JPH11500950A - 開孔されたバックシートを有する吸収製品および繊維性超吸収性材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、幼児用おむつ、成人失禁用製品および特に生理用ナプキンまたはパンティライナーのような通気性吸収製品に関する。本発明によれば、製品には通気性のために開孔されたバックシートが備えられている。典型的にはその様な開孔バックシートは製品のバックシートを通しての汚れを防止するために実質的に液体不透過性にされている。吸収製品の吸収性コアは、特に開放された液体を固体またはゲルのような半固形形態に変換する超吸収性材料を含む。その様な超吸収性材料は特に、それらが用いられる通気性吸収製品についての有益さにとって望ましい。しかしながら、それらは典型的に顆粒状形態において提供される。開孔されたバックシートとの組み合わせにおいて、この形態は、バックシートにおける開孔を通しての粒子損失となる傾向がある。従って本発明は、好ましくは繊維性超吸収性材料である非顆粒状超吸収性材料を含む通気性吸収製品に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 開孔されたバックシートを有する吸収製品および繊維性超吸収性材料 発明の分野 本発明は、幼児用おむつ、成人用失禁用製品および特に生理用ナプキンまたは パンティライナーのような通気性吸収製品に関する。本発明によれば、製品には 、通気性のために開孔されたバックシートが備えられている。吸収製品の吸収性 コアは、特に解放された液体を固体またはゲルのような半固形形状に変換させる 超吸収性材料を含む。その様な超吸収性材料は、それらが用いられる通気性吸収 製品についての有益さのために特に望ましい。しかしながら、それらは典型的に は顆粒形状において提供される。開孔されたバックシートとの組み合わせにおい て、この形状は、バックシートにおける開孔を通っての粒子損失となる傾向があ る。従って本発明は、好ましくは繊維性超吸収性材料である非顆粒状超吸収性材 料を含む通気性吸収製品に関する。 発明の背景 使い捨て吸収製品の通気性のための開孔バックシートの使用は当該技術におい て周知である。例えば欧州特許出願第９４２０３２３０．１号および第９４２０ ３２２８．５号は汚物（ｓｏｉｌ）通過性能の向上のために繊維性不織材料とと もに用いられる開孔されたフィルムバックシートを開示する。 両開示は超吸収性材料の有益さにも言及するがしかしながら、繊維性超吸収性 材料を開示または考察しない。 他方、例えばＥＰ−Ａ−０３３６５７８において繊維性超吸収性材料は言及さ れるが、それは特に、場合に応じて繊維性超吸収性材料を含む薄い可撓性の生理 用ナプキンに関するものである。しかしながらこの開示は通気性の考察に欠け、 また、特にバックシートにおける開孔にいかなる開示もない。 ＷＯ−Ａ−９２／０７５３４は、繊維性超吸収性構造に関し、開示する。しか しながら、それは、それ自体としては使い捨て吸収製品の通気性を考察すること に欠けていて、特に使い捨て吸収製品における吸収性構造の使用といっしょにし ての開孔されたバックシートの言及はない。 「吸収製品における吸収性粒子損失に対する遮蔽」という表題の欧州特許出願 第９４１０７４２２．１号は、ポリマーフィルムにおける穴を通しての粒子移動 の問題に焦点を当てている。しかしながらこの開示は特に開孔トップシートに関 するもので、通気性開孔バックシートに関するものではない。また、この開示で は、粒子と穴との間の障壁、すなわち遮蔽の使用を包含することにより開孔され たポリマーフィルムを通しての粒子移動の問題を解決する。 上記に基づいて、本発明は、使い捨て吸収製品を背景として、通気性バックシ ートの開孔を通しての超吸収性材料の可能な粒子損失を回避する問題に焦点を当 てる。この問題についての解決は、超吸収性粒子の損失がないことによる吸収構 造の全吸収能力の維持、通気性バックシートにおける開孔に対する障壁について の必要の消去、および同時に、トップシートにおける開孔と超吸収性材料との間 の粒子損失遮蔽についての必要の消去といった有益さをもまた提供するであろう ことは明白である。 発明の簡単な説明 本発明は、液体通過経路を有するトップシート、開孔を含むことにより通気性 とされたバックシートおよびトップシートとバックシートとの間に配置された吸 収性コアを含む吸収製品に関する。