JPH116298A - 鉄筋組立方法および鉄筋吊上げ用掴持具 - Google Patents

鉄筋組立方法および鉄筋吊上げ用掴持具

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JPH116298A
JPH116298A JP23749597A JP23749597A JPH116298A JP H116298 A JPH116298 A JP H116298A JP 23749597 A JP23749597 A JP 23749597A JP 23749597 A JP23749597 A JP 23749597A JP H116298 A JPH116298 A JP H116298A
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reinforcing bar
horizontal
streak
lifting
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JP23749597A
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English (en)
Inventor
Mamoru Kuroki
守 黒木
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KUROKI KOGYO KK
Original Assignee
KUROKI KOGYO KK
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  • Conveying And Assembling Of Building Elements In Situ (AREA)
  • Load-Engaging Elements For Cranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 施工現場で容易に仮組みできて、施工作業を
簡略化でき、大型、高層の構造物においても容易に組立
施工できるようにする。 【解決手段】 施工現場において、多数本の縦筋1を並
列させて、各縦筋1の上端側端部近傍を一対の挟着部材
11,12よりなる鉄筋吊上げ用掴持具10により所定
の間隔を保持するように掴持し、前記間隔を保持した状
態で縦筋長手方向の少なくとも1個所に縦筋1に対し交
叉方向の横筋2を配して適宜の縦筋に結合固定して仮組
みし、この仮組体a1を前記掴持具10に係合連結した
クレーン等により上下方向をなすように吊上げて所定の
建て込み位置に移動させ、各縦筋1の下端部を先に建て
込まれた縦筋の上端部に接続し、各縦筋と上下方向所定
間隔毎に配した横筋とにより縦横の格子網状をなすよう
に組立てる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大型の鉄筋コンク
リート構造物の主として側壁体用の鉄筋組立方法および
その組立てに使用する鉄筋吊上げ用掴持具に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】鉄筋コン
クリート構造の煙突、タンク、サイロその他の大型、高
層の鉄筋コンクリート構造物の施工において、特に図1
3のように、コンクリート構造物の側壁体(50)の内部
の鉄筋の組立ては、縦方向の鉄筋つまり縦筋(1)を建
て込み、これに横方向の鉄筋つまり横筋(2)を1本ず
つ交叉するように配して結束線で結束する等の手段によ
り一体に結合して格子網状に組立て、こうしてコンクリ
ートを打ちながら、順次上方へ鉄筋を継ぎ足し組上げる
ものである。しかしながら、前記鉄筋の建て込み位置で
の組立作業は、作業性が悪く手数がかかり非能率的で、
特に構造物の高さが高くなるほど組立作業に要する工数
が増大する。
【0003】なお、鉄筋加工工場で縦筋と横筋により一
定の大きさの格子網状に仮組みしておいて、これを施工
現場に運んで組立てる方法も考えられるが、大型のコン
クリート構造物の場合には、個々の鉄筋が大きくなりか
つ鉄筋本数も多くなることから、仮組体自体が大きくか
つ重重量になって、施工現場への運搬等の取扱い作業が
