JPH11352469A - 電気光学装置及びこれを用いた電子機器 - Google Patents

電気光学装置及びこれを用いた電子機器

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JPH11352469A
JPH11352469A JP10174107A JP17410798A JPH11352469A JP H11352469 A JPH11352469 A JP H11352469A JP 10174107 A JP10174107 A JP 10174107A JP 17410798 A JP17410798 A JP 17410798A JP H11352469 A JPH11352469 A JP H11352469A
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light
liquid crystal
substrate
electro
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JP10174107A
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Osamu Murakami
治 村上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜トランジスタに光が照射されることによ
り発生する画像表示性能の劣化を防止する。 【解決手段】 第1の基板と、第1の基板に対向する第
2の基板と、第1、第2の基板に挟持された電気光学材
料とを備える。前記第1の基板は、マトリクス状に形成
された複数のスイッチング素子および前記複数のスイッ
チング素子にそれぞれ接続された複数の画素電極と、前
記複数のスイッチング素子と前記第1の基板との間に形
成された遮光層と、前記遮光層を挟んで前記複数のスイ
ッチング素子と反対側に前記複数の画素電極にそれぞれ
対応して形成された複数の第1のマイクロレンズと、を
有する。前記第2の基板は、前記複数の画素電極にそれ
ぞれ対応して形成された複数の第2のマイクロレンズを
有する。前記遮光層は、前記第1の基板を平面的に見た
ときに少なくとも前記スイッチング素子の領域を覆うよ
うに形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、与えられた画像
情報に応じて光を変調する電気光学装置及びこれを用い
た電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】与えられた画像情報に応じて光を変調す
る電気光学装置は、各種電子機器における直視型の表示
装置として、あるいは、投写型表示装置のライトバルブ
(光変調器)として多く利用されている。このような電
気光学装置の一つとして、液晶を電気光学材料として利
用したアクティブマトリクス方式の液晶パネルがある。
アクティブマトリクス方式の液晶パネルは、個々の画素
にスイッチの役割を果たす薄膜トランジスタ(以下、
「TFT」と呼ぶ。)が設けられており、各画素が独立
して制御される。
【0003】この液晶装置(液晶パネル)は、一般に、
TFTが実装されたTFTアレイ基板と、これに対向配
置される対向基板と、TFTアレイ基板と対向基板とに
挟まれた液晶層と、対向基板およびTFTアレイ基板の
液晶層と反対側に設けられた偏光板とを備えている。液
晶装置は、対向基板の側から入射された照明光が液晶層
を通過する際に、画像情報に応じて強度変調し、画像を
表す光を射出する。射出された変調光が結像されて画像
が表示される。
【0004】ここで、液晶装置に入射した照明光が、T
FTのチャネル領域やチャネル領域とソースやドレイン
との接合部(以下、「TFT領域」と呼ぶこともあ
る。)に入射すると、TFT領域において光電変換効果
により電流(以下、「光リーク電流」と呼ぶ。)が発生
してしまいTFTが誤動作する。通常、このようなTF
T領域への光入射を防止するために、アクティブマトリ
クス方式の液晶装置では、対向基板上の、TFTに向き
合う部分に、Cr(クロム)やAl(アルミニウム)等
の金属材料や樹脂ブラックなどからなる遮光層が形成さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、液晶層を通過
した光のうち一部は、TFTアレイ基板の界面や、偏光
板等で反射してTFTアレイ基板に再び入射し、このよ
うな反射光(戻り光)のうち一部はTFT領域を照射す
る場合がある。これにより、TFTに光リーク電流が発
生して、コントラスト比の低下、表示の色ムラや誤表示
等が発生するという問題がある。また、このような問題
は、液晶以外の電気光学材料、例えば、PLZT(ジル
コン酸チタン酸ランタン)等を用いたアクティブマトリ
クス方式の電気光学装置において共通する問題である。
【0006】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、薄膜トランジス
タに光が照射されることにより発生する画像表示性能の
劣化を防止した電気光学装置及びこれを用いた電子機器
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の電
気光学装置は、第1の基板と、前記第1の基板に対向す
る第2の基板と、前記第1、第2の基板に挟持された電
気光学材料と、を備え、前記第1の基板は、マトリクス
状に形成された複数のスイッチング素子および前記複数
のスイッチング素子にそれぞれ接続された複数の画素電
極と、前記複数のスイッチング素子と前記第1の基板と
の間に形成された遮光層と、前記遮光層を挟んで前記複
数のスイッチング素子と反対側に前記複数の画素電極に
それぞれ対応して形成された複数の第1のマイクロレン
ズと、を有しており、前記第2の基板は、前記複数の画
素電極にそれぞれ対応して形成された複数の第2のマイ
クロレンズを有しており、前記遮光層は、前記第1の基
板を平面的に見たときに少なくとも前記スイッチング素
子の領域を覆うように形成されている、ことを特徴とす
る。
【0008】上記電気光学装置によれば、第1の基板側
から光が入射しても、第1の基板に形成された複数の第
1のマイクロレンズによって集光されてスイッチング素
子に入射する光を抑制することができる。また、第1の
基板上に形成されたスイッチング素子と第1の基板との
間には、第1の基板を平面的に見たときに少なくともス
イッチング素子の領域を覆うように遮光層が形成されて
いる。これにより、第1のマイクロレンズによって集光
しきれずにスイッチング素子に入射する光は遮光層によ
って遮光される。従って、第1の基板側から光が入射し
