JPH1152862A - 感熱記録用粘着ラベル - Google Patents

感熱記録用粘着ラベル

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JPH1152862A
JPH1152862A JP9210889A JP21088997A JPH1152862A JP H1152862 A JPH1152862 A JP H1152862A JP 9210889 A JP9210889 A JP 9210889A JP 21088997 A JP21088997 A JP 21088997A JP H1152862 A JPH1152862 A JP H1152862A
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JP
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pressure
layer
heat
sensitive adhesive
sensitive
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JP9210889A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Tsukada
力 塚田
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Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】剥離紙が不要な感熱記録用粘着ラベルであり、
且つ、剥離力が安定して軽く、粘着特性に優れ、且つ、
感熱記録用紙としての記録特性に優れた粘着ラベルを提
供することにある。 【解決手段】支持体の表面側に塩基性染料と呈色剤を含
有する感熱記録層、次いで剥離剤層を設け、裏面側に粘
着剤層が設けられている感熱記録用粘着ラベルにおい
て、該剥離剤層が、エポキシ基を含有するポリシロキサ
ン、1−プロペニルエーテル基を含有するポリシロキサ
ン、ビニルエーテル基を有するポリシロキサンから選ば
れる少なくとも1種以上のポリシロキサンを用い、放射
線照射により重合し、硬化させた剥離剤層であり、且つ
該粘着剤層が、主成分として、ガラス転移温度が−60
℃〜−20℃であるスチレン−ブタジエン−アクリル系
共重合体ラテックスを塗布乾燥した粘着剤層である感熱
記録用粘着ラベル。特に好ましくは、前記粘着剤層を構
成するスチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体ラテ
ックスのゲル含有量が30〜100%である感熱記録用
粘着ラベル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無色ないしは淡色の
塩基性染料と呈色剤との発色反応を利用した感熱記録用
粘着ラベルに関し、詳しくは剥離紙が不要な感熱記録用
粘着ラベルであって、粘着特性、特に低温下での粘着特
性、およびポリエチレン等の非極性面への接着性に優
れ、また感熱記録用紙としての記録特性にも優れた粘着
ラベルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】粘着ラベルは、ラベル、シール、ステッ
カー、ワッペン等として商業用、事務用、家庭用など広
範囲な用途に使用されている。この粘着ラベルは、一般
的に表面基材、粘着剤、剥離紙が積層して構成されるも
のである。剥離紙としては、グラシン紙のような高密度
紙、クレーコート紙、ポリエチレンラミネート紙等の剥
離紙用原紙にシリコーン化合物やフッ素化合物等の剥離
剤を塗布したものが使用されている。
【0003】粘着剤には溶剤型粘着剤、エマルジョン型
粘着剤、ホットメルト型粘着剤等が用いられている。ま
た、表面基材には、上質紙、クラフト紙、アート紙、コ
ート紙、キャスト塗被紙、感熱記録用紙、インクジェッ
ト記録用紙、熱転写受像用紙等の紙基材や、フィルム、
合成紙、金属フォイル等のシート状物が用いられる。
【0004】一方、上記表面基材として用いられる感熱
記録用紙は、無色ないしは淡色の塩基性染料と有機また
は無機の呈色剤との発色反応を利用し、熱によって発色
物質を溶融接触させて記録像を得るように、その両者を
含有する記録層を支持体上に設けてなり、従来より良く
知られている。
【0005】この感熱記録用紙は比較的安価であり、ま
た記録機器がコンパクトで、かつその保守も容易なため
ファクシミリや各種計算機器等の記録媒体としてのみな
らず幅広い分野において使用されている。例えば、小売
店等のPOS(point of sales)システ
ム化の拡大に伴ってバーコード印字用粘着ラベルとして
使用されるケースが増大している。
【0006】感熱記録用粘着ラベルは、一般に感熱記録
用紙の裏面に粘着剤層を設け、次に剥離シートが設けら
れているが、以下の様な問題点を持っている。まず、排
出した剥離シートの問題である。具体的にはラベルプリ
ンターで記録してラベルを被着体に貼り付けた後に大量
の剥離シートが排出される。この剥離シートは、ラベリ
ング作業の邪魔になるだけでなく、剥離シートを通常の
古紙回収設備で再生パルプ化処理を行うことができない
ため、焼却処分や埋め立て処分されているのが現状であ
る。
【0007】つぎに使用に際し、不必要となる剥離シー
トがあるためにラベルの巻長さが短くなるという問題で
ある。一般の感熱記録用粘着ラベルは感熱記録用紙と粘
着剤、剥離シートが積層されて紙厚が厚くなるため、ラ
ベルプリンター内に内蔵できる感熱記録用粘着ラベルの
