶し、次にS36のステッ
ップに進んでQUPONをQUPONBの最終値にQU
PONCを加算した値に設定する。尚、QUPONCは
S4のステップで零にリセットされており、QUPON
=QUPONBとなって底上げモードでの制御が続行さ
れる。
【0085】次回のアップシフト制御処理では、前回、
S34のステップでMUPが「5,5」にセットされて
いるため、S31のステップで「NO」と判定されて、
MUP(ON)=5か否かを判別するS37のステップ
に進み、ここで「YES」と判定される。このときはS
38のステップでアップシフト開始時からの経過時間
(TMST−TM)が所定時間YTMUP5に達したか
否かを判別し、TMST−TM≧YTMUP5であれ
ば、S39のステップに進んでGratioが変速後の
確立変速段のギア比を基準にして設定されるクラッチ連
結判断の下限値YG(N+1)L以上か否かを判別し、
TMST−TM<YTMUP5かGratio<YG
(N+1)LであればS34以下のステップに進み、底
上げモードでの制御を続行する。
【0086】Gratio≧YG(N+1)Lになる
と、S40のステップでMUPを「7,7」にセットし
た後、S41のステップに進んでQUPONCを前回値
に所定値△QUPONCを加算した値に設定し、次にS
42のステップでGratioが変速後の確立変速段の
ギア比を基準にして設定されるクラッチ連結判断の下限
値YG(N+1)Lと上限値YG(N+1)Hとの間に
入っているか否かを判別する。その判別結果が「NO」
であればS35以下のステップに進む。この場合、S4
1のステップでの演算でQUPONCが△QUPONC
宛増加するため、S36のステップで求められるQUP
ONも漸増し、ON圧の終了モードでの制御が開始され
る。
【0087】次回のアップシフト制御装置では、前回、
S40のステップでMUPが「7,7」にセットされて
いるため、S37のステップで「NO」と判定されてS
40以下のステップに進む。この場合、YG(N+1)
L≦Gratio≦YG(N+1)Hであれば、即ち、
連結側クラッチが連結完了状態であれば、S45のステ
ップに進んで連結完了状態の継続時間(TMSTB−T
M)が所定時間YTMUP6に達したか否かを判別す
る。TMSTB−TM<YTMUP6のうちはS36の
ステップに進んで終了モードでの制御を続行し、TMS
TB−TM≧YTMUP6になったときS11のステッ
プに進んでアップシフト完了処理を行う。
【0088】S8のステップでのQUPOFFの演算処
理の詳細は図9に示す通りであり、先ず、S8−1のス
テップにおいてOFF圧の底下げモードでの値QUPO
FFBをスロットル開度に応じた適正値に設定し、次
に、S8−2のステップでMUPのOFF側の値(MU
P(OFF))が「0」か否かを判別する。1回目のア
ップシフト制御処理ではMUP(OFF)=0になって
いるから、S8−2のステップで「YES」と判定され
てS8−3のステップに進み、MUP(OFF)=1に
セットする。次に、S8−4のステップに進み、OFF
圧のイニシャル圧モードでの基準値QUPOFFAをス
ロットル開度と流体トルクコンバータ2の速度比とに応
じた適正値に設定し、更に、S8−5のステップでOF
F圧の減算モードでの値を演算する処理を行う。この処
理の詳細は図10に示す通りであり、先ず、S8−5−
1のステップでMUP(OFF)=1か否かを判別し、
MUP(OFF)=1であれば、S8−5−2のステッ
プで減算値△QUPOFFとフィードバック補正値QW
Pとを共に零にリセットし、MUP(OFF)≠1であ
れば、S8−5−3のステップで△QUPOFFを所定
値にセットすると共に、変速前の確立変速段のギア比を
基準にして設定されるクラッチ連結判断の下限値YG
(N)Lより若干低く設定されるクラッチ滑り目標値Y
G(N)Sと現時点のGratioとの偏差から関数演
算によってQWPを算定する。そして、S8−5−4の
ステップでQUPOFFAをS8−4のステップで設定
されるQUPOFFAの値から△QUPOFF−QWP
を減算した値とする処理を行い、最後にS8−5−5及
びS8−5−6のステップでの処理によりQUPOFF
AがQUPOFFBを下回らないようにする。
【0089】上記の如くしてS8−5のステップでの処
理が終ると、S8−6のステップでQUPOFFをQU
POFFAとする処理を行い、1回目のアップシフト制
御処理におけるQUPOFFの演算処理を完了する。2
回目のアップシフト制御処理では、前回、S8−3のス
テップでMUP(OFF)=1にセットされているた
