JPH11349874A - インクジェット用インクおよびインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット用インクおよびインクジェット記録方法

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JPH11349874A
JPH11349874A JP10178188A JP17818898A JPH11349874A JP H11349874 A JPH11349874 A JP H11349874A JP 10178188 A JP10178188 A JP 10178188A JP 17818898 A JP17818898 A JP 17818898A JP H11349874 A JPH11349874 A JP H11349874A
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JP
Japan
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group
ink
image
examples
aryl
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10178188A
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English (en)
Inventor
Takayoshi Kamio
隆義 神尾
Kazumi Arai
一巳 新居
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP10178188A priority Critical patent/JPH11349874A/ja
Publication of JPH11349874A publication Critical patent/JPH11349874A/ja
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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好なマゼンタ色相を有する堅牢性の高い画
像を形成するように、インクジェット用インクおよびイ
ンクジェット記録方法を改良する。 【解決手段】 ピラゾロアゾール系インドフェノール色
素を、フェノールの水酸基の水素原子が解離していない
状態、あるいは無機塩基、第1アミン、第2アミンまた
は第3アミンによって解離している状態で、インクジェ
ット用インクおよびインクジェット記録方法に用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット用
インク、およびそれを用いたインクジェット記録方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、材料費が安
価であること、高速記録が可能なこと、記録時の騒音が
少ないこと、さらにカラー記録が容易であることから、
急速に普及し、さらに発展しつつある。インクジェット
記録方法には、ピエゾ素子により圧力を加えて液滴を吐
出させる方式、熱によりインク中に気泡を発生させて液
滴を吐出させる方式、あるいは静電力により液滴を吸引
吐出させる方式がある。また、インクジェット用インク
としては、水性インク、油性インク、あるいは固体(溶
融型)インクが用いられる。
【0003】インクジェット用インクに用いられる色素
に対しては、溶剤に対する溶解性が高いこと、高濃度記
録が可能であること、色相が良好であること、光、熱、
空気、水や薬品に対する堅牢性に優れていること、受像
材料に対して定着性が良く滲みにくいこと、インクとし
ての保存性に優れていること、毒性がないこと、純度が
高いこと、さらには、安価に入手できることが要求され
ている。しかしながら、これらの要求を高いレベルで満
たす色素を捜し求めることは、極めて難しい。特に、良
好なマゼンタ色相を有し、光堅牢性に優れた色素が強く
望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】既にインクジェット用
として様々な染料や顔料が提案され、実際に使用されて
いる。しかし、未だに全ての要求を満足する色素は、発
見されていないのが現状である。カラーインデックス
(C. I. )番号が付与されているような、従来から良
く知られている染料や顔料では、インクジェット用イン
クに要求される色相と堅牢性とを両立させることは難し
い。特開平3−231975公報、同6−80900号
公報および同9−118849号公報には、色相と光堅
牢性の両立を目的としたインクジェット用インクが開示
されている。しかし、同公報で用いている色素は、色相
の改善が不十分である。本発明の目的は、良好なマゼン
タ色相を有し、堅牢性の高い画像を形成することができ
るインクジェット用インクおよびインクジェット記録方
法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記式(I)
または(II)で表される色素を含むインクジェット用イ
ンクを提供する。
【0006】
【化3】
【0007】
【化4】
【0008】式中、R1 は、水素原子、ハロゲン原子、
アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリー
