JPH11593A - 多色少量塗装システム - Google Patents

多色少量塗装システム

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JPH11593A
JPH11593A JP9173039A JP17303997A JPH11593A JP H11593 A JPH11593 A JP H11593A JP 9173039 A JP9173039 A JP 9173039A JP 17303997 A JP17303997 A JP 17303997A JP H11593 A JPH11593 A JP H11593A
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paint
coating
painting
booth
paint cartridge
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JP9173039A
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Kazumasa Yamauchi
一正 山内
Toru Takeuchi
徹 竹内
Norimichi Yamaguchi
徳恭 山口
Kouou Yamamoto
高櫻 山本
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Kansai Paint Co Ltd
Trinity Industrial Corp
Hino Motors Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Trinity Industrial Corp
Hino Motors Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ストック装置3、移載装置4および塗装ロボッ
ト2または自動塗装装置よりなる多色少量塗装システム
1を実際使用の塗装ブースAに装備したとき、回収され
た使用済み塗料カートリッジ5をストック装置3より取
り出しそして新しい塗料カートリッジ5をストック装置
に3装入するという作業を、作業者が塗装ブースAの外
から行なうことができるようにする。 【解決手段】塗装ブースAの中または外に、ストック装
置3を囲繞し収納する区分室7を、塗装ブースAの外部
または内部に面するように形成し、かつ、区分室7の内
部と塗装ブースAの外部とを隔てる壁25に、塗装ブー
ス外より、新しい塗料カートリッジ5の装入および回収
された塗料カートリッジ5の取出しを為すための作業扉
8、9を設けてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多色少量塗装シス
テム、即ち、種々の色の塗料を貯蔵しかつ所要の色の塗
料を少量の単位で選択的に塗装機に供給することができ
る塗装システムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば実公平 4-46846号公報、実公平 4
-46847号公報等に参照されるように、従来より、塗装色
の多様化に対応しかつ多色塗装の作業性の向上を図るべ
く、様々な多種少量塗料供給システムが提案され、開発
されている。そして、近年では、自動車ボディ等の塗装
には塗装ロボットがよく利用されることから、最近で
は、数種ないし十数種の色の塗料を選択的に塗装ロボッ
トに供給できるようにするべく考案されたところのいく
つかの多色塗装システムが提案されている。例えば、特
公平 7-34882号公報は、各塗料色の複数の供給路P1〜P3
をそれぞれ塗装ロボット14の作業域内に導き設け、ボト
ル形の貯槽22を各供給路の固定箇所にて連結し、そし
て、塗装時には、前記ロボット14の動作によって該貯槽
は同ロボット14に担持されそしてロボット内の吹付け器
20と連結されて、吹付け塗装をなしうるところの吹付け
塗装器を開示している。また、特開平 4-83549号公報
は、各塗料色の塗装ガン35a 〜35n および塗料中間タン
ク21a 〜21n を塗装ロボット51の近くに、塗料色別に分
けられた塗料循環系とそれぞれ接続・分離可能に配置
し、そして装着ロボット41を使用して、選択的に塗装ガ
ンおよび塗料中間タンクの一方または両方を塗装ロボッ
ト51に装着・離脱し、定流量手段61により塗料を吐出せ
しめることにより、選択的な多色塗装を可能にする多色
塗装装置を開示している。
【0003】しかし、上記の吹付け塗装器の発明にあっ
ては、次のような問題がある。各塗料色の供給路を塗装
ロボットの作業域内まで導く必要があるため、供給でき
る塗料色の数が一般に数種の程度に制限され、多色塗装
の多様化を図る上で、一定の限界がある。その上、各塗
料色の供給路を塗装ロボットの作業域内まで導くため
に、全体として大変大掛かりな設備を必要とする。さら
に、塗料色の交換を塗装ロボット自体で行うため、色交
換と塗装とを同時進行でなすことができず、しかも、色
交換の度に貯槽22内の洗浄を行う必要があるため、多色
塗装の作業効率が大変悪い。また、上記の多色塗装装置
の発明にあっては、塗装作業の効率の面で上記吹付け塗
装器より改良されているが、なお次のような問題があ
る。塗料色の数を増やして一層の多色化を図る程、装着
ロボットの作業域をより広い範囲に拡大することが必要
とされ、設備の大型化とともに、塗装作業スペースの著
しい広域化を招くという弊害が生じる。また、各塗料色
ごとに塗料循環系を備えるため、塗装設備は全体として
大規模なものになる。さらに、上述のような従来の多色
塗装システムは、1色当り比較的大量の塗料を塗装ロボ
ットに選択的に供給する場合に適するものであった。し
かし、最近では、自動車の購入者たる各個人が希望する
夫々の塗料色で各自動車ボディを塗装できるようにする
ことが求められている。この状況より、自動車ボディの
塗装に使用されうる塗料の色は数十種ないしそれ以上の
種類にも及び、塗装の多色化が一層進行し、これに伴
