JPH11507269A - 基質内角膜半径方向挿入物および挿入方法 - Google Patents

基質内角膜半径方向挿入物および挿入方法

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JPH11507269A JP9501992A JP50199297A JPH11507269A JP H11507269 A JPH11507269 A JP H11507269A JP 9501992 A JP9501992 A JP 9501992A JP 50199297 A JP50199297 A JP 50199297A JP H11507269 A JPH11507269 A JP H11507269A
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ジェイ. シャンズリン,デイビッド
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ケラビジョン,インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、哺乳動物の眼の角膜内に作製される眉間のポケットまたはチャンネルにおいて経線上に設置されるように設計される、基質内角膜挿入物に関する。挿入物は、角膜に挿入される場合、有意な経線方向のディメンションを有する形状を有し、そして角膜湾曲に適合させるように使用され得、それによって、遠視のような視覚異常を矯正または改善する。挿入物はまた、他の視覚異常の同時矯正を可能にするためにそれらの立体配置に対する周縁コンポーネントを有し得る。半径方向挿入物は、生理学的に適合可能な物質(例えば、1つ以上の合成または天然のソフト、堅固、またはゼラチン状のポリマー)から作製される。さらに、挿入物またはセグメントを用いて、治療剤または診断剤を角膜内部または眼の内部に送達し得る。本発明の1つ以上の半径方向挿入物は、典型的には、角膜の中央領域の外側(例えば、その領域を介して視覚が得られる)であるが角膜の前頭径内にある、角膜の経線部分にそれぞれ対するように、角膜内に挿入される。代表的に、挿入物は、特定の視覚異常を矯正するために2つ以上の配列において用いられるが、必要であれば、単独でも使用され得る。本発明はまた、角膜内で開始する手順ならびに強膜内で開始する手順を用いて、1つ以上の装置を角膜に挿入するための最小限の侵入手順の両方を包含する。

Description

【発明の詳細な説明】 基質内角膜半径方向挿入物および挿入方法 発明の分野 本発明は、哺乳動物の眼の角膜内に作製される眉間ポケットまたはチャンネル に配置されるように設計される基質内角膜挿入物である。挿入物は、角膜に挿入 される場合、有意な半径方向または経線方向のディメンションを有する形状を有 し、そして角膜湾曲に適合させるように使用され得、それによって、遠視のよう な視覚異常を矯正または改善する。挿入物はまた、他の視覚異常の同時矯正を可 能にするためにそれらの立体配置に対する周縁コンポーネントを有し得る。半径 方向挿入物は、生理学的に適合可能な物質(例えば、1つ以上の合成または天然 のソフト、堅固、またはゼラチン状のポリマー)から作製される。さらに、挿入 物またはセグメントを用いて、治療剤または診断剤を角膜内部または眼の内部に 送達し得る。 本発明の1つ以上の半径方向挿入物は、典型的には、角膜の中央領域の外側( 例えば、その領域を介して視覚が得られる)であるが角膜の前頭径内にある、角 膜の経線部分にそれぞれ対するように、角膜内に挿入される。代表的に、挿入物 は、特定の視覚異常を矯正するために2つ以上の配列において用いられるが、必 要であれば、単独でも使用され得る。本発明はまた、角膜内で開始する手順なら びに強膜内で開始する手順を用いて、1つ以上の装置を角膜に挿入するための最 小限の侵入手順の両方を包含する。このようにして矯正された眼そのものも、本 発明の別の局面を構成する。 発明の背景 眼の全体的な形状の異常は視覚障害の原因となり得る。遠視は、眼球の前後方 向間隔が短すぎるときに生じる。その場合、眼から20フィート以上離れた位置か ら発する平行光線は網膜の後方に焦点を結ぶ。程度の軽い遠視は、ヒトの眼の場 合、「調節」として知られている筋肉の作用により解消することができるが、老 化により、適切に調節する眼の能力は劣化することが多い。これと対照的に、眼 球の前後方向の間隔が長すぎるときには、近視が生じ、眼に入射する平行光線は 網膜の前方に焦点を結ぶ。乱視は、平行光線が眼内の単一のポイントに焦点を結 ばず、角膜が異なる距離で異なる経線方向に光を屈折することにより、様々な位 置に焦点を結ぶ状態が生じているものである。ある程度の乱視は正常であるが、 それが進行した場合は、乱視を矯正しなければならない。 遠視、近視、および乱視は、通常、眼鏡やコンタクトレンズで矯正される。手 術によるこのような異常の矯正法も知られている。手術による矯正法には、半径 方向角膜切開(例えば、米国特許番号4,815,463および米国特許番号4,688,570を 参照のこと)およびレーザー角膜剥離(例えば、米国特許番号4,941,093を参照 のこと)が含まれる。 これらの異常を矯正する他の方法は、眼の角膜固有質内にポリマー製リング( 基質内角膜リング、即ち「ICR」)を移植し、角膜の湾曲度(曲率)を変えるこ とによるものである。ポリメチルメタクリレート(PMMA)リング、同種移植片角 膜組織、およびヒドロゲル製品の移植を含む従来の工作物が広く実証されている 。リング装置の1つは、角膜の基質層内の予め剥離されたチャンネル内に挿入さ れるスプリットリング設計を含んでいる。チャンネルの作成および移植片の挿入 には、どちらの場合にも最小侵襲切開術が用いられる。例えば、Reynoldsの米国 特許番号4,452,235、Reynoldsの米国特許番号4,671,276、Reynoldsの米国特許番 号4,766,895、およびKilmerらの米国特許番号4,961,744に記載されているPMMA基 質内リングの使用法を参照のこと。これらの書類は、角膜を完全に取り囲むICR の使用法を提案しているに過ぎない。 基質内挿入物としての柔らかいポリマーの使用については、広くは知られてい ない。例えば、Simonの米国特許番号5,090,955と米国特許番号5,372,580は、ポ リマーの設置が可能なように予め設けられた基質内のチャンネルに、設置可能な ポリマーあるいはゲルを導入することにより作られるICRを提案している。この 手順は、外科医が結果的に生じるリングの正確なサイズを特定できるようにする ものではなく、また、ゲルは単に基質内チャンネルの形状に従わざるを得ないも のであるため、このプロセスでは眼内のポリマーの流れの径路を正確にコントロ ールすることができない。しかし、それは、角膜に中心を置くゲルをベースとし た挿入物を含む弧状のチャンネルを使用するという考え方を示してはいる。 Termirovらは、「強度の近視の矯正における屈折性環状トンネル角膜形成」( Vestnik Oftalmologii、1991:3-21-31)において、ICR材料としてコラーゲン線 維を使用することを提案している。 これらの刊行物は、様々な視覚異常を矯正するために、有意な半径方向あるい は経線方向のディメンションを有するポリマー製挿入物の角膜内への導入を示唆 するものではない。また、これらの刊行物は、その装置が治療用物質あるは診断 用物質を角膜の基質内空隙に導入するために使用することができることを暗示す るものでもない。 