た場合でも、スイッチング素子に光が入射するのを防止
し、光が入射することによって発生するリーク電流の発
生を抑制することができ、コントラスト比の低下、色む
らや誤表示等の表示性能の劣化を抑制することができ
る。
【0009】また、第1の基板側から入射した光は第1
のマイクロレンズによって集光され、その一部は電気光
学材料を通過して第2の基板から出射される。通常、透
過型電気光学装置は照明光学系を備えており、この照明
光学系はリフレクタ等の反射手段を備えている。従っ
て、第2の基板から出射して照明光学系に到達した光
を、このリフレクタ等の反射ミラーにより再び反射して
照明光として電気光学装置に入射させることができる。
【0010】上記電気光学装置において、前記第1の基
板には、さらに、前記マトリクス状に形成されたスイッ
チング素子が接続される複数のデータ線および複数の走
査線が形成されており、前記遮光層は、前記第1の基板
を平面的に見たときに前記複数のデータ線と前記複数の
走査線との少なくとも一方の領域を覆うように形成され
ている、ことが好ましい。
【0011】上記電気光学装置によれば、第1の基板側
から光が入射した場合であっても、スイッチング素子に
光が入射することを、より確実に防止することができ
る。また、画素電極間の画像情報に応じて制御されない
電気光学材料を透過した光が漏れて、コントラスト比を
低下させることを防止することができる。
【0012】上記各電気光学装置において、さらに、前
記第1の基板の光出射側に、いずれか一つの偏光軸成分
の光を主に透過し、他の偏光軸成分の光を主に反射する
反射型偏光板を備える、ようにしても良い。
【0013】通常、第1の基板の光出射側には、いずれ
か一つの偏光軸成分の光を主に透過し、他の偏光軸成分
を主に吸収する吸収型偏光板を備える。上記構成によれ
ば、従来、吸収型偏光板で発生していた光吸収に起因す
る発熱による温度上昇を抑制することができる。また、
偏光板で吸収されて損失していた光を積極的に反射して
照明光学系に戻し、前述のようにそこで反射させて再び
照明光として再利用することもできるので、明るい画像
表示を得ることができる。
【0014】また、前記第2の基板の光入射側に、いず
れか一つの偏光軸成分の光を主に透過し、他の偏光軸成
分の光を主に反射する反射型偏光板を備える、ようにし
ても良い。
【0015】第2の基板の光入射側にも、通常、いずれ
か一つの偏光軸成分の光を主に透過し、他の偏光軸成分
を主に吸収する吸収型偏光板を備える。上記構成によれ
ば、同様に、吸収型偏光板で発生していた光吸収に起因
する発熱による温度上昇を抑制することができる。ま
た、偏光板で吸収されて損失していた光を積極的に反射
して照明光学系に戻し、前述のようにそこで反射させて
再び照明光として再利用することもできるので、明るい
画像表示を得ることができる。
【0016】上記各電気光学装置は、種々の電子機器に
適用することができる。例えば、投写型表示装置の光変
調手段として適用することができる。すなわち、光源
と、光変調手段としての上記各電気光学装置と、前記電
気光学装置から出射された光を投写する投写光学系とを
備えるようにすれば良い。
【0017】上記電子機器によれば、上記各電気光学装
置を備えているので、スイッチング素子に光が入射する
のを防止し、光が入射することによって発生するリーク
電流の発生を抑制することができる。これにより、コン
トラスト比、色むらや誤表示等の表示性能の劣化を抑制
することができる。また、第1のマイクロレンズで集光
された光の一部を、電気光学装置の照明光として再び利
用することができるので、明るい画像表示を得ることが
できる。特に、電気光学装置の出射側に備える偏光板や
プリズムなどの光学要素で発生する反射光が電気光学装
置の第1の基板に入射して、スイッチング素子に入射す
ることを防止することができる。また、このような光を
照明光として再び利用することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面を用いて説明する。なお、以下に示す図は、特に明記
しない限りノンスケールで表されている。
【0019】A.液晶装置:図1は本発明を適用した電
気光学装置の平面図、図2はそのH−H’線における断
面図である。図1に示すように、液晶装置100は、液
晶装置用基板300と、これに対向配置される対向基板
200と、液晶装置用基板300および対向基板200
に挟まれた液晶(液晶層)400とを備えている。対向
基板200や液晶装置用基板300は、板ガラスやネオ
セラム、あるいは石英ガラス等を用いた透明基板であ
る。
【0020】液晶装置用基板300の対向基板200に
対向する面には、後述する画素120がマトリクス状に
形成された矩形の表示領域110(画面表示領域)と、
この表示領域110の外側領域に形成されたデータ線駆
動回路302(周辺駆動回路)と、表示領域110の両
側に形成された一対の走査線駆動回路304(周辺駆動
回路)とを備える。表示領域110の各画素には、図2
に示すように、ITO膜(Indium Thin Oxide)からな
る画素電極715が形成されている。対向基板200の
液晶装置用基板300に対向する面には、略全面に対向
電極210が形成され、かつ、各画素120に対応して
対向側遮光膜(入射側遮光膜)717が形成されてい
る。対向電極210は、ITO膜等の透明導電膜で形成
されている。さらに、対向基板200には、液晶装置1
00をモジュールとして組み立てた際に光が漏れないよ
うにするために、表示領域110の外側縁に沿って周辺
見切り用の遮光膜230(「表示画面見切り用の遮光
膜」、「周辺見切り」とも呼ぶ)が形成されている。周
辺見切り230は、例えば後に表示領域110に対向し
て開口部が設けられた遮光性のケースに液晶装置用基板
300が入れられた場合に、当該表示領域が製造誤差等
により当該ケースの開口の縁に隠れてしまわないように
構成されている。このため、周辺見切り230は、例え
ば液晶装置用基板300のケースに対する数百μm程度
のずれを許容するように、表示領域の周囲に少なくとも
500μm以上の幅を持つ帯状の遮光性材料から形成さ
れている。
【0021】対向基板200と液晶装置用基板300と
は、表示領域110の外側で周辺見切り用の遮光膜23
0の外周縁に沿って形成されたギヤップ材含有のシール
材240によって所定のセルギヤップを隔てて貼り合わ
されている。このシール材240の内側領域には、液晶
400が封入されている。シール材240は、表示領域
110とデータ線駆動回路302との間は後述するデー
タ線の上で封止されており、また、表示領域110と走
査線駆動回路304との間は後述する走査線の上で封止