巻き長さが限られ、ラベルプリンターを大型化するかま
たは頻繁に感熱記録用粘着ラベルのロールを取り替えな
ければならないという問題もある。
【0008】上記剥離シートの廃棄等の問題から、剥離
シートを感熱記録用粘着ラベルから除去することが考え
られ、このことに関し、感熱記録用粘着ラベル上に剥離
剤層を設け、テープ状に仕上げる方法(特公平4−15
110号公報)等の提案がなされている。上記感熱記録
用粘着ラベルの製造方法に関し、一般の感熱記録用紙の
記録面上に常温で硬化が可能なUV硬化型あるいはEB
硬化型の無溶剤型あるいは、エマルジョン型の剥離剤を
塗布し、硬化することにより剥離剤層を形成し、次い
で、剥離剤層の上面、あるいは支持体裏面に粘着剤を直
接塗布乾燥して粘着剤層を形成し、テープ状に仕上げる
ことで製造される。
【0009】しかるに、前記粘着剤層の形成の際、溶剤
型粘着剤を塗布する場合、粘着剤を溶解している溶剤が
剥離剤層を通して、あるいは支持体裏面から浸透し、感
熱記録層にまで達し、感熱記録層を発色させるという問
題がある。また、ホットメルト型粘着剤を塗布する場
合、ホットメルト型粘着剤を100℃以上に加熱溶融し
て塗布するため、熱に反応して感熱記録層が発色すると
いう問題がある。
【0010】さらに、ポリアクリル酸エステル共重合体
系エマルジョン型粘着剤を用いる場合、粘着剤層の形成
は可能であるが、低温下での接着性、あるいは、ポリエ
チレン等の非極性面への接着性がゴム系、ウレタン系等
の粘着剤と比較して劣っている。
【0011】また、一般的な感熱記録用粘着ラベルの場
合、ロール状に保管している状態では、下から順に剥離
シート、粘着剤層、支持体、感熱記録層、次いで剥離シ
ート、粘着剤層、支持体、感熱記録層・・・と重なって
おり、粘着剤層と感熱記録層の間には、支持体および、
剥離シートが存在し、粘着剤の感熱記録層への影響は僅
かである。
【0012】しかし、前記剥離シートのない感熱記録用
粘着ラベルの場合、ロール状に保管している状態では、
下から順に粘着剤層、支持体、感熱記録層、剥離剤、次
いで粘着剤層、支持体、感熱記録層、剥離剤層・・・と
重なっており、粘着剤層と感熱記録層の間は、一方は支
持体であるが、他方は剥離剤層である。この剥離剤層
は、通常、剥離剤の性能、および、価格面より0.1〜
5.0g/m2塗布されており、非常に薄い膜であるた
め、粘着剤の感熱記録層への影響は多大である。特にポ
リアクリル酸エステル共重合体系粘着剤の場合、粘着剤
中の成分が感熱記録層中に浸透し、感熱記録層の感度を
低下させるという問題がある。
【0013】また、前記問題点を解消するために、粘着
剤層に用いる粘着剤として、アクリル樹脂系粘着剤以外
の粘着剤を用いる場合、選択する剥離剤の種類によって
剥離力が重くなり、場合によっては剥離せずに支持体が
破れたり、内側のラベルの感熱記録層を剥離してしまう
ことがある。メルカプト基、あるいは、ビニル基、アク
リル基を含むポリシロキサンを用いて剥離剤層を形成し
た場合、アクリル樹脂系粘着剤以外の粘着剤を用いる
と、重剥離化が起こる。
【0014】本発明に関わる感熱記録用粘着ラベルは、
プリンターでロール状のラベルを、剥がしながら印字を
行うため、剥離力が重くなると、プリンターでの走行障
害が発生し、印字トラブル、走行不良となる。
【0015】本発明に関わる感熱記録用粘着ラベルで
は、該剥離剤層は剥離剤としての機能を持たせるだけで
なく、感熱プリンターに対する走行性、スティッキング
等の一般の感熱記録用紙と同様の機能を両立させなけれ
ばならない。特に、該剥離剤層形成の際、選択する剥離
剤によって、剥離剤の硬化性、感熱記録用紙との密着性
が悪化することがある。
【0016】一般の剥離紙用原紙であるグラシン紙、ポ
リエチレンラミネート紙においては剥離剤の硬化を阻害
することはほとんどないが、感熱記録用紙では剥離剤の
硬化を阻害する成分を含んでいることがある。本発明に
関わる感熱記録用粘着ラベルは、該剥離剤層が、感熱プ
リンターの発熱体に直接接触し印字を行うため、剥離剤
の硬化性、密着性が悪い場合、粘着ラベルの剥離力を重
くするだけでなく、剥離剤が剥がれ、粕として発熱体に
蓄積し、粕引き等の印字不良を起こす。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題点をすべて解決した、剥離紙が不要な感熱記録用
粘着ラベルであり、且つ、剥離力が安定して軽く、粘着
特性に優れ、且つ、感熱記録用紙としての記録特性に優
れた粘着ラベルを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】かかる現状に鑑み鋭意研
究を重ねた結果、本発明者は、支持体の表面側に塩基性
染料と呈色剤を含有する感熱記録層、および剥離剤層を
設け、裏面側に粘着剤層が設けられている感熱記録用粘
着ラベルにおいて、該剥離剤層が、エポキシ基を含有す
るポリシロキサン、1−プロペニルエーテル基を含有す
るポリシロキサン、ビニルエーテル基を有するポリシロ
キサンから選ばれる少なくとも1種以上のポリシロキサ
ンを用い、放射線照射により重合し、硬化させた剥離剤
層であり、且つ該粘着剤層が、主成分として、ガラス転
移点温度が−60℃〜−20℃であるスチレン−ブタジ
エン−アクリル系共重合体ラテックスを塗布乾燥した粘
着剤層とすることにより上記課題がすべて解決されるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。必要により、
感熱記録層上に保護層を介して剥離剤層を設けること
や、また支持体の裏面側に下塗り層を介して粘着剤層を
