JPH1148485A - 液体吐出方法、液体吐出ヘッド及び液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出方法、液体吐出ヘッド及び液体吐出装置

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JPH1148485A
JPH1148485A JP14765098A JP14765098A JPH1148485A JP H1148485 A JPH1148485 A JP H1148485A JP 14765098 A JP14765098 A JP 14765098A JP 14765098 A JP14765098 A JP 14765098A JP H1148485 A JPH1148485 A JP H1148485A
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liquid flow
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Satoshi Shimazu
聡 島津
Kazuaki Masuda
和明 益田
Masami Ikeda
雅実 池田
Hiroshi Sugitani
博志 杉谷
Toshio Kashino
俊雄 樫野
Hiroyuki Ishinaga
博之 石永
Masahiko Kubota
雅彦 久保田
Kiyomitsu Kudo
清光 工藤
Fumi Yoshihira
文 吉平
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Canon Inc
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吐出口からの液体の吐出量を増大させるとと
もに、リフィル速度を向上させること。 【解決手段】 気泡を発生させるための熱を発生させる
ために気泡発生領域7a,7b内に設けられた発熱体2
a,2bと、気泡発生領域7a,7bを具備する発泡液
流路4a、4bと、吐出液流路3と発泡液流路4a、4
bとを互いに常に実質的に分離する可動分離膜5a、5
bとからなる組を、吐出液流路3を挟んで互いに対向す
るように2組設け、気泡の発生に伴って2つの可動分離
膜5a、5bが互いに近付くように変位させ、それによ
り吐出液流路3内の液体を吐出口1から吐出する構成と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱エネルギー等に
よる気泡の発生によって、所望の液体を吐出する液体吐
出方法、液体吐出ヘッド及び液体吐出装置に関し、特
に、気泡の発生を利用して変位する可動分離膜を用いる
液体吐出方法、液体吐出ヘッド及び液体吐出装置に関す
る。
【0002】なお、本発明における「記録」とは、文字
や図形等のように意味を持つ画像を被記録媒体に対して
付与することだけでなく、パターン等のように意味を持
たない画像を付与することをも意味するものである。
【0003】
【従来の技術】熱等のエネルギーをインクに与えること
で、インクに急峻な体積変化(気泡の発生)を伴う状態
変化を生じさせ、この状態変化に基づく作用力によって
吐出口からインクを吐出し、これを被記録媒体上に付着
させて画像形成を行なうインクジェット記録方法、いわ
ゆるバブルジェット記録方法が従来から知られている。
このバブルジェット記録方法を用いる記録装置には、特
公昭61−59911号公報や特公昭61−59914
号公報に開示されているように、インクを吐出するため
の吐出口と、この吐出口に連通するインク流路と、イン
ク流路内に配されたインクを吐出するためのエネルギー
発生手段としての発熱体(電気熱変換体)とが一般的に
設けられている。
【0004】上記のような記録方法によれば、品位の高
い画像を高速、低騒音で記録することができるととも
に、この記録方法を行うヘッドではインクを吐出するた
めの吐出口を高密度に配置することができるため、小型
の装置で高解像度の記録画像、さらにカラー画像をも容
易に得ることができる等の多くの優れた点を有してい
る。このため、このバブルジェット記録方法は近年、プ
リンター、複写機、ファクシミリ等の多くのオフィス機
器に利用されており、さらに、捺染装置等の産業用シス
テムにまで利用されるようになってきている。
【0005】他方、従来のバブルジェット記録方法にお
いては、発熱体がインクに接した状態で加熱を繰り返す
ため、発熱体の表面にインクの焦げによる堆積物が発生
する場合があった。また、吐出すべき液体が熱によって
劣化しやすい液体の場合や十分に発泡が得られにくい液
体の場合においては、前述の発熱体による直接加熱気泡
形成では、良好な吐出が行われない場合もある。
【0006】これに対して、本願出願人は、特開昭55
−81172号公報に、発泡液と吐出液とを分離する可
撓性膜を介して、発泡液を熱エネルギーによって発泡さ
せて吐出液を吐出する方法を提案している。この方法に
おける可撓性膜と発泡液との構成は可撓性膜がノズルの
一部に設けられているものであるが、それに対して、ヘ
ッド全体を上下に分離する大きな膜を用いる構成が特開
昭59−26270号公報に開示されている。この大き
な膜は、液路を形成する2つの板材によって挟持される
ことによって2つの液路内の液体が互いに混合されない
ことを目的として設けられたものである。
【0007】他方、発泡液自体に特徴を持たせ、発泡特
性を考慮したものとして、吐出液よりも低沸点の液体を
用いる特開平5−229122号公報に開示されている
ものや、導電性を有する液体を発泡液として用いる特開
平4−329148号公報に開示されているものがあ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の分離膜を用いた液体吐出方式は、発泡液
と吐出液とを分離するだけの構成、あるいは、発泡液自
体の改良を行うだけのものであり、実用的な水準ではな
い。
【0009】本発明者達は、分離膜を用いた液滴吐出に
ついて吐出液滴を中心に検討したところ、熱エネルギー
による気泡形成がもたらす液体吐出は、分離膜の変化を
介在しているために効率が下がってしまい、結果的に実
用化されていないという結論に至った。
【0010】そこで、本発明者達は、分離膜の分離機能
による効果を生かしながら、液体吐出をより高い水準に
できる液体吐出方法及び装置を研究することに至った。
【0011】本発明は、この研究の中で生まれたもの
で、液滴吐出のために吐出効率を向上させることがで
き、吐出液滴の体積、あるいは、吐出速度を安定及び高
める画期的な液体吐出方法及び装置を提供するものであ
る。
【0012】本発明は、吐出口に連通する吐出液用の吐
出液流路と、発泡液を供給あるいは移動可能に備えると
ともに気泡発生領域を含む第1及び第2の発泡液流路
と、吐出液流路と第1及び第2の発泡液流路とを分離す
る可動分離膜とを備えた液体吐出ヘッドを用いて吐出液
流路における吐出液の流れ方向に関して吐出口よりも上
流側に可動分離膜の変位領域を有する液体吐出方法及び
装置において、吐出効率が向上できるものである。
【0013】特に、本発明者達は、気泡発生領域となる
空間を小空間とするような場合、すなわち、吐出口より
も吐出液の流れ方向に関して上流側に形成されている
が、気泡発生領域自体が発熱部と同等の幅、長さしか持
たず、気泡発生領域において気泡が発生した場合、可動
性膜はその気泡の発生によって、吐出液の吐出方向に関
して垂直方向のみに変位するため、十分な吐出速度を得
ることができず、効率的な吐出動作を行うことができな
いという問題があることも解明した。この場合における
原因が、閉鎖された小空間のみで、常に同じ発泡液が繰
り返し使用されるという点にも着眼し、本発明は、効率
的な吐出動作を実現させるものでもある。
【0014】本発明の第1の目的は、可動性膜により吐
出液と発泡液とを実質的に分離、より好ましくは完全に
分離する構成において、発泡の圧力によって生じた力で
可動性膜を変形させて吐出液に圧力を伝達する際に、圧
力が上流側に逃げるのを防止するだけでなく、圧力を吐
出口方向に導き、吐出効率を損なうことなく、液体の吐
出量を増大させるとともに、リフィル速度を向上させる
ことができる液体吐出方法、液体吐出ヘッド及び液体吐
出装置を提供することにある。
【0015】また、本発明の第2の目的は、吐出口から
の液滴の吐出状態の安定化を図ることができる液体吐出
方法、液体吐出ヘッド及び液体吐出装置を提供すること
にある。
【0016】また、本発明の第3の目的は、上述した構
成によって、発熱体上に堆積する堆積物の量を低減する
とともに、吐出液に対して熱的影響を与えず効率良く液
体を吐出することができる液体吐出方法、液体吐出ヘッ
ド及び液体吐出装置を提供することにある。
【0017】また、本発明の第4の目的は、吐出液の粘
度や材質組成にかかわらず、選択自由度が広い液体吐出
方法、液体吐出ヘッド及び液体吐出装置を提供すること
にある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、液体を吐出する吐出口に連通する吐出液流
路と、前記液体に気泡を発生させる気泡発生領域を具備
する発泡液流路とを互いに常に実質的に分離する可動分
離膜を、前記吐出液流路における液体の流れに関して前
記吐出口よりも上流側で変位せしめることにより液体を
吐出する液体吐出方法において、前記気泡発生領域と前
記発泡液流路と前記可動分離膜とからなる組を、前記可
動分離膜の可動領域の少なくとも一部が前記吐出液流路
を挟んで互いに対向するように2組設け、前記2つの可
