JPH1160998A - 粉体塗料用樹脂組成物及びそれを用いた塗膜形成方法 - Google Patents

粉体塗料用樹脂組成物及びそれを用いた塗膜形成方法

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JPH1160998A
JPH1160998A JP22719197A JP22719197A JPH1160998A JP H1160998 A JPH1160998 A JP H1160998A JP 22719197 A JP22719197 A JP 22719197A JP 22719197 A JP22719197 A JP 22719197A JP H1160998 A JPH1160998 A JP H1160998A
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powder coating
group
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JP22719197A
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English (en)
Inventor
Masami Yabuta
雅巳 薮田
Masatoshi Ohata
正敏 大畑
Yoshitaka Okude
芳隆 奥出
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Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐ブロッキング性を低下させることなく、得
られる塗膜の外観が優れた粉体塗料用樹脂組成物及びそ
れを用いた塗膜形成方法を提供する。 【解決手段】 水酸基及び硬化性官能基を有する樹脂
(a)を、上記樹脂(a)1分子あたり0.1〜3.0
個の上記水酸基がイソシアネート基と結合するように、
2級イソシアネート基及び3級イソシアネート基からな
る群より選択された同一又は異なる2つのイソシアネー
ト基を有するジイソシアネート化合物(b)で変性した
熱解離性樹脂(A)、及び、硬化剤(B)からなる粉体
塗料用樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体塗料用樹脂組
成物及びそれを用いた塗膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】粉体塗料は、大気中に放出される溶剤量
が少ないので、環境に対して安全な塗料として、近年注
目されている。このような粉体塗料は、熱溶融時の樹脂
や塗料の流動によって塗膜を形成するものであるが、得
られる塗膜は、平滑性に劣り、いわゆる肌荒れと呼ばれ
る特有の欠陥があって、溶剤系の塗料と比較して外観が
一般に劣っているため、例えば、自動車車体等のように
表面の美観等が重要視される分野では使用することがで
きなかった。
【0003】そこで、塗膜の外観を向上させるために、
粉体塗料の溶融粘度を低下させる方法が採られている。
これは、使用する樹脂のガラス転移点(Tg)を低下さ
せたり、樹脂の分子量を低下させることにより行われて
いる。しかしながら、Tgや分子量を低下させると、貯
蔵中に樹脂粒子の合着を起こしやすくなり、耐ブロッキ
ング性の低下を招いていた。従って、耐ブロッキング性
に優れるとともに、溶融時の粘度が低く、塗膜の外観が
優れている粉体塗料の開発が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、耐ブロッキング性を低下させることなく、得られる
塗膜の外観が優れた粉体塗料用樹脂組成物及びそれを用
いた塗膜形成方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、耐ブロッ
キング性を低下させずに、溶融時の粘度が充分に低い樹
脂について鋭意研究を行った結果、室温では分子量が大
きく、加熱したときには可逆的に分解して分子量が低下
するともに、硬化時には充分に硬化することができる樹
脂、すなわち、加熱溶融時の分子量の低下が可逆的な解
離反応による熱解離性樹脂を用いることによって、本発
明の目的を達成することができることを見いだし、本発
明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、水酸基及び硬化性官
能基を有する樹脂(a)を、上記樹脂(a)1分子あた
り0.1〜3.0個の上記水酸基がイソシアネート基と
結合するように、2級イソシアネート基及び3級イソシ
アネート基からなる群より選択された同一又は異なる2
つのイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物
(b)で変性した熱解離性樹脂(A)、及び、硬化剤
(B)からなる粉体塗料用樹脂組成物である。
【0007】また、本発明は、下塗り又は中塗りが施さ
れた基板上に、ベース塗料を塗布する工程(1)、上記
ベース塗料が塗布された基板上に、上記粉体塗料用樹脂
組成物を塗布する工程(2)、及び、上記ベース塗料及
び上記粉体塗料用樹脂組成物が塗布された基板を加熱す
ることにより、ベース塗膜及び上記粉体塗料用樹脂組成
物からなる塗膜を硬化させる工程(3)からなることを
特徴とする塗膜形成方法である。以下に本発明を詳述す
る。
【0008】本発明の粉体塗料用樹脂組成物は、水酸基
及び硬化性官能基を有する樹脂(a)をジイソシアネー
ト化合物(b)で変性した熱解離性樹脂(A)、及び、
硬化剤(B)からなる。本明細書中、硬化性官能基と
は、配合される硬化剤と反応することができる官能基を
いう。上記水酸基及び硬化性官能基を有する樹脂(a)
としては、粉体塗料に通常使用されている熱硬化性樹脂
であれば特に限定されず、例えば、エポキシ樹脂、エポ
キシ−ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル
樹脂、アクリル−ポリエステル樹脂等を挙げることがで
きる。なかでも、アクリル樹脂は、耐候性が良好であ
り、ポリエステル樹脂は、耐衝撃性が良好であるので、
アクリル樹脂、ポリエステル樹脂を使用することが好ま
しい。
【0009】上記アクリル樹脂としては特に限定されな
いが、水酸基価が10〜100mgKOH/gであり、
硬化性官能基としてエポキシ基を有するエチレン性不飽
和モノマー30〜65重量%、及び、その他のエチレン
性不飽和モノマー70〜35重量%を含有してなるアク
リル樹脂(a−1)が好ましい。上記水酸基価が10m
gKOH/g未満であると、ジイソシアネート化合物
(b)による変性が充分ではなく、加熱時に粘度低下が
期待できず、100mgKOH/gを超えると、熱解離
性樹脂の合成が困難になる。より好ましくは、20〜8
0mgKOH/gである。
【0010】上記アクリル樹脂(a−1)は、エポキシ
基を有するエチレン性不飽和モノマーを30〜65重量
%、及び、その他のエチレン性不飽和モノマー70〜3
5重量%からなるものである。上記エポキシ基を有する
エチレン性不飽和モノマーが30重量%未満であると、
硬化性が不充分であり、65重量%を超えると、硬化速
度が速くなりすぎるため、外観が低下する。より好まし
くは、45〜52重量%である。
【0011】上記エポキシを有するエチレン性不飽和モ
ノマーとしては特に限定されず、例えば、グリシジルア
クリレート、グリシジルメタクリレート、α−メチルグ
リシジルアクリレート、α−グリシジルメタクリレート
等を挙げることができる。これらは単独で使用してもよ
く、2種以上を併用してもよい。
【0012】上記その他のエチレン性不飽和モノマーと
しては特に限定されないが、水酸基を有するエチレン性
不飽和モノマーを使用した場合には、上記アクリル樹脂
(a−1)に水酸基を導入することができる。
【0013】上記水酸基を有するエチレン性不飽和モノ
マーとしては、水酸基及び共重合可能な二重結合を有
し、炭素数18以下、好ましくは10以下である比較的
低分子量の化合物であれば特に限定されず、例えば、F
A−1(2−ヒドロキシエチルアクリレートのε−カプ
ロラクトン1対1付加物)、4−ヒドロキシブチルアク
リレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒ
ドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、FM−1(2−ヒドロキシエチルメタ
クリレートのε−カプロラクトン1対1付加物)、2,
4−ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタク
リレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等を
挙げることができる。これらは単独で使用してもよく、
2種以上を併用してもよい。
【0014】上記その他のエチレン性不飽和モノマーと
しては、上記水酸基を有するエチレン性不飽和モノマー
以外の共重合可能な他のエチレン性不飽和モノマーであ
ってもよく、これらは、水酸基と共存することができる
官能基を有するものであってもよい。具体的には、例え
ば、メタクリル酸、α−メチルスチレン、メチルアクリ
レート、エチルアクリレート、2−エチルヘキシルアク
リレート、i−ブチルアクリレート、n−ブチルアクリ
レート、イソボロニルアクリレート、シクロヘキシルア
クリレート、アクリロニトリル、アクリルアミド、ジメ
チルアクリルアミド、メチルメタクリレート、エチルメ
タクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、i
−ブチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、
イソボロニルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリ
レート、ラウリルメタクリレート、t−ブチルメタクリ
レート、メタクリルアミド等を挙げることができる。こ
れらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよ
い。
【0015】上記アクリル樹脂(a−1)は、重合開始
剤、連鎖移動剤を用い、上記各モノマーを配合し、常法
に従って共重合させることができる。
【0016】上記共重合において、上記水酸基を有する
エチレン性不飽和モノマーを使用する場合、その配合量
は、全モノマー組成中、0.1〜35重量%が好まし
い。0.1重量%未満であると、水酸基の導入が不充分
であり、35重量%を超えると、熱解離性樹脂の合成が
困難となる。
【0017】上記重合開始剤としては特に限定されず、
アクリル系モノマーの合成に通常使用されるものを使用
することができ、例えば、t−ヘキシルパーオキシピバ
レート、t−ブチルパーオキシピバレート、1,1,
3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘ
キサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘ
キサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキ
サノエート、ベンゾイルパーオキシド、t−ヘキシルパ
ーオキシイソプロピルモノカーボネート、ジクミルパー
オキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルパ
ーオキシラウレート、t−ブチルクミルパーオキシド等
の有機過酸化物系重合開始剤;2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリル、2,2′−アゾビス−2−メチルブチ
ロニトリル、2,2′−アゾビス−2,4−ジメチルバ
レロニトリル、1,1′−アゾビスシクロヘキサンカル
ボニトリル、ジメチル−2,2′−アゾビスイソブチレ
ート、4,4′−アゾビス−4−シアノバレリック酸、
2,2′−アゾビス−(2−アミノプロパン)ジヒドロ
クロライド等のアゾ系重合開始剤等を挙げることができ
る。
【0018】上記連鎖移動剤としては特に限定されず、
例えば、α−メチルスチレンダイマー、ノルマルオクチ
ルメルカプタン、ノルマルドデシルメルカプタン等を挙
げることができる。
【0019】上記アクリル樹脂(a−1)は、水酸基含
有重合開始剤の使用により水酸基が導入されていてもよ
い。上記水酸基含有重合開始剤の存在下で上記アクリル
樹脂(a−1)を構成するエチレン性不飽和モノマーを
重合させると、末端に水酸基を導入することができる。
上記エチレン性不飽和モノマーとしては特に限定され
ず、例えば、上述したその他のエチレン性不飽和モノマ
ーとして例示したもの等を挙げることができる。
【0020】上記水酸基含有重合開始剤としては特に限
定されず、例えば、2,2−アゾビス{2−メチル−N
−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピ
オンアミド}、2,2−アゾビス[2−メチル−N−
(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]等を挙げ
ることができる。
【0021】上記水酸基含有重合開始剤の使用により、
上記アクリル樹脂(a−1)に水酸基を導入する場合、
上記水酸基含有重合開始剤は、全モノマーに対して0.
