JPH11503191A - 感圧接着剤 - Google Patents

感圧接着剤

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JPH11503191A JP8530330A JP53033096A JPH11503191A JP H11503191 A JPH11503191 A JP H11503191A JP 8530330 A JP8530330 A JP 8530330A JP 53033096 A JP53033096 A JP 53033096A JP H11503191 A JPH11503191 A JP H11503191A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、アルキル基の炭素原子数が4から14個である1種またはそれ以上のアルキルアクリレートを含んでいるが、強極性コモノマーを本質的に含まないモノマー成分を含み、さらに少なくとも2.0phrの疎水性シリカ、1種またはそれ以上の重合開始剤および0.15phr以上の濃度のトリプロピレングリコールジアクリレートを参照架橋剤として用いることにより得られる架橋密度となろ濃度の1種またはそれ以上の架橋剤化合物を含む前駆物質を重合することにより得ることのできる除去可能および/または再活性化可能な透明感圧接着剤に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 感圧接着剤 技術分野 本発明は、充填材成分を含むアルキルアクリレートベースの前駆物質を重合す ることにより得られる除去可能および/または再活性化可能な透明感圧接着剤に 関する。さらに、本発明は、フレキシブルまたは硬質バッキングまたは担体フィ ルム上に配置された該感圧接着剤を含む支持されていないフィルムおよび支持フ ィルムに関する。 背景技術 接着するのはもちろんのこと、ガラス、金属、木、艷消しまたは光沢仕上げ表 面を有する紙、またはポリマー基材等様々な平滑な基材から繰り返し剥離するこ とができ、長期間にわたって基材に損傷を与えたり表面に接着剤残さやしみを残 すことのない除去可能な感圧接着剤(PSA)は文献に記載されている。それら は、例えば、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム等のフレキシブルバ ッキング、または例えばペーパーシートでラミネートされたポリウレタンフォー ム等の硬質バッキングにより支持されていないまたは支持されたシート材として 提供されることが多い。 理想的には、基材に応じて、除去可能なPSAは、素早く初期接着して(充分 な初期タックまたは速い粘着)、接着剤を所望の基材へ即時に固定するものでな ければならない。一方で、PSAは、たとえ高温においても、長期の保留後にき れいに剥がせるだけの許容可能な低い接着力をとにかく示すものでなければなら ない。 PSAはさらに、接着剤を除去したときに基材に損傷を与えるこ となく、信頼性のある高性能の接着力を基材に与える適切な剥離力を特徴とする ものでなければならない。 他の要件としては、充分な凝集力および引張力、すなわち、PSAシートの形 状および寸法安定性により、適した取り扱い、特に一回または数回の剥離後の基 材へのPSAの再付着が可能となることが挙げられる。凝集力は接着剤層の厚さ に適合したものでなければならず、一般に、凝集力が高ければ、接着剤層がより 厚いものとなる。時間の経過により剥離力が落ちてくるプロセスである、表面の 接着剤の低温流れを抑制するためにも充分な凝集力が必要である。 静的剪断力は、永続接着となるほど高すぎず、軽量取付け用途に用いることが できるくらい高いものでなければならない。 さらに、PSAは屋外用途に用いることができるよう高い耐水性を示すもので なければならない。また、高い耐有機溶剤性が望ましい。 PSAはさらに、例えば、ほこり、ごみまたは汗による汚れに対して比較的低 感度で、除去および再使用のサイクルを充分に繰り返せるだけのものでなくては ならず、かつ/またはPSAは再活性化可能または清浄可能であって、再使用可 能性を増大し、その寿命の間は適したPSA性能を確実に示すものでなければな らない。 他の要件として、PSAは、例えば、ガラスや透明ポリマー等の透明基材上に 対象物を基本的に目に見えないように取り付けできるように可視光線で透明なも のでなければならない。 除去可能なPSAにおいてこれらの所望の特性の釣り合いを取ることは、フォ ーミュレーターにとって難しいことであり、最新技術に記載された除去可能なP SA材料は、上記に特定した特性のプロフィールに適したまたは望ましい程度ま で適合するものではない。 米国特許第4,599,265号(Esmay)には、アルキルアク リレートベースのモノマー成分が、強極性共重合可能モノマーを3モル%まで、 および中極性共重合可能モノマーを15モル%まで含むことのできる除去可能な PSAが記載されている。ガラスからの望ましい180°剥離特性は架橋成分を PSA前駆物質に添加することで調整される。Esmayが記載しているPSA材料 は剪断力および引張力の値が低く、実際のすべての要件を満たすものではない。 さらに、有機溶剤に対してむしろ高い溶解性を有することに特徴がある。Esmay によるPSA材料はさらに、機械的取扱い能に劣る点で欠点を有しており、例え ば、打ち抜きしたり切り込んだりするのが難しいことが多い。 米国特許第4,710,536号(Klingenら)には、主にアルキルアクリレ ートによる、さらに、例えば、通常、濃度10%のアクリル酸等の極性コモノマ ーを含むPSAの前駆物質が記載されている。PSAの前駆物質はさらに、充填 材として疎水性シリカを2〜15phr含んでいる。しかし、KlingenのPSA を含むテープは、最初しか除去可能ではない。第4欄、43−50行に「しかし 数日内にそれらは通常除去不可能となる。」とある。さらに、KlingneのPSA は、再活性化能に比較的乏しい。 ドイツ特許第42 14 507号(Kreckelら)には、前駆物質が主にアルキ ルアクリレートからなる感圧接着剤が記載されている。前駆物質はさらに、セル ロース粉末または綿繊維といった自然生成多糖類からなる充填材を含んでいる。 しかし、KreckelのPSA材料は、白色不透明であるため、美観の点からはあま り魅力がない。さらに、その再活性化能は実際のすべての要件を満たすものでは ない。 WO 93/3,148号(Everaertsら)には、前駆物質が低級アルキルおよ び高級アルキルアクリレート成分、極性コモノマー成 分および架橋成分を含む、除去可能、低溶融粘度のアクリルPSAが記載されて いる。しかし、EveraertsのPSAは、再活性化能に比較的乏しい。 最新技術に記載された除去可能なPSA材料は、このように、上述の特性プロ フィールに適合していて、かつ/または実質的に望ましい程度まで適合するもの ではない。従って、タック、剥離力、凝集力、剪断力、耐水性および耐有機溶剤 性、再活性化能および光透明性の釣り合いのとれた除去可能なPSA材料が必要 とされている。 すなわち、上述の望ましい特性プロフィールに実際に適合していて、かつ/ま たは最新技術に記載された除去可能なPSA材料に比べてより高い程度まで適合 する除去可能なPSA材料が切望されていた。 発明の開示 本発明は、炭素原子数が4〜14個のアルキル基を有する1種またはそれ以上 のアルキルアクリレートを含み、強極性コモノマーを本質的に含まず、さらに少 なくとも2phrの疎水性シリカ、1種またはそれ以上の重合開始剤および0. 15phr以上の濃度のトリプロピレングリコールジアクリレートを参照架橋剤 として用いることにより得られる架橋密度となる濃度の1種またはそれ以上の架 橋化合物を含む前駆物質を重合することにより得ることのできる除去可能および /または再活性化可能なPSAに関する。phrまたはpphは、樹脂100部 当たりを意味し、例えば、重合可能モノマー成分の質量に対しての架橋成分(ま たはその他成分)の質量比を示す。 本発明は、さらに本発明による感圧接着剤を含む支持されていないまたは支持 されたフィルムに関する。支持されたフィルムは、少なくとも1枚の露出した接 着剤層を一方に有する、または少なくと も1枚の接着層を逆両側の2層のそれぞれに有するバッキングを含む。このよう にシングルコーティングまたはダブルコーティングフィルムを形成してなり、シ ングルコーティングフィルムの接着剤層およびダブルコーティングフィルムの接 着剤層の少なくとも1層は、本発明による感圧接着剤である。 本発明は、さらに、ステンレス鋼上で、室温で20分間の保留後においても、 汚れていない未使用の感圧接着剤の90°剥離接着力の値、3N/1.27cm から20N/1.27cmを示す再活性化可能および除去可能な感圧接着剤であ る接着剤層を、逆側のそれぞれに少なくとも1層備えた、露出した接着剤層を少 なくとも1枚有するバッキングを含むダブルコーティングフィルムに関する。 本発明によるPSA材料およびフィルムは、優れた特性を示し、例えば、再活 性化可能な取付け具、滑り止めパッドまたは滑り止め足材、保護用クッションま たはスペーサ、洗浄装置、一時的なラベル、サインまたは装飾用裏打ち被覆材ま たは片、保護コーティング、可動層防振材または固定層防振材等の様々な用途に 好適である。、本発明によるPSA材料およびフィルムを、特定用途の要件に適 合させるために、非常に高いレベルにまで作り上げ、最適化することができる。 発明の詳細な説明 本発明は除去可能で、好ましくは再活性化可能でもあるPSA材料に関する。 文献には、接着するのはもちろんのこと、損傷を与えたり、接着剤残さやしみ を表面に残すことなく、長期間にわたって様々な平滑な基材から繰り返し剥離可 能なPSA材料は通常除去可能と記載されている。本明細書においては、次の定 義を用いる。室温で20分間の保留後においても、ステンレス鋼上で未使用、す なわち汚れて いない接着剤層の90°剥離接着力の初期値、20N/1.27cm未満を示し 、その値が室温での30日間の保留後においても50%を超えて変化することの ないPSA材料を除去可能と定義する。20N/1.27cmの制限を超えると 、ステンレス鋼からのPSA材料の除去は難しいことが多く、特に架橋密度の低 いPSA材料の場合には、裂けてしまうことがよくある。本発明によるこの除去 可能なPSA材料は、次のように分類される。 接着挙動 ステンレス鋼からの90°剥離接着力 低接着力 0〜3N/1.27cm 中接着力 3〜8N/1.27cm 高接着力 8〜20N/1.27cm 本明細書で用いるPSA材料はこのように、接着力が低い〜非常に低い値(剥 離接着力>0、特に>0.1N/1.27cmおよび≦3N/1.27cm)を 示す材料から、中程度〜高い値(剥離接着力≦20N/1.27cm)を示す材 料、そして取付け具から滑り止めパッドまで様々な用途向けに設計することので きる材料のことを言う。本発明におけるPSAという用語は、このようにこの用 語によりカバーされる従来の用途を超えて使用されている点に留意されたい。 上述および下記で用いている再活性化可能という用語は、後述する方法Iまた はIIによる汚れおよび再活性化の10回のサイクル後に、未使用の汚れていな い接着剤層について測定した90°剥離接着力の値に比べて、ステンレス鋼上で の室温で20分間の保留後においても、50%以上の90°剥離接着力を有する PSA材料のことを表す。2つの方法IまたはIIのうち1つの方法による汚れ および再活性化の10回のサイクル後に、未使用の汚れていない接着剤層につい て測定した90°剥離接着力の値に比べて、50%以 上の90°剥離接着力を示し、残りの他の方法により60%以上の値を示すPS A材料が好ましい。この段落における90°剥離接着力の値はすべで、ステンレ ス鋼表面についてであり、室温での20分間の保留後に測定したものである。 本発明による除去可能なPSA材料の前駆物質には、炭素原子数が平均で4〜 14個のアルキル基を有する1種またはそれ以上のアルキルアクリレートが含ま れる。