JPH1157392A - 排ガス処理方法および装置 - Google Patents

排ガス処理方法および装置

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JPH1157392A
JPH1157392A JP9220438A JP22043897A JPH1157392A JP H1157392 A JPH1157392 A JP H1157392A JP 9220438 A JP9220438 A JP 9220438A JP 22043897 A JP22043897 A JP 22043897A JP H1157392 A JPH1157392 A JP H1157392A
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JP
Japan
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exhaust gas
adsorbent
combustion catalyst
layer
adsorption
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Application number
JP9220438A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Ichiyanagi
宏 一柳
Satoshi Ikeda
悟志 池田
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Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
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Publication date
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  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 排ガス中の悪臭、有害成分の吸着と触媒燃焼
とを連続して行うことができ、しかも助燃料を使用せ
ず、有害成分のリークをなくした、コンパクトな排ガス
処理装置を提供する。 【解決手段】 排ガス中に含まれる悪臭または有害成分
を吸着する吸着剤層と、吸着された悪臭または有害成分
を吸着剤層より加熱脱着する手段と、脱着された有害成
分を燃焼除去する手段とを設けた排ガス処理装置におい
て、排ガスの流れ方向に沿ってその前流側に悪臭または
有害成分を吸着する吸着剤層、後流側に吸着剤層から脱
着された有害成分を燃焼除去する燃焼触媒層を配置し、
かつこの吸着−燃焼触媒層を排ガス流れ方向に直角な断
面上複数に分割し、分割した吸着−燃焼触媒層の吸着剤
層ごとに通電による加熱手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガス処理方法お
よび装置に係り、特に排ガス中の悪臭または有害成分
(以下、単に有害成分ということがある)を吸着剤で吸
着し、これを脱着し、脱着された悪臭・有害成分を触媒
燃焼により燃焼させて除去する排ガス処理方法および装
置であって、上記方法、装置に用いる吸着剤および触媒
の使用量を減らすとともに、装置のコンパクト化と使用
エネルギーの節減を可能とした排ガス処理方法および装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】化学工業等の反応工程から排出される排
ガスや、樹脂、合板、半導体等の製造工程(焼成、乾
燥、洗浄)から排出される排ガス、塗装工程の焼付け、
乾燥工程から排出される排ガス中には通常微量の悪臭成
分や有害成分が含まれている。化学工業においては、原
料の分解ガスや未収率分としての一酸化炭素、炭化水
素、酢酸などの有機酸類、アルデヒド類等がその代表的
なものとして含まれる。
【0003】樹脂等の製造工程や、塗装工程からは溶剤
として使われているトルエンやアセトン等のアルコール