ル基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、
シアノ、アミド基、スルホンアミド基、ウレイド基、ア
ルコキシカルボニルアミノ基、アルキルチオ基、アリー
ルチオ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、
スルファモイル基、スルホニル基、アシル基、アミノま
たはアルキルアミノ基であり;ベンゼン環は、ハロゲン
原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、
アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキ
シ基、シアノ、アミド基、スルホンアミド基、ウレイド
基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルチオ基、
アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイ
ル基、スルファモイル基、スルホニル基、アシル基、ア
ミノおよびアルキルアミノ基からなる群より選ばれる置
換基を有していてもよく;X、YおよびZは、それぞれ
独立に=N−または=CR2 −であり、R2 は、水素原
子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、ア
リール基、ヘテロ環基、アルコキシ基またはアリールオ
キシ基であり、XとYまたはYとZが共に=CR2 −で
ある場合は、二個のR2 が結合して環を形成してもよ
く;そして、Mは、解離状態にある無機塩基、第1アミ
ン、第2アミンまたは第3アミンである。さらに本発明
は、上記のインクジェック用インクを、液滴状に噴射し
て受像材料上に画像を記録するインクジェット記録方法
も提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェット用インク
は、下記式(I)または(II)で表される色素を含むこ
とを特徴とする。
【0010】
【化5】
【0011】
【化6】
【0012】式(I)および(II)において、R1 は、
水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル
基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基、シアノ、アミド基、スルホン
アミド基、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカル
ボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホ
ニル基、アシル基、アミノまたはアルキルアミノ基であ
る。アルキル基、アリール基およびアルコキシ基が特に
好ましい。式(I)および(II)において、ベンゼン環
は、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、ア
ラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、
アリールオキシ基、シアノ、アミド基、スルホンアミド
基、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アル
キルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル
基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホニル
基、アシル基、アミノおよびアルキルアミノ基からなる
群より選ばれる置換基を有していてもよい。ベンゼン環
は、無置換であるか、あるいはハロゲン原子、アルキル
基、アルコキシ基、アミド基、スルホンアミド基、カル
バモイル基およびスルファモイル基からなる群より選ば
れる置換基を有することが特に好ましい。ベンゼン環は
複数(2乃至4)の置換基を有していてもよい。複数の
置換基は、異なっていてもよい。
【0013】ハロゲン原子の例には、フッ素原子、塩素
原子および臭素原子が含まれる。アルキル基は、1乃至
12の炭素原子数を有することが好ましい。アルキル基
は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ヒド
ロキシ、アルコキシ基、シアノ、ハロゲン原子およびス
ルホが含まれる。アルキル基の例には、メチル、エチ
ル、ブチル、イソプロピル、t−ブチル、ヒドロキシエ
チル、メトキシエチル、シアノエチル、トリフルオロメ
チル、3−スルホプロピルおよび4−スルホブチルが含
まれる。シクロアルキル基は、5乃至12の炭素原子数
を有することが好ましい。シクロアルキル基は、置換基
を有していてもよい。置換基の例には、スルホが含まれ
る。シクロアルキル基の例には、シクロヘキシルが含ま
れる。アラルキル基は、7乃至12の炭素原子数を有す
ることが好ましい。アラルキル基は、置換基を有してい
てもよい。置換基の例には、スルホが含まれる。アラル
キル基の例には、ベンジルおよび2−フェネチルが含ま
れる。
【0014】アリール基は、6乃至12の炭素原子数を
有することが好ましい。アリール基は、置換基を有して
いてもよい。置換基の例には、アルキル基、アルコキシ