1〜25重量%となるように添加されることが好まし
い。0.1重量%未満であると、水酸基の導入が不充分
であり、25重量%を超えると、水酸基含有重合開始剤
の誘発分解等の合成上の副反応が起こり、設計された樹
脂を合成することができない。より好ましくは、5〜1
5重量%である。
【0022】また、上記水酸基の導入は、水酸基含有連
鎖移動剤の存在下で上記エチレン性不飽和モノマーを重
合させることによっても行うことができる。上記水酸基
含有連鎖移動剤としては特に限定されず、例えば、チオ
グリセロール等を挙げることができる。
【0023】上記水酸基含有連鎖移動剤の使用により、
上記アクリル樹脂(a−1)に水酸基を導入する場合、
上記水酸基含有連鎖移動剤は、全モノマーに対して0.
1〜25重量%となるように添加されることが好まし
い。0.1重量%未満であると、水酸基の導入が不充分
であり、25重量%を超えると、水酸基含有連鎖移動剤
の誘発分解等の合成上の副反応が起こり、設計された樹
脂を合成することができない。より好ましくは、5〜1
5重量%である。
【0024】上記水酸基及び硬化性官能基を有する樹脂
(a)としてポリエステル樹脂を使用する場合、上記ポ
リエステル樹脂としては、水酸基価が10〜100mg
KOH/gであるポリエステル樹脂(a−2)、水酸基
価が10〜100mgKOH/gであり、酸価が10〜
100mgKOH/gであるポリエステル樹脂(a−
3)が好ましい。
【0025】上記ポリエステル樹脂(a−2)は、水酸
基価が10〜100mgKOH/gである。10mgK
OH/g未満であると、硬化不足となり、100mgK
OH/gを超えると、外観が低下する。より好ましく
は、30〜80mgKOH/gである。
【0026】上記ポリエステル樹脂(a−2)としては
特に限定されず、例えば、エチレングリコール、プロパ
ンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネ
オペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール等の多価アルコールと、マレイン酸、
テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、コハク酸、グ
ルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、β−オキシプロピ
オン酸等のカルボン酸等の酸成分とを常法に従って重合
させたもの等を挙げることができる。
【0027】上記ポリエステル樹脂(a−2)は、例え
ば、上記酸成分とポリオール成分とを公知の重合法、例
えば、エステル交換反応や、上記酸成分を直接エステル
化した後、溶融重縮合反応させることにより調製するこ
とができる。
【0028】上記重合反応においては、触媒を使用して
もよい。上記触媒としては特に限定されず、例えば、ジ
ブチルすずオキサイド、三酸化アンチモン、酢酸亜鉛、
酢酸マンガン、酢酸コバルト、酢酸カルシウム、酢酸
鉛、テトラブチルチタネート、テトライソプロピルチタ
ネート等を挙げることができる。
【0029】上記重合反応において、反応条件は、反応
方法や調製されるポリエステル樹脂の性質に応じて適宜
選択されるが、例えば、200〜250℃で4〜10時
間行うことが好ましい。
【0030】上記重合反応において、上記酸成分と上記
ポリオール成分とは、本質的に化学量論的配合量でよい
が、例えば、上記酸成分1モルに対して上記ポリオール
1.0〜1.3モルが好ましく、上記触媒は、上記酸成
分及び上記ポリオール成分の合計量に対して0.01〜
0.5重量%が好ましい。
【0031】上記重合反応において、上記酸成分と上記
ポリオール成分は、それぞれ全量を同時に加えてもよ
く、それぞれ複数回に分けて添加して重合してもよい。
【0032】上記ポリエステル樹脂(a−3)として
は、上記ポリエステル樹脂(a−2)と同様にして得ら
れるものであるが、酸価が10〜100mgKOH/g
であるものである。10mgKOH/g未満であると、
硬化不足となり、100mgKOH/gを超えると、外
観の低下を引き起こす。より好ましくは、30〜80m
gKOH/gである。
【0033】本発明において、上記水酸基及び硬化性官
能基を有する樹脂(a)は、上記樹脂(a)1分子あた
り0.1〜3.0個の上記水酸基がイソシアネート基と
結合するようにジイソシアネート化合物(b)で変性さ
れる。上記イソシアネート基と結合する上記樹脂(a)
中の水酸基が上記樹脂(a)1分子あたり0.1個未満
であると、熱解離による粘度低下の効果が発揮できず、
3.0個を超えると、ゲル化を引き起こすおそれがある
ので、上記範囲に限定される。好ましくは、1.0〜
2.0個である。
【0034】上記イソシアネート基と結合する上記水酸
基及び硬化性官能基を有する樹脂(a)中の水酸基の数
を上記樹脂(a)1分子あたり0.1〜3.0個とする
には、例えば、上記水酸基及び硬化性官能基を有する樹
脂(a)及び上記ジイソシアネート化合物(b)の配合
量を、水酸基とイソシアネート基とのモル比が(水酸基
のモル数)/(イソシアネート基のモル数)=10/1
〜1/0.5となるようにして反応させればよい。
【0035】本発明で使用されるジイソシアネート化合
物は、分子内にイソシアネート基を2個有する2官能の
ものである。3官能以上であると、得られる熱解離性樹
脂(A)のゲル化を引き起こすおそれがあり、単官能で
あると、分子量低下による粘度低下の効果が得られない
ので、本発明においては、2官能のものに限定される。
【0036】上記ジイソシアネート化合物(b)は、2
級イソシアネート基及び3級イソシアネート基からなる
群より選択された同一又は異なる2つのイソシアネート
基を有するものである。イソシアネート基が1級である
と、立体障害が小さいため、溶融時における上記水酸基
及び硬化性官能基を有する樹脂(a)との反応速度が速
すぎて、充分に分子量を低下させることが困難である。
従って、本発明においては、イソシアネート基の立体障
害が適度であり、溶融時の分解反応速度が大きい2級イ
ソシアネート基や3級イソシアネート基を有するものに
限定される。
【0037】上記2級イソシアネート基を有するジイソ
シアネート化合物としては特に限定されず、例えば、イ
ソホロンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレン
ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシア
ネート等を挙げることができる。上記3級イソシアネー
ト基を有するジイソシアネート化合物としては特に限定
されず、例えば、メタ−テトラメチルキシリレンジイソ
シアネート等を挙げることができる。これらのうち、本
発明においては、3級イソシアネート基を有するジイソ
シアネート化合物が好ましく、メタ−テトラメチルキシ
リレンジイソシアネートがより好ましい。
【0038】上記水酸基及び硬化性官能基を有する樹脂
(a)と上記ジイソシアネート化合物(b)との反応
は、公知の方法により行うことができる。上記反応は、
室温〜200℃、好ましくは、50〜150℃、より好
ましくは60〜120℃の温度で行われる。上記反応に
おいては、必要に応じて、溶媒、触媒を使用してもよ
い。
【0039】上記反応において溶媒を使用する場合、上
記溶媒としては特に限定されず、例えば、ペンタン、ヘ
キサン、ヘプタン、石油エーテル、石油ベンジン等の脂
肪族炭化水素系のもの;ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族系のもの;シクロヘキサン、メチルシクロヘ
キサン、デカリン等の脂環式系のもの;四塩化炭素、ク
ロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭
化水素系のもの;エチルエーテル、イソプロピルエーテ
ル、アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の
エーテル系のもの;アセトン、メチルイソブチルケト
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフ
ェノン、イソフォロン等のケトン系のもの;酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等のエステル系のもの;アセトニトリ
ル、ジメチルスルフォキシド、ジメチルフォルムアミド
等を挙げることができる。
【0040】上記触媒としては特に限定されず、例え