系芳香族炭化水素等が排ガス中に含まれる。これら成分
を含む排ガスは、そのまま排気されると悪臭を発するこ
とや人的に有害であることなどから、公害防止の観点よ
り排気前に事前に脱臭するとともに、無害化する処理設
備が設けられている。
【0004】これらの悪臭、有害成分を含む排ガスを処
理する従来技術としては、吸着法、吸収法、燃焼酸化法
の3つに大別される処理方法がある。この中の吸着法
は、シリカゲル、アルミナゲル、ゼオライト、粘土鉱
物、活性炭等の吸着力を利用する方法である。また、吸
収法は処理対象物質の化学反応性(酸塩基反応等)を利
用する方法であり、アンモニア、アミン類等の塩基性化
合物には酸による洗浄が、また酸性のメルカプタン類に
はアルカリ洗浄が有効に用いられる。また、次亜塩素
酸、塩素、過マンガン酸カリウム等の水溶液は強い酸化
剤であり、これら水溶液を用いて吸収、酸化分解する方
法もある。
【0005】また、燃焼酸化法は直接燃焼法と触媒燃焼
法に大別される。直接燃焼法は、一般に補助燃料を用い
て排ガスを加熱し、800℃以上の温度で排ガス中の悪
臭、有害成分を燃焼し、二酸化炭素と水にする方法であ
る。触媒燃焼法は、触媒の酸化作用により500℃また
はそれ以下の比較的低温で排ガス中の悪臭、有害成分を
燃焼するものである。
【0006】これらの処理方式は、排ガスの条件や経済
性を考慮して選定されるが、吸着法は排ガス中の除去成
分が微量(ppm 以下)の場合に適しており、除去成分の
量がふえるに比例して寿命も低下し、短時間での吸着剤
の再生や交換が必要となる。また、吸着剤の再生時には
吸着した除去成分が脱着され排出されるため、後流での
除去処理が必要となる。吸収法は使用する吸収液に選択
性があるため、種類の違った除去成分を含む排ガスの処
理には向いておらず、また吸収液や排水の後処理も必要
となる。
【0007】これらのことより悪臭、有害成分の除去方
法として、燃焼酸化法による処理方法が広く採用されて
おり、最近では触媒燃焼法が直接燃焼法に較べ補助燃料
の節減や2次公害の原因となるNOxの生成がない等の
利点があるため、注目され、採用されるようになってき
た。図6は、従来技術における触媒燃焼方式の一例を示
すフロー図である。図6において、排ガスファン2によ
り吸引された排ガス1(排ガス1が加圧状態で導入され
る場合は、排ガスファン2は不要の場合もある)は、熱
交換器21に入る。熱交換器21で排ガス1は自己の燃
焼処理排ガス20との熱交換により加熱され、予熱排ガ
ス22となって触媒燃焼炉23へ導かれる。この触媒燃
焼炉23の前流には、装置起動時の予熱排ガス22の予
熱(加熱)および熱交換器21で必要温度まで加熱され
ない場合のバックアップ加熱のための助燃バーナ16を
有した排ガス予熱装置28が設けられている。
【0008】触媒燃焼炉23内には燃焼触媒層5が設け
られており、予熱排ガス22は燃焼触媒層5を通過時、
触媒の酸化作用により低温で悪臭成分、有害成分を燃焼
させ、無公害な燃焼処理排ガス20となって熱交換器2
1で排ガス1に廃熱を与え、さらにその後流で廃熱回収
装置29で熱回収されたのち、煙突24より排気25と
して大気へ放出される。
【0009】燃焼触媒層5の入口予熱温度のコントロー
ルは、燃焼触媒層5の入口の温度調節計26により助燃
料17の量をコントロール弁27により調節し、助燃バ
ーナ16の燃焼量調整により行われる。この触媒燃焼方
式の排ガス処理装置の場合、燃焼触媒層5の入口部で予
熱排ガス22中の成分に応じた燃焼触媒層5の着火温度
まで前記予熱排ガス22を予熱する必要があり、そこで
初めて燃焼触媒層5は活性化され触媒燃焼を開始する。
この予熱排ガス22の予熱温度は大略150〜400℃
程度であり、この予熱排ガス22の予熱を熱交換器21
と排ガス予熱装置28が受け持つ。排ガス予熱装置28
の助燃バーナ16は、助燃料17と燃焼空気ファン18
により空気19を供給し、気相燃焼により火炎を形成し
て予熱排ガス22を予熱する。助燃料17としてはLP
G、天然ガス、都市ガス、軽油、灯油などの良質油が使
用される。
【0010】この触媒燃焼方式は、直接燃焼法に較べ助
