JPH11350884A - ボルトレスセグメント - Google Patents

ボルトレスセグメント

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JPH11350884A
JPH11350884A JP10157449A JP15744998A JPH11350884A JP H11350884 A JPH11350884 A JP H11350884A JP 10157449 A JP10157449 A JP 10157449A JP 15744998 A JP15744998 A JP 15744998A JP H11350884 A JPH11350884 A JP H11350884A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐火性および対衝撃性にすぐれたボルトレス
セグメントを提供する。 【解決手段】 セグメント間およびセグメントリング間
が雄性継手により結合されるボルトレスセグメントであ
って、鋼殻セグメント本体1の内面に2次覆工体6が形
成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボルトレスセグメ
ントに係り、特に耐火性能、耐衝撃性能を向上させたボ
ルトレスセグメントに関する。
【0002】
【従来の技術】セグメント間および、セグメントリング
間を雄雌継手を用いて結合するボルトレス結合方式のセ
グメント(以下ボルトレスセグメントという)に関して
は、本発明者が多くの提案を行っている。
【0003】このボルトレスセグメントの特長は、鋼
枠とコンクリートの合成セグメントなので覆工厚を薄く
できる(従来のRCセグメントの厚さの70%程度)。
鋼枠嵌合方式なので、セグメントリング全周にわたる
鋼枠相互のかみ合い効果により、リングせん断力を強化
するとともに、高い真円性を確保できる。継手部にボ
ルトを一切使用せず、セグメント間が雄雌挿入方式継手
で結合され、セグメントリング間が挿入方式継手で結合
されていることにより、セグメントの自動組立化による
安全で迅速な施工が実現されている。外面が鋼殻で覆
われており、継手部は止水溝を有する鋼枠に設ける止水
材(パッキン)と、空隙部に充填する継手モルタルによ
り高い止水性能を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のボルト結合方式
のセグメント(RC,DCの各セグメント)では、2次
覆工と呼ばれるコンクリート工が1次覆工体であるセグ
メントの内面に施される。この2次覆工体は、1次覆工
体であるセグメントの組立完了後に、トンネル内部で施
工されることとなり、極めて繁雑な工事となるととも
に、工事工程も長くなる。また、長期間のトンネル使用
による不等沈下のため、後打ちされた2次覆工体には、
コンクリートクラック等の損傷が生じる場合が多く、ト
ンネル寿命やメンテナンスから改善が必要である。
【0005】一方、ボルトレス結合方式のセグメントに
ついても、その内面に高速道路トンネル築造のために2
次覆工の要望がある。しかし、前述のとおりボルトレス
セグメントは薄くて、十分な強度を有し、かつ止水性に
優れている等のことから本来1次覆工のみでトンネルを
構築するものであり、この思想を生かすという見地から
本発明はなされたものであるので、従来と同じ方法、つ
まりセグメントリングを1次覆工として構築後、現場作
業で2次覆工を施すことは想定していない。
【0006】従来と同じ方法で2次覆工を施すのであれ
ば、ボルトレスセグメントの特長の1つである施工作業
の容易性、施工時間、施工工程の短縮化という作用効果
を半減させることになることから、本発明者は、ボルト
レスセグメントの本来の特長を減殺することなく、セグ
メント内面に2次覆工を施すことができる方法がないか
種々研究した。その結果、ボルトレスセグメントである
が故に実施可能な、新規な2次覆工を施したセグメント
を製作できる(つまり、後に図7によって説明するとお
り、ボルト結合方式のセグメントでは実施不可能)方法
を見出した。本発明は、前記の知見にもとづいてなされ