動分離膜を互いに近付くように変位させることにより前
記液体を吐出することを特徴とする。
【0019】また、前記液体の流れ方向に関して前記2
つの可動分離膜のうち少なくとも1つの可動分離膜の下
流側部分が前記可動分離膜の上流側部分よりも相対的に
前記吐出口側へ大きく変位する工程を有することを特徴
とする。
【0020】また、前記工程における前記2つの可動分
離膜の最大変位部同士が近接対向することを特徴とす
る。
【0021】また、前記工程は、前記気泡の成長過程の
途中以降になされることを特徴とする。
【0022】また、前記工程は、前記気泡の成長過程の
実質的に初期以降に継続してなされることを特徴とす
る。
【0023】また、前記工程は、前記可動分離膜が初期
状態から変位する範囲が少なくとも前記下流側に徐々に
広がる期間を含むことを特徴とする。
【0024】また、前記工程は、前記2つの可動分離膜
のうち少なくとも1つの可動分離膜が変位する方向を規
制する方向規制手段によってなされることを特徴とす
る。
【0025】前記工程は、前記可動分離膜の形状が予め
規定されていることによってなされることを特徴とす
る。
【0026】また、前記工程は、前記発泡液流路内での
前記気泡の成長を規制することによってなされることを
特徴とする。
【0027】また、前記工程は、前記可動分離膜の可動
領域の中央部分に関して下流側部分を上流側部分よりも
相対的に大きく変位させることによってなされることを
特徴とする。
【0028】また、前記工程での前記可動分離膜は、前
記発泡液流路から前記吐出液流路に向かって鼻形状をな
していることを特徴とする。
【0029】また、前記可動分離膜は、初期状態にて前
記可動分離膜上の所定の点よりも上流側に位置していた
前記可動分離膜上の点が、前記工程にて前記所定の点よ
りも下流側に位置するように変位することを特徴とす
る。
【0030】また、前記2つの可動分離膜の変位領域同
士の間に、前記吐出液流路内の液体の流れが遅くなるよ
どみ部が発生することを特徴とする。
【0031】また、液体を吐出する吐出口に連通する吐
出液流路と、前記液体に気泡を発生させる気泡発生領域
を具備する発泡液流路と、前記気泡を発生させるための
熱を発生させるために前記気泡発生領域内に設けられた
発熱体と、前記吐出液流路と前記発泡液流路とを互いに
常に実質的に分離する可動分離膜とを少なくとも有し、
前記気泡の発生の圧力により前記可動分離膜が変位する
ことによって前記吐出口から前記液体を吐出する液体吐
出ヘッドにおいて、前記発熱体と前記発泡液流路と前記
可動分離膜とからなる組を、前記可動分離膜の可動領域
の少なくとも一部が前記吐出液流路を挟んで互いに対向
するように2組有することを特徴とする。
【0032】また、前記2つの可動分離膜を、前記吐出
液流路における液体の流れに関して前記吐出口よりも上
流側で変位せしめるとともに、前記液体の流れ方向に関
して前記2つの可動分離膜のうち少なくとも1つの可動
分離膜の下流側部分が前記可動分離膜の上流側部分より
も相対的に前記吐出口側へ大きく変位せしめる方向規制
手段を有することを特徴とする。
【0033】また、前記方向規制手段は前記可動分離膜
自体であり、該可動分離膜は、弾性を有することを特徴
とする。
【0034】また、前記方向規制手段は、前記可動分離
膜に隣接して配された可動部材であることを特徴とす
る。
【0035】また、前記可動部材は、前記気泡発生領域
と面する部分の上流側端部よりも下流側に自由端、該自
由端よりも上流側に支点をそれぞれ具備することを特徴
とする。
【0036】また、前記可動部材は、前記可動分離膜の
前記吐出液流路側に配されていることを特徴とする。
【0037】また、前記方向規制手段は、前記可動分離
膜の前記気泡発生領域に面する部分に、非発泡時に前記
発泡液流路側に突出し、発泡時に前記吐出液流路側に突
出するように配されたたるみ部であることを特徴とす
る。
【0038】また、前記たるみ部は、下流側における突
出高さが上流側における突出高さよりも高くなるように
形成されていることを特徴とする。
【0039】また、液体吐出装置であって、前記液体吐
出ヘッドと、該液体吐出ヘッドから液体を吐出させるた
めの駆動信号を供給する駆動信号供給手段とを有するこ
とを特徴とする。
【0040】また、液体吐出装置であって、前記液体吐
出ヘッドと、該液体吐出ヘッドから吐出された液体を受
ける被記録媒体を搬送する被記録媒体搬送手段とを有す
ることを特徴とする。
【0041】(作用)上記のように構成された本発明に
おいては、気泡を発生させるための熱を発生させるため
に気泡発生領域内に設けられた発熱体と、気泡発生領域
を具備する発泡液流路と、吐出液流路と発泡液流路とを
互いに常に実質的に分離する可動分離膜とからなる組
が、吐出液流路を挟んで互いに対向するように2組設け
られており、気泡の発生に伴って2つの可動分離膜が互
いに近付くように変位し、それにより吐出液流路内の液
体が吐出口から吐出される。
【0042】このように、2つの可動分離膜の変位によ
り吐出液流路内の液体が吐出口から吐出されるので、1
つの可動分離膜の変位による場合と比べて吐出量が増大
する。
【0043】また、気泡の最大膨張時には2つの可動分
離膜に挟まれた部分に、吐出液流路内の液体の流れに垂
直な成分を有する揚力が生じるので、可動分離膜が変位
前の元の位置に戻った際のリフィル速度が向上する。
【0044】また、可動分離膜が気泡の発生及び成長に
伴って吐出液流路側に変位する際、可動分離膜の下流側
部分が、該可動分離膜の上流側部分よりも大きく吐出液
流路側に変位するので、気泡の発生による圧力が吐出液
流路の吐出口側に導かれる。それにより、吐出液流路内
の液体が気泡の発生によって吐出口から効率良く吐出さ
れる。
【0045】また、可動分離膜の吐出液流路側に、気泡
発生領域と面する部分の上流側端部よりも下流側に自由
端、該自由端よりも上流側に支点をそれぞれ具備し、可
動分離膜に隣接して配された可動部材を設けた場合は、
気泡が消泡する際における可動分離膜の発泡液流路への
変位が抑制されるので、上流側への液の移動が抑制さ
れ、リフィル特性の向上やクロストークの低減が図られ
る。
【0046】また、非発泡時に発泡液流路側に突出し、
発泡時に吐出液流路側に突出するたるみ部を可動分離膜
に設けた場合は、気泡発生領域における気泡発生による
圧力がたるみ部によって吐出液流路の吐出口側に導か
れ、それにより、吐出液流路内の液体が気泡の発生によ
って吐出口から効率良く吐出される。
【0047】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
【0048】(第1の実施の形態)図1は、本発明の液
体吐出方法の第1の実施の形態を説明するための流路方
向の断面図である。
【0049】図1に示すように本形態においては、吐出
口1に直接連通した吐出液流路3内に、共通液室(不図
示)から供給される吐出用の液体が満たされており、ま
た、気泡発生領域7a,7bをそれぞれ有する第1及び
第2の発泡液流路4a,4bに、発熱体2a,2bによ
って熱エネルギーを与えられることにより発泡する発泡
用の液体が満たされている。なお、吐出液流路3は発泡
液流路4aと発泡液流路4bとに挟まれるように形成さ
れており、吐出液流路3と発泡液流路4a,4bとの間
には、吐出液流路3と発泡液流路4a,4bとをそれぞ
れ互いに分離する可動分離膜5a,5bが互いに対向す
るように設けられている。また、発熱体2aと発熱体2
bにおいても互いに対向するように設けられている。ま
た、可動分離膜5a,5bとオリフィスプレート9とは
互いに密着固定され、ここでもそれぞれの液流路内の液
体が混ざり合うことはない。
【0050】図1(a)に示す初期状態においては、吐
出液流路3内の液体が毛細管力によって吐出口1近傍ま
で引き込まれている。なお、本形態においては、吐出口
1が発熱体2a,2bの吐出液流路3への投影領域に対
し、吐出液流路3の液体流れ方向に関して下流側に位置
している。
【0051】この状態において、発熱体2a,2bに熱
エネルギーが与えられると、発熱体2a,2bが急速に
加熱され、気泡発生領域7a,7bの発泡用の液体に接
触する表面は発泡用の液体を加熱発泡させる(図1
(b))。この加熱発泡により生じる気泡6a,6b
は、米国特許第4,723,129号に記載されている
ような膜沸騰現象に基づく気泡であり、きわめて高い圧
力を伴って発生するものである。このときに発生する圧
力は、圧力波となって発泡液流路4a,4b内の発泡用
の液体を伝搬し、可動分離膜5a,5bに作用して、そ
れにより、可動分離膜5a,5bの気泡発生領域7a,
7bに面する部分がそれぞれ発熱体2a,2bから離れ
る方向、すなわち互いに近付く方向に変位して、吐出液
流路3内の液体の吐出が開始される。
【0052】発熱体2a,2bの表面全体に発生した気
泡6a,6bが急速に成長し、膜状態を経て膨張する
(図1(c))。発生初期のきわめて高い圧力による気
泡6a,6bの膨張は、可動分離膜5a,5bをさらに
変位せしめ、それにより、吐出口1からの吐出液流路3
内の液体の吐出が進む。
【0053】その後、さらに気泡6a,6bが成長する
と、可動分離膜5a,5bの変位が大きくなる(図1
(d))。なお、図1(d)に示す状態までは、可動分
離膜5a,5bは、可動分離膜5a,5bの発熱体2
a,2bに対向する領域の中央部5Cに対してその上流
側部5Aの変位と下流側部5Bの変位とがほぼ等しくな
るように伸長し続けている。
【0054】その後、さらに気泡6a,6bが成長する
と、気泡6a,6b及び変位を続ける可動分離膜5a,