難しくなる等の問題があり、大型のコンクリート構造物
用としては実用的なものではない。
【0004】本発明は、上記に鑑みてなしたもので、施
工現場において仮組みして、これをクレーン等で吊上げ
て所定の建て込み位置に移動させることにより、施工作
業を簡略化でき、特に大型、高層の構造物においても容
易に組立施工できる鉄筋組立方法を提供するものであ
り、さらにその鉄筋組立方法の実施を容易にする鉄筋吊
上げ用掴持具を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、コン
クリート構造物における鉄筋の組立方法であって、施工
現場において、多数本の縦筋を並列させてこれらの上端
側端部近傍を鉄筋吊上げ用掴持具により所定の間隔を保
持するように掴持するとともに、これと間隔をおいて他
の少なくとも1個所でも各縦筋を結合して仮組みし、こ
の仮組体を前記鉄筋吊上げ用掴持具に係合連結したクレ
ーン等により上下方向をなすように吊上げて所定の建て
込み位置に移動させ、各縦筋と上下方向所定間隔毎にに
配した横筋とにより縦横の格子網状をなすように組立て
ることを特徴とする。
【0006】請求項2の発明は、前記の鉄筋組立方法と
して、鉄筋吊り上げ用掴持具により並列状態の各縦筋を
掴持した後、縦筋長手方向の1もしくは数個所に、縦筋
に対し交叉方向の横筋を配して各縦筋と結合して仮組み
しておき、この仮組体を建て込み位置に吊上げ移動させ
てから、前記個所以外の上下方向の所定間隔毎にそれぞ
れ横筋を配して、各横筋と各縦筋とを結合することによ
り縦横の格子網状に組立てることを特徴とする。
【0007】また請求項3の発明は、前記の鉄筋組立方
法において、鉄筋吊上げ用掴持具により並列状態の各縦
筋を掴持した後、縦筋長手方向の所要の個所に横筋とは
別に又は横筋に代えて各縦筋を挟持する部材を配して、
各縦筋を所定間隔に保持するように挟持して仮組みする
ことを特徴にしている。
【0008】請求項4の発明は、前記の鉄筋組立方法と
して、鉄筋吊上げ用掴持具により並列状態の各縦筋を掴
持した後、縦筋長手方向の所定間隔毎にそれぞれ横筋を
配して各縦筋と結合して格子網状に仮組みしておき、こ
の仮組体を建て込み位置に吊上げ移動させて先に建て込
まれた縦筋および横筋等と接続することにより組立てる
ことを特徴とする。
【0009】請求項5の発明は、前記方法において、上
下方向の所定間隔にフック状係止部を有する縦方向の鉄
筋係止具を、少なくとも左右両側部において、各縦筋の
上端近傍位置を含む数個所に配した横筋に係着してお
き、各横筋を前記鉄筋係止具の各フック状係止部に係止
した状態で縦筋に結合することを特徴とする。
【0010】請求項6の発明は、コンクリート構造物に
おける鉄筋の組立て作業において、多数本の縦筋を並列
状態に掴持して吊上げるのに使用する掴持具であって、
複数個所で締結可能に設けられた一対の挾着部材よりな
り、一方の挾着部材は、他方との対向側における長手方
向の所要間隔毎に鉄筋を交叉方向に嵌め込み位置決めで
きる切欠部を有し、前記切欠部に嵌め込んだ縦筋を両挾
着部材の締結により一定間隔に並べて挾着し掴持できる
ように構成されてなることを特徴とする。
【0011】前記の掴持具を構成する一方の挾着部材
は、中央板部とその両端より略直角に延成された両側板
部とを有する型材よりなり、前記両側板部の端縁側を他
方との対向側にして、両側板部の端縁部分に略V形状の
切欠部が長手方向所要間隔に形成されてなるものが好ま
しい。
【0012】また、他方の挾着部材は、前記一方との対
向側にゴム、合成樹脂、皮革等よりなる摩擦部材が装着
されてなり、各縦筋を弾力的に挾着し掴持できるように
設けられてなるものが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を使用装
置とともに図面に基いて説明する。
【0014】図1〜図3は、本発明の鉄筋組立方法の実
施において、コンクリート構造物内で縦方向に配される
鉄筋、すなわち多数本の縦筋(1)を並列状態に掴持し
て吊上げるのに使用する鉄筋吊上げ用掴持具を示してお
り、次のように構成されている。
【0015】鉄筋吊上げ用掴持具(10)は、金属材、合