発明の要約 本発明は、角膜固有質の層板間に挿入するのに適したポリマー製挿入物に関す るものである。本挿入物は、直線状、菱形状、弧状、十字状、錨状、ボタン状な どを含む、あらゆる様々な形状を取り得るが、どの場合にも、本挿入物は、角膜 内に挿入したとき、有意な半径方向あるいは経線方向のコンポーネントを有して いる。本挿入物は、単独で用いることもできるし、分離した複数の挿入物の配列 で用いることもでき、また、少なくとも角膜の一部を取り囲むより大きな組立体 のセグメントとして、あるいは様々な厚みを構成する組立体として、協同する複 数物で用いることもできる。 また、本発明は、角膜固有質の層板間に形成された腔内にポリマー製挿入物を 挿入する方法に関する。本挿入物は、1つもしくはそれ以上の合成あるいは天然 のポリマーであってよく、また親水性でも疎水性でもよく、または層状材料から 成るハイブリッド装置であってもよい。例えば基質内チャンネルに挿入する際、 あるいは基質内チャンネルから取り除く際に挿入物を補強するため、本挿入物は 、随意的に、単一糸または多重糸、ランダムに包含されたフィラメント、もしく は織物の形状を為す繊維状材料を含むことができる。 本挿入物は、中空であってもよく、また、生物学的作用剤、薬剤または他の液 体、乳化した、あるいは時間依存放出性の眼の治療用物質または診断用物質で満 たされていてもよい。また、本挿入物は、ゲル状物質、粘性物質、あるいは粘弾 性物質を、それらが、導入後、そのような状態を維持できる形態において含んで いてもよい。本挿入物はゲルでもよい。また、本挿入物は、導入時に変形し、選 択された部位での緩和により、予め形成された角膜の注入部位の形状に従う注入 可能な固体であってもよい。 ハイブリッドの場合、内部部分は、低モジュラスポリマーの複合物あるいは単 一の低モジュラスポリマーを様々な状態で含むことができる。また、内部部分は 、中空の中央層に導入後、そのままで重合するポリマー製材料を含んでいてもよ い。 これらの本発明のセグメント化された挿入物を、基質内ポケットあるいはチャ ンネルを設ける工程を含む技法を使って、角膜固有質内に導入してもよい。挿入 物が配置される基質内ポケットは、最もシンプルな実施例では、おおよそそこに 挿入物が配置される長さの開口を持ったポケットである。ポケットは、典型的に 、角膜の外側周縁近くにその外側端部を有しており、そこから角膜の中心に向か って延びているが、角膜の視覚領域には達していない。挿入物がさらに周縁コン ポーネントを有している場合、ポケットは、その円周ディメンションを受け入れ るべく、角膜周囲の回転の少なくとも一部を横切るチャンネルを含むように変更 することができる。 また、乱視などの特定の徴候は、角膜表面の中央部を急勾配にするため、部分 的な基質内チャンネルに1つもしくはそれ以上の挿入物を挿入することにより矯 正することもできる。挿入物は、サイズや厚み、あるいは形状が同一である必要 はない。 水和性ポリマーを用いる場合、それらのポリマーは、これらの装置を眼内に導 入するために使用される手術器具により設けられた基質内ポケットあるいはチャ ンネルに導入する前、または導入後に水和することができる。眼内に挿入する前 に外側の層が水和されている場合には、挿入の前に挿入物の最終的なサイズを設 定することができる。また、水和性ポリマーを角膜空隙内で水和することができ る場合には、その装置(適切なポリマーが選択されている場合)は、眼内でその 最終的なサイズにまで膨らむ。予め水和されている場合には、外側の層が装置の 潤滑性の目安をもたらすことが多く、それにより、挿入が非常に容易化される。 記載した低モジュラスポリマー以外のものもこのような潤滑性をもたらし得る。 図面の簡単な説明 第1図は眼の水平断面の概略図である。 第2図は、角膜の様々な層を示す眼の前方部分の概略図である。 第3A図および第3B図は、それぞれ、本発明になる2つの角膜内挿入物の典型的 な配列の正面図および断面図を示している。 第4A図、第4B図、および第4C図は、本発明の説明で用いられる約束事と用語を 説明する、本発明になる典型的な挿入物を示している。 第5A図と第5B図、第6A図と第6B図、第7A図と第7B図、および第8A図と第8B図は 、それぞれ、本発明になる様々な角膜内挿入物の正面図(「A」図)と側面図( 「B」図)を示している。第5C図と第6C図は、それぞれ、第5B図と第6B図の挿入 物の断面図を示している。 第9図から第15図は、それぞれ、本発明挿入物の実施例の透視図を示している 。 第16図と第17図は、それぞれ、互いに円周上で接して配置されている2つの本 発明角膜内挿入物の正面図を示している。 第18図は、半径方向挿入物と周縁セグメントとの両方が配置された眼の正面図 を示している。 第19A図と第19B図は、本発明になる、柔らかい、内部が充填された角膜内挿入 物の、それぞれ、正面図および断面図を示している。 第20A図および第20B図は、本発明になる、層状に形成された、複合角膜内挿入 物の、それぞれ、正面図および断面図を示している。 第21図から第24図は、本発明挿入物を角膜内に導入する手順を図式的に表して いる。 第25図は、ゲルを角膜の経線方向ポケット内に導入する手順を示している。 第26A図および第26B図は、それぞれ、本発明になる部分的にテーパが付けられ た端部を有する挿入物の側面図および断面図を示している。 第27A図および第27B図は、それぞれ、本発明になる全体にテーパが付けられた 端部を有する挿入物の側面図および断面図を示している。 発明の詳細な説明 本発明装置の詳細を説明する前に、これらの角膜内挿入物あるいはセグメント と眼との機能的な関係を正しく知るために、眼の生理学を簡単に説明する必要が ある。 第1図は、角膜(12)を表す前方に突出した球状部分を有する球に似た眼の眼 球(11)を有する眼の水平方向断面図を示している。 眼の眼球(11)は、光感受性の網膜(18)に達する前に光が通過しなければな らない様々な透明媒体を囲っている3つの同心的な覆いからなっている。その最 も外側の覆いは、線維性の保護部で、その後方の6分の5は白く不透明で強膜(13 )と呼ばれており、正面から見える部分を白眼と呼ぶこともある。この外側の層 の前方6分の1が透明な角膜(12)である。 中間の覆いは、主に血管性のもので、機能的には栄養に関係しており、脈絡膜 、毛様体(16)、および虹彩(17)から成っている。毛様体は、一般的に、網膜 (18)を維持する役割を為している。毛様体(16)はレンズ(21)の懸垂やレン ズの調整に関与している。虹彩(17)は眼の中間の覆いの最も前方の部分で、前 頭平面に配列されている。虹彩は、カメラの絞りに似た機能を有する薄い円板で 、その中心部近くには瞳孔(19)と呼ばれる円状の開口が貫通している。瞳孔の サイズが変わり、網膜(18)に達する光の量が調節される。また、瞳孔のサイズ は、球面収差を縮小することによる焦点の鮮明化に関する調節にも関与している 。虹彩は、角膜(12)とレンズ(21)との間の空隙を、前房(22)と後房(23) とに分けている。覆いの最も内側の部分が網膜(18)であり、視覚的印象の真の 受け入れ部分を形成する神経要素から成っている。 網膜(18)は派生物として前脳から発する脳の一部であり、脳の網膜部を前脳 に接続する線維路として機能する視神経(24)を有している。角膜前壁の色素上 皮の真下にある桿体と錐状体の層は、視覚細胞、即ち、物理的エネルギー(光) を神経インパルスに変換する光受容体として機能する。 