5bの、それぞれ上流側部5Aよりも下流側部5Bが相
対的に大きく吐出口1側に変位し、その最大変位部同士
が近接対向し、それにより、吐出液流路3内の液体が、
吐出口1側に直接的に移動せしめられる(図1
(e))。
【0055】このように、液体を吐出口1側へ直接移動
させるように可動分離膜5a,5bが下流側の吐出方向
へ変位する工程を有することにより、より吐出効率が向
上するが、可動分離膜を対向して2つ設けることによ
り、可動分離膜5a,5bによる互いの作用が協調し合
い、さらに吐出効率が向上する。また、互いに対向して
配置された可動分離膜5a,5bが伸長することにより
吐出液流路3の流路幅が狭くなり、その状態で吐出液流
路3内の液体が吐出口1側に移動させられるため、上流
側へのエネルギーの損失が一層低減され、液体の吐出量
が増大する。また、上流側における可動分離膜5a,5
bの伸長が小さいため、相対的に上流側への液体の移動
が少なくなり、ノズル内、特に、可動分離膜5a,5b
の変位領域への液体のリフィル(上流側からの補充)に
有効に作用することになる。
【0056】その後、気泡6a,6bが消泡していくと
(図1(f))、それに伴って可動分離膜5a,5bの
変位量が小さくなっていき、それにより、吐出口1から
液体が吐出される(図1(g))。
【0057】さらに、気泡6a,6bの消泡に伴って可
動分離膜5a,5bの変位量が小さくなり(図1
(h))、気泡6a,6bが完全に消えると可動分離膜
5a,5bは変位前の元の位置に戻る(図1(i))。
【0058】ここで、図1(d)においては、可動分離
膜5aと可動分離膜5bとに挟まれた部分に、吐出液流
路3内の液体の流れの遅くなるよどみ部Yが発生するた
め、可動分離膜5a,5bに振動成分がある場合でも減
衰が促進され、吐出安定性が向上する。
【0059】(第2の実施の形態)図2は、本発明の液
体吐出方法の第2の実施の形態を説明するための流路方
向の断面図である。
【0060】図2に示すように本形態においては、吐出
口11に直接連通した吐出液流路13内に、共通液室
(不図示)から供給される吐出用の液体が満たされてお
り、また、気泡発生領域17a,17bをそれぞれ有す
る第1及び第2の発泡液流路14a,14bに、発熱体
12a,12bによって熱エネルギーを与えられること
により発泡する発泡用の液体が満たされている。なお、
吐出液流路13は発泡液流路14aと発泡液流路14b
とに挟まれるように形成されており、吐出液流路13と
発泡液流路14a,14bとの間には、吐出液流路13
と発泡液流路14a,14bとをそれぞれ互いに分離す
る可動分離膜15a,15bが互いに対向するように設
けられている。また、発熱体12aと発熱体12bにお
いても互いに対向するように設けられている。また、可
動分離膜15a,15bとオリフィスプレート19とは
互いに密着固定され、ここでもそれぞれの液流路内の液
体が混ざり合うことはない。
【0061】図2(a)に示す初期状態においては、吐
出液流路13内の液体が毛細管力によって吐出口11近
傍まで引き込まれている。なお、本形態においては、吐
出口11が発熱体12a,12bの吐出液流路13への
投影領域に対し、吐出液流路13の液体流れ方向に関し
て下流側に位置している。
【0062】この状態において、発熱体12a,12b
に熱エネルギーが与えられると、発熱体12a,12b
が急速に加熱され、気泡発生領域17a,17bの発泡
用の液体に接触する表面は発泡用の液体を加熱発泡させ
る(図2(b))。このとき発泡により発生する圧力
は、圧力波となって発泡液流路14a,14b内の発泡
用の液体を伝搬し、可動分離膜15a,15bに作用し
て、それにより、可動分離膜15a,15bの気泡発生
領域17a,17bに面する部分がそれぞれ発熱体12
a,12bから離れる方向、すなわち互いに近付く方向
に変位して、吐出液流路13内の液体の吐出が開始され
る。
【0063】発熱体12a,12bの表面全体に発生し
た気泡16a,16bが急速に成長し、膜状となる(図
2(c))。発生初期のきわめて高い圧力による気泡1
6a,16bの膨張は、可動分離膜15a,15bをさ
らに変位せしめ、それにより、吐出口11からの吐出液
流路13内の液体の吐出が進む。このとき、図2(c)
に示すように、可動分離膜15a,15bは、初期の段
階から可動領域のうち、上流側部15Aよりも下流側部
15Bが相対的に大きく変位している。それにより、吐
出液流路13内の液体が吐出口11へ初期から効率良く
移動せしめられる。
【0064】その後、さらに気泡16a,16bが成長
すると、図2(c)の状態に対して気泡16a,16b
の成長が促進されるため、それに伴って可動分離膜15
a,15bの変位が大きくなる(図2(d))。特に、
可動領域の下流側部15Bが上流側部15A及び中央部
15Cよりもさらに大きく吐出口側に変位することによ
り、吐出液流路13内の液体が吐出口11側に直接的に
加速して移動するとともに、上流側部15Aの変位が全
工程中で少ないため、上流側への液移動が少なくなる。
それにより、吐出効率、とりわけ吐出速度を向上させる
ことができるとともに、ノズル内、特に、可動分離膜1
5a,15bの変位領域への液体のリフィルに有効に作
用することになる。
【0065】その後、さらに気泡16a,16bが成長
すると、可動分離膜15a,15bの下流側部5B及び
中央部5Cがさらに吐出口11側に変位、伸長し、上述
した効果、すなわち、吐出効率及び吐出速度の向上が図
られる(図2(e))。特に、この場合の可動分離膜1
5a,15bの形状においては、断面形状から示される
ものだけではなく、液流路の幅方向の変位、伸長も大き
くなるため、吐出液流路13内の液体を吐出口11側に
移動させる作用領域が大きくなり、相乗的に吐出効率が
向上する。特に、このときの可動分離膜15a,15b
の変位形状を人間の鼻の形状に類似していることから鼻
形状と称する。なお、この鼻形状においては、図2
(e)に示すように、初期状態において上流側に位置し
ていたB点が初期状態において下流側に位置していたA
点よりも下流側に位置するような「S」字形状やこれら
のA,B点が同等の位置にあるような形状を含むものと
する。また、本実施例においては、可動分離膜15a,
15bが接する状態まで伸長しているが、この状態とな
ることでよりいっそう上述した効果が得られる。
【0066】その後、気泡16a,16bが消泡してい
くと(図2(f))、それに伴って可動分離膜15a,
15bの変位量が小さくなっていき、それにより、吐出
口11から液体が吐出される(図2(g))。
【0067】さらに、気泡16a,16bの消泡に伴っ
て可動分離膜15a,15bの変位量が小さくなり(図
2(h))、気泡16a,16bが完全に消えると可動
分離膜15a,15bは変位前の元の位置に戻る(図2
(i))。
【0068】(第3の実施の形態)図3は、本発明の液
体吐出方法の第3の実施の形態を説明するための流路方
向の断面図である。
【0069】図3に示すように本形態においては、吐出
口21に直接連通した吐出液流路23内に、共通液室
(不図示)から供給される吐出用の液体が満たされてお
り、また、気泡発生領域27a,27bをそれぞれ有す
る第1及び第2の発泡液流路24a,24bに、発熱体
22a,22bによって熱エネルギーを与えられること
により発泡する発泡用の液体が満たされている。なお、
吐出液流路23は発泡液流路24aと発泡液流路24b
とに挟まれるように形成されており、吐出液流路23と
発泡液流路24a,24bとの間には、吐出液流路23
と発泡液流路24a,24bとをそれぞれ互いに分離す
る可動分離膜25a,25bが互いに対向するように設
けられている。また、発熱体22aと発熱体22bにお
いても互いに対向するように設けられている。また、可
動分離膜25a,25bにおいては、発熱体22a,2
2bに対向する部分に下流側が大きくたるんだたるみ部
25c,25dがそれぞれ設けられており、可動分離膜
25a,25bとオリフィスプレート29とは互いに密
着固定されている。
【0070】図3(a)に示す初期状態においては、吐
出液流路23内の液体が毛細管力によって吐出口21近
傍まで引き込まれている。なお、本形態においては、吐
出口21が発熱体22a,22bの吐出液流路23への
投影領域に対し、吐出液流路23の液体流れ方向に関し
て下流側に位置している。また、たるみ部25c,25
dにおいては、発泡液流路24a,24b側にそれぞれ
突出するようにたるんでいる。
【0071】この状態において、発熱体22a,22b
に熱エネルギーが与えられると、発熱体22a,22b
が急速に加熱され、気泡発生領域27a,27bの発泡
用の液体に接触する表面は発泡用の液体を加熱発泡させ
る。このときに発泡により発生する圧力は、圧力波とな
って発泡液流路24a,24b内の発泡用の液体を伝搬
し、可動分離膜25a,25bに作用して、それによ
り、可動分離膜25a,25bのたるみ部25c,25
dがそれぞれ発熱体22a,22bから離れる方向、す
なわち互いに近付く方向に変位し、吐出液流路23側に
それぞれ突出して吐出液流路23内の液体の吐出が開始
される(図3(b))。
【0072】その後、さらに気泡26a,26bが成長
すると、図3(b)の状態に対して気泡26a,26b
の成長が促進されるため、それに伴って可動分離膜25
a,25bのたるみ部25c,25dの変位が大きくな
る(図3(c))。ここで、2つの可動分離膜25a,
25bが対向して設けられているので、気泡26a,2
6bにより発生する圧力の伝搬方向は吐出口21側に安
定した状態となる。
【0073】その後、気泡26a,26bが消泡してい