吸収性コアは、通気性開孔を通しての超吸収 性材料の損失を回避するために非顆粒形状における超吸収性材料を含む。 特に、例えば他の親水性繊維と混合された繊維性超吸収性材料は、本発明によ る吸収性コアとして望ましいものである。超吸収性繊維が混合されうる親水性繊 維は、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリエステル繊維、二成分製繊 維、セルロース繊維、改変されたセルロース繊維またはその組み合わせを含んだ 。［ｓｉｃ］典型的には、ポリプロピレンまたはポリエチレンのようなポリマー 繊維は、例えば界面活性剤によるそれぞれの処理により親水性にされる必要があ る。 空気通過プロセスにより、繊維構造全体がいっしょに配置され、構造上の一体 性のために熱的に結合されることが好ましい。このことは吸収構造における液体 安定空隙体積（ａ ｌｉｑｕｉｄ ｓｔａｂｌｅ ｖｏｉｄ ｖｏｌｕｍｅ）を 提供することを可能ともするが一方、結合していない繊維構造は典型的に湿るこ とにより崩壊するであろう。 もしバックシートにおける開孔がバックシートの突き出せる部分において与え られるならば、本発明を用いるために特に好ましい。通気性開孔を有する突き出 せるバックシートは、バックシートの全体または部分の伸長に当たって、伸長の 領域における開孔のサイズもまた大きくなり、したがって、超吸収性粒子の損失 の可能性（もしその様な粒子が存在するならば）が起こるであろうという不利益 を有する。特に好ましいものは、弾性的でもある、すなわち、伸長させる力が除 去された後にそれらの元の大きさに完全にかまたは部分的に回復する突き出せる バックシート材料である。 本発明による特に好ましい態様は、バックシートと非顆粒性超吸収性材料との 間に付加的な層が存在しないような、典型的には繊維性超吸収性材料である非顆 粒性超吸収性材料がバックシートとの直接の接触状態にある吸収製品である。明 らかに、同様のことは非顆粒状超吸収性材料とトップシートとの間の接触につい ても真理である。本発明によるもっとも好ましい吸収製品は、通気性が通常高い ことが望ましいが、しかし同時に十分な吸収性を与える必要があり、従ってしば しば超吸収性材料を供給されている生理用ナプキン、失禁挿入物またはパンティ ライナーである。 発明の詳細な説明 定義 ここで用いられるものとして、「水性身体流体」という術語は尿、経血および 膣排出物を含む。 ここで用いられるものとして、「吸収製品」という術語は、使い捨て幼児、小 児または成人用おむつ、挿入物またはベッドパッドのような失禁製品および生理 用ナプキンのような水性身体流体を吸収することが可能である製品を称する。 ここで用いられるものとして、「生理用ナプキン」という術語は、一般的に泌 尿生殖領域にとって外側の外陰部領域に近接して女性により着用され、着用者の 身体からの水性身体流体および他の膣排出物を吸収し含有することを意図した吸 収製品を指称する。しかしながら、本発明は、パンティライナーのような他の女 性の衛生または月経用パッド、または失禁パッドなどのような他の吸収製品等に もまた応用可能であることが理解されるべきである。 ここで用いられるものとして、「顆粒状」という術語は、均一の大きさの粒子 、微小粒子（例えば０．２ｍｍ直径より小さい）および凝集した粒子を含むサイ ズ分布を有する粒子を指称する。「非顆粒状」という術語は、顆粒状である材料 を排除する。 発明の詳細な説明 本発明によれば、吸収製品は、３つの主要な要素、すなわちトップシート、コ アおよびバックシートを含む。典型的に、トップシートは使用者の皮膚に隣接し て身につけられ、一方、バックシートは使用者の下着に隣接して身につけられ、 コアは両方の間に位置する。吸収製品の３つの主要な要素のそれぞれは、広範な 種類の代用物から選択されることができ、主要要素のそれぞれの個別の機能に寄 与する幾つかの要素および／または層をも含み得る。 続く記載において、吸収製品の主要要素の非限定的な態様が記載される。 吸収性コア この吸収性コアは、全体が単独であるかまたは好ましくはいくつかの層を含み うる。それは次の構成要素を含みうる、すなわち、（ａ）場合に応じて第１の流 体分布層、（ｂ）場合に応じて、しかし好ましくは、第２の流体分布層、（ｃ） 流体貯蔵層、（ｄ）場合に応じて貯蔵層の下にある繊維性層、および（ｅ）他の 任意の構成要素。 