JPH1149764A - エポキシ化合物の製造方法 - Google Patents
エポキシ化合物の製造方法Info
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- JPH1149764A JPH1149764A JP9212020A JP21202097A JPH1149764A JP H1149764 A JPH1149764 A JP H1149764A JP 9212020 A JP9212020 A JP 9212020A JP 21202097 A JP21202097 A JP 21202097A JP H1149764 A JPH1149764 A JP H1149764A
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Abstract
物から、対応するエポキシ化合物を簡易な操作で収率よ
く製造する。 【解決手段】 N−ヒドロキシフタルイミドなどのイミ
ド化合物又はこのイミド化合物と助触媒とで構成された
酸化触媒の存在下、非芳香族性のエチレン結合を有する
化合物と酸素とを接触させて対応するエポキシ化合物を
生成させる。助触媒として、周期表4族元素、5族元
素、6族元素、7族元素または8族元素を含む金属化合
物などを使用できる。非芳香族性のエチレン結合を有す
る化合物には、エチレン結合を有する炭素数2〜20の
鎖状炭化水素、3〜30員のシクロアルケン環を有する
化合物などが含まれる。
Description
アルケンなどの非芳香族性のエチレン結合を有する化合
物から対応するエポキシ化合物を製造する方法に関す
る。
薬、香料、染料、有機合成中間体および高分子樹脂原料
として重要な化合物である。エポキシ化合物は、アルケ
ンやシクロアルケンなどの非芳香族性エチレン結合を有
する化合物と過酢酸や過安息香酸などの過酸との反応に
より製造されている。しかし、過酸は不安定であり、取
扱いに格別の注意を要する。また、不飽和化合物に次亜
ハロゲン酸を作用させて得られるハロヒドリンをアルカ
リで処理することによりエポキシ化合物を得る方法も知
られている。しかし、この方法は複雑な構造を有するオ
レフィン類に適用することが困難である。さらに、不飽
和化合物に、酸素の存在下、微生物を作用させて対応す
るエポキシ化合物を製造する方法も知られている。しか
し、微生物を用いる方法は、一般に基質濃度を高くでき
ないため、生産性の点で不利である。
隣接する炭素原子にヒドロキシル基が結合した2,3−
エポキシアルコール(α−ヒドロキシエポキシ化合物)
は、特に医薬品などの付加価値の高い製品の合成中間体
として有用である。このような2,3−エポキシアルコ
ールを製造する方法として、ライオンズ,ジェー.イ
ー.[Lyons, J. E.]、テトラヘドロン レターズ[Te
trahedoron Letters]、第2737頁(1974)には、シクロ
ヘキセンと酸素とを、バナジウム錯体[C5 H5V(C
O)4 ]の存在下で反応させて、2,3−エポキシシク
ロヘキサノールを合成する方法が開示されている。ま
た、カネダ,ケー[Kaneda, K.]等、ジャーナル オブ
ザ オーガニック ケミストリー[J. Org. Che
m.]、第45巻、第3004頁(1980)には、シクロアルケン
と酸素とを、バナジウム錯体[VO(acac)2 ]と
アゾビスイソブチロニトリルの存在下で反応させて、対
応する2,3−エポキシシクロアルカノールを得る方法
が開示されている。しかし、これらの方法では、反応成
分の転化率が低く、2,3−エポキシアルコールを収率
よく製造することができない。アダム,ダブリュー[Ad
am, W.]等、テトラヘドロン レターズ[Tetrahedoron
Letters]、第2839頁(1986)には、チタンテトライソ
プロポキサイドTi(Oi−Pr)4 の存在下、アルケ
ンと一重項酸素とを反応させることにより、対応する
2,3−エポキシアルコールを生成させる方法が開示さ
れている。しかし、この方法では、一重項酸素の発生装
置が必要となる。
化合物の存在下、炭化水素を酸化すると、対応するヒド
ロキシ化合物、アルデヒド化合物、ケトン化合物や有機
酸が生成することが記載されている。しかし、この文献
には、非芳香族性のエチレン二重結合を有する化合物か
ら対応するエポキシ化合物を製造することについては記
載されていない。
は、非芳香族性のエチレン二重結合を有する化合物か
ら、対応するエポキシ化合物、特に2,3−エポキシア
ルコール(α−ヒドロキシエポキシ化合物)を、簡易な
操作で収率よく製造する方法及び触媒を提供することに
ある。本発明の他の目的は、非芳香族性のエチレン二重
結合を有する化合物から、温和な条件下、酸素によりエ
ポキシ化合物を効率よく製造できる方法及び触媒を提供