た新規なボルトレスセグメントを提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
め、本発明に係るボルトレスセグメントは、セグメント
間およびセグメントリング間が雄雌継手により結合され
るボルトレスセグメントであって、セグメント本体の内
面に2次覆工体が形成されている構成を特徴とする。ま
た、本発明において、前記2次覆工体が経時硬化性部材
で構成され、この2次覆工体に前記セグメント本体の鋼
殻に固定したスタッドジベル、鉄筋、形鋼のいずれかの
単一材料又はこれらの複合材料が埋設されていることを
特徴とする。また、本発明において、前記2次覆工体
を、コンクリート、モルタル、定形耐火物(レンガ)、
不定形耐火物(ミルク)、スラグウール、グラスファイ
バー、無機ファイバー、炭酸カルシウム、珪酸カルシウ
ム、石膏、のいずれかの単一材料又はこれらの複合材料
で構成されている。
【0008】本発明によると、セグメント本体の内面に
2次覆工体を施したので、この2次覆工体により、当該
セグメント本体をシールドトンネル内での火災や自動車
の衝突事故等から確実に保護できるうえ、セグメント本
体と2次覆工体とは、予め工場で製作し、現場ではセグ
メントを組立てるだけで自動的に2次覆工体が施工され
るので、従来のように現場作業で2次覆工を施工する場
合に比べて、繁雑な工事の不要化、工事工程の大幅な短
縮化、トンネル内の不等沈下による損傷の解消化が達せ
られる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照して説明する。図1は、本発明に係るボルトレスセ
グメント(以下セグメントと略称する場合がある)の湾
曲した凸面を上にして示す概要斜視図、図2は底面図、
図3は図1のA−A断面図、図4(A)は背面図、図5
はボルトレスセグメントのリング間(つまりトンネル軸
方向)の連結構造を示す断面図である。
【0010】各図から分かるように、鋼殻セグメント本
体1における鋼枠本体17は、トンネル軸方向に所定の
間隔をおいて平行に配設されたH形鋼からなる円弧状の
トンネル円周方向に伸長する鋼製側枠5と、この鋼製側
枠5の円弧状端部にトンネル軸方向に伸長する継手部側
枠20を固着して構成される。
【0011】鋼製側枠5と継手部側枠20は、それぞれ
ウエブ13と、ウエブ13の両端に一体に設けられた内
側フランジ2と外側フランジ7とから構成され、4辺の
外側フランジ7で囲まれる内側に鋼板からなるスキンプ
レート11が溶接により固着される。そして、鋼製側枠
5と継手部側枠20からなる鋼枠本体17と、スキンプ
レート11で囲まれる内側に充填された鉄筋を配筋の充
填コンクリート(鉄筋は図示省略する)14により鋼殻
セグメント本体1が構成されている。
【0012】この鋼殻セグメント本体1の内面(トンネ
ル内面)に2次覆工体6が一体に設けられる。2次覆工
体6は、図示例では、所定の厚みLを有した経時硬化性
部材の例えばコンクリート又はモルタルで構成される。
この2次覆工体6は固定具の1例としてスタッドジベル
12を用いて鋼枠本体17に結合されている。
【0013】つまり、スタッドジベル12は図2〜図4
に示すように、鋼製側枠5と継手部側枠20のそれぞれ
の内側フランジ2の各内面に複数所定の間隔で溶接され
ていて、このスタッドジベル12が2次覆工体6の製作
時に、当該2次覆工体6内に埋設されることで、鋼殻セ
グメント本体1と2次覆工体6が強固に一体化して製作
される。
【0014】2次覆工体6は、工場において、鋼殻セグ
メント本体1の製作時に一体に製作されるが、2次覆工
体6をコンクリートで製作する場合にあっては、その具
体的製作方法としては、型枠を用いて鋼枠本体17内
に充填コンクリート14を充填する際に、同時に2次覆
工体6である経時硬化性部材の例えばコンクリートを打
設する方法と、2次覆工体6をプレキャストコンクリ
ートにより別工程で製作し、その後に鋼殻セグメント本
体1の内面に結合する方法がある。
【0015】前記のとおり、スタッドジベル12は、2
次覆工体6がコンクリート又はモルタルの場合におい
て、これらと鋼殻セグメント本体1を一体するための固