め、S8−2のステップで「NO」と判定されて、MU
P(OFF)=1か否かを判別するS8−7のステップ
に進み、ここで「YES」と判定される。このときはS
8−8のステップに進み、アップシフト開始時からの経
過時間(TMST−TM)が所定時間YTMUP7に達
したか否かを判別する。TMST−TM<YTMUP7
であれば、S8−3以下のステップに進む。この場合、
QUPOFFはS8−4のステップで求められるQUP
OFFAの値に等しくなり、イニシャル圧モードでの制
御が行われる。
【0090】TMST−TM≧YTMUP7になると、
S8−9のステップでMUP(OFF)=2にセットし
てからS8−4以下のステップに進む。この場合、QU
POFFはS8−4のステップでマップから求められる
QUPOFFAから△QUPOFF−QWPを減算した
値になり、減算モードでの制御が開始される。次回のア
ップシフト制御処理では、前回、S8−9のステップで
MUP(OFF)=2にセットされているため、S8−
7のステップで「NO」と判定されて、MUP(OF
F)=2か否かを判別するS8−10のステップに進
み、ここで「YES」と判定されてS8−9以下のステ
ップに進み、減算モードでの制御が続行される。減算モ
ードではQUPOFFが順に減少し、解放側油圧クラッ
チが滑り始めてGratioがYG(N)Lを下回る
が、Gratio<YG(N)SになるとQWP>0に
なってQUPOFFAの減算幅が小さくなり、Grat
io=YG(N)Sになるようにフィードバック制御さ
れる。
【0091】上記したS23やS30のステップでMU
Pが「3,3」にセットされると、S8−10のステッ
プで「NO」と判別され、MUP(OFF)=3か否か
を判別するS8−11のステップに進み、ここで「YE
S」と判定される。このときはS8−12のステップに
進み、連結側油圧クラッチの連結準備完了時点からの経
過時間(TMSTA−TM)が所定時間YTMUP8に
達したか否かを判別する。YTMUP8は、連結側油圧
クラッチの実際の油圧が該クラッチの滑りを生じない油
圧に上昇するまでにかかる通常の時間よりも長く設定さ
れている。そのため、通常はS8−12のステップで
「NO」と判定されてS8−13のステップに進み、前
記油圧センサ371〜373によって検出された油圧のう
ち今回のアップシフトで連結される油圧クラッチの油圧
PC(N+1)が所定値YPC以上になったか否かを判
別する。PC(N+1)<YPCであれば、S8−14
のステップでその時点におけるTMの値をTMSTCと
して記憶した後S8−4以下のステップに進んで減算モ
ードでの制御を続行する。
【0092】PC(N+1)≧YPCになると、S8−
15のステップで油温センサ38によって検出された油
温TOが所定値YTO(例えば−10℃)を下回ってい
るか否かを判別し、TO<YTOであればS8−16の
ステップに進み、PC(N+1)≧YPCになった時点
からの経過時間(TMSTC−TM)が所定時間YTM
UP9に達したか否かを判別する。そして、TMSTC
−TM≧YTMUP9になったとき、S8−17のステ
ップでMUP(OFF)=4にセットしてからS8−1
8のステップに進み、QUPOFFをQUPOFFBに
設定して、底下げモードでの制御を開始する。尚、TO
≧YTOであれば、S8−15のステップからS8−1
7のステップに直接進み、また、PC(N+1)<YP
CのままTMSTA−TM≧YTMUP8になったとき
も、S8−12のステップからS8−17のステップに
直接進み、底下げモードでの制御を開始する。
【0093】次回のアップシフト制御処理では、前回、
S8−17のステップでMUP(OFF)=4にセット
されているため、S8−11のステップで「NO」と判
定されて、MUP(OFF)=4か否かを判別するS8
−19のステップに進み、ここで「YES」と判定され
てS8−17以下のステップに進み、底下げモードでの
制御が続行される。
【0094】上記したS34のステップでMUPが
「5,5」にセットされると、S8−19のステップで
「NO」と判定されて、MUP(OFF)=5か否かを
判別するS8−20のステップに進み、ここで「YE
S」と判定される。このときはS8−21のステップに
進み、QUPOFFをQUPOFFBからGratio
に応じて漸減する値QUPOFFCに設定して、テール
モードでの制御を行う。そして、上記したS40のステ
ップでMUPが「7,7」にセットされると、S8−2
0のステップで「NO」と判定され、S8−22のステ