くと、それに伴って可動分離膜25a,25bのたるみ
部25c,25dの変位量が小さくなっていき、それに
より、吐出口21から液体が吐出される(図3
(d))。
【0074】さらに、気泡26a,26bが消泡してい
き、気泡26a,26bが完全に消えると、可動分離膜
25a,25bは、気泡26a,26bの収縮による負
圧と可動分離膜25a,25b自身のばね性による復元
力とによって変位前の元の状態に戻る(図3(e))。
【0075】本実施例の場合、たるみ部があるため、膜
の伸長に使用されるエネルギー分、より吐出効率が向上
する。
【0076】(第4の実施の形態)図4は、本発明の液
体吐出方法の第4の実施の形態を説明するための流路方
向の断面図である。
【0077】図4に示すように本形態においては、吐出
口31に直接連通した吐出液流路33内に、共通液室
(不図示)から供給される吐出用の液体が満たされてお
り、また、気泡発生領域37a,37bをそれぞれ有す
る第1及び第2の発泡液流路34a,34bに、発熱体
32a,32bによって熱エネルギーを与えられること
により発泡する発泡用の液体が満たされている。なお、
吐出液流路33は発泡液流路34aと発泡液流路34b
とに挟まれるように形成されており、吐出液流路33と
発泡液流路34a,34bとの間には、吐出液流路33
と発泡液流路34a,34bとをそれぞれ互いに分離す
る可動分離膜35a,35bが互いに対向するように設
けられている。また、発熱体32aと発熱体32bにお
いても互いに対向するように設けられている。また、可
動分離膜35a,35bの吐出液流路13側には、気泡
発生領域37a,37b上に自由端、それよりも上流側
に支点を有し、変位可能な方向規制手段としての可動部
材38a,38bが可動分離膜35a,35bにそれぞ
れ沿うように設けられており、可動分離膜35a,35
bとオリフィスプレート39とは互いに密着固定されて
いる。
【0078】図4(a)に示す初期状態においては、吐
出液流路33内の液体が毛細管力によって吐出口31近
傍まで引き込まれている。なお、本形態においては、吐
出口31が発熱体32a,32bの吐出液流路33への
投影領域に対し、吐出液流路33の液体流れ方向に関し
て下流側に位置している。
【0079】この状態において、発熱体32a,32b
に熱エネルギーが与えられると、発熱体32a,32b
が急速に加熱され、気泡発生領域37a,37bの発泡
用の液体に接触する表面は発泡用の液体を加熱発泡させ
る。このときに発泡により発生する圧力は、圧力波とな
って発泡液流路34a,34b内の発泡用の液体を伝搬
し、可動分離膜35a,35bに作用して、それによ
り、可動分離膜35a,35bがそれぞれ発熱体32
a,32bから離れる方向、すなわち互いに近付く方向
に変位して、吐出液流路33内の液体の吐出口31から
押し出されるが、その際、可動部材38a,38bによ
って可動分離膜35a,35bの変位が規制される(図
4(b))。ここで、可動部材38a,38bが、気泡
発生領域37a,37b上に自由端、それよりも上流側
に支点を有しているため、可動分離膜35a,35b
は、上流側よりも下流側の方が大きく変位する。
【0080】その後、気泡36a,36bが消泡してい
くと、それに伴って可動分離膜35a,35bの変位量
が小さくなっていき、それにより、吐出口31から液体
が吐出され、気泡36a,36bが完全に消えると、可
動分離膜35a,35bは、変位前の元の状態に戻る
(図4(c))。
【0081】なお、本形態においては、2つの可動分離
膜の双方に対して可動部材が設けられた例を説明した
が、2つの可動分離膜のうちの一方のみに対して可動部
材が設けられたものであってもよい。この場合には、2
つの可動分離膜の変位バランスの適正化を一層図ること
ができ、吐出方向をより安定させることができる。
【0082】また、可動部材により上流側への液体の移
動が抑制され、リフィル特性の向上やクロストークの低
減等が図られる。このような効果は、本形態において説
明したような可動部材と可動分離膜とからなる組が対向
して2組配設されている場合には一層有効である。
【0083】(第5の実施の形態)図5は、本発明の液
体吐出方法の第5の実施の形態を説明するための流路方
向の断面図である。
【0084】図5に示すように本形態においては、吐出
口41に直接連通した吐出液流路43内に、共通液室
(不図示)から供給される吐出用の液体が満たされてお
り、また、気泡発生領域47a,47bをそれぞれ有す
る第1及び第2の発泡液流路44a,44bに、発熱体
42a,42bによって熱エネルギーを与えられること
により発泡する発泡用の液体が満たされている。なお、
吐出液流路43は発泡液流路44aと発泡液流路44b
とに挟まれるように形成されており、吐出液流路43と
発泡液流路44a,44bとの間には、吐出液流路43
と発泡液流路44a,44bとをそれぞれ互いに分離す
る可動分離膜45a,45bが互いに対向するように設
けられている。また、発熱体42aは発熱体42bより
も下流側に設けられている。また、可動分離膜45a,
45bとオリフィスプレート49とは互いに密着固定さ
れている。
【0085】図5(a)に示す初期状態においては、吐
出液流路43内の液体が毛細管力によって吐出口41近
傍まで引き込まれている。なお、本形態においては、吐
出口41が発熱体42a,42bの吐出液流路43への
投影領域に対し、吐出液流路43の液体流れ方向に関し
て下流側に位置している。
【0086】この状態において、発熱体42a,42b
に熱エネルギーが与えられると、発熱体42a,42b
が急速に加熱され、気泡発生領域47a,47bの発泡
用の液体に接触する表面は発泡用の液体を加熱発泡させ
る(図5(b))。このとき発泡により発生する圧力
は、圧力波となって発泡液流路44a,44b内の発泡
用の液体を伝搬し、可動分離膜45a,45bに作用し
て、それにより、可動分離膜45a,45bの気泡発生
領域47a,47bに面する部分がそれぞれ発熱体42
a,42bから離れる方向に変位して、吐出液流路43
内の液体の吐出が開始される。
【0087】発熱体42a,42bの表面全体に発生し
た気泡46a,46bが急速に成長し、膜状となる(図
5(c))。発生初期のきわめて高い圧力による気泡4
6a,46bの膨張は、可動分離膜45a,45bをさ
らに変位せしめ、それにより、吐出口41からの吐出液
流路43内の液体の吐出が進む。
【0088】その後、さらに気泡46a,46bが成長
すると、可動分離膜45a,45bが互いに作用し合い
ながらさらに変位していく。それにより、吐出液流路4
3内の液体が吐出口41側へ直接的に移動せしめられる
(図5(d))。
【0089】このように、液体を吐出口41側へ直接移
動させるように可動分離膜45a,45bが下流側の吐
出方向へ変位する工程を有することにより、より吐出効
率が向上するが、可動分離膜を対向して2つ設けること
により、可動分離膜45a,45bによる互いの作用が
協調し合い、さらに吐出効率が向上する。
【0090】本形態においては、発熱体42aと発熱体
42bとをずらして配置しているため、可動分離膜45
a,45bが互いに沿うように変位し、それにより、流
路抵抗の大きな領域を長くとることができるため、相対
的に上流側への液体の移動が少なくなり、ノズル内、特
に、可動分離膜45a,45bの変位領域への液体のリ
フィルに有効に作用することになる。
【0091】その後、気泡46a,46bが消泡してい
くと、それに伴って可動分離膜45a,45bの変位量
が小さくなっていき、それにより、吐出口41から液体
が吐出される(図5(e))。
【0092】さらに、気泡46a,46bが消泡してい
き、気泡46a,46bが完全に消えると、可動分離膜
45a,45bは変位前の元の位置に戻る(図5
(f))。
【0093】なお、本形態においては、発熱体42aを
発熱体43bよりも下流側に配置したが、本発明はこれ
に限らず、発熱体42aと発熱体42bとをずらして配
置すれば上記同様の効果が得られる。
【0094】また、発熱体42a,42bにおける発泡
タイミングを互いにずらすことによっても、上流側への
エネルギーの損失の低減及びリフィル特性の向上等を図
ることができる。
【0095】以下に、発熱体における発泡タイミングを
互いにずらした実施の形態について説明する。
【0096】(第6の実施の形態)図6は、本発明の液
体吐出方法の第6の実施の形態を説明するための流路方
向の断面図である。また、図7は、図6に示した液体吐
出方法における可動分離膜の変位のタイミングを示す図
であり、(a)は可動分離膜55bの変位のタイミング
を示す図、(b)は可動分離膜55aの変位のタイミン
グを示す図である。
【0097】図6に示すように本形態においては、吐出
口51に直接連通した吐出液流路53内に、共通液室
(不図示)から供給される吐出用の液体が満たされてお
り、また、気泡発生領域57a,57bをそれぞれ有す
る第1及び第2の発泡液流路54a,54bに、発熱体
52a,52bによって熱エネルギーを与えられること
により発泡する発泡用の液体が満たされている。なお、
吐出液流路53は発泡液流路54aと発泡液流路54b
とに挟まれるように形成されており、吐出液流路53と
発泡液流路54a,54bとの間には、吐出液流路53
と発泡液流路54a,54bとをそれぞれ互いに分離す
る可動分離膜55a,55bが、その変位領域の少なく
とも一部が互いに対向するように設けられている。ま
た、発熱体52aは発熱体52bよりも下流側に設けら
れており、図7に示すように、発泡のための熱エネルギ