されている。シール材240は、図1に示すように部分
的に途切れており、この途切れ部分に液晶注入口241
が構成されている。液晶装置100の組み立て時には、
対向基板200と液晶装置用基板300とを貼り合わせ
た後、シール材240の内側領域を減圧状態にして、液
晶注入口241から液晶400を減圧注入する。液晶4
00を封入した後には、液晶注入口241は封止剤24
2で塞がれる。
【0022】シール材240としてはエポキシ樹脂や各
種の紫外線硬化樹脂などが用いられており、グラスファ
イバーやガラスビーズなどからなるギヤップ材が配合さ
れている。液晶400としては周知のTN(Twisted Ne
matic )型液晶が用いられるが、これに限らず、水平配
向型、垂直配向型、高分子分散型、強誘電などのメモリ
ー型などの種々のタイプの液晶を適宜用いることができ
る。例えば、液晶400として、高分子中に微小粒とし
て分散させた高分子分散型液晶を用いれば、配向膜も偏
光板も不要になるため、光利用効率が高くなり、明るい
アクティブマトリクス型の液晶装置100を提供でき
る。
【0023】本形態において、対向基板200は液晶装
置用基板300よりも小さいので、液晶装置用基板30
0は、周辺駆動回路が対向基板200の外周縁よりはみ
出た状態で貼り合わされる。従って、走査線駆動回路3
04及びデータ線駆動回路302は対向基板200の外
側に位置しており、対向基板200とは対向していない
ので、ポリイミド等の配向膜や液晶が直流成分によって
劣化するのを防ぐことができる。シール材240は、対
向基板200からみれば基板外周縁に沿って形成されて
いるが、液晶装置用基板300からみれば内側に形成さ
れている。液晶装置用基板300には、対向基板200
より外側の部分に多数の実装端子306が形成されてお
り、これらの端子306上で、ワイヤボンディング、あ
るいはACF(Anisotropic Conductive Film)圧着等
の方法によりフレキシブルプリント配線基板が接続され
る。
【0024】なお、データ線駆動回路302と、走査線
駆動回路304と、後述する種々の制御回路(例えば、
プリチャージ回路やサンプリング回路)とは、通常、上
述した液晶装置用基板300に形成されているが、液晶
装置用基板300上に必ず設けられている必要はなく、
液晶装置用基板300とは別の基板等に設けるように構
成しても良い。
【0025】図3は、本発明の液晶装置の電気的な構成
を示す回路図である。この液晶装置100は、複数の画
素120と、データ線駆動回路302と、2つの走査線
駆動回路304と、プリチャージ回路310と、サンプ
リング回路320とを備えている。複数の画素120
は、水平方向に伸びる複数本の走査線330と、これに
垂直に伸びる複数本のデータ線332とに囲まれて、マ
トリクス状に構成されている。これらの複数の画素12
0は、図1に示した表示領域110内に形成されてい
る。複数の走査線330は、2つの走査線駆動回路30
4に接続されている。また、複数のデータ線332は、
サンプリング回路320を介して画像信号線324に接
続されている。なお、プリチャージ回路310は、本発
明に必須の要件ではないが、これらの回路を設けると、
輝度むら、コントラストむらを無くすのに有利である。
【0026】走査線駆動回路304は、外部制御回路か
ら供給される電源、基準クロック等に基づいて、所定タ
イミングで走査線330(ゲート電極線)に走査信号を
パルス的に線順次で印加する。
【0027】プリチャージ回路310は、複数のデータ
線332に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信
号に先行してそれぞれ供給する。プリチャージ回路31
0は、TFT312を各データ線332毎に備えてお
り、プリチャージ信号線314がTFT312のソース
電極に接続されており、プリチャージ回路駆動信号線3
16がTFT312のゲート電極に接続されている。プ
リチャージ信号線314には、プリチャージ信号を書き
込むために必要な所定電圧の電源VSSYが外部電源か
ら供給される。プリチャージ回路駆動信号線316に
は、プリチャージ回路駆動信号PCGが外部制御回路か
ら供給される。このとき、プリチャージ回路駆動信号P
CGは、各データ線332について画像信号VIDに先
行するタイミングでプリチャージ信号を書き込むように
供給される。プリチャージ回路310は、好ましくは中
間階調レベルの画素データに相当するプリチャージ信号
(画像補充信号)を供給する。
【0028】サンプリング回路320は、画像信号線3
24に供給される画像信号VIDをサンプリングして複
数のデータ線332にそれぞれ供給する機能を有する。
サンプリング回路320は、TFT322を各データ線
332毎に備えており、画像信号VIDの供給が行われ
る画像信号線324が、TFT322のソース電極に接
続されており、サンプリング回路駆動信号線326がT
FT322のゲート電極に接続されている。そして、画
像信号線324を介して、画像信号VIDが入力される
と、この画像信号VIDをサンプリングする。
【0029】データ線駆動回路302は、外部制御回路
から供給される電源、基準クロック等に基づいて、画像
信号線324に画像信号VIDが供給される際に、走査
線駆動回路304が走査信号を印加するタイミングに合
わせて、各データ線332毎のサンプリング回路駆動信
号線326を介してサンプリング回路320にサンプリ
ング駆動信号を供給する。
【0030】図4は、画素120の詳細な構成を示すブ
ロック図である。画素120は、画素スイッチング用T
FT720と、液晶セルCEと、蓄積容量CAPとで構
成されている。このTFT720のソース電極はデータ
線332に接続され、ゲート電極は走査線330に接続
され、ドレイン電極は画素電極715に接続される。液
晶セルCEは、画素電極715と対向基板200の対向
電極210との間に挟まれた液晶400により構成さ
れ、画素電極715を介してTFT720に接続され
る。蓄積容量CAPは、ひとつ前の行の走査線330
(例えば、n番目の走査線330(n)に接続された画
素の場合は、n−1番目の走査線330(n−1))
と、画素電極715又はTFT720のドレイン電極と
の間に接続される。
【0031】上記のように、走査線駆動回路304およ
びデータ線駆動回路302によって選択された走査線3
30およびデータ線332に接続されている画素120
がアクティブ状態となる。このとき、サンプリング回路
320およびデータ線332を介して供給された画像信
号VIDに応じて、この画素120の液晶層400を通
過する光が偏光軸の回転や光散乱などの変調が施され
て、画像を表す変調光が生成される。これにより、この
