JPH1162600A - 遠心式流体機械 - Google Patents

遠心式流体機械

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JPH1162600A
JPH1162600A JP21343597A JP21343597A JPH1162600A JP H1162600 A JPH1162600 A JP H1162600A JP 21343597 A JP21343597 A JP 21343597A JP 21343597 A JP21343597 A JP 21343597A JP H1162600 A JPH1162600 A JP H1162600A
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JP
Japan
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male screw
collar
female screw
bush
impeller
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Application number
JP21343597A
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English (en)
Inventor
Masashi Aikawa
政士 相川
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GKN Driveline Japan Ltd
Original Assignee
Tochigi Fuji Sangyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オイルと流体の洩れを防止し、摩耗や焼き付
きを防止する。 【解決手段】 ハウジング内に配置されたインペラ65
と、ハウジングに隣接配置されたオイル室と、これらを
貫通するインペラシャフト35と、この貫通部側に固定
されたカラ−103と、シャフト35側に固定されたブ
ッシュ63と、カラ−103とブッシュ63との間に配
置されたピストンシ−ル105とを備え、カラ−103
に雌ねじ109と周溝111とを形成し、ブッシュ63
に雄ねじ113と周溝115とを形成し、雄ねじ113
が雌ねじ109を通り抜けるまで相対回転させ、雌ねじ
109と雄ねじ113が相手側の周溝115、111に
収容される位置にシャフト35を保持し、オイル室から
のオイル洩れとハウジングからの流体の洩れとを防止す
るラビリンスシ−ル107を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、圧縮機や膨張機
として用いられる遠心式流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平8−189369号公報に図3の
ような機械式過給機201が記載されている。
【0003】この機械式過給機201は、入力プ−リ2
03とプラネタリ−ギヤ式の増速機構205と遠心式の
エアコンプレッサ207(遠心式流体機械)などから構
成されている。
【0004】入力プ−リ203を回転させるエンジンの
駆動力は増速機構205で増速され、インペラシャフト
209を介してインペラ211を高速回転させる。
【0005】インペラシャフト209の軸受213と増
速機構205はケ−シング215の内部に収容されてい
る。高速回転するインペラシャフト209の軸受213
には加圧オイルが与えられて潤滑されていると共に、イ
ンペラシャフト209はこの加圧オイルによってフロ−
ティング支持されている。増速機構205もこのオイル
によって潤滑されている。
【0006】又、エアコンプレッサ207のコンプレッ
サハウジング217からの流体の洩れとケ−シング21
5からのオイル洩れとを防止するために、ケ−シング2
15側のカラ−219とインペラシャフト209側のブ
ッシュ221との間には、接触型のシ−ルであるピスト
ンシ−ル223が配置されている。
【0007】更に、コンプレッサハウジング217から
