JPH1156761A - 内視鏡用可撓管 - Google Patents

内視鏡用可撓管

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JPH1156761A
JPH1156761A JP9226444A JP22644497A JPH1156761A JP H1156761 A JPH1156761 A JP H1156761A JP 9226444 A JP9226444 A JP 9226444A JP 22644497 A JP22644497 A JP 22644497A JP H1156761 A JPH1156761 A JP H1156761A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的とするところは酸化系消毒剤に対
しての耐薬品性の優れた内視鏡用可撓管を提供すること
にある。 【解決手段】内視鏡1の可撓管外皮14を、基体14a
とコーティング層14bとから構成し、コーティング層
14bを形成するためのコーティング液にはコーティン
グ層14b自体を形成するコーティング剤と前記基体を
溶解可能な成分とを含有させ、前記基体14aの所望部
分にコーティング液を塗布し、これを硬化させて、コー
ティング層14bを形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内視鏡用可撓管に
係わり、特に内視鏡の挿入部やライトガイドケーブル等
に用いられる可撓管の外皮を改良した内視鏡用可撓管に
関する。
【0002】
【従来の技術】内視鏡では挿入部を、十二指腸、小腸、
大腸のような体腔の深部まで挿入するが、その際の挿入
性を良くし、患者に与える苦痛を和らげるために、挿入
部の大部分が可撓管(蛇管)によって構成され、かつ可
撓管の外皮は非透水性樹脂により形成されている。ま
た、内視鏡は繰り返し使用され、その使用のつど消毒す
る必要があることからその可撓管の外皮は特に耐薬品性
の良好な材料で構成する必要があった。
【0003】かかる要求を満たす内視鏡として、特開平
2−283346号公報において提案されたものがあ
る。この内視鏡の可撓管外皮は弾発性の良好なポリエス
テル系樹脂からなる内層と、耐薬品性及び耐摩耗性の良
好なポリウレタン系樹脂からなる外層の2層により形成
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近、従前、多く使用
されてきたグルタルアルデヒド系の消毒液に代わり、多
種多様な消毒剤が使用されるようになってきており、短
時間に高度な消毒を行うことができる等の理由から、中
でも過酸化水素水や高濃度酢酸のような酸化系消毒剤が
現場の主流となりつつある。しかし、特開平2−283
346号公報において提案された内視鏡の可撓管外皮で
はこれら酸化系消毒剤に対しての十分な耐薬品性が得ら
れていない。
【0005】また、可撓管外皮の外表面に芳香族系コー
ティング剤のみによるコーティング層を設けることも考
えられる。確かに、この種のコーティング層は従来の消
毒剤に対しては高い耐薬品性を有しているが、酸化系消
毒剤に対してはコーティング層の剥がれ、浮き等の不具
合があり、十分な耐薬品性が得られないことがわかっ
た。本発明は、このような事情の下になされてもので、
その目的とするところは酸化系消毒剤に対しての耐薬品
性の優れた内視鏡用可撓管を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】本発明は、内
視鏡の可撓管外皮を、基体とコーティング層とから構成
し、コーティング層を形成するためのコーティング液に
はコーティング層自体を形成するコーティング剤と前記
基体を溶解可能な成分とを含有させ、前記基体の所望部
分にコーティング液を塗布し、これを硬化させて、コー
ティング層を形成したことを特徴とする内視鏡用可撓管
を提供する。
【0007】内視鏡に用いられる可撓管基体は熱可塑性
樹脂として、ポリスチレン系、ポリエチレン系、ポリプ
ロピレン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリア
