JPH11507337A - ファクタXaのケトヘテロ環式インヒビタ - Google Patents

ファクタXaのケトヘテロ環式インヒビタ

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JPH11507337A JP9501644A JP50164497A JPH11507337A JP H11507337 A JPH11507337 A JP H11507337A JP 9501644 A JP9501644 A JP 9501644A JP 50164497 A JP50164497 A JP 50164497A JP H11507337 A JPH11507337 A JP H11507337A
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マーロウ,チャールズ・ケイ
スカルボラフ、ロバート・エム
ライベルマン、アラン・エム
シンハ、ウーマ
ズー、ビン−ヤン
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シーオーアール・セラピューティクス・インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 哺乳類のファクタXaに対する活性度を有するの新規な化合物並びにその塩及び組成体が開示される。この化合物は、凝結障害を防止又は治療するために、生体内或いは試験管内にて有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 ファクタXaのケトヘテロ環式インヒビタ技術分野 本発明は、プロトロンビナーゼ複合体として組み合わされたときに、或いは分 離されたファクタXaの強力かつ高度に選択的なインヒビタである新規なケトヘ テロ環式部分を含む化合物に関する。本発明は、また、哺乳類に於ける血液凝固 に対する強力かつ特定的なインヒビタとして有用なペプチドまたは擬晶ペプチド 類似体、治療薬として許容されるようなこれらの塩、及び治療薬として許容され るようなこれらの組成体に関する。本発明の更に別の側面によれば、本発明は、 これらのインヒビタを、凝固異常により特徴づけられるような哺乳類の疾病のた めの治療薬として用いる方法に関する。背景技術 止血、即ち出血の抑制は、外科的な方法又は、血管収縮又は凝固等の生理学的 な特性により行われる。本発明は、特に、負傷、炎症、疾病、先天性欠陥、機能 障害、その他の障害発生後に哺乳類の循環器系の健全さを保持するための血液の 凝固及びその態様に関する。通常の止血状態に於いては、生体は、凝血塊の形成 と凝血塊の除去(fibrinolysis:繊維素溶解)との間の微妙なバランスを保つ。 血液の凝固の進行順序(cascade)は、様々な非活性酵素(zymogen:チモーゲン) の、最終的には、溶解性プラズマ蛋白フィブリノーゲン(fibrinogen)を高度に架 橋されたフィブリンの非溶解性マトッリクスに変換させるような、活性酵素への 変換を伴う。Davie,E.J.et al,”The Coagulation Cascade:Initiat ion,Maintenance and Regulation”Biochemistry,30,10363-10370(1991) 参照。これらのプラズマ糖たんぱく質チモーゲンは、ファクタXII、ファクタ XI、ファクタIX、ファクタX、ファクタ VII、及びプロトロンビンを含む。血液の凝固は、血液中に全ての蛋白要素が 存在する場合、内因性の経路を経て、或いは細胞膜蛋白が重要な役割を果たす場 合、外因性の経路を経て行われる。凝血塊の形成は、フィブリノーゲンが、トロ ンビンにより切り裂かれ、フィブリンを形成する場合に発生する。凝血塊は、活 性血小板及びフィブリンにより構成される。 損傷を受けた血管に付着する血小板は、活性化され、凝固血内に組み込まれ、 血栓の初期の形成及び安定化に於いて重要な役割を果たす。冠状動脈系に於ける 或る疾病に於いては、通常の凝血作用が異常となり、凝固血の形成と凝固血の溶 解との間のバランスを崩し、血栓が冠状動脈(心筋梗塞)や、大腿部或いは肺静 脈(静脈血栓)の血流を閉塞したときには生命に危険を来す場合がある。血小板 の作用及び血液凝固は、いずれも血栓の形成に関与するものであるが、血小板の 凝集及びフィブリンの堆積に関連するプロセスを促進したり加速する上で主たる 働きを行う或る血液凝固カスケードの要素が存在する。 トロンビンは、凝固カスケード及び止血に於ける重要な酵素である。トロンビ ンは、フィブリノーゲンをフィブリンに変換する際の触媒作用及びその強力な血 小板活性化作用によって血栓症に於いて、重要な役割を果たす。通常の条件下に 於いては、トロンビンは、トロンボモジュリンに依存する態様をもってC蛋白を 活性C蛋白(aPc)に変換する作用を介して、止血に於いて抗凝結作用を発揮す ることができる。しかしながらアステローム硬化性動脈に於いては、このような トロンビンの活動は、心筋梗塞、不安定アンギナ、非出血性脳卒中、血栓崩壊性 疾患治療又は冠状動脈血管形成術後の冠状動脈血栓再閉塞症など病源として重要 なファクタであるような血栓の形成を開始する場合がある。トロンビンは又、平 滑筋増殖の強力な誘起剤であり、血管形成術後の再狭窄、移植 により引き起こされるアテローム性動脈硬化症等の様々な増殖反応を伴う場合が ある。更に、トロンビンは白血球に対する化学走性のを有し、炎症について何ら かの役割を果たしている可能性がある。Hoover,R.J.,et al.,Cell,14 ,423(1978);Etingin,O.R.,et al.,Cell,61,657(1990)を参照されたい 。このような知見は、トロンビンの形成の抑制或いはトロンビン自体の抑制が、 血栓症を防止或いは治療し、再狭窄を抑制し、炎症を制御する上で有効であるこ とを示している。 Glaeson,G.,"Synthetic Peptides and Peptidomimetics as Substrat es and Inhibitors of Thrombin and Other Proteases in the Blood Coa gulation System",Blood Coag.Fibrinol.,5,411-438(1994)等に、記載 されているように、直接又は間接的にトロンビンの活動を抑制することが、最近 の様々な抗凝血対策の焦点となっている。現在臨床的に用いられている抗凝血剤 のいくつかの種類のものが、直接又は間接的にトロンビンに作用するものからな っている(即ち、ヘパリン、低分子量ヘパリン、ヘパリン様化合物、及びクマリ ン)。 トロンビンの形成は、その前駆体であるプロトロンビンの、位置271-272に於 けるArg-Thr及び位置320-321に於けるArg-Ileりリンクのたんぱく分解性の 切り裂きの結果引き起こされるものである。この活動は、血小板、単球及び内皮 細胞上に結合したプロトロンビナーゼ複合体の触媒作用を受ける。この複合体は 、(セリンプロテアーゼである)ファクタXa、(共同因子である)ファクタV a、カルシウムイオン、酸性ホスホリピド面からなる。ファクタXaは、その前 駆体であるファクタXが活性化したものからなり、ファクタXは、58kd前駆 体として肝臓により分泌され、内因性及び外因性の凝血経路に於いて、活性化し た形式、即ちファクタXaに変換される。ファクタXは、カルシウムイオン結合 、ガンマカルボキシ(Gla)を含む、ビタミンK依存の、凝血 糖蛋白ファミリーに属し、他に、このファミリーに属するものとしては、ファク タVII、ファクタIX、プロトロンビン、C蛋白、S蛋白などがある。(Furi e,B.,et al.,Cell,53,505(1988))。ファクタXaの、プロトロンビンを トロンビンに変換する上での活性度は、それがプロトロンビナーゼ複合体に含ま れているか否かに依存する。 プロトロンビナーゼ複合体は、チモーゲンプロトロンビンを活性プロコアギュ ラントトロンビンに変換する。したがって、ファクタXaは、凝血カスケードに 於ける最後から1つ手前のステップすなわちセリンプロチアーゼトロンビンの形 成に対する抑制作用を有するものと理解することができる。さらに、トロンビン は非溶解性のフィブリンを形成するように、プラズマ内の溶解性フィブリノーゲ ンを切り裂く働きを行う。 内因性及び外因性凝結経路の交差点に於けるプロトロンビナーゼ複合体の位置 及びその結果引き起こされるトロンビンの形成の大幅な促進は、血管損傷部位の 限られた数のターゲット触媒ユニットに於ける複合体により媒介されることから 、制御されないプロコアギュラント活動をブロックするためには、トロンビンの 形成の抑制は好ましい方法であることが示唆される。(溶解性のファクタXaに 比較して、プロトロンビンのトロンビンへの変換を行う上での有効性が数十万倍 となる。)ファクタXaを選択的に抑制する化合物が、試験管中に於いて診断薬 として或いは例えばWO94/13693に記載されているように、ある種の血 栓障害に対して治療の目的で投与することが有効であることが示唆されている。 様々な蛋白基層及び特定のレセプタ上に於いて活動するトロンビンと異なり、フ ァクタXaは、単一の生理学的基層、即ちプロトロンビンを有するように見受け られる。 プラズマは、ファクタVIIa−組織ファクタ(TF)複合体及びファクタXa と呼ばれる組織ファクタ経路インヒビタ(TFPI)の両者に対する 内因性のインヒビタである。TFPIは、直列をなす3つのKuntzドメインを備 えたKunitz型プロティアーゼインヒビタである。TFPIは、TF複合体を、 2段階で抑制し、その第1の段階では、TFPIの第2のKunitzドメインがフ ァクタXaの活性部位と初期の相互作用を行い、ファクタXaの蛋白質分解性作 用を抑制する。第2のステップは、Girard.T.J.,et al.,"Functional S ignificance of the Kunitz-type Inhibitory Domains of Lipoprotein-ass ociated Coagulation Inhibitor",Nature,338,518-520(1989)に記載され ているように、第4複合体TF/fVIIa/TFPI/Xaの形成によりTF/fVIIa 複合体を抑制するものである。 吸血性の生物から得られたペプチドは、ファクタXaの強力かつ特定的なイン ヒビタであることが報告されている。USP4,588,587は、メキシコひるHaemen teria officinalisの唾液に於ける抗凝血作用について記載している。この唾液 の主成分がポリペプチドファクタXaインヒビタであるアンチスタシン(ATS )であることがNutt,E.et al.,"The Amino Acid Sequence of Antist asin,a Potent Inhibitor of Factor XaReveals a Repeated Internal Structure",J.Biol.Chem.,263,10162-10167(1988)によって示されてい る。 もう一つの、ファクタXaに対する強力かつ特定的なインヒビタであってダニ 抗凝血ペプチド(TAP)がソフトダニOmithidoros moubetaの全身抽出物から分 離され、それがWaxman,L.,et al.,"Tick Anticoagulant Peptide(TA P)is a Novel Inhibitor of Blood Coagulation Factor Xa",Science ,248,593-596(1990)により報告されている。 他のペプチド型のファクタXaに対するインヒビタが以下の文献に報告されて いる。Condra,C.et al.,"Isolation and Structural Characterization of a Potent Inhibitor of Coagulation Factor Xa from the Leech Haementeria ghilianii",Thromb.Haemost.,61,437-441(1989 ); Blankenship,D.T.et al.,"Amino Acid Sequence of Ghilanten: Anti-coagulant¥antimetastatic Principle of the South American Leec h,Haementeria ghilianii",Biochem.Biophys.Res.Commun.166,1384 -1389(1990); Brankamp,R.G.et al.,"Ghilantens: Anticoagulants,A ntimetastatic Proteins from the South American Leech Haementeria gh ilianii,J.Lab.Clin.Med.,115,89-97(1990); Jacobs,J.W.et al .,"Isolation and Characterization of a Coagulation Factor Xa Inhi bitor from Black Fly Salivary Glands",Thromb.Haemost.,64,235-2 38(1990); Rigbi,M.et al.,"Bovine Factor Xa Inhibiting Factor a nd Pharmaceutical Compositions Containing the Same",European Pate nt Application,352,903: Cox,A.C.,"Coagulation Factor X Inhib itor From the Hundred-pace Snake Deinagkistrodon acutus,venom",To xicon,31,1445-1457(1993); Cappello,M.et al.,"Ancylostoma Factor Xa Inhibitor: Partial Purification and its Identification as a Ma jor Hookworm-derived Anticoagulant In Vitro",J.Infect.Dis.,167 ,1474-1477(1993); Seymour,J.L.et al.,"Ecotinis a Potent Antico agulant and Reversible Tight-binding Inhibitor of Factor Xa",Bioc hemistry 33,3949-3958(1994). 大型ペプチド型でないファクタXaに対するインヒビタ化合物が以下の文献に 報告されている。Tidwell,R.R et al.,"Strategies for Anticoagulatio n With Synthetic Protease Inhibitors.Xa Inhibitors Versus Thromb in Inhibitors",Thromb.Res.,19,339-349(1980); Turner,A.D.et a l.,"p-Amidino Esters as Irreversible Inhibitors of Factor Ixa and Xa and Thrombin",Biochemistry,25,4929-4935 (1986); Hitomi,Y.et al.,"Inhibitory Effect of New Synthetic Pr otease Inhibitor(FUT-175)on the Coagulation System",Haemostasi s,15,164-168(1985); Sturzebecher,J.et al.,"Synthetic Inhibitors of Bovine Factor Xa and Thrombin.Comparison of Their Anticoagul ant Efficiency",Thromb.Res.,54,245-252(1989); Kam C.M.et al. ,"Mechanism Based Isocoumarin Inhibitors for Trypsinand Blood Co agulation Serine Proteases: New Anticoagulants",Biochemistry,27, 2547-2557(1988); Hauptmann,J.et al.,"Comparison of the Anticoagul ant and Antithrombotic Effects of Synthetic Thrombin and Factor Xa Inhibitors",Thromb.Haemost.,63,220-223(1990); Miyadera,A.et al.,Japanese Patent Application JP 6327488; Nagahara,T.et al. ,"Dibasic(Amidinoaryl)propanoic Acid Derivatives as Novel Blood Coagulation Factor Xa Inhibitors",J.Med.Chem.,37,1200-1207(1 994); Viasuk,G.P.et al.,"Inhibitors of Thrombosis",WO 93/1575 6; and Brunck,T.K.et al.,"Novel Inhibitors of Factor Xa",WO 94/13693. (トリプシン、エンテロキナーゼ、トロンビン、カリクレイン、プラスミン、 ウロキナーゼ、プラスミノーゲン活性剤などの)トリプシン状構造のインヒビタ のいくつかが開示対象となっている。例えば、Austen et al によるUSP4、 593、018は、エンテロキナーゼの特有のインヒビタであるオリゴペプチド アルデヒドについて記載し、Abe et alによるUSP5、153、176は、プ ラスミン、トロンビン、トリプシンカリクレイン、ファクタXa、ウロキナーゼ などの多重フェリンクロチアーゼに対するインヒビタとしての活動を行うトリペ プチドアルデヒドについて記載し、Brunck et alによるWO93/14 77 9は、トリプシンを特定するインヒビタである置換トリペプチドアルデヒドに ついて記載し、USP4、316、889、USP4、399、065、USP 4、478、745はいずれもトロンビンのインヒビタであるアルギニンアルデ ヒドについて記載し、Balasubramanian et alによるUSP5、380、713 は、抗トリプシン及び抗トロンビン活動にとって有用なジ及びトリペプチドアル ゼヒドについて記載し、Webb et alによるUSP5、371、072は、血栓 及びトロンビンに対するインヒビタとしてのトリペプチド−アルファ−ケトアミ ド誘導体について記載し、Gesellchen et alによるEP公報0 479 489 A2及び0 643 073A2は、トリペプチドトロンビンインヒビタについて 記載し、Veber et alによるWO94/25051は他のトリプシン状構造に比 較してトロンビンを選択的に抑制する4−シクロヘキシルアミン誘導体について 記載し、Tapparelli et al.,J.Bil.Chem.268 4734-4741(1993)は、トロ ンビンのインヒビタとしての選択的ペプチドホウ酸について記載してる。。 或いは、クマリンなどのビタミンK依存性カルボキシラーゼ酵素を抑制する薬 剤が、凝血傷害を治療するために用いられていた。 このように、凝血傷害を制御するための効果的な治療薬、再狭窄及び炎症など のトロンビンにより引き起こされる血管に於ける血栓の形成及びそれ以外の疾病 状態を防止し、治療するための必要が存在していた。発明の開示 本発明は、哺乳類に於ける血液凝固に対する強力かつ特定的なインヒビタとし て有用なペプチドまたは擬晶ペプチド類似体、それらの、治療薬として許容でき るあらゆる異性体、塩、水和物、溶媒化合物、及びプロドラッグ誘導体、及び治 療薬として許容されるようなこれらの組成体に関する。本発明の別の側面によれ ば、これらのインヒビタを用いた、血栓を媒介とする急性冠状動脈症候群や脳血 管性症候群、静脈系に於け る血栓閉塞症、凝固障害、体外循環に関連する血栓性合併症の診断試薬及び治療 薬としての使用方法、及び生物学的サンプルに於ける凝血を防止するための方法 が提供される。 ある実施例に於いては、本発明は、プロトロンビナーゼ複合体に組み込まれた ときに、分離されたファクタXaの強力かつ高度に選択的なインヒビタであるよ うな、新規なアルギニン及び擬晶アルギニン化合物に関する。これらの化合物は 、凝血カスケードに於ける他のプロティアーゼ(例えばトロンビンなど)或いは 繊維性溶解カスケードに於ける他のプロティアーゼよりもファクタXaに対して 選択性を有し、抗血栓薬として或いは診断用の試薬として有用である。 好適実施例に於いては、本発明は以下のような化学式を有する。以下の化学式 により与えられる化合物並びに、それらの、治療薬として許容できるあらゆる異 性体、塩、水和物、溶媒化合物、及びプロドラッグ誘導体。 但し、 m=0,1,2,3,4; n=0,1,2,3,4; p=0,1,2,3,4; q=0,1,2,3,4; Y=NH,S,O,CH2,CH-OH,CH2CH2,C=O; A=ピペルジニル、ピロリジニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロ ペンチル、シクロヘキシル、フェニル、C3-6ヘテロアリル、又は欠落; R1=H又はC1-3アルキル; J=O又はH2; R2=H又はC1-3アルキル; D=N,CH,NCH2,NCH2CH2,CHCH2; R3=H又はC1-3アルキル; E=O又はH2; R4=H又はCH3; M=NH,N-CH3,O,S,SO,SO2,CH2,又は欠落; Q=ピペルジニル、ピロリジニル、C3-8シクロアルキル、フェニル、置換 フェニル、ナフチル、ピリジル、又は欠落; G=N,CH又はH; R5=H又はC1-3アルキル、或いはG=Hであれば欠落; R6=H又はCH3; U=以下のグループから選択された化合物。 但し、n=0-4; R7及びR8は、H、C1-10アルキル、アリル、ハロゲ ン、ニトロ、-NR910の構造を有するアシルアミノ基、-NHCOR11の構造 を有するアシルアミノ基、ヒドロキシ、-OCOR12の構造を有するアシルアミ ノ基、C1ー4アルキロキシ、C1-4アルキル、トリフロオロメチル、カルボキシ、 シアノ、フェニル、以下の構造を有する芳香族ヘテロ環式基、C1-4アルキロキ シカルボニル、CONR1314の構造を有するアミノカルボニル基、スルホ、S O2NR1516の構造を有するスルホナミド、C1-6ヒドロキシアルキル; 但し、 R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16は同一若しくは異なるものか らなり、Mが欠落していることを条件として、=H、C1-6アルキル、C1-3アリ ルアルキル、又はアリル; K=C又はN; W=H、アリアシル、ヘテロアリアシル、アリルC1-3アルキルスル ホニル、アリルスルホニル、置換アリルスルホニル、アリルC1-4アルケニルス ルホニル、C1-8アルキルスルホニル、ヘテロアリルC1-3アルキルスルホニル、 ヘテロアリルスルホニル、アリロキシカルボニル、C1-6アルキロキシカルボニ ル、アリルC1-3アルキロキシカルボニル、アリルアミノカルボニル、C1-6アル キルアミノカルボニル、アリルC1-3アルキルアミノカルボニル、HOOC-C0- 3 アルキルカルボニル、或いはG=Hであれば欠落; X=H、C1-3アルキル、NR'R"、NH-C(NR'R")=NH、NH-C(N HR')=NR"、NH-C(R')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR' )=NR"、C(NR'R")=NH、C(NHR')=NR"、又はCR'=NR"、但し 、R'、R"は同一若しくは異なるものからなり、=H、C1-6アルキル、C1-3ア リルアルキル、又はアリル、或いは、R'、R"は、(CH2)p(但しp=2-5)を含む 環状構造を構成する。但し、XがH又はC1-3アルキルである場合には、Aが少 なくとも1つのN原子を有することを条件とする。; Z=H、C1-3アルキル、NR'R"、NH-C(NR'R")=NH-NH-C(N HR')=NR"、NH-C(R')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR' )=NR"、C(NR'R")=NH、C(NHR')=NR"、又はCR'=NR"、但し 、R'、R"は同一若しくは異なるものからなり、=H、C1-6アルキル、C1-3ア リルアルキル、又はアリル、或いは、R'、R"は、(CH2)p(但しp=2-5)を含む 環状構造を構成する。但し、ZがH又はC1-3アルキルである場合には、Qが少 なくとも1つのN原子を有することを条件とする。; 本発明のある側面によれば、診断用試薬として有用な化合物が提供される。本 発明の別の側面によれば、薬学的に効果的な量の本発明の化合物と薬学的に許容 されるキャリアとを含む薬用組成体が提供される。本 発明のさらに別の側面によれば、上記した化合物及び薬用組成体を用いることに より、哺乳類に於ける凝血傷害により特徴づけられる疾病状態を防止或いは治療 するための方法或いは保存された血液製剤及びサンプルに於ける凝血を防止する ための方法が提供される。所望に応じて、本発明の方法は、薬用組成体を、抗血 栓剤、血栓崩壊剤及びまたは抗凝血剤などの別の治療薬と組み合わせて投与する ことができる。 好適な化合物は、さらに、薬学的に許容される異性体、水和物、溶媒化合物、 塩、及びプロドラッグ誘導体などを含む。発明の詳細な説明 定義 本発明に於いては、また本明細書に於いては、特記されていない限り以下の用 語は次のような意味を有するものとする。 「アルケニル」とは、三価の直鎖または分岐鎖式の不飽和脂肪族官能基を指す ものとする。 「アルキル」とは、12個以下の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖及び環式不飽 和脂肪族基を指すものとする。 「シクロアルキル」とは、3乃至14の炭素原子、好ましくは3乃至7個の炭 素原子を有する、単環、複環、もしくは三環脂肪環式構造を指すものとする。 「アリル」とは、非置換または置換の芳香環であって、低級アルコキル、低級 アルキル、低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル 、メルカプト、ニトロ、チオアルコキシ、カルボキシアルデヒド、カルボキシル 、カルボアルコシキ及びカルボキシアミドから選ばれた1つ、2つまたは3つの 置換基により置換されたものを指すものとする。そのようなものとしては、何ら 限定するものではないが、カルボサイクリックアリル、ヘテロサイクリックアリ ル、及びビアリル 基などがあり、これらのいずれを置換したものであってよい。好適なアリル基と しては、フェニル、ハロフェニル、低級アルキルフェニル、ナスチル、ビフェニ ル、フェナントレニル、ナスタセニル、及び芳香ヘテロサイクリック化合物があ る。「ヘテロアリル」とは、窒素、酸素及び硫黄からなるグループから選ばれた 1つ乃至4つのヘテロ原子を含む任意のアリル基を指すものとする。 「アリルアルキル」なる用語は、所定の数野炭素原子を有する、1つ、2つも しくは3つのアリル基を、所定の数の炭素原子を有するアルキル基に付加したも のを指す。適当なアリルアルキル基としては、限定的ではないが、ベンジル、ピ コリル、ナフチルメチル、フェネチル、ベンジヒドリル、トリチル、などがあり 、これらを自由に置換することができる。 「ハロ」または「ハロゲン」なる用語は、Cl、Br、F又はIを指すものとす る。 「メチレン」とは-CH2-を指すものとする。 「薬学的に許容できる塩類」とは、化合物と有機または無機酸との組み合わせ によって得られる化合物の塩類を指すものとする。これらの化合物は、遊離塩基 または塩のいずれであっても有用である。実用上は、塩の形式は、塩基形式を用 いることに他ならず、いずれにせよ酸及び塩基が加わった塩類は本発明の範疇に 全て含まれる。 「薬学上許容される酸添加塩類」とは、遊離塩基の生物学的な効果や特性を保 持し、生物学的その他の理由によって好ましくないものとはなっておらず、次の ような無機酸によって形成されるような塩類を指すものとする。このような無機 酸としては、塩化水素酸、塩化臭素酸、硫酸、硝酸、リン酸などがあり、有機酸 としては、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイ ン酸、マロン酸、琥珀酸、フ マール酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタ ンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸などがある。 「薬学上許容される塩基付加塩類」とは、ナトリウム、カリウム、リチウム、 アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニ ウムの塩類などを含む。特に好適なものとしては、アンモニウム、カリウム、ナ トリウム、カルシウム及びマグネシウム塩がある。薬学上許容される有機非毒性 塩基から得られる塩としては、1級、2級及び3級のアミン、自然に引き起こさ れた置換による置換アミン、環式アミン及び塩基性イオン交換樹脂などがある。 そのようなものとしては、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルア ミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、2−ジエチ ルアミノエタノール、トリメタミン、ジシクロヘキシルアミン、リシン、アルギ ニン、ヒスチジン、カフェイン、プロケイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン 、メチレンジアミン、グルコースアミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プ リン、ピペラジン、ピペリジン、N−エチルピペリジン、ポリアミン樹脂などが ある。特に好適な有機非毒性塩基としては、イソプロピルアミン、ジエチルアミ ン、エタノールアミン、トリメタミン、ジシクロヘキシルアミン、コリン及びカ フェインがある。 「生物学的特性」とは、本発明の化合物により直接的または間接的に達成され る生体に於ける効果器機能、抗原性機能或いは活動を指すものとする。効果器機 能とは、レセプタ或いはリガンド結合、あらゆる酵素活動または酵素により変調 された活動、あらゆる結合活動、あらゆるホルモン活動、細胞の細胞外マトリッ クスまたは細胞面分子への付着を促進または抑制する活動、或いはあらゆる構造 的役割を含む。抗原性機能とは、これに対して生成された抗原に反応する能力を 有するエピトープ或いは抗原部位を占有することを含む。 本発明のペプチド化合物を記述する方法は、ペプチドに於ける各アミノ酸残基 について、Nターミナルアミノ基が左側で、カルボキシ基が右側であるような一 般的な方法が用いられている。本発明の選択された好適実施例を記載する上で、 アミノ及びカルボキシターミナル基は、特に図示しない場合が多いが、特記され た場合以外に於いては、生理学的pH値に於いてとる形式であると了解される。 このように、NターミナルH及びCターミナルOは、生理学的pHに於いて、特 に図示しない場合でも、特定の例及び一般的な例に於いて存在するものであると 了解されたい。アミノ酸残基に於ける両側の側鎖に於ける遊離官能基は、アミド 化、アシル化によって変性することができ、それによって例えばその活性度に対 して影響を与えることなく化合物の溶解性を変化させることができる。 