JPH1141540A - ビデオ信号増幅回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】マルチスキャンディスプレイ等のビデオ信号増
幅回路の動作条件を入力信号の水平同期周波数等に応じ
てコントラストとブライト及び出力アンプの特性を効果
的に制御することにより、周波数特性と画質の向上、低
コスト化をはかるもの。 【解決手段】入力信号に応じて制御する制御回路Ａ１
０、制御回路Ｂ１１、制御回路Ｃ１２を備え、制御回路
Ａ１０では、コントラスト可変回路８を制御してプリア
ンプ７の利得を制御し、制御回路Ｂ１１では、ブライト
可変回路９を制御してプリアンプ７のブライト電圧、ま
たはクランプ回路３のクランプ電圧を制御して実現す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、マルチスキャンデ
ィスプレイ装置、マルチスキャンテレビジョン装置等の
ＣＲＴを駆動するビデオ信号増幅回路に関する。

【０００２】

【従来の技術】図２は、従来技術によるビデオ信号増幅
回路の構成を説明する回路図であって、１はＣＲＴ、２
はＧ１ドライブ回路、３はクランプ回路、４は結合コン
デンサ、５はビデオ出力アンプ、６は出力アンプをドラ
イブするドライブ回路、７はプリアンプ、８はコントラ
スト可変回路、９はブライト可変回路を示す。

【０００３】コントラスト可変はプリアンプにて制御
し、出力アンプの利得は固定される。ブライト可変は、
プリアンプかクランプ回路かＧ１ドライブ回路にて制御
される。ビデオ信号増幅回路の特性は出力アンプの特性
が支配的であり、ビデオ出力回路の設計が重要となる。

【０００４】従来、ＣＲＴを駆動するビデオ出力回路を
設計するには、ブランキング方法、必要な帯域とダイナ
ミックレンジにより出力アンプの素子、電源電圧、及び
出力のＤＣレベルを決め固定され、ピーキング補正等に
よりビデオ出力回路の周波数特性は決まる。コントラス
トやブライトは、マニュアルにて可変が可能である。

【０００５】従来のビデオ出力回路では周波数特性は固
定されてしまうため、それ以上の特性をもった信号を入
力すると画面が悪化する結果となる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】従来のビデオ出力回路
では出力回路のＤＣレベルと出力振幅、回路構成、ピー
キング補正等によって回路の周波数特性は決まるため、
この周波数特性以上のビデオ信号を入力すれば、当然画
質が著しく悪化する。この場合、コントラストを下げれ
ば輝度は下がるが必要な画質が確保できる。輝度を下げ
た分をブライトを上げて輝度の低下を押さえ、また、出
力のＤＣレベルを最適にすることで交流特性を最適にし
てさらに画質劣化するのを押さえることができる。この
動作を自動的に特定の条件で制御して画質および周波数
特性をあげてビデオ増幅回路の性能向上を提供できる。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、従来固定の出力ＤＣレベルとビデオ増幅
回路の利得、及び画面の黒レベル、つまり、コントラス
ト及びブライトの３つの組み合わせにより、特定の条件
で制御して実現する。制御回路および制御用の信号はＭ
ＰＵ等の出力にて行う。

【０００８】最近のディスプレイではＭＰＵ搭載は一般
的であり水平同期周波数、ビデオクロック周波数、垂直
画面ライン数等も検出しているためこれらのデータを元
に制御条件を設定し動作点を制御することが可能であ
る。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図１によ
り説明する。

【００１０】図１は本発明の一実施例を示す回路図であ
る。図１において、１はＣＲＴ、２はＧ１ドライブ回
路、３はクランプ回路、４は結合コンデンサ、５はビデ
オ出力アンプ、６は出力アンプをドライブするドライブ
回路、７はプリアンプ、８はコントラスト可変回路、９
はブライト可変回路、１０は制御回路Ａ、１１は制御回
路Ｂ、１２は制御回路Ｃを示す。

【００１１】図１において、入力信号の水平同期周波数
等に応じて制御回路Ａ１０、制御回路Ｂ１１、制御回路
Ｃ１２を制御する。制御回路Ａ１０では、コントラスト
可変回路８を制御してプリアンプ７の利得を制御し、制
御回路Ｂ１１では、ブライト可変回路９を制御してプリ
アンプ７のブライト電圧、またはクランプ回路３のクラ
ンプ電圧、または、Ｇ１ドライブ回路２のＧ１ドライブ
電圧を制御し、制御回路Ｃ１２では、出力アンプ５の出
力ＤＣ電圧を制御して実現する。

【００１２】図３に周波数特性の例を示す。回路の特性
以上の信号が入力された場合、画質が悪化するためコン
トラストを下げれば必要最低限の画質は確保されるが、
輝度が低下する。本発明では、入力信号の水平同期周波
数等に応じて自動的にコントラストを下げ、出力アンプ
の出力ＤＣレベルを最適にして、利得を改善する。

【００１３】図４に実使用状態における入力信号のビデ
オ周波数、水平同期周波数、垂直ライン数に対するピー
ク輝度の特性グラフを示す。図３でコントラストが低下
した分をブライトを上げることで改善するものである。

【００１４】

【発明の効果】本発明によれば、入力信号の水平同期周
波数等に応じてコントラストとブライト及び出力アンプ
のＤＣ出力を効果的に制御することにより、ビデオ信号
増幅回路の周波数特性と画質の向上が可能となる。その
ため、帯域の狭い安価な部品を使用することが可能とな
り、低コスト化できる。また、一般的に使われているビ
デオ信号増幅回路に制御回路を追加するだけで対応でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す回路図である。

【図２】従来の一実施例を示す回路図である。

【図３】実使用状態における入力信号のビデオ周波数、
水平同期周波数、垂直ライン数に対するビデオ信号増幅
回路の周波数特性のグラフである。

【図４】実使用状態における入力信号のビデオ周波数、
水平同期周波数、垂直ライン数に対するピーク輝度の特
性を示すグラフである。

【符号の説明】

１…ＣＲＴ、 ２…Ｇ１ドライブ回路、 ３…ク
ランプ回路、４…結合コンデンサ、５…ビデオ出力アン
プ、 ６…ドライブ回路、７…プリアンプ、 ８…コン
トラスト可変回路、９…ブライト可変回路、１０…制御
回路Ａ、 １１…制御回路Ｂ、 １２…制御回路Ｃ。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】コントラスト可変回路とブライト可変回路
   を含むビデオ信号増幅回路と出力アンプの出力ＤＣレベ
   ルを制御する制御回路を備え、出力のＤＣレベルとコン
   トラストとブライトの可変制御の組み合わせで画質を制
   御することを特徴とするビデオ信号増幅回路。
2. 【請求項２】請求項１に記載されたビデオ信号増幅回路
   おいて、出力のＤＣレベルとコントラスト、及びブライ
   トを可変する条件として、水平同期周波数またはビデオ
   クロック周波数、垂直画面ライン数に基づいて設定する
   ことを特徴とするビデオ信号増幅回路。