炭素原子数が平均で4〜14個とは、アルキルアクリレート成分の質量に よって個々の重量%が示されるアルキルアクリレート化合物の炭素原子の平均数 が、4〜14個、特に4〜12個であることを意味する。 有用なアルキルアクリレート(すなわち、アクリル酸アクリルエステルモノマ ー)としては、炭素原子数が4〜14個、特に4〜12個のアルキル基を有する 非第3級アルキルアルコールの直鎖または分岐単官能性不飽和アクリレートまた はメタクリレートが挙げられる。本発明で用いるこれらの低級アルキルアクリレ ートの例を挙げると、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、ヘキ シルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレー ト、n−オクチルアクリレート、n−オクチルメタクリレート、2−メチルブチ ルアクリレート、イソノニルアクリレート、n−ノニルアクリレート、イソアミ ルアクリレート、n−デシルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソデシ ルメタクリレート、イソボルニルアクリレート、4−メチル−2−ペンチルアク リレートおよびドデシルアクリレートであるが、これらに限られるものではない 。好ましい低級アクリレートおよびメタクリレートエステルとしては、イソオク チルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート 、イソノニルアクリレートおよびドデシルアクリレートが挙げられる。 前駆物質は、5個まで、特に1〜4個のアルキルアクリレートを含んでいるの が好ましい。上述したアルキルアクリレートのアルキル基の平均炭素原子数は、 4〜14個、特に4〜12個、さらに5〜10個が好ましい。アルキルアクリレ ート成分の濃度は、感圧接着剤の前駆物質質量に対して、少なくとも75wt. %、特に少なくとも85wt.%であるのが好ましい。 PSAの前駆物質には、例えば、アルキルマレイン酸およびアルキルフマル酸 (それぞれ、マレインおよびフマル酸ベース)といったアクリル酸以外の不飽和 脂肪族カルボン酸のアルキルエステルを含めることができる。これに関しては、 ジブチルマレイン酸、ジオクチルマレイン酸、ジブチルフマル酸およびジオクチ ルマレイン酸が好ましい。アクリル酸以外の不飽和脂肪族カルボン酸のエステル 化合物の量は、多すぎないのが好ましく、特に、アルキルアクリレート成分の質 量に対して25wt.%を超えないのが好ましい。 極性コモノマーがあると、PSAの耐水性および耐有機溶剤性が阻まれ、除去 能および再活性化能が制限される。 極性モノマーという用語には、中および強極性モノマーの両方が含まれる。極 性(すなわち、炭素結合能力)は、「強」「中」「弱」といった用語により記述 されることが多い。これらについて、そしてその他の溶解性の用語については、 「Solvents Paint Testing Manual」第3版、G.G.Seward,Ed.,American Society for Testing and Materials(ペンシルバニア州、フィラデルフィア)および「 AThree-Dimensional Approach to Solubility」Jornal of Paint Technology,V ol.38,No.496,pp.269-280に記載されている。強極性モノマーの例としては、ア クリル酸、メタクリル酸およびアクリルアミドが挙げられる。一方、例えば、N −ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のN−ビニルラクタム、アク リロニトリル およびジメチルアミノプロピルメタクリレートは中極性モノマーの典型例である 。 タック、剥離力、凝集力、剪断力、耐水性および耐有機溶剤性、再活性化能お よび光透明性の優れた釣り合いは、極性モノマーを添加しなければ得られるため 、本発明によるPSA材料には極性コモノマーが含まれていないのが好ましいこ とが分かった。極性コモノマー成分を添加すると、一般に、耐水性および耐有機 溶剤性、そして特に再活性化能が明らかに減じ、除去可能なPSAの所望の混合 性能に望ましくない、または受け入れられない程度まで悪影響を及ぼす。 本発明によるPSAの前駆物質の実質的な部分は少なくとも−.0phr、特 に少なくとも3.0phr、さらに少なくとも4.0phrの疎水性シリカを含 む充填成分である。特に好ましい実施形態において、疎水性シリカの量は、5〜 25phr、特に5〜20phr、さらに5〜15phrである。 疎水性シリカは、例えば、Degussa社(ハーナウ)から「Aerosil」R972、R974 またはR976として市販されている。Degussa社の会報「Product Information」( 1984年6月4日)によれば、疎水性シリカ「Aerosil」R972、R974およびR976は、 それぞれ表面積が130、200および300m2/gの「Aerosil」130、200およ び300の疎水性シリカから調製されている。疎水性シリカはさらに、例えば、Cab ot Cab-O-Sil Division(米国、イリノイ州、Tuscola)からTS-720として市販さ れている。米国特許第2,859,198号(Searsら)において、シリカ等の ケイ素含有の細砕された無機固体表面を有機シロキサン材料により処理すること で疎水性にできることが提案されている。米国特許第4,136,081号(Sc hultz)によれば、シリカを「クロロシラン、シラザン、アルコキシシランおよ び 環状シロキサンといった有機ケイ素材料で処理して疎水性表面とすることができ る」(第6欄、47〜52行)。 上述した疎水性シリカ材料の列挙および疎水性シリカ材料を調製する特定の選 択された方法の説明は、単なる説明であり、これに限定されるものではない。本 発明のPSA材料を調製するのに用いられる疎水性シリカは、表面積が少なくと も10m2/g、特に少なくとも50m2/であるのが好ましい。疎水性シリカの表面 積は、特に50〜400m2/g(B.E.T.表面積)であるのが好ましい。 本発明によるPSA材料の前駆物質として指定された他の成分と、特定の選択 された疎水性シリカとを組み合わせると、優れたものとなり、特に特性の釣り合 いを保つという点で利点を有する。本発明による前駆物質において疎水性シリカ を以下のものと置き換えた場合について示す。 ・親水性シリカにした場合:PSA材料は、特にほこり等の細砕または粉末状 粒子により汚された後は、剥離力の値に劣り、比較的、再活性化能の低いものと なる。親水性シリカを本発明のPSAの他の前駆物質成分と混合すると、疎水性 シリカであれば25phrまたはそれ以上にもなるのに対し、約4phrの量ま でしか均一で有用な分散液は得られない。この可能な範囲の制限された濃度の親 水性シリカでは、PSA材料の機械的強度が低くなり、フォーミュレータによる PSA材料特性の微調整が難しくなる。 ・セルロース繊維、澱粉繊維または綿繊維等の多糖類充填材にした場合:PS A材料は、特にほこり等の細砕または粉末状粒子により汚された後は、再活性化 能の制限されたものとなる。多糖類充填材を本発明の他の前駆物質と混合すると 、例えば、ステンレス鋼またはガラス等の平滑表面での剪断力が減じ、架橋剤濃 度の増大したPSA材料となる。本発明のPSA材料はこれとは全く逆の挙動を 示す。セルロース充填材を含むPSA材料はさらに、白色不透明であるため、美 観と用途が限定される点からあまり魅力がない。 ・例えば、細砕酸化鉄、二酸化チタン、炭酸カルシウムまたはカーボンブラッ ク等のその他の無機充填材にした場合:生成するPSA材料の接着力、静的剪断 力、光明瞭性、粘度および/または被覆性に悪影響を及ぼす。 ・例えば、ポリマーマイクロスフェア等のその他の有機充填材にした場合:生 成するPSA材料の接着力および/または光特性に悪影響を及ぼす。 本発明のPSA材料の充填材成分は主に、表面積および/または用いる調製方 法により異なる1種またはそれ以上の疎水性シリカから成る。充填材成分は、充 填材成分の質量に対して、少なくとも75wt.%、特に85wt.%以上、さ らに100wt.%の1種またはそれ以上の疎水性シリカを含有するのが好まし い。 本発明の前駆物質には、生成されるPSA材料の凝集力および引張力を増大さ せるための架橋成分が含まれている。有用な架橋剤としては、ベンズアルデヒド 、アセトアルデヒド、アントラキノン、様々なベンゾフェノンタイプおよび、例 えば、2,4,−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−s− トリアジン等のビニルハロメチル−s−トリアジンタイプ化合物が挙げられる。 例えば、トリメチルプロパントリアクリレート、ペンタエリトリトールテトラア クリレート、1,2−エチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリ コールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレートまたは1,1 2−ドデカンジオールジアクリレート等のポリアクリル官能性モノマーが好まし い。上に挙げた化合物は、置換または非置換のいずれでも構わず、単なる例示に 過ぎず、これに限定されるものではない。 本発明で用いられる架橋成分には、1〜5種類、特に1〜3種類、さらに1〜 2種類の架橋化合物が含まれているのが好ましい。特に好ましい架橋化合物は、 1,6−ヘキサンジオールジアクリレートとトリプロピレングリコールジアクリ レートである。 ポリマーのグラムまたは単位体積当たりの架橋数で示される架橋度(架橋密度 )は、例えば、膨潤測定または応力ひずみ曲線(Encyclopedia of Polymer Scie nce and Engineering,第2版、ニューヨーク、1988年、第4刊、p.355-357を参 照)によって、理論的に見積り、実験的に求めることができる。膨潤測定(こち らの方が好ましい)については、P.J.Flory,Principles of Polymer Chemistry ,Cornell University Press,Itaca and London,1953年、p579に詳細に説明され ている。架橋剤成分としては異なるがその他は同一の2つの異なる前駆物質を、 同一の外部反応条件において(重合方法は、塊状、溶液、エマルジョンまたは懸 濁重合、温度、圧力、UV重合の場合の照射等)反応させるとき、得られる架橋 密度は、用いる架橋剤の化学的性質、反応性および各々の濃度により異なる。本 出願において、架橋密度は、標準反応条件(塊状光重合、光重合開始剤は濃度0 .24phrのチバガイギー社製Irgacure651、300から400nmの間で9 0%の発光率を有し、最大が351nmのUVランプから照射角90°で150 0mJ/cm2のUV照射、室温、通常の圧力、酸素排除)において、様々な量のトリ プロピレングリコールジアクリレート(TPGDA)を参照架橋剤成分として用 いることにより得られる架橋密度で報告されている。 本発明の前駆物質には、0.15phr以上の濃度である以外は同一の外部条 件において同一であるTPGDAを参照架橋化合物として用いることにより得ら れる架橋密度となるような濃度の1種またはそれ以上の架橋剤化合物が含まれて いる。架橋剤濃度が低いと、 機械的強度、除去能および再活性化能が不十分となり、特に疎水性シリカが5p hr末満、特に3phr末満の量の場合には、実際のすべての要件に適合しない ことが分かった。また、前駆物質は、5.0phr以下の濃度のTPGDAを用 いることにより得られる架橋密度を示すのが好ましいことも分かった。というの は、この値より大きいと、例えば、光沢紙またはポリエステルフィルム等のたい ていの表面、平滑な表面であっても剪断力が非常に低くなる傾向があるためであ る。 