硝子体(26)は、眼球(11)の後方5分の4を占める透明なゲル状の塊である。 硝子体は、その側面で毛様体(16)と網膜(18)を支えている。前面の受け皿状 の凹部がレンズを収容している。 眼のレンズ(21)は、虹彩(17)と硝子体(26)の間に位置する透明なクリスタ リン様相の両凸面体である。その軸方向の径は調節によって著しく変化する。毛 様体(16)とレンズ(21)の間を通る透明な線維から成る毛様小体(27)は、レ ンズ(21)を適正な位置に保持し、毛様体筋がレンズに作用できるようにしてい る。 再度角膜(12)について言及すると、この最も外側にある線維状の透明な覆い は、時計のガラスに似た役割を為している。その湾曲度(曲率)は眼球の他の部 分より幾分大きく、本質的に理想的な球形をしている。しかし、しばしば、乱視 の場合に生じるよりもさらに大きく1つの経線方向に湾曲していることがある。 角膜の中央の3分の1は視覚帯(optical zone)と呼ばれ、角膜がその周縁に向か って厚くなっているので、それから外方に向かって僅かな平坦化が生じている。 眼の殆どの屈折は角膜を通じて起こる。 第2図は眼球の前方部分のより詳細な図面であり、上皮(31)を構成している 角膜(12)の様々な層を示している。その表面の上皮細胞は角膜(12)の透明性 を維持する機能を果たしている。これらの上皮細胞はグリコーゲン、酵素、およ びアセチルコリンを豊富に含んでおり、それらの活性度が角膜小体を調節し、角 膜(12)の固有質(32)の層板を通じる水および電解質の輸送をコントロールし ている。 ボーマン膜あるいはボーマン層と呼ばれる前境界板(33)は、上皮(31)と角 膜固有質(32)の間に位置している。角膜固有質(32)は、互いに平行な原線維 帯を有し、角膜全体を横切る層板でできている。線維帯の殆どは表面に平行であ るが、幾らかは、特に前に、斜行している。後境界板(34)はデスメ膜と呼ばれ ている。後境界板は、固有質(32)からはっきりと境界が限定された強靱な膜で あり、角膜の病的プロセスに対する抵抗性を持っている。内皮(36)は、角膜の 最も後方の層であり、単一の細胞層から成っている。角膜縁(37)は、結膜(38 )と、一方では強膜との、もう一方では角膜(12)との間の移行帯域である。 以上の背景を念頭に置き、本発明者らの発明は、角膜に対する経線方向位置に おける、挿入物の角膜内への導入、典型的には、また望ましくは角膜を構成して いる層板状層の間への導入が、遠視の緩和をもたらすという知見に基づくもので ある。本発明者らは、理論により縛られることを望むものではないが、これらの 半径方向セグメントの導入が角膜中央部の急勾配化をもたらすと信じている。そ の他にも、例えば近視や乱視などの特殊な角膜表面に対して有益な効果があると 思われるが、遠視の矯正効果があるのは明らかである。また、遠視の矯正用の本 装置に対する経線方向コンポーネントは、本発明者らが以前に行った、近視およ び同様な問題を矯正するための(この設計および他の設計になる)挿入物の角膜 の周縁周囲への導入、および乱視を矯正するための周縁での様々な厚みの挿入物 の導入に関して得ている効果とも複合させることができる。本挿入物は、他の基 質内角膜リング(ICR)や、角膜周縁に円周上に配置される多数の異なる視覚異 常を個々に矯正するための部分的なリングまたはセグメントと協同して用いても よい。 第3A図は、小さな経線方向ポケット(204)内に配置された4つの挿入物、即ち 1つの挿入物(202)「配列」を有する眼の角膜(200)の正面図である。挿入物 (202)は、一般的に、角膜の経線方向(206)に配置される。ここで用いる「経 線方向」という用語は、以下の典型的な意味を表している:眼の正面から見たと き、角膜の中心から始まり、角膜の外縁に向かって外方向に延びる線の方向。 どんな場合にも、この経線方向の配置とサイジングが以上で検討したような角 膜(200)中央部の急勾配化をもたらすと確信している。 第3B図は、第3A図の角膜(200)の側面視横断面図を示しており、円錐表面(2 08)の頂点が円錐表面(210)内にある、共通の円錐軸(212)と共通の円錐方向 を共有する1対の円錐表面(208と210)がそれに上書きされている。2つの円錐表 面(208と210)の間の容積が、そこに挿入物(202)が入る数学的な立体を形成 する。挿入物(202)の長さは、一点鎖線(214)で示したように延びた場合、共 通の円錐軸(212)に向かって延びる。それぞれαおよびβで示す、2つの円錐表 面(208と210)の円錐角は、個別に、典型的には15度から60度の間にある。2つ の円錐表面(208と210)はほぼ平行に描かれているが、本発明は、2つの円錐表 面が角膜(200)周縁を越えた位置で収斂する変形実施例をも含むものである。 第3C図は、角膜内の様々な半径方向挿入物の相互の関係についての別な説明を 示している。第3B図に示した関係の場合と同様、1つもしくはそれ以上の挿入物 (202)を、第3A図で正面的に示されているように、角膜内に配置することがで きる。第3C図は、この側面図で見られる2つの挿入物(202)を示している。この 図では見られない他の挿入物が角膜内に存在していてもよい。挿入物は、相互に 以下のような仕方で設定されている:一般的に共通の中心(209)あるいは共通 の中心線(211)を共有する2つの部分的な半球または球殻(205と207)の間に、 このような2つもしくはそれ以上の挿入物が見られる。大きい方の部分的半球(2 05)の半径(213)は、角膜の前面にほぼ等しい表面で終わっている。小さい方 の部分的半球(207)の半径(215)は、角膜の後面にほぼ等しい表面で終わって いる。殆どのヒトの眼の場合、大きい方の半径(213)の典型的な長さは、6.7mm から9.0mmの間にある。殆どのヒトの眼の場合、小さいい方の半径(215)の典型 的な長さは、5.5mmから7.0mmの間にある。ヒトの角膜の典型的な厚さ(従って、 大きい方の半径(213)の長さと小さい方の半径(215)の長さとの差)は、0.4m mから0.8mmの間である。挿入物(204)は、第3A図で描かれているように、同一 のおおむね経線方向位置に配置されている−即ち、挿入物(204)は、望ましく は、延ばしたとすると中心線(211)を横切るような位置にある。 第4A図、第4B図、および第4C図は、本発明挿入物の実施例の正面図を示してお り、経線方向および円周のディメンションを限定する際に用いられる約束事を説 明するものであって、角膜内での挿入物の一般的な方向を示している。例えば、 第4A図では、本発明になる挿入物の最もシンプルな形態の1つが示されている。 そこでは、挿入物(216)は、角膜の経線(206)にほぼ沿って横たわる有意な経 線方向長さコンポーネント(218)、および極小さな幅コンポーネントあるいは 周縁コンポーネント(220)を有している。経線方向長さコンポーネント(218) の、幅あるいは周縁コンポーネント(220)に対する比率は、典型的には、1.0よ り大きく、好ましくは1.5から20.0までであり、第4A図に示されているシンプル な挿入物(216)の場合には20.0もしくはそれ以上であってもよい。 第4B図は、有意な経線方向長さコンポーネント(224)および有意な経線方向 長さコンポーネント(224)と、有意な幅あるいは周縁コンポーネント(226)と の両方を有する挿入物(222)を示している。