の流体の洩れを防止するために、インペラ211の大径
部側背面とケ−シング215との間に、軸方向に対向さ
せた非接触型のシ−ルであるラビリンスシ−ル225が
設けられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、エアコンプレ
ッサ207の作動中、あるいは、停止時にコンプレッサ
ハウジング217側に負圧が生じることがあり、オイル
洩れに対してはピストンシ−ル223だけではシ−ル効
果が不充分である。
【0009】又、フロ−ティング支持されたインペラシ
ャフト209は、エアコンプレッサ207の作動中、あ
るいは、起動時と停止時に軸方向に動くから、軸方向に
対向配置したラビリンスシ−ル225では接触した場
合、摺動速度が速いから、摩耗により隙間が変化するの
で充分なシール効果を得るにはラビリンス長さを十分確
保する必要がある。
【0010】そこで、この発明は、ハウジングに隣接配
置されたオイル室からのオイル洩れとハウジングからの
流体の洩れとを十分に防止し、摩耗や焼き付きを防止す
る遠心式流体機械の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の遠心式流体機
械は、流体の移動方向に直角な断面積が一側に向かって
変化する渦巻き型流体流路の両端に流体の流入口と流出
口とが設けられたハウジングと、ハウジングの内部に回
転自在に配置されたインペラと、ハウジングに隣接配置
されたオイル室と、オイル室からハウジングに貫通する
インペラのシャフトと、この貫通部において、貫通部側
に固定されたカラ−と、インペラシャフト側にカラ−と
対向して固定されたブッシュと、カラ−とブッシュとの
隙間をシ−ルするピストンシ−ルとを備えた遠心式流体
機械であって、前記カラ−に雌ねじと周溝とを軸方向に
形成し、前記ブッシュにカラ−の雌ねじと噛み合い可能
な雄ねじと周溝とを軸方向に形成し、インペラシャフト
の組付けに当たって、噛み合わせた雌ねじと雄ねじとを
互いに通り抜けるまで相対回転させ、雌ねじと雄ねじが
それぞれブッシュとカラ−の各周溝に収容される位置に
インペラシャフトを保持することにより、雌ねじとブッ
シュの周溝との間及び雄ねじとカラ−の周溝との間で、
オイル室からのオイルの洩れとハウジングからの流体の
洩れとを防止するラビリンスシ−ルを形成したことを特
徴とする。
【0012】このように、ハウジングとオイル室との貫
通部において、貫通部側のカラ−とインペラシャフト側
のブッシュに、噛み合い可能な雌ねじと雄ねじ及び周溝
をそれぞれ形成したから、インペラシャフトの組付けに
当たって、噛み合わせた雌ねじと雄ねじとを互いに通り
抜けるまで相対回転させた後、雌ねじがブッシュの周溝
に収容され、雄ねじがカラ−の周溝に収容される位置に
インペラシャフトを保持することにより、雌ねじとブッ
シュとの間及び雄ねじとカラ−との間でラビリンスシ−
ルが形成される。
【0013】ピストンシ−ルのシ−ル効果に加えて、こ
のようなラビリンスシ−ルを設けたことにより、オイル
室からのオイル洩れとハウジングからの流体の洩れとの
防止効果が大きく向上する。
【0014】このラビリンスシ−ルの経路は、雌ねじの
ねじ山の先端とブッシュの周溝との間に形成される小径
の経路と、雄ねじのねじ山の先端とカラ−の周溝との間
に形成される大径の経路との繰り返しによって形成され
るから、全体が径方向に大きく蛇行している。
【0015】一方、軸部で径方向に対向配置させた従来
のラビリンスシ−ルでは、組付けが不可能になること、
あるいは、コスト上の問題によって、このように経路を
蛇行させることは困難である。
【0016】そこで、本発明の遠心式流体機械に設けら
れたラビリンスシ−ルは、大きく蛇行させた経路によっ
て流路抵抗が強化されているから、従来のものに較べ
て、極めて高いシ−ル性が得られる。
【0017】又、インペラシャフト上で径方向に対向配
置されたラビリンスシ−ルは、軸方向に対向配置された
従来例でのラビリンスシ−ル225と異なって、インペ
ラが軸方向に動いた場合でも、接触することがなく、従
って、摩耗や焼き付きが生じない。
【0018】又、インペラシャフト上に配置されたラビ
リンスシ−ルは小径であり、従来例での大径のラビリン