本発明の前駆物質には、0.3〜4.5phrの濃度のTPGDAを用いるこ とにより得られる架橋密度に準ずる濃度の1種またはそれ以上の架橋化合物が含 まれているのが好ましい。TPGDAの濃度は、0.4〜4.0phr、特に1 .0〜4.5phrが好ましい。 本発明のPSA材料は、一般に知られている塊状、溶液、エマルジョンまたは 懸濁重合等の重合方法により得ることができる。有機溶剤を用いないようにする ため、塊重合が環境上の理由から好ましいことが多い。 重合反応は、重合開始剤により開始されるのが好ましく、ラジカル重合機構に より進行するのが好ましい。有用な重合開始剤としては、例えば、ベンゾインエ ーテル(ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アニソ インメチルエーテル等の置換ベンゾインエーテル)、アセトフェノン(2−ジエ トキシアセトフェノン)またはアルファケトール(2−メチル−2−ヒドロキシ −プロピオフェノン)等の光活性開始剤、および/または、例えば、有機過酸化 物(過酸化ベンゾイルおよび過酸化ラウリル)および2,2’−アゾビス(イソ ブチロニトリル)等の熱活性開始剤が挙げられる。光重合および光活性開始剤の 添加が好ましい。開始剤成分は、 1〜3種類、特に1〜2種類の開始剤化合物が含まれているのが好ましく、1種 類のみの光重合開始剤が含まれているのが特に好ましい。開始剤成分は、0.0 1〜2.00phr、特に0.05〜1.00phr、さらに0.1〜0.5p hrの量で存在するのが好ましい。 好ましい調製方法において、開始剤成分の一部を通常2〜30%程度部分重合 したアルキルアクリレート成分に添加して、通常の室温で例えば300〜20, 000cp(Brookfield)のコーティング可能粘度のシロップを形成する。シロ ップの粘度は、添加する疎水性シリカの量に対して調整するのが好ましい。例え ば、疎水性シリカの量が15phr以上と多い場合については、シロップの粘度 は1,000cp以下、特に250から1,000cpであるのが好ましい。疎 水性シリカの量が少ない場合については、粘度は1,500cp以上、特に1, 750cp以上が好ましい。前駆物質の粘度も、通常5phr未満の少量のポリ マー添加剤を添加することにより調整することができる。このポリマー添加剤と して好ましいのは、例えばWO94/00,052号に記載されているように、 光重合可能ポリアクリレートである。重合は、例えば米国特許第4,181,7 52号に記載されているように光重合として進行させるのが好ましい。好ましい 実施形態において、強度が約0.1〜約25mW/Cm2であって、280〜400n mの間に60パーセント以上、好ましくは75パーセント以上の発光スペクトル を有するUVブラックライトにより重合を行う。照射線量は一般に90°で1, 500mJ/cm2である。重合は、照射または熱源の除去および/または例えばラジ カルを捕捉する酸素の導入により停止される。 基本的に疎水性シリカを含む充填成分は、次に、プレ重合シロップへ添加され る。疎水性シリカの量が約8phrを超えるときは、 均一な分散液を得るためにペイントミル等の高剪断ミキサーを用いることが必要 となることが分かっている。これを行って、プレ重合シロップの粘度を適切に調 整することによって、有用な基本的に均一な分散液が約25phrの量で得られ る。 得られた分散液は、開始剤成分の残部と、そして任意で例えば、連鎖移動剤、 例えばEP0,349,216号またはEP0,352,901号に記載された ポリマー添加剤、溶剤、防火剤、顔料、着色剤、臭気マスキング剤等の他の補助 剤および/またはその他従来のテープ業界に公知の補助剤等と混合する。特に好 ましいのは、生成されるPSA材料を、透明度および明瞭性を損なうことなく着 色する顔料、着色剤および/または塗料の添加である。適した塗料としては、SI CPA Druckfarbeng Backnangより入手できるYellow Permalink CTL-Druckfarbe( 印刷塗料)が挙げられる。 本発明のPSAフィルムを作製するには、上述の分散液または得られた混合物 をバッキング、担体ウェブまたは剥離ライナー上にコーティングし、不活性、す なわち酸素のない雰囲気中、例えば窒素雰囲気中で重合する。上述および下記で 用いているフィルムという用語は、厚さが長さか幅のいずれかより実質的に小さ く、2つの基本的に平行な対向面を有する構造を記述するのに用いるここで用い ているように、フィルムという用語には、例えば、シート、リボン、テープおよ びディスクが含まれる。 得られるフィルムは支持されたもの、または支持されないものとすることがで き、その厚さは30〜20,000μm、好ましくは100〜10,000μm 、特に200〜10,000μm、さらに好ましくは250μm未満である。バ ッキングの逆両側に2枚の露出した接着剤層を有する支持されたフィルムは、上 記および下記においてダブルコーティングフィルムと定義されている。バッキン グの片側にのみ1枚の露出した接着剤層を有する支持されたフィルムは、上記お よび下記においてシングルコーティングフィルムと定義されている。本発明によ れば、本発明のPSAの優れた機械的特性により比較的厚い〜厚い接着剤フィル ムを作製することができる。特に好ましいのは、本発明のPSA材料を含む厚さ が少なくとも200μmの支持されていないフィルムである。本発明によれば、 厚さが少なくとも200μmの少なくとも1枚の接着剤層を有する支持されたフ ィルムも特に好ましい。 本発明のPSA材料およびフィルムの特性は、制限をあまり受けずに、用途ま たは応用の点から最適化することができる。 水中および有機溶剤中での膨潤の挙動およびPSAフィルムの再活性化能は主 に疎水性シリカの存在により変わり、極性コモノマーの濃度が増えると大幅に減 少することが分かった。 疎水性シリカ(または複数の疎水性シリカ)の量は、少なくとも約2phrで なければならない。これより少ないと、例えば打抜き能力の点から内部機械的強 度および扱い易さが不十分となることが多いことが分かった。本発明のPSA材 料の機械的特性は、疎水性シリカの量と架橋密度の両方に主に依存している。0 .30phr以下の濃度のTPGDAを用いることにより得られる低い架橋密度 の場合には、疎水性シリカの量は、少なくとも5phr、特に10phr以上、 さらに12.5phr以上であるのが好ましいことが分かった。 疎水性シリカの量は少なくとも2phr、好ましくは4phr、特に5phr 以上、さらに8phr以上である。疎水性シリカの量の上限である約25phr は、これを超えると均一な分散液が得られにくいことが分かったからであり、実 際的な理由によるものである。本発明のPSA材料は4〜20phr、特に5〜 15phrの 疎水性シリカを含むのが好ましい。 高い耐水性および耐有機溶剤性、すなわち高い再活性化能を得るために、本発 明のPSA材料は極性コモノマー成分を含まないのが好ましい。しかし、例えば 、PSA材料が高い架橋密度(TPGDA濃度が>1phr、特に〉2phr) 、高い静的剪断力値および低い接着力値を示す場合には、PSA材料の耐摩耗性 を改善するために、少量の極性コモノマーを添加する。少量の極性モノマーを添 加すると、滑り止め材の場合に特に有用であることが分かった。しかし、強極性 コモノマーの濃度は、0.5phrを超えてはならず、好ましくは0.25ph r未満、特に0.1phr以下とする。しかし、中極性コモノマーはやや多めで あり、好ましくは、0.5phr未満、さらに0.25phr以下である。 凝集力、引張強度、伸び、剪断力および剥離接着力は相関性があり、主に、架 橋密度、充填材の量および接着剤層の厚さに影響を受ける。 架橋密度が、約0.4phrのTPGDAにより得られる架橋密度より低い場 合には、特に疎水性シリカの量が10phr未満だとPSA材料は柔らかい塊と なり、高い剥離接着力を示す。フィルムとして用いるときは、打抜き能力を与え るために、このPSA材料をバッキングまたは担体層により安定化させるのが好 ましい。PSA材料をロールの形態で用いる場合には、バッキングを省略するこ とができる。架橋密度の低いPSA材料は、やや高い〜高い剥離接着力を示し、 やや粗い表面にも粘着する。充分な内部強度および機械的取り扱い易さを確保す るためには、疎水性シリカの量を少なくとも5phr、特に少なくとも7.5p hr、さらに10phr以上とするのが好ましい。接着剤層があまり厚すぎては ならず、1,000μm以下、特に500μm未満、さらに250μm未満であ るのが好ましい。 本発明のPSA材料において、架橋密度は、約0.15phr、好ましくは約 0.3phr以上、さらに約0.35phr以上のTPGDAを用いることによ り得られる架橋密度以上とする。0.15phrより低くなると、PSA材料内 部の機械的強度が制限され、除去能、寸法安定性および取り扱い易さの要件に悪 影響を及ぼし、疎水性シリカの量が15phrを超えた高いレベルに増えると、 一般に、機械的特性が充分に改善できないことが分かった。架橋剤として濃度が 0.15phr以下のTPGDAを用いることにより得られる架橋密度について は、ステンレス鋼からのPSA材料の剥離力は、充分な除去能を確保するには高 すぎることが分かっており、これは、特に12.5phr、さらに10phr以 下の中程度から低程度の充填の場合に当てはまる。0.15phrより少ないと 、PSA材料はさらに表面に顕著な低温流れを示すことが多く、時間の経過によ り剥離力が落ちてくる。さらに、汚れ、特に有機化合物による汚れに対して敏感 になってくる。 架橋密度が高くなるに従い、本発明のPSA材料の凝集力は増すが、剥離接着 力は落ちてくる。約0.5〜1.0phrのTPGDAを用いることにより得ら れる架橋密度に対応する架橋密度の場合には、PSA材料は一般に自己粘着する が簡単に剥がすことができる。約1.0〜2.0phrのTPGDAを用いるこ とにより得られる架橋密度の場合には、PSA材料はわずかしか自己粘着しない が、特に、ガラス、金属またはプラスチック表面等の平滑表面または光沢紙へは よく接着する。約4.0〜5.0phr以上のTPGDAを用いることにより得 られる架橋密度のPSA材料は、非常に高い剪断力と優れた滑り止めを示すが、 平滑表面でありても剥離接着力は非常に小さいという特徴を有する。本発明のP SA材料は、 架橋密度の増加に伴い、平滑または比較的平滑な基材上での剪断力が連続的に増 大することが分かった。これにより、例えば、同時に高剪断力と低い剥離接着力 を示す滑り止め支持を実現することができる。この挙動は意外なものであり、例 えば、セルロース充填材含有のPSA材料では見られない。これらの最新の材料 は、充填材の一定量での架橋密度の増大に伴い、剪断力の値が減少するため、剥 離接着力の低い/剪断力の低い材料となる。 本発明のPSA材料は、約0.15〜5.0phr、特に約0.3〜4.0p hr、さらに約1.0〜4.0phrのTPGDAを用いることにより得られる 架橋密度を示すのが好ましい。 凝集力、剪断力および剥離接着力も、充填材の量および接着剤層の厚さを変え ることにより影響を受ける。疎水性シリカを含む充填材の量が増えることにより 剥離力は弱くなる。0.50wt.%以下の濃度のTPGDAにより得られる低 い架橋密度を示すPSA材料の場合には、少なくとも10phrという多い量の 充填材を用いるのが好ましい。さらに、ある架橋密度および充填材の量において 、接着剤層の厚さが増すにつれて剥離接着力が増えることも分かった。 架橋密度、充填材の量および層の厚さはそれぞれの用途によって調整および最 適化することができる。これらのパラメータの最適な組み合わせをいくつか以下 に記す。これは本発明の支持されていないPSA材料の特性、すなわちPSA材 料そのものに関わることに留意されたい。当業者であれば、例えばシングルコー ティングまたはダブルコーティングフィルム等の特定のフィルムまたはテープ構 造体を指していても、以下のパラメータの組み合わせをまとめたものをガイドラ インとして用いることができる。 