ミド系、ポリ塩化ビニル系、フッ素系樹脂等の単独もし
くはこれらの混合物が一般的に使用される。
【0008】コーティング剤は、ウレタン系コーティン
グ剤、エポキシ系コーティング剤、アクリル系コーティ
ング等の脂肪族系コーティング剤、芳香族系ウレタンプ
レポリマーからなる芳香族系コーティング剤等が使用さ
れる。
【0009】前記熱可塑性樹脂を溶解可能な成分は、ト
ルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族系溶剤、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、エチルアルコール、メチルアルコー
ル等の脂肪族系溶剤、メチルグリコールアセテート、エ
チルグリコールアセテート、DMF(ジメチルフォルム
アミド)、MEK(メチルエチルケトン)、MIBK
(メチルイソブチルケトン)、シクロヘキサノン、メチ
レンクロリド、IPA(イソプロピルアルコール)、ア
ノン、酢酸セルソルブ、THF(テトラヒドロフラン)
等である。
【0010】内視鏡は、通常、可撓管、湾曲部、及びこ
れらを接続する接続部より構成され、本発明の内視鏡で
は、これら全ての外表面を前記コーティング層で被覆し
てもよいが、これらのうちの1つまたは2つの外表面を
前記コーティング層で被覆してもよい。また、これらの
全ての外表面を同材質のコーティング層で被覆してもよ
いが、それぞれ異なる材質のコーティング層で被覆して
もよい。
【0011】(作用)本発明の内視鏡用可撓管では、コ
ーティング液に基体を溶解可能な成分を含有させ、その
コーティング液に可撓管を浸漬させ、コーティング層を
形成させることで、基体表面の一部がコーティング層に
融解した状態になり、基体とコーティング層とが一体と
なり、密着強度の強固なコーティング層が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。図1はその一実施形態に係る
内視鏡全体の概略的な構成を示す斜視図であり、図2は
内視鏡用可撓管の縦断面図である。
【0013】図1において示す如く、内視鏡1はファイ
バースコープ形式のものであって、これは、操作部本体
2と、体腔内挿入部3と、ライトガイドケーブル4とを
備える。前記体腔内挿入部3は操作部本体2側から先端
側へ順に可撓管5、湾曲部6、先端構成部7が連設され
て構成されている。前記湾曲部6は前記操作部本体2に
設けられた湾曲操作ノブ8による遠隔的操作によって、
所望の向きに湾曲させられるようになっている。前記ラ
イトガイドケーブル4の延出側端には図示しない光源装
置に接続されるコネクター部9が連設されている。コネ
クター部9には機種を示す表示プレート10が取り付け
られている。
【0014】次に、図2を参照して体腔内挿入部3の可
撓管5の構造を説明する。可撓管5は、最も内側に位置
して弾性帯状板をスパイラル状に巻回してなるフレック
ス(螺旋管)12を設け、このフレックス12の外周
に、金属細線、或いは金属細線と合成樹脂繊維で編組さ
れたブレード(網管)13を被嵌し、さらに、ブレード
13の外周に、可撓性を有する外皮14を順次積層して
構成される。外皮14は内層としての厚めの基体14a
と外層としてのコーティング層14bの2重層のものに
形成されている。
【0015】体腔内挿入部3の湾曲部6は複数の湾曲駒
16の外周に、ブレード17を被嵌し、さらに、そのブ
レード17の外周に柔軟な外皮18を積層して構成され
る。可撓管5と湾曲部6とは最後端の湾曲駒16と、可
撓管5のフレックス12とブレード13の先端部分を接
続する接続口金19を介して接続されている。
【0016】また、可撓管5の外皮14と湾曲部6の外
皮18は各端縁が突き当てられると共に、両端部にわた
り糸21が密に巻き付けられる。糸21には接着剤22
が塗布され、気密的に固められている。この積層した外
皮14にあってはその内層14aの先端縁が湾曲部6の
外皮18の後端縁に突き当てられて同じく糸21及び接
着剤22で固められ、その外周に外層14bが被せられ
るように形成されている。
【0017】以下、前記可撓管5の外皮14についての