することにある。
を達成するため鋭意検討した結果、N−ヒドロキシフ
タルイミド化合物などのイミド化合物又は前記イミド
化合物と助触媒とで構成された酸化触媒を用いると、非
芳香族性のエチレン二重結合を有する化合物から、酸素
により、対応するエポキシ化合物が収率よく生成するこ
とを見いだし、本発明を完成した。すなわち、本発明の
製造方法では、一般式(1)
子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シクロア
ルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシ
ル基、アルコキシカルボニル基、アシル基を示し、R1
及びR2 は互いに結合して二重結合、または芳香族性又
は非芳香族性の環を形成してもよい。Xは酸素原子又は
ヒドロキシル基を示し、nは1〜3の整数を示す)で表
されるイミド化合物で構成された酸化触媒の存在下、非
芳香族性のエチレン二重結合を有する化合物と酸素とを
接触させて対応するエポキシ化合物を生成させる。前記
酸化触媒は、一般式(1)で表わされるイミド化合物と
助触媒とで構成してもよい。助触媒は、周期表4族元
素、5族元素、6族元素、7族元素または8族元素を含
む金属化合物などで構成できる。前記非芳香族性のエチ
レン結合を有する化合物には、エチレン結合を有する炭
素数2〜20の鎖状炭化水素及び3〜30員のシクロア
ルケン環を有する化合物などが含まれる。前記方法にお
いて、エチレン結合の隣接する部位に炭素−水素結合を
有する化合物と酸素とを接触させて、対応する2,3−
エポキシアルコールを生成させてもよい。本発明の酸化
触媒は、非芳香族性のエチレン結合を有する化合物と酸
素とを接触させて対応するエポキシ化合物を生成させる
ための触媒であって、前記一般式(1)で表されるイミ
ド化合物で構成されている。なお、本明細書において
「非芳香族性のエチレン二重結合を有する化合物」を単
に「基質」という場合がある。
おいて、置換基R1 及びR2 のうちハロゲン原子には、
ヨウ素、臭素、塩素およびフッ素が含まれる。アルキル
基には、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチ
ル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、デシル
基などのC1-10程度の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基が
含まれる。好ましいアルキル基としては、例えば、C
1-6 程度、特にC1-4 程度のアルキル基が挙げられる。
などが含まれ、シクロアルキル基には、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、シクロオクチル基などが含まれ
る。アルコキシ基には、例えば、メトキシ、エトキシ、
プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキ
シ、t−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ基
などのC1-10程度、好ましくはC1-6 程度、特にC1-4
程度のアルコキシ基が含まれる。
トキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカ
ルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボ
ニル、イソブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニ
ル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボ
ニル基などのアルコキシ部分がC1-10程度のアルコキシ
カルボニル基が含まれる。好ましいアルコキシカルボニ
ル基にはアルコキシ部分がC1-6 程度、特にC1-4 程度
のアルコキシカルボニル基が含まれる。
セチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレ
リル、イソバレリル、ピバロイル基などのC1-6 程度の
アシル基が例示できる。
なっていてもよい。また、前記一般式(1)において、
R1 およびR2 は互いに結合して、二重結合、または芳
香族性又は非芳香族性の環を形成してもよい。好ましい
芳香族性又は非芳香族性環は5〜12員環、特に6〜1
0員環程度であり、複素環又は縮合複素環であってもよ
いが、炭化水素環である場合が多い。このような環に
は、例えば、非芳香族性脂環族環(シクロヘキサン環な
どの置換基を有していてもよいシクロアルカン環、シク
ロヘキセン環などの置換基を有していてもよいシクロア