第4B図に示されている実施例にお ける経線方向長さコンポーネント(224)の、幅あるいは周縁コンポーネント(2 26)に対する比率は、約1.0である。角膜の経線(206)に対するその一般的な位 置も図に描かれている。 第4C図も、有意な経線方向長さコンポーネント(230)と、有意な幅あるいは 周縁コンポーネント(232)の両方を有する挿入物(228)を示している。第4C図 に示されている実施例における経線方向長さコンポーネント(230)の、幅ある いは周縁コンポーネント(232)に対する比率も、約1.0である。 角膜の経線(206)に沿って下降する挿入物の長さを観測することにより挿入 物の経線方向長さを計測するという考え方は、第4A図、第4B図、および第4C図に 示されている例から明らかであろう。 第5A図は本発明になる挿入物(216)の正面図を示している。第5B図は、外側 上皮(31)に従う角膜前面との関係における、第5A図の挿入物の側面図を示して いる。この側面図は、挿入物の中心軌跡軸が、角膜の経線に平行な方向において 、角膜内弓(229)に従う望ましい実施例を示しており、挿入物に柔軟性がない 場合は、移植後だけでなく、移植前に予め成形された曲率半径(234)を表して いる。このような装置は「半径方向に弧状形状(radially arcuate)」と呼ばれ る。曲率半径(234)は、例えば、移植片が配置される角膜内の移植の深さ位置 での、第3C図に示されている半球半径(213と215)とほぼ同一であり、それらの 半径の間にある。曲率半径(即ち、挿入物の中心軌跡軸に沿って計測した曲率半 径、あるいは角膜内で一般的に半径方向に延びるべく意図された挿入物のその部 分)は、好ましくは5mmより大きく、より好適には5.5mmより大きく、典型的には 6mmから9mmの範囲にある。1つの好適な実施例においては、この曲率半径は、7mm から8mmの範囲である。 第5B図は、また、ある与えられた曲率半径(234)においてその中心軌跡軸に 沿って計測したある中心軌跡長さ(「l」)を有する挿入物も示している。この 中心軌跡長さ「l」は、ある角度「δ」を有する孤に対している。δの値は、好 ましくは90度かそれ以下であり、より好適には45度かそれ以下である。 第5C図は、第5B図の装置の横断面図を示している。図示されているように、挿 入物の六角形の断面が2つの軸の基になっている;経線方向コンポーネントと同 一の平面にある短軸(233)と、この面に垂直な長軸(235)。短軸は挿入物の厚 さ「t」を定義し、一方、長軸は挿入物の幅「w」を定義している。第5B図および 第5C図に描かれているように、半径方向に弧状の挿入物は、一般的に長軸に平行 なある軸の周囲の経線方向の孤に対している。柔軟性を有するポリマーあるいは ゲルが用いられる挿入物の実施例では、このように予め成形しておく必要はない 。第5A図、第5B図、および第5C図の実施例は、装置の一方の端部、あるいは両方 の端部で、ブラントポイントへ向けて好適に先細になっている。このような形状 にすることにより、挿入が容易化されると共に、眼の損傷が低減される。 角膜の経線(206)方向に延びる挿入物の中心軌跡軸に沿って挿入物の長さを 観測することにより挿入物の中心軌跡長さを計測するという考え方は、第5A図、 第5B図、および第5C図に示されている例から明らかであろう。 第6A図は、半径方向脚部(236)と周縁部(238)を有する本発明挿入物の錨状 実施例(222)を示している。このような挿入物は「コンビネーション挿入物」 と呼ばれる。この実施例は有意な半径方向脚部(236)を持っているが、遠視の 矯正は、重要性から見て、二次的なものであり得る。周縁部(238)は、短軸(2 35)の周囲の弧状の径路(即ち、短軸に垂直な径路)に沿った角膜の特定な周縁 部に対しており、それ故、「周縁的に弧状」と呼ばれるもので、従って、例えば 円錐角膜などの他の疾患の矯正に効果を及ぼし得る。さらに、挿入物は、経線方 向半径に対応する軸の周りの第三次元における弧状径路に対し得る。コンビネー ション挿入物の各部分間で幾分かの相互作用があるが、一般的に、断面の厚さ、 長さ、および幅を、記載した視覚の明瞭度疾患を個別に矯正するように変えるこ とができる。 第7A図は、周縁部(246)の他に、内部半径方向脚部(242)と外部半径方向脚 部(244)を有する本発明挿入物の十字状実施例(240)の正面図を示している。 再び述べると、第7B図に見られる側面図は、第5A図と第5B図との関係において検 討したように、随意的な角膜の曲率半径を示している。 第8A図は、半径方向脚部(252)と周縁部(254)を有する本発明挿入物のブー メラン状実施例(250)の正面図を示している。第7B図に見られる側面図は、随 意的な曲率半径を示している。半径方向脚部(252)は、角膜の経線と直線を為 して配置されるようには設定されていないが、分配されたあるいは機能的により 広い半径方向脚部であるので、そのように概念化することができる。 さらに、以上で検討した個々の挿入物の典型的な幅は、0.2mmから2.0mmの間で あることが多い。典型的な厚さは、0.15mmから0.5mmの間であることが多い。一 方の端部あるいは両方の端部で先細になっている挿入物の幅と厚さに付け加えて 述べると、挿入物の厚さは、挿入物の位置での角膜の湾曲度(曲率)に所望な変 化をもたらすため、挿入物の一方の端部と他方の端部(例えば、挿入物の中心軌 跡長さに沿って)とで随意的に変えることができる。挿入物の中心軌跡長さ(即 ち、挿入物の中心軌跡軸に沿って計測した挿入物の長さ)が3.00mmを越えるよう なことは滅多に考えられない。挿入物は、2.5mmかそれ以下の中心軌跡長さを有 することが好ましく、より好適には2.0mm以下であることが望ましい。第4A図に 示されているシンプルな形状のものとは異なるある挿入物の形状(例えば、第4B 図に示されている挿入物など)に対して中心軌跡長さを決定する場合、その中心 軌跡長さは、その部分の中心軌跡軸に沿って計測した半径方向に弧状を為した部 分の長さに相当する。別な例(例えば、第4C図の挿入物)では、この長さは、そ の脚部の中心軌跡軸に沿って計測した総体的に半径方向に延びる脚部(例えば、 周縁的に延びる部分ではなく)の長さに相当する。これらのパラメーターが(装 置の断面形状や、その構成ポリマー、および剛性などの他の特定な変数と共に) 、選択した挿入物を使用することによって得られる矯正のレベルを大筋で決める 。 本発明挿入物の他の非限定的な実施例が第9図〜第15図に例示されている。第9 図は、総体的に六角形の断面を有する挿入物(231)の透視図を示している。挿 入物(239)は、直線状に描かれており、即ち、それを眼内に導入する前には、 角膜の前面の湾曲度(曲率)に適合する形状を有していない。従って、この態様 は、恐らく、柔軟性を有し、角膜に予め設けられたポケットに順応することがで きる材料で作られる。 第10図は、第9図の装置の更なる変形実施例(233)を示している。この装置( 233)は、角膜の前面の湾曲度(曲率)に対応する予め成形された湾曲部を有し ており、従って、この本発明挿入物は剛性材料でできていてもよいし、柔軟性材 料でできていてもよい。 第11図は、角膜のチャンネルに適合しない直線状を為した装置の断面が正方形 の実施例(235)を示している。この装置(235)は軽度な先細構造になっている のが図から分かる。本装置(25))およびここに記載された以外の先細形状を有 する他の装置のどちら側の端部でも、角膜の外部周縁に向かって細い方の端部が 延びるか太い方の端部が延びるかのどちらかになるように、眼内に挿入すること ができる。