基、ハロゲン原子、アルキルアミノ基およびスルホが含
まれる。アリール基の例には、フェニル、p−トリル、
p−メトキシフェニル、o−クロロフェニルおよびm−
(3−スルホプロピルアミノ)フェニルが含まれる。ヘ
テロ環基は、5員または6員環を有することが好まし
い。ヘテロ環基は、置換基を有していてもよい。置換基
の例には、スルホが含まれる。ヘテロ環基の例には、2
−ピリジル、2−チエニルおよび2−フリルが含まれ
る。アルコキシ基は、1乃至12の炭素原子数を有する
ことが好ましい。アルコキシ基は、置換基を有していて
もよい。置換基の例には、アルコキシ基、ヒドロキシ、
スルホおよびカルボキシルが含まれる。アルコキシ基の
例には、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、メトキ
シエトキシ、ヒドロキシエトキシおよび3−カルボキシ
プロポキシが含まれる。
【0015】アリールオキシ基は、6乃至12の炭素原
子数を有することが好ましい。アリールオキシ基は、置
換基を有していてもよい。置換基の例には、アルコキシ
基およびスルホが含まれる。アリールオキシ基の例に
は、フェノキシ、p−メトキシフェノキシおよびo−メ
トキシフェノキシが含まれる。アミド基は、2乃至12
の炭素原子数を有することが好ましい。アミド基は、置
換基を有していてもよい。置換基の例には、スルホが含
まれる。アミド基の例には、アセトアミド、プロピオン
アミド、ベンズアミドおよび3,5−ジスルホベンズア
ミドが含まれる。スルホンアミド基は、1乃至12の炭
素原子数を有することが好ましい。スルホンアミド基
は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、スル
ホおよびカルボキシルが含まれる。スルホンアミド基の
例には、メタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミ
ド、3−カルボキシベンゼンスルホンアミドが含まれ
る。ウレイド基は、1乃至12の炭素原子数を有するこ
とが好ましい。ウレイド基は、置換基を有していてもよ
い。置換基の例には、アルキル基およびアリール基が含
まれる。ウレイド基の例には、3−メチルウレイド、
3,3−ジメチルウレイドおよび3−フェニルウレイド
が含まれる。
【0016】アルコキシカルボニルアミノ基は、2乃至
12の炭素原子数を有することが好ましい。アルコキシ
カルボニルアミノ基は、置換基を有していてもよい。置
換基の例には、スルホおよびカルボキシルが含まれる。
アルコキシカルボニルアミノ基の例には、エトキシカル
ボニルアミノが含まれる。アルキルチオ基は、1乃至1
2の炭素原子数を有することが好ましい。アルキルチオ
基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ス
ルホが含まれる。アルキルチオ基の例には、メチルチオ
およびエチルチオが含まれる。アリールチオ基は、6乃
至12の炭素原子数を有することが好ましい。アリール
チオ基は、置換基を有していてもよい。置換基の例に
は、アルキル基およびスルホが含まれる。アリールチオ
基の例には、フェニルチオおよびp−トリルチオが含ま
れる。アルコキシカルボニル基は、2乃至12の炭素原
子数を有することが好ましい。アルコキシカルボニル基
は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、スル
ホが含まれる。アルコキシカルボニル基の例には、メト
キシカルボニルおよびエトキシカルボニル基が含まれ
る。
【0017】カルバモイル基は、置換基を有していても
よい。置換基の例には、アルキル基が含まれる。カルバ
モイル基の例には、メチルカルバモイルおよびジメチル
カルバモイルが含まれる。スルファモイル基は、置換基
を有していてもよい。置換基の例には、アルキル基が含
まれる。スルファモイル基の例には、ジメチルスルファ
モイルおよびジ−(2−ヒドロキシエチル)スルファモ
イルが含まれる。スルホニル基の例には、メタンスルホ
ニルおよびフェニルスルホニルが含まれる。アシル基
は、1乃至12の炭素原子数を有することが好ましい。
アシル基は、置換基を有していてもよい。置換基の例に
は、スルホが含まれる。アシル基の例には、アセチルお
よびベンゾイルが含まれる。アルキルアミノ基は、1乃
至6の炭素原子数を有することが好ましい。アルキルア
ミノ基は、置換基を有していてもよい。置換基の例に
は、スルホが含まれる。アルキルアミノ基の例には、メ
チルアミノおよびジエチルアミノが含まれる。以上の各
基の置換基であるスルホは、塩の状態であってもよい。
塩を形成する対イオンの例には、アルカリ金属イオン
(例、ナトリウムイオン、カリウムイオン)および有機
カチオン(例、テトラメチルグアニジウムイオン)が含
まれる。
【0018】式(I)および(II)において、X、Yお
よびZは、それぞれ独立に=N−または=CR2 −であ
る。X、YおよびZのうち、少なくとも一つが=CR2
−であることが好ましく、少なくとも二つが=CR2
であることがさらに好ましく、二つが=CR2 −である
ことが最も好ましい。上記R2 は、水素原子、アルキル
基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、ヘ
テロ環基、アルコキシ基またはアリールオキシ基であ
る。アルキル基は、1乃至25の炭素原子数を有するこ