スシ−ル225と異なって、インペラシャフトが径方向
に動いて接触が生じた場合でも、摺動速度が低いから摩
耗や焼き付きが生じにくく、耐久性に優れている。
【0019】又、経路を径方向に大きく蛇行させたラビ
リンスシ−ルは、上記のように、カラ−に雌ねじと周溝
とを形成し、ブッシュに雄ねじと周溝とを形成し、カラ
−の周溝に雄ねじを収容し、ブッシュの周溝に雌ねじを
収容することにより、カラ−とブッシュの2部材だけで
構成されており、極めて低コストに実施可能になり、本
発明の遠心式流体機械はコストがそれだけ低減する。
【0020】又、雄ねじが雌ねじを通り抜けるまでブッ
シュ(インペラシャフト)を回転させるインペラシャフ
トの組付けは簡単であり、作業コストが低減される。
【0021】本発明の遠心式流体機械は、上記のように
シ−ル性が高く耐久性に優れたラビリンスシ−ルを設け
たことにより、吸気の洩れが防止されて効率が高く保た
れると共に、耐久性が大きく向上する。
【0022】又、本発明の遠心式流体機械は、ピストン
シ−ルとラビリンスシ−ルとによってオイル洩れが効果
的に防止されるから、ケ−シング内部の各潤滑箇所の耐
久性が向上すると共に、流体へのオイルの混入が軽減さ
れる。
【0023】又、本発明の遠心式流体機械は、このよう
に流体へのオイルの混入が軽減されるから、冷凍機や冷
房装置で冷媒を圧縮するコンプレッサのような用途にも
好適である。
【0024】請求項2の発明は、請求項1記載の遠心式
流体機械であって、インペラシャフトの回転に伴って雄
ねじの歩みがオイルの洩れをオイル室側へ押し返す方向
に、雄ねじの歩み方向を形成したことを特徴とし、請求
項1の構成と同等の効果を得る。
【0025】又、このように、雄ねじの回転によって遠
心式流体機械の作動中はオイルの洩れがオイル室側へ押
し返されるから、ラビリンスシ−ルのシ−ル性が更に向
上する。
【0026】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
記載の遠心式流体機械であって、雌ねじと雄ねじの少な
くとも一方が、周溝を挟んで複数箇所に形成されたこと
を特徴とし、請求項1又は請求項2の構成と同等の効果
を得る。
【0027】これに加えて、雌ねじと雄ねじの一方又は
両方を複数箇所に形成することによって流路抵抗が増大
するから、ラビリンスシ−ルのシ−ル性がそれだけ向上
する。
【0028】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
のいずれかに記載の遠心式流体機械であって、雄ねじの
軸方向幅又はその合計が雌ねじの軸方向幅又はその合計
より長いことを特徴とし、請求項1乃至請求項3のいず
れかと同等の効果を得る。
【0029】これに加えて、雄ねじの軸方向幅又はその
合計を雌ねじの軸方向幅又はその合計より長くしたこと
により、特に、請求項2の構成において、雄ねじの回転
によりオイル室側へオイルを押し返す効果が高くなり、
ラビリンスシ−ルのシ−ル性が更に向上する。
【0030】請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4
のいずれかに記載の遠心式流体機械であって、雌ねじと
雄ねじとが、ピストンシ−ルとインペラとの間に配置さ
れたことを特徴とし、請求項1乃至請求項4のいずれか
と同等の効果を得る。
【0031】これに加えて、ピストンシ−ルから僅かに
洩れたオイルを、上記のようにシ−ル効果の高いラビリ
ンスシ−ルが遮断することによって、オイル洩れを効果
的に防止することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】図1と図2によって本発明の一実
施形態を説明する。この実施形態は請求項1、2、5の
特徴を備えている。以下、左右の方向は図1での左右の
方向であり、符号のない部材等は図示されていない。
【0033】図1は機械式過給機1を示しており、この
機械式過給機1は入力プ−リ3とプラネタリ−ギヤ式の
増速機構5と遠心式のエアコンプレッサ7(実施形態の
遠心式流体機械)とから構成されている。
【0034】入力プ−リ3は、プ−リ本体9とハブ11