い、白色塗料等の大量使用の塗料を除き、各色の塗料の
使用量が相対的により少ないものとなってきている。し
たがって、かように数多い色の塗料をより少量の単位で
選択的に塗装ロボット等の塗装機に供給することができ
る多色塗装システムの開発が求められていた。しかし、
これまでに開発された従来の多色塗装システムは、いず
れも、この要求を十分に満たすことができないものであ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者は、
かかる背景の下、従来の多色塗装技術をさらに改良する
べく、数多い色種の塗料を少量の単位で貯蔵し、そして
所要の色の塗料を選択的に塗装ロボットまたは自動塗装
装置の塗装機に供給することができる新規な多色少量塗
装システムを案出し、それを他の特許出願において開示
した。その新規な多色少量塗装システムは、種々の色の
塗料を少量の単位で貯蔵するとともに、所要の色の塗料
を選択的に塗装機に供給する塗装システムであって、各
々特定の塗料色の少量の塗料が充填された適当数の塗料
カートリッジと、塗料カートリッジを着脱可能に保持す
る手段が適当数組み付けられ、数多くの塗料カートリッ
ジを貯蔵しかつ回し運ぶことができるエンドレスコンベ
ア機構を備えたストック装置と、所要の塗料色の塗料カ
ートリッジをストック装置より取り出して運搬し、塗装
ロボットまたは自動塗装装置に搭載する移載装置と、塗
料カートリッジを搭載しうる構造を備えるとともに、搭
載された塗料カートリッジ内の塗料を押出して塗装機に
供給することができる給送機構を備えた塗装ロボットま
たは自動塗装装置よりなる。この多色少量塗装システム
は、より好ましくは、ストック装置が塗料カートリッジ
の回収機構を備えるとともに、移載装置を用いて、使用
済みの塗料カートリッジを塗装ロボットまたは自動塗装
装置よりストック装置に回収することができる構成とな
っている。
【0005】従って、上記の多色少量塗装システムを使
用して自動塗装を行なう場合には、塗装過程の前、後ま
たはその間の適当なときに、回収された使用済み塗料カ
ートリッジをストック装置より取り出し、そして新しい
(新品の)塗料カートリッジをストック装置に装入し補
充することが必要とされる。なお、使用済み塗料カート
リッジは軽量であるが、新しい塗料カートリッジは凡そ
3〜5kgの重量を有する。ところで、塗装ロボットお
よび自動塗装装置は、一般に、塗装ブースの内部に設置
される。また、稼動時において作業者が塗装ブースの中
に立ち入ることは、ブース内の雰囲気が乱れることか
ら、一般に禁止されている。従って、仮にストック装置
が塗装ロボット等と同様に塗装ブースの中に設置された
ときには、作業者は、塗装前あるいは塗装後の段階にお
いて、塗装ブースの中に立ち入り、使用済み塗料カート
リッジの取出し作業と新しい塗料カートリッジの装入作
業を行なうことになるであろう。そして、上記の多色少
量塗装システムは各塗料カートリッジを各色の塗料の塗
装ごとに使用するものであり、塗装過程における塗料カ
ートリッジの消費個数は大変多いため、上述の取出し・
装入作業を行なう際には、多くの個数の塗料カートリッ
ジについて一回にまとめて行なうことが求められる。し
かしながら、塗装ブースの床は一般に格子形状の床であ
るため、作業者が例えば多くの個数の塗料カートリッジ
が積載された台車を塗装ブースの外より塗装ブース内の
ストック装置まで円滑に手押し運搬することは、極めて
困難なことである。作業者が二三個の塗料カートリッジ
を持ちそして塗装ブースの外より塗装ブース内のストッ
ク装置まで運ぶという作業を何回も繰り返すことは、作
業効率が著しく悪く、また、総塗装時間の延長にもつな
がる。したがって、本発明者が案出した多色少量塗装シ
ステムを実際使用されている塗装ブースに装備したと
き、作業者が、塗装ブースの中に立ち入らずとも、スト
ック装置について使用済み塗料カートリッジの取出しお
よび新しい塗料カートリッジの装入を行なうことができ
るように改良することが求められるであろう。
【0006】本発明は、上述の要求に応えるべく為され
たものであって、その課題とするところは、実際使用さ
れている塗装ブースに装備されたとき、回収された使用
済み塗料カートリッジをストック装置より取り出しそし
て新しい塗料カートリッジをストック装置に装入し補充
するという作業を、作業者が塗装ブースの外から行なう
ことができるところの多色少量塗装システムを提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】明確には、本発明の第一
の発明は、数多くの塗料カートリッジをストック装置に
貯蔵するとともに、移載装置を用いて、所要の塗料カー
トリッジを該ストック装置より取り出して運搬し、塗装
ブース内に設置された塗装ロボットまたは自動塗装装置
の塗装機に搭載する多色少量塗装システムにおいて、塗
装ブースの中または外に、前記ストック装置を囲繞し収
納する区分室を、塗装ブースの外部または内部と面する
ように形成し、かつ、該区分室の内部と塗装ブースの外
部とを隔てる壁に、塗装ブース外より新しい塗料カート
リッジの装入および回収された塗料カートリッジの取出
しを為すための作業扉を設けてなることを特徴とするも
のである。また、本発明の第二の発明は、数多くの塗料
カートリッジをストック装置に貯蔵するとともに、移載
装置を用いて、所要の塗料カートリッジを該ストック装
置より取り出して運搬し、塗装ブース内に設置された塗
装ロボットまたは自動塗装装置の塗装機に搭載する多色
少量塗装システムにおいて、塗装ブースの外または中
に、前記ストック装置を塗装ブースの内部または外部に
面するように設置し、そして該ストック装置内と塗装ブ
ースの外部または内部とを隔てる区分壁を、同ストック
装置のケーシングによりまたは該ケーシングを含みて形
成し、さらに、該ストック装置内と塗装ブースの外部と
を隔てる壁に、塗装ブース外より新しい塗料カートリッ
ジの装入および回収された塗料カートリッジの取出しを
為すための作業扉を設けてなることを特徴とするもので