低い架橋密度においては、パラメータの以下の組み合わせが最も有用であるこ とが分かった。 ・0.15〜0.5phr、特に0.20〜0.50phr、さらに0.20 〜0.40phrの濃度のTPGDAを用いることにより得られる架橋密度 ・10〜25phr、特に10〜20phrの疎水性シリカ ・50〜1,000μmの層の厚さ これらの材料は比較的高い〜高い剥離接着力の値を示すという特徴を有してい る。それらは比較的柔らかく、様々な表面に粘着し、特にバッキングフィルムに より支持されていると、そこからきれいに確実に除去することができる。本発明 者らは、本発明のPSA材料のこの特定の実施形態を、数多くの基材で試験し、 上記の特徴が全く一般的に当てはまることを発見した。艶消し仕上げオフセット 用紙を基材として用いたとき、PSAから損傷なく除去することができなかった ことだけは例外であった。 中程度の架橋密度においては、パラメータの以下の組み合わせが最も有用であ ることが分かった。 ・0.40〜2.0phrの濃度のTPGDAを用いることにより得られる架 橋密度 ・5〜16phr、特に5〜15phrの疎水性シリカ ・100〜1,500μmの層の厚さ これらの材料は、剥離接着力と剪断力との組み合わせにおいて特に優れている という特徴があり、任意で塗装、もしくは平滑なコーティング材でコーティング されるガラス、金属またはプラスチック表面等の平滑な表面に用いるのに特に適 している。特に平滑な表面上で高い剪断力および接着力を示すため、例えば、軽 量取付け用途ばかりでなく、他の様々な用途に用いることができる。これらは高 い内部機械的強度を示し、支持されたまたはphr以上で用いても表面からきれ いにきちんと除去することができ、また上述の艶消し 仕上げオフセット用紙基材からもきれに除去することができる。 高い架橋密度においては、パラメータの以下の組み合わせが最も有用であるこ とが分かった。 ・2.0〜5.0phrの濃度のTPGDAを用いることにより得られる架橋 密度 ・2.5〜12.5phr、特に10〜phrの疎水性シリカ ・100〜3,000μmの層の厚さ これらのPSA材料は、平滑な表面であっても低い〜非常に低い剥離力しか示 さないが、平滑表面上で非常に高い剪断力、優れた内部機械的強度および高い〜 非常に高い滑り止め性という特徴を有する。 特に好ましいのは、0.40から3.0phrの濃度のTPGDAを用いるこ とにより得られる中程度の架橋レベルを示す本発明のPSΛ材料である。 本発明のPSA材料は、再活性化可能であり、かつ/または汚れに対して低い 感度を示すものが好ましい。ほこり、ごみまたは有機化合物等による激しい汚れ の後でも、通常、本発明のPSA材料の表面は、例えば、水性石鹸液、メタノー ルまたはエタノール等の低級アルコール、またはアセトンにより清浄にすること ができる。その後、PSA層を、通常、水ですすぎ乾燥する。説明した再活性化 プロセスは、単なる例示に過ぎず、限定するものではない。専門家であれば、他 に発明的手段を加えずに他の方法を容易に推考できる。接着力は、たとえ汚れと 再活性化の何回かのサイクルの後でも、実質的に高い〜非常に高い割合で、未使 用または汚れていないPSA層の接着力にまで再生されることが分かった。 本発明のPSA材料は、タック、剥離力、凝集力、剪断力、耐水性および耐有 機溶剤性、光透過性、除去能および/または再活性化 能の釣り合いが優れていることを特徴としており、多くの用途に用いることがで きるという利点を有している。 第1の実施形態において、本発明のPSA材料を単一シートまたは片の形態で 用いるときは、通常、2枚の剥離ライナーにより保護されているが、ロールの形 態で用いるときは、通常、1枚の剥離ライナーで充分な支持されていないフィル ムとして用いる。適した剥離ライナーとしては、例えば、シリコン化紙、シリコ ン化ポリエステル、フッ素薬品で処理されたポリエチレンまたはポリマーフィル ムが挙げられ、ロールの形態で支持されていないフィルムを用いるときは、剥離 ライナーは、通常、後側の接着力が前側より弱く、両側で剥離特性を示すのが好 ましい。 支持されていないフィルムは、50から2,000μm、特に100から1, 500μm、さらに少なくとも250μmの厚さを示すのが特に好ましい。疎水 性シリカの量は、好ましくは5から17.5phr、特に5から15phrの間 が好ましい。0.4から2.0phr、特に0.4から1.8phrさらに0. 4から1.5phrの濃度のTPGDAを用いることにより得られる架橋密度が 好ましい。これらの特に好ましい支持されていないフィルムは、高い凝集力と中 程度の剥離接着力を特徴としている。高い凝集力のために、支持されていないフ ィルムは、例えば、「オンエッジ」、すなわち打抜き部品の間に支持間隔を取ら ずに直接近接させて打ち抜くことができる。これにより廃棄物をかなり減らす、 または全く出さないようにすることができる。支持されたフィルムは、例えば、 壁に紙片を付けるといった粗い表面への軽微な取付け用途、または、例えば、広 告エンブレムを壁に付けるといった平滑な表面への過負荷の取付け用途に用いる ことができる。PSA材料は透明であるため、ポリカーボネートまたはポリエチ ルメタクリレートより成る透 明または半透明の印を、例えば、前から見えないグルーラインまたは接着片のな いガラス表面へ付けることができる。これは美観の点で特に魅力的である。 本発明の支持されていないフィルムの他の特に好ましい実施形態としては以下 の特性を示すものが挙げられる。 ・0.17〜0.4phrの濃度のTPGDAを用いることにより得られる架 橋密度 ・10〜20phrの疎水性シリカ ・50〜2,000μm、特に100〜1,500μm、さらに少なくとも2 00μmの層の厚さ これらの支持されていないフィルムは、特に、粗い、エンボス加工表面で優れ た剪断力を示し、例えば、展示会で用いられる表示板で見受けられるこういった 表面への取付け用途に用いることができる。表示装置は、例えば、Form&Techni k(ドイツ、Neckartailfingen)社のHardboard MDF(中密度ファイバー)MEWA標 準白色(厚さ3.2mm、PVCコーティング)が入手可能である。 本発明のフィルムの他の好ましい実施形態において、1枚の露出した接着剤層 を担体層またはバッキングの反対側のそれぞれにつけ、少なくとも1枚の接着剤 層が本発明のPSA材料を含むダブルコーティングフィルムを形成する。他方の 接着剤層も本発明のPSA材料または他の公知のPSA材料を含んでいても良い 。公知のものは除去可能か、永続的なものかのいずれかである。例えば、1層ま たはそれ以上の接着剤層を含むラミネートバッキングを用いるときは、ダブルコ ーティングフィルムには、2層を超える層を含ませることができることに留意さ れたい。ダブルコーティングフィルムという用語は、2枚の露出した接着剤層を 含むフィルムを意味する。 それぞれの用途に応じて、担体層またはバッキングは、例えば、 ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネートまたはポリメタクリレート、 紙、不織布、ラミネート(例えば、両側が永続アクリル接着剤でラミネートされ たポリエチレンまたはポリウレタンフォーム、またはポリエチレンテレフタレー トでラミネートまたはジグ溶接された紙)、一部式メカニカルファスナー(例え ば、米国特許第5,077,870号に記載されている)または金属等の様々な 剛性のポリマーフィルムを含む材料の群から選択される。、担体層の厚さは、通 常、25μmから3,000μm、好ましくは25から1,000μmである。 担体材は、接着剤の両層がそれに非常に強固に接着するようなものから選択する ものとする。これは容易に選択でき、熟練者による発明的努力は何も必要としな い。必要であれば、担体材は、化学プライマーにより処理したり、またはコロナ 処理をしてもかまわない。それぞれの接着剤全体を、硬化接着剤フィルムの形熊 の転写テープにより担体シートにラミネートしたり、それぞれの接着剤層の前駆 物質を担体層にコートして、例えば光化学硬化させたりすることができる。担体 層の逆側に付けられる接着剤層は、互いに異なるものであっても同じものであっ ても良い。ダブルコーティングフィルムを、例えば、ロール、シートまたは線状 の形態で保管するときは、フィルムの両側を剥離ライナーで保護しなければなら ない。上述の支持されていないフィルムの剥離ライナーを、ダブルコーティング フィルムに用いることもできる。 担体層の逆側に本発明の2枚の露出した接着剤層を含むダブルコーティングフ ィルムが特に好ましい。本発明による2枚の接着剤層を含むダブルコーティング フィルムの他の特に好ましい実施形態においては、接着剤層の少なくとも1枚が 、少なくとも0.3phrの濃度のTPGDAを用いて得られる架橋密度を示す 。 他の特に好ましいダブルコーティングフィルムの実施形態におい て、これは特異的接着ダブルコーティングフィルムと呼ばれるが、2枚の接着剤 層が互いに異なる、かつ/または異なる剥離接着力の値を示す。特異的接着ダブ ルコーティングフィルムの好ましい実施形態において、ステンレス鋼からの90 °剥離接着力の値は、少なくとも10%、特に少なくとも30%、さらに少なく とも50%以上異なる。特異的接着ダブルコーティングフィルムは、このフィル ムの接着特性が目的の用途によって調整および最適化可能であるため、実際的な 観点から特に重要である。 例えば、米国特許第Re24,406号、第4,181,752号、第4,30 3,485号、第4,329,384号および第4,330,590号に記載さ れているアクリレートベースの接着剤、ゴム樹脂接着剤またはブロックコポリマ ー接着剤等の永続的で、除去不可能な高接着PSAを、担体シートの片側にコー ティングし、もう一方の側を、用途によって異なるが、低、中または高架橋密度 を示す本発明の除去可能なPSA材料でコーティングする。他の特に好ましい実 施形態において、ダブルコーティングフィルムの両側を異なる架橋密度を示す2 枚のPSA層と共に本発明のPSA材料を含む接着剤層でコーティングする。担 体シートの高接着側は、低接着側に用いるPSA材料に比べて低い架橋密度を有 するPSA材料でコーティングする。当業者であれば、発明的努力をすることな く、他の実施形態を容易に挙げることができる。 本発明による特異的接着ダブルコーティングフィルムのより特定の実施形態は 、本発明のPSA材料を含有する接着剤層を少なくとも1枚含む特異的接着ダブ ルコーティング転送フィルムである。 本発明はさらに、バッキングの逆両側に2枚の露出した接着剤層を備えたダブ ルコーティングフィルムに及ぶ。その層の少なくとも1層は、ステンレス鋼上で 、室温で20分間の保留後においても未 使用、すなわち汚れていない90°剥離接着力の初期値、3N/1.27cmか ら20N/1.27cmを示す再活性化可能および除去可能な感圧材を含んでな る。剥離接着力の初期値は、好ましくは、少なくとも4N/1.27cm、特に 少なくとも4.5N/cm、好ましくは17.5N/1.27cm、特に好まし くは15N/1.27cmである。この特定のフィルムは、1回以上の汚れ/再 活性化サイクルの後に充分な剥離接着力を維持するために、汚れていない試料の 中〜高い値の初期接着力が必要とされる様々な取付け用途に有用である。これら の再活性化可能ダブルコーティングフィルムの好ましい実施形態において、露出 した接着剤層の少なくとも1層が本発明の再活性化可能な感圧接着剤を含む。2 枚の露出した接着剤層が本発明の感圧接着剤を含むダブルコーティングフィルム が特に好ましい。これらのフィルムの他の特に好ましい実施形態において、2枚 の露出した接着剤層は互いに異なり、かつ/または異なる剥離接着力値を示す。 以下に、本発明のダブルコーティングフィルムの特定の実施形態を実施例によ り説明し、それらについて提案された特定の用途に関して述べる。