液晶装置100は、入射する光を画像情報に応じて変調
し、画像を表す光を生成する。
【0032】図5は本発明の液晶装置の概略断面図、図
6はこの液晶装置の液晶装置用基板側からみた概略平面
図を示している。図5は図6のA−A’断面図に相当す
る。なお、各図は、以下の説明上特に必要のない構成要
素を省略して示している。また、図1および図2で説明
した構成要素と同じ構成要素であっても、説明の便宜
上、違う符合を付している場合がある。
【0033】液晶装置100は、対向基板200と液晶
装置用基板300の一対の基板間に、例えばTN型など
の液晶400を挟持する。本実施例では、対向基板20
0はマイクロレンズ731が形成された入射側マイクロ
レンズ板730と、この液晶側400側に配置されたカ
バーガラス700とを備えている。一方、液晶装置用基
板300は、スイッチング素子等が形成された素子基板
701と、この外側(液晶400と反対側)に配置され
た出射側マイクロレンズ板740とを備えている。カバ
ーガラス700および素子基板701及びレンズ板73
0,740は、板ガラスやネオセラム、あるいは石英ガ
ラス等を用いて形成される。
【0034】入射側マイクロレンズ板730の内面(液
晶400側)には、カバーガラス700が接着剤732
で隙間なく貼り付けられている。また、素子基板701
の外面(液晶400を挟持しない面)には出射側マイク
ロレンズ板740が接着剤742で隙間なく貼り付けら
れている。上述した液晶装置用基板300(図1または
図2)は、素子基板701および出射側マイクロレンズ
板740を含んでおり、対向基板200は、カバーガラ
ス700および入射側マイクロレンズ板730を含んで
いる。
【0035】なお、複数の入射側マイクロレンズ731
や出射側マイクロレンズ741は、それぞれカバーガラ
ス700の外面や素子基板701の外面側に離間して形
成されるようにしても良い。
【0036】素子基板701の内面(液晶400を挟持
する面)には、遮光膜(出射側遮光膜)703が格子状
に形成されており、その上には第1の層間絶縁膜704
が全面に形成されている。遮光膜703は、例えばクロ
ムあるいはチタン等の金属から形成される。第1の層間
絶縁膜704は、窒化シリコンあるいは酸化シリコン等
から形成される。
【0037】第1の層間絶縁膜704の上には、チャネ
ル707と、ソース705と、ドレイン706とを有す
るTFT720が形成されている。チャネル707の上
には、ゲート絶縁膜708と、ゲート電極709とがこ
の順に形成されている。ゲート電極709は液晶パネル
の画素領域に格子状に形成される走査線(図3の走査線
330)に相当しており、多結晶シリコンや、アルミニ
ウム,タンタル等の金属などにより形成されている。な
お、ゲート電極709の材料として多結晶シリコンを用
いた場合はゲート電極709の上に高融点金属が積層さ
れてもよい。
【0038】図5に示すTFT720は、例えば以下の
ようにして形成することができる。まず、基板701の
上に遮光膜703を形成し、さらに、その上に第1の層
間絶縁膜704を形成する。次に、第1の層間絶縁膜7
04の上に、TFT素子となるシリコン層を島状に形成
する。このシリコン層の上にゲート絶縁膜708を形成
し、さらにその上に金属製のゲート電極709を形成す
る。次に、ゲート電極709の表面を陽極酸化して形成
した絶縁膜でゲート電極709を覆った後、ゲート電極
709及びこの陽極酸化膜をマスクとして不純物イオン
をシリコン層に注入し、ソース705,ドレイン706
を自己整合的に形成する。なお、チャネル707とソー
ス705,ドレイン706との間のシリコン層に、ソー
ス・ドレインよりも低不純物濃度の領域を前もって形成
すれば、LDD(Lightly DoupedDrain)構造とするこ
とができる。このような製造工程によって、各画素ごと
にスイッチング素子となる薄膜トランジスタ(TFT)
720が構成される。この薄膜トランジスタは、本発明
のスイッチング素子に相当している。
【0039】次に、TFT720の上に全面に窒化シリ
コンあるいは酸化シリコン等からなる第2の層間絶縁膜
710が形成される。ここにコンタクトホール712が
形成され、アルミニウム等の金属からなるデータ信号線
711(図3のデータ線332)が、コンタクトホール
712を介してソース705に接続されるように形成さ
れる。次に、窒化シリコンあるいは酸化シリコン等から
なる第3の層間絶縁膜714が形成され、第2及び第3
の層間絶縁膜に同時にコンタクトホール713が形成さ
れる。そして、ITO等の透明導電膜からなる画素電極
715がコンタクトホール712を介してドレイン70
6に接続されるように形成される。なお、図示しない
が、この後、最上層として配向膜が形成され、この膜に
ラビング処理がなされる。
【0040】一方、カバーガラス700の内面には、ク
ロム等の金属や黒色樹脂などからなる入射側遮光膜71
7(対向側遮光膜)が格子状に形成される。さらに入射
側遮光膜717とカバーガラス700の表面を覆うよう
にITO等の透明導電膜からなる対向電極716が形成
される。なお、図示しないが、この後、最上層として配
向膜が形成され、この膜にもラビング処理がなされる。
【0041】液晶装置100には、走査線709(図4
の走査線330)とデータ線711(図4のデータ線3
32)が格子状に形成されており、各画素は、1個のT
FT720と、TFT720のドレイン706に接続さ
れた画素電極715とから構成される。各画素では、デ
ータ線711からTFT720を介して画素電極715
に画像信号が与えられ、画素電極715と対向電極71
6により挟持される液晶層400にこの画像信号に応じ
た電圧が印加され、印加電圧に応じて液晶分子の向きが
制御される。また、各画素のドレイン706のシリコン
層は、図6に示すように、前段の走査線709の位置ま
で広がっており、コンデンサ718を形成している。こ
こで、「前段の走査線」とは、一つ前の水平走査期間に
選択電位が印加される走査線を意味しており、本画素の
選択時から一垂直走査期間は非選択電位のままに維持さ
れる。コンデンサ718は、ドレイン706から広がっ
たシリコン層と、前段の走査線709と、これらの間に
介挿されている図示しない絶縁膜とで構成されている。
このコンデンサ718は、図4に示す蓄積容量CAP
(図4)として機能する。この蓄積容量CAPはTFT
が非導通となった非選択期間においても、液晶への印加
電圧を保持できるようにするためのものである。なお、
蓄積容量718は、ドレインのシリコン層と走査線で形
成するのではなく、新たに、走査線に平行配置される容
量線を設け、これと層間絶縁膜を介して対向する画素電