ある。
【0008】
【発明の実施の形態】多色少量塗装システムは、上記し
たように、ストック装置にて数多い塗料色の塗料を塗料
カートリッジの形態で貯蔵するとともに、移載装置を用
いて、所要の塗料色の塗料カートリッジをストック装置
より選択的に取り出して運搬し、塗装ロボットまたは自
動塗装装置に搭載し、次いで、搭載された塗料カートリ
ッジ内の塗料をその塗装機に供給することができ、そし
てその後、使用済みの塗料カートリッジを塗装ロボット
または自動塗装装置よりストック装置に回収することが
できる塗装システムである。なお、本システムを構成す
る塗料カートリッジ、ストック装置、移載装置、塗装ロ
ボットまたは自動塗装装置の詳細については、下記にお
いて述べる。
【0009】区分室は、ストック装置を囲繞し収納する
部屋であって、塗装ブースの中に塗装ブースの外部と面
するように、または、塗装ブースの外に塗装ブースの内
部と面するように形成される。また、区分室は、塗装ブ
ースの中と外の境付近に、即ち、塗装ブースの壁の一部
を取り除き、その部位に塗装ブースの外部と内部とにま
たがって形成することもできる。要するに、本発明にお
ける区分室は、最後の態様をも含めて、塗装ブースの中
または外に、塗装ブースの外部または内部に面するよう
に形成される。また、移載装置は、ストック装置と塗装
ロボットまたは自動塗装装置とにわたって配置され、塗
料カートリッジをこれら両者の間で往復移動させる。従
って、区分室は、移載装置の動作の妨げとならない範囲
で、塗装ブースの内部と区切られるように設けられる。
通常、区分室は、塗装ブースの内部との隔壁が、移載装
置およびその運動範囲を除いて、ストック装置を囲繞し
収納するように設けられる。
【0010】また、ストック装置を区分室の中に収納す
る構成に代えて、ストック装置のケーシング等で以て閉
じられた壁構造を形成し、ストック装置の内部が塗装ブ
ースの外部と隔てられる構成を採用することも可能であ
る。区分壁は、かようにストック装置内が塗装ブース外
より密閉される構成において形成される壁構造を指す。
この構成において、ストック装置は、塗装ブースの外に
塗装ブースの内部と面するように、または、塗装ブース
の中に、塗装ブースの外部と面するように設置される。
そして、ストック装置が塗装ブースの外に設置されると
き、該ストック装置内と塗装ブースの外部とを隔てる区
分壁が形成され、またストック装置が塗装ブースの中に
設置されるとき、該ストック装置内と塗装ブースの内部
とを隔てる区分壁が形成される。この区分壁は、ストッ
ク装置のケーシングにより、または、該ケーシングを含
みて、即ちケーシングおよびケーシングより延長された
延長部材(壁材)もしくはケーシングに連結された別の
結合部材(壁材)により、閉じられた壁構造に形成され
る。
【0011】また、ストック装置は、新しい塗料カート
リッジを同装置内に例えば塗料カートリッジを回し運ぶ
ところのエンドレスコンベア機構の中に装入する箇所
(装入箇所)と、回収された塗料カートリッジをストッ
ク装置より取り出す口(取出し口)とを備えている。本
発明においては、作業扉が、区分室の内部と塗装ブース
の外部とを隔てる壁に(即ち、区分室の壁もしくはブー
ス壁に)、または、ストック装置内と塗装ブースの外部
とを隔てる壁に(即ち、区分壁もしくはブース壁に)、
設けられる。この作業扉は、塗装ブースの外より、新し
い塗料カートリッジの装入および回収された塗料カート
リッジの取出しを為すための扉であって、通常、上記の
装入箇所および取出し口に対応する箇所に設けられる。
作業扉は、これを閉じたとき、塗装ブース内の雰囲気が
塗装ブースの外に漏出しないような、密閉性の高い構造
の扉とすべきである。また、作業扉は、一つの扉であっ
てもよいが、新しい塗料カートリッジの装入を為すため
の扉と、回収された塗料カートリッジの取出しを為すた
めの扉とを別個に設けてもよい。
【0012】而して、本発明の多色少量塗装システムに
おいては、上記の区分室と作業扉とを備えたことによ
り、作業者は、塗装ブースの中に立ち入る必要なく(例
えば、塗料カートリッジが積載された台車を手押し運搬
する必要なく)、塗装ブースの外から、保守・管理の作
業、より具体的には、回収された使用済み塗料カートリ
ッジをストック装置より取り出しそして新しい塗料カー
トリッジをストック装置に装入し補充するという作業
を、行なうことができる。しかも、本発明の塗装システ
ムにおいては、ストック装置を収納する区分室が塗装ブ
ースの内部とほぼ区切られているため、塗装ブースの稼
働時において、作業者が作業扉を開いて、保守・管理の
作業(例えば、新しい塗料カートリッジの装入作業、ま
たは、回収塗料カートリッジの取出し作業)を行なった
としても、塗装ブース内の雰囲気が問題となる程に乱れ
ることが無く、よって、塗装製品の塗膜品質に実質的な
悪影響を与えない。
【0013】塗料カートリッジは、相対的に少量の塗料
が入れられた二重構造の容器で、例えば、略円筒形のカ
ートリッジ本体内に、筒形の塗料袋(合成樹脂製)を詰
め替え可能に装填してなる。塗料カートリッジには、各
々特定の塗料色(例えば、自動車の購入者たる各個人が
希望するそれぞれ異なる塗料色)の少量の塗料が充填さ
れる。この塗料カートリッジは、通常、その先端側に出
口部を有し、その後端側にエア注入口を有し、そして、
その注入口より加圧エアをカートリッジ内に圧入したと
き、カートリッジ内の塗料袋が押し潰され、塗料がカー
トリッジの出口部より外に押し出される構造を備えてな
る。そして、塗料カートリッジは、塗装ロボットまたは
自動塗装装置内の搭載位置に搭載されるとき、塗装ロボ
ット等の適当な保持手段により、その搭載位置に固定保
持されうる構造となっている。
【0014】ストック装置は、数多くの(例えば20種
ないし100種前後の)塗料色の塗料カートリッジを貯
蔵する装置であり、そして、移載装置による所要の塗料
カートリッジの取り出しと新しい塗料カートリッジの装
入とが可能な構成となっており、さらに、好ましいスト