これらの実施 例は説明であり、本発明の範囲を制限するものではない。当業者であれば、さら に特定の実施形態を簡単に挙げることができ、特定の用途について適切な実施形 態を作り上げることができる。 ダブルコーティングフィルムの第1の特定の実施形態Aにおいて、露出した接 着剤層1は、1.5〜5.0phr、特に1.5〜3.5phrの濃度のTGP DAを用いることにより得られる高い架橋密度を示す本発明の中〜低接着力のP SA接着材を含んでいる。層1の厚さは、200〜2,000μm、特に500 〜1,500μmが好ましく、シリカの量は5〜15phrが好ましい。接着剤 層 2は、除去可能または永続的な高接着PSA材料を含んでいる。適した永続的な PSA材料は上述してある。本発明の高接着PSA材料は、0.15〜0.40 phrの濃度のTGPDAを用いることにより得られる架橋密度を示すのが好ま しい。露出した層2は、厚さ30〜300μm、シリカの量20phr〜、特に 4〜15phrであるのが好ましい。担体は、上述の材料から選択することがで きるが、ポリエステル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリコーティング紙、ポ リメチルメタクリレートおよびラミネートを含む群がら選択されるのが好ましく 、担体層の厚さは20μ〜3mmであるのが好ましい。 この好ましいダブルコーティングフィルムAは、例えば、水平面上にキーボー ドまたはテープ取り出し器等の軽量対象物を固定するのに用いることができる。 ダブルコーティングフィルムの高接着側2は、それぞれの軽量対象物に付け、低 接着側Iは、対象物を、それを乗せる表面に除去できるよう僅かに接着させて、 滑り止め性を改善する。通常の机の表面の低接着側Iの滑り止め性は、架橋剤レ ベルを変えることでそれぞれの用途に応じて調整および最適化することができる 。約1.0〜3.5の濃度のTPGDAを用いることにより得られる架橋密度で あれば、テープ、つまりはそれが付いている対象物は、滑らなくなり、テーブル に実際に固定される。一方、これより高いTPGDA濃度では可動であることが 分かった。いずれの場合も、本発明のPSA材料の優れた再活性化能により、滑 り止めフィルムは、下にある表面へ再接着させることができ、そして汚れの場合 には再活性化させることができる。 好ましいダブルコーティングフィルムAは、さらに、例えば、高感度電子コン ポーネントおよびその他の壊れ物の移送および輸送に用いることができる。現在 の最新技術において、大きな発泡スチロ ールコーナーが運搬用箱内で対象物を固定するのに使われており、残りのスペー スは、通常、可動(free-flowing)発泡スチロール片が詰められている。この代 わりに、好ましいダブルコーティング接着剤フィルムAを使って、例えば、衝撃 吸収機能がさらに必要な場合には、可動(free-flowing)発泡スチロール片と組 み合わせて、箱の中でroodsを固定するのに用いることができる。本発明のダブ ルコーティングフィルムは、明らかに発泡スチロールコーナーよりスペースを必 要としないため、より小さな箱を用いることができる。ダブルコーティングフィ ルムの高接着側2は、ダブルコーティングフィルムがパッケージングに残り、開 梱したときにroodsから離せるように、運搬用箱に接着するのが好ましい。 ダブルコーティングフィルムの他の特に好ましい実施形態Bにおいては、例え ば、ペン立て等の軽量取付け用途に特に設計されており、例えば、たばこ入れ、 紙のハンカチーフ入れといった頻繁に再使用できる封止システムに用いることも できる。 本実施形態において、露出した低接着層1は、0.5〜1.5phr、特に0 .8〜1.3phrの濃度のTPGDAを用いることにより得られる架橋密度を 示す本発明のPSA材料を含んでいる。層の厚さは、好ましくは100〜1,5 00μm、シリカの量は好ましくは5〜15phrである。PSA材料は、高剪 断力と中〜低剥離接着力との両方に特徴があるため、軽量取付け具を作製するの に最適である。露出した接着剤層2は、除去可能または永続的な高接着PSA材 料を含んでいる。適した永続PSA材料としては、これらに限られるものではな いが、例えば、米国特許第Re24,406号、第4,181,752号、第4, 303,485号、第4,329,384号または第4,330,590号に記 載されているアクリレートタイプの接着剤;ゴム樹脂接着剤;またはブロックコ ポリマー接着剤が挙げられる。層2は、0.20〜0.60phrの濃度のTP GDAを用いることにより得られる架橋密度を示す本発明の高接着PSA材料を 含んでいて、層の厚さが30〜700μm、疎水性シリカの量が2〜17.5、 特に5〜15phrであるのが好ましい。担体層は、上述の材料から選択するこ とができる。 タイプBの特に好ましい実施形態において、層2は、本発明のPSA材料であ り、0.20〜0.40phrの濃度のTPGDAを用いることにより得られる 架橋密度を示し、層の厚さが30〜200μm、シリカの量が2〜14phrで ある。接着剤層2は、例えば、印刷用紙シートでラミネートされた厚いPSフォ ーム(通常、300〜2,000μm)等のやや硬い担体へラミネートしても良 い。このような担体材は、例えば、Fa.Kapa,Bielefeldから提供されている。こ の構造は、例えば、ペン立て等の軽量取付け具の作製に特に有用であり、ペンを 層1に付け、層2はその構造をそれぞれの基材に固定する。このタイプを若干変 更した構造においては、露出した層1を、例えば、フレキシブルおよび好ましく は印刷可能基材が付けられる永続接着剤材料といった裏側を支えるフレキシブル シート材へ付ける。このように、バッキングは、フレキシブルシート材、中間材 、例えば、永続接着剤層および露出した接着剤層2を支える印刷可能基材により 形成される。ダブルコーティングフィルムのこの特定の好ましい実施形態Bは、 特に好ましくはペン立て等の軽量取付け具の作製に用いることができる。 タイプBの他の特に好ましい実施形態において、層2は、0.30〜0.6p hrの濃度のTPGDAを用いることにより得られる架橋密度を示し、層の厚さ が50〜600μm、シリカの量が5〜15phrである本発明のPSA材料で ある。層1は上述の通りに選択する。担体層は、例えば、通常30〜200μm の厚さのPE Tフィルムである。この構造は、例えば、ポリエチレン、PETまたは紙等の印 刷フィルムを掲示板に付けるのに用いることができる。層2はダブルコーティン グフィルムを確実に掲示板表面に固定し、一方、印刷フィルムは層1へ付けられ 簡単に除去することができる。他の印刷フィルムを任意で再活性化層1へ付ける ことができる。この構造は、例えば、たばこ入れまたは紙ハンカチーフ入れとい った封止システムに用いることもできる。接着剤層2は、構造体を容器のつまみ へ固定し、露出した低接着剤層1により、そのつまみを容器に頻繁に付けては再 度開くことができる。本発明のPSA材料は、例えば、ほこりや汗による汚れに あまり敏感ではなく、好ましくは再活性化可能であるため、封止システムは、最 新のシステムより寿命が長く、より扱いやすい。 本発明のダブルコーティングフィルムの他の好ましい実施形態Cにおいて、露 出した両接着剤層とも再活性化可能であり、高剥離力と高凝集力という特徴を有 している。特に好ましい実施形態において、露出した両接着剤層は、以下の設計 の本発明の活性化可能なPSA材料を含むのが好ましい。 層1: 0.15〜0.40phr、特に0.17〜0.30phrの濃度のTPGD Aにより得られる架橋密度 疎水性シリカの量が5〜15phr 層の厚さが50〜300μm 層2: 0.30〜1.00phr、特に0.35〜0.50phrの濃度のTPGD Aにより得られる架橋密度 疎水性シリカの量が5〜15phr 層の厚さが100〜500μm 層1および2の間に挿入される担体層またはバッキングは、例えば、ポリエチ レンテレフタレートであるのが好ましい。 この特定のダブルコーティングフィルムCは、例えば、印刷業においてフレキ ソプレートを回転シリンダに取り付ける、またはフレキシブル研磨剤、特に、フ レキシブル研磨ディスクを、軌道研磨機、不規則軌道(二重作動)グラインダー 、静止グラインダーおよび固定プレートを有する研磨機等の回転可能または振動 バックアップパッドへ取り付けるのに用いるのが好ましい。 フレキシブル研磨剤は、一般に、フレキシブルバッキングに結合する複数の研 磨粒子を含んでいる。好ましい実施形態において、フレキシブル研磨剤は、一般 にメイクコートと呼ばれる第1の接着剤層を含有するバッキングを含む。複数の 研磨粒子は、この第1の接着剤層に埋め込まれる。研磨粒子の上は第2の接着剤 層であり、一般にサイズコートとよばれ、研磨粒子を補強するものである。他の 実施形態において、フレキシブル研磨剤は、研磨剤コーティングがバッキングに 結合するラッピングコーティング研磨剤である。研磨剤コーティングは、バイン ダー全体に分散された複数の研磨粒子を含んでいる。 フレキシブル研磨剤に用いる典型的なフレキシブルバッキングの例として、紙 、不織布基材、ポリマーフィルム、バルカナイズドファイバー、布、これらの処 理済み物およびこれらを組み合わせた物が挙げられる。適したバインダーの例と して、フェノール、尿素ホルムアルデヒド、アクリレート、エポキシ、ウレタン 、皮糊、ラチスおよびアミノ樹脂が挙げられる。研磨剤粒子は、溶融アルミナ、 熱処理アルミナ、セラミックアルミナ、炭化ケイ素、ガーネット、炭化ケイ素、 炭化ホウ素、ダイアモンドおよび立体窒化ホウ素を含む材料の群から選択される のが好ましい。 フィルム構造Cの低接着剤層2の最適な架橋剤濃度は、用いるフレキシブルバ ッキングにより異なる。例えば、ナトロンクラフト紙や平滑含浸布等の平滑フレ キシブルバッキング材を用いるときは、最適な架橋密度は、0.40〜0.60 、特に0.40〜0.50、さらに0.40〜0.45のTPGDA濃度に対応 することが多い。例えばIMFFフィルム(Imperial Microfinishing FilmTM) または毛羽だった布等の広い(多孔質または毛羽立ち)表面を有するフレキシブ ルバッキングについては、最適な架橋密度は、0.30〜0.45、特におよそ 3.5のTPGDA濃度に対応することが分かった。熟練者であれば、発明的手 順なしに、各研磨ディスク向けの本発明のダブルコーティングの最適な組成につ いて容易に判断することができる。 変形構造において、高接着層1を、例えば3M社製Dual LockTMファスナー、 またはフックや、フックおよびループファスナーのループ部分といったメカニカ ルかみ合いファスナーに変える。低接着剤層2は、ファスナーの裏側にコーティ ングまたはラミネートする。メカニカルおよびケミカルファスナーを含む作製さ れた混成構造は、例えばフックおよびループシステムの片方または他のDual Loc kTMファスナーを支えるそれぞれの基材のメカニカルファスナーにより固定させ 、一方、低接着剤層2は露出させる。変形混成構造は、例えば、適したメカニカ ルファスナーを備えた研磨剤システムの回転可能バックアップパッドへ、フレキ シブル研磨ディスクを付けるのに用いることができる。研磨液が層1とバックア ップパッドの間の接着を弱める場合があることが分かっているため、メカニカル ファスナーは、例えば液体ホーニングを行うときに有利であることがある。 他の実施形態において、低接着剤層2の代わりにメカニカルかみ 合いファスナーを用いることも可能である。高接着剤層1を、ファスナーの裏側 にコーティングして作製された混成構造は、例えばキャビネットの引き出しの取 っ手や長期にわたって吊される取付け具に用いることができる。 フレキシブル研磨剤またはフレキソプレート用の従来の取付けシステムに比べ 、本発明の取付け具は、多くの利点を提供するものである。取付け具は、表面が ひどく汚れた後でも再活性化できるのが好ましい。表面は、例えば、低級アルコ ールや水と石鹸で清浄にすることができる。