ップに進んでQUPOFFを零にする終了モードでの制
御を行う。
【0095】上記したアップシフト制御では、OFF圧
の減算モードでの制御により、GratioがYG
(N)Lより若干低いYG(N)Sに減少保持されるよ
うにOFF圧が減少制御されて、解放側油圧クラッチに
若干の滑りを生じ、この状態でON圧の加算モードでの
制御によりON圧が漸増されるため、連結側油圧クラッ
チの連結力に応じてGratioが敏感に変化し、連結
側油圧クラッチの連結準備の完了時点をGratioが
YG(N)LとYG(N)Hとの間の連結領域を下回っ
てから再び連結領域に上昇した時点として検知できる。
尚、従来は、エンジンの吹上りを防止するため、解放側
油圧クラッチの滑りを生じないように、即ち、Grat
ioがYG(N)LとYG(N)Hとの間に収まるよう
にOFF圧を制御しつつON圧を漸増させ、解放側油圧
クラッチと連結側油圧クラッチとの共噛みによる入力軸
回転速度の低下でGratioがYG(N)Hを上回っ
たとき、変速状態がイナーシャ相に移行したと判断し
て、OFF圧を急減すると共にON圧を急増させるよう
にしているが、ON圧の漸増割合を大きくすると、イナ
ーシャ相移行時の連結側油圧クラッチの連結力が過大に
なってショックが発生するため、ON圧の漸増割合は左
程大きくすることができず、そのためイナーシャ相に移
行するまでに時間がかかり、変速に要する時間が長くな
る。これに対し、本実施形態では、連結側油圧クラッチ
の連結準備の完了を上記の如く検知した後、油圧センサ
で検出される連結側油圧クラッチの油圧PC(N+1)
が所定値YPC以上になったところでOFF圧を底下げ
モードへの切換えで所定の低圧に減少しているため、エ
ンジンの吹上りを防止しつつ変速状態を早期にイナーシ
ャ相(Gratio>YG(N)Hの状態)に移行させ
て、変速に要する時間を短縮することができる。更に、
本実施形態では、ON圧の加算モードでの漸増割合を連
結準備完了時点から増加させているため、イナーシャ相
への移行が一層早められる。
【0096】ところで、油温TOが低いと油の粘度が増
加して、油圧センサ371〜373と油圧クラッチC2〜
C4との間の油路部分の管路抵抗による圧力ドロップが
大きくなる。そのため、TO<YTOとなる低油温時に
は、PC(N+1)がYPCに上昇した時点において連
結側油圧クラッチの実際の油圧が未だ低く、この時点で
OFF圧の底下げモードでの制御を開始すると、エンジ
ンの吹上りを生ずる。然し、本実施形態では、低油温時
には、PC(N+1)がYPCに上昇した時点から所定
時間YTMUP9遅らせて底下げモードでの制御を開始
しているため、この遅延時間内に連結側油圧クラッチの
実際の油圧が上昇し、エンジンの吹上りは生じない。
尚、YTMUP9は、油温が低い程長くなるように油温
に応じて可変しても良い。
【0097】図11はQUPOFFの演算処理の他の実
施形態を示している。図9に示すものとの相違点は、図
9のS8−13〜S8−16のステップに代えて、以下
のステップを設けていることである。即ち、S8−12
のステップでTMSTA−TM<YTMUP8と判定さ
れたとき、S8−23のステップで油温TOが所定値Y
TOを下回っているか否かを判別し、TO≧YTOであ
ればS8−24のステップで連結準備の完了時点からの
経過時間(TMSTA−TM)が所定時間YTMUP1
0に達したか否かを判別する。YTMUP10は、連結
準備の完了時点からPC(N+1)がYPCに上昇する
までにかかる通常の時間より若干短く設定されており、
TMSTA−TM≧YTMUP10になった時点を判別
開始時期として、その後S8−26のステップでPC
(N+1)≧YPCか否かを判別し、PC(N+1)≧
YPCになったときS8−17以下のステップに進んで
OFF圧の底下げモードでの制御を開始する。連結準備
完了時点の直後ではON圧が未だ安定せず、ON圧の脈
動変化で一時的にPC(N+1)≧YPCになる可能性
があるが、上記した判別開始時期にはON圧の脈動変化
が収まるから、その後にPC(N+1)≧YPCか否か
の判別を行うことで誤判別を防止できる。
【0098】TO<YTOであればS8−25のステッ
プに進み、連結準備の完了時点からの経過時間(TMS
TA−TM)が前記YTMUP10に所定時間△YTM
UP10を加算した時間に達したか否かを判別し、TM
STA−TM≧YTMUP10+△YTMUP10にな
った後にS8−26のステップに進む。かくて、低油温
時には、PC(N+1)≧YPCか否かの判別開始時期
が△YTMUP10だけ遅れることになる。△YTMU
