JPH114079A - 多層配線基板 - Google Patents

多層配線基板

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JPH114079A
JPH114079A JP15382997A JP15382997A JPH114079A JP H114079 A JPH114079 A JP H114079A JP 15382997 A JP15382997 A JP 15382997A JP 15382997 A JP15382997 A JP 15382997A JP H114079 A JPH114079 A JP H114079A
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JP
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organic resin
substrate
resin insulating
insulating layer
multilayer wiring
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JP15382997A
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Takeshi Kume
健士 久米
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Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基板と多層配線部との間に熱膨張係数の相違に
よって剥離が発生する。 【解決手段】基板1と、該基板1の少なくとも一主面に
被着され、複数の有機樹脂絶縁層2と薄膜配線導体層3
とを交互に積層するとともに上下に位置する薄膜配線導
体層3を有機樹脂絶縁層2に設けたスルーホール導体6
を介して電気的に接続した多層配線部4とから成る多層
配線基板であって、前記基板1は有機樹脂中に無機物粉
末及び/又は金属粉末を含有させて形成されており、か
つ多層配線部4の被着される表面が有機樹脂のみで形成
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多層配線基板に関
し、より詳細には混成集積回路装置や半導体素子を収容
する半導体素子収納用パッケージ等に使用される多層配
線基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、混成集積回路装置や半導体素子収
納用パッケージ等に使用される多層配線基板はその配線
導体がMo−Mn法等の厚膜形成技術によって形成され
ている。
【0003】このMo−Mn法は通常、タングステン、
モリブデン、マンガン等の高融点金属粉末に有機溶剤、
溶媒を添加混合し、ペースト状となした金属ペーストを
生セラミツク体の外表面にスクリーン印刷法により所定
パターンに印刷塗布し、次にこれを複数枚積層するとと
もに還元雰囲気中で焼成し、高融点金属粉末と生セラミ
ツク体とを焼結一体化させる方法である。
【0004】なお、前記配線導体が形成されるセラミッ
ク体としては通常、酸化アルミニウム質焼結体やムライ
ト質焼結体等の酸化物系セラミックス、或いは表面に酸
化物膜を被着させた窒化アルミニウム質焼結体や炭化珪
素質焼結体等の非酸化物系セラミックスが使用される。
【0005】しかしながら、このMo−Mn法を用いて
配線導体を形成した場合、配線導体は金属ペーストをス
クリーン印刷することにより形成されることから微細化
が困難で配線導体を高密度に形成することができないと
いう欠点を有していた。
【0006】そこで上記欠点を解消するために配線導体
を従来の厚膜形成技術で形成するのに変えて微細化が可
能な薄膜形成技術を用いて高密度に形成した多層配線基
板が使用されるようになってきた。
【0007】かかる配線導体を薄膜形成技術により形成
した多層配線基板は、一般に酸化アルミニウム質焼結体
等のセラミックスから成る絶縁性の基板上面に、スピン
コート法及び熱硬化処理等によって形成されるエポキシ