ば、ジブチルすずジラウレート、ビス(2−エチルヘキ
サノエート)すず、ビス(2,4−ペンタンジオネー
ト)ジクロロすず、n−ブチルトリス(2−エチルヘキ
サノエート)すず、酢酸すず、ジn−ブチルビス(2−
エチルヘキサノエート)すず、ジ−n−ブチルビス
(2,4−ペンタンジオネート)すず、ジオクチルジラ
ウリルすず、テトラ−n−ブチルすず、テトラ−n−オ
クチルすず、2,4−ペンタンジオネートすず、チタン
テトライソプロポキサイド等のルイス酸;パラトルエン
スルホン酸、りん酸、メタンスルホン酸、硫酸、塩酸等
のプロトン酸;トリエチルアミン、トリブチルアミン、
N−メチルモルフォリン、ジアザビシクロ[2,2,
2]オクタン、N,N′−ジメチルピペラジン等の有機
塩基;水酸化リチウム、水素化リチウム、水酸化ナトリ
ウム、水素化ナトリウム、水酸化カリウム、t−ブトキ
シカリウム等の無機塩基等を挙げることができる。
【0041】上記反応により得られる熱解離性樹脂
(A)のうち、上記水酸基及び硬化性官能基を有する樹
脂(a)としてアクリル樹脂(a−1)を使用して得ら
れる熱解離性樹脂(A−1)は、数平均分子量が100
0〜60000であることが好ましい。1000未満で
あると、耐ブロッキング性が低下し、60000を超え
ると、外観の低下を引き起こす。より好ましくは、20
00〜20000である。更に好ましくは、2000〜
10000である。
【0042】上記熱解離性樹脂(A−1)は、ガラス転
移点(Tg)が20〜100℃であることが好ましい。
20℃未満であると、耐ブロッキング性の低下が起こ
り、100℃を超えると、外観不良となる。より好まし
くは、25〜70℃であり、更に好ましくは、35〜6
0℃である。
【0043】上記熱解離性樹脂(A)のうち、上記水酸
基及び硬化性官能基を有する樹脂(a)としてポリエス
テル樹脂(a−2)を使用して得られる熱解離性樹脂
(A−2)及びポリエステル樹脂(a−3)を使用して
得られる熱解離性樹脂(A−3)は、数平均分子量が1
500〜10000であることが好ましい。1500未
満であると、変性反応後の樹脂の低分子量成分が多くな
り、耐ブロッキング性が低下し、10000を超える
と、樹脂フロー性が著しく低下し、外観の低下を引き起
こす。
【0044】上記熱解離性樹脂(A−2)及び(A−
3)は、ガラス転移点(Tg)が20〜70℃であるこ
とが好ましい。20℃未満であると、耐ブロッキング性
の低下が起こり、70℃を超えると、外観不良となる。
より好ましくは、35〜60℃である。
【0045】上記熱解離性樹脂(A)は、必要に応じ
て、残存する水酸基及びその他の官能基を変性して、こ
れらの基を他の官能基としてもよい。例えば、上記水酸
基及び硬化性官能基を有する樹脂(a)がポリエステル
樹脂(a−3)である場合、残存する水酸基を酸無水物
と反応させて酸基を導入することができる。上記酸無水
物としては特に限定されず、例えば、コハク酸無水物、
フタル酸無水物、マレイン酸無水物、ヘキサヒドロフタ
ル酸無水物等を挙げることができる。上記酸基の導入方
法としては特に限定されず、公知の方法で行うことがで
きる。
【0046】上記熱解離性樹脂(A)は、水酸基及び硬
化性官能基を有する樹脂(a)をジイソシアネート化合
物(b)で架橋しているので、分子量が大きく、室温で
固体であり、加熱溶融時には解離反応により分子量が低
下して粘度低下を起こす。上記加熱溶融時の分子量の低
下は、水酸基とジイソシアネート基との結合の解裂であ
り、上記水酸基及び硬化性官能基を有する樹脂(a)と
ジイソシアネート化合物(b)とに解離される反応によ
るものである。この反応は、可逆的な反応であり、高温
時では平衡が分子量低下の方向に移動し、低温になると
水酸基とジイソシアネート基との再結合が卓越し、上記
水酸基及び硬化性官能基を有する樹脂(a)同士がジイ
ソシアネート化合物(b)で結合した高分子となる。
【0047】本発明の粉体塗料用樹脂組成物は、上記熱
解離性樹脂(A)及び硬化剤(B)からなる。上記硬化
剤(B)としては、使用される熱解離性樹脂(A)が有
する硬化性官能基の種類に応じて適宜選択される。例え
ば、上記熱解離性樹脂(A)が上記アクリル樹脂(a−
1)を変性してなるものである場合、上記硬化剤(B)
としては、多価カルボン酸(B−1)を使用することが
好ましい。
【0048】上記多価カルボン酸(B−1)は、分子内
にカルボキシル基を少なくとも2つ有する化合物であ
る。上記多価カルボン酸(B−1)は、カルボキシル基
が上記アクリル樹脂(a−1)を変性してなる熱解離性
樹脂(A−1)のエポキシ基に開環付加反応して架橋す
ることにより、上記熱解離性樹脂(A−1)を硬化させ
るものである。
【0049】上記多価カルボン酸(B−1)としては特
に限定されず、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシ
ン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジ
カルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、アイコサンジ
カルボン酸、テトラアイコサンジカルボン酸等の脂肪族
二塩基酸;ブタントリカルボン酸、クエン酸等の三塩基
酸;ブタンテトラカルボン酸等の四塩基酸;イソフタル
酸、トリメリット酸等の芳香族多価カルボン酸;ヘキサ
ヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、シクロヘキサ
ンジカルボン酸等の脂環族二塩基酸等を挙げることがで
きる。なかでも、ドデカンジカルボン酸が好ましい。
【0050】上記熱解離性樹脂(A−1)と上記多価カ
ルボン酸(B−1)とは、上記熱解離性樹脂(A−1)
に含まれるエポキシ基と上記多価カルボン酸(B−1)
に含まれるカルボキシル基とのモル比(エポキシ基のモ
ル数)/(カルボキシル基のモル数)が、10/3〜1
0/10となるように配合されることが好ましい。10
/3未満であると、得られる粉体塗料用樹脂組成物の熱
硬化性が低下し、10/10を超えると、塗膜の光沢が
低下する。より好ましくは、10/5〜10/8であ
る。
【0051】本発明において、上記熱解離性樹脂(A)
が上記ポリエステル樹脂(a−2)を変性してなるもの
である場合、上記硬化剤(B)としては、分子中にイソ
シアネート基を2個以上有するブロックイソシアネート
(B−2)を使用することが好ましい。
【0052】上記ブロックイソシアネート(B−2)と
しては特に限定されず、例えば、分子中にイソシアネー
ト基を2個以上有するイソシアネート化合物とブロック
剤とを公知の方法により付加反応させたもの等を挙げる
ことができる。上記イソシアネート化合物としては特に
限定されず、例えば、テトラメチレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソ
シアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水素
化ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイ
ソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
トの3量体等の化合物を、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリ
ン、ソルビトール、エチレンジアミン、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等
の低分子活性水素化合物;ポリエステルポリオール類、
ポリエステルポリオール類、ポリアミド類等の高分子活
性水素化合物等と反応させて得られる末端イソシアネー
ト基含有化合物等を挙げることができる。
【0053】上記ブロック剤としては特に限定されず、
例えば、フェノール、チオフェノール、エチルフェノー
ル、メチルフェノール、クレゾール、キシレノール、レ
ゾルシノール、ニトロフェノール、クロロフェノール等
のフェノール類;アセトキシム、メチルエチルケトオキ
シム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム類;メタ
ノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のア
ルコール類;エチレンクロロヒドリン、1,3−ジクロ
ロ−2−プロパノール等のハロゲン置換アルコール類;
t−ブタノール、t−ペンタノール、t−ブタンチオー
ル等の3級アルコール類;ε−カプロラクタム、δ−バ