フィルムが乾けばすぐに、汚れと再 活性化のサイクルを繰り返した後でも接着力が充分に回復する。汚れレベルの低 いものは、例えばコーティングを施していない平滑ポリエチレンテレフタレート フィルムを汚れたPSA層へ付け、素早く剥がすことで機械的に清浄にすること ができる。従来のフレキシブル研磨剤には、一般に、使用後、ディスクと共に破 棄しなければならない接着剤層が後ろにあるのに対し、本発明の取付けシステム は、接着剤バッキングを用いずにフレキシブル研磨剤を使用しているため、これ により接着剤の全消費量がかなり減る。本発明のPSA材料は、高い熱抵抗を示 し、石、大理石またはグラファイト等の熱伝導性の低い材料も乾燥することがで きる。このように、本発明の取付けシステムによれば、取り扱いが簡便となり、 廃棄物が減る。 説明したダブルコーティングフィルムの特定の実施形態Cはさらに、綿毛およ びペットの毛のリムーバーに用いることもできる。低接着剤層2は、露出した接 着剤層を形成し、0.4〜1.0phrの濃度のTPGDAを用いることにより 得られる架橋密度を示すのが好ましい。高接着剤層1と層2の他のパラメータと は、上述の通りに選択する。担体層は、例えばポリエチレンテレフタレートまた はポリプロピレンにより形成しても良い。層1は、例えば、2層の ポリエチレン層の間にジグ溶接された印刷紙層を含む印刷ラミネートにより形成 された印刷基材へ付けても良い。 他の好ましい実施形態において、本発明のPSA材料を1枚の露出した接着剤 層を含むシングルコーティングフィルムを作製するのに用いる。シングルコーテ ィングフィルムは、2層以上の接着剤層を含むことができ、シングルコーティン グという用語は露出した接着剤層の数を示す点に留意されたい。PSA材料は、 0.4〜2.0phr、特に0.5〜1.8phr、さらに0.5〜1.5ph rの濃度のTPGDAを用いることにより得られる架橋密度を示し、疎水性シリ カの量が5〜15phr、厚さが100〜1,500μmであるのが好ましい。 この特定のシングルコーティングフィルムは、高剪断力と高剥離接着力の両方を 示す。これをロールの形態で用いるときは、コストを抑え、裏側の印刷能力を改 善するという利点を有するPSA材料の除去能により、剥離ライナーもLAB( 低接着バックサイズ)も必要とされない。PSA材料は、例えば、軸延伸テレフ タレート、ポリエチレン、PVC、ポリスチレン、ポリコーティング紙、ポリカ ーボネート、ポリメチルメタクリレート、織物または布、金属ホイルまたは不織 布等の適した担体またはバッキングへ、直接、コーティングまたはラミネートす る。好ましいバッキングは、特に印刷可能なポリマーフィルムである。最適なバ ッキングは、装飾または反射シート材である。装飾シートの例として、3M社か ら市販されているSilver ScotchcalTMフィルムまたはUK5005または5006反射フィ ルムが挙げられる。担体またはバッキングへのPSA層の接着は、上述した通り 、化学プライマー処理またはコロナ処理により高めることができる。 説明したシングルコーティングフィルムは、例えば、ガラスまたは印刷表面等 の様々な表面に一時的に付けることができ、簡単に除 去して、頻繁に再付着することができる。 シングルコーティングフィルムの特に利点のある実施形態は、バッキングとし て反射シートを有する一時ナンバープレートである。ナンバープレートは、比較 的汚れた車にも確実に付けることができ、例えば、石鹸と水による洗浄と乾燥に より剥がれた後でも簡単に再活性化できるのが好ましい。公知の一時ナンバープ レートに比べ、本発明のナンバープレートは、扱い易く、機械的な取付けや、フ レームやねじを必要としない。これらのナンバープレートは、使用頻度が高くな ると、通常異なる車両型に取り付けるため多くの穴があいて扱いにくくなり、読 みづらくなる従来の一時ナンバープレートより寿命が長い。本発明のナンバープ レートの他の利点は、ライナーを施すことなく保管できることである。本発明の PSA材料をシートに付けて、硬化させた後で、ナンバープレートをライナーな しでロールアッブして保管する。保管中に汚れた場合には、適切な洗浄手順によ って再活性化できるのが好ましい。 本発明の支持されていないまたは支持されたフィルムは、また防振ダンパとし ても用いることができる。 固定層ダンパが、自由層ダンパの上にあるのが好ましい。というのは、固定層 ダンパでは、防振ダンパ材が付いている物体が振動するにつれて防振ダンパ材が 剪断により強制的に変形され、自由層ダンパで生じるような材料の伸長および圧 縮による変形のときよりより多くのエネルギーが実質的に消失するためである。 固定層構造体は、2つのプロセスにより作製されるのが好ましい。第1のプロ セスでは、非重合防振ダンパ材の層を剥離ライナーにコーティングし、その材料 を重合して、生成する材料の層を硬いバッキングに移してそこに付け、固定層構 造体とする。第2のプロセスでは、非重合材の層を直接バッキングへコーティン グし、その混合 物を「そのまま」重合して固定層構造体とする。次に、いずれの場合においても この固定層構造体を防振を必要とする構造に付ける。構造体は、固定層が振動構 造に、防振材インタフェースを介して固定されていさえすれば、すなわち機械的 な取り付けさえしていなければ、いかなる方法で付けても良い。内部または外部 からの力の影響により、構造体が振動するときは、その振動を防振する。 防振ダンパ材として作用する本発明のPSA材料は、接着させてもさせなくて も良い。中〜高接着力値を有するPSA材料は、通常、結合剤を迫加して用いる ことなく硬質固定層へ接着させることができる。しかし、例えば、エポキシ接着 剤等の高い接着係数の薄い層(20〜50μm)を使って、本発明のPSA材料 を物品へ結合するのが必要なこともある。 たいていの用途について、本発明のPSA材料層の厚さは、少なくとも10μ mから約100μm、好ましくは少なくとも10μmから50μmである。 上述した通り、硬質層は、固定層防振ダンパの一部である。硬質層に適した材 料は、「Handbook ofTables forApplied Engineering Science」ed.Bolz,R.E.ら 、CRC Press(オハイオ州、クリーブランド)130頁(1974年)に定義さ れた少なくとも0.40(ステンレス鋼に関して)の硬度を有するものである。 硬質層の望ましい硬度は、硬質層の係数によって、例えば約25μm〜5cmの 範囲で、層の厚さを調整することによって変わる。 適した材料の例として、鉄、スチール、ニッケル、アルミニウム、クロム、コ バルトおよび銅等の金属、これらの合金;およびポリスチレン、ポリエステル、 ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミドおよびポリエポ キシド等の硬質ポリマー材;ガラス繊維、セラミック繊維、金属繊維強化ポリエ ステル等の繊維 強化プラスチック;ガラス;およびセラミックスが挙げられる。 本発明のPSA材料はまた、固有の防振構造部材を形成するように、2枚の固 定層の間にPSA材料を含む防振ラミネートとするのに用いても良い。最も好ま しい実施形態において、各固定層は、約125μmを超える厚さ、より好ましく は約125〜380μmの厚さであり、各固定層の厚さは実質的に等しい。3を 超える(すなわち5つの)代替材料層と固定層を有する防振ラミネートも可能で ある。 本発明のPSA材料は、特に高温においても優れた防振性能を示すことに特徴 がある。本発明の以下のPSA材料を含む防振ダンパは、広い温度範囲、特に低 温、例えば20℃以下においても特に優れた防振特性を示す。 ・0.15〜1.0、特に0.15〜0.25phrの濃度のTPGDAによ り得られる架橋密度 ・2〜5phrの疎水性シリカ ・10〜25μmの層の厚さ このPSA材料を用いた固定層ダンパについて、固定層は、好ましくは、厚さ 125μM〜400μmの例えばステンレス鋼等の金属である。 本発明のPSA材料およびフィルム構造体の特定の実施形態を以下に実施例と して本発明を説明するのに用いるが、これに限らないものとする。本発明に開示 されていることを最大限に利用すれば、当業者であれば、発明的努力なしに、P SA材料およびさらにフィルム構造体の他の実施形態を挙げることができ、本発 明のPSA材料の他の用途を容易に見出すことができる。 以下の実施例は、さらに本発明を説明するためのものである。まず、実施例で 用いる手順および試験について説明する。試験手順 以下の試験手順を用いて、実施例で得られる接着テープの物理特性を判断する 。以下に記した試験手順とは異なる変形試験手順を用いている場合には、それぞ れについて明確に示してある。静的剪断力 本試験は、米国イリノイ州、Glenviewの感圧テープ審議会による業界標準の良 く知られたPSTC法PSTC-7(手順A)に基づくものである。このタイプの測定はす べて室温において行われた。試験された接着剤層は、シリコン化二軸延伸ポリエ チレンテレフタレート(PET)フィルムの2層の間でプレ重合化された前駆物質 を光重合することにより作製された。PETの第1の層を除去し、厚さ140μm の陽極酸化処理を施したアンモニウムシートと置き換えた。次に、PETの第2の 層を除去し、静的剪断力試験で用いたアルミニウムバッキングを備えた接着剤テ ープとした。剪断力測定はすべて1.27cm×2.54cmの試料を用いて行 った。 平滑で光沢のある表面を有する磨いたステンレス鋼(SS)、ポリエチレンテレ フタレート(PET)、艷消しおよび光沢紙基材で剪断力測定を行った。 SS基材については、記載した方法により作製したテープの1.27cm幅の片 を、正確に2.54cmの長さで、パネルと接触させて、平らな、硬質のステン レス鋼板に接着した。接着総領域は1.27cm×2.54cmとなった。試験 の前に、1000gの重りを接着領域に15分間静置した(ゴムコーティングロ ーラーを使って試料をパネルに接着するPSTC方法とは異なる)。次に、接着テー プ試験試料のついたパネルを垂直から2°傾けた特製スタンドに10分間置いた 。次に、250または500gの重り(実際の重さは実施例において指定されて いる)をテープの自由端から吊るした。 重りが落ちるのに要する時間を分単位の静的剪断値とする。10,000分間何 の支障も来さない場合には、そこで試験を止めた。 試験はPET基材(3M社製ScotchparTMフィルム50μm)について行った。 紙については、ステンレス鋼パネルを、コピー紙(HP"E"白、80g/m2、Fa.N eusiedler)、艷消し仕上げオフセット用紙(115g/m2、Fa.Zanders)または 光沢紙(115g/m2、Ikonorex)のいずれかで覆い、500gの重りを用いた。 その紙を、3M社製フィルムバッキングの付いたダブルコーティング接着剤テー プ419でパネルに接着した。90または180°剥離接着力 米国イリノイ州、Glenviewの感圧テープ審議会によるPSTC法PSTC-3の修正版を 用いた。剥離力測定は90および180°の両方について行われ、通常、本試験 で用いられるポリマーフィルムバッキングを陽極酸化処理を施したアンモニウム フィルムの代わりに用いた。剥離接着力の測定はすべてニュートン/1.27c mで行った。 試験された接着剤層は、シリコン化二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PE T)フィルムの2層の間でプレ重合化された前駆物質を光重合することにより作 製された。このラミネートを1.27cmの幅に切断した。PETの第1の層を除 去した後、接着剤を平滑なステンレス鋼板に接着した。PETの第2の層を除去し 、幅1.60cm、厚さ140μmの陽極酸化処理したアンモニウム片を、各方 向に1回ずつ重さ6.8kgの硬質ゴムカバーのスチールローラーで接着剤に接 着した。実施例の値は3回の測定からそれぞれ判断される。 接着力測定においては、ステンレス鋼(SS)、ガラス、ポリエチ レン(平滑で光沢表面仕上げ)、艷消し仕上げ紙および光沢紙を基材として用い た。