樹脂等の有機樹脂から成る絶縁層と、銅やアルミニウム
等の金属を無電解めっき法や蒸着法等の薄膜形成技術及
びフォトリソグラフィー技術を採用することによって形
成される薄膜配線導体層とを交互に積層させるととも
に、上下に位置する薄膜配線導体層を有機樹脂絶縁層に
設けたスルーホールの内壁に被着されているスルーホー
ル導体を介して電気的に接続させた構造を有しており、
最上層の有機樹脂絶縁層上面に、前記薄膜配線導体層と
電気的に接続するボンディングパッドを形成しておき、
該ボンディングパッドに半導体素子等の能動部品や容量
素子、抵抗器等の受動部品の電極を半田等のロウ材を介
して接続させるようになっている。
【0008】なお、前記多層配線基板においては、積層
された各有機樹脂絶縁層間に配設された薄膜配線導体層
が有機樹脂絶縁層に設けたスルーホールの内壁に被着さ
れているスルーホール導体を介して電気的に接続されて
おり、各有機樹脂絶縁層へのスルーホールの形成はまず
各有機樹脂絶縁層上にレジスト材を塗布するとともにこ
れに露光、現像を施すことによって所定位置に所定形状
の窓部を形成し、次に前記レジスト材の窓部にエッチン
グ液を配し、レジスト材の窓部に位置する有機樹脂絶縁
層を除去して、有機樹脂絶縁層に穴(スルーホール)を
形成し、最後に前記レジスト材を有機樹脂絶縁層上より
剥離させ除去することによって行われている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この多
層配線基板においては、基板が一般に酸化アルミニウム
質焼結体等のセラミックスで形成されており、該酸化ア
ルミニウム質焼結体等のセラミックスは熱膨張係数が約
5〜10×10-6/℃であり、上面に被着される有機樹
脂絶縁層の熱膨張係数(約20〜30×10-6/℃)と
相違するため、基板と有機樹脂絶縁層に半導体素子や容
量素子等の電子部品をボンディングパッドに接続させる
時の熱や電子部品が作動時に発生する熱等が印加される
と基板と有機樹脂絶縁層の接合部に両者の熱膨張係数の
相違に起因する熱応力が発生し、該熱応力によって有機
樹脂絶縁層が基板より剥離してしまうという欠点を誘発
した。特に基板が大きく、基板と有機樹脂絶縁層との接
合面積が広い場合、上記欠点は極めて顕著なものとな
る。
【0010】また前記多層配線基板においては、基板を
形成する酸化アルミニウム質焼結体等は固くて脆弱な性
質を有するため外部から衝撃力が印加されると該衝撃力
によって容易に割れ等の破損を発生してしまうという欠
点も有していた。
【0011】更に前記酸化アルミニウム質焼結体等から
成る基板は該基板を焼成し製作する際に不均一な焼成収
縮によって反りや寸法ばらつきが発生し易く、基板に反
りや寸法ばらつきが発生していると基板表面に有機樹脂
絶縁層と薄膜配線導体層を正確に形成することができな
いという欠点も有する。
【0012】本発明は上記諸欠点に鑑み案出されたもの
で、その目的は基板と有機樹脂絶縁層との熱膨張係数を
近似させて両者を強固に接合させ、かつ基板の機械的強
度を強固とするとともに基板を平坦として所定の有機樹
脂絶縁層と薄膜配線導体層を正確に形成することができ
る高信頼性の多層配線基板を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板と、該基
板の少なくとも一主面に被着され、複数の有機樹脂絶縁
層と薄膜配線導体層とを交互に積層するとともに上下に
位置する薄膜配線導体層を有機樹脂絶縁層に設けたスル
ーホール導体を介して電気的に接続した多層配線部とか
ら成る多層配線基板であって、前記基板は有機樹脂中に
無機物粉末及び/又は金属粉末を含有させて形成されて
おり、かつ多層配線部の被着される表面が有機樹脂のみ
で形成されていることを特徴とするものである。
【0014】また本発明は、前記無機物粉末及び/又は
金属粉末の粒径が0.05μm乃至10μmであること
を特徴とするものである。
【0015】更に本発明は、前記無機物粉末及び/又は
金属粉末の含有量が20重量%乃至90重量%であるこ
とを特徴とするものである。
【0016】本発明の多層配線基板によれば、有機樹脂
絶縁層と薄膜配線導体層とから成る多層配線部が被着さ