とをボルト13で固定して形成されており、ハブ11は
増速機構5の入力軸15にキ−17とナット19とで固
定されている。入力プ−リ3はベルトを介してクランク
シャフト側のプ−リに連結されており、エンジンの駆動
力によって回転駆動される。
【0035】入力軸15はベアリング21によってケ−
シング23のボス部25に支承されており、入力軸15
とケ−シング23との間にはリップシ−ル27が配置さ
れている。
【0036】増速機構5は、入力軸15のフランジ部2
9に一体形成されたインタ−ナルギヤ31と、周方向等
間隔に配置された複数個のピニオンギヤ33と、エアコ
ンプレッサ7のインペラシャフト35に形成されたサン
ギヤ37とを備えている。
【0037】ピニオンギヤ33はベアリング39を介し
てピニオンシャフト41に支承されている。ピニオンシ
ャフト41はケ−シング23に固定されたフランジ部材
43を貫通して支持されている。
【0038】ケ−シング23とフランジ部材43との間
にはオイルシ−ル45が配置され外部へのオイル洩れを
防止している。
【0039】又、ケ−シング23とフランジ部材43
は、ケ−シング23の周溝47に係合した連結部材49
と、この連結部材49をフランジ部材43に固定するボ
ルト51とによって互いに固定されている。
【0040】又、エアコンプレッサ7のコンプレッサハ
ウジング53(ハウジング)とフランジ部材43はそれ
ぞれの外周に装着された固定リング55によって互いに
固定されている。
【0041】インペラシャフト35上には、サンギヤ3
7の右側から、リング57、リング59、スペ−サ6
1、ブッシュ63、インペラ65が装着され、ナット6
7で固定されている。
【0042】増速機構5は入力プ−リ3からインタ−ナ
ルギヤ31に入力したエンジンの駆動力をピニオンギヤ
33からサンギヤ37を介して増速し、インペラシャフ
ト35(インペラ65)を高速で回転駆動する。
【0043】エアコンプレッサ7は、インペラ65の回
転によって吸入口69(流入口)から吸気を吸入し、吸
入された吸気はインペラ65の遠心力によってコンプレ
ッサハウジング53の渦巻き室71(渦巻き型流体流
路)に移動して加圧され、吐出口(流出口)から吐き出
されてエンジンを過給する。
【0044】フランジ部材43にはベアリングホルダ7
3が圧入され、ねじ75によってフランジ部材43に固
定されている。
【0045】ベアリングホルダ73は円筒部77と円錐
状の凸部79とからなり、凸部79は入力軸15側に形
成された円錐状の凹部81に僅かな空隙を介して貫入し
ている。
【0046】インペラシャフト35上には、サンギヤ3
7の左側に、すべり軸受83が配置され、スペ−サ61
の外周にはすべり軸受85が配置されており、これらの
すべり軸受83、85はベアリングホルダ73の凸部7
9の内周と円筒部77の内周との間でそれぞれインペラ
シャフト35を支承している。
【0047】又、ベアリングホルダ73には径方向外側
からスラストワッシャ87が装着されており、このスラ
ストワッシャ87はリング57、59の間に形成された
溝89に係合し、インペラシャフト35のスラスト力を
受けている。
【0048】各すべり軸受83、85とベアリングホル
ダ73との間には、外部のオイルポンプからケ−シング
23に取り付けられたオイルプラグ91とノズル93及
びベアリングホルダ73とフランジ部材43に形成され
た油路95を介して加圧オイルが供給され、オイルフィ
ルムダンパが形成されている。
【0049】各すべり軸受83、85はこのオイルフィ
ルムダンパによってフロ−ティング支持され、振動を吸
収しながらインペラシャフト35を支承する。この加圧
オイルは油路97を介して溝89にも供給され、スラス
トワッシャ87との摺動部を潤滑し、更に、入力軸15
の油路99を介してリップシ−ル27に供給され、これ
を潤滑する。
【0050】増速機構5を収容するケ−シング23(オ
イル室)とエアコンプレッサ7のコンプレッサハウジン
グ53とはフランジ部材43及びベアリングホルダ73
によって区画されている。
【0051】インペラシャフト35は、上記のように、
このベアリングホルダ73を貫通しており、ベアリング
ホルダ73の貫通孔101(貫通部)には鉄系材質のカ