ａ． 第１の流体分布層 本発明による吸収性コアの１つの任意の構成要素は第１の流体分布層である。 この第１の分布層は、典型的にトップシートの下に存在し、それと流体連通して いる。トップシートは、貯蔵層への最終分布のために、この第１の分布層に獲得 した月経分泌物を移動させる。第１の分布層を通しての分泌物のこの移動は、厚 さにおいてのみならず、吸収製品の長さおよび幅方向に沿ってもまた起こる。 ｂ． 任意の第２の流体分布層 任意でもあるがしかし好ましい、本発明による吸収性コアの構成要素は、第２ の流体分布層である。この第２の分布層は典型的に、第１の分布層の下にあり、 それと流体連通している。この第２の分布層の目的は、第１の分布層から月経分 泌物を容易に獲得することおよび下にある貯蔵層に速くそれを移動させることで ある。これは、下にある貯蔵層の流体容量が十分に利用されることを助ける。 ｃ． 流体貯蔵層 第１または第２の分布層との流体連通において位置し、典型的に下にあるもの は、通常「ハイドロゲル」、「超吸収性」「ハイドロコロイド」材料と称される 超吸収性ゲル化材料を含む流体貯蔵層である。吸収性ゲル化材料は、水性流体、 特に水性体液と接触するときに、その様な流体を吸収し、したがってハイドロゲ ルを形成する材料である。これらの吸収性ゲル化材料は典型的に、多量の水性身 体流体を吸収することが可能であり、さらに適度の圧力の下でその様な吸収され た流体を保持することが可能である。先行技術においては、これらの吸収性ゲル 化粒子もまた典型的に別々の非繊維性粒子の顆粒状形態において存在する。しか しながら、本発明によれば、これらの超吸収性ゲル化材料は、好ましくは繊維性 形状である非顆粒状形態において与えられる。 この流体貯蔵層は、単に吸収性ゲル化材料のみを含みうるし、またはこれらの 吸収性ゲル化材料は適切な担体中に均一または不均一に分散されうる。適切な担 体には、吸収性コアにおいて従来より利用されているように毛羽（ｆｌｕｆｆ） の形態においてセルロース繊維が含まれる。堅固化されたセルロース繊維のよう な改変されたセルロース繊維もまた用いられうる。合成繊維もまた用いられうる ものであり、酢酸セルロース、ポリフッ化ビニル、ポリビニリデンクロライド、 アクリル（オルロン（Ｏｒｌｏｎ）のような）、ポリ酢酸ビニル、非溶解性ポリ ビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド（ナイロンのよ うな）、ポリエステル、二成分繊維、三成分繊維、それらの混合物などから作ら れたものを含む。好ましい合成繊維は、フィラメント当り約３デニールからフィ ラメント当り約２５デニール、より好ましくはフィラメント当り約５デニールか らフィラメント当り約１６デニールのデニールを有する。また好ましくは、繊維 表面が親水性であるかまたは親水性となるように処理される。貯蔵層は、再び濡 れる問題を少なくする、パーライト（Ｐｅｒｌｉｔｅ）、珪藻土、バーミキュラ イト（Ｖｅｒｍｉｃｕｌｉｔｅ）などのようなフィラー材料をもまた含みうる。 もし担体において不均一に分散されると、貯蔵層は局所的に均一となりうる、 すなわち、貯蔵層の寸法の範囲内で１またはいくつかの方向において分布勾配を 有しうる。不均一分布はまた吸収性ゲル化材料を含む担体の積層物にも言及しう る。 一般的に、貯蔵層は約１５から１００％の吸収性ゲル化材料および０から約８ ５％の担体を含む。好ましくは、貯蔵層は、約３０から１００％、もっとも好ま しくは約６０から１００％の吸収性ゲル化材料および０から約７０％、もっとも 好ましくは０から約４０％の担体を含む。 ここでの使用にとって適切な吸収性ゲル化材料は、実質的に水に不溶性であり 、わずかに架橋し、部分的に中和された高分子ゲル化材料をもっとも高頻度に含 むであろう。この材料は水との接触のときにヒドロゲルを形成する。その様なポ リマー材料は、重合可能な不飽和の酸含有モノマーから調製されうる。この発明 において用いられる高分子吸収性ゲル化材料の調製における使用のための適切な 不飽和酸性モノマーには、１９８７年３月３１日に発行された米国特許第４，６ ５４，０３９号（ブラント（Ｂｒａｎｄｔ）ら）および１９８８年４月１９日に ＲＥ３２，６４９号として再発行されたものにおいてあげられたものが含まれる 。