定具の一例であって、スタッドジベルの他にもジベルと
合成鉄筋の併用、スパイラル鉄筋、みぞ形鋼等を鋼枠本
体17の内側フランジ2の内面に溶接してもよい。
【0016】また、前記の方法で2次覆工体6を製作
する場合にあっては、図7に示すように別工程でプレキ
ャストコンクリートにより2次覆工体6を製作し、次
に、図8に示すように、この2次覆工体6を同じく別工
程で製作された鋼殻コンクリート本体1の内面に当接
し、鋼枠本体17のスタッドジベル12を2次覆工体6
の係合凹部15に嵌入し、かつこの係合凹部15内に経
時硬化性の結合剤16を充填することによって、2次覆
工体6を鋼殻セグメント本体1に一体化させることがで
きる。
【0017】さらに、2次覆工体6の覆工材は、前述の
1.コンクリート、2.モルタルに限らず、3.定形耐火物
(レンガ)、4.不定形耐火物(ミルク)(炉材としての
利用ではない)、5.スラグウール、6.グラスファイバ
ー、7.無機ファイバー、8.炭酸カルシウム、9.珪酸カル
シウム、10.石膏、等を覆工材として単独で使用し、ま
たは固化材等他の部材との複合により成形して用いるこ
とができる。前記1.〜10.のいずれの2次覆工材の場合
も、鋼殻セグメント本体1の製作時に工場においてその
内面に固着して製作するものである。
【0018】また、2次覆工体6は、鋼殻セグメント本
体1をトンネル円周方向とトンネル軸方向に水密的に接
合する場合に、当該2次覆工体6によってその円滑な接
合が妨げられないように、しかも、その際トンネル円周
方向とトンネル軸方向に隣合う2次覆工体6の間に余計
な隙間等がなく、適正に接触するように、各図に示すよ
うに鋼殻セグメント本体1から出張らず、鋼枠本体17
の内面の輪郭と揃うように設けられている。
【0019】本発明において、2次覆工体6を前述のよ
うに工場で予め鋼殻セグメント本体1に取付けて製作で
きるのは、鋼殻セグメント本体1がボルトレス結合方式
であることによるものである。つまり、比較例として図
9に示すようにボルト結合方式のRCセグメント21
(図ではRCセグメントの例を示すが、DCセグメント
の場合も同じ)の場合、各RCセグメント21の側縁部
に継手部25が設けられるとともに、この継手部25の
内側にボルト締結作業用凹部19が設けられ、隣合うR
Cセグメント21の各継手部25のボルト孔にボルト2
7を挿入したうえ、前記凹部19での作業で、ボルト2
7、ナット28の締結を行なってセグメント間及びセグ
メントリング間を結合し、その結合作業の後、このセグ
メント(つまり1次覆工体)の内面に現場施工でコンク
リート等の2次覆工体(本巻き)29が施される。
【0020】つまり、図9から分かるように、ボルト結
合方式のセグメントでは、1次覆工体の内面に2次覆工
体29を予め施すと、ボルト締結作業が出来なくなるた
めに、このボルト結合方式のセグメントに本発明の構造
は実施できないものである。
【0021】このように本発明のセグメント2次覆工体
の構造は、ボルトレスセグメントにして始めて実施可能
なものである。次に、このボルトレス結合構造の1例を
説明する。
【0022】まず、セグメント間を結合するために鋼殻
セグメント本体1の円弧状の平面からみて四角形の一方
の対角線上の隅部において、鋼殻セグメント本体1のウ
エブ13の端部に、その孔軸が鋼殻セグメント本体1の
軸方向になるように形成された係合孔22を有する連結
板23が溶接で固着されており、前記係合孔22は鋼殻
セグメント本体1の継手部側枠20より外側に突出位置
している。
【0023】また、図1,図2において、鋼殻セグメン
ト本体1の円弧状平面からみて四角形の他方の対角線の
両端部において、鋼殻セグメント本体1のウエブ13の
端部側面に、その軸線が鋼殻セグメント本体1の軸方向
になるように係合突起30が溶接で固着されている。係
合突起30は、図1に示すように、その断面形状がトン
ネル円周方向に長い断面小判型にすることによって、基
端溶接部の溶接長が得られ、継手の引張力に対応させる
うえで適している。
【0024】前記鋼殻セグメント本体1を円周方向に連
結するには、互いに連結する相対する鋼殻セグメント本
体1を、各係合突起30の先端が継手部側枠20にぶつ