れる基板を有機樹脂中に無機物粉末及び/又は金属粉末
を例えば、20重量%乃至90重量%含有させて形成し
たことから基板の熱膨張係数が有機樹脂絶縁層の熱膨張
係数に近似し、その結果、基板と有機樹脂絶縁層に熱が
印加されても両者間には両者の熱膨張係数の相違に起因
する応力が発生することはなく両者を極めて強固に接合
させることができる。
【0017】また本発明の多層配線基板によれば、基板
の多層配線部が接合する表面を有機樹脂のみとし、無機
物粉末及び/又は金属粉末が露出しないようにしたこと
から基板と多層配線部の有機樹脂絶縁層とを極めて強固
に接合させることができる。
【0018】更に本発明の多層配線基板によれば、基板
を靱性に優れる有機樹脂中に無機物粉末及び/又は金属
粉末を含有させることによって形成したことから基板の
機械的強度が強くなり、外部より衝撃力が印加されても
容易に破損することはない。
【0019】また更に本発明の多層配線基板によれば、
基板は有機樹脂中に無機物粉末及び/又は金属粉末を含
有させることによって形成され、有機樹脂は熱硬化もし
くは光硬化によって固化し、焼成工程を伴わないことか
ら焼成に伴う不均一な焼成収縮によって反りや寸法ばら
つきを発生することもなく、その結果、基板はその表面
を平坦とした所定寸法となし、基板の表面に有機樹脂絶
縁層と薄膜配線導体層とを正確に形成することが可能と
なる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に本発明を添付図面に基づき詳
細に説明する。図1は、本発明の多層配線基板の一実施
例を示し、1は基板、2は有機樹脂絶縁層、3は薄膜配
線導体層である。
【0021】前記基板1はその上面に多数の有機樹脂絶
縁層2と薄膜配線導体層3を交互に多層に積層してなる
多層配線部4が配設されており、該多層配線部4を支持
する支持部材として作用する。
【0022】前記基板1はエポキシ樹脂、ポリイミド樹
脂、フェール樹脂、熱硬化性ポリフェニレンエーテル樹
脂、ポリイミドアミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン
樹脂、ふっ素樹脂等の有機樹脂中に、酸化珪素、酸化ア
ルミニウム、窒化アルミニウム、炭化珪素、チタン酸バ
リウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウ
ム、酸化チタン、ゼオライト、タングステン、モリブデ
ン、銅等の無機物粉末や金属粉末を含有させて成り、例
えば、有機樹脂がエポキシ樹脂、無機物粉末が酸化珪素
粉末である場合には、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型
エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂にアミン系硬化剤、イミ
ダゾール系硬化剤、酸無水物系硬化剤等の硬化剤を添加
混合したペースト状のエポキシ樹脂前駆体に粒径が0.
1μm〜100μm程度の酸化珪素粉末を添加し、次に
これを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロー
ル法を採用することによってシート状に成形し、最後に
前記シートを必要に応じて上下に複数枚積層するととも
に約80℃〜300℃の温度で約10秒〜24時間熱処
理し、熱硬化させることによって製作される。
【0023】前記基板1はエポキシ樹脂等の有機樹脂中
に、酸化珪素やタングステン等の無機物粉末や金属粉末
を含有させて形成されていることからその熱膨張係数が
10〜90(ppm/K:60〜80℃)となって、後
述する基板1の上面に被着される多層配線部4の有機樹
脂絶縁層2の熱膨張係数(10〜90ppm/K:60
〜80℃)に近似するものとなり、その結果、基板1と
多層配線部4の有機樹脂絶縁層2に熱が作用したとして
も両者間には両者の熱膨張係数の相違に起因する応力が
発生することはなく、これによって基板1と多層配線部
4とを強固に接合させることが可能となる。
【0024】また同時に基板1の上面、即ち、多層配線
部4が接合する表面は有機樹脂のみとし、無機物粉末や