燃料17の低減が可能であるが、除去成分の着火温度以
上に、燃焼触媒層5を通過する全排ガスを加熱する必要
があり、大容量の排ガスの場合、運転費用にかかる助燃
料17の負担は小さいといえない。このため熱交換器2
1を設置し、排ガスの燃焼熱により燃焼触媒層5の入口
側の予熱排ガス22を加熱することで運転中の助燃料1
7の消費量を低減する等の対応がとられている。しか
し、この熱交換器21も排ガス中の除去成分の割合が比
較的多く、燃焼による温度上昇が100℃以上見込める
場合には充分な効果が発揮されるが、悪臭、有害成分に
はアンモニア、アミン類、アルデヒド類、チオール類等
のように微量(ppm 以下)含まれるだけで強い臭気を示
すものもある。従ってこれらを微量含む予熱排ガス22
の場合には、燃焼による温度上昇もほとんど期待できな
いため、熱交換器21による排ガス加熱の効果は小さ
い。
【0011】この悪臭、有害成分を微量含む予熱排ガス
22を、助燃料17の消費量を低減し、かつ効率よく処
理する方法としてアンモニア、アミン類、アルデヒド
類、チオール類等の悪臭、有害成分を含有する排ガスの
流通する煙道や配管内に、前段に耐熱性の無機質吸着剤
を、後段に燃焼用触媒層を配置し、前段の吸着剤に悪
臭、有害成分を吸着させて濃縮した後、該吸着剤を加熱
して悪臭、有害成分を脱着させ、濃度の高い有害成分と
して後段の燃焼触媒層で除去する方法であり、有害成分
を吸着した吸着剤を後段の燃焼触媒層の熱を利用して再
生加熱するため、経済性に優れ、また吸着剤と熱交換器
とを一体化することにより装置のコンパクト化を図った
ものである。
【0012】耐熱性の無機質吸着剤としてはアルミナ、
シリカ、シリカ−アルミナ、マグネシア他、各種の粘土
鉱物およびゼオライト等があげられ、比表面積が大きく
吸着容量の大きなものが使用される。また、燃焼触媒と
してはアルミナに白金やパラジウム等の貴金属、および
/またはマンガン、鉄、コバルト、銅などの卑金属を担
持したものが用いられる。
【0013】図7は吸着法と触媒燃焼法とを組合わせた
従来方式の脱臭装置の一例を示すフロー図である。脱臭
装置は、熱交換器21と一体化させた耐熱性の無機質吸
着剤層4、排ガス予熱装置28および燃焼触媒層5から
主としてなる。悪臭、有害成分を含有した排ガス1は、
排ガスファン2を経て吸着剤層4に導入される。無機質
吸着剤層4が飽和吸着状態に達する直前に、助燃バーナ
16を有する排ガス予熱装置28を起動し、燃焼触媒層
5を加熱して燃焼触媒層5が活性化し作用する温度にま
で昇温される。燃焼触媒層5の廃熱は、熱交換器21を
介して吸着剤層4に伝えられる。吸着剤層4の温度上昇
により、該吸着剤層4から脱着した悪臭物質は燃焼触媒
層5に導かれここで燃焼除去される。上記吸着剤層4
は、熱交換器21と一体化したものである。
【0014】排ガス予熱装置28は常時起動せず、耐熱
性の無機質吸着剤層4に排ガス1を通すことで、排ガス
1中の悪臭、有害成分が吸着除去され、排気25は、熱
交換器21を通って煙突24から排気される。耐熱性の
無機質吸着剤層4の加熱、脱着処理は上記吸着剤層4が
飽和吸着状態に近づいたときにのみ、排ガス予熱装置2
8の起動を行うものである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記図7の従来技術
は、前段の耐熱性の無機質吸着剤層4と、後段の燃焼触
媒層5の組合わせにより、脱着操作時のみ助燃料17を
使用するため、図6の従来技術に比べて大幅に助燃料の
消費量を低減可能とした。しかし、吸着剤層4の脱着操
作時にも悪臭、有害成分を含む排ガス1を上記吸着剤層
に供給しているため、後段の燃焼触媒層5は図6に示し
た触媒燃焼方式の場合の触媒量と同量必要であり、触媒
量の低減にはつながらなかった。また、排ガス中の悪臭
・有害成分含有割合の変動により、上記吸着剤層の飽和
状態に達するまでの時間が変わるため、吸着剤層の加熱
による脱着処理の時期の判断が難しい問題があった。
【0016】さらに、脱着操作時に上記吸着剤層4を加
熱するための排ガス予熱装置として、複雑な制御装置を