種々の実施例を説明する。 (第1の実施例) (構成)図2で示す如く、可撓管5の外皮14は基層と
しての基体(基材)14aと、外層としてのコーティン
グ層14bによって形成されている。基体14aは熱可
塑性樹脂より、例えば押し出し成形等で形成されてい
る。この基体14aの外表面は加熱により平滑化されて
いる。前記基体14aを形成する熱可塑性樹脂は加熱に
よる溶融と冷却による固化が可逆的に生じ、かつ有機溶
剤による溶解と前記有機溶剤の揮発にともなう固化が可
逆的に生じる樹脂よりなる。
【0018】上述のように構成された可撓管5の外表面
となるコーティング層14bを形成するためのコーティ
ング液はコーティング剤として脂肪族系ウレタンコーテ
ィング剤と、前記基体14aを溶解する成分としてTH
F(テトラヒドロフラン)とを混合したものである。
【0019】可撓管5の外表面となるコーティング層1
4bは基体14aまで形成した可撓管5を前記コーティ
ング液中に浸漬して基体14aの外表面をコーティング
し、常温乾燥後、乾燥炉、赤外線炉、遠赤外線炉等に入
れて加熱硬化させて形成されている。
【0020】(作用)コーティング液中に基体14aま
で形成した可撓管5を浸漬してコーティングする際、コ
ーティング液中に含まれているTHFの基体溶解成分が
基体14aの表面を溶解する。すると、溶解した基体1
4aがコーティング層14b中に食い込んだ状態にな
る。
【0021】前記の如く基体14aの表面がコーティン
グ層14b中に一部溶解して一体的な状態になるため、
基体14aとコーティング層14bとの密着強度の強
い,コーティング層14bが得られる。
【0022】(効果)本実施例によると、基体14aと
の密着強度の強いコーティング層14bが得られるた
め、酸化系消毒剤に対して、その外表面のコーティング
層14bが剥がれ、浮き等が生じず、耐薬品性が向上
し、また、基体14aの外表面は加熱により平滑化され
ているため、滑り性に富んだ体腔内挿入部3を有する内
視鏡1を得ることができる。その他、コーティング液に
粘度調整剤、硬化促進剤、架橋剤等を混合しても良い。
【0023】<第2実施例> (構成)基本的な内視鏡1の構成は第1実施例と同様で
あり、可撓管5の外皮14は以下の如く形成される。基
体14aは熱可塑性樹脂を用いて押し出し成形によりチ
ューブを成形し、その後、このチューブ内にフレックス
12とブレード13が挿入され、ブレード13の外周面
にはチューブ状の基体14aが形成される。
【0024】ここで、基体14aまで形成された可撓管
5を、酢酸エチル、MEK(メチルエチルケトン)、T
HFのブレンド溶液中に浸漬する、すると、基体14a
の外表面部分が溶解されて、基体14aの外表面は平滑
な表面に形成される。このコーティング層14bを形成
するコーティング液としてはコーティング剤として芳香
族系コーティング剤と、前記基体14aを溶解する成分
として酢酸エチル、MEK、THFとを混合したものと
する。
【0025】基体14aまで形成された可撓管5を前記
コーティング液中に浸漬してコーティングした後、常温
乾燥し、この後、乾燥炉、赤外線炉、遠赤外線炉等に入
れて加熱硬化させる。
【0026】(作用)第1実施例と同じである。(効
果)第1実施例と同じである。
【0027】<第3実施例> (構成)基本的な内視鏡1の構成は第1実施例と同じで
あり、可撓管5の外皮14のコーティング層14bが以
下の如く形成される。
【0028】コーティング層14bを形成するコーティ
ング液は基体14aを溶解する成分としてMEK、トル
エン、酢酸エチル、THFをブレンドした溶液と、コー
ティング剤として前記基体14aと全く同じ樹脂とを混
合する。また、前記コーティング液中の樹脂を硬化させ
るイソシアネート変性ポリマーのTDI(トリレンジイ
ソシアネート)化合物を混合する。さらに、前記コーテ
ィング液に、ポリエチレングリコールの親水性ポリマー
を添加し、コーティング液とする。
【0029】前記コーティング液中に、基体14aまで
形成した可撓管5を浸漬コーティングし、これを常温乾
燥し、この後、乾燥炉、赤外線炉、遠赤外線炉等に入れ
て加熱硬化させる。
【0030】(作用)第1実施例と同じであり、さらに