金属粉末は露出しないようにしたことから基板1に対し
て該基板1と同質の材料から成る多層配線部4の有機樹
脂絶縁層2を接触させて基板1と多層配線部4とを極め
て強固に接合させることもできる。
【0025】更に前記基板1はエポキシ樹脂等の有機樹
脂が熱硬化によって固化し、焼成工程を伴わないことか
ら焼成に伴う不均一な焼成収縮によって反りや寸法ばら
つきが発生することはなく、その結果、基板1はその表
面が平坦な所定寸法となり、基板1の表面に有機樹脂絶
縁層2と薄膜配線導体層3とから成る多層配線部4を正
確に形成することも可能となる。
【0026】また更に前記基板1は靱性に優れるエポキ
シ樹脂等の有機樹脂中に、酸化珪素やタングステン等の
無機物粉末や金属粉末を含有させて形成されていること
から基板1の機械的強度が極めて強いものとなり、その
結果基板1に外部より衝撃力が印加されても該衝撃力に
よって容易に破損することもない。
【0027】なお、前記基板1は有機樹脂中に含有され
る酸化珪素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、炭
化珪素、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、
チタン酸カルシウム、酸化チタン、ゼオライト、タング
ステン、モリブデン、銅、銀、アルミニウム等の無機物
粉末や金属粉末が基板1の熱膨張係数を多層配線基板4
の有機樹脂絶縁層2の熱膨張係数に近似させる他に基板
1の誘電率や熱伝導率、耐水性等を所望値に制御する作
用もなし、その含有量が20重量%未満となるとこれら
の各特性を所望値に制御するのが困難となり、また90
重量%を超えると無機物粉末や金属粉末を有機樹脂で強
固に結合して所定形状の基板1を得るのが困難となる傾
向にある。従って、前記基板1の有機樹脂中に含有され
る無機物粉末や金属粉末はその含有量を20重量%乃至
90重量%の範囲としておくことが好ましい。
【0028】また前記基板1の有機樹脂中に含有される
無機物粉末や金属粉末は、その粒径が0.05μm未満
であると無機物粉末や金属粉末が凝集して有機樹脂中に
均一に分散せず、その結果、基板1の機械的強度が低下
してしまい、また10μmを超えると基板1の表面に大
きな凹凸が形成され、基板1の表面に所望の多層配線部
4を正確に形成するのが困難となる傾向にある。従っ
て、前記基板1の有機樹脂中に含有される無機物粉末や
金属粉末は、その粒径を0.05μm乃至10μmの範
囲としておくことが好ましい。
【0029】更に前記基板1はその上面に複数の有機樹
脂絶縁層2と薄膜配線導体層3とが交互に多層に積層さ
れて形成される多層配線部4が被着されており、該多層
配線部4を構成する有機樹脂絶縁層2は上下に位置する
薄膜配線導体層3の電気的絶縁を図る作用をなし、また
薄膜配線導体層3は電気信号を伝達するための伝達路と
して作用する。
【0030】前記多層配線部4の有機樹脂絶縁層2は、
エポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、ポリフ
ェニレンエーテル樹脂、ふっ素樹脂等の有機樹脂から成
り、例えば、エポキシ樹脂からなる場合、ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、グリ
シジルエステル型エポキシ樹脂等にアミン系硬化剤、イ
ミダゾール系硬化剤、酸無水物系硬化剤等の硬化剤を添
加混合してペースト状のエポキシ樹脂前駆体を得るとと
もに該エポキシ樹脂前駆体を基板1の上部にスピンコー
ト法により被着させ、しかる後、これを80℃〜200
℃の熱で0.5〜3時間熱処理し、熱硬化させることに
よって形成される。この場合、基板1の表面は平坦で、
かつ有機樹脂絶縁層2と同質の有機樹脂が露出している
ため有機樹脂絶縁層2と基板1とは極めて強固に接合
し、これによって基板1上に多層配線部4を強固に被着
させておくことができる。
【0031】また前記多層配線部4の有機樹脂絶縁層2
はその各々の所定位置に最小径が有機樹脂絶縁層2の厚
みに対して約1.5倍程度のスルーホール5が形成され
ており、該スルーホール5は後述する有機樹脂絶縁層2