からないようにして、この鋼殻セグメント本体1を互い
にトンネル軸一方向にずらした状態で、各継手部側枠2
0同士がトンネル円周方向に接近するように配置する。
【0025】次に、継手部側枠20同士が面接触するま
で一対の鋼殻セグメント本体1をトンネル円周方向に接
近させる。このとき、係合突起30と係合孔22のトン
ネル軸方向に軸線が揃う。
【0026】最後に、各継手部側枠20同士を軽くスラ
イドさせながら一対の鋼殻セグメント本体1をトンネル
軸他方向に相対移動させ、それにより鋼殻セグメント本
体1の両サイドにおいて、それぞれ係合突起30と係合
孔22が嵌り合うことによって、鋼殻セグメント本体1
がトンネル円周方向に連結される。
【0027】また、各図に示すように、前記鋼殻セグメ
ント本体1をトンネル軸方向に容易かつ確実強固に結合
するため、一方のセグメント1のトンネル軸方向の一側
面(ウエブ)13に、雄側係合部材35が設けられてお
り、他方のセグメント1のトンネル軸方向のウエブ(一
側面)13に、雌側係合部材36におけるスライドスト
ッパー保持フレーム40の一側面が溶接により固着され
ている。
【0028】前記雄側係合部材35と雌側係合部材36
の詳細は図6(A),(B)に示されている。図6
(A),(B)において、矢印Dがトンネル軸方向、矢
印Eがトンネル半径方向、矢印Fがトンネル円周方向で
ある。各図において、雄側係合部材35として先端にト
ンネル円周方向に突出した係合突起34を有する。係止
部材33が一方のセグメント本体1のトンネル軸方向の
ウエブ(一側面)13に溶接で固定されている。他方の
セグメント本体1のトンネル軸方向のウエブ(一側面)
13には、雌側係合部材36としてスライドストッパー
保持フレーム40によって一対のスライドストッパー3
2がトンネル半径方向に可動的に設けられている。一対
のスライドストッパー保持フレーム40は、所定の幅
と、長さと、厚みを有する金属の板状体で構成され、板
状体にはトンネル半径方向に長い2つのガイド孔38が
開設されている。スライドストッパー保持フレーム40
の一側面は、他方のセグメント本体1のトンネル軸方向
のウエブ(一側面)13に溶接されている。
【0029】一対のスライドストッパー32は角軸状
で、かつ、両ストッパーの対向面には、係止部材33の
進入側が拡開したテーパ面32Aが付形してある。ま
た、スライドストッパー32は、ガイド孔38内におい
て、ガタつかないでトンネル半径方向に可動自由に設け
られている。左右のスライドストッパー保持フレーム4
0の上下端部に架設され、かつ固定ボルト31によって
固定した連結フレーム45とスライドストッパー32と
の間には、この一対のスライドストッパー32の間が近
づく方向に付勢するばね37が配設されている。
【0030】前記のストッパー機構の場合は、トンネル
軸方向に相対するセグメント本体1間の偏心が0のとき
に円滑に連結できるのは勿論、相対するセグメント本体
1間が偏心している場合でも、そのセグメント本体1の
偏心に伴って係止部材33のスライドストッパー32に
対する正常に進入位置からトンネル半径方向に2mmず
れた位置に進入し、スライドストッパー32と係合す
る。つまり、この場合は、一対のスライドストッパー3
2が、一対のばね37付勢を僅かに変えて係止部材33
の偏心に容易に追従でき、ガイド孔38内を2mmだけ
トンネル半径方向に変位した位置で係止部材33の係止
突起34と機械的に係合する。
【0031】相対するセグメント本体1間は、複数のセ
グメントを円周方向に連結してセグメントリングを構築
する際、隣接するセグメントリングのセグメント本体1
の間で位置ずれしていることがある。この場合は、係止
部材33の両側面と、一対のスライドストッパー保持フ
レーム40との間に所定の間隙39を形成しておくこと
により、セグメント本体1のトンネル円周方向のずれに
対応して、係止部材33が左右のスライドストッパー保
持フレーム40の中間位置より左右いずれかの側に片寄
った位置で、一対のスライドストッパー32の間に進入
し、かつスライドストッパー32に機械的に係止する。
【0032】なお、雌側係合部材36は図6に示される
ようにスライドストッパー保持フレーム40の上下端に