90および180°の剥離接着力の値を、20分間および3日の保留後、そ れぞれ、室温でアルミニウム片の自由端をそれぞれの基材から90または180 °の角度で引張試験機を用いて1分当たり305mmの速度で剥がして測定した 。破断時引張り強度/破断時伸び 骨型試料の内部を形成する試験テープ(両端の2つの肥大部の間の)が幅6. 35mm、長さ50.8mmであった以外は、ドイツ工業規格DIN53455により引 張りおよび伸びを測定した。 試験は、前述の2枚の透明ポリマーリムの間で光重合して作製した感圧接着剤 の支持されていない層を用いて行った。ポリマーフィルムバッキングまたはアル ミニウム基材は、引張りおよび伸び試験の接着剤層には用いなかった。 接着剤試料は、幅6.35mm、長さ約50.8mmに切断した。骨型試料の 肥大した両端は、マスキングテープで保護され、引張り試験機のクランプに固定 された。クランプ間の距離は70mmに調整された。引張り試験機の上部クラン プの速度を1分当たり305mmとしてテープを剥がした。引張り強度を、試料 の破断時に必要とされる力を平方ミリメートル当たりのニュートン(N/mm2)の 単位で記録した。 伸びを、元の試料の長さである70mmと比較した破断時の試料の長さとして 記録した。破断時伸びの単位は%である。再活性化能 再活性化能を、汚れていない接着剤層と、異なる方法で汚された複数の接着剤 層とについて90°剥離接着力を測定して比較することにより調べた。 試験された接着剤層は、2層のシリコン化二軸延伸ポリエチレン テレフタレート(PET)フィルム間でプレ重合化された前駆物質を光重合するこ とにより作製された。このラミネートを幅1.27cmに切断した。PETの第1 の層を除去した後、接着剤を平滑なステンレス鋼板に接着した。PETの第2の層 を除去し、幅1.60cm、厚さ140μmの陽極酸化アルミニウム片を、重り 6.8kgの硬質ゴム被覆鋼ローラーで各方向に1回の条件でその接着剤につけ た。汚れていない試料の90°剥離接着力を、室温での20分間の保留後、アル ミニウム片の自由端をステンレス鋼板から90°の角度で、上述の引張り試験機 を使って1分間に305mmの速度で取ることにより測定した。実施例の値はそ れぞれ2回の測定の平均値とした。 ここで方法Iと呼ぶ第1の一連の汚れ実験において、TiO2粒子を、試験する接 着剤層表面に付けた。次に、接着剤層を1gの液体石鹸( Fa.Cleaner Lesko GmbH,Elmshorn の Kosmetishe Waschlotion)で15秒間処理し、水で15 秒間すすいで、70℃で乾燥した。この処理を繰り返し、上記の手順に従って、 10回の汚れおよび洗浄サイクル後で剥離接着力を測定した。 ここで方法IIと呼ぶ第2の一連の汚れ実験において、試験する接着剤層表面を 約200mgの化粧クリーム(Fa.StockhauseのStokolan)で処理し、水性石鹸 液で洗い、上述のとおり水ですすいだ。上記の手順に従って、10回の汚れおよ び洗浄サイクル後で剥離接着力を測定した。実施例 実施例1−21 Irgacur651(チバガイギー社より市販されている)0.04pphとイソオク チルアクリレート(IOA)100重量部との混合物をUV光により部分重合し て、約2,000mPaのコーティング 可能粘度のシロップを形成した。次に、様々な量の疎水性シリカ、トリプロピレ ングリコールジアクリレート(TPGDA)と、Irgacur651(チバガイー社より 市販されている)0.2phrをシロップに添加して、90分間labスターラー で混合した。3種類の量(5.0、7.5および10phr)の疎水性シリカに ついて、TPGDAの濃度を0.17から1.00の間で変化させた。シロップ のコーティングと硬化を、2枚の透明シリコン化ポリエステルフィルムの間で行 った。照射量レベルは約1,300mJ/cm2であった。300から400nmの間 で約90%の発光率を有し、ピーク発光を351nmに有するランプで照射を行 った。接着剤試料の厚さは800μmとなるように選択した。 上記の方法で測定された接着剤試料の以下の特性を表1に示す。 ・ 20分と3日の保留後のそれぞれのコピー用紙およびステンレス鋼からの9 0°剥離接着力 ・ コピー用紙および印刷(フォード社製の自動印刷により印刷された)金属表 面からの静的剪断力 ・ 破断時引張り強度 ・ 破断時伸び実施例22−33 この一連の実験において、疎水性シリカの量を10phrの値に保ち、トリプ ロピレングリコールジアクリレートの濃度を0.2〜5.0phrとした以外は 実施例1で用いた方法により接着剤試料を得た。 上記の方法で測定された接着剤試料の以下の特性を表2に示す。 ・ 艶消し仕上げオフセット用紙および光沢紙の90°剥離接着力 ・ ステンレス鋼、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート、艷消し仕上げオフセ ット用紙および光沢紙からの静的剪断力実施例34−36 この一連の実験において、疎水性シリカの量を10phrの値に保ち、トリプ ロピレングリコールジアクリレートの濃度をそれぞれ0.35、0.50および 1.0に調整した以外は実施例1で用いた方法により接着剤試料を得た。 上記の方法で測定された接着剤試料の以下の特性を表3に示す。 ・ 汚れのない20分間の保留後および方法IとIIによる汚れと再活性化の10 回のサイクル後のステンレス鋼からの90°剥離接着力比較例1 この実験において、アクリル酸を極性コモノマーとして、アクリル酸とイソオ クチルアクリレートの質量比を10/90として添加した以外は実施例1で用い た方法により接着剤試料を得た。トリプロピレングリコールジアクリレートの量 を1.0phr、疎水性シリカの量を10phrに調整した。 この接着剤試料について、実施例34−36の接着剤試料と同じ特性について 調べた。結果を表3に示す。比較例2 この実験において、疎水性シリカAeorosil R972の代わりに4pphの疎水性 シリカAerosil R200(Degussa社(ハーナウ)から市販されている)を充填成分 として用いた以外は実施例1で用いた方法により接着剤試料を得た。トリプロピ レングリコールジアクリレートの量は0.5となるように選択した。 この接着剤試料について、実施例34−36の接着剤試料と同じ特性について 調べた。結果を表3に示す。 この一連の実験において、疎水性シリカの代わり に、それぞれ10および40phrのセルロース粉末Technocell30/2(Cellulos e Fuellstoffabrik,Moenchengladbach)を充填成分として用い、0.2phrのPe rmalink 1:4 印刷塗料(Sicpa Druckfarben,(Backnang)から市販されている )をPSAの前駆物質に添加した以外は実施例1で用いた方法により接着剤試料 を得た。トリプロピレングリコールジアクリレートの量は0.5となるように選 択した。 この接着剤試料について、実施例34−36の接着剤試料と同じ特性について 調べた。結果を表3に示す。実施例37−38 この実験において、疎水性シリカとトリプロピレングリコールジアクリレート の量をそれぞれ10phrおよび0.27phrの値に保ち、照射エネルギーを 500〜1,300mJ/cm2の間で変化させた以外は実施例1で用いた方法によ り接着剤試料を得た。 上記の方法で測定された接着剤試料の以下の特性を表4に示す。 ・ 20分の保留後のステンレス鋼、ポリプロピレンおよびガラスからのそれぞ れの180°剥離接着力 ・ 250および500gの負荷をかけたときのステンレス鋼、ポリプロピレン およびガラスからの静的剪断力 ・ 破断時引張り強度 ・ 破断時伸び比較例5−6 この一連の実験において、疎水性シリカを添加しない以外は、実施例37およ び38で用いた方法により接着剤試料を得た。これらの接着剤試料について、実 施例35−36の接着剤試料と同じ特性について調べた。結果を表4に示す。実施例39−40 この一連の実験において、疎水性シリカの量を10phrの値に保ち、トリプ ロピレングリコールジアクリレートの濃度をそれぞれ 0.47〜0.62phrとした以外は実施例1で用いた方法により接着剤試料 を得た。 上記の方法で測定された接着剤試料の以下の特性を表5に示す。 ・ 20分および3日の保留後のコピー用紙およびステンレス鋼からの90°剥 離接着力 ・ コピー用紙および印刷(フォード社製の自動印刷により印刷された)金属表 面からの静的剪断力 ・ 破断時引張り強度 ・ 破断時伸び比較例7−8 この一連の実験において、疎水性シリカを添加しない以外は、実施例39およ び40で用いた方法により接着剤試料を得た。これらの接着剤試料について、実 施例39−40の接着剤試料と同じ特性について調べた。結果を表5に示す。実施例41−52 実施例1の方法に従って調製された接着剤で、様々な材料および厚さのバッキ ングフィルムの片側をコーティングまたはラミネートした。この層(以下、層1 と呼ぶ)の前駆物質の組成を表6に示す。 以下のバッキング材を用いた。 ・ポリエチレン(PE)フォームテープ(厚さ0.8mmと1.6mm、それぞ れ3M社製PEフォームテープ9528と9529として入手可能) ・ポリエステルフィルム(厚さ40μm、ICI社より市販されている) ・ポリメチルメタクリレートフィルム(PMMA、厚さ2.0mm、Fa. Roehm社( ダルムシュタット)より市販されている) ・ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET、厚さ12μm、I CI社より市販されている) ・二軸延伸ポリプロピレン(BOPP、厚さ40μm、Mobile Corp.より市販さ れている) ・ライナー低密度ポリエチレン(LLDPE、厚さ125μm、British Visque en社より市販されている) ・サイズコーティングオフセット用紙(厚さ70μm、Zanders Papierwerke( ドイツ)より市販されている) 層IIは、実施例1により調製された接着剤層(実施例41−44)、比較例3 により調製された接着剤層(実施例45−49)、アクリレートA30(3M社 より市販されている)、合成ゴムR40層(3M社より市販されている)または ゴム樹脂PSA(Shell社製Kraton1011を100重量部、Esso社製Escorez1310を 100重量部含有する)である。実施例53−55 この一連の実施例において、プレ重合を低転化で止め約400cpの粘度とし た以外は実施例1で用いた方法により接着剤試料を得た。疎水性シリカの量は、 13.5および20pphとなるように選択し、トリプロピレングリコールジア クリレートの濃度はそれぞれ0.3および0.4pphとした。 上記の方法で測定された接着剤試料の以下の特性を表7に示す。 ・ ステンレス鋼および光沢紙からの90°剥離力 ・ ステンレス鋼およびコピー用紙からの静的剪断力(500gで) ・ 引張り強度および伸び実施例56−58および比較例9−10 この一連の実施例において、実施例1で用いた方法により接着剤試料を得た。 疎水性シリカの量は、2pphで一定に保ち、トリプロピレングリコールジアク リレートの濃度は0.1〜0.5の間で 変えた。 上記の方法で測定された接着剤試料の以下の特性を表8に示す。 ・ ステンレス鋼およびポリプロピレン(PP)からの90°剥離力 ・ ステンレス鋼およびポリプロピレンからの静的剪断力(250gおよび50 0gで) ・ 引張り強度および伸び実施例59 特異的接着の除去可能なダブルコーティング接着剤テープを実施例41の方法 に従って作製した。層IおよびIIの前駆物質は、以下の組成を有する。 ポリエチレンテレフタレート(50μm)をバッキング層として用いる。 得られたダブルコーティングテープをStikitTMDisc Pad PN05575(直径125 mm、3M社より入手可能)へ付け、不規則軌道研磨機(Dynabrade57018)に取 り付けた。