JPH1149686A - 青あざ用皮膚外用剤 - Google Patents

青あざ用皮膚外用剤

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JPH1149686A
JPH1149686A JP9220836A JP22083697A JPH1149686A JP H1149686 A JPH1149686 A JP H1149686A JP 9220836 A JP9220836 A JP 9220836A JP 22083697 A JP22083697 A JP 22083697A JP H1149686 A JPH1149686 A JP H1149686A
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plant
blue
blood circulation
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ingredient
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JP9220836A
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Inventor
Masahiro Nishikawa
昌弘 西川
Takako Ishimaru
貴子 石丸
Sonoko Miyamoto
園子 宮本
Hideaki Ozeki
秀明 大関
Akito Odaka
明人 小高
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 血行促進作用及び抗炎症作用を併せ持つ
植物由来成分を配合してなることを特徴とする青あざ用
皮膚外用剤。 【効果】 本発明の青あざ用皮膚外用剤は、優れた青あ
ざ消退効果を有する上、ヘパリン類含有製剤のような使
用制限もなく、且つ安全性,経済性,入手の利便性等に
も優れており、青あざの消退、治療用の皮膚外用剤とし
て有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた青あざ消退
効果を有するのみならず、安全性、使用性及び経済性等
にも優れる青あざ用皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
青あざの治療用製剤としては、ヘパリン類を有効成分と
して配合したヘパリン類含有製剤が知られている。しか
しながら、ヘパリン類含有製剤の場合、頻用したり、大
量使用した場合の副作用が懸念され、また、ヘパリン類
は血液凝固阻止作用を有するので外傷や出血を伴う青あ
ざには適用することができないという使用制限があり、
ヘパリン類含有製剤に代わる青あざの治療用製剤の開発
が要望されていた。更に、ヘパリン類は生体由来である
ので、その価格面、入手の利便性等についても改善が望
まれていた。
【0003】本発明は上記要望に応えるためになされた
ものであり、優れた青あざ消退効果を有する上、安全性
に優れ、且つヘパリン類含有製剤のような使用制限をな
くすことができ、更に経済性及び入手の利便性等につい
ても優れる青あざ用皮膚外用剤を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは上記目的を達成するため鋭意研究を行った結
果、青あざに対する有効成分としてヘパリン類よりも副
作用が少なく、且つ入手が容易で安価な植物由来成分の
中で血行促進作用等を有するものに着目するに至り、更
に鋭意検討したところ、青あざは、血行促進及び抗炎症
の2つの作用が組合わさることによって、初めて有効な
消退、治療効果が得られることを見出し、血行促進作用
のみならず抗炎症作用をも有する植物由来成分によっ
て、又は血行促進作用のみを有する植物由来成分と抗炎
症作用を有する植物由来成分、化合物等とを組み合わせ
て上記2つの作用を奏するようにすることによって、青
あざ消退効果が明確に発現されることを知見し、本発明
を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明者らは、青あざの治療促進・
改善を図るべく、その発症機序及び治療機序について詳