ここに記載されているペプチドについて、各遺伝コード化された残基は、適切 な場合には、アミ酸の単純な名称に対応するように以下の表のように、1文字に より記述する。 更に、本明細書に於いては、次のような省略を用いる。 “Ala”はL−アラニンを表す。 “D−Ala”はD−アラニンを表す。 “β−Ala”は、3−アミノプロパン酸を表す。 “Arg”は、L−アルギニンを表す。 “D−Arg”は、D−アルギニンを表す。 “Aib”は、α−アミノイソ酪酸を意味する。 “Bn”は、ベンジルを意味する。 “t−Boc”は、t−ブトキシカルボニルを表す。 “BOP”は、ベンゾトリアゾール−1−yloxy−tris(ジメチルアミ ノ)ホスホニウム ヘキサフルオロホスファートを表す。 “Brine”は、塩化ナトリウムの飽和水溶液を意味する。 “Cbz”は、ベンジルオキシカルボニルを表す。 “CDI”は、カルボニルジイミダゾールを表す。 “DCC”は、ジシクロヘキシルカルボジイミドを表す。 “DCM”は、ジクロロメタンを表す。 “DCU”は、ジシクロヘキシルユリアを表す。 “DIEA”は、ジイソプロピレチルアミンを表す。 “DMF”は、N,N−ジメチルホルムアミドを表す。 “EtOAc”は、エチルアセテートを表す。 “Fm”は、9−フルオレニルメチル(fluorenylmethyl)を表す。 “Gly”は、グリシンを表す。 “HOSu”は、N−ヒドロキシスクシンイミドを表す。 “HATU”は、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−yl)−1,1,3 ,3−テトラメチル−ウロニウム ヘキサフロオロホスファートを表す。 “HBTU”は、O−(1H−ベンゾトリアゾール−1−yl)−1,1,3, 3−テトラメチル−ウロニウム ヘキサフロオロホスファートを表す。 “HOBt”は、N−ヒドロキシベンゾトリアゾールを表す。 “IPA”は、イソプロパノールを表す。 “D−Lys”は、D−リジンを表す。 “MeOH”は、メタノールを表す。 “NaOAc”は、酢酸ナトリウムを表す。 “NMM”は、4−メチルモルホリンを表す。 “2−NaphthoxyAc”は、2−ナフトキシアセチルを表す。 “Ph”は、フェニルを表す。 “D−Pro”は、D−プロリンを表す。 “Pro”は、L−プロリンを表す。 “TEA”は、トリエチルアミンを表す。 “TFA”は、トリフルオロ酢酸を表す。 “THF”は、テトラヒドロフランを表す。 “TsOH”は、p-トルエンスルホン酸を表す。 遺伝的にコード化されていないアミノ酸は、上記したように短縮され、当該技 術分野に於いて広く採用されている意味づけがなされている。 本発明の化合物に於いては、4つの同一でない置換基に結合された炭素原子は 非対称である。したがって、化合物は、ジステレオ異性体、鏡像異性体或いはそ の混合物として存在することができる。ここに記載された合成方法は、ラセミ、 エナンチオマー或いはジアステレオマーを開始物質或いは中間物質として行われ る。このような合成過程の結果得られるジアステレオマー生成物は、クロマトグ ラフィ、結晶化方法その他当該技術分野に於いて知られている方法により分離す ることができる。同様に、エナンチオマー生成物混合体は、同様の方法、その他 公知の方法によって分離することができる。非対称の炭素原子は、本発明の化合 物に存在する場合、(RまたはS)2つの構造のいずれかであって、それら両者 のいずれも本発明の概念の中に含まれる。本発明により示された化合物の或る実 施例に於いては、光学異性体を有するアミノ酸残基は、D形であると特記した場 合を除いて、L形であると仮定されるものとする。上記した方法に於いては、場 合によっては、最終生成物が、DまたはL形式の残基を少量含んでいるが、これ らの生成物は治療または診断用用途に対して影響を与えない。 本発明の化合物は、特定のクラスのアミノ酸残基として部分的に定義づけられ るようなアミノ酸サブユニットを含むようなペプチド或いは化合物をなしている 。アミノ酸残基は、一般に次の4つのサブクラスに分類される。 酸性:残基は、生理学的pHによってHイオンを失うことにより負の 電荷を有し、水溶液により引き寄せられる。 塩基:残基は、生理学的pHによってHイオンを得ることにより正の電荷を有 し、水溶液により引き寄せられる。 中性/非極性:残基は、生理学的pHにより帯電せず、水溶液により反発され 、ペプチドが水性媒体中にあるとき、それを含むペプチドの配座に於ける最も内 側の位置を求める。これらの残基は、嫌水性とも呼ばれる。 中性/極性:残基は、生理学的pHにより帯電しないが、水溶液により引き寄 せられ、ペプチドが水性媒体中にあるとき、それを含むペプチドの配座に於ける 最も外側の位置を求める。 言うまでもなく、個々の残基分子の統計学的集合に於いて、ある分子は電荷を 帯び、他の電子は電荷を帯びておらず、水性媒体に対して吸引或いは反発の状態 にばらつきがある。帯電状態の定義としては、少なくとも25%程度のかなりの 個々の分子の部分が生理学的にpHに於いて帯電するものとする。極性或いは非 極性に分類するために必要となる吸引力及び反発力の度合いは任意に選択可能で あって、したがって、本発明に於いて考慮されているアミノ酸は、そのいずれか に分類した。特に言及されていないアミノ酸の多くは、知られた挙動から分類が 可能である。 アミノ酸残子は、環式であるか非環式であるか、芳香性か非芳香性かなどによ りさらに分類することができるが、側鎖置換基について大小に応じて分類する簡 単な分類法がある。残基は、カルボキシル炭素を含んで4つ以下の炭素原子を有 する場合に小さいとされる。言うまでもなく小さい残基は、天然に発生する蛋白 アミノ酸として常に非芳香性である。 天然に得られる蛋白アミノ酸として、上記したスキームに基づく分類法は次の 通りである。 酸性:アスパラギン酸及びグルタミン酸 塩基/非環式:アルギニン、リシン 塩基/環式:ヒスチジン 中性/小:グリシン、セリン、システイン、アラニン 中性/極性/大/非芳香性:トレオニン、アスパラギン、グルタミン 中性/極性/大/芳香性:チロシン 中性/非極性/大/非芳香性:バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン 中性/非極性/大/芳香性:フェニルアラニン及びトリプトファン。 遺伝コード化された2級アミノ酸プロリンとしては、技術的には中性/非極性 /大/環式及び非芳香性のグループに属するが、ペプチド鎖の第2配座に於ける 知られた効果のために特別なケースとされ、したがって、このグループに分類さ れていない。 ある一般的に遭遇するアミノ酸であって、遺伝コード化されていないものとし ては、例えばベーターアラニン、或いはその他のオメガ−アミノ酸があり、例え ば、以下のものがある。 これらは、特定のカテゴリーにうまく分類される。 上記の定義に基づき、 Sar,b-Ala,g-Abu,Aibは、中性/小である。 Om,Har,homoLys,Bag,2,3-Dap,2,3-Dab,4-Gpa,3-Gpa,4-Apa ,3-Apa,4-Acg,4-NH2-Phe,3-NH2-Phe,3-PIA,4-PIA,3-GP IA,4-GPIA,3-PIG,4-PIG,3-GPIG,4-GPIGは、塩基であ る。 Citは、中性/極性/大/非芳香性 様々なオメガ−アミノ酸は、サイズに応じて、中性/非極性/小(β-Ala即 ち3-aminopropianic,4-aminobutylic)又は大(他の全て)に分類される。 ここに与えられた構造化学式に示されたもののためのアミノ酸置換基は、本発 明の概念内のペプチド化合物に含まれることができ、それらの構造に基づき、一 般的なスキームにより分類することができる。 本発明のペプチドのいずれについても、以下の同配体であるような別のリンク により、1つ又は複数のアミノリンク(-CO-NH-)を置換することができる。即 ち、-CH2-NH-,-CH2S-,-CH2CH2,-CH=CH-(シス又はトランス),-COCH2-,-CH(O H)CH2-,-CH2SO-等である。このような置換は、公知の方法により行うことがで きる。このような別のリンク成分を含むペプチド類似体の調製方法については、 次の文献を参照されたい。 Spatola,A.F.,Vega Data(March 1983),Vol.1,Issue 3,"Pepti de Backbone Modifications"(general review); Spatola,A.F.,in "Che mistry and Biochemistry of Amino Acids,Peptides and Proteins,"B .Weinstein,eds.,Marcel Dekker,New York,p.267 (1983)(general review); Morley,J.S.,Trends Pharm Sci(1980)pp.46 3-468(general review); Hudson,D.,et al.,Int J Pept Prot Res(19 79)14: 177-185(-CH2NHNH-,-CH2CH2-); Spatola,A.F.,et al. ,Life Sci(1986)38: 1243-1249(-CH2-S); Hann,M.M.,J Chem Soc Perkin TransI (1982)307-314(-CH=CH-,cis and trans); Almquist, R.G.,et al.,J Med Chem(1980)23: 1392-1398(-COCH2-); Jennings -White,C.,et al.,Testrahedron Lett(1982)23: 2533(-COCH2-); S zelke,M.,et al.,European Application EP 45665; CA: 97: 39405(1 982)(-CH(OH)CH2-); Holladay,M.W.,et al.,Tetrahedron Lett(1 983)24: 4401-4404(-C(OH)CH2-); and Hruby,V.J.,Life Sci(1982)31 : 189-199(-CH2-S-).好適実施例 好適実施例に於いて、本発明は以下の化合物を提供する。 以下の化学式により与えられる化合物並びに、それらの、治療薬として許容で きるあらゆる異性体、塩、水和物、溶媒化合物、及びプロドラッグ誘導体。 但し、 m=0,1,2,3,4; n=0,1,2,3,4; p=0,1,2,3,4; q=0,1,2,3,4; Y=NH,S,O,CH2,CH-OH,CH2CH2,C=O; A=ピペルジニル、ピロリジニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロ ペンチル、シクロヘキシル、フェニル、C3-6ヘテロアリル、又は欠落; R1=H又はC1-3アルキル; J=O又はH2; R2=H又はC1-3アルキル; D=N,CH,NCH2,NCH2CH2,CHCH2; R3=H又はC1-3アルキル; E=O又はH2; R4=H又はCH3; M=NH,N-CH3,O,S,SO,SO2,CH2,又は欠落; Q=ピペルジニル、ピロリジニル、C3-8シクロアルキル、フェニル、 置換フェニル、ナフチル、ピリジル、又は欠落; G =N,CH又はH; R5=H又はC1-3アルキル、或いはG=Hであれば欠落; R6=H又はCH3; U =以下のグループから選択された化合物。 但し、n=0-4; R7及びR8は、H、C1-10アルキル、アリル、ハロゲ ン、ニトロ、-NR910の構造を有するアシルアミノ基、-NHCOR11の構造 を有するアシルアミノ基、ヒドロキシ、-OCOR12の構造を有するアシルアミ ノ基、C1-4アルキロキシ、C1-4アルキル、トリフロオロメチル、カルボキシ、 シアノ、フェニル、以下の構造を有する芳香族ヘテロ環式基、C1ー4アルキロキ シカルボニル、CONR1314の構造を有するアミノカルボニル基、スルホ、S O2NR1516の構造を有するスルホナミド、C1-6ヒドロキシアルキル; 但し、 R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16は同一若しくは異なるものか らなり、Mが欠落していることを条件として、=H、C1-6アルキル、C1-3アリ ルアルキル、又はアリル; K=C又はN; W=H、アリアシル、ヘテロアリアシル、アリルC1-3アルキルスルホニル 、アリルスルホニル、置換アリルスルホニル、アリルC1ー4アルケニルスルホニ ル、C1-8アルキルスルホニル、ヘテロアリルC1-3アルキルスルホニル、ヘテロ アリルスルホニル、アリロキシカルボニル、C1-6アルキロキシカルボニル、ア リルC1-3アルキロキシカルボニル、アリルアミノカルボニル、C1-6アルキルア ミノカルボニル、アリルC1-3アルキルアミノカルボニル、HOOC-C0-3アル キルカルボニル、或いはG=Hであれば欠落; X=H、C1-3アルキル、NR'R"、NH-C(NR'R")=NH、NH-C(N HR')=NR"、NH-C(R')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR' )=NR"、C(NR'R")=NH、C(NHR')=NR"、又はCR'=NR"、但し 、R'、R"は同一若しくは異なるものからなり、=H、C1-6アルキル、C1-3ア リルアルキル、又はアリル、或いは、R'、R"は、(CH2)p(但しp=2-5)を含む 環状構造を構成する。但し、XがH又はC1-3アルキルである場合には、Aが少 なくとも1つのN原子を有することを条件とする。; Z=H、C1-3アルキル、NR'R"、NH-C(NR'R")=NH、NH-C(N HR')=NR"、NH-C(R')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR' )=NR"、C(NR'R")=NH、C(NHR')=NR"、又はCR'=NR"、但し 、R'、R"は同一若しくは異なるものからなり、=H、C1-6アルキル、C1-3ア リルアルキル、又はアリル、或いは、R'、R"は、(CH2)p(但しp=2-5)を含む 環状構造を構成する。但し、ZがH又はC1-3アルキルである場合には、Qが少 なくとも1つのN原子を有することを条件とする。; また、より好ましくは、本発明の化合物は、以下のものを含む。 以下の化学式により与えられる請求項1に記載の化合物並びに、それら の、治療薬として許容できるあらゆる異性体、塩、水和物、溶媒化合物、及びプ ロドラッグ誘導体。 但し、 m=0,1,2,3,4; n=0,1,2,3,4; p=0,1,2,3,4; q=0,1,2,3,4; Y=NH,S,O,CH2,CH-OH,CH2CH2; A=ピペルジニル、ピロリジニル、シクロプロピル、シクロブチル、 シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、C3-6ヘテロアリル、又は欠落; M=NH,N-CH3,O,S,SO,SO2,CH2,又は欠落; Q=ピペルジニル、ピロリジニル、C3-8シクロアルキル、フェニル、置換 フェニル、ナフチル、ピリジル、又は欠落; U=以下のグループから選択された化合物。 但し、n=0-4; R7及びR8は、H、C1-10アルキル、アリル、ハロゲ ン、ニトロ、-NR910の構造を有するアシルアミノ基、-NHCOR11の構造 を有するアシルアミノ基、ヒドロキシ、-OCOR12の構造を有するアシルアミ ノ基、C1-4アルキロキシ、C1-4アルキル、トリフロオロメチル、カルボキシ、 シアノ、フェニル、以下の構造を有する芳香族ヘテロ環式基、C1-4アルキロキ シカルボニル、CONR1314の構造を有するアミノカルボニル基、スルホ、S O2NR1516の構造を有するスルホナミド、C1-6ヒドロキシアルキル; 但し、 R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16は同一若しくは異なるものか らなり、Mが欠落していることを条件として、=H、C1ー6アルキル、C1-3アリ ルアルキル、又はアリル; K=C又はN; W=H、アリアシル、ヘテロアリアシル、アリルC1-3アルキルスルホニル 、アリルスルホニル、置換アリルスルホニル、アリルC1-4アルケニルスルホニ ル、C1-8アルキルスルホニル、ヘテロアリルC1-3アルキルスルホニル、ヘテロ アリルスルホニル、アリロキシカルボニル、C1-6アルキロキシカルボニル、ア リルC1-3アキロロキシカルボニル、アリルアミノカルボニル、C1-6アルキルア ミノカルボニル、アリルC1-3アルキルアミノカルボニル、HOOC-C0-3アル キルカルボニル、或いはG=Hであれば欠落; X=H、C1-3アルキル、NR'R"、NH-C(NR'R")=NH、NH-C(N HR')=NR"、NH-C(R')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR' )=NR"、C(NR'R")=NH、C(NHR')=NR"、又はCR'=NR"、但し 、R'、R"は同一若しくは異なるものからなり、=H、C1-6アルキル、C1-3ア リルアルキル、又はアリル、或いは、XがH又はC1-3アルキルである場合には 、Aが少なくとも1つのN原子を有することを条件として、R'、R"が(CH2)p (但しp=2-5)を含む環状構造を有する; Z=H、C1-3アルキル、NR'R"、NH-C(NR'R")=NH、NH-C(N HR')=NR"、NH-C(R')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR" )=NR゛、C(NR'R")=NH、C(NHR')=NR"、又はCR'=NR"、但し 、R'、R"は同一若しくは異なるものからなり、=H、C1-6アルキル、C1-3ア リルアルキル、又はアリル、或いは、ZがH又はC1-3アルキルである場合には 、Qが少なくとも1つのN原子を有することを条件として、R'、R"が(CH2)p (但しp=2-5)を含む環状構造を有する; 好適な置換基Yとしては、S,O,CH2,CH-OH,CH2CH2がある。 好適な置換基Aとしては、ピペルジニル、ピロリジニル、シクロペンチル、シ クロヘキシル、フェニル、C3-6ヘテロアリル、又は欠落がある。 好適な置換基Dとしては、N,CH,NCH2がある。 好適な置換基Mとしては、NH,O,S,CH2,又は欠落がある。 好適な置換基Qとしては、ピペルジニル、ピロリジニル、C3-8シクロアルキ ル、フェニル、置換フェニル、又は欠落がある。 好適な置換基Uとしては、以下のグループから選択された化合物がある。 但し、n=0-2; R7及びR8は、H、C1-10アルキル、アリル、ハロゲ ン、ニトロ、トリフロオロメチル、カルボキシ、シアノ;Mが欠落していること を条件として。 好適な置換基Kとしては、C又はNがある。 好適な置換基Wとしては、アリルC1-3アルキルスルホニル、アリルスルホニ ル、置換アリルスルホニル、アリルC1-4アルケニルスルホニル、C1-8アルキル スルホニル、ヘテロアリルC1-3アルキルスルホニル、ヘテロアリルスルホニル 、C1-6アルキロキシカルボニル、アリルC1-3アキロロキシカルボニルがある。 好適な置換基Xとしては、NR'R"、NH-C(NR'R")=NH、NH-C(N HR')=NR"、NH-C(R')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR' )=NR"、C(NR'R")=NH、C(NHR')=NR"、但し、R'、R"は同一若 しくは異なるものからなり、=H、C1-6アルキルがある。 好適な置換基Zとしては、NH-C(NR'R")=NH、NH-C(NHR')=N R"、NH-C(R')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR')=NR"、 C(NR'R")=NH、C(NHR')=NR"、但し、R'、R"は同一若しくは異な るものからなり、=H、C1-6アルキルがある。 好適な化合物は、全体として、特定の位置に1つ又は複数の好適な置換基のグ ループを配置すれば、本明細書に記載された化学式の任意の組み合わせから選択 することができる。 好適実施例の或るものが以下の表1に記載されている。 本発明の他の実施例として、限定的ではないが、以下のものを挙げることがで き、これらは次のような一般的構造を有する。 W-(塩基アミノ酸)-(中性/小アミノ酸)-(Arg又は塩基アミノ酸)-Heterocycle 本発明は、ここに於いて、言及されている化合物のプロドラッグ誘導体をも包含 するものである。プロドラッグなる用語は、親としての薬剤の分子の、薬学的に 非活性な誘導体であって、活性薬剤を放出するためには、生体内に於いて、自然 に或いは酵素による生物学的変化を必要とするものを指す。プロドラッグは、本 発明の化合物の変形物または誘導体であって、代謝的に切り裂き可能なグループ を含み生理学的な条件に於けるソリボリシス(solvolysis)または、酵素による劣 化によって、生体内に於いて薬学的に活性である本発明の化合物に変化すること ができる。本発明のプロドラッグ化合物は、生体内に於ける活性薬剤を放出する ために必要な生物学的変化ステップの数に応じて、シングル、ダブル及びトリプ ルなどと呼ばれ、この数は、前駆体に存在する官能基の数を示す。プロドラッグ の形式は、ほ乳類に於いて、溶解性、組織適合性或いは時間遅れ放出などの利点 を提供する場合が多い。Bundagard,H.,Design of Prodrugs,pp.7-9,21 -24,Elsevier,Amsterdam 1985及びSilverman,R.B.,The Organic Ch emistry of Drug Design and Drug Action, pp.352-401,Academic Pres s,San Diego,CA,1992を参照されたい。当該技術分野に於いて良く知られ ているプロドラッグとしては、当業者に良く知られているように、親としての酸 と適当なアルコールとの反応によって得られるエステル、親としての酸化合物と アミンとの反応によって得られるアミド、アシル化された塩基誘導体を形成する ように反応可能な塩基基などの酸誘導体を含む。更に、本発明のプロドラッ グ誘導体は、生体に於ける有効率を高めるために本明細書に開示されているその ほかの特徴と組み合わせることが出来る。化合物の生成 本発明の化合物は、標準的な教科書に記載されているような固体または液体相 方法により、或いは、これらの方法を組み合わせることにより合成することがで きる。これらの方法は良く知られておりBodanszky,M.,in"The Principles of Peptide Syntehsis",Hafner,K.,Rees,C.W.,Trost,B.B., Lehn,J.-M.,Schleyer,P.v-R.,Zahardnik.,R.,Eds.,Springe r-Verlag,Verlin,1984、を参照されたい。開始物質は市販されている試薬で あって、反応は、特別な場合を除いて、常温及び常圧化に於いて標準的な研究室 のガラス器及び反応容器内で行われる。 本発明に基づくケトサイクリック化合物は、Dondoni,A.et.at.,Synthe sis,1162-1176(1993); Edwards,P.D.,et.al.,J.Amer.Chem.Soc. ,114,1854-1863(1992); Tsutsumi,S.,et.al.,J.Med.Chem.37,349 2-3502(1994): and Edwards,P.D.,et.al.,J.Med.Chem.38,76-85(1 995)に記載された方法により調製することができる。 これらの方法に用いられる開始物質は、Aldrich,Sigma,Nova Biochemic als,Bachem Bioscciencesなどの薬品販売者によって市販されており、公知の 方法により簡単に合成することができる。 これらの化合物を合成する際に、これらの方法に用いられるアミノ酸融合体の 官能基は、結合過程の間にクロス反応が発生するのを阻止するためのブロッキン グ基によって保護される。適当なブロッキング基の例が"The Peptides: Anal ysis,Synthesis,Biology",Academic Press,Vol.3(Gross,E.& M eienhofer,J.,Eds.,1981)and Vol.9(1987)に記載されており、その開示 内容に言及することをもって本出願の一部とする。 以下に3つの代表的な合成スキームの概略を述べ、個々の合成方法に ついては、各例に記載する。反応生成物は、従来の方法によって、分離かつ純粋 化されるが、通常適切な溶剤への溶剤抽出が用いられる。生成物はコラムクロマ トグラフィその他適当な方法により更に純粋化される。 Scheme1 Scheme2 P=Protecting group;R=Protecting group,protected or substituted am ino acid,or protected or substituted dipeptide unit. 組成体及び調合物 本発明の化合物は、遊離酸または塩基として分離し、或いは様々な無機及び有 機酸及び塩基に変換することができる。このような塩は、本発明の概念に含まれ る、。非毒性であって、生理学的に適合する塩分が特に有用であるが、それほど 好ましくない塩分であっても、分離及び純粋化の過程に於いて用いることができ る。 上記した塩類の調製のために様々な方法が用いることができ、それらは当業者 に知られている。例えば、上記した構造の化合物の遊離酸もしくは遊離塩基を当 該塩類が非溶解性であるような溶剤または溶剤混合物内の1当量以上の所望の酸 または塩基と反応させることができ、水などのこれらの溶剤は、蒸発、蒸留また は冷凍乾燥により除去することができる。或いは、遊離酸もしくは塩基をなす生 成物を、イオン交換樹脂によって処理することにより所望の塩を形成したり、生 成物の或る塩の形式を、同様の過程を用いて、他の種類の塩に変換させることも できる。 本発明の化合物の診断のための応用は、溶液或いは懸濁液などの調合物を用い るのが一般的である。血栓障害の抑制のために、本発明の化合物を、タブレット 、経口投与用のカプセルまたはエリキシル、座薬、滅菌溶液、懸濁液?或いは注 射用輸液などとして、或いは特定の形を有する物品に含まれるような調剤液とし て用いられることができる。通常ほ乳類であるような、治療を必要とする生体に は、最適な効能を得るような量をもって本発明の化合物が投与される。投与され る量及びその方法は、対象によって異なり、対象となるほ乳類の種類、性別、重 量、食事、同時に投与される薬剤、全体的な治療条件、用いられた特定の化合物 、これらの化合物が用いられるための特定の用途、その他医療の分野に於いて当 業者により認識されるその他のファクタを考慮して定められる。 本発明の化合物の調剤方法は、所望の純度を有する化合物を生理学的 に許容されるキャリア、付形材、安定材などと混合して保存或いは投与に適する ように調整され、継続的に放出されるように即ち、時間放出用の調剤として提供 することができる。許容されるキャリア或いは希釈材は、治療の目的のために、 薬学の分野で良く知られており、例えばRemington's Pharmaceutical Scienc es,Mack Publishing Co.,(A.R.Gennaro edit.1985)を参照されたい。 このような物質は、投与されたものにとって非毒性な量及び濃度をもって用いら れ、リン酸、シトロン酸、酢酸その他の有機酸の塩、アシコルビン酸などの酸化 防止剤、ポリアルギニンなどの低分子量ペプチド(約10残留基以下)、セラム アルブミン、ゼラチン、イグノグロブリンなどの蛋白、ポリビニールなどの親水 性ポリマ、グリシン、グルタミン酸、アスパラギン酸、アルギニンなどのアミノ 酸、単糖類、複糖類その他セルローズ及びその誘導体を含む炭水化物、グルコー ス、マンノース或いはデキストリン、EDPAなどのキレート材、マニトール或 いはソルビトールなどの糖アルコール、Tween、Pluronics、ポリエチレングリ コール等のナトリウム又は非イオン系界面活性剤などの対イオンを含むものであ って良い。 本発明に基づく化合物が治療のために投与されるためには、殺菌されてなけれ ばならない。殺菌は、0.2μmの膜などの滅菌膜を用いて濾過したり、その他 公知の方法により達成される。得られた調剤は、凍結乾燥された状態で、または 水溶液として保存される。本発明に基づく化合物の投与用に調剤されたものは、 pHが3-11の範囲であり、より好ましくは、pHが5-11の範囲であり、最も好まし くは、pHが7-8の範囲である。投与方法として好ましいのが、ボルス及びまたは 輸液などによる静脈注射であるが、皮下注射、筋肉注射、直腸、肛門、鼻、座薬 、インプラントとされたペレット或いは小型シリンダ、エアロゾル、経口投与用 、軟膏、ドロップ或いは皮膚パッチなどの局部的投与用の調剤と して投与することもできる。本発明に基づく化合物は、Silasticなどの合成シ リコンや、シリコーンゴムなど市販のポリマなどの生物学的に崩壊可能なポリマ などの非活性材料からなるインプラントなどの形を有する物品中に埋めこんでお くのが好ましい。 本発明に基づく化合物は単層小胞、多層小胞などのリポゾームなどの送り出し システムによっても投与することができる。リポゾームは、コレステロール、ス テアリルアミンにホスファチジルコリンなどの様々なリピドから構成することが できる。 本発明に基づく化合物はこの化合物の分子が結合された抗体、抗体の破片、成 長分子、ホルモンその他のターゲット分子を用いて送り出すこともできる。本発 明の化合物は、ターゲット可能なドラッグキャリアとしての適当なポリマと結合 させることもできる。このようなポリマとしては、ポリビニルピロリドン、ピラ ンコポリマ、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロ キシエチルアスパルトアミドフェノールまたはポリエチレンオキシドポリリシン に置換されたパーミトイル残留基などがある。更に、本発明のファクタXaイン ヒビタは、ポリラクチック酸、ポリグリコール酸、ポリラクチック及びポリグリ コール酸のコポリマ、ポリエプシロンカプラクトン、ポリヒドロキシブチル酸、 ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリ レート、ヒドロゲルの架橋物又は両親媒性ブロックコポリマなどの生物学的に崩 壊可能なポリマと結合させ、薬剤を時間放出するようにすることができる。ポリ マ及び半浸透性のポリママトリックスは、弁、ステント、管、人工器官などのよ うな形状を有する物品として構成することができる。 治療用の化合物の液体調剤物は、輸液バッグや、注射針によって貫通し得るよ うな栓を備えたバイアルなどの、殺菌アクセスポートを有する 容器内に貯蔵することができる。 治療用に適切な投与量は、試験管内で或いは生体内に於いて決定される。本発 明の個々の化合物については別個に最適な投与量が決定される。治療のために適 切な投与量の範囲は、投与の経路、投与の目的及び対象の状態などによる影響を 受けることは云うまでもない。注射により投与する場合には、投与量が体内の液 体内に送り出されるものと仮定する。他の投与方法の場合には薬学の分野に於い て、良く知られた方法によって、かつ各インヒビタについて個々に吸収効率が決 定されなければならない。従って治療を行うものは、投与量を滴定測定し、最適 な治療効果を得るように、投与の経路を変更する必要が生じる場合がある。有効 な投与量の決定即ち、所望の結果を得るために必要な供与量は当業者が決定する ことができる。通常、化合物を比較的低い投与量レベルで始め、所望の効果が得 られまで、投与量を増大させていくことができる。 