P10は、TMSTA−TM≧YTMUP10+△YT
MUP10になった時点で既にPC(N+1)≧YPC
になっているような値に設定されている。従って、低油
温時にS8−25からS8−26のステップに進むとき
は、通常その前にPC(N+1)≧YPCになってお
り、S8−26のステップに進んだ時点では連結側油圧
クラッチの実際の油圧が上昇し、エンジンの吹上りは生
じない。尚、△YTMUP10は、油温が低い程長くな
るように油温に応じて可変しても良い。
【0099】尚、上記実施形態では、油圧検出手段とし
て油圧センサ371,372,37を用いたが、油圧が
所定値に上昇したときにオンする油圧スイッチを用いて
も良く、この場合は、図9のS8−13のステップや図
11のS8−26のステップで油圧スイッチがオンした
か否かを判別する。
【0100】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、低油温時に連結側油圧連結要素の実際の油圧
の上昇が遅れても、解放圧の減少が遅延されて、その間
に連結側油圧連結要素の実際の油圧が上昇し、エンジン
の吹上りを生ずることなく円滑な変速を行い得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用する変速機の一例の断面図
【図2】 変速機の油圧回路を示す図
【図3】 油圧回路の要部の拡大図
【図4】 油圧回路に備える電磁弁の制御系のブロック
回路図
【図5】 (A)(B)変速制御に用いる各種モニタ値
と制御モードとの関係を示す図
【図6】 アップシフト時のON圧、OFF圧、Gra
tioの変化を示すタイムチャート
【図7】 アップシフト制御を示すフロー図
【図8】 図7のS12のステップでの制御内容を示す
フロー図
【図9】 図7のS8のステップでの制御内容を示すフ
ロー図
【図10】 図9のS8−5のステップでの制御内容を
示すフロー図
【図11】 図7のS8のステップでの他の実施形態の
制御内容を示すフロー図
【符号の説明】
C1〜C4 1速乃至4速油圧クラッチ(油圧連結要
素) G1〜G4 1速乃至4速伝動系(変速段) 20 電子制御回路 37,372,373 油圧センサ(油圧検出手段) 38 油温センサ(油温検出手段) PC(N+1) 連結圧の検出値 YPC 所定圧 TO 油温の検出値 YTO 所定温度 YTMUP9 連結圧の検出値が所定圧を越えてからの
遅延時間 △YTMUP10 判別開始時期の遅延時間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 利行 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 鈴木 忠裕 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の油圧連結要素の選択作動により確
    立される複数の変速段を有する車両用油圧作動式変速機
    の制御装置であって、 変速時に連結される連結側油圧連結要素の油圧を連結
    圧、変速時に解放される解放側油圧連結要素の油圧を解
    放圧として、 連結圧を検出する油圧検出手段と、 連結圧の検出値が所定圧を越えたか否かの判別を行う判
    別手段と、 連結圧の検出値が所定値を越えたと判別されたときに解
    放圧を所定の低圧に減少する減圧手段とを備えるものに
    おいて、 変速機の油温を検出する油温検出手段と、 油温の検出値が所定温度を下回る低油温時に減圧手段の
    作動を遅らせる遅延手段と、 を備えることを特徴とする車両用油圧作動式変速機の制
    御装置。
  2. 【請求項2】 前記遅延手段は、前記低油温時に、前記
    連結圧の検出値が前記所定圧を越えた時点から所定時間
    遅らせて前記減圧手段を作動させるように構成されるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の車両用油圧作動式変速
    機の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記判別手段は、変速開始後の所定の判
    別開始時期から前記判別を開始するように構成され、 前記遅延手段は、前記低油温時に前記判別開始時期を所
    定時間遅らせるように構成されることを特徴とする請求
    項1に記載の車両用油圧作動式変速機の制御装置。
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