細に考察を行ったところ、以下のことが確認された。
【0006】つまり、青あざは、医学的には「外傷後の
血腫」であり、より詳しくは、外力によって皮膚又は皮
下組織にある毛細血管が破裂して組織細胞間に滲出した
血液成分(血漿、赤血球、血小板等)が滞留する組織障
害であり、その皮下出血の跡が外観上、青味がかった暗
赤色に映ることから「青あざ」と称されるものである。
また、この青あざは、上述した血管破断、組織細胞間へ
の血液成分滲出に伴って、必ず腫脹,疼痛,発赤,発熱
等を主徴とし、通常は組織機能障害作用を示す炎症が引
き起こされる。このような炎症は、組織損傷直後に始ま
り、初期数日間をピークに、以後、血管及び組織の修
復、滲出物排除と共に徐々に消失する。
【0007】以上の発症機序及び治療機序に基づいて、
本発明者らは、青あざの治療には、初期には腫脹,疼
痛,発赤,発熱等の炎症主徴の亢進を抗炎症作用によっ
て抑制すると共に、これらが抑制されている間に血管・
組織修復を自然治癒進行させ、続いて血行促進作用によ
る滲出物の積極的な排除をすることが有効であり、従っ
て青あざの治療効果に対しては血行促進(血流量増加)
のみでは初期段階での治癒効果が不十分であり、上述し
たように血行促進及び抗炎症の2つの作用により初めて
青あざの治療・解消が図られると結論するに至った。
【0008】従って、本発明は、血行促進作用及び抗炎
症作用を併せ持つ植物由来成分を配合してなることを特
徴とする青あざ用皮膚外用剤、及び血行促進作用を持つ
植物由来成分と抗炎症作用を持つ成分とを併用してなる
ことを特徴とする青あざ用皮膚外用剤を提供する。
【0009】以下、本発明についてより詳細に説明する
と、本発明の青あざ用皮膚外用剤は、血行促進作用及び
抗炎症作用を併せ持つ植物由来成分、又は血行促進作用
を持つ植物由来成分及び抗炎症作用を持つ成分を含有す
ることによって、血行促進及び抗炎症の2つの作用を合
わせ持つものである。ここで、本発明の植物由来成分の
形態は特に制限されるものではなく、例えば液状、ペー
スト状、固形物、乾燥物等を使用することができる。
【0010】本発明の血行促進作用及び抗炎症作用を併
せ持つ植物由来成分としては、特にその種類が制限され
るものではなく、例えばコレウス属から抽出される成
分、アルニカ属から抽出される成分、メリッサ属から抽
出される成分の他、これら以外の属に分類される植物か
ら抽出される成分等が好適に使用され、具体的には、コ
レウス属由来の成分として、コレウスエキス等、アルニ
カ属由来の成分として、アルニカチンキ等、メリッサ属
由来の成分として、メリッサ油等、その他の属由来の成
分として、ショウキョウエキス,センブリエキス,ケイ
ヒエキス,チョウジ油,スペアミント油,カルダモン
油,ユーカリ油,トウキエキス,シャクヤクエキス,キ
キョウエキス,オウゴンエキス等を挙げることができ、
これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使
用することができる。これらの中でも特にコレウスエキ
ス、アルニカチンキ、メリッサ油、ショウキョウエキ
ス、センブリエキス、ケイヒエキス、チョウジ油、スペ
アミント油、カルダモン油、ユーカリ油等が効果的であ
る。なお、本発明の場合、これらの植物由来成分を次に
詳述する血行促進作用を持つ植物由来成分又は抗炎症作
用を持つ成分として使用することもできる。
【0011】血行促進作用を有する植物由来成分として
は、上記抗炎症作用を併せ持つ植物由来成分の他、例え
ばサヤバナ等のコレウス属からの抽出物、ウサギギク等
のアルニカ属からの抽出物、セイヨウヤマハッカ等のメ
リッサ属からの抽出物、サンシチソウ,ローズマリー,
サンザシ,ラベンダー,ニンニク,トウガラシ,ベニバ
ナ,ウイキョウ,朝鮮ニンジン,チクセツニンジン,オ
ウレン,センキュウ,カミツレ,トウヤク,サンショ
ウ,ゴボウシ,クジン,イチョウ等のその他の属からの
抽出物を挙げることができ、これらは1種単独で又は2
種以上を適宜組み合わせて使用することができる。これ
らの中でも特にサンショウ、ゴボウシ、クジン等からの
抽出物が効果的である。
【0012】これらの血行促進作用を有する植物由来成
分と組み合わせて使用される抗炎症作用を持つ成分とし
ては、植物由来のものであっても、それ以外の例えば化