ルケン環など)、非芳香族性橋かけ環(5−ノルボルネ
ン環などの置換基を有していてもよい橋かけ式炭化水素
環など)、ベンゼン環、ナフタレン環などの置換基を有
していてもよい芳香族環が含まれる。前記環は、芳香族
環で構成される場合が多い。
れる化合物が含まれる。
アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキ
シル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、ニトロ
基、シアノ基、アミノ基、ハロゲン原子を示す。R1 、
R2 およびnは前記に同じ) 置換基R3 〜R6 において、アルキル基には、前記例示
のアルキル基と同様のアルキル基、特にC1-6 程度のア
ルキル基が含まれ、アルコキシ基には、前記と同様のア
ルコキシ基、特にC1-4 程度のアルコキシ基、アルコキ
シカルボニル基には、前記と同様のアルコキシカルボニ
ル基、特にアルコキシ部分がC1-4 程度アルコキシカル
ボニル基が含まれる。また、アシル基としては、前記と
同様のアシル基、特にC1-6 程度のアシル基が例示さ
れ、ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素原子が
例示できる。置換基R3 〜R6 は、通常、水素原子、C
1-4程度のアルキル基、カルボキシル基、ニトロ基、ハ
ロゲン原子である場合が多い。
又はヒドロキシル基を示し、nは、通常、1〜3程度、
好ましくは1又は2である。一般式(1)で表される化
合物はエポキシ化反応において一種又は二種以上使用で
きる。
に対応する酸無水物には、例えば、無水コハク酸、無水
マレイン酸などの飽和又は不飽和脂肪族ジカルボン酸無
水物、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フ
タル酸(1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水
物)、1,2,3,4−シクロヘキサンテトラカルボン
酸1,2−無水物などの飽和又は不飽和非芳香族性環状
多価カルボン酸無水物(脂環族多価カルボン酸無水
物)、無水ヘット酸、無水ハイミック酸などの橋かけ環
式多価カルボン酸無水物(脂環族多価カルボン酸無水
物)、無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸、テト
ラクロロ無水フタル酸、無水ニトロフタル酸、無水トリ
メリット酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸無水
物、無水ピロメリット酸、無水メリト酸、1,8;4,
5−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物などの芳香族
多価カルボン酸無水物が含まれる。好ましいイミド化合
物としては、例えば、N−ヒドロキシコハク酸イミド、
N−ヒドロキシマレイン酸イミド、N−ヒドロキシヘキ
サヒドロフタル酸イミド、N,N′−ジヒドロキシシク
ロヘキサンテトラカルボン酸イミド、N−ヒドロキシフ
タル酸イミド、N−ヒドロキシテトラブロモフタル酸イ
ミド、N−ヒドロキシテトラクロロフタル酸イミド、N
−ヒドロキシヘット酸イミド、N−ヒドロキシハイミッ
ク酸イミド、N−ヒドロキシトリメリット酸イミド、
N,N′−ジヒドロキシピロメリット酸イミド、N,
N′−ジヒドロキシナフタレンテトラカルボン酸イミド
などが挙げられる。特に好ましい化合物は、脂環族多価
カルボン酸無水物、なかでも芳香族多価カルボン酸無水
物から誘導されるN−ヒドロキシイミド化合物、例え
ば、N−ヒドロキシフタル酸イミドなどが含まれる。
応、例えば、対応する酸無水物とヒドロキシルアミンN
H2 OHとを反応させて酸無水物基を開環した後、閉環
してイミド化することにより調製できる。
るイミド化合物と助触媒とで構成してもよい。助触媒に
は、金属化合物、例えば、周期表2族元素(マグネシウ
ム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなど)、遷
移元素、周期表13族元素(ホウ素B、アルミニウムA
lなど)を含む化合物が含まれる。助触媒は、一種又は
二種以上組合わせて使用できる。
期表3族元素(例えば、スカンジウムSc、イットリウ
ムYの外、ランタンLa,セリウムCe、サマリウムS
mなどのランタノイド元素、アクチノイドAcなどのア
クチノイド元素)、4族元素(チタンTi、ジルコニウ
ムZr、ハフニウムHfなど)、5族元素(バナジウム
V、ニオブNb、タンタルTaなど)、6族元素(クロ
ムCr、モリブデンMo、タングステンWなど)、7族
元素(マンガンMn、テクネチウムTc、レニウムRe