しかし、典型的には、太い方の端部が外部周縁に来るように配置され る。本装置の一方の端部からの逓減率は本発明にとって重要ではなく、また、本 装置の軸に沿ってリニアである必要もないが、あらゆる便利な形態を取ることが できる。 第12図は、第11図に示されている装置(235)の更なる変形実施例(237)を示 している。この実施例では、装置(237)は、軸方向で変化する断面を有してい るだけでなく、湾曲しているか、あるいは「予め成形」されている。 図面に実際に描かれている本発明の態様は、本発明の概念において使用するの に適した広範囲な特定の装置のうちの例示に過ぎないことを理解すべきである。 第13図は、形状が第5A図および第5B図に示されたものと類似した、本発明の1 つの態様(239)を示している。この態様(239)、および第14図と第15図に示さ れている他の態様は、本装置の眼内への導入を容易化し、本装置の導入中および 本装置の使用中に生じ得る外傷を低減するため、テーパ付き端部を有している。 第13図に示されている挿入物(239)は、一般的に滑らかな前後表面と、幾分鈍 った対向する端部を有している。また、挿入物(239)は湾曲して描かれている が、そのような形状は必須要件ではない。 第14図は、1つもしくはそれ以上の端部(243)が先細形状あるいは鈍った形状 を有する第9図および第10図に示されている装置の1つの態様を示している。 同様に、第15図は、1つもしくはそれ以上の端部が先細形状あるいは鈍った形 状を有する第11図および第12図に示されている装置(245)の1つの態様を示して いる。 これらの装置を、エチレンオキサイドなどの滅菌薬や放射線(選択した材料が それを許容する場合)を用いる既知の手順を利用して滅菌してもよいことは明ら かである。その場合、装置は使用前に滅菌しなければならない。また、滅菌状態 を保持することができる他の眼の装置用の既知のパッケージを使用する方法で、 これらの装置を包装することは慣用手段である。典型的な市販の包装された滅菌 済み装置では、そのような滅菌パッケージ内に少なくとも1つの装置が収納され る。選択した挿入物の材料によって、包装は、乾燥するか、不活性ガスを封入す るか、食塩液などの滅菌液を含有させることができる。 第16図および第17図は、ヒトの眼内に含まれる層間トンネルに複数の挿入物が 使用されている本発明の態様を示している。第16図は、第3A図に関連して述べた ように等間隔で配列されているのではなく、多数の挿入物(222)がチャンネル 内に隣接して配列されている態様を示すためのものである。 第17図は、基質内チャンネルで本発明の2つの挿入物(228)がほぼ隣接してい る態様を示すものである。 第18図は、2つの本発明半径方向挿入物(202)が、周縁的に配置された2つの 基質内セグメント(239)と共に配列している態様を示している。半径方向挿入 物(202)は、典型的には遠視の矯正、および恐らくは乱視の矯正など、以上で 記載した目的のため、角膜内に配置されており、また、周縁セグメント(239) は、近視あるいは乱視の矯正のために導入されている。セグメント(239)の構 造および使用についての完全な開示は、共にSilvestriniによる、1993年8月2日 出願の「セグメント化され、予め成形された基質内角膜挿入物」と題する米国特 許出願番号08/101,438、および1993年8月2日出願の「セグメント化された柔軟性 基質内角膜挿入物」と題する米国特許出願番号08/101,440により知ることができ 、それらの全容は通知により組み入れられる。半径方向挿入物(202)と周縁セ グメント(239)の特定の配列は、図に示されているように交互に並べるパター ンに限定されるものではなく、また、本発明が、図に示されているような挿入物 の配置あるいは数に限定されるものでもない。適切な挿入物およびセグメントの 選択や配置は、治療される異常状態に基づいて、携わる健康問題の専門家に委ね られている。 これらの挿入物に使用される材料は、比較的堅い(高弾性率)、ポリメチルメ タクリレート(PMMA)およびその他のようなアクリルポリマーなどの生理学的に 受容可能なポリマー;テフロンなどのポリフルオロカーボン;ポリカーボネー ト;ポリスルホン;エポキシ樹脂(epoxies);ポエチレンテレフタレート(PET )、KODAR、およびナイロンなどのポリエステル;あるいはポリエチレン、ポリ プロピレン、ポリブチレンなどのポリオレフィン、およびそれらの混合物および インターポリマーであってよい。ある種のガラスも本装置に適している。ここで 用いる「高弾性率」とは、約3.5kpsiより大きいモジュラスを意味する。これら のポリマーの多くは、技術上、ハードコンタクトレンズに好適に使用されること が知られている。体内に導入するのに生理学的に適しているあらゆるポリマーが 本発明の挿入物に有効であることは明らかである。記載したポリマーの多くは、 ハードコンタクトレンズに適していることが知られている。例えば、PMMAは眼科 での長い使用歴を有しており、従って、これらの挿入物に使用するのに非常に適 している。 さらに、本挿入物を構成するポリマー製材料は、例えば、弾性率が約3.5kpsi 以下、より好適には1psiから1kpsiの間、最も望ましくは1psiから500psiの間に あり、眼に対する生理学的適合性を有している、1つもしくはそれ以上の低モジ ュラスポリマーであってもよい。ソフトコンタクトレンズに使用される殆どのポ リマー製材料が、本発明の挿入物に適している。その種類には、架橋デキストラ ン、架橋ヘパリン、またはヒアルロン酸などの生物学的ポリマーの他、生理学的 な適合性を有するエラストマー、および、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレ ート(Poly-HEMA)またはポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレンオキサイ ド、あるいはポリアクリレート、ポリアクリル酸およびその誘導体、それらのコ ポリマーおよびインターポリマー、およびその他同種類のものなど、典型的には 架橋したそのようなポリマーが含まれる。低Tgを有するアクリルポリマーも適 している。 多くの場合、基質内セグメントはハイブリッドであってよく、換言すれば、セ グメントは、典型的に、柔らかい、もしくは外側面に水和可能なポリマーを有す る多数のポリマー製層で構成することができる。これらのハイブリッドセグメン トについては以下でより詳細に説明する。部分的に水和された、あるいは完全に 水和された親水性ポリマーは、典型的につるつるしており、従って、挿入物を層 間トンネル内に容易に導入する上で助けとなっている。好ましい親水性ポリマー には、ポリヒドロキシエチルメタクリレート(PHEMA)、N-置換アクリルアミド 、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリルアミド、ポリグリセリルメタク リレート、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、 ポリメタクリル酸、ポリ(N,N-ジメチルアミノプロピル-N1-アクリルアミド)、 およびそれらのコポリマー、および親水性および疎水性コモノマー、架橋剤、お よび他の調節剤とそれらの配合物が含まれる。