合物等であってもよく、植物由来成分としては、上記血
行促進作用を併せ持つものの他、例えばヤマモモ、セイ
ヨウトチノキ、シコン、ジオウ、オウバク、ボタンピ、
ソウジュツ、クスノキ、サイコ、ビワ、ケイガイ等から
の抽出物、化合物としては、例えばアズレン、プロキシ
カム、ブフェキサマク、ケトプロフェン、カンフル、グ
リチルレチン酸等を挙げることができ、これらは1種単
独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することがで
きる。これらの中でも副作用や安全性等を考慮すれば、
植物由来成分がより好適であり、特にセイヨウトチノ
キ、オウバク、ビワ、ヤマモモ、ジオウ、クスノキ、ボ
タンピ等からの抽出物が効果的である。
【0013】本発明の青あざ用皮膚外用剤における上記
各植物由来成分及び抗炎症作用を有する成分の配合量
は、いずれについても特に限定されるものではないが、
本発明の目的を考慮すれば、各成分が有する血行促進作
用、抗炎症作用を発現するのに十分な量であり、血行促
進作用及び抗炎症作用を併せ持つ植物由来成分は、上記
外用剤全体に対して0.001〜30%(重量%、以下
同様)、好ましくは0.005〜10%、より好ましく
は0.01〜5%とすると好適である。配合量が少なす
ぎると青あざ消退効果が十分に得られない場合があり、
多すぎると製剤化が困難となったり、不経済となる場合
がある。
【0014】血行促進作用を有する植物由来成分と抗炎
症作用を有する成分とを併用する場合、同様の理由によ
り、上記外用剤全体に対して、血行促進作用を有する植
物由来成分は0.001〜30%、好ましくは0.00
5〜10%、より好ましくは0.01〜5%とすると好
適であり、抗炎症作用を有する成分を0.001〜30
%、好ましくは0.005〜10%、より好ましくは
0.01〜5%とすると好適である。また、この場合、
血行促進作用を有する植物由来成分と抗炎症作用を有す
る成分との合計配合量が上記外用剤全体に対して、0.
001〜50%、好ましくは0.01〜20%、より好
ましくは0.01〜10%とすると好適であり、血行促
進作用を有する植物由来成分と抗炎症作用を有する成分
との配合割合が、血行促進作用を有する植物由来成分:
抗炎症作用を有する成分(重量比)=1:19〜19:
1、好ましくは1:9〜9:1、より好ましくは3:7
〜7:3とすると好適である。上記配合割合以外では、
青あざ消退効果が十分に得られない場合がある。
【0015】本発明の青あざ用皮膚外用剤には、本発明
の効果を妨げない限り、上記植物由来成分以外の血行促
進作用を有する化合物を配合することができ、このよう
な化合物として、例えばヘパリン類、酢酸トコフェロー
ル、ニコチン酸アミド、ミノキシジル、モノニトログア
ヤコール、パントテン酸等を挙げることができ、これら
は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて配合する
ことができ、その配合量は本発明の効果を妨げない範囲
で有効量とすることができる。
【0016】また、本発明の青あざ用皮膚外用剤には、
本発明の効果を妨げない限り、上記成分以外にも必要に
応じて通常の医薬品、医薬部外品、化粧料等に配合され
る界面活性剤、粘着剤、血行促進,抗炎症作用以外の作
用を有する薬効成分、保湿剤、香料、色素、顔料、架橋
剤、pH調整剤、柔軟剤、防腐剤、滑沢剤、溶剤等を適
宜配合することができる。具体的には、界面活性剤とし
て、例えばアルキルアリルポリエーテルアルコール,自
己乳化型モノステアリン酸グリセリン,ショ糖脂肪酸エ
ステル,ステアリルアルコール,セスキオレイン酸ソル
ビタンセタノール,ソルビタン脂肪酸エステル,ポリオ
キシエチレン硬化ヒマシ油20,ポリオキシエチレンス
テアリルエーテル,ポリオキシエチレン(105)ポリ
オキシプロピレン(5)グリコール,ポリオキシエチレ
ン(120)ポリオキシプロピレン(40)グリコー
ル,ポリソルベート,マクロゴール400,モノオレイ
ン酸ソルビタン,ラウロマクロゴール等、粘着剤とし
て、例えばアクリル酸・アクリル酸オクチルエステル共
重合体,アラビアゴム,アルギン酸ナトリウム,加水ラ
ノリン,カルボキシビニルポリマー,カルメロース,カ
ルメロースナトリウム,グリセリン,スチレン・イソプ