設けることも勿論可能である。
【0019】また、剥離紙が不要な感熱記録用粘着ラベ
ルのプリンターは、粘着ラベルの巻き取りからラベルを
剥離しながら記録を行うため、感熱記録用粘着ラベルの
剥離力が重いと、プリンターでの走行トラブルが発生す
ることがある。感熱記録用粘着ラベルの粘着剤層を構成
するスチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体ラテッ
クスのゲル含有量を30%以上とすることで、感熱記録
用粘着ラベルの剥離力が、より軽くなるため、走行トラ
ブルが全くなくなり、さらに好ましい感熱記録用粘着ラ
ベルが得られることを見出したのである。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明は、上述の通り、感熱記録
用粘着ラベルを構成する剥離剤において、エポキシ基を
含有するポリシロキサン、1−プロペニルエーテル基を
含有するポリシロキサン、ビニルエーテル基を有するポ
リシロキサンから選ばれる少なくとも1種以上のポリシ
ロキサンを用い、放射線照射により重合し、硬化させた
剥離剤層とすることにより特異の効果が得られる。
【0021】上記、ポリシロキサンの含有するエポキシ
基、1−プロペニルエーテル基、ビニルエーテル基は官
能基であり、紫外線、あるいは電子線を照射することに
より発生させたラジカルによって、ラジカル重合反応を
起こし硬化する、もしくは、紫外線等により発生させた
強酸により、カチオン重合反応を起こし硬化するもので
ある。
【0022】エポキシ基を含有するポリシロキサンはオ
ルガノポリシロキサンを基本骨格とし、エポキシ基を有
する化合物であれば特に制約はない。1−プロペニルエ
ーテル基を含有するポリシロキサンはオルガノポリシロ
キサンを基本骨格とし、1−プロペニルエーテル基を有
する化合物であれば特に制約はない。ビニルエーテル基
を有するポリシロキサンはオルガノポリシロキサンを基
本骨格とし、ビニルエーテル基を有する化合物であれば
特に制約はない。
【0023】また加熱による感熱記録層の発色や、支持
体のカール等を抑えるという観点から、乾燥工程を伴わ
ないことが望ましく、無溶剤型のものが好ましい。また
樹脂の粘度は、樹脂の感熱記録層への含浸、塗工面の均
一性を考慮すると、10〜10000cps程度が好ま
しい。また、剥離剤中には、必要に応じて他の放射線硬
化樹脂、光重合開始剤、染料、顔料、湿潤剤、消泡剤、
分散剤、帯電防止剤、レベリング剤、潤滑剤等の各種助
剤を所望の効果を阻害しない範囲で適宜添加することが
できる。
【0024】この剥離剤を塗布する方法は特に限定され
ず、たとえばバーコーター、多段ロールコーター、エア
ーナイフコーター、グラビアコーター、オフセットグラ
ビアコーター等の通常の塗布手段が適宜使用される。剥
離剤の塗布量は、0.1〜5.0g/m2の範囲で適宜
調節される。
【0025】本発明に使用する紫外線照射装置として
は、例えば、低圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、高圧水
銀ランプ、メタルハライドランプ等があり、オゾンの少
ないオゾンレスタイプもある。一般には出力30W/c
m以上のランプを複数本並列して使用されることが多
い。
【0026】また本発明に使用する電子線照射装置とし
ては、透過力、硬化性の面から加速電圧100〜100
0kV、好ましくは100〜300kVの電子線加速器
を用い、照射する電子線の量は、吸収線量で0.5〜2
0Mrad程度の範囲で調節するのが望ましい。0.5
Mrad未満では十分な照射効果が得られず、20Mr
adを越えるような照射は基材を劣化させる恐れがある
ため好ましくない。電子線の照射方式としては、例えば
スキャニング方式、カーテンビーム方式、ブロードビー
ム方式等が採用される。また電子線照射の工程において
保護層上に合成樹脂フィルム、金属泊あるいは金属ドラ
ム等を密着させて、その形状を転写しながら剥離剤層の
硬化を行うことができる。
【0027】なお、電子線照射に際しては、酸素濃度が
高いと剥離剤の硬化が妨げられるため、窒素、ヘリウ
ム、二酸化炭素等の不活性ガスによる置換を行い、酸素
濃度を600ppm以下、好ましくは400ppm以下
に制御した雰囲気中で照射することが好ましい。
【0028】本発明は、上述の通り、感熱記録用粘着ラ
ベルを構成する粘着剤において、スチレン−ブタジエン
−アクリル系共重合体ラテックス粘着剤である必要があ
る。すなわち、該粘着剤を、スチレン−ブタジエン−ア
クリル系共重合体ラテックス粘着剤を主成分とすること
で、ポリエチレン等の非極性面への接着性を良好にし、
且つ、感熱記録層の感度の低下をなくすことができる。
さらに、ガラス転移温度を−60〜−20℃とすること
で、低温下の接着性を良好にすることができる。該ガラ
ス転移温度が−20℃より高い場合には、低温下での接
着性が悪化し、−60℃未満では、凝集力が低下するた
めに、貼り付けたラベルがずれる等粘着剤としての性能
が悪化する。
【0029】また、スチレン−ブタジエン−アクリル系
共重合体ラテックス粘着剤はスチレン単量体、ブタジエ
ン単量体、(メタ)アクリル酸エステル単量体を共重合
したものであり、これらの比によりガラス転移温度を調
節が可能である。しかし、(メタ)アクリル酸エステル
の含有比を多くしすぎると、前記感熱記録用ラベルにお
いて、感熱記録層の感度低下を起こすため、5〜60%
の範囲内にすることが望ましい。
【0030】(メタ)アクリル酸エステル単量体の具体