極715により形成しても構わない。
【0042】図7は、対向基板200側からこの液晶装
置100を見た概略平面図である。但し、図7では、入
射側マイクロレンズ731と、入射側遮光膜717と、
画素電極715と、出射側遮光膜703のみが示されて
おり、他の構成は省略されている。1つの画素電極71
5は破線で囲まれた矩形の領域であり、各画素電極71
5の間には隙間がある。矩形の画素電極715は、縦横
に規則的に配列されているので、画素電極715の隙間
は格子状の領域を形成している。入射側遮光膜717の
領域には、図示の便宜上、砂目模様が付されている。入
射側遮光膜717は、少なくとも各画素電極715の隙
間を覆うように形成されており、各画素電極715にほ
ぼ等しい開口部が設けられている。
【0043】出射側遮光膜703は、図6に斜線の領域
で示すように、データ線711と、走査線709と、T
FTのソース705、ドレイン706およびゲート70
7と、を覆うように格子状に形成されている。さらに、
出射側遮光膜703は、蓄積容量718を形成するため
の領域も覆うように形成されている。従って、出射側遮
光膜703は、図7に示すように、平面的に見たときに
入射側遮光膜717を覆うように形成されており、入射
側遮光膜717に設けられている開口部よりもさらに内
側に開口部を有している。従って、この液晶装置100
に入射した光のうち、入射側遮光膜717の開口部を通
過して画素電極715に入射し、さらに、出射側遮光膜
703の開口部を通過した光のみが液晶装置100から
出射される。
【0044】入射側マイクロレンズ板730には、図5
に示すようにカバーガラス700側の内面に複数の入射
側マイクロレンズ731が形成されている。また、出射
側マイクロレンズ板740にも、同様に、素子基板70
1側の内面に複数の出射側マイクロレンズ741が形成
されている。これらの入射側マイクロレンズ731,7
41は、板ガラスやネオセラム、あるいは石英ガラス等
を用いた入射側マイクロレンズ板730や出射側マイク
ロレンズ板740をエッチング処理することにより形成
することができる。
【0045】入射側マイクロレンズ板730は、図7に
示すように、各入射側マイクロレンズ731の光軸が出
射側遮光膜703の開口部中心に一致するように配置さ
れている。なお、出射側マイクロレンズ板740も、入
射側マイクロレンズ板730と同様に、各出射側マイク
ロレンズ741の光軸が出射側遮光膜703の開口部中
心に一致するように配置されている。また、入射側マイ
クロレンズ板730と出射側マイクロレンズ板740と
は、互いの焦点位置を一致させるように形成されてい
る。
【0046】なお、入射側マイクロレンズ板730およ
び出射側マイクロレンズ板740の外面側(それぞれ液
晶の存在する側と反対の面)には、図示しない入射側偏
光板および出射側偏光板が設けられている。これらの偏
光板は、必要に応じて、入射側マイクロレンズ板730
または出射側マイクロレンズ板740の外面に密着して
設けられたり、または貼り付けられたり、あるいは、あ
る程度間隔を空けて配置される場合もある。これらの位
置関係は、使用状態に応じて適宜選択される。
【0047】この液晶装置100は、図5に示すよう
に、入射側マイクロレンズ板730側が光の入射面側で
あり、出射側マイクロレンズ板740側が光の出射面側
となる。光入射面側に配置された照明光学系から出射さ
れた照明光は、いずれかの偏光軸成分の光を透過する図
示しない入射側偏光板を介して入射側マイクロレンズ板
730に入射する。入射側マイクロレンズ板730に入
射した照明光は、各入射側マイクロレンズ731によっ
て各画素に対応した光束に分割されるとともに、各入射
側マイクロレンズ731の集光作用によって各入射側マ
イクロレンズ731の焦点位置に集光される。各入射側
マイクロレンズ731の焦点位置は、各入射側マイクロ
レンズ731の出射光束が入射側遮光膜717および出
射側遮光膜703の開口部を通過するように調整されて
いる。これにより、本来であれば入射側遮光膜717や
出射側遮光膜703によって遮光されてしまう光を有効
に利用することができるので、各画素の光の開口率を実
質的に向上させることができる。なお出射側マイクロレ
ンズ741は、画素電極715を透過してきた光を集光
して平行光化して出射することが好ましいが、用途に応
じて拡大させたり、収束させたりしてもかまわない。
【0048】出射側遮光膜703を通過して出射側マイ
クロレンズ板740に入射した光束のうち一部は、出射
側マイクロレンズ741の界面で反射する場合がある。
また、図示しない出射側偏光板は、通常、いずれか一つ
の偏光軸成分の光を主に透過し、他の偏光軸成分の光を
主に吸収する。実際には、透過あるいは吸収しきれずに
反射する光が存在する。従って、出射側マイクロレンズ
板740を出射して出射側偏光板に入射した光のうち一
部は、反射して再び出射側マイクロレンズ板740に入
射する。これらの反射光は、各出射側マイクロレンズ7
41で集光されて、一部は再び出射側遮光膜703及び
入射側遮光膜717の開口部を通過して、図示しない液
晶装置の照明光学系に到達する。通常、照明光学系は、
リフレクタ等の反射ミラーを備えており、照明光学系に
到達した反射光は、このリフレクタ等の反射ミラーで再
び反射して照明光として液晶装置に入射させることがで
きる。ここで、液晶装置から出射した反射光は、液晶装
置によって変調された光であるが、液晶装置と照明光学
系との間の光路上で拡散し、さらには光源光と合成され
るので、照明光として再び利用することができる。な
お、照明光学系が光源ランプと光源から発せられた光を
反射するリフレクタからなる場合には、リフレクタによ
り上記反射光を反射する。光源ランプからの光の偏光軸
を一つの直線偏光軸の光に揃えて液晶装置に出射する偏
光変換素子を配置した場合には、この偏光変換素子と光
源のリフレクタとの少なくとも一方により上記反射光を
液晶装置側に反射する。
【0049】各出射側マイクロレンズ741で集光しき
れずに出射側遮光膜703の開口部を通過できない反射
光も存在するが、このような反射光は、出射側遮光膜7
03によって遮光される。ここで、液晶装置100にお
いて、TFT720、特にそのチャネル707に光が入
射すると、非導通状態時(非選択時)にもTFT720
に電流が流れる。そうすると、蓄積容量718に蓄積さ
れていた電荷はTFT720を介して放電してしまい、
液晶への印加電圧が変化する。このようになると、液晶
パネルのコントラストは大きく低下することになる。
【0050】本実施例においては、光出射側のいずれか
で発生する反射光がTFT720に入射しないように、
TFT720の光出射側にTFT720を覆うように出