ラ−103が圧入されている。インペラシャフト35上
のブッシュ63はこのカラ−103の内側に対向して配
置されている。
【0052】図2に拡大して示したように、これらのカ
ラ−103とブッシュ63との間にはピストンシ−ル1
05が配置されており、ケ−シング23からのオイル漏
れとエアコンプレッサ7からの吸気洩れとを防止してい
る。
【0053】これに加えて、カラ−103とブッシュ6
3との間にはラビリンスシ−ル107が形成されてい
る。
【0054】カラ−103の内周には雌ねじ109と周
溝111とが軸方向に形成されており、ブッシュ63の
外周には雄ねじ113と周溝115とが軸方向に形成さ
れている。雌ねじ109と雄ねじ113は噛み合い可能
である。又、カラ−103の周溝111はブッシュ63
の雄ねじ113を収容可能であり、ブッシュ63の周溝
115はカラ−103の雌ねじ109を収容可能であ
る。
【0055】雌ねじ109と雄ねじ113は、このよう
にそれぞれの軸方向に周溝111と周溝115とを設け
たことにより、互いに通り抜けることができる。
【0056】インペラシャフト35の組付けに当たって
は、雄ねじ113を雌ねじ109に噛み合わせ、雄ねじ
113が雌ねじ109の左側に通り抜けるまでブッシュ
63(インペラシャフト35)を回転させた後、雄ねじ
113が周溝111に収容され、雌ねじ109が周溝1
15に収容される箇所にインペラシャフト35を位置決
めする。
【0057】ラビリンスシ−ル107は、雄ねじ113
と周溝111の間の経路117と、雌ねじ109と周溝
115の間の経路119とで構成される。
【0058】経路117は、雄ねじ113のねじ山の先
端と周溝111との間に形成されているから大径であ
り、経路119は、雌ねじ109のねじ山の先端と周溝
115との間に形成されているから小径である。
【0059】このように、大径の経路117と小径の経
路119との繰り返しによって形成されるラビリンスシ
−ル107は、全体の経路が径方向に大きく蛇行してお
り、この蛇行によって流路抵抗が強化されているから、
極めて高いシ−ル性が得られる。
【0060】このようにシ−ル性の高いラビリンスシ−
ル107を設けたことによって、コンプレッサハウジン
グ53側が負圧になってもケ−シング23からのオイル
洩れが効果的に防止され、又、コンプレッサハウジング
53からの吸気の洩れが防止される。
【0061】又、雄ねじ113の歩みは、インペラシャ
フト35(雄ねじ113)の回転によってオイルがケ−
シング23側(すべり軸受85とそのオイルフィルムダ
ンパ側)へ押し返されるように形成してある。
【0062】この押し返し作用によってラビリンスシ−
ル107のオイル洩れ防止効果が更に向上している。
【0063】又、ラビリンスシ−ル107をピストンシ
−ル105とインペラ65との間に配置したことによ
り、ピストンシ−ル105からオイルが僅かに洩れて
も、洩れたオイルはラビリンスシ−ル107によって遮
断され、更に、押し返されるから、オイル洩れの防止効
果は極めて高い。
【0064】こうして、機械式過給機1が構成されてい
る。
【0065】上記のように、機械式過給機1に設けたラ
ビリンスシ−ル107は、経路117、119を径方向
に大きく蛇行させ流路抵抗を強化したことによって高い
シ−ル性を持っている。
【0066】又、インペラシャフト35上で径方向に対
向配置されたラビリンスシ−ル107は、軸方向に対向
配置された従来例でのラビリンスシ−ル225と異なっ
て、インペラ65が軸方向に動いても、接触することが
なく、従って、摩耗や焼き付きが生じない。
【0067】又、インペラシャフト35上に配置された
ことによってラビリンスシ−ル107は小径になり、従
来例での大径のラビリンスシ−ル225と異なって、イ
ンペラシャフト35が径方向に動いて接触が生じた場合
でも、摺動速度が低いから摩耗や焼き付きが生じにく
く、耐久性に優れている。
【0068】又、経路117、119を径方向に大きく
蛇行させたラビリンスシ−ル107は、上記のように、
カラ−103に雌ねじ109と周溝111とを形成し、
ブッシュ63に雄ねじ113と周溝115とを形成し、
更に、周溝111に雄ねじ113を収容し、周溝115