ーが発熱体52bにまず与えられ、その後わずかに遅れ
て発熱体52aに熱エネルギーが与えられるようになっ
ている。また、可動分離膜55a,55bとオリフィス
プレート59とは互いに密着固定されている。
【0098】図6(a)に示す初期状態においては、吐
出液流路53内の液体が毛細管力によって吐出口51近
傍まで引き込まれている。なお、本形態においては、吐
出口51が発熱体52a,52bの吐出液流路53への
投影領域に対し、吐出液流路53の液体流れ方向に関し
て下流側に位置している。
【0099】この状態において、発熱体52a,52b
に熱エネルギーが与えられると、発熱体52a,52b
が急速に加熱され、気泡発生領域57a,57bの発泡
用の液体に接触する表面は発泡用の液体を加熱発泡させ
るが、ここで、本形態においては、発泡のための熱エネ
ルギーが発熱体52bにまず与えられ、その後わずかに
遅れて発熱体52aに熱エネルギーが与えられるように
なっているため、まず、発熱体52b上の気泡発生領域
57bにおいて気泡46bが発生して、可動分離膜55
bが吐出液流路53側に変位し、その後、発熱体52a
上の気泡発生領域57aにおいて気泡56aが発生し
て、可動分離膜55aが吐出液流路53側に変位する
(図6(b))。これにより、吐出液流路53内の液体
の上流側への移動が減少し、吐出効率が向上する。
【0100】可動分離膜55aが吐出口液流路53側に
変位し、最も伸長したとき、可動分離膜55bはすでに
収縮を開始しているため、吐出口51側からよりも上流
側から液体が引き込まれ、リフィル向上に有効となる
(図6(c))。
【0101】その後、気泡56a,56bが消泡してい
くと、それに伴って可動分離膜55a,55bの変位量
が小さくなっていき、それにより、吐出口51から液体
が吐出される(図6(d))。
【0102】なお、吐出液流路における液体の流れ方向
に関して可動分離膜の下流側部分が上流側部分よりも相
対的に吐出口側へ大きく変位する形態は、本発明の好ま
しい形態の1つであるが、本発明は当該形態に限定され
るものではない。
【0103】例えば、図1(e)以降の工程において、
可動分離膜の下流側部分と上流側部分とがほぼ均等に変
位する形態も本発明に包含される。
【0104】上記実施の形態で説明した「自由端を有す
る可動部材」を用いた液体吐出方法及びヘッドは、この
可動部材を少なくとも一部がそれぞれ対向することを前
提にした本発明にとって好ましい実施例であるが、本発
明の技術思想としては、以下の組合せによる構成も含ま
れる。
【0105】本発明にとって吐出効率を含めた吐出液の
速度向上と体積の一定化を達成できる構成例は、上記実
施例の思想を分析することで展開できる。すなわち、上
記実施例は、上記自由端を有する可動部材によって吐出
方向または吐出口側へ規制されて成長する気泡の存在が
重要なものとなっており、別の観点からすると、この成
長気泡が複数互いに少なくとも一部が対向(より好まし
くは全体が対称的に対向することが良い)していること
を代表的構成要件としても良いものである。
【0106】したがって、上記の如く規制された成長気
泡を形成する手段としては、後述するような分離膜(弾
性変形または形状変形を気泡によって生じるようなも
の)自体を用いるもの、さらには、この分離膜の変形規
制を行う上記自由端を備えた可動部材の併用によるもの
でも良く、これらは、上記複数可動部材構成例よりも吐
出性能は多少下がるが、従来よりは優れた性能を示すも
のである。
【0107】また、本発明のさらなる上位思想は、吐出
パワーの向上用に、好くなとも一部が対向していて、一
方が気泡の成長を吐出口側に成長せしめる吐出手段で、
他方が吐出用の気泡を形成する手段であれば良い。
【0108】このさらなる上位思想からすると、少なく
とも一部の対向域を構造上または吐出口側へ成長する気
泡を膜あるいは気泡との関係において有するものであれ
ば良い。したがってこれらの組合せを列挙すると、
(1)上述した自由端を有する第1の可動部材によって
形成された成長気泡(以下、A構成と称する)と、上述
した自由端を有する第2の可動部材によって形成された
成長気泡(以下、B領域と称する)と、が少なくとも一
部で対向して吐出を行う方法または装置,(2)分離膜
の変形を吐出口側へ指向させることによって形成され
る、気泡による吐出口側への成長分離膜(以下、C構成
と称するが、詳細は後述する)と、形成された膜沸騰に
よる気泡の吐出に貢献する部分(以下、D構成と称す
る)とが、少なくとも一部で対向して吐出を行う方法ま
たは装置,(3)上記C構成を上記自由端を有する可動
部材によって形成することで得られる成長分離膜(以
下、E構成と称する)と、上記D構成とが少なくとも一
部で対向して吐出を行う方法または装置,(4)「上記
A構成と上記C構成」または「上記A構成と上位D構
成」とが少なくとも一部で対向して吐出を行う方法また
は装置、等を挙げることができる。
【0109】[本発明の実施に適用可能な分離膜例]以
下に、上記のように本発明に用いられる分離膜の例につ
いて説明する。
【0110】図8乃至図10は、本発明に適用可能な液
体吐出方法の例を説明するものための図であり、吐出口
は、第1の液流路の端部域に配されており、吐出口の上
流側(第1の液流路における吐出液の流れ方向に関し
て)に、発生した気泡の成長にしたがって変位する変位
可能な可動分離膜の変位領域が存在している。また、第
2の液流路は、発泡液を収納し、あるいは、発泡液で充
填され(好ましくは、補充可能、より好ましくは、発泡
液の移動可能)ており、気泡の発生領域を備えている。
【0111】本例では、この気泡発生領域も、上述した
吐出液の流れ方向に関して吐出口側よりも上流域に対応
して位置する。加えて、分離膜は、気泡発生領域を形成
する電気熱変換体よりも長く、可動領域として有する
が、上記流れ方向に関して、電気熱変換体の上流側端部
と第1の液流路の共通液室との間、好ましくは、該上流
側端部に不図示の固定部を有している。したがって、分
離膜の実質的な可動範囲は、図8〜図10で理解され
る。
【0112】これらの図における可動分離膜の状態は、
可動分離膜自体の弾性、厚さ、あるいは他の付加的構造
から得られるもの全てを代表する要素である。
【0113】なお、上述した本発明特徴の上記変位工程
を具体的に実施するための構成としては、以下に説明す
る実施例の構成を挙げることができる。加えて、本発明
の技術思想に包含される他の構成によって上記変位工程
を達成できるものは本発明に含まれるものである。
【0114】ここで、本発明装置の代表的な構成例を挙
げておく。以下に言う「方向規制」は、可動分離膜自体
の構成(例えば、弾性率の分布や変形伸長部と非変形部
との組合せ等)、第2の液流路自体(発熱体や気泡自体
の制御等)、あるいは前述した実施例の可動部材のよう
な可動分離膜に作用する付加部材または第1の液流路の
構造によるもの等の他、これらの組合せの全てを含むも
のである。
【0115】(第1の例)図8は、本発明に適用可能な
液体吐出方法の第1の例(吐出工程の途中から本発明の
変位工程を有する場合)を説明するための流路方向の断
面図である。
【0116】本形態は図8に示すように、吐出口201
に直接連通した第1の液流路203内に、第1の共通液
室243から供給される第1の液体が満たされており、
また、気泡発生領域207を有する第2の液流路204
に、発熱体202によって熱エネルギーを与えられるこ
とにより発泡する発泡用の液体が満たされている。な
お、第1の液流路203と第2の液流路204との間に
は、第1の液流路203と第2の液流路204とを互い
に分離する可動分離膜205が設けられている。また、
可動分離膜205とオリフィスプレート209とは互い
に密着固定され、ここでもそれぞれの液流路内の液体が
混ざり合うことはない。
【0117】ここで、可動分離膜205は、通常、気泡
発生領域207において発生する気泡によって変位する
際、方向性を持たないか、むしろ、変位自由度の高い共
通液室側へ変位が進行する場合がある。
【0118】本例においては、この可動分離膜205の
動きに着眼したものであって、可動分離膜205自体に
直接的あるいは間接的に作用する変位の方向を規制する
手段を設け、それにより、可動分離膜205の気泡によ
って生じる変位(移動、膨張または伸長等)を吐出口方
向に向けるようにした。
【0119】図8(a)に示す初期状態においては、第
1の液流路203内の液体が毛細管力によって吐出口2
01近傍まで引き込まれている。なお、本例において
は、吐出口201が発熱体202の第1の液流路203
への投影領域に対し、第1の液流路203の液体流れ方
向に関して下流側に位置している。
【0120】この状態において、発熱体202(本例に
おいては、40μm×105μmの形状を有する発熱抵
抗体)に熱エネルギーが与えられると、発熱体202が
急速に加熱され、気泡発生領域207の第2の液体に接
触する表面は第2の液体を加熱発泡させる(図8
(b))。この加熱発泡により生じる気泡206は、米
国特許第4,723,129号に記載されているような
膜沸騰現象に基づく気泡であり、発熱体表面全域に一斉
にきわめて高い圧力を伴って発生するものである。この
ときに発生する圧力は、圧力波となって第2の液流路2
04内の第2の液体を伝搬し、可動分離膜205に作用
して、それにより、可動分離膜205が変位して、第1
の液流路203内の第2の液体の吐出が開始される。
【0121】発熱体202の表面全体に発生した気泡2
06が急速に成長していくと、膜状となる(図8
(c))。発生初期のきわめて高い圧力による気泡20
6の膨張は、可動分離膜205をさらに変位せしめ、そ