レン・スチレンブロック共重合体,ゼラチン,トラガン
ト,白色ワセリン,ヒドロキシプロピルセルロース,ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース2208,プロピレ
ングリコール,ポリアクリル酸,ポリアクリル酸ナトリ
ウム,ポリアクリル酸部分中和物,ポリビニルアルコー
ル(部分けん化物),メタアクリル酸・アクリル酸n−
ブチルコポリマー,メチルポリシロキサン,キサンタン
ガム,軽質無水ケイ酸,精製ラノリン,セタノール,デ
キストリン,パルミチン酸,ヒドロキシプロピルメチル
セルロース2910,ヒマシ油,ポリビニルピロリドン
K90,マクロゴール6000,メチルセルロース,流
動パラフィン等、血行促進,抗炎症作用以外の作用を有
する薬効成分として、例えば通常皮膚外用剤に配合され
る各種鎮痛剤,鎮痒剤,ビタミン類,殺菌剤等、保湿剤
として、例えばD−ソルビトール,尿素,グリセリン,
ヒアルロン酸塩,グリコール類,マクロゴール等、香料
として、例えばオレンジ油,カンフル,ハッカ,メント
ール,ゲラニオール,スペアミント,チェリーフレーバ
ー、レモンオイル,パインオイル,その他フルーツ油・
フレーバー,緑茶末,ベルガモット油,ローズ油等、色
素,顔料としては、青あざのマスキングとして効果的な
ものや嗜好性を向上させるものが好適であり、例えば黄
酸化鉄,黄色三二酸化鉄,酸化チタン,銅クロロフィリ
ンナトリウム,フェノールレッド,ベンガラ,メチレン
ブルー,リボフラビン,カロチン,その他の各種食用色
素,ファンデーション顔料等、架橋剤として、例えばケ
イ酸アルミン酸マグネシウム,水酸化アルミナマグネシ
ウム,メタケイ酸アルミン酸マグネシウム,合成ヒドロ
タルサイト,ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテー
ト,ケイ酸アルミニウム,酸化マグネシウム,カリミョ
ウバン,塩化カルシウム等、pH調整剤として、例えば
クエン酸,コハク酸,酢酸,酒石酸,ホウ酸,リン酸,
マレイン酸及びこれらの塩類,リン酸二水素塩,水酸化
物塩,トリアルキロールアミン等、柔軟剤、防腐剤とし
て、例えば安息香酸ナトリウム,塩化ベンザルコニウ
ム,塩化ベンゼトニウム,塩酸クロルヘキシジン,サリ
チル酸,ソルビン酸カリウム,チメロサール,チモー
ル,ホウ酸,パラオキシ安息香酸アルキル等、滑沢剤と
して、例えばカルナウバロウ,含水二酸化ケイ素,ショ
糖脂肪酸エステル,シリコーン樹脂,ステアリン酸マグ
ネシウム,セタール,タルク等、溶剤として、例えばエ
タノール,エーテル,オレイン酸などの高級脂肪酸,グ
リセリン,スクワラン,ワックス,酢酸エチル,精製
水,ヒマシ油,ヤシ油,パルミチン酸イソプロピル等を
挙げることができ、これらの配合量は本発明の効果を妨
げない範囲で常用量とすることができる。
【0017】本発明の青あざ用皮膚外用剤は、その剤型
が特に制限されるものではなく、例えばパック、クリー
ム、乳液、ファンデーション、パップ剤、エアゾール、
ローション、フィルム剤、シート剤等として調製するこ
とができ、これらの製剤に調製する際の調製方法も特に
制限されるものではなく、上記必須成分及びその他の任
意成分を適宜配合して、各剤型の常法により調製するこ
とができる。
【0018】本発明の青あざ用皮膚外用剤は、製剤物性
が特に制限されるものではなく、本発明の効果、各製剤
の通常の使用性、製剤の安全性,安定性を損なわない範
囲で適宜その物性を選定することができる。
【0019】本発明の青あざ用皮膚外用剤の使用量及び
用法は、特に制限されるものではなく、上記剤型等によ
って適宜選定することができ、例えば皮膚外用剤の剤型
が皮膚に塗布して使用するものであれば、該皮膚外用剤
を青あざの大きさに合わせて適宜量手指やカット綿等に
採って適用部位に1日1〜6回程度、青あざが消退する
まで繰り返し塗布する方法を挙げることができる。な
お、本発明の皮膚外用剤の用法は、上述したように特に
制限されるものではなく、各剤型の通常の用法で使用す
ることができるが、青あざを消退させるという本発明の
目的を考慮すれば、本発明の青あざ用皮膚外用剤を適用
部位にこすりつけたり、これを用いて適用部位にマッサ
ージを施したりすることは避けることが望ましい。