を介して上下に位置する薄膜配線導体層3の各々を電気
的に接続するスルーホール導体6を形成するための形成
孔として作用する。
【0032】前記有機樹脂絶縁層2に設けるスルーホー
ル5は有機樹脂絶縁層2に従来周知のフォトリソグラフ
イー技術を採用することによって、具体的には各有機樹
脂絶縁層2上にレジスト材を塗布するとともにこれに露
光、現像を施すことによって所定位置に所定形状の窓部
を形成し、次に前記レジスト材の窓部にエッチング液を
配し、レジスト材の窓部に位置する有機樹脂絶縁層2を
除去して、有機樹脂絶縁層2に穴(スルーホール)を形
成し、最後に前記レジスト材を有機樹脂絶縁層2上より
剥離させ除去することによって所定の径に形成される。
【0033】更に前記各有機樹脂絶縁層2の上面には所
定パターンの薄膜配線導体層3が、更に各有機樹脂絶縁
層2に設けたスルーホール5の内壁にはスルーホール導
体6が各々形成されており、スルーホール導体6によっ
て間に有機樹脂絶縁層2を挟んで上下に位置する各薄膜
配線導体層3の各々が電気的に接続されるようになって
いる。
【0034】前記各有機樹脂絶縁層2の上面及びスルー
ホール5の内壁に形成される薄膜配線導体層3及びスル
ーホール導体6は銅、ニッケル、金、アルミニウム等の
金属材料を無電解めっき法や蒸着法、スパッタリング法
等の薄膜形成技術及びフォトリソグラフイー技締を採用
することによって形成され、例えば、銅で形成されてい
る場合には、有機樹脂絶縁層2の上面及びスルーホール
5の内表面に、硫酸銅0.06モル/リットル、ホルマ
リン0.3モル/リットル、水酸化ナトリウム0.35
モル/リットル、エチレンジアミン四酢酸0.35モル
/リットルから成る無電解鋼めっき浴を用いて厚さ1μ
m乃至40μmの銅層を被着させ、しかる後、前記銅層
をフォトリソグラフイー技術を採用することにより所定
パターンに加工することによって各有機樹脂絶縁層2
間、及びスルーホール5内壁に形成される。この場合、
薄膜配線導体層3及びスルーホール導体6は薄膜形成技
術により形成されることから配線の微細化が可能であ
り、これによって薄膜配線導体層3を極めて高密度に形
成することが可能となる。
【0035】なお、前記有機樹脂絶縁層2と薄膜配線導
体層3とを交互に多層に積層して形成される多層配線部
4は各有機樹脂絶縁層2の上面を中心線平均粗さ(R
a)で0.05μm≦Ra≦5μmの粗面としておくと
有機樹脂絶縁層2と薄膜配線導体層3との接合及び上下
に位置する有機樹脂絶縁層2同士の接合を強固となすこ
とができる。従って、前記多層配線部4の各有機樹脂絶
縁層2はその上面をエッチング加工法等によって粗し、
中心線平均粗さ(Ra)で0.05μm≦Ra≦5μm
の粗面としておくことが好ましい。
【0036】また前記有機樹脂絶縁層2はその表面の
2.5mmの長さにおける凹凸の高さ(Pc)のカウン
ト値を、1μm≦Pc≦10μmが500個以上、0.
1μm≦Pc≦1μmが2500個以上、0.01μm
≦Pc≦0.1μmが12500個以上としておくと有
機樹脂絶縁層2と薄膜配線導体層3との接合及び上下に
位置する有機樹脂絶縁層2同士の接合がより強固とな
る。従って、前記有機樹脂絶縁層2はその表面の2.5
mmの長さにおける凹凸の高さ(Pc)のカウント値
を、1μm≦Pc≦10μmが500個以上、0.1μ
m≦Pc≦1μmが2500個以上、0.01μm≦P
c≦0.1μmが12500個以上としておくとことが
好ましい。
【0037】前記有機樹脂絶縁層2上面の中心線平均粗
さ(Ra)及び2.5mmの長さにおける凹凸の高さ
(Pc)のカウント値は、有機樹脂絶縁層2の表面を原
子間力顕微鏡(Digital Instruments Inc.製のDimensio
n 3000-Nano Scope III)で50μm角の対角(70μ
m)に走査させてその表面状態を検査測定し、その測定
結果より各々の数値を出した。
【0038】また前記中心線平均粗さ(Ra)が0.0
5μm≦Ra≦5μm、2.5mmの長さにおける凹凸
の高さ(Pc)のカウント値が、1μm≦Pc≦10μ
mが500個以上、0.1μm≦Pc≦1μmが250
0個以上、0.01μm≦Pc≦0.1μmが1250