親水性ポリマーが基体表面に3次元架橋されて一体的な
状態になるために、基体14aとの密着強度の強い、コ
ーティング層14bが得られる。 (効果)第1実施例と同じであり、さらに親水性ポリマ
ーにより滑り性り性に富んだ内視鏡を得ることができ
る。
【0031】<第4実施例> (構成)基本的な内視鏡の構成は第1実施例と同じであ
り、可撓管5の外皮14のコーティング層14bが以下
の如く形成される。コーティング層14bを形成するコ
ーティング液はそのコーティング層14bを形成する脂
肪族系コーティング剤と、基体14aを溶融する成分と
してTHFと、基体14aとコーティング層14bを3
次元架橋させる硬化剤としてポリイソシアネート型硬化
剤とをブレンドしたものである。
【0032】前記硬化剤は基体の各樹脂に対して以下の
ものがある。熱による硬化剤はポリスチレン系、ポリエ
チレン系、ポリプロピレン系は有機過酸化物である。ポ
リエステル系は有機過酸化物、ビニルモノマー等であ
る。ポリウレタン系はポリイソシアネート型硬化剤、イ
ソシアネート変性ポリマー型硬化剤、イソシアネートポ
リオール型硬化剤、ブロックイソシアネート型硬化剤と
有機過酸化物である。ポリアミド系はビニルモノマー、
メラミン樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂であ
る。ポリ塩化ビニル系は有機過酸化物である。フッ素系
プラスチックは有機過酸化物である。
【0033】湿気による硬化剤は、ポリエチレン系とポ
リプロピレン系はシラン化合物である。ポリウレタン系
は湿気硬化型イソシアネート型硬化剤である。光による
硬化剤はポリエステル系、ポリウレタン系、ポリアミド
系、ポリ塩化ビニル系に対してアクリルオリゴマーと光
増感剤である。
【0034】(作用)第1実施例と同じであり、さらに
硬化剤により基体14aと、コーティング層14bとが
3次元架橋され、基体14aに、コーティング層14b
が一体化された密着強度の強いコーティング層14bが
得られる。
【0035】(効果)第1実施例と同じである。尚、本
発明の内視鏡ではファイバースコープのものに限らず、
CCD等により画像伝送するビデオスコープであっても
よい。また、前述した実施形態では体腔内挿入部の可撓
管について述べたが、本発明はライトガイドケーブルの
可撓管にも適用しても良い。
【0036】[付記] 1.可撓管を有し、その可撓管外皮は、基体と、コーテ
ィング層とから構成されており、前記基体は加熱による
溶融と冷却による固化が可逆的に生じ、かつ有機溶剤に
よる溶解と前記有機溶剤の揮発にともなう固化が可逆的
に生じる熱可塑性樹脂よりなる内視鏡用可撓管におい
て、前記コーティング層を形成するためのコーティング
液はコーティング層自体を形成するコーティング剤と、
前記基体を溶解可能な成分と、前記コーティング剤を硬
化させる硬化剤とから構成され、前記基体の所望部分に
前記コーティング液を塗布し、硬化させたことを特徴と
する内視鏡用可撓管。
【0037】2.前記基体は熱可塑性樹脂チューブによ
り形成されたことを特徴とする第1項に記載の内視鏡用
可撓管。 3.前記基体は熱可塑性樹脂を押し出し成形により可撓
管のブレードの表面に被覆したことを特徴とする第1項
に記載の内視鏡用可撓管。 4.前記コーティング剤が脂肪族系プレポリマーを含む
コーティング剤であることを特徴とする第1項に記載の
内視鏡用可撓管。
【0038】5.前記コーティング剤が芳香族系プレポ
リマーを含むコーティング剤であることを特徴とする第
1項に記載の内視鏡用可撓管。 6.前記コーティング剤が前記基体と全く同じ樹脂であ
ることを特徴とする第1項に記載の内視鏡用可撓管。 7.前記硬化剤は熱硬化または湿気硬化または光硬化す
る硬化剤であり、前記コーティング液に1種類または複
数種類のものを含有せしめたことを特徴とする第1項に
記載の内視鏡用可撓管。
【0039】8.加熱により溶融または有機溶剤の溶解
により前記基体の外表面を平滑化させたことを特徴とす
る第1項に記載の内視鏡用可撓管。 9.前記コーティング液に、親水性ポリマーまたは親水
性モノマーと熱硬化、湿気硬化、光硬化する硬化剤を含