射側遮光膜703が形成されている。これにより、光出
射側のいずれかで発生する反射光によってTFT720
が誤動作し、液晶装置の特性が劣化することを防止する
ことができる。
【0051】なお、光入射側に設けた入射側遮光膜71
7は、入射側マイクロレンズ板730の各入射側マイク
ロレンズ731から射出した光のうち、各入射側マイク
ロレンズ731で集光しきれずにTFT720に入射し
てしまうような光を遮光する。また、データ線711を
構成する金属層は、TFT720のゲート電極709を
覆うように延在して重なり、TFT720のチャネル7
07を遮光している。このデータ線711のオーバラッ
プによりTFT720を光入射側から十分に遮光できる
場合には、入射側遮光膜717は不要とできる。
【0052】なお、遮光膜703の構成は、図6に示す
構成に限定されるものではない。図8及び図9は、遮光
膜703の他の構成を示す平面図である。遮光膜703
は、図8に示すように、蓄積容量718を構成するため
のシリコン層やデータ線711、走査線709、TFT
720に沿ってこれを覆うように形成してもよい。この
ときは、遮光膜703の開口部は矩形ではなく、これら
の要素の形状に沿った外形を有することになる。また、
蓄積容量718を出射側遮光膜703で覆わないように
してもよい。このときには、遮光膜703を、図9に示
すように、各画素電極715の隙間とTFT720のみ
を覆うようにしてもよい。この遮光膜703は、格子状
ではなく上下方向に平行に伸びる帯状の形状を有してい
る。これらの構成によれば、遮光膜により遮光される領
域を少しでも減らすことができるので、液晶装置の光の
開口率を向上させることができる。なお、図9では上下
方向に伸びる帯状の形状をなす遮光膜703としている
が、走査線709と重ねて左右方向に平行に伸びる帯状
の遮光膜としてもかまわない。遮光膜703は、少なく
ともTFT720を覆うように形成されていればよい。
【0053】上記説明からわかるように、液晶装置用基
板は本発明の第1の基板に相当し、対向基板は本発明の
第2の基板に相当している。また、出射側マイクロレン
ズ板は本発明の第1のマイクロレンズ板に相当し、出射
側マイクロレンズは本発明の第1のマイクロレンズに相
当している。さらに、入射側マイクロレンズ板は本発明
の第2のマイクロレンズ板に相当し、入射側マイクロレ
ンズは本発明の第2のマイクロレンズに相当している。
また、出射側遮光膜は、本発明の遮光層に相当してい
る。
【0054】ところで、入射側偏光板や出射側偏光板と
しては、通常、一方の偏光軸を主に透過し、他方の偏光
軸を主に吸収するタイプの吸収型偏光板が用いられる。
上記構成の液晶装置100においては、少なくとも出射
側偏光板として、一方の偏光軸を主に透過し、他方の偏
光軸を主に反射するタイプの反射型偏光板を用いること
ができる。これにより、吸収型偏光板で発生していた光
吸収に起因する発熱による温度上昇を抑制することがで
きる。また、偏光板で吸収されて損失していた光を積極
的に反射して利用することもできる。特に、入射側と出
射側の一対の偏光板にこのような反射型偏光板を用いれ
ば、照明光を照明光学系側に反射し、照明光学系で再反
射して照明光として再利用できるので、光源光の光利用
効率がより一層向上し、液晶装置での発熱も低下する。
【0055】図10は、この反射型偏光板の構成を示す
説明図である。この反射型偏光板は、多層構造フィルム
で構成される。多層構造フィルムは、重合体を延伸形成
したフィルムの積層からなるものであり、異なる2種類
の層601(A層),602(B層)が交互にZ軸方向
に積層された多層構造を有している。この反射偏光板の
A層601には例えば、ポリエチレンナフタレート(P
EN;polyethylene napthalate )を延伸したものを用
い、B層602には、ナフサレン・ジ・カルボン酸とテ
レフタル酸とのコポリエステル(coPEN;copolyes
ter of napthalene dicarboxylic acid and terephthal
lic or isothalic acid)を用いることができる。もち
ろん、本発明に用いる反射型偏光板の材質はこれに限定
されるものではなく、適宜その材質を選択できる。
【0056】A層601のX軸方向の屈折率(nAX)
とY軸方向の屈折率(nAY)は互いに異なる。一方、
B層602のX軸方向の屈折率(nBX)とY軸方向の
屈折率(nBY)とはほぼ等しくなるように設定してい
る。また、A層601のY軸方向の屈折率(nAY)と
B層602のY軸方向の屈折率(nBY)とはほぼ等し
くなるように設定されている。つまり、これをまとめる
と、(nAX)≠(nAY),(nBX)≒(nBY)
≒(nAY)となる。
【0057】このように、多層構造フィルムに入射した
光のうちY軸方向の直線偏光(実施例においてはS偏
光)の光は、各積層間に屈折率の差が実質的に無い状態
であるため、この多層構造フィルムを、その偏光軸のま
ま透過する。
【0058】一方、A層601のZ軸方向の層厚をt
A、B層602のZ軸方向の膜厚をtBとし、入射光の
波長をλとしたとき、(1)式の関係が得られるとうに
設定する。
【0059】 tA・nAX+tB・nBX≒λ/2 ・・・(1)
【0060】これにより、波長λの光のうちX軸方向の
直線偏光(実施例においてはP偏光)の光は、隣接する
A層とB層の界面にて、X軸方向の偏光の光として反射
されることになる。A層601とB層602の層厚t
A,tBを種々変化させ、それを積層し、全可視光の波
長あるいは液晶装置により変調させたい色光の波長の広
範囲にわたって上記(1)式が成立するようにして、透
過波長帯域を広げれば、X軸方向の直線偏光(P偏光)
の白色光や入射する色光を反射することができる。尚、
多層構造フィルムは、厚みの異なる層を順次積層させて
形成するようにしても良いし、互いに厚みの等しい層が
数層積層された積層体を複数積層することによって形成
するようにしても良い。また、上記(1)式において、
完全に等号が成立することが好ましい。
【0061】上記液晶装置100は、データ線および走
査線ならびにTFTを遮光するために、マトリクス状に
配置された画素電極の間を覆うように出射側遮光膜(本
発明の遮光層)を有しているが、これに限定されるもの
ではない。出射側遮光膜は、平面的に見て少なくともT
FT(本発明のスイッチング素子)を含むように形成さ
れていれば良い。このようにすれば、液晶装置用基板側
から光が入射しても、複数の出射側マイクロレンズによ
って集光しきれずにTFTに入射する光を少なくとも遮
光することができる。従って、これにより、コントラス
トの低下や、色むら、誤表示等の表示性能の劣化を抑制