典型的な投与量の範囲は、約0.001mg/kgから約1000mg/kg でありより、好ましくは0.01mg/kgから100mg/kgであって、最 も好ましくは、0.10mg/kgから20mg/kgである。 本発明の化合物は、1日に、何度かに分けて投与するのが好ましい場合があり 、その他の投与方法を適用することも有用であろう。通常約0.5〜500mg の遊離酸または塩基或いは、薬学的に許容される塩類としての本発明に基づく化 合物或いはその混合体は、生理学的に許容されるビヒクル、キャリア、付形剤、 バインダ、保存剤、安定剤、着色量、香料など、許容される薬学的な習慣に従っ て組み合わされる。これらの組成体の活性を有する成分の量は、上記したような 適切な投与量が得られるように定められる。 タブレット、カプセルなどに組み込まれる一般的な補助剤としては、 アカシヤ、コンスターチ或いは、ゼラチンなどのバインダ、微細結晶セルローズ などの付形剤、コンスターチやアルギニン酸などの崩壊剤、ステアリン酸マグネ シウムなどの潤滑剤、サクロース、ラクトースなどの甘味剤、香料などがある。 投与形態がカプセルである場合には、上記した材料に加えて、水、塩水、脂肪酸 油などの液体キャリアを含むものであっても良い。様々な形式の他の材料を、コ ーティング或いは投与剤の物理的な状態を変化させるものとして用いることがで きる。注射用の殺菌組成体は従来から知られた薬学上の習慣に従って調整される ものであってよい。例えば活性化合物の溶解物或いは懸濁液を、油或いは、オレ イン酸エチルなどの合成脂肪ビヒクル内に或いはリポゾーム内に形成することも できる。バッファ、保存剤、酸化防止剤などは、許容される薬学上の習慣に従っ て変更することができる。 本発明の方法を実施するにあたり、本発明に基づく化合物は、単独でも、組み 合わせても用いることができ、更に他の治療用または診断用薬剤と組み合わせて 用いることができる。或る好適実施例に於いては、本発明の化合物が血小板凝集 インヒビタ、組織プラズミノーゲン活性剤、ウロキナーゼ、プロウロキナーゼ、 ストレプトキナーゼ、ヘパリン、アスピリン或いはワーファリンなどの薬剤を含 む抗凝血剤、血栓崩壊剤、その他の抗凝結性薬剤と組み合わせて投与するのが一 般的である。本発明の化合物は、人間、羊、馬、牛、豚、犬、猫、ネズミなどの 、通常ほ乳類などの生体内で或いは試験管内で用いることができる。 本発明の好適な化合物は、血栓の形成を抑制し、しかも凝固パラメータについ ての古典的な基準を満足するような作用を備え、その使用によって止血などの障 害が許容範囲内であるようなことを特徴としている。好ましくない血栓症によっ て特徴付けられる状態としては、動脈及び静脈に関わるものがある。 冠状動脈に関しては、異常な血栓の生成は、アステローム硬化性のプラークの 破壊を特徴とし、これは急性心筋梗塞、不安定アンギナ、血栓治療或いはPTC A(percutaneous transluminal coronary angioplasty)に起因する閉塞性冠状動 脈血栓の形成などの主な原因をなしている。 静脈に関しては、異常な血栓の形成は下端部や腹部などについて大きな手術を 行った患者に見られる状態によって特徴づけられるものであって、このような患 者は、患部をなす先端部や肺静脈が、閉塞の傾向を引き起こすような静脈に於け る血栓の形成が起きやすい。異常な血栓の形成は、更に、敗血症性ショックや、 ある種のウィルス感染、癌などに際して、両血管系に渡って発生する散在性維管 束凝血症を特徴とし、この場合には、全般的な器官の障害に至るような、微子血 管全般に渡る血栓の形成を引き起こすような、急速な凝固ファクタの消費や全身 性凝固があるような状態が引き起こされる。 本明細書に記載されているように、選択され、用いられる本発明の化合物は、 好ましくない血栓症により特徴付けられるような状態の予防及び治療に有用であ る。このようなものとしては、(a)心筋梗塞、不安定アンギナ、治療抵抗性アン ギナ、及び血栓崩壊性疾患治療又は冠状動脈血管形成術後の冠状動脈血栓閉塞症 を含む、血栓症を媒介とする急性冠状動脈症候群の治療及び予防、(b)塞栓性脳 卒中、血栓性脳卒中、及び一過性虚血性発作を含む、血栓を媒介とする脳血管性 症候群の治療及び予防、(c)深静脈血栓、及び肺動脈塞栓を含む、自然発生する 、或いは疾病、外科手術或いは外傷に起因する、血栓症を媒介とする静脈血栓症 候群の治療及び予防、(d)(それが複数の器官の障害を伴うものであるかを問わ ず、敗血症その他の感染症によって起こるショック、外科手術、妊娠、外傷、悪 性疾患などを含む)散在性維管束凝血症、血栓性血小板 減少性紫斑病、閉塞性血栓脈管炎、及びヘパリンにより誘起された血小板減少症 に関連する血栓性疾病を含む凝固障害の治療及び予防、(e)(腎臓透析、心肺副 行路等の酸素付加、血漿交換療法等の)体外循環に関連する血栓性合併症の治療 及び予防、(f)(心臓その他のカテーテル法、大動脈内バルーンポンプ法、冠状 動脈ステント又は心臓弁手術に関連する)器具使用に伴う血栓性合併症の治療及 び予防、(g)人工器官の移植を必要とする状態がある。 抗凝血治療は、保存用全血、試験用或いは保存用の生物学的サンプルに於ける 凝固を抑制する際にも有用である。このように、本発明の化合物は、人工血管、 ステント、整形外科人工補装具、冠状動脈ステント、人工心臓弁、体外循環等の 材料が、哺乳類の血液に接する場合等に凝血を抑制したい場合に、ファクタXa を含む、或いは含む虞のある媒体に添加或いは接触させることができる。 これ以上説明するまでもなく、当業者であれば、上記の説明及び以下の実施例 の説明から、本発明の化合物を製造及び使用し、本発明の方法を実施できるであ ろう。以下の実施例は、あくまでも本発明の好適実施例としてあげられたもので 、本発明を何ら限定するものではないことを了解されたい。 例1 Boc-Arg(Tos)-N(Me)OMeの調製 0℃のDMF(20ml)中のBoc-Arg(Tos)-OH(2g,4.7mmol)の懸濁液に、M eNHOMe.HCl(1g,10.3mmol)、DIEA(2ml)、及びBOP(2.5g,5.6mmo l)を加えた。得られた溶液を、0℃にて10時間攪拌した。DMFを真空中で蒸発 させた。油性の残滓は、EtOAc(200ml)及び水(20ml)中に溶解した。有機層を 、飽和NaHCO3水(20ml)、1MのHCl及び飽和NaCl(2x20ml)により洗浄した 。有機層を、MgSO4上にて乾燥させ、ろ過し、蒸発させ、懸濁液を得た。この 懸濁液をろ過し、冷たいEtOAc(10ml)により洗浄し、乾燥させBoc-Arg(Tos )-N(Me)OMe(1.5g、収率70%)を得た。FAB-MS(M+H)+=472。 例2 Boc-Arg(Tos)-Thiazoleの調製 -78℃のTHF(25ml)中のチアゾール(2.5g,29mmol)の溶液に、n-BuLi(ヘ キサン内1.6M,19mmol)を滴下した。得られた混合物を、30分間攪拌した。Boc -Arg(Tos)-N(Me)OMe(1.7g,3.6mmol)のTHF(50ml)の溶液を-78℃にて リチオチアゾール混合体に加えた。得られた混合物を、10時間攪拌した。反応混 合物に1MのHCl(30ml)を加え、それを室温に加温した。EtOAc(100ml)によ り混合物を抽出した。有機層を、飽和NaCl(30ml)により洗浄し、有機層を、M gSO4上にて乾燥させ、ろ過し、蒸発させた。得られた油性残滓を、シリカゲル 上にて、フラッシュコラムにより純粋化し、白い粉末としてBoc-Arg(Tos)- Thiazole(1.5g、収率84%)を得た。DCI-MS(M+H)+=496。 例3 Boc-(D)-Arg(Cbz2)-OSuの調製 CH2Cl2(10ml)中のBoc-(D)-Arg(Cbz2)-OH溶液に、HOSu(466mg,4. 06mmol)、DIEA(1ml)、EDC(846mg,4.4mmol)を加えた。溶液を48時間攪 拌した。溶媒を蒸発させ、残滓をEtOAc(50ml)及び水(10ml)に溶解した。分離 された有機層を、飽和NaHCO3(10ml)、水(10ml)、1M HCl(10ml)、NaCl( 3x10ml)により洗浄した。有機層を、MgSO4上にて乾燥させ、ろ過し、蒸発さ せた。得られた油性残滓を、更に純粋化することなき例4にそのまま使用し、或 いは、シリカゲル(ヘキサン中50%EtOAc)上にて、フラッシュコラムにより純 粋化して、Boc-Arg(Tos)-Thiazole(1g、収率85%)を得た。 EXAMPLE4 Preparation of Boc-(D)-Arg(Cbz2)-Gly-OH To a solution of Boc-(D)-Arg(Cbz2)-OSu(1g,1.6mmol)in dioxane(10m L)was added a solution of Gly(300mg,4mmol)and NaHCO3(400mg,4.76mm ol)in water(10mL).The solution was stirred for 24h.Solvents were eva porated and residue was dissolved in a mixture of EtOAc(20mL)and 1N HCl(6mL).The separated organic layer was washed with sat.NaCl(1 0mL),dried over MgSO4,filtered and evaporated to give a solid resi due which was used directly without further purification.ES-MS(M+ H)+=600 EXAMPLE5 Preparation of H-Arg(Tos)-Thiazole To a solution of Boc-Arg(Tos)-Thiazole(300mg,0.6mmol)in CH2Cl2( 10mL)at 0℃ was added TFA(10mL).The solution was stirred at 0℃ f or 2h.The solvent and excess TFA were evaporated to an oily residue which was used directly without further purification in Example 6. EXAMPLE6 Preparation of Boc-(D)-Arg(Cbz2)-Gly-Arg(Tos)-Thiazole To a solution of Boc-Arg(Tos)-Thiazole(300mg,0.6mmol)in CH2Cl2( 10mL)at 0℃ was added TFA(10mL).The solution was stirred at 0℃ f or 2h.The solvent and excess TFA were evaporated to an oily residue which was redissolved in CH2Cl2(10mL).The solution was cooled to 0℃,treated with DIEA(2mL,Boc-(D)-Arg(Cbz2)-Gly(400mg,0.67m mol)and BOP(350mg,0.79mmol).The solution was stirred at 0℃ for 2 h.Solvent was evaporated and residue was dissolved in EtoAc(50mL) .The organic solution was washed with sat.NaHCO3(10mL),water(10 mL),1N HCl(10mL)and sat.NaCl(10mL).The organic layer was dri ed over MgSO4,filtered and evaporated.The oily residue was puified by flash column over SiO2(EtOAc)to give Boc-(D)-Arg(Cbz2)-Gly -Arg(Tos)-Thiazole(474mg,81% yield)as a powder.ES-MS(M+H)+97 7 EXAMPLE7 Preparation of H-(D)-Arg-Gly-Arg-Thiazole A 100mg portion of Boc-(D)-Arg(Cbz2)-Gly-Arg(Tos)-Thiazole,1m L of anisole and 4drops of MeSEt were placed in HF-cleavage vessel and cooled under liquid N2.HF(10mL)was then conddensed into the re action mixture and stirred 0℃ for 1.25h.HF was removed under vacuum to give a gum-like residue which was titrated with 20mL of 50% Et2O- hexane and the organic wash removed by filtration.The gum residue was dissolved in 30mL of 30% aq.HOAc and filtered through the above si ntered funnel.The filtrate was lyophilized to give a powder which was purified by RP-HPLC to give 28mg(60%yield)of(D)-Arg-Gly-Arg-t hiazole.FAB-MS(M+H)+=455.2 Example8 Preparation of Boc-(D)-Arg(Tos)-Gly-OBn To a suspension of Boc-(D)-Arg(Tos)-OH(1g,2.34mmol)in CH2Cl2( 10mL)wasadded DIEA(1mL)at 0℃.To the clear solution was added G ly-OBn・HCl(0.52g,2.58mmol)and BOP(1.2g,2.8mmol).The solution was stirred for 4h at 0℃.Solvents were evaporated and residue was dis solved in a mixture of EtOAc(100mL)and water(20mL).The organic la yer was washed with sat.NaHCO3(10mL),water(10mL),1N HCl(10m L)and sat.NaCl(3×10mL),dried with MgSO4,filtered and evaporat ed.The solid residue was purified by column chromatography on silica g el(EtOAc)to give 1.12g of the title compound as a powder.ES-MS( M+H)+=576.3 EXAMPLE9 Preparation of H-(D)-Arg(Tos)-Gly-OBn A1g portion of Boc-(D)-Arg(Tos)-Gly-OBn(1.74mmol)was dissolved i n 10mL of CH2Cl2,cooled to 0℃ and treated with 10mL of TFA.T he solution was stirred at 0℃ for 3h.Solvent and excess TFA were e vaporated thoroughly to give the title compound as an oil which was used directly in Example 10. EXAMPLE10 Preparation of BnSO2-(D)-Arg(Tos)-Gly-OBn The oily residue of the compound of Examp1e 9 was dissolved in 5mL of DMF,cooled to 0℃ and neutralized with 1mL of TEA.To the solu tion was added BnSO2Cl(397mg,2.0mmol)and the solution was stirred a t 0℃ for 3h and 25℃for 3h.DMF was removed and residue was dissolve d in 100mL of EtOAc and 20mL of water.The organic layer was separ ated,washed with sat.NaHCO3(10mL),water(10mL),1N HCl(10mL) and sat.NaCl(3×10mL),dried with MgSO4,filtered and evaporated .The solid residue was purified by column chromatography on silica gel (EtOAc)to give the title compound(328mg,30% yield)as a powder.ES -MS(M+H)+630.5 EXAMPLE11 Preparation of BnSO2-(D)-Arg(Tos)-Gly-OH The compound of Example 10(300mg,0.47mmol)was dissolved in 10mL of MeOH and then 10% Pd/C(150mg)was added.The reaction was hydrogen ated under normal pressure overnight,filtered through Celite,rinsed w ith MeOH(3×10mL)and concentrated in vacuo to give the desired compo und(242mg,84%)which was used without further purification.ES-MS( M+H)+540.0 EXAMPLE12 Preparation of BnSO2-(D)-Arg(Tos)-Gly-Arg(Tos)-Thiazole A 100mg portion of the compound of Example 11 was coupled with 0.19mmo l of H-Arg(Tos)-thiazole(prepared following the procedure of Example 5)following the procedure as described in Example 6.RP-HPLC pur ification gave the title compound(110mg,63% yield). FAB-MS(M+H)+917.8 EXAMPLE13 Preparation of BnSO2-(D)-Arg-Gly-Arg-Thiazole The compound of Example 13 was HF-cleaved according to the procedure s described in Example 7 and purified by reversed phase HPLC to giv e the title compound as a powder(35mg,47% yield).ES-MS(M+H)+=6 09.6 EXAMPLE14 Evaluation of the compounds of this invention is guided by in vit ro protease activity assays(see below)and in vivo studies to evaluate an tithrombotic efficacy,and effects on hemostasis and hematological param eters(see Example 15 below). The compounds of the present invention are dissolved in buffer to give solutions containing concentrations such that assay concentrations range from 0 to 100μM.In the assays for thrombin,prothrombinase an d factor Xa,a synthetic chromogenic substrate is added to a solution c ontaining test compound and the enzyme of interest and the residual cata lytic activity of that enzyme is determined spectrophotometrically.The IC50of a compound is determined from the substrate turnover.The I C50is the concentration of test compound giving 50% inhibition of the substrate turnover.The compounds of the present invention desirably ha ve an IC50of less than 500nM in the factor Xa assay,preferably less than 200nM,and more preferred compounds have an IC50of about 100nM or less in the factor Xa assay.The compounds of the present inventio n desirably have an IC50of less than 4.0μM in the prothrombinase ass ay,preferably less than 200nM,and more preferred compounds have an I C50of about 10nM or less in the prothrombinase assay.The compounds o f the present invention desirably have an IC50of greater than 1.0μM in the thrombin assay,preferably greater than 10.0μM,and more prefer red compounds have an IC50of greater than 100.0μM in the thrombin as say.Amidolytic Assays for determining protease inhibition activity The factor Xa and thrombin assays were performed at room tempera ture,in 0.02M Tris-HCl buffer,pH7.5,containing 0.15M NaCl.T he rates of hydrolysis of the para-nitroanilide substrate S-2765(Chrom ogenix)for factor Xa,and the substrate Chromozym TH(Boehringer Ma nnheim)for thrombin following preincubation of the enzyme with inhibitor for 5 minutes at room temperature,and were determined using the Softma x 96-well plate reader(Molecular Devices),monitored at 405 nm to meas ure the time dependent appearance of p-nitroaniline. The prothrombinase inhibition assay was performed in a plasma fre e system with modifications to the method described by Sinha,U.et al .,Thromb.Res.,75,427-436(1994).Specifically,the activity of the prothrombinase complex was determined by measuring the time course of thrombin generation using the p-nitroanilide substrate Chromozym TH.The assay consists of preinc ubation(5minutes)of selected compounds to be tested as inhibitors with t he complex formed from factor Xa(0.5nM),factor Va(2nM),phosphatidy l serine:phosphatidyl choline (25:75,20μM)in 20mM Tris-HCl buffer ,pH 7.5,containing 0.15M NaCl,5mM CaCl2 and 0.1% bovine serum albumin.Aliquots from the complex-inhibitor mixture were added to pro thrombin(1nM)and Chromozym TH(0.1mM).The rate of substrate cleava ge was monitored at 405nm for two minutes.Eight different concentratio ns of inhibitor were assayed in duplicate.A standard curve of thrombin generation by an equivalent amount of untreated complex was used for de termination of percent inhibition. EXAMPLE15 A series of studies were accomplished in rabbits to evaluate the antithrombotic efficacy,and effects on hemostasis and hematological par ameters of the compound(D)-Arg-Gly-Arg-thiazole.Antithrombotic Efficacy in a Rabbit Model of Venous Thrombosis A rabbit deep vein thrombosis model as described by Hollenbach, S.et al.,Thromb.Haemost.71,357-362(1994),was used to determine the in-vivo antithrombotic activity of the test compounds.Rabbits were anesthetized with I.M.injections of Ketamine,Xylazine,and Acepr omazine cocktail.A standardized protocol consisted of insertion of a t hrombogenic cotton thread and copper wire apparatus into the abdominal v ena cava of the anesthetized rabbit.A non-occlusive thrombus was allow ed to develop in the central venous circulation and inhibition of thromb us growth was used as a measure of the antithrombotic activity of the st udied compounds.Test agents or control saline were administered throug h a marginal ear vein catheter.A femoral vein catheter was used for bl ood sampling prior to and during steady state infusion of test compound .Initiation of thrombus formation begins immediately after advancement of the cotton thread apparatus into the central venous circulation.Te st compounds were administered from time=30min to time=150min at which the expeiment was terminated.The rabbits were euthanized and the thro mbus excised by surgical dissection and characterized by weight and hist ology.Blood samples were analyzed for changes in hematological and coa gulation parameters.Effects of(D-)-Arg-Gly-Arg-thiazole in Rabbit Venous Thrombosis model Administration of(D)-Arg-Gly-Arg-thiazole in the rabbit venou s thrombosis model demonstrated antithrombotic efficacy at the higher do ses evaluated.There was no significant effect of the compound on the a PTT and PT prolongation with the highest dose (100μg/kg+2.57μg/kg /min)(see Table 2).(D)-Arg-Gly-Arg-thiazole had no significant eff ects on hematological parameters as compared to saline controls(see Tab le 3). All measurements are an average of all samples after steady state admin istration of vehicle or(D)-Arg-Gly-Arg-thiazole.Values are express ed as mean±SD. All measurements are an average of samples after steady state administr ation of vehicle or (D)-Arg-Gly-Arg-thiazole.Values are mean±SD.