好ましいモノマーには、アクリル酸、メタクリル酸および２−アクリルアミド −２−メチルプロパンスルホン酸が含まれる。アクリル酸それ自体は超吸収性材 料の調製のために特に好ましい。不飽和の酸含有モノマーから形成されたポリマ ー性構成要素は、でんぷんまたはセルロースのような他の種類のポリマー部分に グラフト化しうる。このタイプのポリアクリレートグラフト化でんぷん材料は特 に好ましい。通常の種類のモノマーから調製されうる好ましい高分子吸収性ゲル 化材料には、加水分解されたアクリロニトリルグラフト化でんぷん、ポリアクリ レートグラフト化でんぷん、ポリアクリレート、マレイン酸無水物系共重合体お よびそれらの組み合わせが含まれる。特に好ましいものは、ポリアクリレートお よびポリアクリレートグラフト化でんぷんである。 ハイドロゲル形成高分子吸収性ゲル化材料の塩基性のポリマー構成要素の性質 がどんなものであれ、その様な材料は一般的にわずかに架橋されるであろう。架 橋はハイドロゲル形成ポリマーゲル化材料を実質的に水に不溶にする役目をし、 したがって架橋は、これらの高分子ゲル化材料から形成されるハイドロゲルのゲ ルボリュームおよび抽出可能なポリマー特性を部分的に決定する。適切な架橋剤 は当該技術において周知であり、例えば、１９７８年２月２８日に発行された米 国特許第４，０７６，６６３号（マスダら）において極めて詳細に記載されてい るものが含まれる。好ましい架橋剤は、不飽和モノ−またはポリカルボン酸のポ リオールとのジ−またはポリエステル、ビスアクリルアミドおよびジ−またはト リアリルアミンである。他の好ましい架橋剤は、Ｎ，Ｎ’−メチレンビスアクリ ルアミド、トリメチロールプロパントリアクリレートおよびトリアリルアミンで ある。架橋剤は、一般的に、得られるハイドロゲル形成ポリマー材料の０．００ １モルパーヤントから５モルパーセントを構成しうる。より好ましくは、架橋剤 は、ハイドロゲル形成高分子ゲル化材料の約０．０１モルパーセントから３モル パーセントを構成するであろう。 わずかに架橋したヒドロゲル形成高分子ゲル化材料は、一般的にそれらの部分 的に中和された形態において用いられる。本発明の目的のために、ポリマーを形 成するために用いられるモノマーの少なくとも２５モルパーセント、好ましくは 少なくとも５０モルパーセントが塩形成カチオンにより中和された酸性基含有モ ノマーであるときその様な材料は部分的に中和されたとみなされる。適切な塩形 成カチオンには、アルカリ金属、アンモニウム、置換されたアンモニウムおよび アミンが含まれる。中和された酸性基含有モノマーである利用される全モノマー のパーセンテージは、ここでは「中和度（ｄｅｇｒｅｅ ｏｆ ｎｅｕｔｒａｌ ｉｚａｔｉｏｎ）」 と称される。 これらの吸収性ゲル化材料は、典型的に、先行技術においては顆粒状形態で開 示されたが、本発明により、吸収性ゲル化材料は、例えば、繊維、シートまたは 細片のような巨視構造として非顆粒状形態で存在することが要求される。これら の巨視構造は、微粒子の吸収性ゲル化材料を集合体に形成し、集合体にされた材 料を適切な架橋剤で処理し、処理された集合体を緻密化し、凝集性の固まりを形 成するためにコンパクト化し、次いで、複合的な多孔性の吸収性巨視構造を形成 するために微粒子の吸収性ゲル化材料と架橋剤を反応させることを引き起こすた めにコンパクト化された集合体を硬化することにより調製されうる。その様な多 孔性の吸収性巨視構造は、例えば、１９９２年４月７日に発行された米国特許第 ５，１０２，５９７号（ロー（Ｒｏｅ）ら）において開示される。 より一般的には、当該技術において既知のいかなる超吸収性繊維も吸収性コア における超吸収性繊維として用いられうる。超吸収性繊維は、水溶性超吸収性ポ リマーを水溶性フィラメントに形成すること、そのフィラメントを、フィラメン トを細線化し部分的に乾燥するのに有効な速度を有する一次空気流と接触させる こと、およびその細線化されたフィラメントを、フィラメントをファイバーに断 片化するのに有効な速度を有する二次空気流と接触させることにより作られうる 。特に適切な超吸収性ポリマーは、 −少なくとも１つのアルファ，ベーター不飽和カルボキシルモノマーと少なくと も１つのそれと共重合可能なモノマーとの共重合体、および −ヒドロキシルまたはヘテロ環カーボネート基を含む架橋機能を有する架橋剤の 混合物を含むポリマーである。