0個以上の有機樹脂絶縁層2は、該有機樹脂絶縁層2の
上面にCHF3 、CF4 、Ar等のガスを吹きつけリア
クティブイオンエッチング処理をすることによって表面
が所定の粗さに粗される。
【0039】更に前記有機樹脂絶縁層2はその各々の厚
みが100μmを超えると有機樹脂絶縁層2にフォトリ
ソグラフイー技術を採用することによってスルーホール
5を形成する際、エッチング加工時間が長くなってスル
ーホール5を所望する鮮明な形状に形成するのが困難と
なり、また5μm未満となると有機樹脂絶縁層2の上面
に上下に位置する有機樹脂絶縁層2の接合強度を上げる
ための粗面加工を施す際、有機樹脂絶縁層2に不要な穴
が形成され上下に位置する薄膜配線導体層3に不要な電
気的短絡を招来してしまう危険性がある。従って、前記
有機樹脂絶縁層2はその各々の厚みを5μm〜100μ
mの範囲としておくことが好ましい。
【0040】また更に前記多層配線部4の各薄膜配線導
体層3はその厚みが1μm未満であると各薄膜配線導体
層3の電気抵抗値が大きなものとなって各薄膜配線導体
層3に所定の電気信号を伝達させることが困難となり、
また40μmを超えると薄膜配線導体層3を有機樹脂絶
縁層2に被着させる際に薄膜配線導体層3の内部に大き
な応力が発生内在し、該大きな内在応力によって薄膜配
線導体層3が有機樹脂絶縁層2から剥離し易いものとな
る。従って、前記多層配線部4の各薄膜配線導体層3の
厚みは1μm〜40μmの範囲としておくことが好まし
い。
【0041】前記有機樹脂絶縁層2と薄膜配線導体層3
とを交互に多層に積層して形成される多層配線部4は更
に、最上層の有機樹脂絶縁層2に薄膜配線導体層3と電
気的に接続しているボンディングパッド7が形成されて
おり、該ボンディングパッド7は半導体素子や容量素
子、抵抗器等の電子部品Aの電極を薄膜配線導体層3に
電気的に接続させる作用をなす。
【0042】前記ボンディングパッド7は例えば、直径
が200〜500μmの円形状をなしており、該ボンデ
ィングパッド7に半導体素子や容量素子等の電子部品A
の電極をロウ材を介して接続させれば、半導体素子や容
量素子等の電子部品Aの電極は薄膜配線導体層3に電気
的に接続されることとなる。
【0043】前記ボンディングパッド7は薄膜配線導体
層3と同じ金属材料、具体的には銅、ニッケル、金、ア
ルミニウム等の金属材料から成り、最上層の有機樹脂絶
縁層2上に薄膜配線導体層3を形成する際に同時に前記
薄膜配線導体層3と電気的接続をもって形成される。
【0044】かくして上述の多層配線基板によれば、最
上層の有機樹脂絶縁層2に設けたボンディングパッド7
に半導体素子や容量素子等の電子部品Aの電極を半田等
から成るロウ材を介して接続させ、電子部品Aの電極を
ボンディングパッド7を介して薄膜配線導体層3に電気
的に接続させることによって半導体装置や混成集積回路
装置となり、薄膜配線導体層3の一部を外部電気回路に
接続すれば前記電子部品Aは外部電気回路に接続される
こととなる。
【0045】なお、本発明は上述の実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば
種々の変更は可能であり、例えば上述の実施例において
は基板1の上面側のみに複数の有機樹脂絶縁層2と複数
の薄膜配線導体層3とを交互に積層して形成される多層
配線部4を被着させたが、該多層配線部4を基板1の下
面側のみに設けても、上下の両面に設けてもよい。
【0046】また上述の実施例においては基板1の有機
樹脂を熱硬化性のエポキシ樹脂等で形成したが、これを
光硬化性の樹脂で形成してもよい。この場合、基板1の
有機樹脂は光照射によって固化し、焼成工程を伴わない
ことから焼成に伴う不均一な焼成収縮によって反りや寸
法ばらつきが発生することはなく、その結果、基板1は
その表面が平坦な所定寸法となり、基板1の表面に有機
樹脂絶縁層2と薄膜配線導体層3とから成る多層配線部
4を正確に形成することが可能となる。
【0047】更に上述の実施例において、基板1の内部
及び表面に導電層を形成しておいてもよい。この場合、
導電層としては銅や銀等から成る金属粉末をエポキシ樹
脂、ポリイミド樹脂、フェール樹脂、熱硬化性ポリフェ