熱可塑性ヒドロゲルには、ヒドロ ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール誘導体、親水性ポリウレタン、ス チレン-PVPブロックコポリマー、およびその他同種類のものが含まれる。 基質内セグメントは、特に予め水和することなく親水性ポリマーでできた基質 内セグメントを挿入したい場合には、導入時の挿入を助長するため、ヒアルロン 酸、メチルエチルセルロース、デキストラン溶液、グリセリン溶液、多糖類、あ るいはオリゴ糖などの適切な眼の潤滑剤(ocular lubricant)で潤滑してもよい 。親水性のポリマー製被覆を有するハイブリッドセグメント、あるいは親水性ポ リマーからなるセグメントが、予め水和することなく眼に挿入される場合には、 挿入後、基質内セグメントは、眼内でその最終のサイズあるいは厚さに膨潤する 。この膨潤は、通常のサイズに成形された基質内チャンネルで通常に調節される よりも、もっと大きな基質内セグメントの封入を可能にすることが多い。 本発明で使用される低モジュラスポリマーは、特にそれらが水和可能である場 合、吸収性であることが多く、基質内セグメントの移植後、本装置からゆっくり 解放される薬剤や生物学的作用剤を注入してもよい。例えば、本装置の移植に対 する急性炎症反応を軽減するため、デキサメタゾンなどの薬剤を低モジュラスポ リマーにロードしてもよい。この薬剤は、基質内セグメントに向かった望ましく ない血管内方成長を予防する一助となり、本挿入物およびセグメントを用いたこ とによる眼の全体的な美容上の効果を改善し得る。同様に、血管形成および炎症 を軽減あるいは予防するため、ヘパリン、コルチコステロイド、抗有糸***薬、 抗線維症剤(antifibrotics)、抗炎症薬、抗はん痕形成薬、抗癒着薬、および 抗血管形成因子(ニコチンアデニンジヌクレオチド(NAD+))を封入してもよい 。 他にも本基質内セグメントに封入するのに適した様々な薬剤があることは明ら かである。どの薬剤を選択するかは、薬剤が配置される使用方法によっている。 第19A図は、低モジュラスポリマー系あるいは水和可能な外部被覆(262)でで きた基質内セクターあるいは挿入物(260)の態様の側面図である。第19B図はそ の挿入物の内部空洞(264)を示している。この基質内セグメントは、角膜内ポ ケットあるいはチャンネルを作成した解剖具と同様なツールのカバーとして、解 剖具により作成された基質内空隙に挿入される。基質内セグメントを適正な位置 に配置した後、殻を基質内に残して、挿入用のツールを回転させ、基質内セグメ ントから取り外す。 第19B図は、生物学的作用剤、薬剤あるいは他の液体、または生物学的に活性 な眼の治療物質で満たすことができる内部空洞(264)を示している。これらの 装置は、典型的にはその挿入ポイントで、既知の技術により、結ばれ、あるいは ピンチ止めされ、またはクリンプされ、もしくはその他の方法で閉鎖される。導 入する前に挿入物を閉鎖もしくはシールした場合、挿入物は、後に、注射器で破 裂させることができ、液体やゲルを導入したり、あるいは、様々な臨床的な理由 から、回収することができる。 殻(262)は、設定可能な柔らかいポリマー製コア(264)を注入し、所望の厚 さに拡張することができ、その状態で設定することができる。ポリマー製ゲルは 、そのままでは重合しないものが好ましい。好ましい注入可能なポリマーはよく 知られているが、ポリHEMAヒドロゲル、架橋コラーゲン、架橋ヒアルロン酸、PV P、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、それらのコ ポリマーおよびターポリマー、ビニルアルコール誘導体などが含まれる。シロキ サンゲルおよび、架橋メチルビニルシロキサンゲルなどの有機シロキサンゲルは 、受容可能であるが、一般的に、適合性が低いと考えられている。 また、コア(264)も、所望であれば、高モジュラスポリマーであっても、低 モジュラスポリマーであってもよい。 第20A図は、層状に形成されたハイブリッド角膜内挿入物(266)の正面図を示 している。第20B図の断面図を見ると、挿入物(266)の複数の層を見ることがで きる。第20A図と第20B図は、特性の異なるポリマーでできた多層構造挿入物の概 念を示すためのものである。この多層構造挿入物の例の場合、ハイブリッド挿入 物は、低弾性率のポリマーでできた内側面(268)と外側面(270)を有する。 内部、即ちコア(272)は、生理学的な適合性を有する、高弾性率ポリマーあ るいは他の低モジュラスのポリマーであってよい。 外部の層に水和可能なポリマーを選んだ場合、それらの外部の層が水和により 膨潤する程度は、選んだポリマーのタイプや、ポリマーが水和されるときの、外 部の層(268)と(270)で見られる架橋量、および層の厚さに依存する。概して 言えば、水和可能なポリマーの架橋度が高くなればなるほど、水和による容積変 化量は少なくなる。逆に言えば、本装置を配置するのに足るだけの強度分しか架 橋していないポリマーは、幾分低い架橋度を有する。代替的に、実質的に非膨潤 性のポリマー系は、例えばPMMAをポリHEMA内に貫入させるなど、水和しない別の ポリマーで物理的に貫入されたヒドロゲルで形成することができる。 外側層の厚さは、主に機能的な観点から、基質内セグメントの意図されている 使用法に依存している。例えば、外側層が、基質内セグメントのサイズを有意に 増加させない膨潤性の外側層を提供するために使用される場合、あるいは外側層 が機能的に潤滑層として使用される場合には、その他の層は非常に薄くすること ができ、層の被覆率が最小となるような程度にまで、恐らくは単分子層と同程度 の薄さにまで薄くすることができる。 もちろん、内側層と外側層が、それぞれ、低モジュラスポリマーと高モジュラ スポリマーである必要はなく、代わりに、外側の親水性ポリマー層と内側の疎水 性ポリマー;様々な親水性ポリマー;などを含む低モジュラスポリマーの多重層 であってもよい。 さらに、第20A図と第20B図に示されている本発明装置は、挿入物全体にわたっ て内側層(268)と外側層(270)を有する必要はない。例えば、厚みがより厚い 部分と実質的に厚みがより薄い部分を有する挿入物も望ましい。高モジュラスポ リマーの内部コアと膨潤性ポリマーの外部被覆を有する挿入物を選択することも できる。外科医が、挿入物を眼に導入する前に、挿入物の外部の被覆あるいは面 の一部を取り除くこともあり得る。さらに、親水性ポリマーは、高モジュラス材 料の場合よりも、治療用物質および診断用物質をより容易に注入することができ る。今述べた態様の場合、挿入物は、次いで、高度に限定された治療部位あるい は診断部位に、注入された治療用物質および診断用物質を配分すべく使用される 。 第21図から第24図は、本発明挿入物を角膜内に導入する手順を示している。 第21図は、周縁基質内チャンネル(300)を利用して、本挿入物を角膜内に導 入する手順を示している。この全体的な手順の前半部分は、1994年4月5日に発行 されたSilvestriniらの米国特許番号5,300,118に開示されており、その全容は通 知により組み入れられる。工程1で、角膜の前面の外部周縁に、小さな経線方向 の切開(302)が施される。切れ目は、所望の場合、円周方向であってもよい。 この切れ目(302)は、角膜を貫通せずに、角膜内で終わっている。例として、 第3B図および第3C図に示されている挿入物の配置の深さを参照のこと。次いで、 1995年4月4日に発行されたLoomasらの米国特許番号5,403,335に示されているよ うな解剖具を初めの切開部(302)内に導入し、回転させて、第21図の工程2に見 られる円周方向の層間トンネル(300)を形成する。