以下のフレキシブル研磨剤をダブルコーティングテープに付け、本発 明のダブルコーティングテープに対する通常の研磨剤の接着力を評価した。 ・ポリエステル布バッキング、X/Y重量、ポリエステル布はフェノール/ラテッ クスを含む ・飽和剤およびプレサイズおよびフェノール/ラテックス/シリカ充填バックサ イズ ・ILF(研磨剤ミネラルの層でコーティングされた3ミルポリエステルフィルム 、Imperial Lapping FilmTM、3M社より市販されてい る) ・IDLF(ダイアモンドミネラルの層でコーティングされた1〜3mmポリエステ ルフィルム、Imperial Diamond Lapping FilmTM、3M社より市販されている) ・クラフト紙 ・防水紙 ・IMFF(研磨剤ミネラルの層でコーティングされた3〜5ミルポリエステルフィ ルム、Imperial Micofinishing FilmTM、3M社より市販されている) ・ポリエステル/綿布Jwt、布はフェノール/ラテックスプレサイズおよびグ ルー/澱粉バックサイズを含む ・ポリエステル/綿布Xwt、布はフェノール/ラテックスプレサイズおよびグ ルー/澱粉バックサイズを含む 列挙した最初の5つのフレキシブル研磨クラスは、ダブルコーティングテープ で良好〜優れた接着力を示したが、残りの3つのフレキシブル研磨クラスの接着 力は、最初の5つの材料に比べ劣るものであったが、それでも許容範囲である。 列挙したすべての研磨ディスクを使って、木、鋼およびステンレス鋼を研磨端 点まで研磨するのに用いた。ダブルコーティングテープの耐温度性は、重い負荷 をかけても優れていた(ポータブルツールによるオフハンド研磨)。 10個のフレキシブル研磨ディスクを端点まで研磨した後、ダブルコーティン グテープの露出した層を、ごみおよび加工物材料削りくずでわざと汚した。ダブ ルコーティングテープの露出した層を水性石鹸液またはメタノールで洗い、水で すすいで乾燥した。他の10個のフレキシブル研磨ディスクをダブルコーティン グテープへ付け、端点まで研磨して、上述の通り再活性化した。このプロセスを 48回繰り返した。 ダブルコーティングフィルムの露出した表面が乾くとすぐに、ダブルコーティ ングテープの接着力が実際に充分なレベルまで回復したことが分かった。少なく とも500個のフレキシブル研磨ディスクをそれぞれについて簡単に付けること ができ、研磨システムの特性に何ら違いがないことが分かった。実施例60 石/大理石用スポンジゴムバックアップパッド(Graf GmbH(Duesseldort)よ り市販されている)のゴム表面を3M472L 40micIMFF(3M社より市販されている )を用いて、平滑で平坦な表面が得られるまで研磨した。実施例59のダブルコ ーティングテープをこの変形バックアップパッドに付け、実施例59に従って試 験を行った。 乾燥研磨システムは、熱抵抗性および再活性化能について優れた挙動を示した 。実施例61 特異的接着の除去可能なダブルコーティング接着剤フィルムを実施例39の方 法に従って作製した。IOA、IrgacureおよびA/R972の濃度は、各ケースについて 以下のように選択する。 TPGDAの濃度は、4つの異なる実験(a)〜(d)で以下のように調整す る。 ポリエチレンテレフタレート(50μm)をバッギング層として用いる。 得られたダブルコーティングフィルムの層1をStikit Disc PadPN05575(直径 125mm、3M社より入手可能)に付け、不規則軌道研磨機(Dynabrade57018 )に取り付けた。以下のフレキシブル研磨ディスクA〜Dをダブルコーティング フィルムの層IIに付けた。 A:3M241レジニット研磨紙(3M社より市販されている) B:表面の毛羽立った3M210A樹脂ボンドJwt研磨布(3M社より市販さ れている) C:3M272L樹脂ボンド研磨フィルム(EMFFフィルムとして3M社より市販 されている) D:3M361A樹脂ボンドXwt研磨布(3M社より市販されている) 露出した層IIの接着力を1〜8のスケールを用いて定性評価した。 1.接着力が強すぎ、研磨ディスクは層IIからうまく除去できない 2.非常に良好な接着力 3.非常に良好〜良好な接着力 4.良好な接着力 5.良好〜充分な接着力 6.充分な接着力 7.充分〜不十分な接着力 8.不十分な接着力 接着力を以下の状態または以下の処理後でそれぞれ評価した。 (i)初期状態、すなわち汚れがつく前の状態 (ii)指紋により汚れた後、再活性化なし (iii)Fe粒子および木粒子により汚れた後、1mlの水性石鹸で30〜45秒間 処理し、水ですすぎ、加圧した空気で乾燥して再活性化処理を施す (iv)(iii)に記載した汚れと再活性化の10回のサイクル後 (v)接着剤層IIの組成(b)について、(iii)の方法でさらに汚れとリサイクルの1 5サイクルを行った。接着力の評価結果は(iv)の10回のサイクル後に得られた ものと同じであった。実施例62 熱移動システムにより印刷したUK6006反射シート(PETバッキングを含む、 3M(UK)社より市販されている)を実施例1の方法に従って接着剤層でコー ティングした。接着剤層の前駆物質は以下の組成を有していた。 ・100pph IOA ・10pph A/R972 ・0.52pph TPGDA ・0.2pph Irgacure 接着剤層の厚さは800μmに調整した。 接着剤コーティング反射シートを無作為に選択したかなりきれいなものから比 較的汚れた駐車場にある10台の車体に付けた。車体からの除去後そして次へ付 ける前に、接着剤層を水性石鹸液で処理し、水ですすいで乾燥した。上述の手順 中、接着剤コーティング反射シートの接着性能に大きな劣化は観察されなかった 。実施例63 接着剤層の厚さを600μmとし、UK6006反射シートにさらにPMMA(ポリメチ ルメタクリレート)トップフィルムを印刷時に付けた以外は実施例62を繰り返 した。 実施例62と同様に、取付け、取外しおよび再活性化手順を繰り返したが、接 着剤コーティング反射シートの接着性能に大きな劣化は観察されなかった。実施例64 UK5006反射シート(PETバッキングではない、3M(UK)社より市販され ている)を用い、接着剤層の厚さを400μmとした以外は実施例62を繰り返 した。 実施例62と同様に、取付け、取外しおよび再活性化手順を繰り返したが、接 着剤コーティング反射シートの接着性能に大きな劣化は観察されなかった。実施例65 接着剤層の厚さを600μmとし、UK5006反射シートにさらにPMMA(ポリメチ ルメタクリレート)トップフィルムを印刷時に付けた以外は実施例64を繰り返 した。 実施例62と同様に、取付け、取外しおよび再活性化手順を繰り返したが、接 着剤コーティング反射シートの接着性能に大きな劣化は観察されなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN, MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT ,UA,UG,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.モノマー成分を含有する前駆物質を重合することにより得られる除去可能 および/または再活性化可能な透明感圧接着剤であって、 前記モノマー成分は、平均炭素原子数が4〜14個のアルキル基を有する1種 またはそれ以上のアルキルアクリレートを含有していて、極性コモノマーを本質 的に含有せず、 前記前駆物質は、少なくとも約2.0phrの疎水性シリカと、1種またはそ れ以上の重合開始剤と、トリプロピレングリコールジアクリレートを参照架橋剤 化合物として0.15phr以上の濃度で用いることにより得られる架橋密度と なる濃度の1種またはそれ以上の架橋剤化合物とをさらに含有する感圧接着剤。 2.前記疎水性シリカの表面積が少なくとも10m2/gである請求項1記載の感 圧接着剤。 3.4〜25phrの疎水性シリカを含有する詰求項1記載の感圧接着剤。 4.0.30phr以上の濃度のトリプロピレングリコールジアクリレートを 用いることにより得られる架橋密度を示す濃度の1種またはそれ以上の架橋剤を 含有する請求項1記載の感圧接着剤。 5.前記アルキルアクリレートの前記濃度が、前記感圧接着剤の前記前駆物質 の質量に対して75wt.%以上である請求項1記載の感圧接着剤。 6.請求項1記載の感圧接着剤を含有する支持されていないフィルム。 7.厚さが30〜200μmであって、前記感圧接着剤が10〜20phrの 量の疎水性シリカを含有し、0.15〜0.40ph rの濃度のトリプロピレングリコールジアクリレートを用いることにより得られ る架橋密度を示す請求項6記載の支持されていないフィルム。 8.厚さが200〜1,500μmであって、前記感圧接着剤が10〜20p hrの量の疎水性シリカを含有し、0.35〜1.0phrの濃度のトリプロピ レングリコールジアクリレートを用いることにより得られる架橋密度を示す請求 項6記載の支持されていないフィルム。 9.厚さが100〜1,000μmであって、前記感圧接着剤が5〜12.5 phrの量の疎水性シリカを含有し、0.50〜2.0phrの濃度のトリプロ ピレングリコールジアクリレートを用いることにより得られる架橋密度を示す請 求項6記載の支持されていないフィルム。 10.厚さが500〜3,000μmであって、前記感圧接着剤が2.5〜1 2.5phrの量の疎水性シリカを含有し、2.0〜3.0phrの濃度のトリ プロピレングリコールジアクリレートを用いることにより得られる架橋密度を示 す請求項9記載の支持されていないフィルム。 11.露出した接着剤層を少なくとも1層またはバッキングの両側にそれぞれ 露出した接着剤層を少なくとも1層含有するバッキング含む支持されたフィルム であって、 シングルコーティングまたはダブルコーティングフィルムを形成して成り、 前記シングルコーティングフィルムの前記露出した接着剤層と前記ダブルコー ティングフィルムの前記露出した接着剤層の少なくとも1層とが請求項1記載の 感圧接着剤である、支持されたフィルム。 12.2層の前記露出した接着剤層のステンレス鋼上での90° 剥離接着力の値が、室温での20分の保留後、少なくとも10%違う請求項11 記載のダブルコーティングフィルム。 13.前記露出した接着剤層の1層が、1.5〜5.0phrの濃度のトリプ ロピレングリコールジアクリレートを用いることにより得られる架橋密度を示し 、疎水性シリカの量が5〜15phrであり、層の厚さが200〜2,000μ mである請求項1記載の感圧接着剤である請求項11記載のダブルコーティング フィルム。 14.他方の露出した接着剤層が、除去不可能な感圧接着剤、または0.15 〜0.40phrの濃度のトリプロピレングリコールジアクリレートを用いるこ とにより得られる架橋密度を示し、疎水性シリカの量が2〜12.5phrであ り、層の厚さが30〜300μmである請求項1記載の感圧接着剤の層を含む請 求項13記載のダブルコーティングフィルム。 15.0.15〜0.70phrの濃度のトリプロピレングリコールジアクリ レートにより得られる架橋密度を示し、疎水性シリカの量が5〜15phrであ り、厚さが50〜300μmである請求項1記載の感圧接着剤の第1の露出した 層と、 前記バッキングの他方の側に0.30〜1.0phrの濃度のトリプロピレン グリコールジアクリレートにより得られる架橋密度を示し、疎水性シリカの量が 5〜15phrであり、層の厚さが100〜500μmである請求項1記載の感 圧接着剤の第2の露出した層と、 を含む請求項11記載のダブルコーティングフィルム。 16.前記露出した接着剤層が、0.4〜2.0phrの濃度のトリプロピレ ングリコールジアクリレートを用いることにより得られる架橋密度を示し、疎水 性シリカの量が5〜15phrであり、厚さが50〜1,500μmである請求 項1記載の感圧接着剤を含 む請求項11記載のシングルコーティングフィルム。
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