レロラクタム、γ−ブチロラクタム、β−プロピルラク
タム等のラクタム類;芳香族アミン類;イミド類;活性
メチレン化合物;メルカプタン類;イミン類;尿素類;
ジアリール化合物等を挙げることができる。
【0054】上記熱解離性樹脂(A−2)及び上記ブロ
ックイソシアネート(B−2)の配合量は、上記熱解離
性樹脂(A−2)95〜70重量%、上記ブロックイソ
シアネート(B−2)5〜30重量%であることが好ま
しい。上記熱解離性樹脂(A−2)が70重量%未満で
あると、塗膜の透明性が低下し、外観不良が生じ、95
重量%を超えると、硬化性が低下する。
【0055】本発明において、上記熱解離性樹脂(A)
が上記ポリエステル樹脂(a−3)を変性してなるもの
である場合、上記硬化剤(B)としては、エポキシ化合
物(B−3)を使用することが好ましい。
【0056】上記エポキシ化合物(B−3)としては特
に限定されないが、分子中にエポキシ基を少なくとも2
個有するものが好ましく、例えば、ビスフェノールAの
グリシジルエーテル、水素化ビスフェノールAのグリシ
ジルエーテル、オルソフタル酸ジグリシジルエーテル、
イソフタル酸ジグリシジルエーテル、テレフタル酸ジグ
リシジルエーテル、p−オキシ安息香酸グリシジルエス
テルエーテル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエス
テル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、コ
ハク酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジル
エステル、セバシン酸ジグリシジルエステル、エチレン
グリコールジグリシジルエステル、プロピレングリコー
ルジグリシジルエステル、1,4−ブタンジオールジグ
リシジルエステル、1,6−ヘキサンジオールグリシジ
ルエステル、トリメリット酸トリグリシジルエステル、
トリグリシジルイソシアヌレート、ハイドロキノンジグ
リシジルエーテル、これらのオリゴマー又はポリエステ
ル樹脂による変性エポキシ化合物等を挙げることができ
る。
【0057】上記熱解離性樹脂(A−3)及び上記エポ
キシ化合物(B−3)の配合量は、上記熱解離性樹脂
(A−3)95〜70重量%、上記エポキシ化合物(B
−3)5〜30重量%であることが好ましい。上記熱解
離性樹脂(A−3)が70重量%未満であると、塗膜の
透明性が低下し、外観不良が生じ、95重量%を超える
と、硬化性が低下する。
【0058】本発明の粉体塗料用樹脂組成物は、上記熱
解離性樹脂(A)が上記熱解離性樹脂(A−2)又は上
記熱解離性樹脂(A−3)である場合、硬化触媒を添加
してもよい。上記硬化触媒としては特に限定されず、例
えば、ジブチルすずジラウレート等のスズ化合物;ベン
ジルジアミン等の3級アミン化合物等を挙げることがで
きる。上記硬化触媒の配合量は、上記熱解離性樹脂(A
−2)又は上記熱解離性樹脂(A−3)100重量部に
対して0.1〜5重量部が好ましい。
【0059】本発明の粉体塗料用樹脂組成物は、必要に
応じて、解離触媒、顔料、表面調整剤、紫外線吸収剤、
酸化防止剤、光安定剤、ブロッキング防止剤等の添加剤
が添加されていてもよい。
【0060】上記解離触媒は、上記熱解離性樹脂(A)
の解離反応を促進する目的で添加される。上記解離触媒
としては特に限定されず、ブロックイソシアネートとポ
リオールとの反応に通常用いられる硬化触媒等を挙げる
ことができ、例えば、ジブチルすずジラウレート、ビス
(2−エチルヘキサノエート)すず、ビス(2,4−ペ
ンタンジオネート)ジクロロすず、n−ブチルトリス
(2−エチルヘキサノエート)すず、酢酸すず、ジ−n
−ブチルビス(2−エチルヘキサノエート)すず、ジ−
n−ブチルビス(2,4−ペンタンジオネート)すず、
ジオクチルジラウリルすず、テトラ−n−ブチルすず、
テトラ−n−オクチルすず、2,4−ペンタンジオネー
トすず、チタンテトライソプロポキサイド等のルイス
酸;パラトルエンスルホン酸、りん酸、メタンスルホン
酸等のプロトン酸;トリエチルアミン、トリブチルアミ
ン、N−メチルモルフォリン、ジアザビシクロ[2,
2,2]オクタン、N,N′−ジメチルピペラジン等の
3級アミン等を挙げることができる。上記解離触媒の配
合量は、上記ブロックイソシアネート(B−2)100
重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましい。
【0061】上記顔料としては特に限定されず、例え
ば、酸化鉛、ストロンチウムクロメート、カーボンブラ
ック、コールダスト、二酸化チタン、フタロシアニンブ
ルー、タルク、硫酸バリウム等の体質顔料;カドミウム
イエロー、カドミウムレッド、クロミウムイエロー等の
着色顔料;アルミニウムフレーク等の金属顔料等を挙げ
ることができる。上記顔料の配合量は、適宜設定される
が、通常、上記熱解離性樹脂(A)100重量部に対し
て10〜100重量部が好ましい。
【0062】上記表面調整剤は、加熱時に塗料粒子同士
の融着を促進して、得られる塗膜の透明性を高めるため
に使用される。上記表面調整剤としては、上記熱解離性
樹脂(A)及び上記硬化剤(B)からなる塗料粒子と良
好な相溶性を有する樹脂を使用することが好ましい。上
記樹脂としては特に限定されないが、SP値が10.4
〜11.0であり、数平均分子量が2500〜9000
であるものが好ましい。
【0063】上記樹脂のSP値が上記範囲内であると、
上記塗料粒子との相溶性が良好となる。より好ましく
は、10.6〜10.9である。上記樹脂の数平均分子
量が2500未満であると、耐ブロッキング性を低下さ
せ、表面調整効果が不充分となり、9000を超える
と、得られる塗膜の平滑性が損なわれる。より好ましく
は、3000〜7000である。
【0064】上記樹脂としては、例えば、(メタ)アク
リル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)ア
クリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル
酸イソブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、
(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ラ
ウリル等の1種又は2種以上を重合して得られるもの等
を挙げることができる。
【0065】上記表面調整剤の配合量は、上記熱解離性
樹脂(A)及び上記硬化剤(B)の合計量100重量部
に対して、0.1〜4重量部が好ましい。0.1重量部
未満であると、得られる塗膜の平滑性が損なわれ、4重
量部を超えると、耐ブロッキング性が低下する。より好
ましくは、0.3〜2重量部である。
【0066】上記紫外線吸収剤、上記酸化防止剤及び上
記光安定剤は、得られる塗膜の耐候性を向上させるため
に使用される。上記紫外線吸収剤としては特に限定され
ず、例えば、チヌビン328、チヌビン900、チヌビ
ン327、チヌビン1130、チヌビンCGL384
(いずれもチバガイギー社製);シーソープ103(シ
プロ化成社製);サンドバー(サンド社製)等を挙げる
ことができる。上記酸化防止剤としては特に限定され
ず、例えば、イルガノックス245、イルガノックス2
59、イルガノックス565、イルガノックス101
0、イルガノックス1035、イルガノックス107
6、イルガノックス1098(いずれもチバガイギー社
製)等を挙げることができる。上記光安定剤としては特
に限定されず、例えば、サノールLS−770、サノー
ルLS−144、サノールLS−292、サノールLS
−440(いずれも三共社製);チヌビンCGL123
(チバガイギー社製);サンソバー3050(サンド社
製)等を挙げることができる。
【0067】上記紫外線吸収剤及び上記酸化防止剤の配
合量は、上記熱解離性樹脂(A)100重量部に対し
て、0.1〜3重量部が好ましい。
【0068】上記ブロッキング防止剤としては特に限定
されないが、樹脂微粒子を使用することが好ましい。上
記樹脂微粒子としては、平均粒径が0.01〜10μm
であり、ガラス転移点(Tg)が50〜150℃であ
り、SP値が9〜15であるものが好ましい。
【0069】上記樹脂微粒子の平均粒径が0.01μm
未満であると、製造が困難であり、10μmを超える
と、耐ブロッキング性を付与するための粒子が外観に悪
影響を及ぼす。より好ましくは、0.03〜3μmであ
る。上記樹脂微粒子のガラス転移点(Tg)が50℃未