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1998年1月7日 【補正内容】 例4 Boc-(D)-Arg(Cbz2)-Gly-OHの調製 ジオキサン(10ml)中のBoc-(D)-Arg(Cbz2)-OSu溶液(1g,1.6mmol)に、G ly溶液(300mg,4mmol)及び水(10ml)に溶解したNaHCO3(400mg,4.76mmol)を 加えた。溶液を24時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、残滓をEtOAc(20ml)及び 1NのHCl(6ml)に溶解した。分離された有機層を、飽和 NaCl(10ml)により 洗浄し、MgSO4上にて乾燥させ、ろ過し、蒸発させた。得られた固体残滓を、 更に純粋化することなくそのまま使用した。ES-MS(M+H)+=600 例5 H-Arg(Tos)-Thiazoleの調製 0℃のCH2Cl2(10ml)中のBoc-Arg(Tos)-Thiazole溶液(300mg,0.6mmol) に、TFA(10ml)を加えた。溶液を0℃にて2時間攪拌した。溶媒及び過剰TF Aを蒸発させ、得られた油性残滓を、更に純粋化することなく例6にそのまま使 用した。 例6 Boc-(D)-Arg(Cbz2)Gly-Arg(Tos)-Thiazoleの調製 0℃のCH2Cl2(10ml)中のBoc-(D)-Arg(Tos)-Thiazole溶液(300mg,0.6 mmol)に、TFA(10ml)を加えた。溶液を0℃にて2時間攪拌した。溶媒及び過 剰TFAを蒸発させ、得られた油性残滓を再びCH2Cl2(10ml)中に溶解した。 溶液を0℃に冷却し、DIEA(2ml)、Boc-(D)-Arg(Cbz2)-Gly(400mg,0.6 7mmol)及びBOP(350mg,0.79mmol)により処理した。溶液を0℃にて2時間攪 拌した。溶媒を蒸発させ、残滓をEtOAc(50ml)に溶解した。有機溶液を、飽和 NaHCO3(10ml)、水(10ml)、1N HCl(10ml)及び飽和NaCl(10ml)により洗 浄した。有機層を、MgSO4上にて乾燥させ、ろ過し、蒸発させた。得られた油 性残滓を、SiO2(EtOAc)上にて、フラッシュコラムにより純粋化して、Boc -(D)-Arg(Cbz2)-Gly-Arg(Tos)-Thiazole(474mg、収率81%)を粉末として 得た。ES-MS(M+H)+977 例7 H-(D)-Arg-Gly-Arg-Thiazoleの調製 100mgのBoc-(D)-Arg(Cbz2)-Thiazole、1mlのアニソール及び4滴のMe SEtをHF開裂容器内にチャージし、液体N2により冷却した。HF(10ml)は反 応混合体中に凝縮させ、0℃にて1.25時間攪拌した。真空によってHFを除去し 、ガム状の物質を得て、それを20mlの50%Et2O-ヘキサンによって滴定し、有 機洗浄液をろ過により除去した。得られたガム状物質を30mlの30%HOAc水溶 液に溶解し、ガラスろ過器によりろ過した。ろ液を凍結乾燥させて得られた粉末 を、RP-HPLCにより純粋化し、28mgの(D)-Arg-Gly-Arg-Thiazole(収 率60%)を得た。ES-MS(M+H)+=455.2 例8 Boc-(D)-Arg(Tos)-Gly-OBnの調製 CH2Cl2(10ml)中のBoc-(D)-Arg(Tos)-OH懸濁液(1g,2.34mmol)に、 0℃のDIEA(1ml)を加えた。清澄溶液にGly-OBn・HCl(0.52g,2.58mmol )及びBOP(1.2g,2.8mmol)を加えた。溶液を0℃にて4時間攪拌した。溶媒 を蒸発させ、残滓をEtOAc(100ml)に溶解した。有機層を、飽和NaHCO3(10 ml)、水(10ml)、1N HCl(10ml)及び飽和NaCl(3x10ml)により洗浄し、MgS O4上にて乾燥させ、ろ過し、蒸発させた。得られた固体残滓を、シリカゲル(E tOAc)上にて、コラムクロマトグラフィにより純粋化して、1.12gの上記物質 を粉末として得た。ES-MS(M+H)+=576.3 例9 H-(D)-Arg(Tos)-Gly-OBnの調製 10mlのCH2Cl2中に1gのBoc-Arg(Tos)-Gly-OBn溶液(1.74mmol)に加 え、0℃に冷却し、10mlのTFAにより処理した。溶液を0℃にて3時間攪拌し た。溶媒及び過剰TFAを完全に蒸発させ、上記物質を油性残滓として得て、そ のまま例10に使用した。 例10 BnSO2-(D)-Arg(Tos)-Gly-OBnの調製 例9の油性残滓としての化合物を、5mlのDMFに溶解し、0℃に冷却し、1 mlのTFAににより中和した。この溶液にBnSO2Cl(397mg,2.0mmol)を加え 、0℃にて3時間、25℃にて3時間攪拌した。DMFを除去し、残滓を100ml のEtOAc及び20mlの水に溶解した。有機層を分離し、飽和NaHCO3(10ml)、 水(10ml)、1N HCl(10ml)及び飽和NaCl(3x10ml)により洗浄し、MgSO4上 にて乾燥させ、ろ過し、蒸発させた。得られた固体残滓を、シリカゲル(EtOA c)上にて、コラムクロマトグラフィにより純粋化して、上記物質(328mg、収率30 %)を粉末として得た。ES-MS(M+H)+630.5 例11 BnSO2-(D)-Arg(Tos)-Gly-OHの調製 10mlのMeOH中に例10の物質(300mg,0.47mmol)を溶解し、10%Pd/C(150mg )を加えた。常圧下で一晩に渡って反応が水素化され、セライトによりろ過し、 MeOH(3x10ml)によりすすぎ、真空中にて濃縮し、所望の物質(242mg、収率84 %)を得て、そのまま使用した。ES-MS(M+H)+540.0 例12 BnSO2-(D)-Arg(Tos)-Gly-Arg(Tos)-Thiazoleの調製 例6の手順に従って、例11の物質100mgを、(例5の手順に従って得られた )0.19mmolのH-Arg(Tos)-Thiazoleに結合させる。RP-HPLC純粋化プロ セスにより、上記物質(110mg、収率63%)を得た。FAB-MS(M+H)+917.8 例13 BnSO2-(D)-Arg-Gly-Arg-Thiazoleの調製 例7に記載された手順に従って、例13の物質をHF開裂させ、逆相HPLC により純粋化し、上記物質(35mg、収率47%)を粉末として得た。ES-MS(M+ H)+=609.6 例14 抗血栓効能、止血効果及び血液学上のパラメータ(以下の例15参照)を評価 するために、本発明の化合物の評価は、インビトロプロテアーゼ活性試験(以下 の記載参照)及びインビボ分析によりガイドした。 本発明の化合物を緩衝液に溶解し、0から100μMの範囲の試験濃度となるよ うに様々な濃度の溶液を得た。トロンビン、プロトロンビナーゼ及びファクタX aの試験に於いて、試験化合物及び対象酵素を含む溶液に、合成色素基質を加え 、この酵素の残留触媒活性度を分光光度分析により測定した。この化合物のIC50 を、基質ターンオーバにより測定した。IC50とは、基質ターンオーバを50% 抑制するような試験化合物の濃度である。本発明の化合物は、ファクタXa試験 に於いて、好ましくは500nM以下のIC50、より好ましくは200nM以下のIC50 、最も好ましくは100nM以下のIC50を有する。本発明の化合物は、プロトロン ビナーゼ試験に於いて、好ましくは4.0μM以下のIC50、より好ましくは200n M以下のIC50、最も好ましくは10nM以下のIC50を有する。本発明の化合物 は、トロンビン試験に於いて、好ましくは1.0μM以上のIC50、より好ましく は10.0μM以上のIC50、最も好ましくは100μM以上のIC50を有する。プロテアーゼ抑制活性度を求めるためのアミドール検査 0.15M NaClを含む0.02M Tris-HCl pH7.5緩衝液に於いて、室温下にて ファクタXa及びトロンビン検査を行った。室温下に於けるインヒビタによる5 分間の酵素のプリインキュベーションに続いて、ファクタXaのためのパラニト ロアニリド基質S-2765(Chromogenix)及びトロンビンのための基質Chromozym TH(Boehringer Mannheim)の加水分解速度を、Sofmax96-well plate reader (Molecular Device)を用いて測定し、p-ニトロアニリンの時間依存発現を測定 するために405nmを 観測した。 プロトロンビナーゼ抑制検査は、Sinha,U.et al.,Thromb.Res.,75 427-436(1994)に記載された方法に変更を加えて、プラズマの無い状態で行われ た。プロトロンビナーゼ複合体の活動は、p-ニトロアニリド基質Chromozym T Hを用いて、トロンビン生成の時間経過を測定することにより求めた。検査は、 インヒビタとして検査するべく選ばれた化合物を、ファクタXa(0.5nM)、ファ クタVa(2nM)、0.15M NaClを含む20mMのpH 7.5 Tris-HCl緩衝液内のホ スファチジルセリン:ホスファチジルコリン(25:75,20μM)、5mM CaCl2及 び0.1%ウシ血清アルブミンにより形成した複合体によりプリインキュベーショ ンすることからなる。複合体−インヒビタ混合物から得られたアリクウォットを プロトロンビン(1nM)及びChromozym TH(0.1mM)に加えた。基質の開裂速度 を、405nmを2分間に渡って観測することにより測定した。8種類の濃度のイン ヒビタについて、2重反復試験を行った。パーセント抑制効果の決定のために、 非処理複合体の当量によるトロンビン生成の標準曲線を用いた。 例15 (D)-Arg-Gly-Arg-Thiazoleの抗血栓効能、止血効果及び血液学上のパラ メータを評価するために、ラビットを用いた一連の試験を行った。静脈血栓のラビットモデルに於ける抗血栓効能 Hollenback,S.et al.,Thromb.Haemost.71,357-362(1994)により記 述されたラビット深静脈血栓モデルを用いて、試験対象化合物のインビボ抗血栓 活性度を測定した。ラビットに対して、Ketamine,Xylazine及びAcepromazin eカクテルのI.M.注入により麻酔をかけた。標準的なプロトコルは、麻酔状態 のラビットの腹部大静脈に、トロンボゲンとしての木綿糸及び銅ワイヤデバイス を挿入することからなるものであった。非閉塞性の血栓を中心静脈系に形成させ 、血栓形成抑制の度合を、試験対象化合物の抗血栓活性度の尺度として用いた。 テストエージェント或いはコントロール生理食塩水を、耳縁静脈カテーテルによ り投与した。試験対象化合物の定常状態投与の前及びその間に、血液採取のため に大腿静脈カテーテルを用いた。血栓の形成は、木綿糸デバイスを中心静脈系に 挿入した直後に開始した。試験対象化合物を、時間=30分から時間=150分 までの間に投与し、その時点で試験を終了した。ラビットを安楽死させ、解剖に より血栓を摘出し、重量及び組織学的特徴を記録した。血液学上パラメータ及び 凝血パラメータの変化を調査するために血液サンプルを分析した。( D)-Arg-Gly-Arg-Thiazoleのラビット静脈血栓モデルに対する影響 ラビットの静脈血栓モデルに於ける(D)-Arg-Gly-Arg-Thiazoleの投与に ついては、評価試験に於ける最も大きい投与量のときに、最も高い抗血栓効能が 見られた。最も大きい投与量(100μg/kg+2.57μg/kg/min)(表2参照)でも、こ の化合物は、aPTT及びPTの延長に対して、それほど影響を与えなかった。( D)-Arg-Gly-Arg-Thiazoleは、コントロー ル生理食塩水に比較しても、血液学上パラメータに対して、それほど影響を与え なかった(表3参照)。 すべての測定値は、ビヒクル或いは(D)-Arg-Gly-Arg-Thiazoleの定常状 態投与の後の、すべてのサンプルについての平均値である。値は、平均±SDに より表した。 すべての測定値は、ビヒクル或いは(D)-Arg-Gly-Arg-Thiazoleの定常状 態投与の後の、すべてのサンプルについての平均値である。値は、平均±SDに より表した。 【手続補正書】 【提出日】1998年1月8日 【補正内容】 明細書 ファクタXaのケトヘテロ環式インヒビタ技術分野 本発明は、プロトロンビナーゼ複合体として組み合わされたときに、或いは分 離されたファクタXaの強力かつ高度に選択的なインヒビタである新規なケトヘ テロ環式部分を含む化合物に関する。本発明は、また、哺乳類に於ける血液凝固 に対する強力かつ特定的なインヒビタとして有用なペプチドまたは擬晶ペプチド 類似体、治療薬として許容されるようなこれらの塩、及び治療薬として許容され るようなこれらの組成体に関する。本発明の更に別の側面によれば、本発明は、 これらのインヒビタを、凝固異常により特徴づけられるような哺乳類の疾病のた めの治療薬として用いる方法に関する。背景技術 止血、即ち出血の抑制は、外科的な方法又は、血管収縮又は凝固等の生理学的 な特性により行われる。本発明は、特に、負傷、炎症、疾病、先天性欠陥、機能 障害、その他の障害発生後に哺乳類の循環器系の健全さを保持するための血液の 凝固及びその態様に関する。通常の止血状態に於いては、生体は、凝血塊の形成 と凝血塊の除去(fibrinolysis:繊維素溶解)との間の微妙なバランスを保つ。 血液の凝固の進行順序(cascade)は、様々な非活性酵素(zymogen:チモーゲン) の、最終的には、溶解性プラズマ蛋白フィブリノーゲン(fibrinogen)を高度に架 橋されたフィブリンの非溶解性マトッリクスに変換させるような、活性酵素への 変換を伴う。Davie,E.J.et al,”The Coagulation Cascade:Initiat ion,Maintenance and Regulation”Biochemistry,30,10363-10370(1991) 参照。これらのプラズマ糖たんぱく質チモーゲンは、ファクタXII、ファクタ XI、ファタタIX、ファタタX、ファクタ VII、及びプロトロンビンを含む。血液の凝固は、血液中に全ての蛋白要素が 存在する場合、内因性の経路を経て、或いは細胞膜蛋白が重要な役割を果たす場 合、外因性の経路を経て行われる。凝血塊の形成は、フィブリノーゲンが、トロ ンビンにより切り裂かれ、フィブリンを形成する場合に発生する。凝血塊は、活 性血小板及びフィブリンにより構成される。 損傷を受けた血管に付着する血小板は、活性化され、凝固血内に組み込まれ、 血栓の初期の形成及び安定化に於いて重要な役割を果たす。冠状動脈系に於ける 或る疾病に於いては、通常の凝血作用が異常となり、凝固血の形成と凝固血の溶 解との間のバランスを崩し、血栓が冠状動脈(心筋梗塞)や、大腿部或いは肺静 脈(静脈血栓)の血流を閉塞したときには生命に危険を来す場合がある。血小板 の作用及び血液凝固は、いずれも血栓の形成に関与するものであるが、血小板の 凝集及びフィブリンの堆積に関連するプロセスを促進したり加速する上で主たる 働きを行う或る血液凝固カスケードの要素が存在する。 トロンビンは、凝固カスケード及び止血に於ける重要な酵素である。トロンビ ンは、フィブリノーゲンをフィブリンに変換する際の触媒作用及びその強力な血 小板活性化作用によって血栓症に於いて、重要な役割を果たす。通常の条件下に 於いては、トロンビンは、トロンボモジュリンに依存する態様をもってC蛋白を 活性C蛋白(aPc)に変換する作用を介して、止血に於いて抗凝結作用を発揮す ることができる。しかしながらアステローム硬化性動脈に於いては、このような トロンビンの活動は、心筋梗塞、不安定アンギナ、非出血性脳卒中、血栓崩壊性 疾患治療又は冠状動脈血管形成術後の冠状動脈血栓再閉塞症など病源として重要 なファクタであるような血栓の形成を開始する場合がある。トロンビンは又、平 滑筋増殖の強力な誘起剤であり、血管形成術後の再狭窄、移植 により引き起こされるアテローム性動脈硬化症等の様々な増殖反応を伴う場合が ある。更に、トロンビンは白血球に対する化学走性のを有し、炎症について何ら かの役割を果たしている可能性がある。Hoover,R.J.,et al.,Cell,14, 423(1978); Etingin,O.R.,et al.,Cell,61,657(1990)を参照されたい 。このような知見は、トロンビンの形成の抑制或いはトロンビン自体の抑制が、 血栓症を防止或いは治療し、再狭窄を抑制し、炎症を制御する上で有効であるこ とを示している。 Glaeson,G.,"Synthetic Peptides and Peptidomimetics as Substrat es and Inhibitors of Thrombin and Other Proteases in the Blood Coa gulation System",Blood Coag.Fibrinol.,5,411-438(1994)等に、記載 されているように、直接又は間接的にトロンビンの活動を抑制することが、最近 の様々な抗凝血対策の焦点となっている。現在臨床的に用いられている抗凝血剤 のいくつかの種類のものが、直接又は間接的にトロンビンに作用するものからな っている(即ち、ヘパリン、低分子量ヘパリン、ヘパリン様化合物、及びクマリ ン)。 トロンビンの形成は、その前駆体であるプロトロンビンの、位置271-272に於 けるArg-Thr及び位置320-321に於けるArg-Ileりリンクのたんぱく分解性の 開裂の結果引き起こされるものである。この活動は、血小板、単球及び内皮細胞 上に結合したプロトロンビナーゼ複合体の触媒作用を受ける。この複合体は、( セリンプロテアーゼである)ファクタXa、(共同因子である)ファクタVa、 カルシウムイオン、酸性ホスホリピド面からなる。ファクタXaは、その前駆体 であるファクタXが活性化したものからなり、ファタタXは、58kd前駆体と して肝臓により分泌され、内因性及び外因性の凝血経路に於いて、活性化した形 式、即ちファクタXaに変換される。ファクタXは、カルシウムイオン結合、ガ ンマカルボキシ(Gla)を含む、ビタミンK依存の、凝血糖 蛋白ファミリーに属し、他に、このファミリーに属するものとしては、ファクタ VII、ファクタIX、プロトロンビン、C蛋白、S蛋白などがある。(Furie ,B.,et al.,Cell,53,505(1988))。ファクタXaの、プロトロンビンをト ロンビンに変換する上での活性度は、それがプロトロンビナーゼ複合体に含まれ ているか否かに依存する。 プロトロンビナーゼ複合体は、チモーゲンプロトロンビンを活性プロコアギュ ラントトロンビンに変換する。したがって、ファクタXaは、凝血カスケードに 於ける最後から1つ手前のステップすなわちセリンプロチアーゼトロンビンの形 成に対する抑制作用を有するものと理解することができる。さらに、トロンビン は非溶解性のフィブリンを形成するように、プラズマ内の溶解性フィブリノーゲ ンを切り裂く働きを行う。 内因性及び外因性凝結経路の交差点に於けるプロトロンビナーゼ複合体の位置 及びその結果引き起こされるトロンビンの形成の大幅な促進は、血管損傷部位の 限られた数のターゲット触媒ユニットに於ける複合体により媒介されることから 、制御されないプロコアギュラント活動をブロックするためには、トロンビンの 形成の抑制は好ましい方法であることが示唆される。(溶解性のファクタXaに 比較して、プロトロンビンのトロンビンへの変換を行う上での有効性が数十万倍 となる。)ファクタXaを選択的に抑制する化合物が、試験管中に於いて診断薬 として或いは例えばWO94/13693に記載されているように、ある種の血 栓障害に対して治療の目的で投与することが有効であることが示唆されている。 様々な蛋白基層及び特定のレセプタ上に於いて活動するトロンビンと異なり、フ ァクタXaは、単一の生理学的基層、即ちプロトロンビンを有するように見受け られる。 プラズマは、ファクタVIIa−組織ファクタ(TF)複合体及びファクタXa と呼ばれる組織ファクタ経路インヒビタ(TFPI)の両者に対する 内因性のインヒビタである。TFPIは、直列をなす3つのKuntzドメインを備 えたKunitz型プロティアーゼインヒビタである。TFPIは、TF複合体を、 2段階で抑制し、その第1の段階では、TFPIの第2のKunltzドメインがフ ァクタXaの活性部位と初期の相互作用を行い、ファクタXaの蛋白質分解性作 用を抑制する。第2のステップは、Girard.T.J.,et al.,"Functional S ignificance of the Kunitz-type Inhibitory Domains of Lipoprotein-ass ociated Coagulation Inhibitor",Nature,338,518-520(1989)に記載され ているように、第4複合体TF/fVIIa/TFPI/Xaの形成によりTF/fVI Ia複合体を抑制するものである。 吸血性の生物から得られたペプチドは、ファクタXaの強力かつ特定的なイン ヒビタであることが報告されている。USP4,588,587は、メキシコひるHaemen teria officinalisの唾液に於ける抗凝血作用について記載している。この唾液 の主成分がポリペプチドファクタXaインヒビタであるアンチスタシン(ATS )であることがNutt,E.et al.,"The Amino Acid Sequence of Antist asin,a Potent Inhibitor of Factor Xa Reveals a Repeated Internal Structure",J.Biol.Chem.,263,10162-10167(1988)によって示され ている。 もう一つの、ファクタXaに対する強力かつ特定的なインヒビタであってダニ 抗凝血ペプチド(TAP)がソフトダニOmithidoros moubetaの全身抽出物から分 離され、それがWaxman,L.,et al.,"Tick Anticoagulant Peptide(TA P)is a Novel Inhibitor of Blood Coagulation Factor Xa",Science ,248,593-596(1990)により報告されている。 他のペプチド型のファクタXaに対するインヒビタが以下の文献に報告されて いる。