連結フレーム45を配置して枠状に組み、連結フレーム
45のボルト挿入孔41に固定ボルト31を挿入し、か
つ保持フレーム40の上下端面に形成した雌ねじに螺合
することで、両フレーム40,45を強固に結合して構
成できる。また、スライドストッパー32の両端のピン
孔43に割りピン44が挿入されていて、この割りピン
44がスライドストッパー保持フレーム40の外側面に
係合することにより、スライドストッパー32がガイド
孔38から脱出しないように設けられている。この雌側
係合部材36は、セグメント本体1のウエブ(一側面)
13に固着する前の段階では、単体(ユニット)として
構成されており、この単体の状態でセグメント本体1の
ウエブ13に溶接する。
【0033】また、図5に示すように、前記鋼殻セグメ
ント本体1のトンネル軸方向一側面(図の右側)におい
て、トンネル軸方向にみて前方に突出する鋼製外側フラ
ンジ7には、突出部接合端面8と凹み部接合端面9と、
この突出部接合端面8と凹み部接合端面9の間を接続す
る傾斜面3が設けられる。さらに、傾斜面3の基端部に
は、その傾斜面3の延長線上において、前記傾斜面3の
断面欠損をすることなく略半円断面のパッキング嵌合溝
4が設けられる。
【0034】鋼殻セグメント本体1のトンネル軸方向他
端側(図の左側)は、前記対向する相手側(図の右側部
分)の外側フランジ7の各部と対称配置になるように突
出部接合端面8と凹み部接合端面9と、その突出部接合
端面8と凹み部接合端面9の間を接続する傾斜面3が設
けられ、さらに、傾斜面3の基端部には、前述の場合と
同様に略半円断面のパッキング嵌合溝4が設けられ、こ
れに止水パッキング26が嵌められる。
【0035】さらに、図5において、互いに接合すべき
鋼殻セグメント本体1の内側フランジ2も外側フランジ
7の構成と同様、左右側対称配置になるようにしてそれ
ぞれ突出部接合端面8と凹み部接合端面9と、前記突出
部接合端面8と凹み部接合端面9を接続する傾斜面3
と、傾斜面3の基端部に形成される断面が略半円形状の
パッキング嵌合溝4が前述の場合と同様に設けられ、こ
れに止水パッキング26が嵌められている。なお、継手
部側枠20の接合部も前記と同じ構成とされる。
【0036】前述のようにして、各鋼殻セグメント本体
1をトンネル円周方向とトンネル軸方向に接合すると
き、内外側の各フランジ2,7に設けられる止水パッキ
ング26により、各鋼殻セグメント本体1間の水密的接
合は完璧となる。
【0037】なお、雄雌係合部材35,36が係合した
後、両セグメントのウエブ13間の空隙にはモルタル4
2を充填する。
【0038】前記のボルトレス継手構造を使用してセグ
メント間及び、セグメントリング間を連結した場合にお
ける鋼殻セグメント本体1と、2次覆工体6との断面厚
み構造と、相隣る2次覆工体6の間の断面構造は図5に
示すようになる(図5ではセグメントリング間の連結構
造例を図示している。)。同図から分かるように、鋼殻
セグメント本体1のトンネル中心側の内面は、この2次
覆工体6によって保護され、耐火性が向上しているとと
もに、自動車等の衝突による耐衝撃性が向上しているこ
とで、当該鋼殻セグメント本体1の保護が完全になる。
また、このとき、隣合う2次覆工体6の間には僅小な隙
間18が形成されるが、この隙間18には目地材を充填
してもよいし、或いは、充填しなくてもよい。つまり、
鋼殻セグメント本体1の外側フランジ7の接合部およ
び、内側フランジ2の接合部にそれぞれ止水パッキング
26が装着されているので、トンネル内外方向の止水は
完全であり、前記僅小隙間18による不具合はない。
【0039】なお、図示したボルトレス継手構造は一例
であって、本発明のボルトレスセグメントとしては、こ
れ以外のボルトレス継手構造を適宜使用して構わない。
また、図示例では、セグメント間は、係合突起30の係
合孔22への着脱可能な係合による雄雌係合構造とし、
セグメントリング間は、雄側係合部材35と雌側係合部
材36との噛み合いによる戻り防止構造となっている
が、前記セグメント間の継手も、セグメントリング間の
継手と同様に戻り防止係合構造としてもよく、特許請求
の範囲で使用する雄雌継手とは、前記戻り防止機構を有