満であると、耐ブロッキング性向上の効果が劣り、15
0℃を超えると、実用性がない。より好ましくは、70
〜120℃である。上記樹脂微粒子のSP値は、上述の
範囲外であると、塗料粒子との相溶性が低下し、外観に
悪影響を及ぼす。より好ましくは、10〜13である。
【0070】上記ブロッキング防止剤は、通常、粉体塗
料用樹脂組成物を調製した後に添加、混合される。この
際の添加量は、特に限定されるものではないが、通常、
上記粉体塗料用樹脂組成物100重量部に対して0.0
5〜20重量部である。0.05重量部未満であると、
耐ブロッキング性向上の効果が劣り、20重量部を超え
ると、得られる塗膜の外観が悪くなる。より好ましく
は、0.1〜10重量部である。
【0071】本発明の粉体塗料用樹脂組成物には、更に
必要に応じて、外観や流動性調整のためにシリコーン化
合物を添加してもよく、流動性調整剤としてアエロジル
を添加してもよい。
【0072】本発明の粉体塗料用樹脂組成物は、例え
ば、以下のようにして製造することができる。予め調製
しておいた熱解離性樹脂(A)、硬化剤(B)、及び、
必要に応じて、添加剤を混合し、ニーダー等を用いて溶
融混練りし、冷却して固形とした後、超遠心粉砕器等の
粉砕器を用いて粉砕し、分級して粉体とする。その後、
更に、必要に応じて、ブロッキング防止剤を添加して、
混合することにより、本発明の粉体塗料用樹脂組成物を
得る。
【0073】本発明の粉体塗料用樹脂組成物は、平均粒
径が5〜60μmであることが好ましい。5μm未満で
あると、耐ブロッキング性が低下し、60μmを超える
と、外観が低下する。より好ましくは、7〜50μmで
ある。
【0074】本発明の粉体塗料用樹脂組成物の塗布方法
としては特に限定されず、通常、粉体塗料を塗布する際
に使用されている方法等を用いることができる。例え
ば、予め加熱した被塗物に粉体塗料用樹脂組成物を付着
させ、上記被塗物の熱により粉体塗料用樹脂組成物を溶
融させて均一な連続膜を形成させる方法(スプレー法、
流動浸漬法);粉体塗料用樹脂組成物を塗装時に加熱
し、溶融状態で被塗物に付着させる方法(溶射法、プラ
ズマ法);粉体塗料用樹脂組成物を荷電し、静電気力で
被塗物に付着させた後、焼き付け乾燥させる方法(静電
塗装法)等を挙げることができる。
【0075】上記被塗物としては特に限定されず、例え
ば、木材;スチール、アルミニウム、スチールとアルミ
ニウムとの合金等の金属;ガラス、布、プラスチック、
発泡体等を挙げることができる。なかでも、プラスチッ
ク、金属等の基板が好適である。
【0076】本発明の粉体塗料用樹脂組成物は、上記基
板等の被塗物に塗布した後、100〜250℃、好まし
くは120〜200℃に加熱することにより、表面が平
滑で均一な硬化塗膜を得ることができる。硬化時間は、
硬化温度により変化するが、120〜200℃で14〜
45分が好ましい。
【0077】本発明の粉体塗料用樹脂組成物から形成さ
れる塗膜の膜厚は、所望の用途により適宜選択される
が、通常、乾燥膜厚が20〜120μm、好ましくは4
0〜100μmである。
【0078】本発明の塗装方法は、下塗り又は中塗りが
施された基板上に、ベース塗料を塗布する工程(1)、
上記ベース塗料が塗布された基板上に、上述した本発明
の粉体塗料用樹脂組成物を塗布する工程(2)、及び、
上記ベース塗料及び上記粉体塗料用樹脂組成物が塗布さ
れた基板を加熱することにより、ベース塗膜及び上記粉
体塗料用樹脂組成物からなる塗膜を硬化させる工程
(3)からなる。
【0079】本発明の塗装方法の第1の工程は、下塗り
又は中塗りが施された基板上に、ベース塗料を塗布する
工程である。
【0080】上記基板としては特に限定されず、例え
ば、上述した被塗物として例示したもの等を挙げること
ができる。
【0081】上記ベース塗料としては特に限定されず、
例えば、5〜40重量%のアミド基含有エチレン性不飽
和モノマー、3〜15重量%の酸性基含有エチレン性不
飽和モノマー、10〜40重量%の水酸基含有エチレン
性不飽和モノマー、及び、残量分のその他のエチレン性
不飽和モノマーを共重合して得られる数平均分子量60
00〜50000の共重合体が有する酸性基の少なくと
も一部を中和して得られる被膜形成性ビニル重合体90
〜10重量部(固形分)、並びに、末端水酸基を有する
分子量100〜5000のジオール、ジイソシアネート
及び分子内に少なくとも1個の水酸基を有し、かつ、親
水性基を有する化合物をイソシアネートリッチの条件下
において反応させて得られる親水性基含有オリゴマー
を、1級ポリアミン及び2級ポリアミンのうち少なくと
も1種を含む水性媒体に分散させて得られるウレタン基
含有水分散体5〜90重量部(固形分)からなる水性分
散組成物等を挙げることができる。
【0082】上記ベース塗料から形成されるベース塗膜
の膜厚は、乾燥膜厚として10〜30μmであることが
好ましい。
【0083】本発明においては、上記ベース塗料が塗布
された基板上に、上述した本発明の粉体塗料用樹脂組成
物を塗布する工程(2)を経た後、上記ベース塗料及び
上記粉体塗料用樹脂組成物が塗布された基板を加熱する
工程(3)を経る、いわゆる2コート1ベーク法によ
り、ベース塗膜及び上記粉体塗料用樹脂組成物からなる
塗膜を同時に硬化させる。上記硬化の条件は、特に限定
されるものではないが、100〜250℃、好ましくは
120〜200℃で、15〜45分が好ましい。
【0084】本発明の粉体塗料用樹脂組成物は、水酸基
及び硬化性官能基を有する熱硬化性樹脂(a)をジイソ
シアネート化合物(b)で変性した熱解離性樹脂(A)
を使用しているので、加熱溶融時には充分に粘度を低下
させることができ、塗膜表面を平滑にすることができ
る。また、加熱溶融時の熱解離性樹脂(A)の変化は可
逆的なものであるので、塗膜形成の際には再結合するた
め、硬化性も充分である。更に、上記熱解離性樹脂
(A)は、ガラス転移点(Tg)が高く、室温では高分
子量の固体であるので、本発明の粉体塗料用樹脂組成物
は、耐ブロッキング性も優れている。
【0085】本発明の粉体塗料用樹脂組成物は、ベース
塗料と同時に硬化させる2コート1ベーク法で塗膜を形
成することができるので、塗膜形成の工程が少なく、経
済的である。
【0086】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0087】合成例1 水酸基含有アクリル樹脂の合成 滴下ロート、温度計、マントルヒーター、冷却管、攪拌
機及び窒素導入管を備えた反応容器に、キシレン100
重量部を仕込み、窒素気流下130℃に加熱した。グリ
シジルメタクリレート45重量部、スチレン20重量
部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート9.3重量
部、メタクリル酸メチル18.7重量部、メタクリル酸
イソボロニル7重量部のモノマー混合液、及び、t−ブ
チルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート15重量
部、キシレン22重量部の開始剤溶液を滴下ロートを用
いて3時間かけて等速滴下した。滴下終了後30分保持
した後、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエ
ート0.1重量部、キシレン10重量部の開始剤溶液を
滴下ロートを用いて30分かけて等速滴下した。滴下終
了後、更に1時間保持し、水酸基含有アクリル樹脂A−
1を得た。
【0088】合成例2 水酸基含有アクリル樹脂の合成 2−ヒドロキシエチルメタクリルの配合量を7.7重量
部とし、メタクリル酸メチルの配合量を21.3重量部
とし、メタクリル酸イソボロニルの配合量を6重量部と
し、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート
(開始剤)の配合量を11.5重量部としたこと以外
は、合成例1と同様にして水酸基含有アクリル樹脂A−
2を得た。
【0089】合成例3 水酸基含有アクリル樹脂の合成 滴下ロート、温度制御装置、マントルヒーター、冷却
管、攪拌機及び窒素導入管を備えた反応容器にキシレン
70重量部を加え、窒素気流下、130℃に加熱した。
グリシジルメタクリレート45重量部、スチレン20重
量部、イソブチルメタクリレート8重量部、メチルメタ
クリレート27重量部のモノマー混合液、及び、VA−
086(和光純薬社製)7.5重量部、N−メチルピロ
リドン100重量部の開始剤溶液を滴下ロートを用いて
3時間かけて等速滴下した。滴下終了後、30分保持し
た後、30分かけてVA−086(和光純薬社製)0.