ック装置は、移載装置により運び戻された使用済みの塗
料カートリッジを回収する機構を備えてなる。典型的な
ストック装置は、コンベア経路が塗料カートリッジの装
入箇所および取出位置を通るエンドレスコンベア機構
と、該コンベア機構に組み付けられた、各塗料カートリ
ッジをそれぞれ着脱可能に保持する適当数の保持手段
と、前記コンベア機構を動作せしめて、所要の塗料カー
トリッジを移載装置による取出位置まで回し運ぶ制御装
置とを備えてなる。要するに、ストック装置は、数多く
の塗料色の塗料カートリッジを貯蔵するとともに、それ
ら塗料カートリッジを回し運びながら、所要の塗料カー
トリッジを取出位置まで回し運ぶことにより、移載装置
による選択的な取り出しを可能にする装置である。
【0015】移載装置は、所要の塗料色の塗料カートリ
ッジをストック装置より取り出して運搬し、塗装ロボッ
トまたは自動塗装装置に搭載する装置であり、そして、
塗装の後に、使用済みの塗料カートリッジを塗装ロボッ
トまたは自動塗装装置より取り出してストック装置に回
収する機能を併せて有するものがより好ましい。移載装
置は、塗料カートリッジのストック装置および塗装ロボ
ットまたは自動塗装装置の近くに、例えばそれらの上方
または側方に、配置される。そして、移載装置には、移
載の動作に関して自由度がより高く、塗料カートリッジ
を運搬する軌跡が自在に変更されうるところの移載ロボ
ットと、移載の動作に関して自由度がより低く、塗料カ
ートリッジを運搬する軌跡が予め定まっているところの
自動移載装置との双方が含まれる。移載装置は、例え
ば、装置本体の他、移動体、2つのチャック手段、駆動
装置および制御装置より成り、塗料カートリッジを吊持
しながらストック装置と塗装ロボットまたは自動塗装装
置との間で往復運搬し、そして、塗料カートリッジをス
トック装置より取り出して塗装ロボット等に搭載すると
ともに、使用済みの塗料カートリッジを塗装ロボット等
より取り出してストック装置に回収することができるも
のが利用されうる。移動体は、ストック装置と塗装ロボ
ットまたは自動塗装装置とにわたって往復移動可能に備
えられる。また、2つのチャック手段は、移動体に一緒
に取り付けられ、そして、各々のチャック手段は、チャ
ック対を開閉する機構と、移動体がストック装置側に位
置するとき、該チャック対をストック装置内の塗料カー
トリッジに接近させそしてそれより離隔し、また移動体
が塗装ロボット側または自動塗装装置側に位置すると
き、該チャック対を搭載された塗料カートリッジに接近
させそしてそれより離隔する機構とを備え、これら機構
の動作により、各々、塗料カートリッジを掴持および解
放することができるものである。而して、上記の態様の
移載装置にあっては、所要の塗料色の塗料カートリッジ
のストック装置から塗装ロボットまたは自動塗装装置へ
の搭載と、使用済みの塗料カートリッジの塗装ロボット
または自動塗装装置からストック装置への回収とを、同
時に為すことができる。また、移載装置は、上記の態様
のものに限定されず、例えば、以下の実施例で記載され
る構成の移載装置であってもよい。
【0016】また、塗装ロボットまたは自動塗装装置
は、所定の塗装プログラムに従い、アームの変向・旋回
等の諸動作によって、塗装機(ベル型静電塗装機)を、
搬送されるワークに対向するように移動させ、噴霧塗装
をする装置であり、その構成について特に限定されない
が、塗料カートリッジを例えば塗装ロボットの頭部(第
1アームの先端部または第2アームの後端部)に搭載す
ることができ、そして、同時に、搭載された塗料カート
リッジを色替装置、ギアポンプなどを経由して塗装機と
接続し、かつ、押出し手段(加圧エアを塗料カートリッ
ジ内に注入する機構)によって、塗料カートリッジ内の
塗料をその流路に沿って塗装機まで給送することがで
き、さらに、洗浄用のシンナー・エアを必要により塗料
流路に供給することができるような構成を有するものが
利用されうる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。この実施例は、非制限的な例であって、本発明がこ
れに限定されないことは、言うまでもない。
【0018】実施例1 図1ないし図4は、本実施例の多色少量塗装システム1
を示す。これらの図に示すように、本塗装システム1
は、塗装ロボット2と、その側方に配置された塗料カー
トリッジ5・・のストック装置3と、これらの上方に配
備された移載装置4よりなる。塗料カートリッジ5は、
円筒形の金属またはプラスチック容器であって、その内
部に、筒状の塗料袋(合成樹脂チューブ)を装填し、そ
してその先端側に、塗料袋と連通する出口部を備え、ま
た、その後端側にエア流入口を設けてなる。塗料カート
リッジ5・・の各塗料袋には、それぞれ、特定の塗料色
の少量の塗料、例えばワーク1台の塗装においてその色
について必要とされる量の塗料が充填されている。
【0019】塗装ロボット2は、図1および図3に示す
ように、塗装ブースAの中、ブース壁10の近くに設置
されている。この塗装ロボット2は、図3に示すよう
に、トラッキング機構11によりワークの搬送方向fに
往復移動することができ、また塗装機(ベル型静電塗装
機)6を旋回、変向する機構を備えており、これらの運
動動作により、所定の塗装プログラムに従い、ワークに
対する自動噴霧塗装を為しうる構成となっている。ま
た、塗装ロボット2は、図1および図2に示すように、
その頭部、即ち第2アームの後端部の上面に、塗料カー
トリッジ5を搭載するための搭載部12を有し、その搭
載部12においては、塗料カートリッジ5が搭載された
とき、その塗料カートリッジ5を色替装置、ギアポンプ
などを経由して塗装機6と接続し、続いて、加圧エアを
塗料カートリッジ5の中に注入することにより、塗料カ
ートリッジ5内の塗料をその流路に沿って塗装機6まで
給送することができる給送機構(図示せず)が備えられ
ている。さらに、塗料の給送路には、洗浄用のシンナー
・エアが必要により供給されうる構成となっている。
【0020】ストック装置3は、図1に示すように、約