成樹脂材、木材等の剛性素材を主材として形成され、複
数個所で適宜締結手段により締結自在に設けられた一対
の平行な杆状の挾着部材(11)(12)よりなり、一方の
挾着部材(11)は、他方との対向側における長手方向の
所要間隔毎に、すなわち縦方向に配される鉄筋である縦
筋の配列ピッチに相当する所定間隔毎に主金を交叉方向
に嵌め込み位置決めできる切欠部(13)が形成され、前
記切欠部(13)に交叉方向に嵌め込んだ縦筋を、両挾着
部材(11)(12)の締結により一定間隔に並べて挾着し
掴持できるように構成されている。
【0016】図示する実施例の場合、前記一方の挾着部
材(11)は、中央板部(11a)とその両端より略直角に
延成された両側板部(11b)(11b)とを有するチャン
ネル形あるいはH形等の形鋼材よりなり、前記両側板部
(11b)(11b)の端縁の側を他方の挾着部材(12)と
の対向側にして、両側板部(11b)(11b)の端縁部分
に略V形状の切欠部(13)(13)が長手方向所要間隔に
形成されており、他方の挾着部材(12)との間に挟まれ
る縦筋を両側板部(11b)(11b)の個所で上下に間隔
をあけて2個所でかつ局部的に当接係合して挾着できる
ようになっている。これにより、各縦筋を安定性よく掴
持できることになり、またV形状の切欠部であれば、縦
筋径の大小にも対応できることになる。
【0017】前記他方の挾着部材(12)は、鋼材等の剛
性のある板状体を主体(12a)として、前記一方の挾着
部材(11)との対向側に、摩擦係数が高くかつ強靭性の
ある摩擦部材(12b)が接着手段等により装着されてい
る。この摩擦部材(12b)としては、ゴム材、合成樹脂
材等のほか、摩擦係数の高い種々の素材を使用できる
が、適度に弾力性を有するゴム材が寸法誤差等を吸収し
て各縦筋を弾力的に確実に挾着、掴持でき、特に好まし
いものである。
【0018】また前記の両挾着部材(11)(12)を複数
個所で締結する締結手段として、図の実施例の場合は、
前記他方の挾着部材(12)の長手方向所要間隔毎の複数
個所に締結用のネジ部材(14)がその先端部を前記一方
の挾着部材(11)との対向方向に突出させるように貫設
され、またこれと対応する前記一方の挾着部材(11)の
中央板部(11a)の個所には、前記ネジ部材(14)の先
端部が螺合するナット等のネジ穴部(15)が設けられて
おり、前記ネジ部材(14)の先端部を前記ネジ穴部(1
5)に対し螺合して締付けることにより、両挾着部材(1
1)(12)を締結できるように構成されている。(14
a)はネジ部材(14)の環状の頭部を示している。
【0019】なお、前記ネジ部材(14)およびネジ穴部
(15)は、縦筋の挾着の邪魔にならないように、前記一
方の挾着部材(11)の切欠部(13)とは位置をずらせて
設けられる。もちろん前記構成以外の種々の締結手段を
利用して両挾着部材(11)(12) を締結可能に設けて実
施できる。
【0020】また前記一方の挾着部材(11)の切欠部
(13)の形状は、図のようなV形状をなすものに限ら
ず、種々の形状による実施が可能であるが、該切欠部
(13)に縦筋を嵌め込むことで位置決めでき、前記締結
手段による締付けで該鉄筋を挾着できるものであれば、
他の形状による実施が可能である。
【0021】次に、煙突、タンク、サイロその他の主と
して筒状をなす鉄筋コンクリート構造物の施工におい
て、側壁体用の鉄筋の組立方法を実施する場合について
説明する。
【0022】まず、図4に示すように、コンクリート構
造物の施工現場に設置される作業台の床面(図示省略)
上で、縦方向の鉄筋である多数本の縦筋(縦筋ともい
う)(1)の上端側端部近傍を前記の鉄筋吊上げ用掴持
具(10)によりコンクリート構造物の側壁体内における
配列ピッチに相当する所定の間隔(L)を保持するよう
に掴持する。
【0023】すなわち、鉄筋吊下げ用掴持具(10)の一
方の挾着部材(11)を、切欠部(13)(13)を有する両
側板部(11b)(11b)の側を上に向けて置き、多数の
縦筋(1)の上端側の端部(1a)を、前記各切欠部(1
3)(13)に嵌め込んで位置決めし並列させた後、他方
の挾着部材(12)に貫設されている締結手段としての複
数のネジ部材(14)の先端部を、一方の挾着部材(12)