1重量部、N−メチルピロリドン10重量部の開始剤溶
液を30分かけて滴下し、更に1時間保持して水酸基含
有アクリル樹脂A−3を得た。
【0090】合成例4 水酸基含有アクリル樹脂の合成 滴下ロート、温度制御装置、マントルヒーター、冷却
管、攪拌機及び窒素導入管を備えた反応容器にキシレン
70重量部を加え、窒素気流下、130℃に加熱した。
グリシジルメタクリレート45重量部、スチレン20重
量部、イソブチルメタクリレート8重量部、メチルメタ
クリレート27重量部、チオグリセロール5重量部のモ
ノマー混合溶液、及び、t−ブチルパーオキシ−2−エ
チルヘキサノエート3重量部、キシレン20重量部の開
始剤溶液を滴下ロートを用いて3時間かけて等速滴下し
た。滴下終了後、30分保持した後、30分かけてt−
ブチルバーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.1重
量部、キシレン10重量部の開始剤溶液を30分かけて
滴下し、更に1時間保持して水酸基含有アクリル樹脂A
−4を得た。
【0091】合成例5 熱解離性アクリル樹脂の合成 温度計、マントルヒーター、冷却管、攪拌機及び窒素導
入管を備えた反応容器に、水酸基含有アクリル樹脂A−
1のキシレンワニス130重量部(水酸基含有アクリル
樹脂A−1 100重量部)、メタ−テトラメチルキシ
リレンジイソシアネート(TMXDI)8.7重量部、
ジブチルすずジラウレート(DBTL)0.02重量部
を仕込み、窒素気流下60℃に加熱し、2時間反応した
後、キシレンを減圧蒸留により除去して、Tg40℃、
数平均分子量2710、重量平均分子量14600の熱
解離性アクリル樹脂T−1を得た。得られた熱解離性ア
クリル樹脂T−1は、イソシアネート基と結合した水酸
基の数が、1分子あたり1.6個であった。この熱解離
性アクリル樹脂T−1の溶融粘度は、140℃での最低
溶融粘度値が72ポイズであった。また、熱解離性アク
リル樹脂T−1の100重量部に、解離触媒としてDB
TLを3重量部添加した場合の溶融粘度は、140℃で
の最低溶融粘度値が270ポイズであった。
【0092】Tgは、示差走査熱量計(DSC)により
測定し、決定した。また、数平均分子量及び重量平均分
子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(G
PC)により測定を行い、ポリスチレン換算平均分子量
とした。溶融粘度は、MR−3ソリキッドメーター(レ
オロジー社製)を用いて、140℃又は180℃恒温
下、定常流粘度率を測定し、その最低溶融粘度値を最低
粘度値とした。
【0093】合成例6 熱解離性アクリル樹脂の合成 水酸基含有アクリル樹脂A−1を水酸基含有アクリル樹
脂A−2に変更し、TMXDIの配合量を7.2重量部
としたこと以外は、合成例5と同様にして、Tg45
℃、数平均分子量3130、重量平均分子量20700
の熱解離性アクリル樹脂T−2を得た。得られた熱解離
性アクリル樹脂T−2は、イソシアネート基と結合した
水酸基の数が、1分子あたり1.6個であった。この熱
解離性アクリル樹脂T−2の溶融粘度は、140℃での
最低溶融粘度値が72ポイズであった。また、熱解離性
アクリル樹脂T−2の100重量部に、解離触媒として
DBTLを5重量部添加した場合の溶融粘度は、140
℃での最低溶融粘度値が180ポイズであった。
【0094】合成例7 熱解離性アクリル樹脂の合成 水酸基含有アクリル樹脂A−1を水酸基含有アクリル樹
脂A−3に変更し、TMXDIの配合量を16.1重量
部としたこと以外は、合成例5と同様にして、Tg42
℃、数平均分子量3900、重量平均分子量13300
の熱解離性アクリル樹脂T−3を得た。得られた熱解離
性アクリル樹脂T−3は、イソシアネート基と結合した
水酸基の数が、1分子あたり1.0個であった。この熱
解離性アクリル樹脂T−3の溶融粘度は、140℃での
最低溶融粘度値が230ポイズであった。また、熱解離
性アクリル樹脂T−3の100重量部に解離触媒として
DBTLを3重量部添加した場合の溶融粘度は、140
℃での最低溶融粘度が124ポイズであった。
【0095】合成例8 熱解離性アクリル樹脂の合成 水酸基含有アクリル樹脂A−1を水酸基含有アクリル樹
脂A−4に変更し、TMXDIの配合量を11.3重量
部としたこと以外は、合成例5と同様にして、Tg46
℃、数平均分子量4500、重量平均分子量16800
の熱解離性アクリル樹脂T−4を得た。得られた熱解離
性アクリル樹脂T−4は、イソシアネート基と結合した
水酸基の数が、1分子あたり1.0個であった。この熱
解離性アクリル樹脂T−4の溶融粘度は、140℃での
最低溶融粘度値が340ポイズであった。また、熱解離
性アクリル樹脂T−4の100重量部に解離触媒として
DBTLを3重量部添加した場合の溶融粘度は、140
℃での最低溶融粘度が186ポイズであった。
【0096】合成例9 比較エポキシ基含有アクリル樹
脂の合成 滴下ロート、温度計、マントルヒーター、冷却管、攪拌
機及び窒素導入管を備えた反応容器に、キシレン63重
量部を仕込み、窒素気流下130℃に加熱した。グリシ
ジルメタクリレート45重量部、スチレン20重量部、
メタクリル酸メチル27重量部、メタクリル酸イソブチ
ル8重量部のモノマー混合物、及び、t−ブチルパーオ
キシ−2−エチルヘキサノエート7.5重量部、キシレ
ン7重量部の開始剤溶液を滴下ロートを用いて3時間か
けて等速滴下した。滴下終了後、30分間保持した後、
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.
1重量部、キシレン7重量部の開始剤溶液を滴下ロート
を用いて30分かけて等速滴下した。滴下終了後、更に
1時間保持した後、キシレンを減圧蒸留により除去し
て、Tg52℃、数平均分子量3100、重量平均分子
量6110のアクリル樹脂A−5を得た。得られたアク
リル樹脂A−5の溶融粘度は、140℃での最低溶融粘
度値が590ポイズであった。また、アクリル樹脂A−
5の100重量部に、解離触媒としてDBTLを5重量
部添加した場合の溶融粘度は、140℃での最低溶融粘
度値が370ポイズであった。
【0097】実施例1〜8、比較例1〜2 表1の配合組成に従って各成分を配合し、混合した後、
ブスコニーダー(ブス社製)を用いて溶融混練りし、押
し出し、冷却して、固形の塗料組成物を得た。これを超
遠心粉砕器(三田村理研工業社製)を用いて遠心粉砕
し、分級(150メッシュ)して、粉体塗料用樹脂組成
物1〜10を得た。
【0098】
【表1】
【0099】得られた各粉体塗料用樹脂組成物につい
て、以下に従って、耐ブロッキング性を評価した。耐ブロッキング性 各粉体塗料用樹脂組成物をそれぞれ50mlサンプル瓶
に入れ、30℃、1週間放置した後、取り出し、凝集状
態を評価した。 ○:凝集物が存在しない ○△:凝集物が存在するが、指でつまんで持ち上げるこ
とができない △:少量の凝集物があるが、容易に粉砕される ×:凝集物があり、粉砕されない
【0100】
【表2】
【0101】実施例1〜8、比較例1〜2の各粉体塗料
用樹脂組成物について、以下に従って、試験板を作製
し、外観を評価した。また、外観のNSIC値を得た。外観 厚さ0.8mmのりん酸処理板にカチオン電着塗料(パ
ワートップU−50、日本ペイント社製)及び中塗り塗
料(オルガーP−2、日本ペイント社製)をそれぞれ乾
燥膜厚25μm及び40μmになるように塗装した後、
塗料ナンバー1〜10の粉体塗料用樹脂組成物をそれぞ
れ膜厚70μmとなるように静電塗装し、150℃、2
5分間焼き付け、試験板1〜10を得た。塗膜表面の平
滑性、つやを目視で観察した。結果を表3に示した。 ○:良好 ○△:平滑ではあるが、小さな凹凸がある △:ラウンドがあり、凹凸も確認できる △×:凹凸があり、光沢のない状態である ×:不良
【0102】外観(NSIC値) 各粉体塗料用樹脂組成物を静電塗装法により鉄板に均一
に塗布し、140℃、20分の条件で焼き付けて塗膜を
形成した。得られた塗膜の外観は、写像鮮明度測定器
(スガ試験機社製)で測定されたNSIC値(%)で評
価した。NSIC値は、図1に示した光学系を用いて塗
膜表面による反射を介して結像した矩形波パターンの像
をフーリエスペクトル解析することにより求めた。結果
を表3に示した。図1において、光源1から放射された
光は、コンデンサーレンズ2、パターン3、投影レンズ
4を通って塗装物5の塗装面で反射し、フォトダイオー
ドアレイ6の受光面に結像することで、結像波形を得
た。光源1とフォトダイオードアレイ6の受光面とは、
塗装物5の塗装面に対して角度θの位置に配した。
【0103】ここで、NSIC値は、形の情報を強調す
るためにベースライン強度bを減じた結像波形の基本周
波数ν0 及びその3倍の周波数3ν0 のパワー平方根の
和 {P(ν0 1/2 +P(3ν0 1/2 } を、黒ガラス板についての同様の値 {P(ν0 1/2 +P(3ν0 1/2 B.G. で基準化したもの: NSIC=〔{P(ν0 1/2 +P(3ν0 1/2 }/
{P(ν0 1/2 +P(3ν0 1/2 B.G.〕×100 であり、種として像のゆず肌感(矩形網からの形の歪
み)を代表するものである。
【0104】合成例10 ワニスの合成 攪拌機、温度調節機及び冷却管を備えた1L反応容器