有した助燃料の燃焼システムと大きな設置スペースを占
める燃焼室が必要であった。また、加熱脱着した無機質
吸着剤層が吸着可能な温度に冷却されるまでの間、排ガ
ス予熱装置28を稼働させる必要があり、この間処理さ
れたガスは図示省略したバイパス路より煙突24に排出
するなどの操作が必要であった。
【0017】本発明の目的は、上記従来技術における問
題点を解消し、排ガス中の悪臭、有害成分の吸着と、飽
和吸着状態に近づいた吸着剤の脱着再生処理とを同時に
連続して行うことができ、かつ脱着した濃度の高い小容
量の悪臭、有害成分を少ない燃焼触媒層で有効に燃焼除
去することができ、また吸着剤層の加熱脱着のために助
燃料を使用せずに、悪臭、有害成分のリークがなく、吸
着、脱着触媒燃焼を同時に連続して行える排ガス中の有
害成分の除去方法およびコンパクトな構造の安価で維持
費の安い有害成分の除去装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願で特許請求される発明は以下のとおりである。 (1)排ガス中に含まれる悪臭、または有害成分を吸着
剤層により吸着し、該吸着した悪臭または有害成分を前
記吸着剤層から脱着し、脱着した悪臭または有害成分を
触媒燃焼によって燃焼除去する排ガス処理方法におい
て、前記排ガスの流れを複数個に分割し、分割した各排
ガスの流れに沿ってその前流側に吸着剤層、後流側に燃
焼触媒層を連通した状態(吸着−燃焼触媒層で配置し、
前記複数個に分割した排ガス流れ内の各吸着剤層をそれ
ぞれ通電により加熱することにより、悪臭または有害成
分の吸着、脱着、触媒燃焼の各工程を前記分割した排ガ
ス流れ内の吸着−燃焼触媒層ごとに行い、全体の吸着−
燃焼触媒層で、排ガスに含まれる悪臭または有害成分の
吸着、脱着、触媒燃焼の各工程を連続的に行うことを特
徴とする排ガス処理方法。
【0019】(2)排ガス中に含まれる悪臭または有害
成分を吸着する吸着剤層と、吸着された悪臭または有害
成分を吸着剤層より加熱脱着する手段と、脱着された有
害成分を燃焼除去する手段とを設けた排ガス処理装置に
おいて、前記排ガスの流れ方向に沿ってその前流側に悪
臭または有害成分を吸着する耐熱性吸着剤層、後流側に
前記吸着剤層から脱着された有害成分を燃焼除去する燃
焼触媒層を配置して吸着−燃焼触媒層を形成し、かつ該
吸着−燃焼触媒層を排ガス流れに直角な断面上2つ以上
複数に分割し、分割した吸着−燃焼触媒層の吸着剤層ご
とに通電により発熱する加熱手段を設けたことを特徴と
する排ガス処理装置。
【0020】(3)(2)において、複数に分割した各
吸着−燃焼触媒層の間に絶縁性の断熱材よりなる仕切り
を設けたことを特徴とする排ガス処理装置。 (4)(2)において、複数に分割した吸着−燃焼触媒
層ごとに吸着剤層を順次通電加熱する手段を設けたこと
を特徴とする排ガス処理装置。 (5)(2)の排ガス処理装置において、分割した吸着
−燃焼触媒層の燃焼触媒層にも通電により発熱するヒー
タ機能を内装したことを特徴とする排ガス処理装置。
【0021】(6)(5)において、吸着剤層と燃焼触
媒層を積層し、通電により発熱するヒータ機能を一体化
したことを特徴とする排ガス処理装置。 (7)排ガス中に含まれる悪臭または有害成分を排ガス
流路上流に設けた吸着剤手段により吸着し、吸着した有
害成分を該吸着剤手段から脱着し、脱着した有害成分を
前記吸着剤手段の後流に設けた燃焼触媒手段により燃焼
除去する排ガス処理方法において、前記吸着剤手段と前
記燃焼触媒手段を連通状態とした吸着−燃焼触媒手段を
排ガス流れに直角方向断面上に2以上複数に分割して配
置し、分割された各吸着−燃焼触媒手段に排ガスをそれ
ぞれ分流させるとともに、分割された前記吸着剤手段を
所定の時間ずらせて通電加熱手段により加熱して有害ガ
スを脱着し、通電加熱中の吸着剤手段に流入する排ガス
流量を非加熱時よりも減少させ、その減少分を他の非加
熱吸着剤手段に流入させ、前記脱着した有害ガスを排ガ
スとともに下流の燃焼触媒手段に供給して燃焼すること
を特徴とする排ガス処理方法。
【0022】(8)(7)において、連通状態とした吸