など)、8族元素(鉄Fe、ルテニウムRu、オスミウ
ムOs)、9族元素(コバルトCo、ロジウムRh、イ
リジウムIr)、10族元素(ニッケルNi、パラジウ
ムPd、白金Ptなど)、11族元素(銅Cu、銀A
g,金Auなど)、12族元素(亜鉛Zn、カドミウム
Cdなど)などが挙げられる。
金属の元素(例えば、Ceなどのランタノイド元素、ア
クチノイド元素などの周期表3族元素、Ti、Zr、H
fなどの4族元素、V、Nb,Taなどの5族元素、C
r、Mo、Wなどの6族元素、Mn、Tc、Reなどの
7族元素、Fe、Ru、Osなどの8族元素、Cuなど
の11族元素)、Bなどの13族元素が含まれる。中で
も、周期表4族元素、5族元素、6族元素、7族元素及
び8族元素などが好ましい。助触媒を構成する金属元素
の酸化数は、特に制限されず、元素の種類に応じて、例
えば、0、+2、+3、+4、+5、+6などであって
もよい。
てもよいが、通常、前記元素を含む金属酸化物(複酸化
物、酸素酸又はその塩も含む)、有機酸塩、無機酸塩、
ハロゲン化物、前記金属元素を含む配位化合物(錯体)
やポリ酸(ヘテロポリ酸やイソポリ酸)又はその塩など
である場合が多い。
ウ素(例えば、ボラン、ジボラン、テトラボラン、ペン
タボラン、デカボランなど)、ホウ酸(オルトホウ酸、
メタホウ酸、四ホウ酸など)、ホウ酸塩(例えば、ホウ
酸ニッケル、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸マンガンな
ど)、B2 O3 などのホウ素酸化物、ボラザン、ボラゼ
ン、ボラジン、ホウ素アミド、ホウ素イミドなどの窒素
化合物、BF3 、BCl 3 、テトラフルオロホウ酸塩な
どのハロゲン化物、ホウ酸エステル(例えば、ホウ酸メ
チル、ホウ酸フェニルなど)などが挙げられる。好まし
いホウ素化合物には、水素化ホウ素、オルトホウ酸など
のホウ酸又はその塩など、特にホウ酸が含まれる。
MnO(OH)、Fe(OH)2 、Fe(OH)3 など
が含まれる。金属酸化物には、例えば、TiO2 、Zr
O2、V2 O3 、V2 O5 、CrO、Cr2 O3 、Mo
O3 、W2 O3 、MnO、Mn3 O4 、Mn2 O3 、M
nO2 、Mn2 O7 、FeO、Fe2 O3 、Fe
3 O 4 、RuO2 、RuO4 などが含まれる。複酸化物
または酸素酸(又はその塩)としては、例えば、MnA
l2 O4 、MnTiO3 、LaMnO3 、K2 Mn2O
5 、CaO・xMnO2 (x=0.5,1,2,3,
5);マンガン酸又はその塩[例えば、Na3 Mn
O4 、Ba3 (MnO4 )2 などのマンガン(V) 酸塩、
K2 MnO4 、Na2 MnO4 、BaMnO4 などのマ
ンガン(VI)酸塩、KMnO4 、NaMnO4 、LiMn
O4 、NH4 MnO4 、CsMnO4 、AgMnO4 、
Ca(MnO4 )2 、Zn(MnO4 )2 、Ba(Mn
O4 )2 、Mg(MnO4 )2 、Cd(MnO4 )2 な
どの過マンガン酸塩];バナジン酸、ニオブ酸、タンタ
ル酸、モリブデン酸、タングステン酸又はこれらの酸素
酸の塩などが含まれる。
ン、プロピオン酸マンガン、ナフテン酸マンガン、ステ
アリン酸マンガンなどのC2-20脂肪酸(又は脂環式カル
ボン酸)塩、チオシアン酸マンガンや対応するTi塩、
Zr塩、V塩、Cr塩、Mo塩、Fe塩、Ru塩などが
例示され、無機酸塩としては、例えば、硝酸鉄、硝酸マ
ンガンなどの硝酸塩やこれらに対応する硫酸塩、リン酸
塩および炭酸塩(例えば、硫酸鉄、硫酸マンガン、リン
酸鉄、リン酸マンガン、炭酸鉄、炭酸マンガン、過塩素
酸鉄など)が挙げられる。また、ハロゲン化物として
は、例えば、TiCl2 、ZrCl2 、ZrOCl2 、
VCl3 、VOCl2 、MnCl2 、MnCl3 、Fe
Cl2 、FeCl3 、RuCl3 などの塩化物や、これ
らに対応するフッ化物、臭素化物やヨウ化物(例えば、
MnF2 、MnBr2 、MnF3 、FeF2 、Fe
F3 、FeBr2 、FeBr3 、FeI2 、CuBr、
CuBr2など)などのハロゲン化物、M1 MnC
l3 、M1 2MnCl4 、M1 2MnCl5 、M1 2MnCl
6 (M1 は一価金属を示す)などの複ハロゲン化物など
が挙げられる。
ドロキソ)、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキ
シ基などのアルコキシ基、アセチル(OAc)、プロピ
オニルなどのアシル基、メトキシカルボニル(アセタ
ト)、エトキシカルボニルなどのアルコキシカルボニル
基、アセチルアセトナト(AA)、シクロペンタジエニ
ル基、塩素、臭素などのハロゲン原子、CO、CN、酸
素原子、H2 O(アコ)、ホスフィン(例えば、トリフ