30個の塗料カートリッジ5・・を保持するエンドレス
コンベア機構13を備え、約30種の塗料色の塗料カー
トリッジ5・・を貯蔵するとともに、該コンベア機構1
3の運転により、これら塗料カートリッジ5・・を循環
経路に沿って回し運ぶことができる装置である。エンド
レスコンベア機構13は、詳細には図示しないが、左右
一対のエンドレスチェーン14、14(各チェーン14
はそれぞれ5個のスプロケット15・・に巻き掛けられ
ている)を一定の間隔にて並設し、約30個の保持手段
(図示せず)を左右のチェーン14、14間に組み付け
てなる。従って、エンドレスコンベア機構13は、保持
手段により塗料カートリッジ5を各々着脱可能に保持す
ることができるとともに、その運転により、保持された
塗料カートリッジ5・・を回し運ぶことができる構成と
なっている。また、ストック装置3の上部には、所要の
塗料カートリッジ5をストック装置3より取り出す箇所
(取出位置)16が設けられ、また、その下部には、新
しい塗料カートリッジ5をストック装置3内に装入する
箇所(装入箇所)17が設けられている。エンドレスコ
ンベア機構13のコンベア経路は、取出位置16および
装入箇所17を通る循環経路となっている。以上のよう
に、ストック装置3は、数多くの(30種前後の)塗料
色の塗料カートリッジ5・・を貯蔵するとともに、それ
ら塗料カートリッジ5・・を回し運びながら、所要の、
即ち塗装しようとする塗料色の塗料カートリッジ5を取
出位置16まで回し運ぶことにより、移載装置4による
取り出しを可能にする装置である。さらに、図1および
図2に示すように、ストック装置3は、移載装置4によ
り運び戻された使用済みの塗料カートリッジ5を回収す
るところの回収機構18を備えている。この回収機構1
8は、図1に示すように、塗料カートリッジ5の回収口
19より下方に、受けバー20・・を左右交互に斜め下
がりの姿勢で配置して、塗料カートリッジ5がジグザグ
に滑り落ちる通路21を上下に形成し、さらに、この通
路21に続いて、水平に延びる通路22をストック装置
3の下部に取出し口23とともに形成してなる。従っ
て、使用済みの塗料カートリッジ5は、回収口19より
投入されたとき、これらの通路21、22を通り、最終
的に、取出し口23より取り出されうる構成となってい
る。
【0021】そして本実施例においては、ストック装置
3は、図1に示すように、区分室7の中に収納されてい
る。区分室7は、ストック装置3を囲繞する部屋であっ
て、塗装ブースAの外に、塗装ブースAの内部と面する
位置に形成されている。従って、区分室7は、ブース内
壁10の他、区分室7の内部と塗装ブースAの外部とを
隔てるところの天井壁24および3枚の側壁25・・よ
り構成される(図3など)。さらに、区分室7の塗装ブ
ースAと反対側の側壁25には、2つの作業扉8、9が
設けられている(図4)。上側の作業扉8は、塗装ブー
スAの外より、新しい塗料カートリッジの装入を為すた
めの扉であって、装入箇所17に対応する部位に設けら
れている。また、下側の作業扉8は、塗装ブースAの外
より、回収された塗料カートリッジ5の取出しを為すた
めの扉であって、取出し口23に対応する部位に設けら
れている。なお、作業扉8、9はともに、これを閉じた
とき、塗装ブースA内の雰囲気が塗装ブースAの外に漏
出しない密閉性の高い構造の扉である。
【0022】また、移載装置4は、塗料カートリッジ5
の塗装ロボット2への搭載および塗装ロボット2からの
回収を同時に為すための装置であって、図示されるよう
に、装置本体26の他、移動体27および2つのチャッ
ク手段28a、28bを備えてなる。装置本体26は、
案内レール29を水平に、塗装ロボット2上方とストッ
ク装置3上方とにわたって敷設するところの構造体であ
る。案内レール29は、ブース内壁10に形成された窓
30を通って設けられている。移動体27は、案内レー
ル29に往復摺動自在に支持された部品であって、防爆
ACサーボモータ31の運転によって案内レール29に
沿って水平に滑り往復移動することができる。この移動
体27は、左右2つのチャック手段28a、28bを一
緒に所定の間隔で平行に吊持している。各チャック手段
28a、28bは、チャック対32・・をシリンダ装置
と連係して上下動可能にかつ開閉可能に備え、シリンダ
装置の運転によってチャック対32・・を下方に位置す
る塗料カートリッジ5に対して接近・離隔させ、そして
その開閉動作によって塗料カートリッジ5を掴持・解放
することができる。以上のように、移載装置4は、2つ
のチャック手段28a、28bによりそれぞれ、塗料カ
ートリッジ5を掴持・解放し、また、移動体27の往復
動により、塗料カートリッジ5を吊持しながら、塗装ロ
ボット2とストック装置3との間で往復運搬することが
できる。
【0023】しかして、本塗装システム1は、移動体2
7がストック装置3側に位置するとき、使用済みの塗料
カートリッジ5を運搬してきたチャック手段28aが、
下降し、続いて、その使用済み塗料カートリッジ5を解
放して回収口19内に投入して戻り、これとともに、チ
ャック手段28bが、ストック装置3の取出位置16ま
で下降し、塗装しようとする塗料色の所要の塗料カート
リッジ5を掴持してストック装置3より取り出し、次い
で上昇し、その後、所要の塗料カートリッジ5を吊持運
搬しながら移動体27が塗装ロボット2側に移動したと
き、チャック手段28aが、塗装ロボット2の搭載部1
2まで下降し、既にそこに搭載されている使用済み塗料
カートリッジ5を掴持して塗装ロボット2より取り出し
て戻り、これに続いて所要の塗料カートリッジ5を運搬
してきたチャック手段28bが、塗装ロボット2の搭載
部12まで下降し、その所要の塗料カートリッジ5を解
放して塗装ロボット2に搭載し、次いで上昇し、その後
移動体27がストック装置3側に移動するという一連の
動作を行なう。
【0024】したがって、本実施例の塗装システム1
は、数多く(約30種)の塗料色の塗料を塗料カートリ
ッジ5の形態でストック装置3に貯蔵するとともに、そ
れら塗料群の中から、移載装置4が特定の塗料色の塗料