Condra,C.et al.,"Isolation and Structural Characterization of a Potent Inhibitor of Coagulation Factor Xa from the Leech Haementeria ghilianii",Thromb.Haemost.,61,437-441(1989 ); Blankenship,D.T.et al.,"Amino Acid Sequence of Ghilanten: Anti-coagulant¥antimetastatic Principle of the South American Leec h,Haementeria ghilianii",Biochem.Biophys.Res.Commun.166,1384 -1389(1990); Brankamp,R.G.et al.,"Ghilantens: Anticoagulants, Antimetastatic Proteins from the South American Leech Haementeria ghilianii,J.Lab.Clin.Med.,115,89-97(1990); Jacobs,J.W.et al.,"Isolation and Characterization of a Coagulation Factor Xa In hibitor from Black Fly Salivary Glands",Thromb.Haemost.,64,235 -238(1990); Rigbi,M.et al.,"Bovine Factor Xa Inhibiting Factor and Pharmaceutical Compositions Containing the Same",European Pa tent Application,352,903: Cox,A.C.,"Coagulation Factor X Inhi bitor From the Hundred-pace Snake Deinagkistrodon acutus,venom",T oxicon,31,1445-1457(1993); Cappello,M.et al.,"Ancylostoma Facto r Xa Inhibitor: Partial Purification and its Identification as a M ajor Hookworm-derived Anticoagulant In Vitro",J.Infect.Dis.,1 67 ,1474-1477(1993); Seymour,J.L.et al.,"Ecotin is a Potent Anti coagulant and Reversible Tight-binding Inhibitor of Factor Xa",Bioc hemistry 33,3949-3958(1994). 大型ペプチド型でないファクタXaに対するインヒビタ化合物が以下の文献に 報告されている。Tidwell,R.R et al.,"Strategies for Anticoagulatio n With Synthetic Protease Inhibitors.Xa Inhibitors Versus Throm bin Inhibitors",Thromb.Res.,19,339-349(1980); Turner,A.D.et al.,"p-Amidino Esters as Irreversible Inhibitors of Factor Ixa an d Xa and Thrombin",Biochemistry,25,4929-4935 (1986); Hitomi,Y.et al.,"Inhibitory Effect of New Synthetic Pr otease Inhibitor(FUT-175)on the Coagulation System",Haemostasis ,15,164-168(1985); Sturzebecher,J.et al.,"Synthetic Inhibitors of Bovine Factor Xa and Thrombin.Comparison of Their Anticoagula nt Efficiency",Thromb.Res.,54,245-252(1989); Kam C.M.et al., "Mechanism Based Isocoumarin Inhibitors for Trypsinand Blood Coag ulation Serine Proteases: New Anticoagulants",Biochemistry,27,25 47-2557(1988); Hauptmann,J.et al.,"Comparison of the Anticoagulan t and Antithrombotic Effects of Synthetic Thrombin and Factor Xa Inhibitors",Thromb.Haemost.,63,220-223(1990); Miyadera,A.et a l.,Japanese Patent Application JP 6327488; Nagahara,T.et al., "Dibasic(Amidinoaryl)propanoic Acid Derivatives as Novel Blood Co agulation Factor Xa Inhibitors",J.Med.Chem.,37,1200-1207(1994 ); Viasuk,G.P.et al.,"Inhibitors of Thrombosis",WO93/15756;an d Brunck,T.K.et al.,"Novel Inhibitors of Factor Xa",WO94/13 693. (トリプシン、エンテロキナーゼ、トロンビン、カリクレイン、プラスミン、 ウロキナーゼ、プラスミノーゲン活性剤などの)トリプシン状構造のインヒビタ のいくつかが開示対象となっている。例えば、Austen et alによるUSP4、 593、018は、エンテロキナーゼの特有のインヒビタであるオリゴペプチド アルデヒドについて記載し、Abe et alによるUSP5、153、176は、プ ラスミン、トロンビン、トリプシンカリクレイン、ファクタXa、ウロキナーゼ などの多重フェリンクロチアーゼに対するインヒビタとしての活動を行うトリペ プチドアルデヒドについて記載し、Brunck et alによるWO93/14 77 9は、トリプシンを特定するインヒビタである置換トリペプチドアルデヒドに ついて記載し、USP4、316、889、USP4、399、065、USP 4、478、745はいずれもトロンビンのインヒビタであるアルギニンアルデ ヒドについて記載し、Balasubramanian et alによるUSP5、380、713 は、抗トリプシン及び抗トロンビン活動にとって有用なジ及びトリペプチドアル ゼヒドについて記載し、Webb et alによるUSP5、371、072は、血栓 及びトロンビンに対するインヒビタとしてのトリペプチド−アルファ−ケトアミ ド誘導体について記載し、Gesellchen et alによるEP公報0 479 489 A2及び0 643 073A2は、トリペプチドトロンビンインヒビタについて 記載し、Veber et alによるWO94/25051は他のトリプシン状構造に比 較してトロンビンを選択的に抑制する4−シクロヘキシルアミン誘導体について 記載し、Tapparelli et al.,J.Bil.Chem.268 4734-4741(1993)は、トロ ンビンのインヒビタとしての選択的ペプチドホウ酸について記載してる。 或いは、クマリンなどのビタミンK依存性カルボキシラーゼ酵素を抑制する薬 剤が、凝血傷害を治療するために用いられていた。 このように、凝血傷害を制御するための効果的な治療薬、再狭窄及び炎症など のトロンビンにより引き起こされる血管に於ける血栓の形成及びそれ以外の疾病 状態を防止し、治療するための必要が存在していた。発明の開示 本発明は、哺乳類に於ける血液凝固に対する強力かつ特定的なインヒビタとし て有用なペプチドまたは擬晶ペプチド類似体、それらの、治療薬として許容でき るあらゆる異性体、塩、水和物、溶媒化合物、及びプロドラッグ誘導体、及び治 療薬として許容されるようなこれらの組成体に関する。本発明の別の側面によれ ば、これらのインヒビタを用いた、血栓を媒介とする急性冠状動脈症候群や脳血 管性症候群、静脈系に於け る血栓閉塞症、凝固障害、体外循環に関連する血栓性合併症の診断試薬及び治療 薬としての使用方法、及び生物学的サンプルに於ける凝血を防止するための方法 が提供される。 ある実施例に於いては、本発明は、プロトロンビナーゼ複合体に組み込まれた ときに、分離されたファクタXaの強力かつ高度に選択的なインヒビタであるよ うな、新規なアルギニン及び擬晶アルギニン化合物に関する。これらの化合物は 、凝血カスケードに於ける他のプロティアーゼ(例えばトロンビンなど)或いは 繊維性溶解カスケードに於ける他のプロティアーゼよりもファクタXaに対して 選択性を有し、抗血栓薬として或いは診断用の試薬として有用である。 好適実施例に於いては、本発明は以下のような化学式を有する。 以下の化学式により与えられる化合物並びに、それらの、治療薬として許容でき るあらゆる異性体、塩、水和物、溶媒化合物、及びプロドラッグ誘導体。 但し、 m=0,1,2,3,4; n=0,1,2,3,4; p=0,1,2,3,4; q=0,1,2,3,4; Y=NH,S,O,CH2,CH-OH,CH2CH2,C=O; A=ピペルジニル、ピロリジニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロ ペンチル、シクロヘキシル、フェニル、C3-6ヘテロアリル、又は欠落; R1=H又はC1-3アルキル; J=O又はH2; R2=H又はC1-3アルキル; D=N,CH,NCH2,NCH2CH2,CHCH2; R3=H又はC1-3アルキル; E=O又はH2; R4=H又はCH3; M=NH,N-CH3,O,S,SO,SO2,CH2,又は欠落; Q=ピペルジニル、ピロリジニル、C3-8シクロアルキル、フェニル、置換 フェニル、ナフチル、ピリジル、又は欠落; G=N,CH又はH; R5=H又はC1-3アルキル、或いはG=Hであれば欠落; R6=H又はCH3; U=以下のグループから選択された化合物。 但し、n=0-4; R7及びR8は、H、C1-10アルキル、アリル、ハロゲ ン、ニトロ、-NR910の構造を有するアシルアミノ基、-NHCOR11の構造 を有するアシルアミノ基、ヒドロキシ、-OCOR12の構造を有するアシルアミ ノ基、C1-4アルキロキシ、C1-4アルキル、トリフロオロメチル、カルボキシ、 シアノ、フェニル、以下の構造を有する芳香族ヘテロ環式基、C1-4アルキロキ シカルボニル、CONR1314の構造を有するアミノカルボニル基、スルホ、S O2NR1516の構造を有するスルホナミド、C1-6ヒドロキシアルキル; 但し、 R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16は同一若しくは異なるものか らなり、Mが欠落していることを条件として、=H、C1-6アルキル、C1-3アリ ルアルキル、又はアリル; K=C又はN; W=H、アリアシル、ヘテロアリアシル、アリルC1-3アルキルスルホニル 、アリルスルホニル、置換アリルスルホニル、アリルC1-4アルケニルスルホニ ル、C1-8アルキルスルホニル、ヘテロアリルC1-3アルキルスルホニル、ヘテロ アリルスルホニル、アリロキシカルボニル、C1-6アルキロキシカルボニル、ア リルC1-3アルキロキシカルボニル、アリルアミノカルボニル、C1-6アルキルア ミノカルボニル、アリルC1-3アルキルアミノカルボニル、HOOC-C0-3アル キルカルボニル、或いはG=Hであれば欠落; X=H、C1-3アルキル、NR'R"、NH-C(NR'R")=NH、NH-C(N HR)=NR"、NH-C(R')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR') =NR"、C(NR'R")=NH、C(NHR')=NR"、又はCR'=NR"、但し 、R'、R"は同一若しくは異なるものからなり、=H、C1-6アルキル、C1-3ア リルアルキル、又はアリル、或いは、R'、R"は、(CH2)p(但しp=2-5)を含 む環状構造を構成する。但し、XがH又はC1-3アルキルである場合には、Aが 少なくとも1つのN原子を有することを条件とする。; Z=H、C1-3アルキル、NR'R"、NH-C(NR'R")=NH、NH-C(N HR')=NR"、NH-C(R')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR' )=NR"、C(NR'R")=NH、C(NHR')=NR"、又はCR'=NR"、但し 、R'、R"は同一若しくは異なるものからなり、=H、C1-6アルキル、C1-3ア リルアルキル、又はアリル、或いは、R'、R"は、(CH2)p(但しp=2-5)を含 む環状構造を構成する。但し、ZがH又はC1-3アルキルである場合には、Qが 少なくとも1つのN原子を有することを条件とする。; 本発明のある側面によれば、診断用試薬として有用な化合物が提供さ れる。本発明の別の側面によれば、薬学的に効果的な量の本発明の化合物と薬学 的に許容されるキャリアとを含む薬用組成体が提供される。本発明のさらに別の 側面によれば、上記した化合物及び薬用組成体を用いることにより、哺乳類に於 ける凝血傷害により特徴づけられる疾病状態を防止或いは治療するための方法或 いは保存された血液製剤及びサンプルに於ける凝血を防止するための方法が提供 される。所望に応じて、本発明の方法は、薬用組成体を、抗血栓剤、血栓崩壊剤 及びまたは抗凝血剤などの別の治療薬と組み合わせて投与することができる。 好適な化合物は、さらに、薬学的に許容される異性体、水和物、溶媒化合物、 塩、及びプロドラッグ誘導体などを含む。発明の詳細な説明 定義 本発明に於いては、また本明細書に於いては、特記されていない限り以下の用 語は次のような意味を有するものとする。 「アルケニル」とは、三価の直鎖または分岐鎖式の不飽和脂肪族官能基を指す ものとする。 「アルキル」とは、12個以下の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖及び環式不飽 和脂肪族基を指すものとする。 「シクロアルキル」とは、3乃至14の炭素原子、好ましくは3乃至7個の炭 素原子を有する、単環、複環、もしくは三環脂肪環式構造を指すものとする。 「アリル」とは、非置換または置換の芳香環であって、低級アルコキル、低級 アルキル、低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル 、メルカプト、ニトロ、チオアルコキシ、カルボキシアルデヒド、カルボキシル 、カルボアルコシキ及びカルボキシアミドから選ばれた1つ、2つまたは3つの 置換基により置換されたものを指す ものとする。そのようなものとしては、何ら限定するものではないが、カルボサ イクリックアリル、ヘテロサイクリックアリル、及びビアリル基などがあり、こ れらのいずれを置換したものであってよい。好適なアリル基としては、フェニル 、ハロフェニル、低級アルキルフェニル、ナスチル、ビフェニル、フェナントレ ニル、ナスタセニル、及び芳香ヘテロサイクリック化合物がある。「ヘテロアリ ル」とは、窒素、酸素及び硫黄からなるグループから選ばれた1つ乃至4つのヘ テロ原子を含む任意のアリル基を指すものとする。 「アリルアルキル」なる用語は、所定の数野炭素原子を有する、1つ、2つも しくは3つのアリル基を、所定の数の炭素原子を有するアルキル基に付加したも のを指す。適当なアリルアルキル基としては、限定的ではないが、ベンジル、ピ コリル、ナフチルメチル、フェネチル、ベンジヒドリル、トリチル、などがあり 、これらを自由に置換することができる。 「ハロ」または「ハロゲン」なる用語は、Cl、Br、F又はIを指すものとす る。 「メチレン」とは-CH2-を指すものとする。 「薬学的に許容できる塩類」とは、化合物と有機または無機酸との組み合わせ によって得られる化合物の塩類を指すものとする。これらの化合物は、遊離塩基 または塩のいずれであっても有用である。実用上は、塩の形式は、塩基形式を用 いることに他ならず、いずれにせよ酸及び塩基が加わった塩類は本発明の範疇に 全て含まれる。 「薬学上許容される酸添加塩類」とは、遊離塩基の生物学的な効果や特性を保 持し、生物学的その他の理由によって好ましくないものとはなっておらず、次の ような無機酸によって形成されるような塩類を指すものとする。このような無機 酸としては、塩化水素酸、塩化臭素酸、硫酸、 硝酸、リン酸などがあり、有機酸としては、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸 、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、琥珀酸、フマール酸、クエン 酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p -トルエンスルホン酸、サリチル酸などがある。 「薬学上許容される塩基付加塩類」とは、ナトリウム、カリウム、リチウム、 アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニ ウムの塩類などを含む。特に好適なものとしては、アンモニウム、カリウム、ナ トリウム、カルシウム及びマグネシウム塩がある。薬学上許容される有機非毒性 塩基から得られる塩としては、1級、2級及び3級のアミン、自然に引き起こさ れた置換による置換アミン、環式アミン及び塩基性イオン交換樹脂などがある。 そのようなものとしては、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルア ミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、2−ジエチ ルアミノエタノール、トリメタミン、ジシクロヘキシルアミン、リシン、アルギ ニン、ヒスチジン、カフェイン、プロケイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン 、メチレンジアミン、グルコースアミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プ リン、ピペラジン、ピペリジン、N−エチルピペリジン、ポリアミン樹脂などが ある。特に好適な有機非毒性塩基としては、イソプロピルアミン、ジエチルアミ ン、エタノールアミン、トリメタミン、ジシクロヘキシルアミン、コリン及びカ フェインがある。 「生物学的特性」とは、本発明の化合物により直接的または間接的に達成され る生体に於ける効果器機能、抗原性機能或いは活動を指すものとする。効果器機 能とは、レセプタ或いはリガンド結合、あらゆる酵素活動または酵素により変調 された活動、あらゆる結合活動、あらゆるホルモン活動、細胞の細胞外マトリッ クスまたは細胞面分子への付着を促進または抑制する活動、或いはあらゆる構造 的役割を含む。抗原性機能 とは、これに対して生成された抗原に反応する能力を有するエピトープ或いは抗 原部位を占有することを含む。 本発明のペプチド化合物を記述する方法は、ペプチドに於ける各アミノ酸残基 について、Nターミナルアミノ基が左側で、カルボキシ基が右側であるような一 般的な方法が用いられている。本発明の選択された好適実施例を記載する上で、 アミノ及びカルボキシターミナル基は、特に図示しない場合が多いが、特記され た場合以外に於いては、生理学的pH値に於いてとる形式であると了解される。 このように、NターミナルH及びCターミナルOは、生理学的pHに於いて、特 に図示しない場合でも、特定の例及び一般的な例に於いて存在するものであると 了解されたい。アミノ酸残基に於ける両側の側鎖に於ける遊離官能基は、アミド 化、アシル化によって変性することができ、それによって例えばその活性度に対 して影響を与えることなく化合物の溶解性を変化させることができる。 ここに記載されているペプチドについて、各遺伝コード化された残基は、適切 な場合には、アミ酸の単純な名称に対応するように以下の表のように、1文字に より記述する。 更に、本明細書に於いては、次のような省略を用いる。 “Ala”はL−アラニンを表す。 “D−Ala”はD−アラニンを表す。 “β−Ala”は、3−アミノプロパン酸を表す。 “Arg”は、L−アルギニンを表す。 “D−Arg”は、D−アルギニンを表す。 “Aib”は、α−アミノイソ酪酸を意味する。 “Bn”は、ベンジルを意味する。 “t−Boc”は、t−ブトキシカルボニルを表す。 “BOP”は、ベンゾトリアゾール−1−yloxy−tris(ジメチルアミ ノ)ホスホニウム ヘキサフルオロホスファートを表す。 “Brine”は、塩化ナトリウムの飽和水溶液を意味する。 “Cbz”は、ベンジルオキシカルボニルを表す。 “CDI”は、カルボニルジイミダゾールを表す。 “DCC”は、ジシクロヘキシルカルボジイミドを表す。 “DCM”は、ジクロロメタンを表す。 “DCU”は、ジシクロヘキシルユリアを表す。 “DIEA”は、ジイソプロピレチルアミンを表す。 “DMF”は、N,N−ジメチルホルムアミドを表す。 “EtOAc”は、エチルアセテートを表す。 “Fm”は、9−フルオレニルメチル(fuorenylmethyl)を表す。 “Gly”は、グリシンを表す。 “HOSu”は、N−ヒドロキシスクシンイミドを表す。 “HATU”は、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−yl)−1,1,3 ,3−テトラメチル−ウロニウム ヘキサフロオロホスファートを表す。 “HBTU”は、O−(1H−ベンゾトリアゾール−1−yl)−1,1,3, 3−テトラメチル−ウロニウム ヘキサフロオロホスファートを表す。 “HOBt”は、N−ヒドロキシベンゾトリアゾールを表す。 “IPA”は、イソプロパノールを表す。 “D−Lys”は、D−リジンを表す。 “MeOH”は、メタノールを表す。 “NaOAc”は、酢酸ナトリウムを表す。 “NMM”は、4−メチルモルホリンを表す。 “2−NaphthoxyAc”は、2−ナフトキシアセチルを表す。 “Ph”は、フェニルを表す。 “D−Pro”は、D−プロリンを表す。 “Pro”は、L−プロリンを表す。 “TEA”は、トリエチルアミンを表す。 “TFA”は、トリフルオロ酢酸を表す。 “THF”は、テトラヒドロフランを表す。 “TsOH”は、p-トルエンスルホン酸を表す。 遺伝的にコード化されていないアミノ酸は、上記したように短縮され、当該技 術分野に於いて広く採用されている意味づけがなされている。 本発明の化合物に於いては、4つの同一でない置換基に結合された炭素原子は 非対称である。したがって、化合物は、ジステレオ異性体、鏡像異性体或いはそ の混合物として存在することができる。ここに記載された合成方法は、ラセミ、 エナンチオマー或いはジアステレオマーを開始物質或いは中間物質として行われ る。このような合成過程の結果得られるジアステレオマー生成物は、クロマトグ ラフィ、結晶化方法その他当該技術分野に於いて知られている方法により分離す ることができる。同様に、エナンチオマー生成物混合体は、同様の方法、その他 公知の方法によって分離することができる。非対称の炭素原子は、本発明の化合 物に存在する場合、(RまたはS)2つの構造のいずれかであって、それら両者 のいずれも本発明の概念の中に含まれる。本発明により示された化合物の或る実 施例に於いては、光学異性体を有するアミノ酸残基は、D形であると特記した場 合を除いて、L形であると仮定されるものとする。上記した方法に於いては、場 合によっては、最終生成物が、DまたはL形式の残基を少量含んでいるが、これ らの生成物は治療または診断用用途に対して影響を与えない。 本発明の化合物は、特定のクラスのアミノ酸残基として部分的に定義づけられ るようなアミノ酸サブユニットを含むようなペプチド或いは化合物をなしている 。アミノ酸残基は、一般に次の4つのサブクラスに分 類される。 