ェニルホスフィンなどのトリアリールホスフィン)など
のリン化合物、NH3 (アンミン)、NO、NO2 (ニ
トロ)、NO3 (ニトラト)、エチレンジアミン、ジエ
チレントリアミン、ピリジン、フェナントロリンなどの
窒素含有化合物などが挙げられる。錯体又は錯塩におい
て、同種又は異種の配位子は一種又は二種以上配位して
いてもよい。好ましい配位子には、例えば、OH、アル
コキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アセチ
ルアセトナト、ハロゲン原子、CO、CN、H2 O(ア
コ)、トリフェニルホスフィンなどのリン化合物や、N
H3 、NO2 、NO3 を含めて窒素含有化合物が含まれ
る。
元素を含む錯体が含まれる。遷移金属元素と配位子は適
当に組合わせて錯体を構成することができ、例えば、ア
セチルアセトナト錯体(例えば、Ce、Sm、Ti、Z
r、V、Cr、Mo、Mn、Fe、Ru、Cu、Znな
どのアセチルアセトナト錯体や、チタニルアセチルアセ
トナト錯体TiO(AA)2 、ジルコニルアセチルアセ
トナト錯体ZrO(AA)2 、バナジルアセチルアセト
ナト錯体VO(AA)2 など 、カルボニル錯体やシク
ロペンタジエニル錯体(例えば、トリカルボニルシクロ
ペンタジエニルマンガン(I)、ビスシクロペンタジエ
ニルマンガン(II)、ビスシクロペンタジエニル鉄(I
I)、Fe(CO)5 、Fe2 (CO)9 、Fe3 (C
O)12など)、ニトロシル化合物(例えば、Fe(N
O)4 、Fe(CO)2 (NO)2 など)、チオシアナ
ト錯体(例えば、コバルトチオシアナト、マンガンチオ
シアナト、鉄チオシアナトなど)、アセチル錯体(例え
ば、酢酸コバルト、酢酸マンガン、酢酸鉄、酢酸銅、酢
酸ジルコニルZrO(OAc)2 、酢酸チタニルTiO
(OAc)2 、酢酸バナジルVO(OAc)2 など)な
どであってもよい。
素、例えば、V(バナジン酸)、Mo(モリブデン酸)
およびW(タングステン酸)の少なくとも一種である場
合が多く、中心原子は特に制限されず、例えば、Be、
B、Al、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Th、N、
P、As、Sb、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、
S、Se、Te、Mn、I、Fe、Co、Ni、Rh、
Os、Ir、Pt、Cuなどであってもよい。ヘテロポ
リ酸の具体例としては、例えば、コバルトモリブデン
酸、コバルトタングステン酸、モリブデンタングステン
酸、マンガンモリブデン酸、マンガンタングステン酸、
マンガンモリブデンタングステン酸、バナドモリブドリ
ン酸、マンガンバナジウムモリブデン酸、マンガンバナ
ドモリブドリン酸、バナジウムモリブデン酸、バナジウ
ムタングステン酸、ケイモリブデン酸、ケイタングステ
ン酸、リンモリブデン酸、リンタングステン酸、リンバ
ナドモリブデン酸、リンバナドタングステン酸などが挙
げられる。
はこのイミド化合物および前記助触媒で構成される触媒
は、均一系であってもよく、不均一系であってもよい。
また、触媒は、担体に触媒成分が担持された固体触媒で
あってもよい。担体としては、活性炭、ゼオライト、シ
リカ、シリカ−アルミナ、ベントナイトなどの多孔質担
体を用いる場合が多い。固体触媒における触媒成分の担
持量は、担体100重量部に対して、前記式(1)で表
されるイミド化合物0.1〜50重量部、好ましくは
0.5〜30重量部、さらに好ましくは1〜20重量部
程度である。また、助触媒の担持量は、担体100重量
部に対して、0.1〜30重量部、好ましくは0.5〜
25重量部、さらに好ましくは1〜20重量部程度であ
る。
の使用量は、広い範囲で選択でき、例えば、基質1モル
に対して0.001モル(0.1モル%)〜1モル(1
00モル%)、好ましくは0.001モル(0.1モル
%)〜0.5モル(50モル%)、さらに好ましくは
0.01〜0.30モル程度であり、0.01〜0.2
5モル程度である場合が多い。また、助触媒(共酸化
剤)の使用量も、反応性および選択率を低下させない範
囲で適当に選択でき、例えば、基質1モルに対して0.
00001モル(0.001モル%)〜1モル(100
モル%)、好ましくは0.00005〜0.7モル、さ
らに好ましくは0.0001〜0.5モル程度であり、
0.0002〜0.1モル(例えば、0.0002〜
0.01モル)程度である場合が多い。なお、助触媒の
量が増加するにつれて、イミド化合物の活性が低下する
場合がある。そのため、酸化触媒系の高い活性を維持す
るためには、助触媒の割合は、イミド化合物1モルに対
して、有効量以上であって、0.1モル以下(例えば、
0.001〜0.1モル、好ましくは0.005〜0.