カートリッジ5をストック装置3より取り出して塗装ロ
ボット2に搭載することにより、所要の塗料色の塗料を
選択的に塗装ロボット2の塗装機6に供給し、ワークの
多色少量塗装に供することができるものである。その
上、本例の塗装システム1においては、作業扉8、9付
きの区分室7の中にストック装置3を収納したことによ
り、作業者は、塗装ブースAの中に立ち入ることなく、
作業扉8、9を開けるだけで、回収された使用済み塗料
カートリッジ5をストック装置3より取り出しそして新
しい塗料カートリッジ5をストック装置3に装入し補充
するという保守・管理の作業を行なうことができる。
【0025】実施例2 図5ないし図7は、本実施例の多色少量塗装システム1
を示す。なお、これらの図に示される部材および要素の
中、実施例1の塗装システム1の部材および要素と対応
する部材および要素は、実施例1における名称および符
号と同一の名称および符号を付して表わす。この実施例
の多色少量塗装システム1は、次の2つの事項を除い
て、実施例1の多色少量塗装システム1と同一の構成を
有する。ストック装置3を囲繞するところの区分室7
は、塗装ブースAの中に、塗装ブースAの外部と面する
位置に設けられている。即ち区分室7はブース内壁1
0、天井壁24および側壁25・・より構成され、その
中には、ストック装置3が収納されている。そして、区
分室7の内部と塗装ブースAの外部とを隔てるブース内
壁10には、新しい塗料カートリッジ5を装入するため
の装入用作業扉8および回収された塗料カートリッジ5
を取り出すための取出し用作業扉9が、それぞれ装入箇
所および取出し口に対応する部位に設けられている。ま
た、運搬される塗料カートリッジ5の姿勢が90°変向
されるように、移載装置4のチャック手段28a、28
bはその向きが90°変向され、また、これに伴い、ス
トック装置3内のエンドレスコンベア機構13および回
収機構18の配置が縦配置から横配置に変えられてい
る。しかして、本実施例の塗装システム1も、数多く
(約30種)の塗料色の塗料カートリッジ5・・をスト
ック装置3に貯蔵するとともに、移載装置4等の運転に
よって、所要の塗料色の塗料カートリッジ5をストック
装置3より選択的に取り出して塗装ロボット2に搭載
し、次いで、その色の塗料を塗装ロボット2の塗装機6
に供給して、ワークの多色少量塗装に供することができ
る。その上、本例の塗装システム1においても、作業者
は、塗装ブースAの中に立ち入ることなく、作業扉8、
9を開けて、使用済み塗料カートリッジ5の取り出し、
新しい塗料カートリッジ5の装入などの保守・管理作業
を行なうことができる。
【0026】実施例3 図8ないし図19は、本実施例の多色少量塗装システム
1を示す。なお、これらの図に示される部材および要素
の中、実施例1の塗装システム1の部材および要素と対
応する部材および要素は、実施例1における名称および
符号と同一の名称および符号を付して表わす。この実施
例の多色少量塗装システム1は、図8および図9に示す
ように、移載装置4の構成を変えた点を除いて、実施例
1の多色少量塗装システム1と同一の構成を有する。し
たがって、本例の塗装システム1においても、作業者
は、塗装ブースAの中に立ち入ることなく、作業扉8、
9を開けて、使用済み塗料カートリッジ5の取り出し、
新しい塗料カートリッジ5の装入などの保守・管理作業
を行なうことができる。
【0027】本実施例の移載装置4は、図10および図
11に示すように、ストック装置3内に備えられた掴持
手段33と、塗装ロボット2に組み付けられた挟持手段
34よりなる。掴持手段33は、2個のチャック対3
5、35が開閉自在に組み付けられた基板36を、左右
のリンク軸37、37を介して駆動軸38と連結し、こ
の軸38を中心として回動自在に支持してなり、2個の
チャック対35、35は、シリンダ装置39の運転によ
って開閉し、また、シリンダ装置40の運転によってリ
ンク軸37、37とともに円弧線pに沿って回動するよ
うになっている。さらに、この掴持手段33は、図10
中の点Aないし点Dで示される変則4点リンク機構を備
えており(その構造の詳細は図示せず。)、従って、そ
れらの図に示すように、リンク軸37、37がシリンダ
装置40の運転によりエンドレスコンベア機構13側に
回動したとき(矢印+p方向)、チャック対35、35
は垂下姿勢よりコンベア機構13寄りに変向し、そし
て、シリンダ装置39の運転によって同コンベア機構1
3に保持された塗料カートリッジ5を掴持することがで
き、反対に、リンク軸37、37が塗装ロボット2側に
回動したとき(矢印−p方向)、チャック対35、35
は、垂下姿勢より反対の方向に変向し、そして、シリン
ダ装置39の運転によって掴持された塗料カートリッジ
5を解放するように構成されている。挟持手段34は、
塗料カートリッジ5を左右両端側より挟持するための左
右一対の挟持リング41、41を備え、そして、これら
を左右のシリンダ装置42、42の運転によって塗料カ
ートリッジ5の長手方向に往復動可能に備え、さらにシ
リンダ装置42、42を駆動軸43と連結し、該軸43
の回転によって挟持リング41、41を円弧線qに沿っ
て回動可能に備えてなる。従って、挟持手段34は、シ
リンダ装置42、42の運転によって塗料カートリッジ
5を挟持・解放することができ、また、挟持された塗料
カートリッジ5を塗装ロボット2の搭載部12とストッ
ク装置3の支え棒44の上方とにわたって往復運搬する
ことができる(矢印±q方向)。
【0028】さらに、上記の手段33、34を用いての
塗料カートリッジ5の移載過程を述べると、最初、図1
1に示すように、塗料カートリッジ5は塗装ロボット2
に搭載されているとする。塗料カートリッジ5は、保持
手段45(これは回動自在な押えアームとシリンダ装置
よりなる。)によって搭載部12に保持固定されてい
る。そして搭載された塗料カートリッジ5の出口部がジ
ョイント部材46(これは塗料流路を経て塗装機6と連
通する。)と接続されたとき、押出し機構47によっ