例としては、メチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレ
ート、ラウリルアクリレート、2−ヒドロキシエチルア
クリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等の
アクリレート系単量体、メチルメタクリレート、エチル
メタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のメタ
クリレート系単量体、グリシジルアクリレート、グリシ
ジルメタクリレート等のグリシジル基を含有する単量
体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和
ニトリル系単量体、アクリルアミド、N−メチロールア
クリルアミド、メタクリルアミド等のアミド基を含有す
る単量体等が挙げられる。
【0031】また、スチレン単量体、ブタジエン単量
体、およびアクリル酸エステル単量体以外のオレフィン
系単量体を含有せしめることができ、かかる単量体の具
体例としては、例えばイソプレン等の共役二重結合含有
単量体、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ジメチ
ルスチレン等の芳香族ビニル単量体、フマル酸、イタコ
ン酸等の不飽和カルボン酸類が挙げられる。これら単量
体は本発明の効果を阻害しない範囲で、通常30重量%
程度以下で使用することができ、これら単量体、スチレ
ン単量体、ブタジエン単量体の比によりガラス転移温度
を調節することで使用することができる。
【0032】本発明における共重合体の製造方法につい
ては特に限定されるものではなく、例えば、連続乳化重
合、一括乳化重合など公知の乳化重合法が採用でき、ま
たその際に各種公知の乳化剤、連鎖移動剤、重合開始
剤、電解質、キレート化剤など一般の乳化重合に用いら
れる添加剤が適宜使用できる。さらに重合温度も高温あ
るいは低温のいずれを選ぶことができる。なお、これら
添加剤の使用料を極力少なく、または乳化剤を使用せず
に製造したものが好ましく、このような共重合体を使用
することにより、感熱記録層への影響を極力少なくする
ことができる。
【0033】乳化剤としては、例えば、両性界面活性
剤、アニオン性界面活性剤、あるいはノニオン性界面活
性剤等が使用できる。両性界面活性剤としては、例え
ば、アニオン部分としてカルボン酸塩、硫酸エステル
塩、スルホン酸塩等を、カチオン部分としてアミン塩、
第四級アンモニウム塩等を持つもの等が挙げられ、具体
的にはラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ラウリ
ル−β−アラニン、ステアリル−β−アラニン等が挙げ
られる。
【0034】また、アニオン性界面活性剤としては、例
えば、高級アルコールの硫酸エステル、アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩、脂肪族スルホン酸塩等が挙げられ、具
体的にはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウ
リル硫酸ナトリウム、ドデシルジフェニルエーテルジス
ルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0035】さらに、ノニオン系界面活性剤としては、
例えば、通常のポリエチレングリコールのアルキルエー
テル型、アルキルエステル型、アルキルアリールエーテ
ル型等が挙げられ、具体的には、ポリ(重合度1〜3
0)オキシエチレンC5〜C30アルキルエステル、ポ
リ(重合度1〜30)オキシエチレンC1〜C20アル
キルフェニルエーテル等が挙げられる。これらの乳化剤
は単独もしくは2種類以上組み合わせて使用することが
できる。
【0036】これらの乳化剤の添加量は通常、単量体化
合物100重量部に対して0.05〜5重量部使用され
る。
【0037】重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリ
ウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等の過硫
酸塩に代表される無機系重合開始剤、およびクメンハイ
ドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンパーオキ
サイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド等のハイ
ドロパーオキサイド類、ベンゾイルパーオキサイド、ラ
ウリルパーオキサイド等のパーオキサイド類、アゾビス
イソブチロニトリル等のアゾ化合物に代表される有機系
重合開始剤、さらに上記の重合開始剤と硫酸第一鉄等の
還元剤とを組み合わせてなるレドックス系重合開始剤が
挙げられる。これらの開始剤は単独もしくは2種類以上
組み合わせて用いることができる。
【0038】これらの重合開始剤の使用量は、特に限定
されるものではないが、単量体化合物100重量部に対
して0.1〜5重量部使用される。
【0039】連鎖移動剤としては、例えば、α−メチル
スチレンダイマー、ターピノーレンや2,6−ジ−t−
ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化フェノール
等のフェノール系化合物、アリールアルコール等のアリ
ール系化合物、α−ベンジルオキシスチレン、α−ベン
ジルオキシアクリロニトリル、α−ベンジルオキシアク
リルアミド等のビニルエーテル系化合物、アクロレイ