に有するネジ穴部(15)に対し螺合して両挾着部材(1
1)(12)を互いの接近方向に締めつけることにより、
両挾着部材(11)(12)で各縦筋(1)を挾着し掴持す
る。こうして掴持された縦筋(1)は、前記切欠部(1
3)(13)により位置決めされて、所定ピッチの並列状
態に保持される。
【0024】この際、図示する実施例のように、一方の
挾着部材(11)が両側板部(11b)(11b)の2個所で
縦筋(1)に当接係合し、かつ他方の挾着部材(12)が
前記一方との対向側にゴム材等よりなる摩擦部材(12
b)を有することにより、縦筋(1)の少々の寸法誤差
や歪みがあっても強固に確実に挾着でき、後述のように
吊り上げた際にも、縦筋(1)が抜け落ちることがな
い。この状態を図5に拡大して示す。
【0025】そして、前記のように掴持して一定間隔を
保持した状態で、これとは間隔をおいて他の少なくとも
1個所でも、前記間隔を保持するように各縦筋(1)を
適宜部材により結合することにより、例えば縦筋(1)
に対し交叉方向をなす鉄筋である横筋(2)を、縦筋長
手方向の上端近傍位置を含む数個所(上端近傍位置のみ
1個所の場合も含む)に配して各縦筋(1)に対し結合
することにより仮組みする。
【0026】図示する実施例の場合、上端近傍位置と中
間位置と下端近傍位置の3個所に横筋(2)を配し、線
材よりなる弾性力を利用する仮止め用の横筋受金具
(3)を用いて任意の縦筋(1)に対し係止するか、も
しくは結束線(4)により各縦筋(1)に結合するか、
あるいはこれら両者を併用して結合し、各縦筋(1)を
同一平面内で一定間隔に並列させる。
【0027】図6は前記横筋受金具(3)の1例を示
し、縦筋(1)に対し弾性力によって係着する部分(3
a)と横筋(2)を縦筋に対し直角方向に係止する部分
(3b)とを有し、縦筋(1)に係着した状態で、横筋
(2)を係止することにより、簡単に仮の係合状態に保
持できるようになっている。通常、この横筋受金具
(3)で仮止めした後、結束線(4)で結合する。なお
前記横筋(2)の配置は、後述する各横筋(2)の配列
ピッチに応じて設定する。前記横筋受金具(3)のほ
か、縦筋(1)と横筋(2)とを交叉方向に保持できる
クリップ部材を用いることもできる。
【0028】上記のように横筋(2)により各縦筋
(1)を一定間隔に結合するほか、縦筋長手方向の所要
の個所に、前記横筋(2)とは別に又は前記横筋(2)
に代えて、図7のように各縦筋(1)を前後から挟持す
る帯板状の挟持具(7)を配し、該挟持具(7)により
各縦筋(1)を同一平面内で一定間隔に並列させるよう
に挟持してパネル状に仮組みすることもできる。(7a)
は挟持具の締付け手段を示す。
【0029】いずれにしても、横筋(2)または挟持具
(7)により各縦筋(1)を同一平面内で一定間隔に並
列させて保持することにより、後述のように仮組体を吊
り下げた場合に、各縦筋(1)の下端側が個々に揺動し
たりすることがなく、施工作業が容易になり、またそれ
だけ縦筋(1)を長尺にしておくこともできる。
【0030】また、前記のように鉄筋吊上げ用掴持具
(10)で各縦筋(1)を掴持し、さらに横筋(2)を縦
筋(1)に対し結合する際、各縦筋(1)の下端側の端
部(1b)については、単に作業台の床面上に置いておく
だけでもよいが、実施上は該端部(1b)の側の間隔を縦
筋の配列ピッチに合せるために、図4に示すように、長
手方向の縦筋の配列ピッチに相当する間隔をおいて縦筋
(1)が嵌まる嵌合部(21)が形成され線材等よりなる
間隔保持具(20)を用い、該間隔保持具(20)の前記嵌
合部(21)に縦筋(1)の下端側の端部(1a)を嵌合さ
せて、前記間隔を保持するのが好ましい。
【0031】これにより、各縦筋(1)は、上端側は鉄
筋吊上げ用掴持具(10)で、また下端側は前記間隔保持
具(20)で配列ピッチに相当する間隔で平行に保持され
ることになる。またこの状態で前記のように横筋(2)
もしくは挟持具(7)により各縦筋(1)が結合される
ために、仮に前記間隔保持具(20)を外しても所定の配
列ピッチに保持される。
【0032】なお、前記の間隔保持具(20)は、通常、
前記の仮組み後の吊上げ移動の際には縦筋(1)から離