て、加圧エアが塗料カートリッジ5内に注入され、塗料
が外に押出され、そして塗装機6に供給されることによ
り、ワークに対する自動塗装が可能になる。塗装の終了
後、挟持手段34は、挟持リング41、41を内方へ移
動させて、使用済みの塗料カートリッジ5を左右両端側
より挟持する(図11)。次いで、挟持手段34は、図
12に示すように、塗料カートリッジ5を挟持しながら
挟持リング41、41を矢印+q方向に回動し、塗料カ
ートリッジ5をストック装置3の支え棒44の上方まで
運搬する。続いて、挟持手段34は、図13に示すよう
に、シリンダ装置42、42の運転によって挟持リング
41、41を外方へ移動させて、挟持された塗料カート
リッジ5を解放する。すると、塗料カートリッジ5は、
回収機構18の支え棒44の上に落ち、そして、通路2
1の中をジグザグに滑り落ち、最終的に取出し口23に
至る。しかして、適当な時期に、作業者は、上記の作業
扉9を開けて、回収された塗料カートリッジ5を取り出
すことができる。また、かかる塗料カートリッジ5の回
収と同時にまたは回収に続いて、掴持手段33が図14
に示すように作動して、リンク軸37、37がエンドレ
スコンベア機構13側に矢印+p方向に回動し、同時に
チャック対35、35が垂下姿勢より矢印+r方向に変
向し、そして、チャック対35、35は、シリンダ装置
39の運転により閉じて、コンベア機構13に保持され
た塗料カートリッジ5を掴持し(図14、図15)、こ
れにより、塗料カートリッジ5がストック装置3より取
り出される。この場合、適当な制御機構を使用すること
により、掴持手段33は、ストック装置3内に貯蔵され
た塗料カートリッジ5・・のうち、塗装しようとする塗
料色の塗料カートリッジ5をストック装置3より取り出
すことができる(塗料カートリッジ5の選択的な取り出
し)。その後、図16および図17に示すように、リン
ク軸37、37が塗装ロボット2側に矢印−p方向に回
動し、掴持された塗料カートリッジ5を運搬し、この
際、チャック対35、35は垂下姿勢より矢印−r方向
に変向し、そして、ストック装置3より取り出された塗
料カートリッジ5は、支え棒44の上方まで運搬され
る。そして、このとき、挟持手段34は、挟持リング4
1、41を内方へ移動させて、取り出された塗料カート
リッジ5を左右両端側より挟持する(図17)。挟持が
完了した後、掴持手段33は、チャック対35、35を
シリンダ装置39の運転により開いて、塗料カートリッ
ジ5を解放する。これにより、塗料カートリジ5は、掴
持手段33から挟持手段34に移し替えられる。なお、
挟持手段34はその後もとの定位置に戻る。しかる後、
挟持手段34は、図18および図19に示すように、塗
料カートリッジ5を挟持しながら、挟持リング41、4
1を矢印−q方向に回動し、塗料カートリッジ5を塗装
ロボット2の搭載部12まで運搬し、これに続いて挟持
リング41、41を外方へ移動させて、挟持された塗料
カートリッジ5を解放する。同時に、搭載部12の保持
手段45が作動する。これにより、塗料カートリッジ5
は、塗装ロボット2に搭載され、そして塗装に利用され
うる。したがって、本実施例の塗装システム1も、数多
くの塗料色の塗料カートリッジ5・・をストック装置3
に貯蔵するとともに、移載装置4等の運転によって、所
要の塗料色の塗料カートリッジ5をストック装置3より
取り出して塗装ロボット2に搭載し、従ってその色の塗
料を使用した自動塗装を為すことができる。
【0029】実施例4 図20ないし図23は、本実施例の多色少量塗装システ
ム1を示す。なお、これらの図に示される部材および要
素の中、実施例1の塗装システム1の部材および要素と
対応する部材および要素は、実施例1における名称およ
び符号と同一の名称および符号を付して表わす。この実
施例の多色少量塗装システム1は、次に述べるように、
区分室7に代えて区分壁50を設けた点を除いて、実施
例1の多色少量塗装システム1と同一の構成を有する。
ストック装置3は、塗装ブースAの外に、塗装ブースA
の内部と面する位置に設置されている。そして、ストッ
ク装置3のケーシング48およびこれの上端より移載装
置4の本体をカバーするように延びる延長部材49によ
り、閉じられた壁構造が作られ、ストック装置3の内部
と塗装ブースAの外部とを隔てる区分壁50が形成され
ている。これにより、ストック装置3内が塗装ブースA
外より密閉される構成となっている。そして、この区分
壁50(ケーシング48)には、新しい塗料カートリッ
ジ5を装入するための装入用作業扉8および回収された
塗料カートリッジ5を取り出すための取出し用作業扉9
が、それぞれ装入箇所および取出し口に対応する部位に
設けられている。しかして、本実施例の塗装システム1
も、数多く(約30種)の塗料色の塗料カートリッジ5
・・をストック装置3に貯蔵するとともに、移載装置4
等の運転によって、所要の塗料色の塗料カートリッジ5
をストック装置3より選択的に取り出して塗装ロボット
2に搭載し、次いで、その色の塗料を塗装ロボット2の
塗装機6に供給して、ワークの多色少量塗装に供するこ
とができる。その上、本例の塗装システム1において
も、作業者は、塗装ブースAの中に立ち入ることなく、
作業扉8、9を開けて、使用済み塗料カートリッジ5の
取り出し、新しい塗料カートリッジ5の装入などの保守
・管理作業を行なうことができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
当該多色少量塗装システムを実際使用されている塗装ブ
ースに装備したとき、作業者は、塗装ブースの中に立ち
入る必要なく、塗装ブースの外から、保守・管理の作
業、典型的には、回収された使用済み塗料カートリッジ
をストック装置より取り出しそして新しい塗料カートリ
ッジをストック装置に装入し補充するという作業を、行
なうことができるという効果が得られる。その上、本発
明によれば、塗装ブースの稼働時において作業者が作業
扉を開いて保守・管理の作業を行なったとしても、塗装
ブース内の雰囲気が問題となる程に乱れることがなく、