好ましいものは、プロピレンカーボネートまたは ペンタエリスリオールとブタンジオールとの混合物により架橋されたマレイン酸 無水物／イソブチレン共重合体である。 本発明の超吸収性繊維態様の例は、ペンシルバニア州ニュートンスクエアのア ルコ（Ａｒｃｏ）・ケミカル・カンパニーから商業的に入手可能である超吸収性 繊維であるファイバーソーブ（Ｆｉｂｅｒｓｏｒｂ）である。これらの繊維は、 ブーランド（Ｂｏｕｒｌａｎｄ）らに１９８９年８月８日に発行された米国特許 第４，８５５，１７９号においてより完全に開示されている。 ｄ． 任意の繊維性（「ダスティング」）層 本発明による吸収性コアにおける包含についての任意の構成要素は、貯蔵層に 隣接し、典型的には下にある繊維性層である。この下にある繊維性層は典型的に は「ダスティング」層と称される。というのは、それは吸収性コアの製造の間に 貯蔵層を置くための基層を提供するからである。好ましい態様においてこの繊維 性「ダスティング」層は含まれる必要がない。なぜなら、吸収性ゲル化材料は、 繊維、シートまたは細片のような巨視構造の形態において存在するからである。 ｅ． 他の任意の構成要素 本発明による吸収性コアは、吸収性ウエッブにおいて通常存在する他の任意の 構成要素を含みうる。例えば、補強スクリムは、吸収性コアのそれぞれの層の中 に、またはそれぞれの層の間に位置しうる。その様な補強スクリムは、特にもし 吸収性コアのそれぞれの層の間に位置する場合、流体移動についての界面障壁を 形成しないような形状であるべきである。熱的結合の結果として通常発生する構 造的一体性を考慮すると、補強スクリムは、本発明による吸収性構造にとって通 常必要とされない。 本発明による吸収性コアにおいて含まれうる、好ましくは１次または２次流体 分布層に近接して、または一部として備えられるもう１つの構成要素は臭気制御 剤である。典型的には、特に適切なゼオライトまたはクレー材料である他の臭気 制御剤に塗布して、または加えて活性炭が場合に応じて吸収性コアにおいて含ま れる。これらの構成要素はいずれの望ましい形態においても組み込まれうるが、 しかし、これもまた非顆粒形態においてかまたは粒子移動防止構造に封入されて 含まれることが好ましい。 吸収性コアの物理的特性 吸収性コアは通常非伸長性であり非弾性であるが、しかしながら、それらは伸 長性にすることができ、選択される材料に依存して弾性的特性を有するようにす ることもまたできる。ここで以後用いられるものとしての「伸長性を有する」と いう術語は、特に生理用ナプキンである使い捨て吸収製品の使用の間に発生する もののような外力の下で、力の方向において、または１方向性伸長性のみが与え られている場合においては力の成分の方向において伸長する構造を称する。 ここで以後用いられるものとしての「弾性」という術語は、伸長を引き起こす 力が及ぼされるのを止める後にそれらの最初の状態に少なくとも部分的に回復す る伸長性構造を称する。吸収性構造は、その構造のための弾性繊維の選択が弾性 を与えうる一方で、ある程度の伸長性を与えるために１またはいくつかの方向に おいてしわが寄るかまたはひだが作られうる。 吸収性コアは、好ましくは薄いものであるべきである。生理用ナプキンの場合 においては１２ｍｍ未満、好ましくは５ｍｍ未満の厚さが望ましく、一方、パン ティライナーは好ましくは３ｍｍ未満の厚さを有するべきである。 トップシート トップシートは、着用者の皮膚にとって適合性があり（ｃｏｍｐｌｉａｎｔ） 、 柔軟な感触を有し、不快感がない。トップシートは、１または２方向において伸 び広がることを可能とする弾性的特性をもまた有しうる。さらにトップシートは 、流体（例えば経血および／または尿）がその厚さを通して容易に貫通すること を可能にするように、流体透過性である。適切なトップシートは、製織および不 織材料、開孔形成された熱可塑性フィルム、開孔されたプラスチックフィルム、 および水で形成された熱可塑性フィルムのような高分子性材料、多孔性発泡体、 網状発泡体、網状熱可塑性フィルム、および熱可塑性スクリムのような広範な材 料から製造されうる。適切な製織および不織材料は、天然繊維（例えば木材また は綿繊維）、合成繊維（例えばポリエステル、ポリプロピレン、またはポリエチ レン繊維のようなポリマー性繊維）または天然および合成繊維の組み合わせから 成り立ちうる。 