れにより、吐出口201からの第1の液流路203内の
第1の液体の吐出が進む。
【0122】その後、さらに気泡206が成長すると、
可動分離膜205の変位が大きくなる(図8(d))。
なお、図8(d)に示す状態までは、可動分離膜205
は、可動分離膜205の発熱体202に対向する領域の
中央部205Cに対してその上流側部205Aの変位と
下流側部205Bの変位とがほぼ等しくなるように伸長
し続けている。
【0123】その後、さらに気泡206が成長すると、
気泡206及び変位を続ける可動分離膜205が、それ
ぞれ上流側部205Aよりも下流側部205Bが相対的
に大きく吐出口方向に変位し、それにより、第1の液流
路203内の第1の液体が、吐出口1方向に直接的に移
動せしめられる(図8(e))。
【0124】このように、液体を吐出口方向へ直接移動
させるように可動分離膜205が下流側の吐出方向へ変
位する工程を有することにより、より吐出効率が向上す
る。さらに、相対的に上流側への液体の移動が少なくな
り、ノズル内、特に、可動分離膜205の変位領域への
液体のリフィル(上流側からの補充)に有効に作用する
ことになる。
【0125】また、図8(d),図8(e)に示すよう
に、可動分離膜205自体も図8(d)から図8(e)
に変化するように吐出口方向へ変位する場合、上述した
吐出効率及びリフィル効率をさらに向上させることがで
きるとともに、第1の液流路203内の発熱体202の
投影領域の第1の液体を吐出口方向へ輸送移動を生じさ
せ、吐出量の向上を図ることができる。
【0126】(第2の例)図9は、本発明に適用可能な
液体吐出方法の第2の例(初期段階から本発明の変位工
程を有する例)を説明するための流路方向の断面図であ
る。
【0127】本例も上述した第1の例と基本的に同様な
構成で、図9に示すように、吐出口211に直接連通し
た第1の液流路213内に、第1の共通液室243から
供給される第1の液体が満たされており、また、気泡発
生領域217を有する第2の液流路214に、発熱体2
12によって熱エネルギーを与えられることにより発泡
する発泡用の液体が満たされている。なお、第1の液流
路213と第2の液流路214との間には、第1の液流
路213と第2の液流路214とを互いに分離する可動
分離膜215が設けられている。また、可動分離膜21
5とオリフィスプレート219とは互いに密着固定さ
れ、ここでもそれぞれの液流路内の液体が混ざり合うこ
とはない。
【0128】図9(a)に示す初期状態においては、図
8(a)と同様に、第1の液流路213内の液体が毛細
管力によって吐出口211近傍まで引き込まれている。
なお、本例においては、吐出口211が発熱体212の
第1の液流路213への投影領域に対し、下流側に位置
している。
【0129】この状態において、発熱体212(本例に
おいては、40μm×115μmの形状を有する発熱抵
抗体)に熱エネルギーが与えられると、発熱体212が
急速に加熱され、気泡発生領域217の第2の液体に接
触する表面は第2の液体を加熱発泡させる(図9
(b))。この加熱発泡により生じる気泡216は、米
国特許第4,723,129号に記載されているような
膜沸騰現象に基づく気泡であり、発熱体表面全域に一斉
にきわめて高い圧力を伴って発生するものである。この
ときに発生する圧力は、圧力波となって第2の液流路2
14内の第2の液体を伝搬し、可動分離膜215に作用
して、それにより、可動分離膜215が変位して、第1
の液流路213内の第2の液体の吐出が開始される。
【0130】発熱体212の表面全体に発生した気泡2
16が急速に成長していくと、膜状となる(図9
(c))。発生初期のきわめて高い圧力による気泡21
6の膨張は、可動分離膜215をさらに変位せしめ、そ
れにより、吐出口211からの第1の液流路213内の
第1の液体の吐出が進む。このとき、図9(c)に示す
ように、可動分離膜215は、初期の段階から可動領域
のうち、上流側部215Aよりも下流側部215Bの変
位が相対的に大きく変位している。それにより、第1の
液流路213内の第1の液体が吐出口211へ初期から
効率良く移動せしめられる。
【0131】その後、さらに気泡216が成長すると、
図9(c)の状態に対して可動分離膜215の変位及び
気泡の成長が促進されるため、それに伴って可動分離膜
215の変位も大きくなる(図9(d))。特に、可動
領域の下流側部215Bが上流側部215A及び中央部
215Cよりもさらに大きく吐出口方向に変位すること
により、第1の液流路213内の第1の液体が吐出口方
向に直接的に加速して移動するとともに、上流側部21
5Aの変位が全工程中で少ないため、上流方向への液移
動が少なくなる。
【0132】したがって、吐出効率、とりわけ吐出速度
を向上させることができるとともに、ノズルの液体のリ
フィル及び吐出液滴の体積の安定化にも有利となる。
【0133】その後、さらに気泡216が成長すると、
可動分離膜215の下流側部215B及び中央部215
Cがさらに吐出口方向に変位、伸長し、上述した効果、
すなわち、吐出効率及び吐出速度の向上が図られる(図
9(e))。特に、この場合の可動分離膜215の形状
においては、断面形状から示されるものだけではなく、
液流路の幅方向の変位、伸長も大きくなるため、第1の
液流路213内の第1の液体を吐出口方向に移動させる
作用領域が大きくなり、相乗的に吐出効率が向上する。
特に、このときの可動分離膜215の変位形状を人間の
鼻の形状に類似していることから鼻形状と称する。な
お、この鼻形状においては、図9(e)に示すように、
初期状態において上流側に位置していたB点が初期状態
において下流側に位置していたA点よりも下流側に位置
するような「S」字形状や図8(c)のようにこれらの
A,B点が同等の位置にあるような形状を含むものとす
る。
【0134】(可動分離膜の変位の例)図10は、本発
明に適用可能な液体吐出方法における可動分離膜の変位
工程を説明するための流路方向の断面図である。
【0135】なお、本例においては、特に、可動分離膜
の可動範囲及び変位の変化に着目して説明を行うため、
気泡や第1の液流路や吐出口の図示は省略するが、いず
れの図も基本的な構成として、第2の液流路224のう
ち、発熱体222の投影領域近辺が気泡発生領域227
であり、第2の液流路224と第1の液流路223とは
可動分離膜225によって、常時、すなわち初期から変
位期間にわたって実質的に分離されている。また、発熱
体222の下流側端部(図中H線)を境に下流側に吐出
口、上流側に第1の液体の供給部が設けられている。な
お、本例以降における「上流側」、「下流側」は、可動
分離膜の可動範囲の中央部から見て、流路の液体流れ方
向に関しての意味である。
【0136】図10(a)に示すものにおいては、可動
分離膜225が、初期状態から図中、、の順で変
位していき、上流側よりも下流側の方が大きく変位する
工程を初期から有しており、特に、吐出効率を高めると
ともに下流側の変位が第1の液流路223内の第1の液
体を吐出口方向へ押し出すような移動を生じさせる作用
があるため、吐出速度の向上を図ることができる。な
お、図10(a)では、上記可動範囲は実質一定とし
た。
【0137】図10(b)に示すものにおいては、可動
分離膜225が、図中、、の順で変位していくに
従って、可動分離膜225の可動範囲が吐出口側へ移動
または拡大している。この形態において、上記可動範囲
はその上流側が固定されている。ここで、可動分離膜2
25の下流側が上流側よりも大きく変位していくととも
に、気泡の成長自体をも吐出口方向に成長させることが
できるため、吐出効率をより一層高めることができる。
【0138】図10(c)に示すものにおいては、可動
分離膜225が、初期状態から図中に示す状態まで
は上流側と下流側とが均等または上流側の方がやや大き
く変位するが、図中からに示すようにさらに気泡が
成長すると、下流側の方が上流側よりも大きく変位す
る。それにより、可動領域上部の第1の液体をも吐出口
方向へ移動させることができ、吐出効率を向上させるこ
とができるとともに、吐出量を増大させることができ
る。
【0139】さらに、図10(c)中に示す工程にお
いては、可動分離膜225のある点Uが、初期状態にお
いてそれによりも下流に位置していた点Dよりも吐出口
側に変位するため、この膨張して吐出口側に突き出した
部分によってより一層吐出効率が向上する。なお、この
形状を、前述したように鼻形状と称する。
【0140】以上説明したような工程を有する液体吐出
方法が本発明に適用可能だが、図10に示したものはそ
れぞれ必ずしも独立したものではなく、それぞれの成分
をを有する工程も本発明に適用可能とする。また、鼻形
状を有する工程も、図10(c)に示したものだけでな
く、図10(a),(b)に示したものにも導入可能で
ある。また、図3において用いた可動分離膜において
は、伸縮性を有するか否かは問わず、予めたるみを持た
せたものでもよい。また、図面上の可動分離膜の厚さは
特に寸法上の意味はない。
【0141】なお、本明細書中の「方向規制手段」は、
可動分離膜自体の構成もしくは特徴によるもの、気泡発
生手段の可動分離膜に対する作用もしくは配置関係、気
泡発生領域周囲の流体抵抗関係、可動分離膜に直接ある
いは間接的に作用する部材、または、可動分離膜の変位
もしくは伸長を規制する部材(手段)のいずれか少なく
とも1つを対象とするもので、本願が規定する「変位」
をもたらすもの全てを含むものである。したがって、本
願発明には、上記方向規制手段の複数(2つ以上)を含
む実施形態は当然含まれる。ただし、上述した実施例と