よって、塗装製品の塗膜品質に実質的な悪影響を与えな
いという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の多色少量塗装システムを示
す正面図である。
【図2】図1に示す多色少量塗装システムを図1の矢印
Xの方向より見た図である。
【図3】図1に示す多色少量塗装システムを上方より見
た図である(ストック装置の駆動装置の図示は省略す
る。)。
【図4】図1に示す多色少量塗装システムの区分室を図
3の矢印Yの方向より見た図である。
【図5】本発明の実施例2の多色少量塗装システムを示
す正面図である。
【図6】図5に示す多色少量塗装システムを上方より見
た図である(ストック装置の駆動装置の図示は省略す
る。)。
【図7】図5に示す多色少量塗装システムの区分室の内
部を図6の矢印Zの方向より見た図である。
【図8】本発明の実施例3の多色少量塗装システムを示
す正面図である。
【図9】図8に示す多色少量塗装システムを上方より見
た図である(ストック装置の駆動装置の図示は省略す
る。)。
【図10】図8に示す多色少量塗装システムの移載装置
を示す正面図である。
【図11】図10に示す移載装置を上方より見た図であ
る。
【図12】図10の移載装置を用いた塗料カートリッジ
の移載過程(回収段階)を示す図である。
【図13】図12に示す移載過程における移載装置を上
方より見た図である。
【図14】図10の移載装置を用いた塗料カートリッジ
の移載過程(取出段階)を示す図である。
【図15】図14に示す移載過程における移載装置を上
方より見た図である。
【図16】図10の移載装置を用いた塗料カートリッジ
の移載過程(運搬段階)を示す図である。
【図17】図16に示す移載過程における移載装置を上
方より見た図である。
【図18】図10の移載装置を用いた塗料カートリッジ
の移載過程(搭載段階)を示す図である。
【図19】図18に示す移載過程における移載装置を上
方より見た図である。
【図20】本発明の実施例4の多色少量塗装システムを
示す正面図である。
【図21】図20に示す多色少量塗装システムを、図2
0の矢印Pの方向より見た図である。
【図22】図20に示す多色少量塗装システムを上方よ
り見た図である(ストック装置の駆動装置の図示は省略
する。)。
【図23】図20に示す多色少量塗装システムを、図2
0の矢印Qの方向より見た図である。
【符号の説明】
1 多色少量塗装システム 2 塗装ロボット 3 ストック装置 4 移載装置 5 塗料カートリッジ 6 塗装機 7 区分室 8 装入用作業扉 9 取出し用作業扉 10 ブース壁 33 掴持手段 34 挟持手段 48 ケーシング 49 延長部材 50 区分壁 A 塗装ブース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 徹 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 (72)発明者 山口 徳恭 愛知県豊田市柿本町1丁目9番地 トリニ ティ工業株式会社内 (72)発明者 山本 高櫻 愛知県豊田市柿本町1丁目9番地 トリニ ティ工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 数多くの塗料カートリッジをストック装
    置に貯蔵するとともに、移載装置を用いて、所要の塗料
    カートリッジを該ストック装置より取り出して運搬し、
    塗装ブース内に設置された塗装ロボットまたは自動塗装
    装置の塗装機に搭載する多色少量塗装システムにおい
    て、 塗装ブースの中または外に、前記ストック装置を囲繞し
    収納する区分室を、塗装ブースの外部または内部と面す
    るように形成し、かつ、該区分室の内部と塗装ブースの
    外部とを隔てる壁に、塗装ブース外より新しい塗料カー
    トリッジの装入および回収された塗料カートリッジの取
    出しを為すための作業扉を設けてなることを特徴とす
    る、多色少量塗装システム。
  2. 【請求項2】 数多くの塗料カートリッジをストック装
    置に貯蔵するとともに、移載装置を用いて、所要の塗料
    カートリッジを該ストック装置より取り出して運搬し、
    塗装ブース内に設置された塗装ロボットまたは自動塗装
    装置の塗装機に搭載する多色少量塗装システムにおい
    て、 塗装ブースの外または中に、前記ストック装置を塗装ブ
    ースの内部または外部に面するように設置し、そして該
    ストック装置内と塗装ブースの外部または内部とを隔て
    る区分壁を、同ストック装置のケーシングによりまたは
    該ケーシングを含みて形成し、さらに、該ストック装置
    内と塗装ブースの外部とを隔てる壁に、塗装ブース外よ
    り新しい塗料カートリッジの装入および回収された塗料
    カートリッジの取出しを為すための作業扉を設けてなる
    ことを特徴とする、多色少量塗装システム。
JP9173039A 1997-06-13 1997-06-13 多色少量塗装システム Pending JPH11593A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003093932A (ja) * 2001-09-25 2003-04-02 Toyota Motor Corp 塗装システム
JP2003093931A (ja) * 2001-09-25 2003-04-02 Toyota Motor Corp 多色少量塗装システム
JP2004321983A (ja) * 2003-04-25 2004-11-18 Takubo Engineering Co Ltd 塗装にシステムに用いられる塗料カートリッジの搬送方法
JP2006334551A (ja) * 2005-06-06 2006-12-14 Trinity Ind Corp 塗料タンク交換装置

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