本発明における使用にとって好ましいトップシートは、高ロフト（ｌｏｆｔ） 不織トップシートおよび開孔形成されたフィルムトップシートから選択される。 開孔形成されたフィルムは特にトップシートとして好ましい。なぜなら、それは 身体滲出物について透過性であり、しかも非吸収性であり、流体がそれを通して 戻ってしまい着用者の皮膚を再びぬらすことを可能にする傾向を減少させるから である。従って、身体と接触している形成されたフィルムの表面は乾燥したまま であり、それにより身体の汚れを減少させ、着用者にとってより快適な感覚を作 り出す。適切な形成されたフィルムは、１９７５年１２月３０日に発行された米 国特許第３，９２９，１３５号（トンプソン（Ｔｈｏｍｐｓｏｎ））、１９８２ 年４月１３日に発行された米国特許第４，３２４，２４６号（ミュレーン（Ｍｕ ｌｌａｎｅ）ら）、１９８２年８月３日に発行された米国特許第４，３４２，３ １４号（レーデル（Ｒａｄｅｌ）ら）、１９８４年７月３１日に発行された米国 特許第４，４６３，０４５号（アー（Ａｈｒ）ら）、および１９９１年４月９日 に発行された米国特許第５，００６，３９４号（ベアード（Ｂａｉｒｄ））にお いて記載される。特に好ましい微小開孔形成されたフィルムトップシートは、１ ９８６年９月２日に発行された米国特許第４，６０９，５１８号（キュロ（Ｃｕ ｒｒｏ）ら）および１９８６年１２月１６日に発行された米国特許第４，６２９ ，６４３号（キュロら）において開示される。本発明にとって好ましいトップシ ー トは上記特許の１以上において記載された形成されたフィルムであり、「ドライ ウィーブ（ＤＲＩ−ＷＥＡＶＥ）」としてオハイオ州シンシナチのザ・プロクタ ー・アンド・ギャンブル・カンパニーにより生理用ナプキン上で販売される。 液体通過経路の均一な分布を有さないが、トップシートの一部のみが液体通過 経路を含むトップシートもまた本発明により考慮される。典型的にその様なトッ プシートは、液体について中央が透過性で周辺が不透過性のトップシートとなる ように方向づけられた液体通過経路を有するであろう。 形成されたフィルムトップシートの体側表面は、もしその体側表面が親水性で ない場合よりも速くトップシートを通って液体が移動することを助けるために、 親水性にすることができる。好ましい態様においては、界面活性剤が、アジズ（ Ａｚｉｚ）らにより１９９１年１１月１９日に出願された米国特許出願シリアル 番号第０７／７９４，７４５号の「不織および開孔フィルムカバーシートを有す る吸収製品（Ａｂｓｏｒｂｅｎｔ Ａｒｔｉｃｌｅ Ｈａｖｉｎｇ Ａ Ｎｏｎ ｗｏｖｅｎ ａｎｄ Ａｐｅｒｔｕｒｅｄ Ｆｉｌｍ Ｃｏｖｅｒｓｈｅｅｔ） 」において記載されているような形成されたフィルムトップシートの高分子材料 に含まれる。代わりに、トップシートの体側表面は、上記参照された米国特許第 ４，９５０，２５４号において記載されているように界面活性剤でそれを処理す ることにより親水性にすることができる。 バックシート バックシートは、吸収性コアにおいて吸収され含まれている滲出物が、パンツ、 パジャマおよび下着のような生理用ナプキンと接触するものをぬらすことを防ぐ 。バックシートは液体（例えば経血および／または尿）について不透過性である ことが好ましく、他の可撓性液体不透過性材料もまた用いられうるけれども、改 変された薄いプラスチックフィルムから製造されることが好ましい。ここで用い られるように、「可撓性」という術語は、適合性があり、ヒトの体の一般的な形 状および輪郭に容易に従うであろう材料を称する。バックシートは、１または２ 方向において伸び広がることが可能となる弾性的特性をもまた有しうることが好 ましい。 バックシートは、製織または不織材料、ポリエチレンまたはポリプロピレンの 熱可塑性フィルムのような高分子製フィルム、またはフィルム被覆不織材料のよ うな複合材料からなってもよい。好ましくは、バックシートは、約０．０１２ｍ ｍ（０．５ミル）から約０．０５１ｍｍ（２．０ミル）の厚さを有するポリエチ レンフィルムである。 典型的なポリエチレンフィルムは、Ｐ１８−０４０１の名称の下で、オハイオ 州シンシナチのクロペイ・コーポレーション（Ｃｌｏｐａｙ Ｃｏｒｐｏｒａｔ ｉｏｎ）により、およびＸＰ−３９３８５の名称の下で、インディアナ州テール ホート（Ｔｅｒｒｅ Ｈａｕｔｅ）のビスクィーンディビジョン（Ｖｉｓｑｕｅ ｅｎ Ｄｉｖｉｓｉｏｎ）のエチル・コーポレーション（Ｅｔｈｙｌ Ｃｏｒｐ ｏｒａｔｉｏｎ）により製造される。