しては、複数の方向規制手段を任意に組み合せたものは
明記していないが、本発明は、上述した実施例に限られ
ることはない。
【0142】以下に、本発明の液体吐出ヘッドの構成に
ついて説明する。
【0143】図11は、本発明の液体吐出ヘッドの一構
成例を示す図であり、(a)は吐出口118側から見た
図、(b)は液流路方向の断面図である。
【0144】図11に示すように、2つの素子基板10
1a,101bに挟まれるように吐出液流路114及び
上下に発泡液流路114a,114bが設けられてお
り、吐出液流路114と発泡液流路114a,114b
とを互いに常に実質的に分離する可動分離膜131c,
131dが設けられている。また、素子基板101a,
101bは、バンプ124を介して電気接続部材121
と接続されており、それにより、外部からの電気信号が
入力される。また、吐出液流路114及び発泡液流路1
14a,114bは、ノズル壁103によって吐出口1
18の数に分離されている。
【0145】以下に、上述した液体吐出ヘッドが搭載さ
れた液体吐出装置について説明する。
【0146】図12は、本発明の液体吐出装置の概略構
成を示す図である。
【0147】本実施例では特に吐出液体としてインクを
用いたインク吐出記録装置を用いて説明する液体吐出装
置のキャリッジHCは、インクを収容する液体タンク部
90と液体吐出ヘッド部200とが着脱可能なヘッドカ
ートリッジを搭載しており、被記録媒体搬送手段で搬送
される記録紙等の被記録媒体150の幅方向に往復移動
する。
【0148】不図示の駆動信号供給手段からキャリッジ
上の液体吐出手段に駆動信号が供給されると、この信号
に応じて液体吐出ヘッドから被記録媒体に対して記録液
体が吐出される。
【0149】また、本実施例の液体吐出装置において
は、被記録媒体搬送手段とキャリッジを駆動するための
駆動源としてのモータ111、駆動源からの動力をキャ
リッジに伝えるためのギア112、113キャリッジ軸
115等を有している。この記録装置及びこの記録装置
で行う液体吐出方法によって、各種の被記録媒体に対し
て液体を吐出することで良好な画像の記録物を得ること
ができた。
【0150】図13は、本発明の液体吐出方法および液
体吐出ヘッドを適用したインク吐出記録を動作させるた
めの装置全体のブロック図である。
【0151】記録装置は、ホストコンピュータ300よ
り印字情報を制御信号として受ける。印字情報は印字装
置内部の入力インタフェイス301に一時保存されると
同時に、記録装置内で処理可能なデータに変換され、ヘ
ッド駆動信号供給手段を兼ねるCPU302に入力され
る。CPU302はROM303に保存されている制御
プログラムに基づき、前記CPU302に入力されたデ
ータをRAM304等の周辺ユニットを用いて処理し、
印字するデータ(画像データ)に変換する。
【0152】またCPU302は前記画像データを記録
用紙上の適当な位置に記録するために、画像データに同
期して記録用紙および記録ヘッドを移動する駆動用モー
タを駆動するための駆動データを作る。画像データおよ
びモータ駆動データは、各々ヘッドドライバ307と、
モータドライバ305を介し、ヘッド200および駆動
モータ306に伝達され、それぞれ制御されたタイミン
グで駆動され画像を形成する。
【0153】上述のような記録装置に適用でき、インク
等の液体の付与が行われる被記録媒体としては、各種の
紙やOHPシート、コンパクトディスクや装飾板等に用
いられるプラスチック材、布帛、アルミニュウムや銅等
の金属材、牛皮、豚皮、人工皮革等の皮革材、木、合板
等の木材、竹材、タイル等のセラミックス材、スポンジ
等の三次元構造体等を対象とすることができる。
【0154】また上述の記録装置として、各種の紙やO
HPシート等に対して記録を行うプリンタ装置、コンパ
クトディスク等のプラスチック材に記録を行うプラスチ
ック用記録装置、金属板に記録を行う金属用記録装置、
皮革に記録を行う皮革用記録装置、木材に記録を行う木
材用記録装置、セラミックス材に記録を行うセラミック
ス用記録装置、スポンジ等の三次元網状構造体に対して
記録を行う記録装置、又布帛に記録を行う捺染装置等を
も含むものである。
【0155】またこれらの液体吐出装置に用いる吐出液
としては、夫々の被記録媒体や記録条件に合わせた液体
を用いればよい。
【0156】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0157】(1)気泡を発生させるための熱を発生さ
せるために気泡発生領域内に設けられた発熱体と、気泡
発生領域を具備する発泡液流路と、吐出液流路と発泡液
流路とを互いに常に実質的に分離する可動分離膜とから
なる組を、吐出液流路を挟んで互いに対向するように2
組設け、気泡の発生に伴って2つの可動分離膜が互いに
近付くように変位させ、それにより吐出液流路内の液体
を吐出口から吐出する構成としたため、1つの可動分離
膜の変位による場合と比べて吐出量の増大を図ることが
できる。
【0158】また、気泡の最大膨張時には2つの可動分
離膜に挟まれた部分に、吐出液流路内の液体の流れに垂
直な成分を有する揚力が生じるため、可動分離膜が変位
前の元の位置に戻った際のリフィル速度を向上させるこ
とができる。
【0159】(2)可動分離膜が気泡の発生及び成長に
伴って吐出液流路側に変位する際、可動分離膜の下流側
部分を、該可動分離膜の上流側部分よりも大きく吐出液
流路側に変位させる構成としたため、吐出液流路内の液
体を気泡の発生によって吐出口から効率良く吐出させる
ことができる。
【0160】(3)可動分離膜の吐出液流路側に、気泡
発生領域と面する部分の上流側端部よりも下流側に自由
端、該自由端よりも上流側に支点をそれぞれ具備し、可
動分離膜に隣接して配された方向規制手段を設けた場合
は、気泡が消泡する際における可動分離膜の発泡液流路
への変位が抑制され、上流側への液の移動を抑制するこ
とができ、リフィル特性の向上やクロストークの低減を
図ることができる。
【0161】(4)非発泡時に発泡液流路側に突出し、
発泡時に吐出液流路側に突出するたるみ部を可動分離膜
に設けた場合は、気泡発生領域における気泡発生による
圧力をたるみ部によって吐出液流路の吐出口側に安定し
た状態で導くことができ、それにより、吐出液流路内の
液体を気泡の発生によって吐出口から効率良く安定して
吐出させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体吐出方法の第1の実施の形態を説
明するための流路方向の断面図である。
【図2】本発明の液体吐出方法の第2の実施の形態を説
明するための流路方向の断面図である。
【図3】本発明の液体吐出方法の第3の実施の形態を説
明するための流路方向の断面図である。
【図4】本発明の液体吐出方法の第4の実施の形態を説
明するための流路方向の断面図である。
【図5】本発明の液体吐出方法の第5の実施の形態を説
明するための流路方向の断面図である。
【図6】本発明の液体吐出方法の第6の実施の形態を説
明するための流路方向の断面図である。
【図7】図6に示した液体吐出方法における可動分離膜
の変位のタイミングを示す図である。
【図8】本発明に適用可能な液体吐出方法の第1の例を
説明するための流路方向の断面図である。
【図9】本発明に適用可能な液体吐出方法の第2の例を
説明するための流路方向の断面図である。
【図10】本発明に適用可能な液体吐出方法における可
動分離膜の変位工程を説明するための流路方向の断面図
である。
【図11】本発明の液体吐出ヘッドの一構成例を示す図
であり、(a)は吐出口側から見た図、(b)は液流路
方向の断面図である。
【図12】本発明の液体吐出装置の概略構成を示す図で
ある。
【図13】本発明の液体吐出方法および液体吐出ヘッド
を適用したインク吐出記録を動作させるための装置全体
のブロック図である。
【符号の説明】
1,11,21,31,41,51 吐出口 2a,2b,12a,12b,22a,22b,32
a,32b,42a,42b,52a,52b 発熱
体 3,13,23,33,43,53 吐出液流路 4a,4b,14a,14b,24a,24b,34
a,34b,44a,44b,54a,54b 発泡
液流路 5a,5b,15a,15b,25a,25b,35
a,35b,45a,45b,55a,55b 可動
分離膜 6a,6b,16a,16b,26a,26b,36
a,36b,46a,46b,56a,56b 気泡 7a,7b,17a,17b,27a,27b,37
a,37b,47a,47b,57a,57b 気泡
発生領域 9,19,29,39,49,59 オリフィスプレ
ート 25c,25d たるみ部 38a,38b 可動部材
フロントページの続き (72)発明者 杉谷 博志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 樫野 俊雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 石永 博之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 久保田 雅彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 工藤 清光 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 吉平 文 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を吐出する吐出口に連通する吐出液
    流路と、前記液体に気泡を発生させる気泡発生領域を具