脱し取外すが、これを結束線により縦筋(1)に結合し
てそのまま残しておくこともできる。
【0033】そして、前記のように仮組みした後、図8
および図9に示すように、鉄筋吊上げ用掴持具(10)に
対し、クレーン等のフック(5)に係止したワイヤー等
の吊持体(6)を適宜手段により係合連結して、クレー
ン等により前記縦筋(1)が上下方向をなすように吊上
げる。このとき、横筋(2)または挟持具(7)により
各縦筋(1)が同一平面内で一定間隔に並列させて保持
されているため、各縦筋(1)がかなり長尺のものであ
っても、その下端側が個々に揺動することがない。
【0034】前記吊持体(6)を鉄筋吊り上げ用掴持具
(10)に係合連結する手段としては、吊持体(6)を輪
状にして該輪状部を鉄筋吊上げ用掴持具(10)に回して
掛ける場合のほか、鉄筋吊上げ用掴持具(10)に前記吊
持体(6)を係止するためのフックを設ける等、種々の
係合手段による実施が可能である。
【0035】こうして、吊上げた仮組体(a1)を、コ
ンクリート構造物の側壁体部分における所定の建て込み
位置に移動させ、各縦筋(1)の下端側端部(1b)を先
に建て込まれた鉄筋組立体(A)の縦筋(1)の上端側
端部(1a)にラップさせて両縦筋(1)(1)を、結束
線による結束手段、あるいは溶接手段等により結合して
接続する。この際、横筋(2)または挟持具(7)によ
り各縦筋(1)が同一平面内で一定間隔に保持されてい
ため、位置合せが容易になり、結束あるいは溶接による
結合作業を容易に行なえる。また、例えば図10に拡大
して示すように、弾性力を利用する線材製のクリップ部
材(8)を用いて、両縦筋(1)(1)を仮止めしてお
くと、ラップずれが生じず、前記結合作業をさらに容易
に行なえる。このクリップ部材(8)は、下部のリング
状係合部(8a)に両縦筋(1)(1)を嵌入して、上端
係合部(8b)を弾性力を利用して係着することにより結
合できるようになっている。このクリップ部材(8)
は、縦筋接続後に取外しておく。
【0036】また、必要に応じて、横に隣接して建て込
まれている鉄筋組立体(図示省略)とも、横筋(2)
(2)同士を前記同様に結束手段あるいは溶接手段によ
り接続する。
【0037】この後、図11および図12に示すよう
に、前記の仮組体(a1)における前記横筋(2)結合
個所以外の上下方向の所定間隔毎にそれぞれ横筋(2)
を配して、各横筋(2)と各縦筋(1)とを、例えば結
束線(4)による結束手段あるいは溶接手段等により結
合して、縦筋(1)と横筋(2)とにより縦横の格子網
状に組立てる。
【0038】この横筋(2)の配列、結合の際、図11
および図12のように、上下方向の所定間隔毎にフック
状係止部(31)を有する線材等により形成された縦方向
の鉄筋係止具(30)を、少なくとも左右両側部におい
て、各縦筋(1)の上端近傍位置を含む数個所に配した
横筋(2)に上端フック部(32)を係着して吊下げでお
き、この鉄筋係止具(30)の各フック状係止部(31)に
各横筋(2)を係止した状態にして各縦筋(1)に結束
あるいは溶接手段により結合する。
【0039】これにより、各横筋(2)が一定の配列ピ
ッチに固定でき、しかもかなり重い横筋(2)を人手に
よって持ち上げた状態で結束等の結合作業を行なう必要
がなく、容易に能率よく横筋(2)の結合作業を行なう
ことができる。
【0040】この結合作業の完了後、鉄筋吊上げ用掴持
具(10)の締結手段を緩めて掴持作用を解除し、縦筋
(1)より鉄筋吊上げ用掴持具(10)を取外す。さらに
前記鉄筋係止具(30)についても取外しておく。
【0041】上記のようにして鉄筋を組立てた後、コン
クリートを打って構造物を下部側から所要の高さずつ順
に上方へ建て上げていくのに合せて、鉄筋についても所
要の高さずつ順次上方へ組上げていけばよく、組立作業
を容易に行なえる。
【0042】なお、図13のように、コンクリート構造
物の側壁体(50)の部分において、2重や3重の格子網
状に鉄筋を組立てる場合は、それぞれ前記同様に構成さ
れる鉄筋の仮組体を吊上げ移動させて建て込み組立て
る。
【0043】この組立方法による場合、縦方向の各縦筋
(1)と、これとは間隔をおいて他の個所に配した横筋