バックシートは、より布様の外観を与える ためにエンボス加工され、および／またはつや消し仕上げされることが好ましい 。 本発明による製品は、開孔を含む通気性バックシートを有する。 バックシートは、少なくとも２層の異なるかまたは同じ材料により単独の通気 性バックシート層を置換するようにして１層より多くの通気性層をもまた含みう る。特に、互いに通気性バックシートを形成する２層の通気性層が好ましい。 本発明の態様において、通気性バックシートは、ポリマー性繊維から構成され る疎水性の気体透過性繊維性布帛層を含む。その様な繊維性層は固有の通気性開 孔を有するが、しかし加えて以下に記載されるフィルムのように開孔を与えられ うる。本発明の代わりの態様において、通気性バックシートは、疎水性の気体透 過性開孔ポリマー性フィルムからなる。このフィルムは、第１の液体移動方向お よびその第１の液体移動方向に反対の第２の液体移動方向を有し、第１の方向が バックシートから吸収性コアに向かうように配向されることが好ましい。この方 向性を持った（ｄｉｒｅｃｔｉｏｎａｌ）開孔フィルムは、前記開孔フィルムを 横断しての同一の圧力降下の下で、第２の液体移動方向における液体移動よりも 大きい第１の液体移動方向における液体移動を可能にする。もっとも好ましくは 、フィルムは、大きな漏斗状開口から小さな漏斗状開口に向かう方向が第１の液 体移動方向に平行である漏斗形状開孔を含む。 本発明において有用である繊維性布帛層は好ましくは１０から１００ｇ／ｍ² 、好ましくは１５から３０ｇ／ｍ²の坪量を有する。繊維は、繊維性布帛層を 作る技術において通常のいずれの疎水性ポリマー性材料からも作られうる。最終 用途の環境および通気性吸収製品の製造に依存して、ポリエチレン、ポリプロピ レン、ポリエステル、ポリアセテートまたはその組み合わせ（繊維内および繊維 間の組み合わせ）の繊維が有用であることが見出されている。 繊維は紡糸結合、カーディングまたは溶融ブローされることが好ましい。布帛 層は、溶融ブローされた繊維で片側または両側を覆われた紡糸結合された繊維の マトリックスを含むことがもっとも好ましいが、しかし当該技術において用いら れるいずれかの他の典型的技術により与えられることもまたできる。もし異なる 坪量の２以上の繊維性布帛層が用いられる場合、吸収製品の外側にもっとも大き い坪量のものを有することが好ましい。 本発明の態様にとって有用である開孔されたフィルムもまた当該技術において 周知のいずれのものであってもよい。これは特に、しかし限定はされないが、米 国特許第３，９２９，１３５号、米国特許第４，１５１，２４０号、米国特許第 ４，３１９，８６８号、米国特許第４，３２４，４２６号、米国特許第４，３４ ２，３１４号、米国特許第４，５９１，５２３号および米国特許第４，６０９， ５１８号、米国特許第４，６２９，６４３号、米国特許第５，１５８，８１９号 、米国特許第４，７７２，４４４号において開示されるフィルムが含まれる。 通気性バックシートの内層において含まれる開孔されたフィルムは、例えば米 国特許第３，９２９，１３５号において記載されるものと同様の漏斗形状の開孔 を有することが好ましい。開孔は円形でも非円形であってもよいが、しかし漏斗 の他の末端での開口より広い漏斗の一方の末端での横断面寸法を有する。大きな 方の漏斗の開口から小さな方の開口に向かう方向は、もちろん第１の液体移動方 向に平行である。開孔されたフィルムの開口面積は、全フィルム表面の典型的に は５％より大きく、好ましくは１０％から３５％の範囲にある。開孔されたフィ ルムは当該技術において典型的ないずれの材料からも作られうるが、しかし好ま しくは繊維性布帛層について用いられたものと同様のポリマーで作られる。 フィルムにおける開孔の最小水力学直径は可能な限り小さくあるべきであるが 、一方開孔の水圧による閉鎖なしに十分な気体透過性をいまだ与えるべきである 。０．１ｍｍ程度の小ささ、好ましくは０．２から０．７ｍｍの水力学直径は、 本 発明の背景において可能であることが見出された。非円形開孔についての水力学 直径は、同じ横断面の円形開孔を有するであろう直径である。直径は常に、開孔 の最小断面の平面において決定される。 上記の本発明は、多くの異なる吸収製品の背景において有益に用いられうる。 