酸性:残基は、生理学的pHによってHイオンを失うことにより負の 電荷を 有し、水溶液により引き寄せられる。 塩基:残基は、生理学的pHによってHイオンを得ることにより正の電荷を有 し、水溶液により引き寄せられる。 中性/非極性:残基は、生理学的pHにより帯電せず、水溶液により反発され 、ペプチドが水性媒体中にあるとき、それを含むペプチドの配座に於ける最も内 側の位置を求める。これらの残基は、嫌水性とも呼ばれる。 中性/極性:残基は、生理学的pHにより帯電しないが、水溶液により引き寄 せられ、ペプチドが水性媒体中にあるとき、それを含むペプチドの配座に於ける 最も外側の位置を求める。 言うまでもなく、個々の残基分子の統計学的集合に於いて、ある分子は電荷を 帯び、他の電子は電荷を帯びておらず、水性媒体に対して吸引或いは反発の状態 にばらつきがある。帯電状態の定義としては、少なくとも25%程度のかなりの 個々の分子の部分が生理学的にpHに於いて帯電するものとする。極性或いは非 極性に分類するために必要となる吸引力及び反発力の度合いは任意に選択可能で あって、したがって、本発明に於いて考慮されているアミノ酸は、そのいずれか に分類した。特に言及されていないアミノ酸の多くは、知られた挙動から分類が 可能である。 アミノ酸残子は、環式であるか非環式であるか、芳香性か非芳香性かなどによ りさらに分類することができるが、側鎖置換基について大小に応じて分類する簡 単な分類法がある。残基は、カルボキシル炭素を含んで4つ以下の炭素原子を有 する場合に小さいとされる。言うまでもなく小さい残基は、天然に発生する蛋白 アミノ酸として常に非芳香性である。 天然に得られる蛋白アミノ酸として、上記したスキームに基づく分類法は次の 通りである。 酸性:アスパラギン酸及びグルタミン酸 塩基/非環式:アルギニン、リシン 塩基/環式:ヒスチジン 中性/小:グリシン、セリン、システイン、アラニン 中性/極性/大/非芳香性:トレオニン、アスパラギン、グルタミン 中性/ 極性/大/芳香性:チロシン 中性/非極性/大/非芳香性:バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン 中性/非極性/大/芳香性:フェニルアラニン及びトリプトファン。 遺伝コード化された2級アミノ酸プロリンとしては、技術的には中性/非極性 /大/環式及び非芳香性のグループに属するが、ペプチド鎖の第2配座に於ける 知られた効果のために特別なケースとされ、したがって、このグループに分類さ れていない。 ある一般的に遭遇するアミノ酸であって、遺伝コード化されていないものとし ては、例えばベータ−アラニン(b-Ala)、或いは2,3-ジアミノプロピオン酸(2,3 -Dap)、2,4-ジアミノブチル酸(2,4-Dab)、4-ジアミノブチル酸(g-Abu)等、そ の他のオメガ−アミノ酸、アルファアミノブチル酸(Aib)、サルコシン(Sar)、 オルニチン(Orn)、シトルリン(Cit)、ホモアルギニン(Har)、ホモリシン(hom oLys)、n-ブチルアミジノグリシン(Bag)、4-グアニジノフェニルアラニン(4- Gpa)、3-グアニジノフェニルアラニン(3-Gpa)、4-アミジノフェニルアラニン( 4-Apa)、3-アミジノフェニルアラニン(3-Apa)、4-アミノシクロヘキシルグリ シン(4-Acg)、 4-アミノフェニルアラニン(4-NH2-Phe)、3-アミノフェニルアラニン(3-NH2 -Phe)、3-(3-ピリジル)-Ala(3-Py-Ala)、3-(3-ピペリジニル)-Ala(3-Pip- Ala)、3-(3-Me-3-ピリジル)-Ala(3-Me-3-Py-Ala)、3-(4-ピリジル)-Ala( 4-Py-Ala)、3-(4-ピペリジニル)-Ala(4-Pip-Ala)、3-(3-アミジノ-3-ピペ リジニル)-Ala(3-Amidino-3-Pip-Ala)、3-(4-アミジノ-4-ピペリジニル)-A la(4-Amidino-4-Pip-Ala)、4-アミノメチルフェニルアラニン(4H2NCH2- Phe)、及び4-アミノメチルフェニルグリシン(4H2NCH2-Phg)がある。 これらは、特定のカテゴリーにうまく分類される。 上記の定義に基づき、 Sar,b-Ala,g-Abu,Aibは、中性/小である。 Om,Har,homoLys,Bag,2,3-Dap,2,3-Dab,4-Gpa,3-Gpa,4-Apa ,3-Apa,4-Acg,4-NH2-Phe,3-NH2-Phe,3-PIA,4-PIA,3-GP IA,4-GPIA,3-PIG,4-PIG,3-GPIG,4-GPIGは、塩基であ る。 Citは、中性/極性/大/非芳香性 様々なオメガ−アミノ酸は、サイズに応じて、中性/非極性/小(β-Ala即 ち3-aminopropianic,4-aminobutylic)又は大(他の全て)に分類される。 ここに与えられた構造化学式に示されたもののためのアミノ酸置換基は、本発 明の概念内のペプチド化合物に含まれることができ、それらの構造に基づき、一 般的なスキームにより分類することができる。 本発明のペプチドのいずれについても、以下の同配体であるような別のリンク により、1つ又は複数のアミノリンク(-CO-NH-)を置換することができる。即 ち、-CH2-NH-,-CH2S-,-CH2CH2,-CH=CH-(シス又はトランス),-COCH2-,-CH(O H)CH2-,-CH2SO-等である。このような置換は、公知の方法により行うことがで きる。このような別のリンク成分を 含むペプチド類似体の調製方法については、次の文献を参照されたい。 Spatola,A.F.,Vega Data(March 1983),Vol.1,Issue 3,"Pepti de Backbone Modifications"(general review); Spatola,A.F.,in "Che mistry and Biochemistry of Amino Acids,Peptides and Proteins,"B. Weinstein,eds.,Marcel Dekker,New York,p.267(1983)(general revi ew); Morley,J.S.,Tredsn Pharm Sci(1980)pp.463-468(general revie w); Hudson,D.,et al.,Int J Pept Prot Res(1979)14: 177-185(-C H2NHNH-,-CH2CH2-); Spatola,A.F.,et al.,Life Sci(1986)3 8 : 1243-1249(-CH2-S); Hann,M.M.,J Chem Soc Perkin Trans I( 1982)307-314(-CH=CH-,cis and trans); Almquist,R.G.,et al., Med Chem (1980)23: 1392-1398(-COCH2-); Jennings-Whlte,C.,et a l.,Testrahedron Lett(1982)23: 2533(-COCH2-); Szelke,M.,et al. ,European Application EP 45665; CA: 97: 39405(1982)(-CH(OH)C H2-); Holladay,M.W.,et al.,Ttrahedron Lett(1983)24: 4401-4404(- C(OH)CH2-); and Hruby,V.J.,Life Sci(1982)31: 189-199(-CH2- S-).好適実施例 好適実施例に於いて、本発明は以下の化合物を提供する。 以下の化学式により与えられる化合物並びに、それらの、治療薬として許容で きるあらゆる異性体、塩、水和物、溶媒化合物、及びプロドラッグ誘導体。 但し、 m=0,1,2,3,4; n=0,1,2,3,4; p=0,1,2,3,4; q=0,1,2,3,4; Y=NH,S,O,CH2,CH-OH,CH2CH2,C=O; A=ピペルジニル、ピロリジニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロ ペンチル、シクロヘキシル、フェニル、C3-6ヘテロアリ ル、又は欠落; R1=H又はC1-3アルキル; J=O又はH2; R2=H又はC1-3アルキル; D=N,CH,NCH2,NCH2CH2,CHCH2; R3=H又はC1-3アルキル; E=O又はH2; R4=H又はCH3; M=NH,N-CH3,O,S,SO,SO2,CH2,又は欠落; Q=ピペルジニル、ピロリジニル、C3-8シクロアルキル、フェニル、置換 フェニル、ナフチル、ピリジル、又は欠落; G=N,CH又はH; R5=H又はC1-3アルキル、或いはG=Hであれば欠落; R6=H又はCH3; U=以下のグループから選択された化合物。 但し、n=0-4; R7及びR8は、H、C1-10アルキル、アリル、ハロゲ ン、ニトロ、-NR910の構造を有するアシルアミノ基、-NHCOR11の構造 を有するアシルアミノ基、ヒドロキシ、-OCOR12の構造を有するアシルアミ ノ基、C1-4アルキロキシ、C1-4アルキル、トリフロオロメチル、カルボキシ、 シアノ、フェニル、以下の構造を有する芳香族ヘテロ環式基、C1-4アルキロキ シカルボニル、CONR1314の構造を有するアミノカルボ ニル基、スルホ、SO2NR1516の構造を有するスルホナミド、C1-6ヒドロキ シアルキル; 但し、R9、R10,R11、R12、R13、R14、R15、R16は同一若 しくは異なるものからなり、Mが欠落していることを条件として、=H、C1-6 アルキル、C1-3アリルアルキル、又はアリル; K=C又はN; W=H、アリアシル、ヘテロアリアシル、アリルC1-3アルキルスルホニル 、アリルスルホニル、置換アリルスルホニル、アリルC1-4アルケニルスルホニ ル、C1-8アルキルスルホニル、ヘテロアリルC1-3アルキルスルホニル、ヘテロ アリルスルホニル、アリロキシカルボニル、C1-6アルキロキシカルボニル、ア リルC1-3アルキロキシカルボニル、アリルアミノカルボニル、C1-6アルキルア ミノカルボニル、アリルC1-3アルキルアミノカルボニル、HOOC-C0-3アル キルカルボニル、或いはG=Hであれば欠落; X=H、C1-3アルキル、NR'R"、NH-C(NR'R")=NH、NH-C(N HR')=NR"、NH-C(R')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR' )=NR"、C(NR'R")=NH、C(NHR')=NR"、又はCR'=NR"、但し 、R'、R"は同一若しくは異なるものからなり、=H、C1-6アルキル、C1-3ア リルアルキル、又はアリル、或いは、R'、R"は、(CH2)p(但しp=2-5)を含む 環状構造を構成する。但し、XがH又はC1-3アルキルである場合には、Aが少 なくとも1つのN原子を有することを条件とする。; Z=H、C1-3アルキル、NR'R"、NH-C(NR'R")=NH、NH-C(N HR')=NR"、NH-C(R')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR' )=NR"、C(NR'R")=NH、C(NHR')=NR"、又はCR'=NR"、但し 、R'、R"は同一若しくは異なるものからなり、=H、C1-6アルキル、C1-3ア リルアルキル、又はアリル、或いは、R'、R"は、(CH2)p(但しp=2-5)を含む 環状構造を構成する。但し、ZがH又はC1-3アルキルである場合には、Qが少 なくとも1つのN原子を有することを条件とする。; また、より好ましくは、本発明の化合物は、以下のものを含む。 以下の化学式により与えられる請求項1に記載の化合物並びに、それらの、治療 薬として許容できるあらゆる異性体、塩、水和物、溶媒化合物、及びプロドラッ グ誘導体。 但し、 m=0,1,2,3,4; n=0,1,2,3,4; p=0,1,2,3,4; q=0,1,2,3,4; Y=NH,S,O,CH2,CH-OH,CH2CH2; A=ピペルジニル、ピロリジニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロ ペンチル、シクロヘキシル、フェニル、C3-6ヘテロアリル、又は欠落; M=NH,N-CH3,O,S,SO,SO2,CH2,又は欠落; Q=ピペルジニル、ピロリジニル、C3-8シクロアルキル、フェニル、置換 フェニル、ナフチル、ピリジル、又は欠落; U=以下のグループから選択された化合物。 但し、n=0-4; R7及びR8は、H、C1-10アルキル、アリル、ハロゲ ン、ニトロ、-NR910の構造を有するアシルアミノ基、-NHCOR11の構造 を有するアシルアミノ基、ヒドロキシ、-OCOR12の構造を有するアシルアミ ノ基、C1-4アルキロキシ、C1-4アルキル、トリフロオロメチル、カルボキシ、 シアノ、フェニル、以下の構造を有する芳香族ヘテロ環式基、C1-4アルキロキ シカルボニル、CONR1314の構造を有するアミノカルボニル基、スルホ、S O2NR1516の構造を有するスルホナミド、C1-6ヒドロキシアルキル; 但し、 R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16は同一若しくは異なるものか らなり、Mが欠落していることを条件として、=H、C1-6アルキル、C1-3アリ ルアルキル、又はアリル; K=C又はN; W=H、アリアシル、ヘテロアリアシル、アリルC1-3アルキルスル ホニル、アリルスルホニル、置換アリルスルホニル、アリルC1-4アルケニルス ルホニル、C1-8アルキルスルホニル、ヘテロアリルC1-3アルキルスルホニル、 ヘテロアリルスルホニル、アリロキシカルボニル、C1-6アルキロキシカルボニ ル、アリルC1-3アキロロキシカルボニル、アリルアミノカルボニル、C1-6アル キルアミノカルボニル、アリルC1-3アルキルアミノカルボニル、HOOC-C0- 3 アルキルカルボニル、或いはG=Hであれば欠落; X=H、C1-3アルキル、NR'R"、NH-C(NR'R")=NH、NH-C(N HR)=NR"、NH-C(R')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR') =NR"、C(NR'R")=NH、C(NHR')=NR"、又はCR'=NR"、但し 、R'、R"は同一若しくは異なるものからなり、=H、C1-6アルキル、C1-3ア リルアルキル、又はアリル、或いは、XがH又はC1-3アルキルである場合には 、Aが少なくとも1つのN原子を有することを条件として、R'、R"が(CH2)p (但しp=2-5)を含む環状構造を有する; Z=H、C1-3アルキル、NR'R"、NH-C(NR'R")=NH、NH-C(N HR')=NR"、NH-C(R')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR' )=NR"、C(NR'R")=NH、C(NHR')=NR"、又はCR'=NR"、但し 、R'、R"は同一若しくは異なるものからなり、=H、C1-6アルキル、C1-3ア リルアルキル、又はアリル、或いは、ZがH又はC1-3アルキルである場合には 、Qが少なくとも1つのN原子を有することを条件として、R'、R"が(CH2)p (但しp=2-5)を含む環状構造を有する; 好適な置換基Yとしては、S,O,CH2,CH-OH,CH2CH2がある。 好適な置換基Aとしては、ピペルジニル、ピロリジニル、シクロペンチル、シ クロヘキシル、フェニル、C3-6ヘテロアリル、又は欠落があ る。 好適な置換基Dとしては、N,CH,NCH2がある。 好適な置換基Mとしては、NH,O,S,CH2,又は欠落がある。 好適な置換基Qとしては、ピペルジニル、ピロリジニル、C3-8シクロアルキ ル、フェニル、置換フェニル、又は欠落がある。 好適な置換基Uとしては、以下のグループから選択された化合物がある。 但し、n=0-2; R7及びR8は、H、C1-10アルキル、アリル、ハロゲ ン、ニトロ、トリフロオロメチル、カルボキシ、シアノ;Mが欠落していること を条件として。 好適な置換基Kとしては、C又はNがある。 好適な置換基Wとしては、アリルC1-3アルキルスルホニル、アリルスルホニ ル、置換アリルスルホニル、アリルC1-4アルケニルスルホニル、C1-8アルキル スルホニル、ヘテロアリルC1-3アルキルスルホニル、ヘテロアリルスルホニル 、C1-6アルキロキシカルボニル、アリルC1-3アキロロキシカルボニルがある。 好適な置換基Xとしては、NR'R"、NH-C(NR'R")=NH、NH-C(N HR')=NR"、NH-C(R')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR' )=NR"、 C(NR'R")=NH、C(NHR')=NR"、但し、R'、R"は同一若しくは異な るものからなり、=H、C1-6アルキルがある。 好適な置換基Zとしては、NH-C(NR'R")=NH、NH-C(NHR')=N R"、NH-C(R')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR")=NR"、 C(NR'R")=NH、C(NHR')=NR"、但し、R'、R"は同一若しくは異な るものからなり、=H、C1-6アルキルがある。 好適な化合物は、全体として、特定の位置に1つ又は複数の好適な置換基のグ ループを配置すれば、本明細書に記載された化学式の任意の組み合わせから選択 することができる。 好適実施例の或るものが以下の表1に記載されている。 本発明の他の実施例として、限定的ではないが、以下のものを挙げることがで き、これらは次のような一般的構造を有する。 W-(塩基アミノ酸)-(中性/小アミノ酸)-(Arg又は塩基アミノ酸)-Heterocycle 本発明は、ここに於いて、言及されている化合物のプロドラッグ誘導体をも包含 するものである。プロドラッグなる用語は、親としての薬剤の分子の、薬学的に 非活性な誘導体であって、活性薬剤を放出するためには、生体内に於いて、自然 に或いは酵素による生物学的変化を必要とするものを指す。プロドラッグは、本 発明の化合物の変形物または誘導体であって、代謝的に切り裂き可能なグループ を含み生理学的な条件に於けるソリボリシス(solvolysis)または、酵素による劣 化によって、生体内に於いて薬学的に活性である本発明の化合物に変化すること ができる。本発明のプロドラッグ化合物は、生体内に於ける活性薬剤を放出する ために必要な生物学的変化ステップの数に応じて、シングル、ダブル及びトリプ ルなどと呼ばれ、この数は、前駆体に存在する官能基の数を示す。プロドラッグ の形式は、ほ乳類に於いて、溶解性、組織適合性或いは時間遅れ放出などの利点 を提供する場合が多い。Bundagard,H.,Design of Prodrugs,pp.7-9,21 -24,Elsevier,Amsterdam 1985 及びSilverman,R.B.,The Organic C hemistry of Drug Design and Drug Action, pp.352-401,Academic Pre ss,San Diego,CA,1992を参照されたい。当該技術分野に於いて良く知ら れているプロドラッグとしては、当業者に良く知られているように、親としての 酸と適当なアルコールとの反応によって得られるエステル、親としての酸化合物 とアミンとの反応によって得られるアミド、アシル化された塩基誘導体を形成す るよう に反応可能な塩基基などの酸誘導体を含む。更に、本発明のプロドラッグ誘導体 は、生体に於ける有効率を高めるために本明細書に開示されているそのほかの特 徴と組み合わせることが出来る。化合物の生成 本発明の化合物は、標準的な教科書に記載されているような固体または液体相 方法により、或いは、これらの方法を組み合わせることにより合成することがで きる。これらの方法は良く知られており Bodanszky,M.,in"The Principle s of Peptide Syntehsis",Hafner,K.,Rees,C.W.,Trost,B.B., Lehn,J.-M.,Schleyer,P.v-R.,Zahardnik.,R.,Eds.,Springer -Verlag,Verlin,1984、を参照されたい。開始物質は市販されている試薬で あって、反応は、特別な場合を除いて、常温及び常圧化に於いて標準的な研究室 のガラス器及び反応容器内で行われる。 本発明に基づくケトサイクリック化合物は、Dondoni,A.et.at.,Synthe sis,1162-1176(1993); Edwards,P.D.,et.al.,J.Amer.Chem.Soc.,114 ,1854-1863(1992); Tsutsumi,S.,et.al.,J.Med.Chem.37,3492- 3502(1994): and Edwards,P.D.,et.al.,J.Med.Chem.38,76-85(199 5)に記載された方法により調製することができる。 これらの方法に用いられる開始物質は、Aldrich,Sigma,Nova Biochemic als,Bachem Bioscciencesなどの薬品販売者によって市販されており、公知の 方法により簡単に合成することができる。 これらの化合物を合成する際に、これらの方法に用いられるアミノ酸融合体の 官能基は、結合過程の間にクロス反応が発生するのを阻止するためのブロッキン グ基によって保護される。適当なブロッキング基の例が"The Peptides: Anal ysis,Synthesis,Biology",Academic Press,Vol.3(Gross,E.& M eienhofer,J.,Eds.,1981)and Vol.9(1987)に記載されており、その開示 内容に言及することをもって本出願の一部とする。 以下に3つの代表的な合成スキームの概略を述べ、個々の合成方法については 、各例に記載する。反応生成物は、従来の方法によって、分離かつ純粋化される が、通常適切な溶剤への溶剤抽出が用いられる。生成物はコラムクロマトグラフ ィその他適当な方法により更に純粋化される。 Scheme1 Scheme2 P=Protecting group; R=Protecting group,protected or substituted a mino acid,or protected or substituted dipeptide unit. 組成体及び調合物 本発明の化合物は、遊離酸または塩基として分離し、或いは様々な無機及び有 機酸及び塩基に変換することができる。このような塩は、本発明の概念に含まれ る、。非毒性であって、生理学的に適合する塩分が特に有用であるが、それほど 好ましくない塩分であっても、分離及び純粋化の過程に於いて用いることができ る。 上記した塩類の調製のために様々な方法が用いることができ、それらは当業者 に知られている。例えば、上記した構造の化合物の遊離酸もしくは遊離塩基を当 該塩類が非溶解性であるような溶剤または溶剤混合物内の1当量以上の所望の酸 または塩基と反応させることができ、水などのこれらの溶剤は、蒸発、蒸留また は冷凍乾燥により除去することができる。或いは、遊離酸もしくは塩基をなす生 成物を、イオン交換樹脂によって処理することにより所望の塩を形成したり、生 成物の或る塩の形式を、同様の過程を用いて、他の種類の塩に変換させることも できる。 