着−燃焼触媒手段の吸着剤手段加熱時に燃焼触媒手段を
加熱するようにしたことを特徴とする排ガス処理方法。
【0023】
【発明の実施の形態】図1および図2は、本発明の一実
施例である排ガス処理装置の構造を示す説明図であり、
図2は図1のII−II線矢視方向視図であり、耐熱性の無
機質吸着剤層4と燃焼触媒層5を上部から見た図であ
る。図において、排ガスファン2により吸引された排ガ
ス1(排ガス1が必要加圧状態で導入される場合は排ガ
スファン2は不要となることもある)は、耐熱性無機質
吸着剤層4と燃焼触媒層5を内装する反応容器3の排ガ
ス流路12に導入される。吸着剤層4と燃焼触媒層5を
内装する反応容器3には前段に耐熱性の無機質吸着剤層
4、後段に燃焼触媒層5が配置されており、耐熱性の無
機質吸着剤層4と燃焼触媒層5は連通されており、平面
上複数に分割されている(図1では6分割の例を示
す)。また、分割された耐熱性の無機質吸着剤層4の各
々は絶縁性断熱材6により仕切られており、端部にはそ
れぞれ電極10が取付けられており、電源ケーブル11
がつながっている。
【0024】吸着剤層4と燃焼触媒層5を内装する反応
容器3に導入された排ガス1は、上記吸着剤層4を通過
する際に、排ガス1中の悪臭、有害成分が吸着される。
耐熱性の無機質吸着剤層4を通過して浄化された排ガス
1は燃焼触媒層5を通って処理排ガス流路13から処理
排ガス7として系外へ排出される。一方、分割された耐
熱性の無機質吸着剤層4の1個所は、電源装置8から通
電コントロールユニット9を通って電極10から電気が
供給されており、通電された耐熱性の無機質吸着剤層4
は発熱して加熱され、上記吸着剤層4を通過する排ガス
1は加熱される。加熱された上記吸着剤層4は、通過す
る排ガス1により吸着されている悪臭、有害成分を脱離
放出し、高濃度の悪臭、有害成分を含有した加熱された
排ガス1として、後段の燃焼触媒層5へ導入される。前
記排ガス1は燃焼触媒層5を通過する時に、触媒の酸化
作用により比較的低温で悪臭、有害成分が燃焼され、処
理排ガス流路13で、吸着により浄化された処理排ガス
7と一緒に処理排ガス7として系外へ排出される。
【0025】通電されて加熱脱離完了した耐熱性の無機
質吸着剤層4は、通電コントロールユニット9により自
動的に電源が切られ、次の分割区域にある耐熱性の無機
質吸着剤層4へ電源が切り替えられ、通電された耐熱性
の無機質吸着剤層4が発熱し、加熱脱離操作に入る。こ
うして順次通電コントロールユニット9によって自動的
に電源が切り替えられ、加熱脱離操作が繰返される。
【0026】加熱脱離が完了して電源が切られた耐熱性
の無機質吸着剤層4は、冷却されて再び排ガス1中の悪
臭、有害成分を吸着する。図3は耐熱性の無機質吸着剤
層4の断面を部分的に拡大した模式図である。図3にお
いて、耐熱性の無機質吸着剤層4はクロムやアルミニウ
ムの合金またはステンレス材を使用した導電性メタル基
材15の表面に、シリカ、アルミナ、ゼオライト、粘土
鉱物などの無機質吸着剤14をコートしたもので、導電
性メタル基材15が発熱し、ヒータ機能を発揮するもの
である。
【0027】図4は、本発明の他の実施例を示す排ガス
処理装置の構造を示す説明図である。図4において、各
部の構成、動作は図1および2と同じであるが、燃焼触
媒層5に電極10を設け、分割された耐熱性の無機質吸
着剤層4の1個所が、電源装置8から通電コントロール
ユニット9を通って電極10から電源が供給されて加熱
再生する際に、対応する燃焼触媒層5を同時に加熱して
排ガス1の加熱燃焼をタイムロスなく助けるものであ
る。
【0028】図5は、本発明の別の実施例を示す排ガス
処理装置の構造を示す説明図である。図5において、各
部の構成、動作は図1および2と同じであるが、耐熱性
の無機質吸着剤層4と燃焼触媒層5を積層し、ヒータ機
能を一体化したものである。これによりヒータ機能の電
極の数を削減できる。
【0029】本実施例によれば、吸着−燃焼触媒層を平
面上で複数に分割し、分割した吸着剤層に各々単独で自
己発熱できるヒータ機能を設けたことにより、排ガス中
の悪臭、有害成分の吸着除去と、吸着剤の吸着再生処理