ン、メタアクロレイン、ベンゾアルデヒド等のアルデヒ
ド系化合物、トルエン、トリフェニルメタン、ペンタフ
ェニルエタン等の芳香族化合物、t−ドデシルメルカプ
タン、n−オクチルメルカプタン等のメルカプタン系化
合物、ジメチルキサントゲンジサルファイド等のキサン
トゲン系化合物、テトラメチルチウラムスルフィド等の
チウラム系化合物、チオグリコール酸、チオグリコール
酸オクチル等のチオグリコール酸(エステル)系化合
物、ジクロロメタン、ジブロモメタン、四塩化炭素、
1,1,1−トリクロロトルエン等のハロゲン化炭化水
素化合物、t−クロチルアルコール等のアルコール系化
合物等を挙げることができる。これらの連鎖移動剤は単
独もしくは2種類以上組み合わせて用いることができ
る。
【0040】これらの連鎖移動剤の使用量は、通常、単
量体化合物100重量部に対して0.01〜20重量部
使用される。
【0041】本発明において、感熱記録用粘着ラベルの
粘着剤層のスチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体
ラテックス粘着剤のゲル含有量を30%以上とすること
で、さらに良好な効果が得られるが、該ゲル含有量は、
共重合体を枠付ガラス板に流延し、室温下で風乾にて約
1mmの厚みのフィルムを作製し、所定量(約0.3
g)の試料を100mlのトルエンにて室温で48時間
浸漬後、300メッシュの金網にて濾過して得られる残
渣の乾燥後の重量を測定し、試料に対しての重量%で示
すことができる。
【0042】ゲル含有量は、使用する単量体の種類や配
合割合、重合方法、乳化重合に使用する添加剤などを調
節することによってコントロールできる。
【0043】なお、本発明における粘着剤として用いる
スチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体ラテックス
粘着剤には、必要に応じて粘着付与剤、増粘剤、濡れ
剤、レベリング剤、消泡剤等各種助剤を適宜用いること
ができる。
【0044】また、本発明の粘着剤は、固形分の主成分
としてスチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体ラテ
ックス粘着剤、他の成分としてスチレン−ブタジエン−
アクリル系共重合体を製造する際の添加剤、および任意
の成分としての各種助剤を含有するエマルジョン形態の
ものであるが、粘着剤としてのエマルジョン固形分濃度
は20〜80%であることが好ましい。固形分濃度が2
0%未満、または80%を超えると各種塗布装置で該粘
着剤を塗布する際、塗布量をコントロールすることが困
難であるという問題がある。また固形分濃度は使用する
塗布装置に適した濃度に適宜調節することが好ましい。
【0045】本発明の粘着剤の塗布量は、乾燥重量で5
〜50g/m2が好ましい。より好ましくは10〜30
g/m2である。因みに塗布量が5g/m2未満であると
ラベルとして使用する際十分な接着性が得られず、一方
50g/m2を超えると接着性が飽和し経済性に乏しい
等の問題がある。
【0046】本発明の粘着剤を支持体に塗布する方法と
しては、刷毛塗り、スプレー塗布、スクリーン印刷、グ
ラビア印刷、オフセット印刷、活版印刷、メイヤーバー
コーター、キスロールコーター、リップコーター、ダイ
レクトロールコーター、オフセットロールコーター、グ
ラビアロールコーター、リバースロールコーター、ロッ
ドコーター、ブレードコーター、エアーナイフコーター
等の各種塗布装置によって行われる。乾燥は塗布を行う
上記の装置に組み合わせた従来の方法で行うことができ
る。なお、乾燥の際は、支持体上に設けてある感熱記録
層が発色しないように、乾燥温度を適宜調節して乾燥さ
れる。
【0047】本発明における感熱記録用紙は、特に制約
はなく、一般に感熱記録用原紙として用いられる、上質
紙(酸性紙、中性紙)、合成紙、フィルム、コート紙等
の支持体上に、感熱記録層、および必要に応じて中間層
を設けた感熱記録用紙が用いられる。感熱記録層は一般
に感熱記録用紙に用いられている塩基性染料と呈色剤と
の呈色反応を利用した記録層を用いることができる。ま
た中間層は、記録の保存性を良くする、剥離剤層を設け
る直前に印刷を行う場合の印刷適性を持たせる、剥離剤
層の密着性や成膜性を良くする、等の目的で、1層、あ
るいは2層以上の中間層を設けることができる。また、
画質や画像濃度を向上させる目的で、スーパーキャレン
ダー処理を施してもよい。
【0048】本発明において、上記感熱記録用紙の記録
面上に前記方法により剥離剤層を設け、次いで裏面に粘
着剤層を形成させるが、粘着剤成分等の支持体中へのマ
イグレーションを防ぎ、接着効果を十分にするため、必
要ならば下塗り層を設けることができる。
【0049】上記のようにして得られる本発明の感熱記
録用粘着ラベルは、剥離紙が不要な感熱記録用粘着ラベ
ルであり、且つ、粘着特性、特に低温、およびポリエチ
レン等の非極性面への接着性に優れ、且つ、感熱記録用
紙としての記録特性に優れた感熱記録用粘着ラベルであ
る。
【0050】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、勿論本発明はこれらに限定されるもので
はない。なお、実施例中の部、および%は特に断らない
限り、「重量部」、「重量%」を示す。特に記載のない
試験方法は、JIS規格(P)、ISO規格(TC
6)、TAPPI試験方法、JAPAN TAPPI紙
パルプ試験方法に規定のある測定法、またはその方法に
準じて行っている。
【0051】実施例1 「支持体の製造」針葉樹晒クラフトパルプ(C.S.