    備する発泡液流路とを互いに常に実質的に分離する可動
    分離膜を、前記吐出液流路における液体の流れに関して
    前記吐出口よりも上流側で変位せしめることにより液体
    を吐出する液体吐出方法において、 前記気泡発生領域と前記発泡液流路と前記可動分離膜と
    からなる組を、前記可動分離膜の可動領域の少なくとも
    一部が前記吐出液流路を挟んで互いに対向するように2
    組設け、前記2つの可動分離膜を互いに近付くように変
    位させることにより前記液体を吐出することを特徴とす
    る液体吐出方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の液体吐出方法におい
    て、 前記液体の流れ方向に関して前記2つの可動分離膜のう
    ち少なくとも1つの可動分離膜の下流側部分が前記可動
    分離膜の上流側部分よりも相対的に前記吐出口側へ大き
    く変位する工程を有することを特徴とする液体吐出方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の液体吐出方法におい
    て、 前記工程における前記2つの可動分離膜の最大変位部同
    士が近接対向することを特徴とする液体吐出方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の液体吐出方法におい
    て、 前記工程は、前記気泡の成長過程の途中以降になされる
    ことを特徴とする液体吐出方法。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の液体吐出方法におい
    て、 前記工程は、前記気泡の成長過程の実質的に初期以降に
    継続してなされることを特徴とする液体吐出方法。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載の液体吐出方法におい
    て、 前記工程は、前記可動分離膜が初期状態から変位する範
    囲が少なくとも前記下流側に徐々に広がる期間を含むこ
    とを特徴とする液体吐出方法。
  7. 【請求項7】 請求項2乃至6のいずれか1項に記載の
    液体吐出方法において、 前記工程は、前記2つの可動分離膜のうち少なくとも1
    つの可動分離膜が変位する方向を規制する方向規制手段
    によってなされることを特徴とする液体吐出方法。
  8. 【請求項8】 請求項2に記載の液体吐出方法におい
    て、 前記工程は、前記可動分離膜の形状が予め規定されてい
    ることによってなされることを特徴とする液体吐出方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項2に記載の液体吐出方法におい
    て、 前記工程は、前記発泡液流路内での前記気泡の成長を規
    制することによってなされることを特徴とする液体吐出
    方法。
  10. 【請求項10】 請求項2に記載の液体吐出方法におい
    て、 前記工程は、前記可動分離膜の可動領域の中央部分に関
    して下流側部分を上流側部分よりも相対的に大きく変位
    させることによってなされることを特徴とする液体吐出
    方法。
  11. 【請求項11】 請求項2に記載の液体吐出方法におい
    て、 前記工程での前記可動分離膜は、前記発泡液流路から前
    記吐出液流路に向かって鼻形状をなしていることを特徴
    とする液体吐出方法。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載の液体吐出方法にお
    いて、 前記可動分離膜は、初期状態にて前記可動分離膜上の所
    定の点よりも上流側に位置していた前記可動分離膜上の
    点が、前記工程にて前記所定の点よりも下流側に位置す
    るように変位することを特徴とする液体吐出方法。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載の液体吐出方法におい
    て、 前記2つの可動分離膜の変位領域同士の間に、前記吐出
    液流路内の液体の流れが遅くなるよどみ部が発生するこ
    とを特徴とする液体吐出方法。
  14. 【請求項14】 液体を吐出する吐出口に連通する吐出
    液流路と、前記液体に気泡を発生させる気泡発生領域を
    具備する発泡液流路と、 前記気泡を発生させるための熱を発生させるために前記
    気泡発生領域内に設けられた発熱体と、 前記吐出液流路と前記発泡液流路とを互いに常に実質的
    に分離する可動分離膜とを少なくとも有し、 前記気泡の発生の圧力により前記可動分離膜が変位する
    ことによって前記吐出口から前記液体を吐出する液体吐
    出ヘッドにおいて、 前記発熱体と前記発泡液流路と前記可動分離膜とからな
    る組を、前記可動分離膜の可動領域の少なくとも一部が
    前記吐出液流路を挟んで互いに対向するように2組有す
    ることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の液体吐出ヘッドに
    おいて、 前記2つの可動分離膜を、前記吐出液流路における液体
    の流れに関して前記吐出口よりも上流側で変位せしめる
    とともに、前記液体の流れ方向に関して前記2つの可動
    分離膜のうち少なくとも1つの可動分離膜の下流側部分
    が前記可動分離膜の上流側部分よりも相対的に前記吐出
    口側へ大きく変位せしめる方向規制手段を有することを
    特徴とする液体吐出ヘッド。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の液体吐出ヘッドに
    おいて、 前記方向規制手段は前記可動分離膜自体であり、 該可動分離膜は、弾性を有することを特徴とする液体吐
    出ヘッド。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の液体吐出ヘッドに
    おいて、 前記方向規制手段は、前記可動分離膜に隣接して配され
    た可動部材であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の液体吐出ヘッドに
    おいて、 前記可動部材は、前記気泡発生領域と面する部分の上流
    側端部よりも下流側に自由端、該自由端よりも上流側に
    支点をそれぞれ具備することを特徴とする液体吐出ヘッ
    ド。
  19. 【請求項19】 請求項17または請求項18に記載の
    液体吐出ヘッドにおいて、 前記可動部材は、前記可動分離膜の前記吐出液流路側に
    配されていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  20. 【請求項20】 請求項15に記載の液体吐出ヘッドに
    おいて、 前記方向規制手段は、前記可動分離膜の前記気泡発生領
    域に面する部分に、非発泡時に前記発泡液流路側に突出
    し、発泡時に前記吐出液流路側に突出するように配され
    たたるみ部であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載の液体吐出ヘッドに
    おいて、 前記たるみ部は、下流側における突出高さが上流側にお
    ける突出高さよりも高くなるように形成されていること
    を特徴とする液体吐出ヘッド。
  22. 【請求項22】 請求項14乃至20のいずれか1項に
    記載の液体吐出ヘッドと、 該液体吐出ヘッドから液体を吐出させるための駆動信号
    を供給する駆動信号供給手段とを有することを特徴とす
    る液体吐出装置。
  23. 【請求項23】 請求項14乃至20のいずれか1項に
    記載の液体吐出ヘッドと、 該液体吐出ヘッドから吐出された液体を受ける被記録媒
    体を搬送する被記録媒体搬送手段とを有することを特徴
    とする液体吐出装置。
  24. 【請求項24】 請求項21または請求項22に記載の
    液体吐出装置において、 前記液体吐出ヘッドからインクを吐出し、紙に対して記
    録を行うことを特徴とする液体吐出装置。
  25. 【請求項25】 請求項21または請求項22に記載の
    液体吐出装置において、 前記液体吐出ヘッドからインクを吐出し、皮革に対して
    記録を行うことを特徴とする液体吐出装置。
  26. 【請求項26】 請求項21または請求項22に記載の
    液体吐出装置において、 前記液体吐出ヘッドからインクを吐出し、金属に対して
    記録を行うことを特徴とする液体吐出装置。
  27. 【請求項27】 請求項21または請求項22に記載の
    液体吐出装置において、 前記液体吐出ヘッドからインクを吐出し、木材に対して
    記録を行うことを特徴とする液体吐出装置。
  28. 【請求項28】 請求項21または請求項22に記載の
    液体吐出装置において、 前記液体吐出ヘッドからインクを吐出し、プラスチック
    材に対して記録を行うことを特徴とする液体吐出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019064038A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 セイコーエプソン株式会社 液体噴射装置

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