に雌ねじ109を収容することにより、カラ−103と
ブッシュ63の2部材だけで構成することができるか
ら、極めて低コストに実施可能になり、機械式過給機1
のコストはそれだけ低減している。
【0069】又、雄ねじ113が雌ねじ109の左側に
通り抜けるまでブッシュ63(インペラシャフト35)
を回転させるインペラシャフトの組付けは簡単であり、
作業コストが低減される。
【0070】機械式過給機1は、上記のようにシ−ル性
が高く耐久性に優れたラビリンスシ−ル107を設けた
ことにより、吸気の洩れが防止されて効率が高く保たれ
ると共に、耐久性が大きく向上する。
【0071】又、機械式過給機1(エアコンプレッサ
7)は、ピストンシ−ル105とラビリンスシ−ル10
7とによってオイル洩れが効果的に防止されるから、ケ
−シング23内部の各潤滑箇所の耐久性が向上すると共
に、吸気(流体)へのオイルの混入が軽減される。
【0072】なお、エアコンプレッサ7は、例えば、冷
凍機や冷房装置の冷凍サイクルで冷媒を圧縮するコンプ
レッサに用い、エンジンやモ−タで駆動するように構成
してもよい。
【0073】上記のように冷媒へのオイルの混入が軽減
されるエアコンプレッサ7は、このような用途にも好適
である。
【0074】又、ラビリンスシ−ルの配置箇所は、実施
形態と異なって、ピストンシ−ルよりオイル室側に配置
(ピストンシ−ルをインペラとラビリンスシ−ルの間に
配置)してもよく、あるいは、ラビリンスシ−ルの雌ね
じや雄ねじの間にピストンシ−ルを配置してもよい。
【0075】なお、本発明の遠心式流体機械は、実施形
態のようにインペラに回転力を与えて流体を圧縮する圧
縮機のような用途の他に、加圧された流体を膨張させて
回転力を取り出す膨張機(タ−ビン)として用いてもよ
い。
【0076】
【発明の効果】請求項1の遠心式流体機械は、ブッシュ
の雄ねじとカラ−の雌ねじを互いに通り抜け可能にして
径方向に大きく蛇行するラビリンスシ−ル構成したこと
により、オイル室からのオイル洩れとハウジングからの
流体の洩れとが効果的に防止される。
【0077】又、経路を径方向に蛇行させたラビリンス
シ−ルは、上記のように、ブッシュの雄ねじとカラ−の
雌ねじを通り抜け可能にしたことによって、カラ−とブ
ッシュの2部材だけ極めて低コストに実施で可能にな
り、遠心式流体機械はそれだけ低コストになる。
【0078】又、径方向に対向配置されたラビリンスシ
−ルは、従来例でのラビリンスシ−ルと異なって、イン
ペラが軸方向に動いても接触することがなく、摩耗や焼
き付きが生じない。
【0079】又、小径のラビリンスシ−ルは、従来例の
大径のラビリンスシ−ルと異なって、インペラシャフト
が径方向に動いて接触が生じた場合でも、摺動速度が低
いから摩耗や焼き付きが生じにくく、耐久性に優れてい
る。
【0080】又、雄ねじが雌ねじを通り抜けるまでブッ
シュ(インペラシャフト)を回転させるインペラシャフ
トの組付けは簡単であり、作業コストが低減される。
【0081】本発明の遠心式流体機械は、上記のように
シ−ル性が高く耐久性に優れたラビリンスシ−ルを設け
たことにより、吸気の洩れが防止されて効率が高く保た
れると共に、耐久性が大きく向上する。
【0082】又、本発明の遠心式流体機械は、ピストン
シ−ルとラビリンスシ−ルとによってオイル洩れが効果
的に防止されるから、ケ−シング内部の各潤滑箇所の耐
久性が向上すると共に、流体へのオイルの混入が軽減さ
れる。
【0083】又、本発明の遠心式流体機械は、このよう
に、流体へのオイルの混入が軽減されるから、冷凍機や
冷房装置で冷媒を圧縮するコンプレッサのような用途に
も好適である。
【0084】請求項2の発明は、請求項1の構成と同等
の効果を得ると共に、遠心式流体機械の作動中は、雄ね
じの回転によってオイルの洩れがオイル室側へ押し返さ
れてラビリンスシ−ルのシ−ル性が更に向上する。
【0085】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
の構成と同等の効果を得ると共に、雌ねじと雄ねじの一
方又は両方を複数箇所に形成したことによって流路抵抗
が増大し、ラビリンスシ−ルのシ−ル性がそれだけ向上
する。