ニレンエーテル樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ビスマレ
イミドトリアジン樹脂、ふっ素樹脂等の有機樹脂により
結合したものが好適に使用され、基板1が焼成収縮を殆
どおこさないことから導電層を形成した場合、その導電
層を所定のパターンに極めて正確に形成することができ
る。
【0048】
【発明の効果】本発明の多層配線基板によれば、有機樹
脂絶縁層と薄膜配線導体層とから成る多層配線部が被着
される基板を有機樹脂中に無機物粉末及び/又は金属粉
末を例えば、20重量%乃至90重量%含有させて形成
したことから基板の熱膨張係数が有機樹脂絶縁層の熱膨
張係数に近似し、その結果、基板と有機樹脂絶縁層に熱
が印加されても両者間には両者の熱膨張係数の相違に起
因する応力が発生することはなく両者を極めて強固に接
合させることができる。
【0049】また本発明の多層配線基板によれば、基板
の多層配線部が接合する表面を有機樹脂のみとし、無機
物粉末及び/又は金属粉末が露出しないようにしたこと
から基板と多層配線部の有機樹脂絶縁層とを極めて強固
に接合させることができる。
【0050】更に本発明の多層配線基板によれば、基板
を靱性に優れる有機樹脂中に無機物粉末及び/又は金属
粉末を含有させることによって形成したことから基板の
機械的強度が強くなり、外部より衝撃力が印加されても
容易に破損することはない。
【0051】また更に本発明の多層配線基板によれば、
基板は有機樹脂中に無機物粉末及び/又は金属粉末を含
有させることによって形成され、有機樹脂は熱硬化もし
くは光硬化によって固化し、焼成工程を伴わないことか
ら焼成に伴う不均一な焼成収縮によって反りや寸法ばら
つきを発生することもなく、その結果、基板はその表面
を平坦とした所定寸法となし、基板の表面に有機樹脂絶
縁層と薄膜配線導体層とを正確に形成することが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層配線基板の一実施例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1・・・基板 2・・・有機樹脂絶縁層 3・・・薄膜配線導体層 4・・・多層配線部 5・・・スルーホール 6・・・スルーホール導体 7・・・ボンディングパッド A・・・電子部品

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と、該基板の少なくとも一主面に被着
    され、複数の有機樹脂絶縁層と薄膜配線導体層とを交互
    に積層するとともに上下に位置する薄膜配線導体層を有
    機樹脂絶縁層に設けたスルーホール導体を介して電気的
    に接続した多層配線部とから成る多層配線基板であっ
    て、前記基板は有機樹脂中に無機物粉末及び/又は金属
    粉末を含有させて形成されており、かつ多層配線部の被
    着される表面が有機樹脂のみで形成されていることを特
    徴とする多層配線基板。
  2. 【請求項2】前記無機物粉末及び/又は金属粉末の粒径
    が0.05μm乃至10μmであることを特徴とする請
    求項1記載の多層配線基板。
  3. 【請求項3】前記無機物粉末及び/又は金属粉末の含有
    量が20重量%乃至90重量%であることを特徴とする
    請求項1記載の多層配線基板。
JP15382997A 1997-06-11 1997-06-11 多層配線基板 Pending JPH114079A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009111358A (ja) * 2007-10-12 2009-05-21 Shinko Electric Ind Co Ltd 配線基板
US7551265B2 (en) * 2004-10-01 2009-06-23 Nikon Corporation Contact material and system for ultra-clean applications

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