に、エチレングリコールモノブチルエーテル76重量部
を仕込み、更にスチレン15重量部、メチルメタクリレ
ート63重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(HEMA)48重量部、n−ブチルアクリレート11
7重量部、メタクリル酸27重量部、アクリルアミド3
0重量部及びアゾビスイソブチロニトリル3重量部から
なるモノマー溶液61重量部を添加して攪拌下、温度を
120℃にした。上記モノマー溶液245重量部を3時
間で添加した後、1時間攪拌を継続した。更にジメチル
エタノールアミン28重量部及び脱イオン水200重量
部を添加して、揮発分50%、数平均分子量12000
のアクリル樹脂ワニスを得た。得られたアクリル樹脂ワ
ニスの水酸基価は70mgKOH/gであり、酸価は、
58mgKOH/gであった。
【0105】合成例11 親水性基含有オリゴマーの合
温度計、攪拌機及びコンデンサーを備えた1000ml
の反応容器に、ジメチルプロピオン酸40.2重量部、
トリエチルアミン30重量部、N−メチルピロリドン3
12重量部を加えて90℃に加熱溶解させた。次に、イ
ソホロンジイソシアネート290重量部及びポリプロピ
レングリコール(分子量1000)70重量部を加え、
10分間攪拌後、DBTL1.03重量部を加え、95
℃まで昇温し、1時間反応させて、親水性基含有オリゴ
マー(ウレタンプレポリマー溶液)を得た。
【0106】合成例12 ウレタンエマルションの調製 温度計、攪拌機、コンデンサー及び滴下ロートを備えた
5000mlの反応容器に、脱イオン水1757重量
部、ヒドラジン水和物9.2重量部を加え、攪拌下、合
成例11で得られた親水性基含有オリゴマー(ウレタン
プレポリマー溶液)を添加した。その後、30分攪拌を
続け、白濁した安定な水分散体であるウレタンエマルシ
ョンを得た。得られたウレタンエマルションの酸価は1
6.2mgKOH/gであり、不揮発分は33%であっ
た。
【0107】合成例13 水性ベース塗料組成物の調製 アルミニウム顔料ペースト(アルペースト7160N、
Al金属含有量65%、東洋アルミニウム社製)15重
量部に、サイメル303(メトキシ化メチロールメラミ
ン、三井東圧社製)30重量部を添加し、均一混合し
た。更にイソステアリルアシッドホスフェート(ホスレ
ックスA−180L、堺化学工業社製)2重量部を均一
混合して、アルミニウム顔料溶液を得た。次に、合成例
10で得られたアクリル樹脂ワニス112重量部にアル
ミニウム顔料溶液を添加し、均一分散した後、合成例1
2で得られたウレタンエマルション43重量部を均一分
散し、水性ベース塗料組成物を得た。
【0108】実施例9 2コート/1ベークによる試験
板の作製 中塗り鋼板に合成例13で得られた水性ベース塗料組成
物を、温度23℃、湿度85%の環境下、エアースプレ
ー塗装手段により、1分間のインターバルで2ステージ
で乾燥膜厚20μmに塗装し、80℃、2分間のプレヒ
ート後、実施例2で得られた粉体塗料用樹脂組成物(塗
料ナンバー2)をウエットオンウエットで1ステージで
乾燥膜厚60μmとなるようにエアースプレー塗装し
た。7分間のセッティング後、得られた塗装板を140
℃、30分間乾燥機で焼き付けし、試験板11を作製し
た。なお、中塗り鋼板は、脱脂化成処理した磨き軟鋼板
に自動車用電着塗料を塗装焼き付けしたものを、中塗り
塗装ラインで中塗り塗布焼き付けしたものを使用した。
得られた試験板11について、実施例1と同様にして外
観を評価し、NSIC値を測定した。結果を表3に示し
た。
【0109】実施例10 2コート/1ベークによる試
験板の作製 粉体塗料用樹脂組成物(塗料ナンバー2)を、実施例4
で得られた粉体塗料用樹脂組成物(塗料ナンバー4)と
したこと以外は、実施例9と同様にして試験板12を得
た。得られた試験板12について、実施例1と同様にし
て外観を評価し、NSIC値を測定した。結果を表3に
示した。
【0110】
【表3】
【0111】合成例14 ポリエステル樹脂の合成 加熱装置、攪拌機、窒素導入管及び分留塔を有する反応
容器に、ジメチルテレフタレート(DMTP)36.7
重量部、ネオペンチルグリコール(NPG)42.1重
量部、トリメチロールプロパン(TMP)4.3重量部
を仕込み、乾燥窒素下、加熱を開始し、原料を融解し
た。ついで、130〜210℃でエステル交換反応を行
い、メタノールを留出させた。210℃でエステル交換
反応を継続した。次に、テレフタル酸31.6重量部を
加えて240℃で脱水反応を行った。反応は樹脂酸価
5.0mgKOH/gの時点で終了し、ポリエステル樹
脂P−1を得た。得られたポリエステル樹脂P−1は、
水酸基価50mgKOH/g、数平均分子量3000で
あった。
【0112】合成例15 ポリエステル樹脂の合成 DMTPを34.5重量部とし、NPGを31.8重量
部とし、テレフタル酸を34.5重量部としたこと以外
は、合成例14と同様にしてポリエステル樹脂P−2を
得た。得られたポリエステル樹脂P−2は、水酸基価4
5mgKOH/g、数平均分子量3500であった。
【0113】合成例16 熱解離性ポリエステル樹脂の
合成 温度計、マントルヒーター、冷却管、攪拌機及び窒素導
入管を備えた反応容器に、水酸基価50mgKOH/g
のポリエステル樹脂P−1を100重量部、メチルエチ
ルケトンを400重量部を、TMXDIを6.5重量
部、DBTLを0.2重量部仕込み、窒素気流下60℃
に加熱し、2時間反応した。反応終了後、メチルエチル
ケトンは減圧蒸留により除去して、Tg44℃、数平均
分子量4200の熱解離性ポリエステル樹脂PT−1を
得た。得られた熱解離性ポリエステル樹脂PT−1の水
酸基価は、33mgKOH/gであり、溶融粘度は、1
80℃での最低溶融粘度値が240ポイズであった。こ
の熱解離性ポリエステル樹脂PT−1は、イソシアネー
ト基と結合した水酸基の数が、1分子あたり1.8個で
あった。
【0114】合成例17 熱解離性ポリエステル樹脂の
合成 ポリエステル樹脂P−1をポリエステル樹脂P−2と
し、TMXDI6.5重量部を5.9重量部としたこと
以外は、合成例16と同様にして、Tg46℃、数平均
分子量4510の熱解離性ポリエステル樹脂PT−2を
得た。得られた熱解離性ポリエステル樹脂PT−2の水
酸基価は、30mgKOH/gであり、溶融粘度は、1
80℃での最低溶融粘度値が350ポイズであった。こ
の熱解離性ポリエステル樹脂PT−2は、イソシアネー
ト基と結合した水酸基の数が、1分子あたり1.6個で
あった。
【0115】合成例18 比較ポリエステル樹脂の合成 加熱装置、攪拌機、窒素導入管及び分留塔を有する反応
容器に、DMTP32.3重量部、NPG12.21重
量部、エチレングリコール9.69重量部、1,6−ヘ
キサンジオール13.85重量部、DBTL0.05重
量部、TMP1.4重量部を仕込み、乾燥窒素下、加熱
を開始し、原料を融解した。ついで、130〜210℃
でエステル交換反応を行い、メタノールを留出させた。
210℃でエステル交換反応を継続した。次に、テレフ
タル酸31.43重量部を加えて240℃で脱水反応を
行った。反応は樹脂酸価2.0mgKOH/gの時点で
終了し、ポリエステル樹脂P−3を得た。得られたポリ
エステル樹脂P−3は、水酸基価36mgKOH/g、
数平均分子量4500であった。また、Tgは43℃で
あった。得られたポリエステル樹脂P−3の溶融粘度
は、180℃での最低溶融粘度値が412ポイズであっ
た。
【0116】実施例11〜12、比較例3 表4に示した配合組成に従って各成分を配合し、ドライ
ブレンダー(ヘンシェルミキサー、三井化工機社製)で
混合した後、ブスコニーダー(ブス社製)を用いて溶融
混練りし、押し出し、冷却して固形の塗料組成物を得
た。これを超遠心粉砕器(三田村理研工業社製)を用い
て遠心粉砕し、分級(150メッシュ)し、粉体塗料用
樹脂組成物11〜13を得た。得られた各粉体塗料用樹
脂組成物を、厚さ0.6mmのりん酸亜鉛処理を施した
銅板上に静電塗装し、180℃、20分の条件で焼き付
けを行った。得られた試験板を用いて、実施例1と同様
にして塗膜の外観を評価した。また、実施例1と同様に
して、耐ブロッキング性の評価を行った。結果を表5に
示した。
【0117】
【表4】
【0118】表4中、*1は、イソホロンジイソシアネ
ートのカプロラクタムブロック(イソシアネート当量3
56、バイエル社製)であり、*2は、表面調整剤(モ
ンサント社製)である。
【0119】
【表5】
【0120】合成例19 カルボン酸末端熱解離性ポリ
エステル樹脂の合成 温度計、マントルヒーター、冷却管、攪拌機及び窒素導
入管を備えた反応容器に、熱解離性ポリエステル樹脂P
T−1を100重量部、シクロヘキサノンを400重量
部、コハク酸無水物を6重量部仕込み、窒素気流下12
0〜130℃に加熱し3時間反応した。反応終了後、シ
クロヘキサノンを減圧蒸留により除去してカルボン酸が
末端に導入された熱解離性ポリエステル樹脂PTA−1
を得た。得られたカルボン酸末端熱解離性ポリエステル
樹脂PTA−1の酸価は、33mgKOH/gであっ
た。
【0121】合成例20 カルボン酸末端熱解離性ポリ
エステル樹脂の合成 熱解離性ポリエステル樹脂PT−1を熱解離性ポリエス
テル樹脂PT−とし、コハク酸無水物6重量部を5.5