とを同時に連続して行うことができる。また、脱着用に
排ガスの一部を使用するため、別な空気源が必要なく、
さらに脱離操作に助燃料が必要ないため排ガス予熱装置
も必要なくなる。
【0030】本実施例では図7に示した従来技術に比ら
べ、吸着剤層4に使用する吸着剤量を大幅に減らすこと
ができる。図7の従来技術においては、例えば吸着剤層
4が有害ガスを吸着し飽和するまでの吸着作動時間を数
日間〜数週間とした場合、その脱着再生時間は数時間〜
十数時間程度になると考えられ、排ガス吸着稼働時間を
長くとるためには多量の吸着剤を装着する必要がある。
一方、図1および2の本願発明においては、吸着剤層4
の分割された一部区画のみを順次脱着再生して再稼働さ
せているので、吸着し飽和するまでの吸着作動時間を1
日〜数時間程度に設定可能であり、吸着剤使用量も上記
時間に対応する量であればよく、吸着剤使用量を従来技
術に比べて大幅に減らすことができる。
【0031】また、本実施例では図7に示した従来技術
に比べ、燃焼触媒量を大幅に減らすことができる(約1
/2程度)。燃焼触媒層5に装着する触媒量は、そこを
通過する排ガス量によって決まる。本発明においては、
吸着剤層4の加熱脱着は分割された小区画の吸着剤層に
対して行われており、その際にはその脱着操作を行って
いる分割区画については排ガスの通過抵抗は2倍以上に
上昇する。このため脱着操作部の排ガス通過量は減り、
この減少分は他の吸着稼働中の吸着部に流れることにな
る。したがって、脱着操作を行っている吸着部に連通す
る燃焼触媒層には、吸着作動時の1/2程度の排ガス流
量しか流れないことになる。なお、吸着剤層から脱離す
る有害・悪臭ガスの量は排ガス量に較べれば微々たる量
である。以上述べたことより脱着された有害ガスを燃焼
させるための燃焼触媒量は、従来技術に比較して大幅に
減少させることができる。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、有害ガスを吸着し脱着
する吸着剤部を複数区域に分割し、分割区域ごとに順次
脱着再生を行っているので、装置全体では連続して有害
ガス除去作動を行うことができる。また、用いる吸着剤
および燃焼触媒量を大幅に減らすことができるととも
に、装置のコンパクト化、使用エネルギーの節減ができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である排ガス処理装置の構造
を示す説明図。
【図2】図1のII−II線矢視方向視図。
【図3】耐熱性の無機質吸着剤層の断面を部分的に拡大
した模式図。
【図4】本発明の他の実施例を示す排ガス処理装置の構
造を示す説明図。
【図5】本発明の別の実施例を示す排ガス処理装置の構
造を示す説明図。
【図6】従来技術における触媒燃焼方式の一例を示すフ
ロー図。
【図7】従来技術による吸着法と触媒燃焼法とを組合わ
せた方式の脱臭装置の一例を示す図。
【符号の説明】
1…排ガス、2…排ガスファン、3…反応容器、4…耐
熱性無機質吸着剤層、5…燃焼触媒層、6…絶縁性断絶
材、7…処理排ガス、8…電源装置、9…通電コントロ
ールユニット、10…電極、11…電源ケーブル、12
…排ガス流路、13…処理排ガス流路、14…無機質吸
着剤、15…導電性メタル基材、16…助燃バーナ、1
7…助燃料、18…燃焼空気ファン、19…空気、20
…燃焼処理排ガス、21…熱交換器、22…予熱排ガ
ス、23…触媒燃焼炉、24…煙突、25…排気、26
…温度調節計、27…コントロール弁、28…排ガス予
熱装置、29…廃熱回収装置、30…バイパス路。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排ガス中に含まれる悪臭、または有害成
    分を吸着剤層により吸着し、該吸着した悪臭または有害
    成分を前記吸着剤層から脱着し、脱着した悪臭または有
    害成分を触媒燃焼によって燃焼除去する排ガス処理方法
    において、前記排ガスの流れを複数個に分割し、分割し
    た各排ガスの流れに沿ってその前流側に吸着剤層、後流
    側に燃焼触媒層を連通した状態(吸着−燃焼触媒層で配