本発明の化合物の診断のための応用は、溶液或いは懸濁液などの調合物を用い るのが一般的である。血栓障害の抑制のために、本発明の化合物を、タブレット 、経口投与用のカプセルまたはエリキシル、座薬、滅菌溶液、懸濁液或いは注射 用輸液などとして、或いは特定の形を有する物品に含まれるような調剤液として 用いられることができる。通常ほ乳類であるような、治療を必要とする生体には 、最適な効能を得るような量をもって本発明の化合物が投与される。投与される 量及びその方法は、対象によって異なり、対象となるほ乳類の種類、性別、重量 、食事、同時に投与される薬剤、全体的な治療条件、用いられた特定の化合物、 これらの化合物が用いられるための特定の用途、その他医療の分野に於いて当業 者により認識されるその他のファクタを考慮して定められる。 本発明の化合物の調剤方法は、所望の純度を有する化合物を生理学的 に許容されるキャリア、付形材、安定材などと混合して保存或いは投与に適する ように調整され、継続的に放出されるように即ち、時間放出用の調剤として提供 することができる。許容されるキャリア或いは希釈材は、治療の目的のために、 薬学の分野で良く知られており、例えばRemington's Pharmaceutical Scienc es,Mack Publishing Co.,(A.R.Gennaro edit.1985)を参照されたい。 このような物質は、投与されたものにとって非毒性な量及び濃度をもって用いら れ、リン酸、シトロン酸、酢酸その他の有機酸の塩、アシコルビン酸などの酸化 防止剤、ポリアルギニンなどの低分子量ペプチド(約10残留基以下)、セラム アルブミン、ゼラチン、イグノグロブリンなどの蛋白、ポリビニールなどの親水 性ポリマ、グリシン、グルタミン酸、アスパラギン酸、アルギニンなどのアミノ 酸、単糖類、複糖類その他セルローズ及びその誘導体を含む炭水化物、グルコー ス、マンノース或いはデキストリン、EDPAなどのキレート材、マニトール或 いはソルビトールなどの糖アルコール、Tween、Pluronics、ポリエチレングリ コール等のナトリウム又は非イオン系界面活性剤などの対イオンを含むものであ って良い。 本発明に基づく化合物が治療のために投与されるためには、殺菌されてなけれ ばならない。殺菌は、0.2μmの膜などの滅菌膜を用いて濾過したり、その他 公知の方法により達成される。得られた調剤は、凍結乾燥された状態で、または 水溶液として保存される。本発明に基づく化合物の投与用に調剤されたものは、 pHが3-11の範囲であり、より好ましくは、pHが5-11の範囲であり、最も好まし くは、pHが7-8の範囲である。投与方法として好ましいのが、ボルス及びまたは 輸液などによる静脈注射であるが、皮下注射、筋肉注射、直腸、肛門、鼻、座薬 、インプラントとされたペレット或いは小型シリンダ、エアロゾル、経口投与用 、軟膏、ドロップ或いは皮膚パッチなどの局部的投与用の調剤と して投与することもできる。本発明に基づく化合物は、Silasticなどの合成シ リコンや、シリコーンゴムなど市販のポリマなどの生物学的に崩壊可能なポリマ などの非活性材料からなるインプラントなどの形を有する物品中に埋めこんでお くのが好ましい。 本発明に基づく化合物は単層小胞、多層小胞などのリポゾームなどの送り出し システムによっても投与することができる。リポゾームは、コレステロール、ス テアリルアミンにホスファチジルコリンなどの様々なリピドから構成することが できる。 本発明に基づく化合物はこの化合物の分子が結合された抗体、抗体の破片、成 長分子、ホルモンその他のターゲット分子を用いて送り出すこともできる。本発 明の化合物は、ターゲット可能なドラッグキャリアとしての適当なポリマと結合 させることもできる。このようなポリマとしては、ポリビニルピロリドン、ピラ ンコポリマ、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロ キシエチルアスパルトアミドフェノールまたはポリエチレンオキシドポリリシン に置換されたパーミトイル残留基などがある。更に、本発明のファクタXaイン ヒビタは、ポリラクチック酸、ポリグリコール酸、ポリラクチック及びポリグリ コール酸のコポリマ、ポリエプシロンカプラクトン、ポリヒドロキシブチル酸、 ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリ レート、ヒドロゲルの架橋物又は両親媒性ブロックコポリマなどの生物学的に崩 壊可能なポリマと結合させ、薬剤を時間放出するようにすることができる。ポリ マ及び半浸透性のポリママトリックスは、弁、ステント、管、人工器官などのよ うな形状を有する物品として構成することができる。 治療用の化合物の液体調剤物は、輸液バッグや、注射針によって貫通し得るよ うな栓を備えたバイアルなどの、殺菌アクセスポートを有する 容器内に貯蔵することができる。 治療用に適切な投与量は、試験管内で或いは生体内に於いて決定される。本発 明の個々の化合物については別個に最適な投与量が決定される。治療のために適 切な投与量の範囲は、投与の経路、投与の目的及び対象の状態などによる影響を 受けることは云うまでもない。注射により投与する場合には、投与量が体内の液 体内に送り出されるものと仮定する。他の投与方法の場合には薬学の分野に於い て、良く知られた方法によって、かつ各インヒビタについて個々に吸収効率が決 定されなければならない。従って治療を行うものは、投与量を滴定測定し、最適 な治療効果を得るように、投与の経路を変更する必要が生じる場合がある。有効 な投与量の決定即ち、所望の結果を得るために必要な供与量は当業者が決定する ことができる。通常、化合物を比較的低い投与量レベルで始め、所望の効果が得 られまで、投与量を増大させていくことができる。 典型的な投与量の範囲は、約0.001mg/kgから約1000mg/kg でありより、好ましくは0.01mg/kgから100mg/kgであって、最 も好ましくは、0.10mg/kgから20mg/kgである。 本発明の化合物は、1日に、何度かに分けて投与するのが好ましい場合があり 、その他の投与方法を適用することも有用であろう。通常約0.5〜500mg の遊離酸または塩基或いは、薬学的に許容される塩類としての本発明に基づく化 合物或いはその混合体は、生理学的に許容されるビヒクル、キャリア、付形剤、 バインダ、保存剤、安定剤、着色量、香料など、許容される薬学的な習慣に従っ て組み合わされる。これらの組成体の活性を有する成分の量は、上記したような 適切な投与量が得られるように定められる。 タブレット、カプセルなどに組み込まれる一般的な補助剤としては、 アカシヤ、コンスターチ或いは、ゼラチンなどのバインダ、微細結晶セルローズ などの付形剤、コンスターチやアルギニン酸などの崩壊剤、ステアリン酸マグネ シウムなどの潤滑剤、サクロース、ラクトースなどの甘味剤、香料などがある。 投与形態がカプセルである場合には、上記した材料に加えて、水、塩水、脂肪酸 油などの液体キャリアを含むものであっても良い。様々な形式の他の材料を、コ ーティング或いは投与剤の物理的な状態を変化させるものとして用いることがで きる。注射用の殺菌組成体は従来から知られた薬学上の習慣に従って調整される ものであってよい。例えば活性化合物の溶解物或いは懸濁液を、油或いは、オレ イン酸エチルなどの合成脂肪ビヒクル内に或いはリポゾーム内に形成することも できる。バッファ、保存剤、酸化防止剤などは、許容される薬学上の習慣に従っ て変更することができる。 本発明の方法を実施するにあたり、本発明に基づく化合物は、単独でも、組み 合わせても用いることができ、更に他の治療用または診断用薬剤と組み合わせて 用いることができる。或る好適実施例に於いては、本発明の化合物が血小板凝集 インヒビタ、組織プラズミノーゲン活性剤、ウロキナーゼ、プロウロキナーゼ、 ストレプトキナーゼ、ヘパリン、アスピリン或いはワーファリンなどの薬剤を含 む抗凝血剤、血栓崩壊剤、その他の抗凝結性薬剤と組み合わせて投与するのが一 般的である。本発明の化合物は、人間、羊、馬、牛、豚、犬、猫、ネズミなどの 、通常ほ乳類などの生体内で或いは試験管内で用いることができる。 本発明の好適な化合物は、血栓の形成を抑制し、しかも凝固パラメータについ ての古典的な基準を満足するような作用を備え、その使用によって止血などの障 害が許容範囲内であるようなことを特徴としている。好ましくない血栓症によっ て特徴付けられる状態としては、動脈及び静脈に関わるものがある。 冠状動脈に関しては、異常な血栓の生成は、アステローム硬化性のプラークの 破壊を特徴とし、これは急性心筋梗塞、不安定アンギナ、血栓治療或いはPTC A(percutaneous transluminal coronary angioplasty)に起因する閉塞性冠状動 脈血栓の形成などの主な原因をなしている。 静脈に関しては、異常な血栓の形成は下端部や腹部などについて大きな手術を 行った患者に見られる状態によって特徴づけられるものであって、このような患 者は、患部をなす先端部や肺静脈が、閉塞の傾向を引き起こすような静脈に於け る血栓の形成が起きやすい。異常な血栓の形成は、更に、敗血症性ショックや、 ある種のウィルス感染、癌などに際して、両血管系に渡って発生する散在性維管 束凝血症を特徴とし、この場合には、全般的な器官の障害に至るような、微子血 管全般に渡る血栓の形成を引き起こすような、急速な凝固ファクタの消費や全身 性凝固があるような状態が引き起こされる。 本明細書に記載されているように、選択され、用いられる本発明の化合物は、 好ましくない血栓症により特徴付けられるような状態の予防及び治療に有用であ る。このようなものとしては、(a)心筋梗塞、不安定アンギナ、治療抵抗性アン ギナ、及び血栓崩壊性疾患治療又は冠状動脈血管形成術後の冠状動脈血栓閉塞症 を含む、血栓症を媒介とする急性冠状動脈症候群の治療及び予防、(b)塞栓性脳 卒中、血栓性脳卒中、及び一過性虚血性発作を含む、血栓を媒介とする脳血管性 症候群の治療及び予防、(c)深静脈血栓、及び肺動脈塞栓を含む、自然発生する 、或いは疾病、外科手術或いは外傷に起因する、血栓症を媒介とする静脈血栓症 候群の治療及び予防、(d)(それが複数の器官の障害を伴うものであるかを問わ ず、敗血症その他の感染症によって起こるショック、外科手術、妊娠、外傷、悪 性疾患などを含む)散在性維管束凝血症、血栓性血小板 減少性紫斑病、閉塞性血栓脈管炎、及びヘパリンにより誘起された血小板減少症 に関連する血栓性疾病を含む凝固障害の治療及び予防、(e)(腎臓透析、心肺副 行路等の酸素付加、血漿交換療法等の)体外循環に関連する血栓性合併症の治療 及び予防、(f)(心臓その他のカテーテル法、大動脈内バルーンポンプ法、冠状 動脈ステント又は心臓弁手術に関連する)器具使用に伴う血栓性合併症の治療及 び予防、(g)人工器官の移植を必要とする状態がある。 抗凝血治療は、保存用全血、試験用或いは保存用の生物学的サンプルに於ける 凝固を抑制する際にも有用である。このように、本発明の化合物は、人工血管、 ステント、整形外科人工補装具、冠状動脈ステント、人工心臓弁、体外循環等の 材料が、哺乳類の血液に接する場合等に凝血を抑制したい場合に、ファクタXa を含む、或いは含む虞のある媒体に添加或いは接触させることができる。 これ以上説明するまでもなく、当業者であれば、上記の説明及び以下の実施例 の説明から、本発明の化合物を製造及び使用し、本発明の方法を実施できるであ ろう。以下の実施例は、あくまでも本発明の好適実施例としてあげられたもので 、本発明を何ら限定するものではないことを了解されたい。 例1 Boc-Arg(Tos)-N(Me)OMeの調製 0℃のDMF(20ml)中のBoc-Arg(Tos)-OH(2g,4.7mmol)の懸濁液に、M eNHOMe.HCl(1g,10.3mmol)、DIEA(2ml)、及びBOP(2.5g,5.6mmo l)を加えた。得られた溶液を、0℃にて10時間攪拌した。DMFを真空中で蒸発 させた。油性の残滓は、EtOAc(200ml)及び水(20ml)中に溶解した。有機層を 、飽和NaHCO3水(20ml)、1MのHCl及び飽和NaCl(2x20ml)により洗浄した 。有機層を、MgSO4上にて乾燥させ、ろ過し、蒸発させ、懸濁液を得た。この 懸濁液をろ過し、冷たいEtOAc(10ml)により洗浄し、乾燥させBoc-Arg(Tos )-N(Me)OMe(1.5g、収率70%)を得た。FAB-MS(M+H)+=472。 例2 Boc-Arg(Tos)-Thiazoleの調製 -78℃のTHF(25ml)中のチアゾール(2.5g,29mmol)の溶液に、n-BuLi(ヘ キサン内1.6M,19mmol)を滴下した。得られた混合物を、30分間攪拌した。Boc -Arg(Tos)-N(Me)OMe(1.7g,3.6mmol)のTHF(50ml)の溶液を-78℃にて リチオチアゾール混合体に加えた。得られた混合物を、10時間攪拌した。反応混 合物に1MのHCl(30ml)を加え、それを室温に加温した。EtOAc(100ml)によ り混合物を抽出した。有機層を、飽和NaCl(30ml)により洗浄し、有機層を、M gSO4上にて乾燥させ、ろ過し、蒸発させた。得られた油性残滓を、シリカゲル 上にて、フラッシュコラムにより純粋化し、白い粉末としてBoc-Arg(Tos)- Thiazole(1.5g、収率84%)を得た。DCI-MS(M+H)+=496。 例3 Boc-(D)-Arg(Cdz2)-OSuの調製 CH2Cl2(10ml)中のBoc-(D)-Arg(Cbz2)-OH溶液(1g,1.8mmol)に、H OSu(466mg,4.06mmol)、DIEA(1ml)、EDC(846mg,4.4mmol)を加えた。 溶液を48時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、残滓をEtOAc(50ml)及び水(10ml)に 溶解した。分離された有機層を、飽和NaHCO3(10ml)、水(10ml)、1M HCl( 10ml)、NaCl(3x10ml)により洗浄した。有機層を、MgSO4上にて乾燥させ、 ろ過し、蒸発させた。得られた油性残滓を、更に純粋化することなく例4にその まま使用し、或いは、シリカゲル(ヘキサン中50% EtOAc)上にて、フラッシ ュコラムにより純粋化して、Boc-Arg(Tos)-Thiazole(1g、収率85%)を得た 。 例4 Boc-(D)-Arg(Cdz2)-Gly-OHの調製 ジオキサン(10ml)中のBoc-(D)-Arg(Cbz2)-OSu溶液(1g,1.6mmol)に、G ly溶液(300mg,4mmol)及び水(10ml)に溶解したNaHCO3(400mg,4.76mmol)を 加えた。溶液を24時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、残滓をEtOAc(20ml)及び 1NのHCl(6ml)に溶解した。分離された有機層を、飽和NaCl(10ml)により洗 浄し、MgSO4上にて乾燥させ、ろ過し、蒸発させた。得られた固体残滓を、更 に純粋化することなくそのまま使用した。ES-MS(M+H)+=600 例5 H-Arg(Tos)-Thiazoleの調製 0℃のCH2Cl2(10ml)中のBoc-Arg(Tos)-Thiazole溶液(300mg,0.6mmol) に、TFA(10ml)を加えた。溶液を0℃にて2時間攪拌した。溶媒及び過剰TF Aを蒸発させ、得られた油性残滓を、更に純粋化することなく例6にそのまま使 用した。 例6 Boc-(D)-Arg(Cdz2)-Gly-Arg(Tos)-Thiazoleの調製 0℃のCH2Cl2(10ml)中のBoc-(D)-Arg(Tos)-Thiazole溶液(300mg,0.6 mmol)に、TFA(10ml)を加えた。溶液を0℃にて2時間攪拌した。溶媒及び過 剰TFAを蒸発させ、得られた油性残滓を再びCH2Cl2(10ml)中に溶解した。 溶液を0℃に冷却し、DIEA(2ml)、Boc-(D)-Arg(Cbz2)-Gly(400mg,0.6 7mmol)及びBOP(350mg,0.79mmol)により処理した。溶液を0℃にて2時間攪 拌した。溶媒を蒸発させ、残滓をEtOAc(50ml)に溶解した。有機溶液を、飽和 NaHCO3(10ml)、水(10ml)、1N HCl(10ml)及び飽和NaCl(10ml)により洗 浄した。有機層を、MgSO4上にて乾燥させ、ろ過し、蒸発させた。得られた油 性残滓を、SiO2(EtOAc)上にて、フラッシュコラムにより純粋化して、Boc -(D)-Arg(Cbz2)-Gly-Arg(Tos)-Thiazole(474mg、収率81%)を粉末として 得た。ES-MS(M+H)+977 例7 H-(D)-Arg-Gly-Arg-Thiazoleの調製 100mgのBoc-(D)-Arg(Cbz2)-Thiazole、1mlのアニソール及び4滴のMe SEtをHF開裂容器内にチャージし、液体N2により冷却した。HF(10ml)は反 応混合体中に凝縮させ、0℃にて1.25時間攪拌した。真空によってHFを除去し 、ガム状の物質を得て、それを20mlの50%Et2O-ヘキサンによって滴定し、有 機洗浄液をろ過により除去した。得られたガム状物質を30mlの30%HOAc水溶 液に溶解し、ガラスろ過器によりろ過した。ろ液を凍結乾燥させて得られた粉末 を、RP-HPLCにより純粋化し、28mgの(D)-Arg-Gly-Arg-Thiazole(収 率60%)を得た。ES-MS(M+H)+=455.2 例8 Boc-(D)-Arg(Tos)-Gly-OBnの調製 CH2Cl2(10ml)中のBoc-(D)-Arg(Tos)-OH懸濁液(1g,2.34mmol)に、 0℃のDIEA(1ml)を加えた。清澄溶液にGly-OBn・HCl(0.52g,2.58mmol )及びBOP(1.2g,2.8mmol)を加えた。溶液を0℃にて4時間攪拌した。溶媒 を蒸発させ、残滓をEtOAc(100ml)に溶解した。有機層を、飽和NaHCO3(10 ml)、水(10ml)、1N HCl(10ml)及び飽和NaCl(3x10ml)により洗浄し、MgS O4上にて乾燥させ、ろ過し、蒸発させた。得られた固体残滓を、シリカゲル(E tOAc)上にて、コラムクロマトグラフィにより純粋化して、1.12gの上記物質 を粉末として得た。ES-MS(M+H)+=576.3 例9 H-(D)-Arg(Tos)-Gly-OBnの調製 10mlのCH2Cl2中に1gのBoc-Arg(Tos)-Gly-OBn溶液(1.74mmol)に加 え、0℃に冷却し、10mlのTFAにより処理した。溶液を0℃にて3時間攪拌し た。溶媒及び過剰TFAを完全に蒸発させ、上記物質を油性残滓として得て、そ のまま例10に使用した。 例10 BnSO2-(D)-Arg(Tos)-Gly-OBnの調製 例9の油性残滓としての化合物を、5mlのDMFに溶解し、0℃に冷却し、1 mlのTFAににより中和した。この溶液にBnSO2Cl(397mg,2.0mmol)を加え 、0℃にて3時間、25℃にて3時間攪拌した。DMFを除去し、残滓を100ml のEtOAc及び20mlの水に溶解した。有機層を分離し、飽和NaHCO3(10ml)、 水(10ml)、1N HCl(10ml)及び飽和NaCl(3x10 ml)により洗浄し、MgSO4上 にて乾燥させ、ろ過し、蒸発させた。得られた固体残滓を、シリカゲル(EtOA c)上にて、コラムクロマトグラフィにより純粋化して、上記物質(328mg、収率30 %)を粉末として得た。ES-MS(M+H)+630.5 例11 BnSO2-(D)-Arg(Tos)-Gly-OHの調製 10mlのMeOH中に例10の物質(300mg,0.47mmol)を溶解し、 10%Pd/C(150mg)を加えた。常圧下で一晩に渡って反応が水素化され、セライト によりろ過し、MeOH(3x10ml)によりすすぎ、真空中にて濃縮し、所望の物質( 242mg、収率84%)を得て、そのまま使用した。ES-MS(M+H)+540.0 例12 BnSO2-(D)-Arg(Tos)-Gly-Arg(Tos)-Thiazoleの調製 例6の手順に従って、例11の物質100mgを、(例5の手順に従って得られた )0.19mmolのH-Arg(Tos)-Thiazoleに結合させる。RP-HPLC純粋化プロ セスにより、上記物質(110mg、収率63%)を得た。FAB-MS(M+H)+917.8 例13 BnSO2-(D)-Arg-Gly-Arg-Thiazoleの調製 例7に記載された手順に従って、例13の物質をHF開裂させ、逆相 HPLCにより純粋化し、上記物質(35mg、収率47%)を粉末として得た。ES- MS(M+H)+=609.6 例14 抗血栓効能、止血効果及び血液学上のパラメータ(以下の例15参照)を評価 するために、本発明の化合物の評価は、インビトロプロテアーゼ活性試験(以下 の記載参照)及びインビボ分析によりガイドした。 本発明の化合物を緩衝液に溶解し、0から100μMの範囲の試験濃度となるよ うに様々な濃度の溶液を得た。トロンビン、プロトロンビナーゼ及びファクタX aの試験に於いて、試験化合物及び対象酵素を含む溶液に、合成色素基質を加え 、この酵素の残留触媒活性度を分光光度分析により測定した。この化合物のIC50 を、基質ターンオーバにより測定した。IC50とは、基質ターンオーバを50% 抑制するような試験化合物の濃度である。本発明の化合物は、ファクタXa試験 に於いて、好ましくは500nM以下のIC50、より好ましくは200nM以下のIC50 、最も好ましくは100nM以下のIC50を有する。本発明の化合物は、プロトロン ビナーゼ試験に於いて、好ましくは4.0μM以下のIC50、より好ましくは200n M以下のIC50、最も好ましくは10nM以下のIC50を有する。本発明の化合物 は、トロンビン試験に於いて、好ましくは1.0μM以上のIC50、より好ましく は10.0μM以上のIC50、最も好ましくは100μM以上のIC50を有する。プロテアーゼ抑制活性度を求めるためのアミドール検査 0.15M NaClを含む0.02M Tris-HCl pH 7.5緩衝液に於いて、室温下に てファクタXa及びトロンビン検査を行った。室温下に於けるインヒビタによる 5分間の酵素のプリインキュベーションに続いて、ファクタXaのためのパラニ トロアニリド基質S-2765(Chromogenix)及びト ロンビンのための基質 Chromozym TH(Boehringer Mannheim)の加水分解速 度を、Sofmax 96-well plate reader(Molecular Device)を用いて測定し、p- ニトロアニリンの時間依存発現を測定するために405nmを観測した。 プロトロンビナーゼ抑制検査は、Sinha,U.et al.,Thromb.Res.,75, 427-436(1994)に記載された方法に変更を加えて、プラズマの無い状態で行われ た。プロトロンビナーゼ複合体の活動は、p-ニトロアニリド基質Chromozym T Hを用いて、トロンビン生成の時間経過を測定することにより求めた。検査は、 インヒビタとして検査するべく選ばれた化合物を、ファクタXa(0.5nM)、ファ クタVa(2nM)、0.15M NaClを含む20mMのpH7.5 Tris-HCl緩衝液内のホ スファチジルセリン:ホスファチジルコリン(25:75,20μM)、5mM CaCl2及 び0.1%ウシ血清アルブミンにより形成した複合体によりプリインキュベーショ ンすることからなる。