することができる。
【0062】B.電子機器:次に、本発明の液晶装置を
適用した電子機器の実施の形態について説明する。図1
1は、本発明の液晶装置を備えた電子機器を示す概略構
成図である。この電子機器は、表示情報出力源1000
と、表示情報処理回路1002と、液晶装置500と、
クロック発生回路1008と、電源回路1010とを備
えて構成されている。液晶装置500は、前述の液晶装
置100のうちデータ線駆動回路302や走査線駆動回
路304などを除く液晶パネル1006と、データ線駆
動回路302や走査線駆動回路304などの駆動回路1
004とから構成されている。表示情報出力源1000
は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Acc
ess Memory)、光ディスク装置などのメモリと、同調回
路等を含み、クロック発生回路1008からのクロック
に基づいて、所定フォーマットのビデオ信号などの表示
情報を表示情報処理回路1002に出力する。表示情報
処理回路1002は、増幅・極性反転回路、相展開回
路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回
路等の周知の各種処理回路を含んで構成されており、ク
ロックに基いて入力された表示情報からデジタル信号を
順次生成し、クロックCLKと共に駆動回路1004に
出力する。駆動回路1004は、走査線駆動回路304
及びデータ線駆動回路302によって液晶パネル100
6を駆動する。電源回路1010は、上述の各回路に所
定電源を供給する。
【0063】図12は、図11の電子機器の具体例とし
て示す液晶プロジェクタ(投写型表示装置)の概略構成
図である。この液晶プロジェクタ1100は、投写型の
液晶プロジェクタであり、光源1110と、ダイクロイ
ックミラー1113,1114と、反射ミラー111
5,1116,1117と、入射レンズ1118,リレ
ーレンズ1119,出射レンズ1120と、液晶ライト
バルブ1122,1123,1124と、クロスダイク
ロイックプリズム1125と、投射レンズ1126とを
備えて構成されている。液晶ライトバルブ1122,1
123,1124は、上述した本発明の液晶装置100
を含む液晶表示モジュールを3個用意し、それぞれ液晶
ライトバルブとして用いたものである。また、光源11
10はメタルハライド等のランプ1111とランプ11
11の光を反射するリフレクタ1112とからなる。
【0064】この液晶プロジェクタ1100において、
青色光・緑色光反射のダイクロイックミラー1113
は、光源1110からの白色光束のうちの赤色光を透過
させるとともに、青色光と緑色光とを反射する。透過し
た赤色光は反射ミラー1117で反射されて、赤色光用
液晶ライトバルブ1122に入射される。一方、ダイク
ロイックミラー1113で反射された色光のうち緑色光
は緑色光反射のダイクロイックミラー1114によって
反射され、緑色光用液晶ライトバルブ1123に入射さ
れる。また、青色光は第2のダイクロイックミラー11
14も透過する。青色光に対しては、長い光路による光
損失を防ぐため、入射レンズ1118、リレーレンズ1
119、出射レンズ1120を含むリレーレンズ系から
なる導光手段1121が設けられ、これを介して青色光
が青色光用液晶ライトバルブ1124に入射される。各
ライトバルブにより変調された3つの色光はクロスダイ
クロイックプリズム1125に入射する。このプリズム
は4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤光
を反射する誘電体多層膜と青光を反射する誘電体多層膜
とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜に
よって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が
形成される。合成された光は、投射光学系である投射レ
ンズ1126によってスクリーン1127上に投射さ
れ、画像が拡大されて表示される。
【0065】以上のような液晶プロジェクタ1100に
おいては、本発明の液晶装置を用いることにより、さら
に、以下に示す効果がある。図13は、液晶ライトバル
ブから出射された光の様子を示す説明図である。赤色光
用液晶ライトバルブ1122から出射した光ROのほと
んどは、クロスダイクロイックプリズム1125の赤光
反射膜1125Rで反射して投射レンズ1126の方に
出射される。しかし、赤色光用液晶ライトバルブ112
2から出射した光ROの一部は、赤光反射膜1125R
や青光反射膜1125Bを透過して青色光用液晶ライト
バルブ1124に出射面側から入射する。 また、青色
光用液晶ライトバルブ1124から出射した光BOのほ
とんどは、青光反射膜1125Bで反射して投射レンズ
1126の方に出射される。しかし、青色光用液晶ライ
トバルブ1124から出射した光BOの一部も、青光反
射膜1125Bや赤光反射膜1125Rを透過して赤色
光用液晶ライトバルブ1122に出射面側から入射す
る。さらに、クロスダイクロイックプリズム1125の
入射面や投射レンズ1126の入射面においても光が反
射し、液晶ライトバルブ1122,1123,1124
に入射する。
【0066】従来の液晶装置を用いた場合には、液晶ラ
イトバルブの出射面側から入射した光によって画素スイ
ッチング用のTFTが誤動作するという問題があった。
特に、青光の光強度は大きく、TFTの誤動作を招きや
すい。この投写型表示装置に適用される本発明の液晶装
置では、このような光がTFTに入射しないように、液
晶装置の出射面側に設けられた遮光膜で遮光している。
また、出射面側から入射した光を出射側マイクロレンズ
板で集光することによって、TFTに入射するような光
を低減することができる。これにより、クロスダイクロ
イックプリズム1125で反射して液晶ライトバルブ1
122,1123,1124に入射する光によって発生
する誤動作を防止することができる。さらに、出射側マ
イクロレンズ板で集光されて遮光膜の開口部を通過した
光を、再び反射して照明光として再利用することができ
る。これにより、光の利用効率を向上させることができ
るので、明るい投写画像を得ることができる。
【0067】以上、図12を参照して説明した電子機器
の他にも、液晶テレビ、ビューファインダー型又はモニ
タ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション
装置、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、パーソナル
コンピュータ、ワークステーション、携帯電話、テレビ