08モル、さらに好ましくは0.007〜0.07モル
程度)であるのが好ましい。
用する場合、基質100重量部に対して0.1〜25重
量部、好ましくは0.5〜10重量部、さらに好ましく
は1〜5重量部程度である。このような酸化触媒を利用
すると、酸化活性が高く、穏和な条件であっても、非芳
香族性エチレン結合のエポキシ化反応を触媒的に促進で
き、対応するエポキシ化合物を収率よく生成させること
ができる。特に、前記イミド化合物と、周期表4族元
素、5族元素、6族元素、7族元素または8族元素を含
む金属化合物とを組合わせて用いると、高い選択率でエ
ポキシ化合物を得ることができる。特に、基質として、
エチレン結合の隣接する部位に炭素−水素結合を有する
化合物を用いると、対応する2,3−エポキシアルコー
ルを高い収率で生成できる。
結合を有する化合物には、(A)エチレン結合を有する
鎖状炭化水素、及び(B)シクロアルケン環を有する化
合物が含まれ、分子中に複数の非芳香族性エチレン結合
を有していてもよい。
としては、直鎖状または分枝鎖状炭化水素、例えば、エ
テン、プロペン、1−ブテン、2−ブテン、1−ペンテ
ン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、2,
3−ジメチル−2−ブテン、3−ヘキセン、1−ヘプテ
ン、2−ヘプテン、1−オクテン、2−オクテン、3−
オクテン、2−メチル−2−ブテン、1−ノネン、2−
ノネン、デセン、ウンデセン、ドデセン、テトラデセ
ン、ヘキサデセン、オクタデセンなどのアルケン;例え
ば、ブタジエン、イソプレン、1,5−ヘキサンジエ
ン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、
2,6−オクタジエン、デカジエン、ウンデカジエン、
ドデカジエンなどのアルカジエン;例えば、ウンデカト
リエン、ドデカトリエンなどのアルカトリエンなどが挙
げられる。これらの鎖状炭化水素は、例えば、ヒドロキ
シル基、メルカプト基、カルボキシル基、置換オキシ基
(アルコキシ基、アリールオキシ基など)、置換チオ基
(アルキルチオ基、アリールチオ基など)、置換オキシ
カルボニル基(アルコキシカルボニル基、アリールオキ
シカルボニル基など)、オキソ基、カルバモイル基、置
換カルバモイル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、置
換アミノ基、スルホ基、芳香族炭化水素基、複素環基、
ハロゲン原子などの置換基を有していてもよい。鎖状炭
化水素(A)の炭素数は、例えば2〜20程度、好まし
くは2〜12程度である。
しては、例えば、シクロプロペン、シクロブテン、シク
ロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロ
オクテン、シクロノネン、シクロデセン、シクロウンデ
セン、シクロドデセンなどのシクロアルケン;例えば、
シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、
1,4−シクロヘキサジエン、1,3−シクロヘプタジ
エン、1,4−シクロヘプタジエン、1,5−シクロオ
クタジエン、シクロデカジエン、シクロドデカジエンな
どのシクロアルカジエン;例えば、シクロオクタトリエ
ンなどのシクロアルカトリエン;例えば、シクロオクタ
テトラエンなどのシクロアルカテトラエンなどが挙げら
れる。これらの化合物は、シクロアルケン環に、例え
ば、アルキル基(例えば、C1-4アルキル基など)、ヒ
ドロキシル基、メルカプト基、ヒドロキシアルキル基、
カルボキシル基、置換オキシ基(アルコキシ基、アリー
ルオキシ基など)、置換オキシカルボニル基(アルコキ
シカルボニル基、アリールオキシカルボニル基など)、
置換チオ基(アルキルチオ基、アリールチオ基など)、
オキソ基、カルバモイル基、置換カルバモイル基、シア
ノ基、アミノ基、置換アミノ基、ニトロ基、スルホ基、
芳香族炭化水素基、複素環基、ハロゲン原子などの置換
基を有していてもよい。好ましい化合物(B)には、3
〜30員環(例えば、3〜20員環)、好ましくは3〜
16員環、特に5〜12員環(例えば、5〜10員環)
を有する化合物が含まれる。
化合物を本発明の方法により酸化すると、温和な条件で
あっても、エチレン結合がエポキシ化されると共に、エ
チレン結合の隣接部位に炭素−水素結合を有する化合物
では、前記エチレン結合の隣接部位の炭素原子にヒドロ
キシル基が導入され、対応するエポキシド及び/又は
2,3−エポキシアルコールを効率よく生成できる。特
に、シクロアルケン環を有する化合物を用いると、2,
3−エポキシアルコールを容易に生成できる。
合を有する化合物のエポキシ化に利用される酸素は、活
性酸素であってもよいが、分子状酸素を利用するのが経
済的に有利である。分子状酸素は特に制限されず、純粋
な酸素を用いてもよく、窒素、ヘリウム、アルゴン、二
酸化炭素などの不活性ガスで希釈した酸素を使用しても
よい。操作性及び安全性のみならず経済性などの点か
ら、空気を使用するのが好ましい。酸素の使用量は、基
質の種類に応じて選択でき、通常、基質1モルに対し
て、0.5モル以上(例えば、1モル以上)、好ましく
は1〜100モル、さらに好ましくは2〜50モル程度
である。基質に対して過剰モルの酸素を使用する場合が
多く、特に空気や酸素などの分子状酸素を含有する雰囲
気下で反応させるのが有利である。
機溶媒中で行なわれる。有機溶媒としては、例えば、酢
酸、プロピオン酸などの有機酸、アセトニトリル、プロ
ピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類、ホル
ムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド(DM