【0020】以上説明したように、本発明の青あざ用皮
膚外用剤によれば、その血行促進作用と抗炎症作用によ
って、優れた青あざ消退効果を呈する外用剤を得ること
ができるのみならず、外傷,出血を伴う青あざについて
も使用することができ、更に有効成分が植物由来成分で
あるか、植物由来成分を主体とするので、安全性に優
れ、且つヘパリン類のような生体由来成分に比べて入手
がし易く、安価である。
【0021】
【発明の効果】本発明の青あざ用皮膚外用剤は、優れた
青あざ消退効果を有する上、ヘパリン類含有製剤のよう
な使用制限もなく、且つ安全性,経済性,入手の利便性
等にも優れており、青あざの消退、治療用の皮膚外用剤
として有用である。
【0022】
【実施例】以下、実験例、実施例及び比較例を示し、本
発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制
限されるものではない。
【0023】[実験例]血行促進作用を有することが知
られている表1に記載した植物由来成分から抗炎症作用
を併せ持つ植物由来成分を確認するために下記カラゲニ
ン浮腫抑制試験を行って、抗炎症作用の有無を確認し
た。結果を表1に併記する。 <カラゲニン浮腫抑制試験>ラット(♂、4週令)を1
群8匹として検体(植物由来成分)処置群と検体無処置
群とに分けておき、検体処置群のラットに足浮腫を惹起
させる4時間前及び2時間前に後肢足踵(足浮腫を惹起
させる部位)に検体をそれぞれ0.1g塗布した。
【0024】次に、検体処置群、検体無処置群のラット
の後肢足踵皮下に1匹当たり0.1mlの1%カラゲニ
ン水溶液を投与して足浮腫を惹起させ、この直後に後肢
の足容積を測定し、その後、6時間後まで1時間毎に後
肢の足容積を測定すると共に、検体処置群は、起炎直後
より測定毎に検体を塗布した。
【0025】このように試験を行って、検体無処置群と
比較して明らかに足浮腫の抑制が認められた植物由来成
分を抗炎症作用を併せ持つものと判定した。
【0026】
【表1】
【0027】[実施例及び比較例]表2〜7に示す組成
となるようにパック剤を常法に従って調製して実施例1
〜26及び比較例1〜5の皮膚外用剤、表8〜13に示
す組成となるようにスプレーパック剤(エアゾール式コ
ーティング剤)を常法に従って調製して実施例27〜5
2及び比較例6〜10の皮膚外用剤を得た。
【0028】また、表14〜19に示す組成となるよう
にパップ剤(貼付剤)を常法に従って調製して実施例5
3〜77及び比較例11〜15の皮膚外用剤、表20〜
23に示す組成となるようにクリーム剤を常法に従って
調製して実施例78〜92及び比較例16〜20の皮膚
外用剤を得た。
【0029】更に、表24〜27に示す組成となるよう
にゲル剤を常法に従って調製して実施例93〜107及
び比較例21〜25の皮膚外用剤を得た。
【0030】なお、上記各表において%は重量%を意味
し、ヘパリン類似物質としては硫酸ムコ多糖類を使用し
た。
【0031】上記実施例及び比較例の皮膚外用剤につい
て、下記の青あざ消退効果の判定試験を行った。結果を
各表に併記する。なお、下記の色差測定、官能評価は、
直前に被験者の皮膚から皮膚外用剤を除去、或いは市販
の皮膚用洗浄剤にて水洗いをしてから行った。 <青あざ消退効果の判定試験>色差測定方法 実験製剤として実施例及び比較例の皮膚外用剤を使用し
た。被験者は、20〜30代の志願健常人(女性8人、
男性6人)を対象とした。青あざは、被験者に対して以
下のように人工的に作成した。
【0032】即ち、被験者の上腕内側の4〜8カ所に枝
付き三角フラスコ(φ1.5cm)を密着させ、フラス
コに接続したロータリー真空ポンプを作動させて150
torrで30秒間吸引して青あざ(紫斑)を作成した
(金井等の方法による)。
【0033】このように均一条件で青あざが作成された
被験者について、所定の各実験製剤を適量青あざ部位に
1日3回適用した者を処置群とし、何も塗布せずに放置
した者を無処置対照群とした。また、各被験者につい
て、青あざ作成直後から5日間毎日1回測色色差計によ
って青あざ部位の皮膚色を測定した。各測定時における
青あざ色差判定は、青あざ作成直後の色差ΔE値に対す
る各測定時の色差ΔE値の減少率によって判断した。判定基準 青あざ色差判定 青あざ作成直後のΔE値に対する各測