    置し、前記複数個に分割した排ガス流れ内の各吸着剤層
    をそれぞれ通電により加熱することにより、悪臭または
    有害成分の吸着、脱着、触媒燃焼の各工程を前記分割し
    た排ガス流れ内の吸着−燃焼触媒層ごとに行い、全体の
    吸着−燃焼触媒層で、排ガスに含まれる悪臭または有害
    成分の吸着、脱着、触媒燃焼の各工程を連続的に行うこ
    とを特徴とする排ガス処理方法。
  2. 【請求項2】 排ガス中に含まれる悪臭または有害成分
    を吸着する吸着剤層と、吸着された悪臭または有害成分
    を吸着剤層より加熱脱着する手段と、脱着された有害成
    分を燃焼除去する手段とを設けた排ガス処理装置におい
    て、前記排ガスの流れ方向に沿ってその前流側に悪臭ま
    たは有害成分を吸着する耐熱性吸着剤層、後流側に前記
    吸着剤層から脱着された有害成分を燃焼除去する燃焼触
    媒層を配置して吸着−燃焼触媒層を形成し、かつ該吸着
    −燃焼触媒層を排ガス流れに直角な断面上2つ以上複数
    に分割し、分割した吸着−燃焼触媒層の吸着剤層ごとに
    通電により発熱する加熱手段を設けたことを特徴とする
    排ガス処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、複数に分割した各吸
    着−燃焼触媒層の間に絶縁性の断熱材よりなる仕切りを
    設けたことを特徴とする排ガス処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、複数に分割した吸着
    −燃焼触媒層ごとに吸着剤層を順次通電加熱する手段を
    設けたことを特徴とする排ガス処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項2の排ガス処理装置において、分
    割した吸着−燃焼触媒層の燃焼触媒層にも通電により発
    熱するヒータ機能を内装したことを特徴とする排ガス処
    理装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、吸着剤層と燃焼触媒
    層を積層し、通電により発熱するヒータ機能を一体化し
    たことを特徴とする排ガス処理装置。
  7. 【請求項7】 排ガス中に含まれる悪臭または有害成分
    を排ガス流路上流に設けた吸着剤手段により吸着し、吸
    着した有害成分を該吸着剤手段から脱着し、脱着した有
    害成分を前記吸着剤手段の後流に設けた燃焼触媒手段に
    より燃焼除去する排ガス処理方法において、前記吸着剤
    手段と前記燃焼触媒手段を連通状態とした吸着−燃焼触
    媒手段を排ガス流れに直角方向断面上に2以上複数に分
    割して配置し、分割された各吸着−燃焼触媒手段に排ガ
    スをそれぞれ分流させるとともに、分割された前記吸着
    剤手段を所定の時間ずらせて通電加熱手段により加熱し
    て有害ガスを脱着し、通電加熱中の吸着剤手段に流入す
    る排ガス流量を非加熱時よりも減少させ、その減少分を
    他の非加熱吸着剤手段に流入させ、前記脱着した有害ガ
    スを排ガスとともに下流の燃焼触媒手段に供給して燃焼
    することを特徴とする排ガス処理方法。
  8. 【請求項8】 請求項7において、連通状態とした吸着
    −燃焼触媒手段の吸着剤手段加熱時に燃焼触媒手段を加
    熱するようにしたことを特徴とする排ガス処理方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101250940B1 (ko) * 2009-05-04 2013-04-04 주식회사 엔바이온 악취 및 휘발성유기화합물 동시 처리시스템
JP2013255906A (ja) * 2012-06-14 2013-12-26 Showa:Kk 光触媒材料による土壌汚染水の処理方法

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