F.550ml)25部、広葉樹晒クラフトパルプ
(C.S.F.560ml)75部を配合したパルプス
ラリーに、タルクを紙灰分が5.0%になるように添加
し、さらに、サイズ剤としてロジンサイズを絶乾パルプ
に対して1.5%、硫酸アルミニウム2.0%を添加し
て紙料とした。この紙料を長網多筒式シリンダードライ
ヤー抄紙機で抄紙し、4段スーパーカレンダーで処理し
て58g/m2の支持体を得た。この支持体の20%エ
チルアルコール水溶液のサイズ度は10秒であった。
【0052】「感熱記録用紙の製造」 A液調製 3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチ
ル−7−フェニルアミノフルオラン10部、5%メチル
セルロース水溶液5部、および水40部からなる組成物
をサンドミルで平均粒子径が3μmになるまで粉砕し
た。
【0053】B液調製 4−ヒドロキシ−4’−イソプロピルオキシジフェニル
スルホン30部、5%メチルセルロース水溶液5部、お
よび水80部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径
が3μmになるまで粉砕した。
【0054】C液調製 1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン20部、5
%メチルセルロース水溶液5部、および水55部からな
る組成物をサンドミルで平均粒子径が3μmになるまで
粉砕した。
【0055】D液調製 10%アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール水溶
液200部、カオリン(商品名:UW−90、EMC社
製)100部、30%ステアリン酸亜鉛分散液30部、
および水100ぶからなる組成物を混合撹拌し、保護層
用塗液とした。
【0056】得られた支持体の表面に、A液55部、B
液115部、C液80部、10%ポリビニルアルコール
水溶液80部、および炭酸カルシウム35部を混合撹拌
して得られた塗液を、乾燥後の塗布量が6g/m2とな
るように塗布乾燥して記録層を形成した。この記録層上
にD液を乾燥後の塗布量が5g/m2となるように塗布
乾燥し、保護層を形成した後、スーパーキャレンダー処
理を行い、感熱記録用紙を製造した。
【0057】「剥離剤層の形成」前記感熱記録用紙の保
護層上に、オフセットグラビアコーターを用いてエポキ
シ基を含有した紫外線硬化型シリコーン樹脂(商品名:
UV−9300、東芝シリコーン(株)製)を1.5g
/m2となるように塗布し、紫外線照射装置(商品名:
ラピッドキュア、ウシオ電気(株)製)を用い、照射線
量を200mj/cm2となるように紫外線を照射して
硬化を行い、剥離剤層を有する感熱記録用紙を得た。
【0058】「粘着ラベルの製造」上記剥離剤層を有す
る感熱記録用紙の裏面に第1表に示した単量体組成のス
チレン−ブタジエン−アクリル共重合体ラテックス:単
量体組成−1を乾燥重量で25g/m2となるようにリ
バースロールコーターで塗布乾燥し、粘着剤層を形成
(粘着剤層の水分1.2%)し、ロール状に仕上げて、
本発明の感熱記録用粘着ラベルを製造した。
【0059】
【表1】
【0060】なお、ガラス転移温度の測定は、示査走査
熱量計(セイコー電子工業製、SCC−5020)を用
い、昇温速度10℃/分、開始温度−100℃の条件で
測定した。
【0061】実施例2 実施例1の「粘着ラベルの製造」において、スチレン−
ブタジエン−アクリル共重合体ラテックス:単量体組成
−1の代わりに、スチレン−ブタジエン−アクリル共重
合体ラテックス:単量体組成−2を用いた以外は実施例
1と同様にして、ロール状の感熱記録用粘着ラベルを製
造した。
【0062】実施例3 実施例1の「粘着ラベルの製造」において、スチレン−
ブタジエン−アクリル共重合体ラテックス:単量体組成
−1の代わりに、スチレン−ブタジエン−アクリル共重
合体ラテックス:単量体組成−3を用いた以外は実施例
1と同様にして、ロール状の感熱記録用粘着ラベルを製
造した。
【0063】実施例4 実施例1の「剥離剤層の形成」において、紫外線照射装
置を用いて硬化させる代りに、窒素置換を行った電子線
照射装置(商品名:エレクトロンカーテンCB−15
0、ESI社製)を用いて、加速電圧175kV、照射
電流20mAの条件で4Mradの電子線照射を行い硬
化を行った以外は、すべて実施例1と同様にして、ロー
ル状の感熱記録用粘着ラベルを製造した。
【0064】実施例5 実施例1の「剥離剤層の形成」において、下記方法によ
り合成したビニルエーテル基を含有するポリシロキサン
を用い、光重合開始剤としてビス(ドデシルフェニル)
ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートを添加した
以外は実施例1と同様にして、ロール状の感熱記録用粘
着ラベルを製造した。