しかしながら、生理用ナプキンおよび特に薄いパンティライナーは、本発明にと って特に用いやすい（ｓｕｓｃｅｐｔｉｂｌｅ）。３ｍｍ以下、および好ましく は２ｍｍ以下の厚さを有する生理用ナプキンまたはパンティライナーは、本発明 の通気性バックシートから特に良好に利益を得る。 吸収製品の任意の構成要素 場合に応じて、本発明の吸収製品は、特に意図された製品用途にとって典型的 なすべての構成要素を含みうる。例えば、生理用品、パンティライナーおよび生 理用ナプキンは、それらの位置決定および汚れ防止性能を向上させるためにウイ ングおよびパンティ固着接着剤のような構成要素をしばしば含む。幼児用おむつ は、接着剤またはテープおよび専用のファスナー表面またはベルクロ（ｖｅｌｃ ｒｏ）（商標）システムのような機械的閉鎖系を含む。弾性を持たされたウエス トバンド、ウエストベルトおよび他の腰部の特徴もまた、幼児用おむつまたは成 人失禁製品において共通である。１またはいくつかの弾性ストランドによる脚部 の弾性化もまた吸収製品の技術において一般的である。一般的に、吸収製品にお けるすべての典型的に用いられる構成要素もまた、製品が開孔された通気性バッ クシートおよび非顆粒状超吸収性材料を含む限り本発明による吸収製品において 含まれうる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ， ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，Ｔ Ｄ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ )，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ， ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ， ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，Ｃ Ｚ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ， ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，Ｍ Ｇ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ， ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．液体通過経路を有するトップシート、 通気性開孔を含むことにより通気性とされたバックシート、および 前記トップシートと前記バックシートとの間に位置する吸収性コアであって、超 吸収性材料を含む吸収性コア を具備する吸収製品であって、 前記製品は、 前記通気性開孔を通しての超吸収性材料損失を防ぐために前記超吸収性材料が非 顆粒状である ことを特徴とする吸収製品。 ２．前記超吸収性材料が繊維性であることを特徴とする請求項１記載の吸収製 品。 ３．前記吸収性コアが更に前記超吸収性材料と混合された親水性繊維を含む請 求項１または２記載の吸収製品。 ４．前記親水性繊維がポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリエステル 繊維、二成分繊維、セルロース繊維、改変されたセルロース繊維またはそれらの 組み合わせからなることを特徴とする請求項３記載の吸収製品。 ５．前記超吸収性材料が繊維性であり、前記親水性繊維および前記超吸収性繊 維が空気通過プロセスによりいっしょに配置されいっしょに熱的に結合されるこ とを特徴とする請求項３記載の吸収製品。 ６．前記バックシートを通す前記通気性開孔が前記バックシートの突き出した 部分において位置することを特徴とする請求項１ないし５のいずれか１項記載の 吸収製品。 ７．前記バックシートが弾性的に伸長しうる材料からなることを特徴とする請 求項１ないし６のいずれか１項記載の吸収製品。 ８．前記非顆粒状超吸収性材料が前記バックシートと直接の接触状態にあるこ とを特徴とする請求項１ないし７のいずれか１項記載の吸収製品。 ９．前記非顆粒状超吸収性材料が前記トップシートと直接の接触状態にあるこ とを特徴とする請求項８記載の吸収製品。 １０．前記製品が生理用ナプキン、失禁用挿入物またはパンティライナーであ ることを特徴とする請求項１ないし９のいずれか１項記載の吸収製品。