【0086】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
のいずれかと同等の効果を得ると共に、雄ねじの軸方向
幅又はその合計を雌ねじの軸方向幅又はその合計より長
くしたことにより、特に、請求項2の構成において、雄
ねじの回転によりオイルをオイル室側へ押し返す作用が
高くなるから、ラビリンスシ−ルのシ−ル性が更に向上
する。
【0087】請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4
のいずれかと同等の効果を得ると共に、ピストンシ−ル
からオイルが僅かに洩れても、上記のようにシ−ル効果
の高いラビリンスシ−ルによってこのオイルの通過が遮
断されるから、オイル洩れが効果的に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す断面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
7 エアコンプレッサ(遠心式流体機械) 23 ケ−シング(オイル室) 35 インペラシャフト 53 コンプレッサハウジング(ハウジング) 61 吸入口(流入口) 63 ブッシュ 65 インペラ 71 渦巻き室(渦巻き型流体流路) 101 貫通孔(貫通部) 103 カラ− 105 ピストンシ−ル 107 ラビリンスシ−ル 109 雌ねじ 111 カラ−の周溝 113 雄ねじ 115 ブッシュの周溝

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の移動方向に直角な断面積が一側に
    向かって変化する渦巻き型流体流路の両端に流体の流入
    口と流出口とが設けられたハウジングと、ハウジングの
    内部に回転自在に配置されたインペラと、ハウジングに
    隣接配置されたオイル室と、オイル室からハウジングに
    貫通するインペラのシャフトと、この貫通部において、
    貫通部側に固定されたカラ−と、インペラシャフト側に
    カラ−と対向して固定されたブッシュと、カラ−とブッ
    シュとの隙間をシ−ルするピストンシ−ルとを備えた遠
    心式流体機械であって、前記カラ−に雌ねじと周溝とを
    軸方向に形成し、前記ブッシュにカラ−の雌ねじと噛み
    合い可能な雄ねじと周溝とを軸方向に形成し、インペラ
    シャフトの組付けに当たって、噛み合わせた雌ねじと雄
    ねじとを互いに通り抜けるまで相対回転させ、雌ねじと
    雄ねじがそれぞれブッシュとカラ−の各周溝に収容され
    る位置にインペラシャフトを保持することにより、雌ね
    じとブッシュの周溝との間及び雄ねじとカラ−の周溝と
    の間で、オイル室からのオイルの洩れとハウジングから
    の流体の洩れとを防止するラビリンスシ−ルを形成した
    ことを特徴とする遠心式流体機械。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発明であって、インペラ
    シャフトの回転に伴って雄ねじの歩みがオイルの洩れを
    オイル室側へ押し返す方向に、雄ねじの歩み方向を形成
    したことを特徴とする遠心式流体機械。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の発明であっ
    て、雌ねじと雄ねじの少なくとも一方が、周溝を挟んで
    複数箇所に形成されたことを特徴とする遠心式流体機
    械。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の発明であって、雄ねじの軸方向幅又はその合計が雌ね
    じの軸方向幅又はその合計より長いことを特徴とする遠
    心式流体機械。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    の発明であって、雌ねじと雄ねじとが、ピストンシ−ル
    とインペラとの間に配置されたことを特徴とする遠心式
    流体機械。
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