複合体−インヒビタ混合物から得られたアリクウォットを プロトロンビン(1nM)及びChromozym TH(0.1mM)に加えた。基質の開裂速度 を、405nmを2分間に渡って観測することにより測定した。8種類の濃度のイン ヒビタについて、2重反復試験を行った。パーセント抑制効果の決定のために、 非処理複合体の当量によるトロンビン生成の標準曲線を用いた。 例15 (D)-Arg-Gly-Arg-Thiazoleの抗血栓効能、止血効果及び血液学上のパラ メータを評価するために、ラビットを用いた一連の試験を行った。静脈血栓のラビットモデルに於ける抗血栓効能 Hollenback,S.et al.,Thromb.Haemost.71,357-362(1994)により記述 されたラビット深静脈血栓モデルを用いて、試験対象化合物のイン ビボ抗血栓活性度を測定した。ラビットに対して、Ketamine,Xylazine及びA cepromazineカクテルのI.M.注入により麻酔をかけた。標準的なプロトコルは 、麻酔状態のラビットの腹部大静脈に、トロンボゲンとしての木綿糸及び銅ワイ ヤデバイスを挿入することからなるものであった。非閉塞性の血栓を中心静脈系 に形成させ、血栓形成抑制の度合を、試験対象化合物の抗血栓活性度の尺度とし て用いた。テストエージェント或いはコントロール生理食塩水を、耳縁静脈カテ ーテルにより投与した。試験対象化合物の定常状態投与の前及びその間に、血液 採取のために大腿静脈カテーテルを用いた。血栓の形成は、木綿糸デバイスを中 心静脈系に挿入した直後に開始した。試験対象化合物を、時間=30分から時間 =150分までの間に投与し、その時点で試験を終了した。ラビットを安楽死さ せ、解剖により血栓を摘出し、重量及び組織学的特徴を記録した。血液学上パラ メータ及び凝血パラメータの変化を調査するために血液サンプルを分析した。( D)-Arg-Gly-Arg-Thiazoleのラビット静脈血栓モデルに対する影響 ラビットの静脈血栓モデルに於ける(D)-Arg-Gly-Arg-Thiazoleの投与に ついては、評価試験に於ける最も大きい投与量のときに、最も高い抗血栓効能が 見られた。最も大きい投与量(100μg/kg+2.57μgkg/min)(表2参照)でも、この 化合物は、aPTT及びPTの延長に対して、それほど影響を与えなかった。(D )-Arg-Gly-Arg-Thiazoleは、コントロール生理食塩水に比較しても、血液学 上パラメータに対して、それほど影響を与えなかった(表3参照)。 すべての測定値は、ビヒクル或いは(D)-Arg-Gly-Arg-Thiazoleの定常状 態投与の後の、すべてのサンプルについての平均値である。値は、平均±SDに より表した。 すべての測定値は、ビヒクル或いは(D)-Arg-Gly-Arg-Thiazoleの定常状 態投与の後の、すべてのサンプルについての平均値である。値は、平均±SDに より表した。請求の範囲 1.以下の化学式により与えられる化合物並びに、それらの、治療薬として許容 できるあらゆる異性体、塩、水和物、溶媒化合物、及びプロドラッグ誘導体。 但し、 m=0,1,2,3,4; n=0,1,2,3,4; p=0,1,2,3,4; q=0,1,2,3,4; Y=NH,S,O,CH2,CH-OH,CH2CH2,C=O; A=ピペルジニル、ピロリジニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロ ペンチル、シクロヘキシル、フェニル、C3-6ヘテロアリル、又は欠落; R1=H又はC1-3アルキル; J=O又はH2; R2=H又はC1-3アルキル; D=N,CH,NCH2,NCH2CH2,CHCH2; R3=H又はC1-3アルキル; E=O又はH2; R4=H又はCH3; M=NH,N-CH3,O,S,SO,SO2,CH2,又は欠落; Q=ピペルジニル、ピロリジニル、C3-8シクロアルキル、フェニル、置換 フェニル、ナフチル、ピリジル、又は欠落; G=N,CH又はH; R5=H又はC1-3アルキル、或いはG=Hであれば欠落; R6=H又はCH3; U=以下のグループから選択された化合物。 但し、n=0-4; R7及びR8は、H、C1-10アルキル、アリル、ハロゲ ン、ニトロ、-NR910の構造を有するアシルアミノ基、- NHCOR11の構造を有するアシルアミノ基、ヒドロキシ、-OCOR12の構造 を有するアシルアミノ基、C1-4アルキロキシ、C1-4アルキル、トリフロオロメ チル、カルボキシ、シアノ、フェニル、以下の構造を有する芳香族ヘテロ環式基 、C1-4アルキロキシカルボニル、CONR1314の構造を有するアミノカルボ ニル基、スルホ、SO2NR1516の構造を有するスルホナミド、C1-6ヒドロキ シアルキル; 但し、R9、R10、R1112、R13、R14、R15、R16は同一若し くは異なるものからなり、Mが欠落していることを条件として、=H、C1-6ア ルキル、C1-3アリルアルキル、又はアリル; K=C又はN; W=H、アリアシル、ヘテロアリアシル、アリルC1-3アルキルスルホニル 、アリルスルホニル、置換アリルスルホニル、アリルC1-4アルケニルスルホニ ル、C1-8アルキルスルホニル、ヘテロアリルC1-3アルキルスルホニル、ヘテロ アリルスルホニル、アリロキシカルボニル、C1-6アルキロキシカルボニル、ア リルC1-3アルキロキシカルボニル、アリルアミノカルボニル、C1-6アルキルア ミノカルボニル、アリルC1-3アルキルアミノカルボニル、HOOC-C0-3アル キルカルボニル、或いはG=Hであれば欠落; X=H、C1-3アルキル、NR'R"、NH-C(NR'R")=NH、NH-C(N HR')=NR"、NH-C(R')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR' )=NR"、 C(NR'R")=NH、C(NHR')=NR"、又はCR'=NR"、但し、R'、R" は同一若しくは異なるものからなり、=H、C1-6アルキル、C1-3アリルアルキ ル、又はアリル、或いは、R'、R"は、(CH2)p(但しp=2-5)を含む環状構造を 構成する。但し、XがH又はC1-3アルキルである場合には、Aが少なくとも1 つのN原子を有することを条件とする。; Z=H、C1-3アルキル、NR'R"、NH-C(NR'R")=NH、NH-C(N HR')=NR"、NH-C(R')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR' )=NR"、C(NR'R")=NH、C(NHR')=NR"、又はCR'=NR"、但し 、R'、R"は同一若しくは異なるものからなり、=H、C1-6アルキル、C1-3ア リルアルキル、又はアリル、或いは、R'、R"は、(CH2)p(但しp=2-5)を含む 環状構造を構成する。但し、ZがH又はC1-3アルキルである場合には、Qが少 なくとも1つのN原子を有することを条件とする。; 2.以下の化学式により与えられる請求項1に記載の化合物並びに、それらの、 治療薬として許容できるあらゆる異性体、塩、水和物、溶媒化合物、及びプロド ラッグ誘導体。 但し、 m=0,1,2,3,4; n=0,1,2,3,4; p=0,1,2,3,4; q=0,1,2,3,4; Y=NH,S,O,CH2,CH-OH,CH2CH2; A=ピペルジニル、ピロリジニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロ ペンチル、シクロヘキシル、フェニル、C3-6ヘテロアリル、又は欠落; M=NH,N-CH3,O,S,SO,SO2,CH2,又は欠落; Q=ピペルジニル、ピロリジニル、C3-8シクロアルキル、フェニル、置換 フェニル、ナフチル、ピリジル、又は欠落; U=以下のグループから選択された化合物。 但し、n=0-4; R7及びR8は、H、C1-10アルキル、アリル、ハロゲ ン、ニトロ、-NR910の構造を有するアシルアミノ基、-NHCOR11の構造 を有するアシルアミノ基、ヒドロキシ、-OCOR12の構造を有するアシルアミ ノ基、C1-4アルキロキシ、C1-4アルキル、トリフロオロメチル、カルボキシ、 シアノ、フェニル、以下の構造を有する芳香族ヘテロ環式基、C1-4アルキロキ シカルボニル、CONR1314の構造を有するアミノカルボニル基、スルホ、S O2NR1516の構造を有するスルホナミド、C1-6ヒドロキシアルキル; 但し、 R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16は同一若しくは異なるものか らなり、Mが欠落していることを条件として、=H、C1-6アルキル、C1-3アリ ルアルキル、又はアリル; K=C又はN; W=H、アリアシル、ヘテロアリアシル、アリルC1-3アルキルスルホニル 、アリルスルホニル、置換アリルスルホニル、アリルC1-4アルケニルスルホニ ル、C1-8アルキルスルホニル、ヘテロアリルC1-3アルキルスルホニル、ヘテロ アリルスルホニル、アリロキシカルボニル、C1-6アルキロキシカルボニル、ア リルC1-3アキロロキシカルボニル、アリルアミノカルボニル、C1-6アルキルア ミノカルボニル、アリルC1-3アルキルアミノカルボニル、HOOC-C0-3アル キルカルボニル、或いはG=Hであれば欠落; X=H、C1-3アルキル、NR'R"、NH-C(NR'R")=NH、NH-C(N HR')=NR"、NH-C(R')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR' )=NR"、C(NR'R")=NH、C(NHR')=NR"、又はCR'=NR"、但し 、R'、R"は同一若しくは異なるものからなり、=H、C1-6アルキル、C1-3ア リルアルキル、又はアリル、或いは、XがH又はC1-3アルキルである場合には 、Aが少なくとも1つのN原子を有することを条件として、R'、R"が(CH2)p (但しp=2-5)を含む環状構造を有する; Z=H、C1-3アルキル、NR'R"、NH-C(NR'R")=NH、NH-C(N HR')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR')=NR"、C(NR'R" )=NH、C(NHR')=NR"、又はCR'=NR"、但し、R'、R"は同一若し くは異なるものからなり、=H、C1-6アルキル、C1-3アリルアルキル、又はア リル、或いは、ZがH又はC1-3アルキルである場合には、Qが少なくとも1つ のN原子を有することを条件として、R'、R"が(CH2)p(但しp=2-5)を含む環 状構造を有する; 3.約200nM未満のファクタXaのためのIC50を有することを特徴とする 請求項1に記載の化合物。 4.約2.0μM未満のプロトロンビナーゼのためのIC50を有することを特徴 とする請求項1に記載の化合物。 5.約1.0μmを超えるトロンビンのためのIC50を有することを特徴とする 請求項1に記載の化合物。 6.以下のグループから選択された化合物。 7.以下のグループから選択された請求項6に記載の化合物。 8.好ましくないトロンボシス(血栓)により特徴付けられるような哺乳類の状 態を防止又は治療するための医薬組成体であって、 治療用として許容されるキャリア及び治療用として適切な量の請求項1、2ま たは6に記載された化合物。 9.好ましくないトロンボシス(血栓)により特徴付けられるような哺乳類の状 態を防止又は治療するための方法であって、 治療用として適切な量の請求項1、2または6に記載された化合物を当該哺乳 類に対して投与することを特徴とする方法。 10.前記状態が、急性冠状動脈症候群、心筋梗塞、不安定アンギナ、治療抵抗 性アンギナ、血栓崩壊性疾患治療又は冠状動脈血管形成術後の冠状動脈血栓閉塞 症、血栓を媒介とする脳血管性症候群、塞栓性脳卒中、血栓性脳卒中、一過性虚 血性発作、静脈血栓、深静脈血栓、肺動脈塞栓、凝固障害、散在性維管束凝血症 、血栓性血小板減少性紫斑病、閉塞性血栓脈管炎、ヘパリンにより誘起された血 小板減少症に関連する血栓性疾病、体外循環に関連する血栓性合併症、心臓その 他のカテーテル法、大 動脈内バルーンポンプ法、冠状動脈ステント又は心臓弁手術に関連する血栓性合 併症、及び人工器官の移植を必要とする状態からなるグループから選択されるこ とを特徴とする請求項9に記載の方法。 11.生物学的サンプルに於ける凝固を抑制するための方法であって、請求項1 、2または6に記載された化合物を投与することを特徴とする方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07D 263/56 C07D 277/24 277/24 277/68 277/68 C07K 5/06 C07K 5/06 5/08 5/08 A61K 37/02 ACB (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TT ,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ライベルマン、アラン・エム アメリカ合衆国カリフォルニア州94025・ メンロパーク・ウェイバリー 427 (72)発明者 シンハ、ウーマ アメリカ合衆国カリフォルニア州94127・ サンフランシスコ・ジュニペロセラブール バード 808 (72)発明者 ズー、ビン−ヤン アメリカ合衆国カリフォルニア州94002− 1223・ベルモント・アデレイドウェイ 3325

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.以下の化学式により与えられる化合物並びに、それらの、治療薬として許容 できるあらゆる異性体、塩、水和物、溶媒化合物、及びプロドラッグ誘導体。 但し、 m=0,1,2,3,4; n=0,1,2,3,4; p=0,1,2,3,4; q=0,1,2,3,4; Y=NH,S,O,CH2,CH-OH,CH2CH2,C=O; A=ピペルジニル、ピロリジニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロ ペンチル、シクロヘキシル、フェニル、C3-6ヘテロアリル、又は欠落; R1=H又はC1-3アルキル; J=O又はH2; R2=H又はC1-3アルキル; D=N,CH,NCH2,NCH2CH2,CHCH2; R3=H又はC1-3アルキル; E=O又はH2; R4=H又はCH3; M=NH,N-CH3,O,S,SO,SO2,CH2,又は欠落; Q=ピペルジニル、ピロリジニル、C3-8シクロアルキル、フェニル、置換フ ェニル、ナフチル、ピリジル、又は欠落; G=N,CH又はH; R5=H又はC1-3アルキル、或いはG=Hであれば欠落; R6=H又はCH3; U=以下のグループから選択された化合物。 但し、n=0-4;R7及びR8は、H、C1-10アルキル、アリル、ハロゲン 、ニトロ、-NR910の構造を有するアシルアミノ基、- NHCOR11の構造を有するアシルアミノ基、ヒドロキシ、-OCOR12の構造 を有するアシルアミノ基、C1-4アルキロキシ、C1-4アルキル、トリフロオロメ チル、カルボキシ、シアノ、フェニル、以下の構造を有する芳香族ヘテロ環式基 、C1-4アルキロキシカルボニル、CONR1314の構造を有するアミノカルボ ニル基、スルホ、SO2NR1516の構造を有するスルホナミド、C1-6ヒドロキ シアルキル; 但し、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16は同一若 しくは異なるものからなり、Mが欠落していることを条件として、=H、C1ー6 アルキル、C1-3アリルアルキル、又はアリル; K=C又はN; W=H、アリアシル、ヘテロアリアシル、アリルC1-3アルキルスルホニル 、アリルスルホニル、置換アリルスルホニル、アリルC1-4アルケニルスルホニ ル、C1-8アルキルスルホニル、ヘテロアリルC1-3アルキルスルホニル、ヘテロ アリルスルホニル、アリロキシカルボニル、C1-6アルキロキシカルボニル、ア リルC1-3アルキロキシカルボニル、アリルアミノカルボニル、C1-6アルキルア ミノカルボニル、アリルC1-3アルキルアミノカルボニル、HOOC-C0-3アル キルカルボニル、或いはG=Hであれば欠落; X=H、C1-3アルキル、NR'R"、NH-C(NR'R")=NH、NH-C(N HR')=NR"、NH-C(R')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR' )=NR"、 C(NR'R")=NH、C(NHR')=NR"、又はCR'=NR"、但し、R'、R" は同一若しくは異なるものからなり、=H、C1-6アルキル、C1-3アリルアルキ ル、又はアリル、或いは、R'、R"は、(CH2)p(但しp=2-5)を含む環状構造を 構成する。但し、XがH又はC1-3アルキルである場合には、Aが少なくとも1 つのN原子を有することを条件とする。; Z=H、C1-3アルキル、NR'R"、NH-C(NR'R")=NH、NH-C(N HR')=NR"、NH-C(R')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR' )=NR"、C(NR'R")=NH、C(NHR')=NR"、又はCR'=NR"、但し 、R'、R"は同一若しくは異なるものからなり、=H、C1-6アルキル、C1-3ア リルアルキル、又はアリル、或いは、R'、R"は、(CH2)p(但しp=2-5)を含む 環状構造を構成する。但し、ZがH又はC1-3アルキルである場合には、Qが少 なくとも1つのN原子を有することを条件とする。; 2.以下の化学式により与えられる請求項1に記載の化合物並びに、それらの、 治療薬として許容できるあらゆる異性体、塩、水和物、溶媒化合物、及びプロド ラッグ誘導体。 但し、 m=0,1,2,3,4; n=0,1,2,3,4; p=0,1,2,3,4; q=0,1,2,3,4; Y=NH,S,O,CH2,CH-OH,CH2CH2; A=ピペルジニル、ピロリジニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロ ペンチル、シクロヘキシル、フェニル、C3-6ヘテロアリ ル、又は欠落; M=NH,N,CH3,O,S,SO,SO2,CH2,又は欠落; Q=ピペルジニル、ピロリジニル、C3-8シクロアルキル、フェニル、置換 フェニル、ナフチル、ピリジル、又は欠落; U=以下のグループから選択された化合物。 但し、n=0-4;R7及びR8は、H、C1-10アルキル、アリル、ハロゲン 、ニトロ、-NR910の構造を有するアシルアミノ基、-NHCOR11の構造を 有するアシルアミノ基、ヒドロキシ、-OCOR12の構造を有するアシルアミノ 基、C1-4アルキロキシ、C1-4アルキル、トリフロオロメチル、カルボキシ、シ アノ、フェニル、以下の構造を有する芳香族ヘテロ環式基、C1-4アルキロキシ カルボニル、CONR1314の構造を有するアミノカルボニル基、スルホ、SO2 NR1516の構造を有するスルホナミド、C1-6ヒドロキシアルキル; 但し、R9 、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16は同一若しくは異なるものから なり、Mが欠落していることを条件として、=H、C1-6アルキル、C1-3アリル アルキル、又はアリル; K=C又はN; W=H、アリアシル、ヘテロアリアシル、アリルC1-3アルキルスルホニル 、アリルスルホニル、置換アリルスルホニル、アリルC1-4アルケニルスルホニ ル、C1-8アルキルスルホニル、ヘテロアリルC1-3アルキルスルホニル、ヘテロ アリルスルホニル、アリロキシカルボニル、C1-6アルキロキシカルボニル、ア リルC1-3アキロロキシカルボニル、アリルアミノカルボニル、C1-6アルキルア ミノカルボニル、アリルC1-3アルキルアミノカルボニル、HOOC-C0-3アル キルカルボニル、或いはG=Hであれば欠落; X=H、C1-3アルキル、NR'R"、NH-C(NR'R")=NH、NH-C(N HR')=NR"、NH-C(R')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR' )=NR"、C(NR'R")=NH、C(NHR')=NR"、又はCR'=NR"、但し 、R'、R"は同一若しくは異なるものからなり、=H、C1-6アルキル、C1-3ア リルアルキル、又はアリル、或いは、XがH又はC1-3アルキルである場合には 、Aが少なくとも1つのN原子を有することを条件として、R'、R"が(CH2)p (但しp=2-5)を含む環状構造を有する; Z=H、C1-3アルキル、NR'R"、NH-C(NR'R")=NH、NH-C(N HR')=NR"、S-C(NR'R")=NH、S-C(NHR')=NR"、C(NR'R" )=NH、C(NHR')=NR"、又はCR'=NR"、但し、R'、R"は同一若し くは異なるものからなり、=H、C1-6アルキル、C1-3アリルアルキル、又はア リル、或いは、ZがH又はC1-3アルキルである場合には、Qが少なくとも1つ のN原子を有することを条件として、R'、R"が(CH2)p(但しp=2-5)を含む 環状構造を有する; 3.約200nM未満のファクタXaのためのIC50を有することを特徴とする 請求項1に記載の化合物。 4.約2.0μM未満のプロトロンビナーゼのためのIC50を有することを特徴 とする請求項1に記載の化合物。 5.約1.0μmを超えるトロンビンのためのIC50を有することを特徴とする 請求項1に記載の化合物。 6.以下のグループから選択された化合物。 7.以下のグループから選択された請求項6に記載の化合物。 8.好ましくないトロンボシス(血栓)により特徴付けられるような哺乳類の状態 を防止又は治療するための医薬組成体であって、 治療用として許容されるキャリア及び治療用として適切な量の請求項1、2ま たは6に記載された化合物。 9.好ましくないトロンボシス(血栓)により特徴付けられるような哺乳類の状態 を防止又は治療するための方法であって、 治療用として適切な量の請求項1、2または6に記載された化合物を当該哺乳 類に対して投与することを特徴とする方法。 10.前記状態が、急性冠状動脈症候群、心筋梗塞、不安定アンギナ、治療抵抗 性アンギナ、血栓崩壊性疾患治療又は冠状動脈血管形成術後の冠状動脈血栓閉塞 症、血栓を媒介とする脳血管性症候群、塞栓性脳卒中、血栓性脳卒中、一過性虚 血性発作、静脈血栓、深静脈血栓、肺動脈塞栓、凝固障害、散在性維管束凝血症 、血栓性血小板減少性紫斑病、閉塞性血栓脈管炎、ヘパリンにより誘起された血 小板減少症に関連する血栓性疾病、体外循環に関連する血栓性合併症、心臓その 他のカテーテル法、大 動脈内バルーンポンプ法、冠状動脈ステント又は心臓弁手術に関連する血栓性合 併症、及び人工器官の移植を必要とする状態からなるグループから選択されるこ とを特徴とする請求項9に記載の方法。 11.生物学的サンプルに於ける凝固を抑制するための方法であって、 請求項1、2または6に記載された化合物を投与することを特徴とする方法。
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