工程3で、最初の半径方向挿 入物が最初の切れ目(320)を通じて導入され、基質内チャンネル(300)を通じ て回転させ、該チャンネル(300)の12:00時の経線方向位置に配置される。他の 挿入物(306、308、および310)も同じやり方で導入される。次いで、最初の開 口(302)が、縫合材、膠剤、ステープルを使って、あるいは電気外科溶接によ り閉鎖される。 第22図は、様々な半径方向挿入物を個々の切開部を使って導入する手順を示し ている。工程1は、角膜の前面から角膜を部分的にのみ通じる深さまで設けられ た4つの経線方向切開部(312)の存在を示している。次いで、工程2で、小さな ポケット(314)が、4つの切開部(312)から経線方向に設けられる。その後、 工程3で、4つの挿入物(304、306、308、および310)が、様々なポケット(314 )の後端に配置される。次いで、再び、様々な最初の切開部(312)が、縫合材 、膠剤、ステープルを使って、あるいは電気外科溶接により閉鎖される。 第23図と第24図は、第22図に示されている手順で示されているものに代わる入 口切開を示している。第23図は、小さな円周方向の切開部(318)と、挿入物を 定置するための経線方向ポケット(320)を示している。切開部(318)は角膜内 にある。 第24図は、眼の縁内にあり、角膜の外部にある切開部(322)を示しており、 挿入物はここを通じて角膜内に配置される。 本発明を構成し、以上に記載されている挿入具に加えて、本発明は、さらに、 第22図から第24図との関連において概要を説明した手術法と同様な方法を用いる ことにより、ゲルのみからなる半径方向挿入物を作る方法も含むものである。第 25図は、そのような手順の概要を示している。工程1で、角膜内に小さな切開部 (326)が作られ、小さな経線方向ポケット(328)が形成される。工程2で、適 切なゲルを含有する導管(330)が切開部(326)内に導入され、ポケット(328 )が適量のゲルで満たされる。工程3には、ゲルの半径方向挿入物が所定の位置 に示されている。切開部(326)は、当然のことながら、閉鎖されている。実施例 実施例1 第26図および第27図は、ヒトの死体から得た眼の角膜内に配置された様々な挿 入物の形状を示す。各眼に、6つの挿入物に対して2つを、角膜の経線方向に配置 した。図示されているように、第26図の挿入物は、挿入方向側の一方の端部で、 部分的にテーパが付けられているのに対し、第27図の挿入物は、一方の端部で全 体にテーパが付けられている。これらの挿入物は、ポリメチルメタクリレートか ら予め成形された。これらの挿入物のディメンションは以下の通りであった: 挿入物の長さは、それらが第26A図と第27A図に描かれている総体的な方向に伸 張したときのそれらの中心軌跡軸に沿って計測した。但し、図には挿入物の中心 軌跡軸は示されていない。 各挿入物が、遠視を矯正するために必要な8ジオプトリまで、所望の量だけ角 膜の湾曲度(曲率)を変え、1時間にわたって安定したディメンションを示した (長さ、幅、および厚さの変化は認められなかった)。湾曲していない前述の実 施例に従って調製された装置も、ほぼ同量だけ角膜の湾曲度(曲率)を変えた。 本発明が説明され、本発明の特定の実施例が記述された。それらの特定なもの の使用は、どんな意味においても、本発明を限定することを意図したものではな い。さらに、本特許は、開示の精神内にある本発明の様々な態様、さらには特許 請求の範囲に見られる発明と等価な態様をもカバーするものである。本明細書で 引用したすべての刊行物、特許、および特許出願は、そのような各刊行物、特許 、および特許出願が特別におよび個々に参照としてここに組み入れるべきである と指示されているかのように、ここに参照として組み入れられている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MK,MN,MW, MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,S E,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA ,UG,US,UZ,VN (72)発明者 シルベストリーニ,トーマス エイ. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94507, アラモ,ラス トランパス ロード 1701 (72)発明者 プラウドフット,ロバート エイ. アメリカ合衆国 カリフォルニア 95057, サンタクララ,トレイシー ドライブ 3511 【要約の続き】 が、必要であれば、単独でも使用され得る。本発明はま た、角膜内で開始する手順ならびに強膜内で開始する手 順を用いて、1つ以上の装置を角膜に挿入するための最 小限の侵入手順の両方を包含する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ヒトの眼の角膜に導入するための角膜内挿入物であって、該挿入物が生理学 的に適合可能な物質を含み、そしてヒト角膜内のインプラントに適応され、該挿 入物が、その中心軸に沿って測定した少なくとも5.0mmの曲率半径を有する、挿 入物。 2.前記曲率半径が少なくとも5.5mmである、請求項1に記載の挿入物。 3.前記曲率半径が6.0〜9.0mmである、請求項1に記載の挿入物。 4.前記曲率半径が7.0〜8.0mmである、請求項1に記載の挿入物。 5.前記曲率半径が、角膜経線に沿ってヒト角膜湾曲に近似する、請求項1に記 載の挿入物。 6.前記挿入物が低モジュラスの生理学的に適合可能なポリマーを含む、請求項 1に記載の挿入物。 7.前記低モジュラスの生理学的に適合可能なポリマーが、ポリヒドロキシメチ ルアクリレート、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、またはポリア クリレート、ポリアクリル酸およびその誘導体、それらのコポリマーおよびイン ターポリマー、シリコーン、架橋デキストラン、架橋ヘパリン、または架橋ヒア ルロン酸から選択される、請求項6に記載の挿入物。 8.前記低モジュラスの生理学的に適合可能なポリマーが、ポリヒドロキシエチ ルメチルアクリレートおよびポリビニルピロリドンから選択される、請求項7に 記載の挿入物。 9.前記低モジュラスの生理学的に適合可能なポリマーが、水和の際に膨張する 水和可能なポリマー、水和の際に膨張しない水和可能なポリマーシステム、およ びエラストマーから選択される、請求項6に記載の挿入物。 10.前記低モジュラスの生理学的に適合可能なポリマーが、エラストマーを含 む、請求項6に記載の挿入物。 11.前記挿入物が、高い弾性率を有するポリマーを含む、請求項1に記載の挿 入物。 12.ポリメチルメタクリレート;フルオロカーボン樹脂;ポリスルホン;ポリ カーボネート;エポキシ樹脂;ならびにポリエチレン、ポリプロピレンおよびポ リブチレンから選択されるポリオレフィンから選択される、請求項11に記載の 挿入物。 13.前記ポリマーがポリメチルメタクリレートを含む、請求項12に記載の挿 入物。 14.中空の内部部分を有する、請求項1に記載の挿入物。 15.前記中空の内部部分が流体で満たされる、請求項14に記載の挿入物。 16.前記中空の内部部分が、ゲルまたは硬化性ポリマーで少なくとも部分的に 満たされる、請求項15に記載の挿入物。 