定時のΔE値の減少率 × 10.0%未満 △ 10.0%以上30.0%未満 〇 30.0%以上50.0%未満 ◎ 50.0%以上青あざ消退の官能評価 青あざ部位の色差判定と同時に、青あざの色調について
肉眼観察を行った。肉眼観察の判定基準は、重度の青あ
ざ(濃い紫色)を×、中等度の青あざ(薄い紫色)を
△、軽度の青あざ(薄い黄色)を〇、青あざの消退を◎
として4段階で評価を行った。
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】
【表5】
【0038】
【表6】
【0039】
【表7】
【0040】
【表8】
【0041】
【表9】
【0042】
【表10】
【0043】
【表11】
【0044】
【表12】
【0045】
【表13】
【0046】
【表14】
【0047】
【表15】
【0048】
【表16】
【0049】
【表17】
【0050】
【表18】
【0051】
【表19】
【0052】
【表20】
【0053】
【表21】
【0054】
【表22】
【0055】
【表23】
【0056】
【表24】
【0057】
【表25】
【0058】
【表26】
【0059】
【表27】
【0060】なお、青あざ消退効果の判定試験の色差測
定における処置群の各測定時の色差ΔE値の減少値につ
いて無処置対照群に対する分散分析解析を行ったとこ
ろ、実施例1〜107の皮膚外用剤を塗布した処置群は
いずれも危険率5%未満又は1%未満で有意差が認めら
れたの対して、比較例1〜25の皮膚外用剤を塗布した
処置群はいずれも危険率5%以上で有意差が認められな
かった。
【0061】上記結果及び表1〜27の結果によれば、
本発明の青あざ用皮膚外用剤、即ち、血行促進と抗炎症
の2つの作用を併せ持つ植物由来成分を配合した皮膚外
用剤及び血行促進作用を有する植物由来成分と抗炎症作
用を有する成分と併用した皮膚外用剤(実施例1〜10
7)は、優れた青あざ消退効果を有するのに対して、抗
炎症作用を有する成分が配合されない青あざ用皮膚外用
剤(比較例1〜25)は、いずれも本発明の青あざ用皮
膚外用剤に比べて青あざ消退効果に劣ることが認められ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大関 秀明 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 (72)発明者 小高 明人 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血行促進作用及び抗炎症作用を併せ持つ
    植物由来成分を配合してなることを特徴とする青あざ用
    皮膚外用剤。
  2. 【請求項2】 血行促進作用を持つ植物由来成分と抗炎
    症作用を持つ成分とを併用してなることを特徴とする青
    あざ用皮膚外用剤。
JP9220836A 1997-08-01 1997-08-01 青あざ用皮膚外用剤 Pending JPH1149686A (ja)

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JP9220836A JPH1149686A (ja) 1997-08-01 1997-08-01 青あざ用皮膚外用剤

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JP9220836A JPH1149686A (ja) 1997-08-01 1997-08-01 青あざ用皮膚外用剤

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US6193977B1 (en) 1999-03-18 2001-02-27 Medvill Co., Ltd. Pharmaceutical composition comprising an aqueous extract of a mixture of anemarrhena rhizoma and phellodedron bark for analgesic and anti-inflammation
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