F)、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ヘキサ
ン、オクタンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼンなどの芳
香族炭化水素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロ
ロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼンなどのハロゲン
化炭化水素、ニトロベンゼン、ニトロメタン、ニトロエ
タンなどのニトロ化合物、酢酸エチル、酢酸ブチルなど
のエステル類、又はこれらの混合溶媒など挙げられる。
なお、過剰量の基質を用いることにより、基質を反応溶
媒として利用してもよい。溶媒としては、酢酸などの有
機酸、アセトニトリルなどのニトリル類、ジクロロエタ
ンなどのハロゲン化炭化水素を用いる場合が多い。
ても円滑にエポキシ化反応が進行するという特色があ
る。反応温度は、基質の種類などに応じて適当に選択で
き、例えば、0〜300℃、好ましくは30〜250
℃、さらに好ましくは40〜200℃程度であり、通
常、50〜150℃程度(例えば50〜90℃程度)で
反応する場合が多い。また、反応は、常圧または加圧下
で行なうことができ、加圧下で反応させる場合には、通
常、1〜100atm(例えば、1.5〜80at
m)、好ましくは2〜70atm、さらに好ましくは5
〜50atm程度である場合が多い。反応時間は、反応
温度及び圧力に応じて、例えば、30分〜48時間、好
ましくは1〜36時間、さらに好ましくは2〜24時間
程度の範囲から適当に選択できる。なお、基質の種類、
触媒や助触媒の種類などに応じ、反応温度、反応時間を
コントロールすることにより、副生成物(例えばケトン
類など)の生成を抑制し、エポキシ化合物を選択性よく
生成させることができる。反応は、前記触媒の存在下、
基質と酸素とを接触させればよく、分子状酸素の存在下
又は分子状酸素の流通下、回分式、半回分式、連続式な
どの慣用の方法により行なうことができる。反応終了
後、反応生成物は、慣用の方法、例えば、濾過、濃縮、
蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィー
などの分離手段や、これらを組合せた分離手段により、
容易に分離精製できる。
ケンなどの非芳香族性エチレン結合を有する化合物から
医薬、香料、染料、食品、有機合成中間体および高分子
樹脂原料の中間化合物として使用できるエポキシ化合物
を得ることができる。
で表されるイミド化合物又はこのイミド化合物と助触
媒とで構成された酸化触媒を用いるため、非芳香族性エ
チレン結合を有する化合物から、簡単な操作により、対
応するエポキシ化合物を収率よく生成させることができ
る。また、温和な条件下であっても、酸素により、エポ
キシ化合物を生産効率よく製造できる。
に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定
されるものではない。 実施例1 シクロヘキセン3ミリモル、シクロヘキセンに対して
1.25モル%のN−ヒドロキシフタルイミド、シクロ
ヘキセンに対して0.05モル%のバナジルアセチルア
セトナートVO(AA)2 、1,2−ジクロロエタン5
mlの混合物を、酸素雰囲気下、70℃で4時間攪拌し
た。反応液中の生成物をガスクロマトグラフィー分析に
より調べたところ、シクロヘキセンの転化率70%で、
2,3−エポキシシクロヘキサノール(選択率66%)
と、シクロヘキセンオキシド(選択率11%)とが得ら
れた。なお、上記化合物のほかに、2−シクロヘキセン
−1−オン(選択率15%)と、2−シクロヘキセン−
1−オール(選択率4%)とが生成していた。
5モル%用いる以外、実施例1と同様に反応させたとこ
ろ、シクロヘキセンの転化率95%で、2,3−エポキ
シシクロヘキサノール(選択率56%)と、シクロヘキ
センオキシド(選択率10%)とが得られた。なお、上
記化合物のほかに、2−シクロヘキセン−1−オン(選
択率21%)と、2−シクロヘキセン−1−オール(選
択率2%)とが生成していた。
10モル%、バナジルアセチルアセトナートVO(A
A)2 をシクロヘキセンに対して0.5モル%用い、2
5℃で18時間反応させた以外、実施例1と同様に反応
させたところ、シクロヘキセンの転化率71%で、2,
3−エポキシシクロヘキサノール(選択率48%)と、
シクロヘキセンオキシド(選択率15%)とが得られ
た。なお、上記化合物のほかに、2−シクロヘキセン−
1−オン(選択率15%)と、2−シクロヘキセン−1
−オール(選択率4%)とが生成していた。
て、マンガン(II)アセチルアセトナートMn(AA)
2 をシクロヘキセンに対して0.05モル%用いる以
外、実施例1と同様に反応させたところ、シクロヘキセ
ンの転化率67%で、2,3−エポキシシクロヘキサノ
ール(収率60%)が得られた。
て、マンガン(III)アセチルアセトナートMn(A
A)3 をシクロヘキセンに対して0.05モル%用いる
以外、実施例1と同様に反応させたところ、シクロヘキ
センの転化率66%で、2,3−エポキシシクロヘキサ
ノール(収率62%)が得られた。
て、モリブデン酸H2 MoO4 をシクロヘキセンに対し
て0.05モル%用いる以外、実施例1と同様に反応さ
せたところ、シクロヘキセンの転化率58%で、2,3
−エポキシシクロヘキサノール(収率52%)が得られ
た。
て、鉄アセチルアセトナートFe(AA)3 をシクロヘ
キセンに対して0.05モル%用いる以外、実施例1と
同様に反応させたところ、シクロヘキセンの転化率52
%で、2,3−エポキシシクロヘキサノール(収率50
%)が得られた。
て、酢酸マンガンMn(OAc)2 をシクロヘキセンに
対して0.05モル%用いる以外、実施例1と同様に反