電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等が図1
2に示した電子機器の例として挙げられる。
【0068】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が
可能である。例えば、以下のような変形も可能である。
【0069】上記実施例では、電気光学材料として液晶
を用いた液晶装置を例に説明しているが、これに限定さ
れるものではない。液晶以外の電気光学材料、例えば、
PLZT(ジルコン酸チタン酸ランタン)等の種々の電
気光学材料を用いたアクティブマトリクス方式の電気光
学装置に適用可能である。また、エレクトロルミネッセ
ンス、プラズマディスプレ一装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した液晶装置の平面図である。
【図2】図1に示す液晶装置のH−H’線における断面
図である。
【図3】本発明の液晶装置の電気的な構成を示す回路図
である。
【図4】画素120の詳細なブロック図である。
【図5】本発明の液晶装置の概略断面図である。
【図6】本発明の液晶装置の液晶装置用基板側からみた
概略平面図である。
【図7】本発明の液晶装置の対向基板側からみた概略平
面図である。
【図8】遮光膜703の他の構成を示す平面図である。
【図9】遮光膜703の他の構成を示す平面図である。
【図10】この反射型偏光板の構成を示す説明図であ
る。
【図11】本発明の液晶装置を備えた電子機器を示す概
略構成図である。
【図12】図11の電子機器の具体例として示す液晶プ
ロジェクタ(投写型表示装置)の概略構成図である。
【図13】液晶ライトバルブから出射された光の様子を
示す説明図である。
【符号の説明】
100…液晶装置 104…走査線駆動回路 110…表示領域 112…TFT 114…画素電極 120…画素 200…対向基板 210…対向電極 230…遮光膜(周辺見切り) 240…シール材 241…液晶注入口 242…封止剤 300…液晶装置用基板 302…データ線駆動回路 304…走査線駆動回路 306…実装端子 310…プリチャージ回路 312…TFT 314…プリチャージ信号線 316…プリチャージ回路駆動信号線 320…サンプリング回路 322…TFT 324…画像信号線 326…サンプリング回路駆動信号線 330…走査線 332…データ線 400…液晶(液晶層,TN型液晶) 500…液晶装置 601…A層 602…B層 700…光入射側基板 701…光出射側基板 703…遮光膜(出射側遮光膜) 704…第1の層間絶縁膜 705…ソース 706…ドレイン 707…ゲート 707…チャネル 708…ゲート絶縁膜 709…ゲート電極 709…走査線 710…第2の層間絶縁膜 711…データ信号線(データ線) 712…コンタクトホール 713…コンタクトホール 714…第3の層間絶縁膜 715…画素電極 716…対向電極 717…遮光膜(入射側遮光膜) 718…コンデンサ 720…TFT 730…入射側マイクロレンズ板 731…マイクロレンズ 740…出射側マイクロレンズ板 741…マイクロレンズ 1000…表示情報出力源 1002…表示情報処理回路 1004…駆動回路 1006…液晶パネル 1008…クロック発生回路 1010…電源回路 1100…液晶プロジェクタ 1110…光源 1111…ランプ 1112…リフレクタ 1113,1114…ダイクロイックミラー 1115,1116,1117…反射ミラー 1118…入射レンズ 1119…リレーレンズ 1120…出射レンズ 1121…導光手段 1122…赤色光用液晶ライトバルブ 1123…緑色光用液晶ライトバルブ 1124…青色光用液晶ライトバルブ 1125…クロスダイクロイックプリズム 1125B…青光反射膜 1125R…赤光反射膜 1126…投射レンズ 1127…スクリーン CAP…蓄積容量

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 与えられた画像情報に応じて光を変調す
    る電気光学装置であって、 第1の基板と、前記第1の基板に対向する第2の基板
    と、前記第1、第2の基板に挟持された電気光学材料
    と、を備え、 前記第1の基板は、マトリクス状に形成された複数のス
    イッチング素子および前記複数のスイッチング素子にそ
    れぞれ接続された複数の画素電極と、前記複数のスイッ
    チング素子と前記第1の基板との間に形成された遮光層
    と、前記遮光層を挟んで前記複数のスイッチング素子と
    反対側に前記複数の画素電極にそれぞれ対応して形成さ
    れた複数の第1のマイクロレンズと、を有しており、 前記第2の基板は、前記複数の画素電極にそれぞれ対応
    して形成された複数の第2のマイクロレンズを有してお
    り、 前記遮光層は、前記第1の基板を平面的に見たときに少
    なくとも前記スイッチング素子の領域を覆うように形成
    されている、 ことを特徴とする電気光学装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電気光学装置であって、 前記第1の基板には、さらに、 前記マトリクス状に形成されたスイッチング素子が接続
    される複数のデータ線および複数の走査線が形成されて
    おり、 前記遮光層は、前記第1の基板を平面的に見たときに前
    記複数のデータ線と前記複数の走査線との少なくとも一
    方の領域を覆うように形成されている、 ことを特徴とする電気光学装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の電気光学
    装置であって、さらに、 前記第1の基板の光出射側に、いずれか一つの偏光軸成
    分の光を主に透過し、他の偏光軸成分の光を主に反射す
    る反射型偏光板を備える、 ことを特徴とする電気光学装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の電気光学装置であって、 前記第2の基板の光入射側に、いずれか一つの偏光軸成
    分の光を主に透過し、他の偏光軸成分の光を主に反射す
    る反射型偏光板を備える、 ことを特徴とする電気光学装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の電子機器であって、 光源と、 前記電気光学装置から射出された光を投写する投写光学
    系とを備える、 ことを特徴とする電子機器。
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