するものと有しないものの両方の継手構造を意味するも
のとして使用している。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のボルトレ
ス結合方式のセグメントによると、セグメント本体の内
面に2次覆工体を施したので、この2次覆工体により当
該セグメント本体をシールドトンネル内での火災や自動
車の衝突事故等から確実に保護できるうえ、セグメント
本体と2次覆工体とは、予め工場で製作し、現場ではセ
グメントを組立てるだけで自動的に2次覆工体が施工さ
れるので、従来のように現場作業で2次覆工を施工する
場合に比べて、繁雑な工事が不要となる、工事工程
が大幅に短縮できる、長期間のトンネル使用による不
等沈下のため、従来の後打ちされた2次覆工体には、コ
ンクリートラック等の損傷が生じる場合が多く、トンネ
ル寿命やメンテナンスから改善が必要であるが、本発明
では、2次覆工体が各セグメント毎に独立しているの
で、前述のような不具合がないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鋼殻セグメントの円弧状凸部を上
にして見た概要斜視図である。
【図2】図1の底面図である。
【図3】図1のA−A断面図である。
【図4】(A)は図1の背面図、(B)は同図(A)の
右端の拡大断面図である。
【図5】セグメント同士をトンネル軸方向に接合し、空
隙にモルタルを充填した状態を示す断面図である。
【図6】本発明のセグメントをトンネル軸方向に連結す
る雄雌係合部材を示し、図(A)は図(B)におけるC
−C断面図、(B)は前期部材の側断面図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係る2次覆工体を鋼殻
セグメント本体に装着する前の状態の正面図である。
【図8】図5において、2次覆工体を鋼殻セグメント本
体に固着した状態の正面図である。
【図9】比較例として示すボルト結合方式のRCセグメ
ントリングで構築したトンネル縦断面図である。
【符号の説明】
1 鋼殻セグメント本体 2 内側フランジ 3 傾斜面 4 パッキング嵌合溝 5 鋼製側枠 6 2次覆工体 7 外側フランジ 8 突出部接合端面 9 凹み部接合端面 11 スキンプレート 12 スタッドジベル 13 ウエブ 14 充填コンクリート 15 係合凹部 16 経時硬化性結合剤 17 鋼枠本体 18 僅少な隙間 19 作業用凹部 20 継手部側枠 21 RCセグメント 22 係合孔 23 連結板 24 パッキング嵌合溝 25 継手部 26 リング状止水パッキング 27 ボルト 28 ナット 29 2次覆工体 30 係合突起 31 固定ボルト 32 スライドストッパー 33 係止部材 34 係止突起 35 雄側係合部材 36 雌側係合部材 37 ばね 38 ガイド孔 39 間隙 40 スライドストッパー保持フレーム 42 モルタル 41 ボルト挿入孔 43 ピン孔 44 割りピン 45 連結フレーム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セグメント間およびセグメントリング間
    が雄雌継手により結合されるボルトレスセグメントであ
    って、セグメント本体の内面に2次覆工体が一体に施さ
    れているボルトレスセグメント。
  2. 【請求項2】 前記2次覆工体が経時硬化性部材で構成
    され、この2次覆工体に前記セグメント本体の鋼枠に固
    定したスタッドジベル、鉄筋、形鋼のいずれかの単一材
    料又はこれらの複合材料が埋設されている請求項1に記
    載のボルトレスセグメント。
  3. 【請求項3】 前記2次覆工体が、コンクリート、モル
    タル、定形耐火物(レンガ)、不定形耐火物(ミル
    ク)、スラグウール、グラスファイバー、無機ファイバ
    ー、炭酸カルシューム、珪酸カルシューム、石膏、のい
    ずれかの単一材料又はこれらの複合材料で構成されてい
    る請求項1記載のボルトレスセグメント。
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