17.前記ゲルまたは硬化性ポリマーが、ポリヒドロキシエチルメタクリリレー トヒドロゲル、ポリビニルピロリドン、および有機シロキサンゲルから選択され る、請求項16に記載の挿入物。 18.前記ゲルまたは硬化性ポリマーがポリビニルピロリドンである、請求項1 7に記載の挿入物。 19.前記中空の内部部分が、薬物または生物製剤で少なくとも部分的に満たさ れる、請求項14に記載の挿入物。 20.前記薬物が、デキサメタゾン、ヘパリン、コルチコステロイド、抗有子分 裂剤、抗線維症剤、抗炎症因子、抗瘢痕形成、抗付着、抗凝塊形成剤、および抗 新脈管形成因子から選択される、請求項19に記載の挿入物。 21.前記薬物が抗炎症または抗凝塊形成剤である、請求項20に記載の挿入物 。 22.薬物または生物製剤をさらに含む、請求項6に記載の挿入物。 23.前記薬物が、デキサメタゾン、ヘパリン、コルチコステロイド、抗有子分 裂剤、抗線維症剤、抗炎症因子、抗瘢痕形成、抗付着、抗凝塊形成剤、および抗 新脈管形成因子から選択される、請求項22に記載の挿入物。 24.抗炎症または抗凝塊形成剤を含む、請求項23に記載の挿入物。 25.眼の潤滑剤をさらに含む、請求項1に記載の挿入物。 26.前記眼球潤滑剤が、ヒアルロン酸、メチルエチルエルセルロース、デキス トラン溶液、グリセリン溶液、ポリサッカライド、またはオリゴサッカライドか ら選択される、請求項27に記載の挿入物。 27.少なくとも2つのポリマー層を含む、請求項1に記載の挿入物。 28.少なくとも1つのポリマー層が、低モジュラスの生理学的に適合可能なポ リマーを含む、請求項27に記載の挿入物。 29.少なくとも1つのポリマー層が、高モジュラスの生理学的に適合可能なポ リマーを含む、請求項27に記載の挿入物。 30.前記挿入物が少なくとも1:1の長さ対幅比を有する部分を含む、請求項 1に記載の挿入物。 31.予め決定された形状を有する請求項1に記載の挿入物。 32.角膜内インプラント後の時間にわたって、実質的にその形状を保持するた めに構築される、請求項1に記載の挿入物。 33.眼の予め決定された屈折障害の矯正を生じる様式で、角膜の局所解剖を変 更するために形成され、そして適応される、請求項1に記載の挿入物。 34.予め決定された量によって角膜の形状を変更するために形成され、そして 適応される、請求項1に記載の挿入物。 35.前記挿入物が半径方向に弧状である、請求項1に記載の挿入物。 36.ヒトの眼の角膜に導入するための角膜内挿入物であって、該挿入物が生理 学的に適合可能な物質を含み、そしてヒト角膜内のインプラントに適応され、該 挿入物がその中心軸に沿った曲率を伴わない、挿入物。 37.眼の予め決定された屈折障害の矯正を生じる様式で、角膜の局所解剖を変 更するために形成され、そして適応される、請求項36に記載の挿入物。 38.予め決定された量によって角膜の形状を変更するために形成され、そして 適応される、請求項36に記載の挿入物。 39.予め決定された形状を有する、請求項36に記載の挿入物。 40.挿入物の形状を実質的に保持するために構築される、請求項36に記載の 挿入物。 41.ヒトの眼の角膜に導入するための角膜内挿入物であって、該挿入物が生理 学的に適合可能な物質を含み、そしてヒト角膜内のインプラントのために形成さ れ、そして適応され、該挿入物が、その中心軸に沿って測定した2.5mm未満の曲 率半径を有する、挿入物。 42.眼の予め決定された屈折障害の矯正を生じる様式で、角膜の局所解剖を変 更するために形成され、そして適応される、請求項41に記載の挿入物。 43.予め決定された量によって角膜の形状を変更するために形成され、そして 適応される、請求項41に記載の挿入物。 44.予め決定された形状を有する、請求項41に記載の挿入物。 45.実質的に挿入物の形状を保持するために構築される、請求項41に記載の 挿入物。 46.前記挿入物が、その中心軸に沿って測定した少なくとも5.0mmの曲率を有 する、請求項41に記載の挿入物。 47.前記曲率が6.0〜9.0mmである、請求項47に記載の挿入物。 48.前記曲率が7.0〜8.0である、請求項47に記載の挿入物。 49.前記長さが2.0mm未満である、請求項41に記載の挿入物。 50.眼内挿入物を哺乳動物の眼に導入するための手順であって、以下の工程を 包含する、手順: a) 角膜内または近傍に初期切開を作製する工程;および b) 生理学的に適合可能なポリマーセグメントを含む、生体適合性の半径方 向に弧状の挿入物を、該初期切開を介して角膜経線に沿った方向で導入する工程 。 51.前記初期切開が角膜の周縁に沿っている、請求項50に記載の手順。 52.前記初期切開が角膜経線に沿っている、請求項50に記載の手順。 53.初期切開が角膜の強膜内にある、請求項50に記載の手順。 54.前記生体適合性の半径方向に弧状の挿入物を前記初期切開に導入する工程 の前に、初期切開から角膜内での基質内眼内チャンネルを生成するさらなる工程 を包含する、請求項50に記載の手順。 55.少なくともさらなる1つの生体適合性の半径方向に弧状の挿入物を前記角 膜に導入するために、該角膜内に少なくとも1つのさらなる切開を生成するさら なる工程を包含する、請求項50に記載の手順。 56.少なくともさらなる1つの半径方向状挿入物を少なくとも1つの前記切開 に導入するさらなる工程を包含する、請求項50に記載の手順。 57.生体適合性ゲルを哺乳動物の眼に導入する手順であって、以下の工程を包 含する手順: a) 角膜内または近傍に初期切開を作製する工程;および b) 生体適合性のゲルを、該初期切開を介して角膜経線に沿った方向で導入 する工程。 58.前記初期切開が角膜の周縁に沿っている、請求項45に記載の手順。 59.前記初期切開が角膜経線に沿っている、請求項45に記載の手順。 60.初期切開が角膜の強膜内にある、請求項45に記載の手順。 61.前記生体適合性の半径方向に弧状の挿入物を前記初期切開に導入する工程 の前に、初期切開から角膜内での基質内眼内チャンネルを生成するさらなる工程 を包含する、請求項57に記載の手順。 62.少なくともさらなる1つの生体適合性の半径方向に弧状の挿入物を前記角 膜に導入するために、該角膜内に少なくとも1つのさらなる切開を生成するさら なる工程を包含する、請求項57に記載の手順。 63.ゲルが、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレートヒドロゲル、架橋コラ ーゲン、架橋ヒアルロン酸、ポリビニルピロリドン、ポリアクリロニトリル、ポ リアクリルアミド、およびポリアクリル酸からなる群より選択される、請求項5 7に記載の手順。 64.前記挿入物から、角膜経線に沿った方向でポケットを形成するさらなる工 程を包含する、請求項57に記載の手順。 65.ヒト眼の角膜に導入するための眼内挿入物であって、該挿入物が生理学的 に適合可能な物質を含み、そしてヒト角膜内のインプラントに適応され、該挿入 物が第1の長い部分とそこから延びている第2の長い部分とを有する、挿入物。 66.前記第1の長い部分がそこから延びている第2および第3の長い部分を有 する、請求項65に記載の挿入物。 67.ヒト眼の角膜に導入するための眼内挿入物であって、該挿入物が生理学的 に適合可能な物質を含み、そしてヒト角膜内のインプラントに適応され、該挿入 物が、ブーメランの形状を有する、挿入物。
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