有させ、前記基体の所望部分に塗布し、前記コーティン
グ剤と3次元架橋させたことを特徴とする第1項に記載
の内視鏡用可撓管。
【0040】第8〜9項の親水性ポリマーとしては、ア
クリルポリマー(ポリアクリルアシド、ポリアクリルニ
トル)、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレンオ
キシド(ポリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル等のポリエチレンオキサイド)、ポリビニルアルコー
ル、ポリ(N−ビニルピロリドン)等がある(プラスチ
ックVol146.No7参照)。
【0041】(第8〜9項の発明の従来技術)医療用の
内視鏡の可撓管の外皮や湾曲管の外皮などをゴムで形成
した場合には患者の体腔内に挿入される可撓管の滑りが
悪いために体腔内への挿入作業が困難になるおそれがあ
る。さらに、ゴムで形成された内視鏡の可撓管外皮・湾
曲管外皮などの表面には体内汚物等が多く付着し、内視
鏡が汚染されやすくなるおそれもある。そこで、例え
ば、特開平6−197861号公報には内視鏡に用いら
れる可撓管外皮・湾曲管外皮等のゴム性部品の外表面部
分の加硫度を前記外表面部分以外の部分の加硫度より高
くしてゴム製部品の外表面を硬くすることにより、患者
の体腔内に挿入される可撓管の滑り性を高め、かつゴム
製部品の外表面部分への体腔内汚物等の付着現象を防止
しようとする技術が示されている。
【0042】(第8〜9項の従来技術の欠点)高分子成
形材料は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ゴムに分類さ
れる。ここで、熱可塑性樹脂は熱や溶剤により可逆的に
溶融、もしくは溶解と固化を示す。しかし、熱硬化性樹
脂、ゴムは熱により、不可逆的に溶解から固化を示し、
その後、加熱しても溶融することはない。さらに、溶剤
に対しても膨潤するが溶解はしない。また、熱硬化した
樹脂製部品は表面の滑りが良くて表面に非粘着性がある
が、硬度が高く、柔軟性がない。これに対して加硫した
ゴム製部品は表面の滑りが悪くて粘着性がある。なお、
硬いゴムを使用すれば表面の滑り性や、粘着性が改善さ
れるが、この場合にはゴム製部品全体が硬くなって柔軟
性がなくなる。以上の通り、加硫したゴム製部品を可撓
管外皮・湾曲管外皮等に使用した場合には、可撓管外皮
・湾曲管外皮などの部品の外表面の滑り性が悪くなり、
非粘着性が良くならない問題がある。
【0043】(第8〜9項の目的)第8〜9項の発明は
このような事情のもとになされ、可撓管の外表面の滑り
性と、非粘着性を向上させ、体腔内への挿入性の優れた
内視鏡用可撓管を提供することを目的とする。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、基
体との密着強度の強いコーティング層が得られ、優れた
耐薬品性を有し、かつ優れた滑り性を有する内視鏡用可
撓管が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る内視鏡全体の概略的
な構成を示す斜視図。
【図2】前記内視鏡の可撓管付近の縦断面図。
【符号の説明】
1…内視鏡、2…操作部本体、3…体腔内挿入部、4…
ライトガイドケーブル5…可撓管、6…湾曲部、7…先
端構成部、8…湾曲操作ノブ、9…コネクター部、12
…フレックス(螺旋管)、13…ブレード(網管)、1
4…外皮、14a…基体、14b…コーティング層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内視鏡の可撓管外皮を、基体とコーティン
    グ層とから構成し、コーティング層を形成するためのコ
    ーティング液にはコーティング層自体を形成するコーテ
    ィング剤と前記基体を溶解可能な成分とを含有させ、前
    記基体の所望部分にコーティング液を塗布し、これを硬
    化させて、コーティング層を形成したことを特徴とする
    内視鏡用可撓管。
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