【0065】「ポリシロキサンの合成」窒素雰囲気下
で、1,4−ブタンジオールジビニルエーテルに酢酸カ
リウム、白金触媒を添加し、攪拌しながら下記一般構造
式(化1)で示されるポリシロキサンを滴下し、加熱し
て反応させることにより、下記一般構造式(化2)で示
されるビニルエーテル基を含むポリシロキサンを合成し
た。
【0066】
【化1】
【0067】
【化2】
【0068】実施例6 実施例1の「剥離剤層の形成」において、下記方法によ
り合成したビニルエーテルを基含有するポリシロキサン
を用い、光重合開始剤としてビス(ドデシルフェニル)
ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートを添加した
以外は実施例1と同様にして、ロール状の感熱記録用粘
着ラベルを製造した。
【0069】「ポリシロキサンの合成」窒素雰囲気下
で、1,4−ブタンジオールジ1−プロペニルエーテル
に酢酸カリウム、白金触媒を添加し、攪拌しながら上記
一般構造式(化1)で示されるポリシロキサンを滴下
し、加熱して反応させることにより、1−プロペニルエ
ーテル基を含むポリシロキサンを合成した。
【0070】実施例7 実施例1において、支持体として合成紙(商品名:FP
H−80、王子油化合成紙(株)製)を用いた以外はす
べて実施例1と同様にして感熱記録用粘着ラベルを製造
した。
【0071】比較例1 実施例1の「剥離剤層の形成」において、エポキシ基を
含有した紫外線硬化型シリコーン樹脂の代わりに、メル
カプト基を含有した紫外線硬化型シリコーン(商品名:
BY−24−551A、東レ・ダウコーニング・シリコ
ーン株式会社製)75部、およびビニル基を含有した紫
外線硬化型シリコーン(商品名:BY−24−551
B、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)2
5部の混合物を用いた以外は実施例1と同様にして、ロ
ール状の感熱記録用粘着ラベルを製造した。
【0072】比較例2 実施例1の「剥離剤層の形成」において、下記方法によ
り剥離剤層を形成した以外は実施例1と同様にして、ロ
ール状の感熱記録用粘着ラベルを製造した。
【0073】「剥離剤層の形成」前記感熱記録用紙の保
護層上に、オフセットグラビアコーターを用いて、アク
リル基を含有した放射線硬化型シリコーン(商品名:X
−62−7213、信越化学製)を1.5g/m2とな
るように塗布し、窒素置換を行った電子線照射装置(商
品名:エレクトロンカーテンCB−150、ESI社
製)を用いて、加速電圧175kV、照射電流20mA
の条件で4Mradの電子線照射して硬化を行い、剥離
剤層を有する感熱記録用紙を得た。
【0074】比較例3 実施例1のスチレン−ブタジエン−アクリル共重合体ラ
テックス:単量体組成−1の代わりに、表1に示したス
チレン−ブタジエン−アクリル共重合体ラテックス:単
量体組成−4を用いた以外は実施例1と同様にして、ロ
ール状の感熱記録用粘着ラベルを製造した。
【0075】比較例4 実施例1の「粘着ラベルの製造」において、スチレン−
ブタジエン−アクリル共重合体ラテックス:単量体組成
−1の代わりに、アクリルエマルジョン粘着剤(商品
名:L−145、日本カーバイド工業(株)製)を用い
た以外は実施例1と同様にして、ロール状の感熱記録用
粘着ラベルを製造した。
【0076】このようにして得られた11種類の感熱記
録用粘着ラベルについて下記の評価を行い、その結果を
表2および表3に示す。なお、各評価項目の評価方法は
下記の通りである。
【0077】[接着性]感熱記録用粘着ラベルを、ステ
ンレス板、およびポリエチレンシートに接着し、2時間
後、180゜の角度で0.3m/minの速度で接着力
を測定し、下記の基準で判断した。 ◎:接着力が1000g/25mm以上であり、接着力
測定時に基材が全面的に破断し、接着力が特に優れるも
の。 ○ :接着力が800g/25mm以上であり、接着力
測定時に基材が部分的に破断するもの。 △:接着力が400g/25mm以上であり、実用上問
題のないもの ×:接着力が150g/25mm以上であるが、簡単に
剥離ができるもの。 ××:接着力が150g/25mm未満であり、ほとん
ど接着していないもの。
【0078】[低温接着性]−15℃で保存しておいた
感熱記録用粘着ラベルを、−15℃のステンレス板に接
着し、−15℃下で2時間後、180゜の角度で0.3
m/minの速度で接着力を測定し、下記の基準で判断
した。 ◎ :接着力が1000g/25mm以上であり、接着
力測定時に基材が全面的に破断し、接着力が特に優れる
もの。 ○ :接着力が800g/25mm以上であり、接着力
測定時に基材が部分的に破断するもの。 △:接着力が400g/25mm以上であり、実用上問
題のないもの ×:接着力が150g/25mm以上であるが、簡単に
剥離ができるもの。 ××:接着力が150g/25mm未満であり、ほとん