重量部としたこと以外は、合成例19と同様にしてカル
ボン酸末端熱解離性ポリエステル樹脂PTA−2を得
た。得られたカルボン酸末端熱解離性ポリエステル樹脂
PTA−2の酸価は、27mgKOH/gであった。
【0122】合成例21 カルボン酸末端ポリエステル
樹脂の合成 熱解離性ポリエステル樹脂PT−1をポリエステル樹脂
P−3とし、コハク酸無水物6重量部を7重量部とした
こと以外は、合成例19と同様にしてカルボン酸末端ポ
リエステル樹脂PA−1を得た。得られたカルボン酸末
端ポリエステル樹脂PA−1の酸価は、34mgKOH
/gであった。
【0123】実施例13〜14、比較例4 表6に示した配合組成に従って、各成分を配合し、ドラ
イブレンダー(ヘンシェルミキサー、三井化工機社製)
で混合した後、ブスコニーダー(ブス社製)を用いて溶
融混練りし、押し出し、冷却して固形の塗料組成物を得
た。これを超遠心粉砕器(三田村理研工業社製)を用い
て遠心粉砕し、分級(150メッシュ)し、粉体塗料用
樹脂組成物14〜16を得た。得られた各粉体塗料用樹
脂組成物を、厚さ0.6mmのりん酸亜鉛処理を施した
銅板上に静電塗装し、180℃、20分の条件で焼き付
けを行った。得られた試験板を用いて、実施例1と同様
にして塗膜の外観を評価した。また、実施例1と同様に
して耐ブロッキング性の評価を行った。結果を表7に示
した。
【0124】
【表6】
【0125】表6中、*3は、トリグリシジルイソシア
ヌレート(日産化学社製)であり、*4は、表面調整剤
(モンサント社製)である。
【0126】
【表7】
【0127】表7より、熱解離性樹脂を使用した実施例
13及び実施例14は、比較例4と比較して、外観は良
好になっており、耐ブロッキング性は低下させていない
ことが判った。
【0128】
【発明の効果】本発明の粉体塗料用樹脂組成物は、上述
の構成よりなるので、耐ブロッキング性を低下させるこ
となく、形成される塗膜の外観を優れたものにすること
ができるので、自動車車体等の塗膜表面の美観等が要求
される分野においても使用することができる。また、本
発明の塗装方法は、ベース塗料及び本発明の粉体塗料用
樹脂組成物を同時に硬化させる2コート1ベーク法で行
うことができるので、多段階の塗膜形成過程を経ること
がなく、非常に経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】NSIC値の測定における光学系を表す概念図
である。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸基及び硬化性官能基を有する樹脂
    (a)を、前記樹脂(a)1分子あたり0.1〜3.0
    個の前記水酸基がイソシアネート基と結合するように、
    2級イソシアネート基及び3級イソシアネート基からな
    る群より選択された同一又は異なる2つのイソシアネー
    ト基を有するジイソシアネート化合物(b)で変性した
    熱解離性樹脂(A)、及び、硬化剤(B)からなること
    を特徴とする粉体塗料用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ジイソシアネート化合物(b)は、メタ
    −テトラメチルキシリレンジイソシアネートである請求
    項1記載の粉体塗料用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 更に、解離触媒としてすず化合物を、全
    組成に対して0.1〜10重量%配合してなる請求項1
    又は2記載の粉体塗料用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 水酸基及び硬化性官能基を有する樹脂
    (a)は、エポキシ基を有するエチレン性不飽和モノマ
    ー30〜65重量%、及び、その他のエチレン性不飽和
    モノマー70〜35重量%からなり、水酸基価が10〜
    100mgKOH/gであるアクリル樹脂(a−1)で
    あり、熱硬化性樹脂(A)は、前記アクリル樹脂(a−
    1)をジイソシアネート化合物(b)で変性した熱解離
    性樹脂(A−1)であり、硬化剤(B)は、多価カルボ
    ン酸(B−1)である請求項1、2又は3記載の粉体塗
    料用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 熱解離性樹脂(A−1)は、数平均分子
    量が1000〜60000であり、ガラス転移点が20
    〜100℃である請求項4記載の粉体塗料用樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】 熱解離性樹脂(A−1)と、多価カルボ
    ン酸(B−1)とは、(エポキシ基のモル数)/(カル
    ボキシル基のモル数)=10/3〜10/10となるよ
    うに配合される請求項4又は5記載の粉体塗料用樹脂組
    成物。
  7. 【請求項7】 アクリル樹脂(a−1)は、水酸基含有
    エチレン性不飽和モノマーの共重合により水酸基が導入
    されたものである請求項4、5又は6記載の粉体塗料用
    樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 アクリル樹脂(a−1)は、水酸基含有
    重合開始剤を、前記樹脂(a−1)を構成する全モノマ
    ーに対して0.1〜20重量%添加して重合させること
    により水酸基が導入されたものである請求項4、5又は
    6記載の粉体塗料用樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 アクリル樹脂(a−1)は、水酸基含有
    連鎖移動剤を、前記樹脂(a−1)を構成する全モノマ
    ーに対して0.1〜20重量%添加して重合させること
    により水酸基が導入されたものである請求項4、5又は
    6記載の粉体塗料用樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 水酸基及び硬化性官能基を有する樹脂
    (a)は、水酸基価が10〜100mgKOH/gであ
    るポリエステル樹脂(a−2)であり、熱解離性樹脂
    (A)は、前記ポリエステル樹脂(a−2)をジイソシ
    アネート化合物(b)で変性した熱解離性樹脂(A−
    2)であり、硬化剤(B)は、分子中にイソシアネート
    基を2個以上有するブロックイソシアネート(B−2)
    である請求項1、2又は3記載の粉体塗料用樹脂組成
    物。
  11. 【請求項11】 熱解離性樹脂(A−2)は、数平均分
    子量が1500〜20000であり、ガラス転移点が2
    0〜70℃である請求項10記載の粉体塗料用樹脂組成
    物。
  12. 【請求項12】 熱解離性樹脂(A−2)95〜70重
    量%、及び、ブロックイソシアネート(B−2)5〜3
    0重量%からなる請求項10又は11記載の粉体塗料用
    樹脂組成物。
  13. 【請求項13】 水酸基及び硬化性官能基を有する樹脂
    (a)は、水酸基価が10〜100mgKOH/gであ
    り、酸価が10〜100mgKOH/gであるポリエス
    テル樹脂(a−3)であり、熱解離性樹脂(A)は、前
    記ポリエステル樹脂(a−3)をジイソシアネート化合
    物(b)で変性した熱解離性樹脂(A−3)であり、硬
    化剤(B)は、分子中にエポキシ基を少なくとも2個有
    するエポキシ化合物(B−3)である請求項1、2又は
    3記載の粉体塗料用樹脂組成物。
  14. 【請求項14】 熱解離性樹脂(A−3)は、数平均分
    子量が1500〜20000であり、ガラス転移点が2
    0〜70℃である請求項13記載の粉体塗料用樹脂組成
    物。
  15. 【請求項15】 熱解離性樹脂(A−3)95〜70重
    量%、及び、エポキシ化合物(B−3)5〜30重量%
    からなる請求項13又は14記載の粉体塗料用樹脂組成
    物。
  16. 【請求項16】 下塗り又は中塗りが施された基板上
    に、ベース塗料を塗布する工程(1)、前記ベース塗料
    が塗布された基板上に、請求項1〜15のいずれかに記
    載の粉体塗料用樹脂組成物を塗布する工程(2)、及
    び、前記ベース塗料及び前記粉体塗料用樹脂組成物が塗
    布された基板を加熱することにより、ベース塗膜及び前
    記粉体塗料用樹脂組成物からなる塗膜を硬化させる工程
    (3)からなることを特徴とする塗膜形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001098225A (ja) * 1999-09-28 2001-04-10 Kansai Paint Co Ltd カチオン電着塗料
JP2016180031A (ja) * 2015-03-23 2016-10-13 富士ゼロックス株式会社 熱硬化性粉体塗料、熱硬化性粉体塗料の製造方法、塗装品、及び塗装品の製造方法

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