応させたところ、シクロヘキセンの転化率71%で、
2,3−エポキシシクロヘキサノール(収率66%)が
得られた。
て、クロムアセチルアセトナートCr(AA)3 をシク
ロヘキセンに対して0.05モル%用いる以外、実施例
1と同様に反応させたところ、シクロヘキセンの転化率
74%で、2,3−1−シクロヘキサノール(収率71
%)が得られた。
て、酸化タングステンW 2 O3 をシクロヘキセンに対し
て0.05モル%用いる以外、実施例1と同様に反応さ
せたところ、シクロヘキセンの転化率51%で、2,3
−エポキシシクロヘキサノール(収率47%)が得られ
た。
ルアセチルアセトナートVO(AA)2 をシクロヘキセ
ンに対して0.5モル%用いる以外、実施例1と同様に
反応させたところ、シクロヘキセンの転化率は5%未満
であり、シクロヘキセンオキシド(選択率1%未満)が
僅かに生成していたに過ぎず、2,3−エポキシシクロ
ヘキサノールは全く生成していなかった。
Claims (6)
- 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1 及びR2 は、同一又は異なって、水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シクロア
ルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシ
ル基、アルコキシカルボニル基、アシル基を示し、R1
及びR2 は互いに結合して二重結合、または芳香族性又
は非芳香族性の環を形成してもよい。Xは酸素原子又は
ヒドロキシル基を示し、nは1〜3の整数を示す)で表
されるイミド化合物で構成された酸化触媒の存在下、非
芳香族性のエチレン結合を有する化合物と酸素とを接触
させて、対応するエポキシ化合物を生成させるエポキシ
化合物の製造方法。 - 【請求項2】 一般式(1)で表わされるイミド化合物
と助触媒とで構成された酸化触媒の存在下、非芳香族性
のエチレン結合を有する化合物と酸素とを接触させて、
対応するエポキシ化合物を生成させるエポキシ化合物の
製造方法。 - 【請求項3】 助触媒が、周期表4族元素、5族元素、
6族元素、7族元素または8族元素を含む金属化合物で
ある請求項2記載のエポキシ化合物の製造方法。 - 【請求項4】 非芳香族性のエチレン結合を有する化合
物が、エチレン結合を有する炭素数2〜20の鎖状炭化
水素または3〜30員のシクロアルケン環を有する化合
物である請求項1又は2記載のエポキシ化合物の製造方
法。 - 【請求項5】 エチレン結合の隣接する部位に炭素−水
素結合を有する化合物と酸素とを接触させて、対応する
2,3−エポキシアルコールを生成させる請求項1又は
2記載のエポキシ化合物の製造方法。 - 【請求項6】 非芳香族性のエチレン結合を有する化合
物と酸素とを接触させて対応するエポキシ化合物を生成
させるための触媒であって、一般式(1) 【化2】 (式中、R1 及びR2 は、同一又は異なって、水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シクロア
ルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシ
ル基、アルコキシカルボニル基、アシル基を示し、R1
及びR2 は互いに結合して二重結合、または芳香族性又
は非芳香族性の環を形成してもよい。Xは酸素原子又は
ヒドロキシル基を示し、nは1〜3の整数を示す)で表
されるイミド化合物で構成された酸化触媒。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21202097A JP4107696B2 (ja) | 1997-08-06 | 1997-08-06 | エポキシ化合物の製造方法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=16615553
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---|---|---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002040154A1 (fr) | 2000-11-15 | 2002-05-23 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | Catalyseurs comprenant des imides cycliques a substitution n et procedes pour la preparation de composes organiques avec lesdits catalyseurs |
JP2008179644A (ja) * | 2008-02-05 | 2008-08-07 | Daicel Chem Ind Ltd | エポキシ化合物の製造方法 |
CN112892529A (zh) * | 2019-12-04 | 2021-06-04 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种制环氧乙烷用银催化剂及其制备方法和应用 |
-
1997
- 1997-08-06 JP JP21202097A patent/JP4107696B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN112892529B (zh) * | 2019-12-04 | 2023-05-30 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种制环氧乙烷用银催化剂及其制备方法和应用 |
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