とが好ましい。アルキル基は、置換基を有していてもよ
い。置換基の例には、ヒドロキシ、アルコキシ基、シア
ノ、ハロゲン原子およびスルホが含まれる。アルキル基
の例には、メチル、エチル、ブチル、イソプロピル、t
−ブチル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、シアノ
エチル、トリフルオロメチル、3−スルホプロピルおよ
び4−スルホブチルが含まれる。シクロアルキル基は、
5乃至12の炭素原子数を有することが好ましい。シク
ロアルキル基は、置換基を有していてもよい。置換基の
例には、スルホが含まれる。シクロアルキル基の例に
は、シクロヘキシルが含まれる。アラルキル基は、7乃
至12の炭素原子数を有することが好ましい。アラルキ
ル基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、
スルホが含まれる。アラルキル基の例には、ベンジルお
よび2−フェネチルが含まれる。
【0019】アリール基は、6乃至12の炭素原子数を
有することが好ましい。アリール基は、置換基を有して
いてもよい。置換基の例には、アルキル基、アルコキシ
基、ハロゲン原子、アルキルアミノ基、アミド基および
スルホが含まれる。アリール基の例には、フェニル、p
−トリル、p−メトキシフェニル、o−クロロフェニ
ル、m−(3−スルホプロピルアミノ)フェニルおよび
4−(3,5−ジスルホベンズアミド)フェニルが含ま
れる。ヘテロ環基は、5員または6員環を有することが
好ましい。ヘテロ環基は、置換基を有していてもよい。
置換基の例には、スルホが含まれる。ヘテロ環基の例に
は、2−ピリジル、2−チエニルおよび2−フリルが含
まれる。アルコキシ基は、1乃至12の炭素原子数を有
することが好ましい。アルコキシ基は、置換基を有して
いてもよい。置換基の例には、アルコキシ基、ヒドロキ
シ、スルホおよびカルボキシルが含まれる。アルコキシ
基の例には、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、メ
トキシエトキシ、ヒドロキシエトキシおよび3−カルボ
キシプロポキシが含まれる。アリールオキシ基は、6乃
至12の炭素原子数を有することが好ましい。アリール
オキシ基は、置換基を有していてもよい。置換基の例に
は、アルコキシ基およびスルホが含まれる。アリールオ
キシ基の例には、フェノキシ、p−メトキシフェノキシ
およびo−メトキシフェノキシが含まれる。XとYまた
はYとZが共に=CR2 −である場合は、二個のR2
結合して環を形成してもよい。
【0020】式(II)において、Mは、解離状態にある
無機塩基、第1アミン、第2アミンまたは第3アミンで
ある。無機塩基の例には、炭酸ナトリウムおよび炭酸カ
ルシウムが含まれる。第1アミンの例には、モノエタノ
ールアミンが含まれる。第2アミンの例には、ジエタノ
ールアミンが含まれる。第3アミンの例には、N,N−
ジエチルドデカンアミドおよびN−メチルピロリドンが
含まれる。式(I)または(II)で表される色素を水性
溶媒中に溶解して水性インクを調製する場合は、色素は
少なくとも一つがイオン性親水性基を置換基として有す
ることが好ましい。イオン性親水性基の例には、スル
ホ、カルボキシルおよび4級アンモニウムが含まれる。
スルホおよびカルボキシルが好ましく、スルホが特に好
ましい。
【0021】式(I)または(II)で表される色素を、
油溶性色素として用いる場合には、色素は置換基として
スルホを含まないことが好ましい。以下に、式(I)で
表される色素の具体例を示す。式(II)で表される色素
は、式(I)で表される色素に無機塩基、第1アミン、
第2アミンまたは第3アミンを添加することで、フェノ
ール性水酸基を解離して得られる。
【0022】
【化7】
【0023】
【化8】
【0024】
【化9】
【0025】
【化10】
【0026】
【化11】
【0027】
【化12】
【0028】
【化13】
【0029】
【化14】
【0030】
【化15】
【0031】
【化16】
【0032】
【化17】
【0033】
【化18】
【0034】
【化19】
【0035】
【化20】
【0036】
【化21】
【0037】
【化22】
【0038】
【化23】
【0039】
【化24】
【0040】
【化25】
【0041】
【化26】
【0042】
【化27】
【0043】
【化28】
【0044】
【化29】
【0045】
【化30】
【0046】
【化31】
【0047】
【化32】
【0048】
【化33】
【0049】
【化34】
【0050】
【化35】
【0051】
【化36】
【0052】
【化37】
【0053】
【化38】
【0054】
【化39】
【0055】
【化40】
【0056】
【化41】
【0057】
【化42】
【0058】
【化43】
【0059】
【化44】
【0060】
【化45】
【0061】
【化46】
【0062】
【化47】
【0063】
【化48】
【0064】
【化49】
【0065】式(I)で表される色素は、下記式(III)
で表される縮環ピラゾール誘導体と、下記式(IV)で表
されるp−アミノフェノール誘導体との酸化カップリン
グ反応により合成することができる。
【0066】
【化50】
【0067】インクジェット記録方法には、油性インク
を用いる方法、水性インクを用いる方法および(室温で