ど接着していないもの。
【0079】[記録濃度]感熱記録用粘着ラベルを、市
販のプリンター(商品名:Prodigy Plus
Linerless、DATAMAX社製)で記録を行
い、得られた記録像の最大発色濃度をマクベス濃度計
(商品名:RD−914、フィルタービジュアル使用、
マクベス社製)で測定した。
【0080】[ロール保存記録濃度]ロール状の感熱記
録用粘着ラベルを、40℃90%RH条件下で7日間処
理した後、感熱ヘッドを備えたテストプリンターで記録
を行い、得られた記録像の最大発色濃度をマクベス濃度
計(商品名:RD−914、フィルタービジュアル使
用、マクベス社製)で測定した。
【0081】[剥離力]ロール状の感熱記録用粘着ラベ
ルを、剥離速度0.3m/min、および10m/mi
nの試験条件で、感熱記録用粘着ラベルを剥離させたと
きの剥離力(g/5cm)を測定した。
【0082】
【表2】
【0083】
【表3】
【0084】表2および表3より、実施例1〜実施例7
において、エポキシ基を含有するポリシロキサン、1−
プロペニルエーテル基を含有するポリシロキサン、ビニ
ルエーテル基を有するポリシロキサンから選ばれる少な
くとも1種以上のポリシロキサンを用い、放射線照射等
により重合し、硬化させた剥離剤層であり、且つ、ガラ
ス転移温度が−60℃〜−20℃であるスチレン−ブタ
ジエン−アクリル共重合体系ラテックスを粘着剤として
用いた感熱用粘着ラベルは、剥離力が軽く、非極性面で
あるポリエチレンシートに対する接着性および、低温下
での接着性が良好であった。
【0085】また、アクリル樹脂エマルジョンを粘着剤
として用いた比較例4と比較して、ロール保存記録濃度
は、スチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体ラテッ
クスを粘着剤として用いた感熱用粘着ラベルは、高い記
録濃度が得られた。さらに、実施例2、および実施例3
において、ゲル含有量を30%以上としたスチレン−ブ
タジエン−アクリル系共重合体ラテックスを粘着剤とし
て用いているため剥離力がさらに軽くなっていることが
解る。
【0086】
【発明の効果】このように、本発明で得られた感熱記録
用粘着ラベルは、剥離紙が不要な感熱記録用粘着ラベル
であり、且つ、粘着特性、特に低温、およびポリエチレ
ン等の非極性面への接着性に優れ、且つ、剥離力が軽
く、さらに、感熱記録用紙としての記録特性に優れた粘
着ラベルである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B41M 5/18 101E

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体の表面側に塩基性染料と呈色剤を含
    有する感熱記録層、次いで剥離剤層を設け、裏面側に粘
    着剤層が設けられている感熱記録用粘着ラベルにおい
    て、該剥離剤層が、エポキシ基を含有するポリシロキサ
    ン、1−プロペニルエーテル基を含有するポリシロキサ
    ン、ビニルエーテル基を有するポリシロキサンから選ば
    れる少なくとも1種以上のポリシロキサンを用い、放射
    線照射により重合し、硬化させた剥離剤層であり、且つ
    該粘着剤層が、主成分として、ガラス転移温度が−60
    ℃〜−20℃であるスチレン−ブタジエン−アクリル系
    共重合体ラテックスを塗布乾燥した粘着剤層であること
    を特徴とする感熱記録用粘着ラベル。
  2. 【請求項2】前記粘着剤層を構成するスチレン−ブタジ
    エン−アクリル系共重合体ラテックスのゲル含有量が3
    0〜100%である請求項1記載の感熱記録用粘着ラベ
    ル。
JP9210889A 1997-08-05 1997-08-05 感熱記録用粘着ラベル Pending JPH1152862A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006175714A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Kokusai Chart Co サーマルプリンタ用紙
US10099499B2 (en) 2013-03-07 2018-10-16 Ricoh Company, Ltd. Thermosensitive recording material

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006175714A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Kokusai Chart Co サーマルプリンタ用紙
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