(2)または挟持具(7)とを仮組しておいて、この仮
組体(a1)を所定の建て込み位置に吊上げ移動させて
から、各横筋(2)を縦筋(1)に対し結合するので、
かなり大型の仮組体(a1)であっても、仮組体(a
1)が過度に重くならず、容易に吊上げ移動させること
ができ、危険性はない。しかも鉄筋吊上げ用掴持具(1
0)を用いることにより、施工現場でも容易にかつ縦筋
の配列ピッチを揃えて仮組みでき、仮組体の運搬等の手
数を軽減できる。また鉄筋係止具(30)を用いることに
より、横筋(2)の結合操作も容易に行なえ、その配列
ビッチを揃えることができる。
【0044】上記した実施例では、仮組体(a1)を所
定の建て込み位置に吊上げ移動させた後から、各横筋
(2)を配列し固定する場合を示したが、このほか、上
記と同様に作業台の床面上において、鉄筋吊上げ用掴持
具(10)により各縦筋(1)を並列状態に掴持した後、
縦筋長手方向の所定間隔毎に、つまり横筋(2)の配列
ピッチに相当する間隔毎にそれぞれ横筋(2)を配し
て、各縦筋(1)と結束線による結束手段あるいは溶接
手段等により結合して格子網状に仮組みしておき、この
仮組体を上記と同様にクレーン等により所定の建て込み
位置に吊上げ移動させて、縦筋および横筋を、それぞ
れ、先に建て込まれている鉄筋組立体の縦筋の上端部、
または隣接する鉄筋組立体の横筋に対して適宜接続して
組立てることもできる。
【0045】この場合も、上記実施例で使用した鉄筋吊
上げ用掴持具(10)のほか、間隔保持具(20)および鉄
筋係止具(30)やクリップ部材等を用いることにより、
結合作業が容易になり、かつ縦筋および横筋の配列ピッ
チを容易に揃えることができる。
【0046】この実施例の組立方法による場合、縦筋お
よび横筋の配列および結合による仮組み作業を、作業台
の床面上で行なうことができるので、その作業が容易に
能率よく行なえる。しかもこの仮組体を吊上げ移動させ
た状態での組立て作業も縦筋同度の接続および横筋同士
の接続のみで済み、危険な作業を回避できる。
【0047】なお、コンクリート構造物の形態によっ
て、縦筋および横筋の径や配列ピッチが変る場合は、そ
れに対応する鉄筋吊上げ用掴持具、間隔保持具および鉄
筋係止具を使用すればよい。
【0048】
【発明の効果】上記したように本発明の鉄筋組立方法に
よれば、煙突やタンク、サイロ等の比較的大型のコンク
リート構造物の施工における側壁体部分の鉄筋の組立て
を容易に行え、特に施工現場において、鉄筋吊上げ用掴
持具を用いて各縦筋を並列状態に掴持し、これとは別に
の少なくとも1個所で横筋あるいは挟持部材により結合
した状態に仮組みしておいて、この仮組体をクレーン等
で吊上げ移動させることにより、容易にかつ能率よく組
立ることができ、鉄筋の結合等の組立て作業を簡略化で
き、安全に能率よく施工できる。
【0049】また本発明の鉄筋吊上げ用掴持具によれ
ば、かなり径大で重い縦筋を所定の配列ピッチに合せて
並列させて掴持でき、仮組み作業を容易に行なえる。特
に請求項7および請求項8の構成により、重い縦筋を確
実にかつ強固に安定性よく掴持できるため、吊上げ移動
の際にも縦筋が抜け落ちる等の危険性がなく、上記の組
立方法を容易に実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に使用する鉄筋吊上げ用掴持具の
斜視図である。
【図2】同上の掴持具の平面図である。
【図3】同上の掴持具の側面図である。
【図4】同上の掴持具を用いる鉄筋の仮組み状態を示す
斜視図である。
【図5】同上の一部の拡大斜視図である。
【図6】横筋受金具による横筋係止状態を示す斜視図で
ある。
【図7】挟持具を使用して各縦筋を並列状態に保持した
状態の一部の斜視図てある。
【図8】仮組体を建て込み位置に吊上げ移動させた状態
の略示正面図である。
【図9】同上の側面図である。
【図10】縦筋のラップ部分の結合に使用するクリップ
部材の斜視図である。
【図11】横筋の結合状態を示す略示正面図である。
【図12】同上の一部の拡大斜視図である。
【図13】コンクリート構造体の側壁体における鉄筋の
配置状態を例示する一部の略示横断面図である。
【符号の説明】
(a1) 仮組体 (A) 鉄筋組立体 (1) 縦筋 (2) 横筋 (3) 横筋受金具 (4) 結束線 (6) 吊持体 (7) 挟持具 (8) クリップ部材 (10) 鉄筋吊上げ用掴持具 (11) 一方の挾着部材 (11a) 中央板部 (11b)(11b) 両側板部 (12) 他方の挾着部材 (13) 切欠部 (14) ネジ部材 (15) ネジ穴部 (20) 間隔保持具 (21) 嵌合部 (30) 鉄筋係止具 (31) フック状係止部 (32) フック部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンクリート構造物における鉄筋の組立方
    法であって、施工現場において、多数本の縦筋を並列さ
    せてこれらの上端側端部近傍を鉄筋吊上げ用掴持具によ
    り所定の間隔を保持するように掴持するとともに、これ
    と間隔をおいて他の少なくとも1個所でも各縦筋を結合
    して仮組みし、この仮組体を前記鉄筋吊上げ用掴持具に
    係合連結したクレーン等により上下方向をなすように吊
    上げて所定の建て込み位置に移動させ、各縦筋と上下方
    向所定間隔毎に配した横筋とにより縦横の格子網状をな
    すように組立てることを特徴とする鉄筋組立方法。
  2. 【請求項2】鉄筋吊り上げ用掴持具により並列状態の各
    縦筋を掴持した後、縦筋長手方向の1もしくは数個所
    に、縦筋に対し交叉方向の横筋を配して各縦筋と結合し
    て仮組みしておき、この仮組体を建て込み位置に吊上げ
    移動させてから、前記個所以外の上下方向の所定間隔毎
    にそれぞれ横筋を配して、各横筋と各縦筋とを結合する
    ことにより縦横の格子網状に組立てることを特徴とする
    請求項1に記載の鉄筋組立方法。
  3. 【請求項3】鉄筋吊上げ用掴持具により並列状態の各縦
    筋を掴持した後、縦筋長手方向の所要の個所に横筋とは
    別に又は横筋に代えて各縦筋を挟持する部材を配して、
    各縦筋を所定間隔に保持するように挟持して仮組みする
    請求項2に記載の鉄筋組立方法。
  4. 【請求項4】鉄筋吊上げ用掴持具により並列状態の各縦
    筋を掴持した後、縦筋長手方向の所定間隔毎にそれぞれ
    横筋を配して各縦筋と結合して格子網状に仮組みしてお
    き、この仮組体を建て込み位置に吊上げ移動させて先に
    建て込まれた縦筋および横筋等と接続することにより組
    立てることを特徴とする請求項1に記載の鉄筋組立方
    法。
  5. 【請求項5】上下方向の所定間隔にフック状係止部を有
    する縦方向の鉄筋係止具を、少なくとも左右両側部にお
    いて、各縦筋の上端近傍位置を含む数個所に配した横筋
    に係着しておき、各横筋を前記鉄筋係止具の各フック状
    係止部に係止した状態で縦筋に結合することを特徴とす
    る請求項2または3に記載の鉄筋組立方法。
  6. 【請求項6】コンクリート構造物における鉄筋の組立て
    作業において、多数本の縦筋を並列状態に掴持して吊上
    げるのに使用する掴持具であって、 複数個所で締結可能に設けられた一対の挾着部材よりな
    り、一方の挾着部材は、他方との対向側における長手方
    向の所要間隔毎に鉄筋を交叉方向に嵌め込み位置決めで
    きる切欠部を有し、前記切欠部に嵌め込んだ縦筋を両挾
    着部材の締結により一定間隔に並べて挾着し掴持できる
    ように構成されてなることを特徴とする鉄筋吊上げ用掴
    持具
  7. 【請求項7】一方の挾着部材は、中央板部とその両端よ
    り略直角に延成された両側板部とを有する型材よりな
    り、前記両側板部の端縁側を他方との対向側にして、両
    側板部の端縁部分に略V形状の切欠部が長手方向所要間
    隔に形成されてなる請求項6に記載の鉄筋吊上げ用掴持
    具。
  8. 【請求項8】他方の挾着部材は、前記一方との対向側に
    摩擦部材が装着されてなり、各縦筋を弾力的に挾着し掴
    持できるように設けられてなる請求項6または7に記載
    の鉄筋吊上げ用掴持具。
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