の)固体インクを用いる方法がある。
【0068】油性インクの媒体は、通常の有機溶剤を使
用することができる。有機溶剤の例には、アルコール
(例、エタノール、ペンタノール、ヘプタノール、オク
タノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、
フェネチルアルコール、フェニルプロピルアルコール、
フルフリルアルコール、アニスアルコール)、グリコー
ル類(例、エチレングリコールモノエチルエーテル、エ
チレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレング
ルコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピ
レングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングル
コールモノエチルエーテル、エチレングリコールジアセ
テート、エチレングルコールモノエチルエーテルアセテ
ート、プロピレングリコールジアセテート)、ケトン
(例、ベンジルメチルケトン、ジアセトンアルコール、
シクロヘキサノン)、エーテル(例、ブチルフェニルエ
ーテル、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテ
ル)、エステル(例、酢酸エチル、酢酸アミル、酢酸ベ
ンジル、酢酸フェニルエチル、酢酸フェノキシエチル、
フェニル酢酸エチル、プロピオン酸ベンジル、安息香酸
エチル、安息香酸ブチル、ラウリン酸エチル、ラウリン
酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イ
ソプロピル、リン酸トリエチル、リン酸トリブチル、フ
タル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、マロン酸ジエチ
ル、マロン酸ジプロピル、ジエチルマロン酸ジエチル、
コハク酸ジエチル、コハク酸ジブチル、グルタル酸ジエ
チル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジブチル、アジ
ピン酸ジ−2−メトキシエチル、セバシン酸ジエチル、
マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸
ジオクチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジオクチル、
桂皮酸3−ヘキセニル)、炭化水素系溶剤(例、石油エ
ーテル、石油ベンジル、テトラリン、デカリン、1−ア
ミルベンゼン、ジメチルナフタリン)およびその他の極
性溶剤(例、アセトニトリル、ホルムアミド、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、プロピレンカ
ーボネート、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル
−2−ピロリドン、N,N−ジエチルドデカンアミド)
が含まれる。
【0069】二種類以上の有機溶剤を混合して使用して
もよい。有機溶剤に色素を溶解することで、油性インク
を調製できる。また、色素を有機溶剤中に分散すること
で、油性インクを調製してもよい。分散においては、適
当な分散剤を使用できる。油性のインクジェット用イン
クの調製方法については、特開平3−231975号お
よび特表平5−508883号の各公報に記載がある。
【0070】水性インクの媒体は、主に水である。水と
水混和性有機溶剤との混合物を用いてもよい。水混和性
有機溶剤の例には、アルコール(例、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノー
ル、イソブタノール、sec-ブタノール、t−ブタノー
ル、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノー
ル、ベンジルアルコール)、多価アルコール類(例、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレング
リコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレング
リコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペ
ンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チ
オジグリコール)、グリコール誘導体(例、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
エチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレングルコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブ
チルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエー
テル、トリエチレングルコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールジアセテート、エチレングルコールモ
ノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコール
モノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチ
ルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテ
ル)、アミン(例、エタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、Nーメチルジエタノール
アミン、Nーエチルジエタノールアミン、モルホリン、
Nーエチルモルホリン、エチレンジアミンン、ジエチレ
ントリアミン、トリエチレンテトラミン、ポリエチレン
イミン、テトラメチルプロピレンジアミン)およびその
他の極性溶媒(例、ホルムアミド、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチル
スルホキシド、スルホラン、2−ピロリドン、N−メチ
ル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、2
−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリ
ジノン、アセトニトリル、アセトン)が含まれる。
【0071】水に加えて、二種類以上の水混和性有機溶
剤を併用してもよい。色素を水性溶媒(水または水と水
混和性有機溶剤との混合溶媒)に溶解することで、水性
インクを調製できる。色素を水性溶媒中に分散して、水
性インクを調製してもよい。分散においては、分散機
(例、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロール
ミル、アジテーターミル、ヘンシェルミキサー、コロイ
ドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、ジェット
ミル、オングミル)を用いて、色素を微粒子とすること
が好ましい。有機溶媒に色素を溶解してから、その溶液
を水性溶媒中に乳化してもよい。乳化においては、適当
な分散剤(乳化剤)や界面活性剤を使用できる。水性の
インクジェット用インクの調製方法については、特開平
5−148436号、同5−295312号、同7−9
7541号、同7−82515号、同7−118584
号の各公報に記載がある。
【0072】固体インクの媒体としては、室温では固体
であり、インクの加熱噴射時には溶融して液状となる相
変化溶媒を使用する。相変化溶媒の例には、天然ワック
ス(例、蜜ロウ、カルナウバワックス、ライスワック
ス、木ロウ、ホホバ油、鯨ロウ、カンデリラワックス、
ラノリン、モンタンワックス、オゾケライト、セレシ
ン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワック
ス、ペトロラクタム)、合成ワックス(例、ポリエチレ
ンワックス)、塩素化炭化水素、有機酸(例、パルミチ
ン酸、ステアリル酸、ベヘン酸、チグリン酸、2−アセ
トナフトベヘン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ジ
ヒドロキシステアリン酸)、アルコール(例、ドデカノ
ール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、エイコサ
ノール、ドコサノール、テトラコサノール、ヘキサコサ
ノール、オクタコサノール、ドデセノール、ミリシルア
ルコール、テトラセノール、ヘキサデセノール、エイコ
セノール、ドコセノール、ピネングリコール、ヒノキオ
ール、ブチンジオール、ノナンジオール、イソフタリル
アルコール、メシセリン、ヘキサンジオール、デカンジ
オール、テトラデカンジオール、ヘキサデカンジオー
ル、ドコサンジオール、テトラコサンジオール、テレビ
ネオール、フェニルグリセリン、エイコサンジオール、
オクタンジオール、フェニルプロピレングリコール)、
フェノール(例、ビスフェノールA、p−αークミルフ
ェノール)、有機酸エステル(例えば、上記有機酸とグ
リセリン、エチレングリコールまたはジエチレングリコ
ールとのエステル)、コレステロール脂肪酸エステル
(例、ステアリン酸コレステロール、パルミチン酸コレ
ステロール、ミリスチン酸コレステロール、ベヘン酸コ
レステロール、ラウリン酸コレステロール、メリシン酸
コレステロール)、糖脂肪酸エステル(例、ステアリン
酸サッカロース、パルミチン酸サッカロース、ベヘン酸
サッカロース、ラウリン酸サッカロース、メリシン酸サ
ッカロース、ステアリン酸ラクトース、パルミチン酸ラ
クトース、ベヘン酸ラクトース、ラウリン酸ラクトー
ス、メリシン酸ラクトース)、ケトン(例、ベンゾイル
アセトン、ジアセトベンゼン、ベンゾフェノン、トリコ
サノン、ヘプタコサノン、ヘプタトリアコンタノン、ヘ
ントリアコンタノン、ステアロン、ラウロン)、アミド
(例、オレイン酸アミド、ラウリル酸アミド、ステアリ
ン酸アミド、リシノール酸アミド、パルミチン酸アミ
ド、テトラヒドロフラン酸アミド、エルカ酸アミド、ミ
リスチン酸アミド、12−ヒドロキシステアリン酸アミ
ド、N−ステアリルエルカ酸アミド、N−オレイルステ
アリン酸アミド、N,Nーエチレンビスラウリン酸アミ
ド、N,N−エチレンビスステアリン酸アミド、N,N
−エチレンビスベヘン酸アミド、N,N−キシリレンビ
スステアリン酸アミド、N,N−ブチレンビスステアリ
ン酸アミド、N,N−ジオレイルアジピン酸アミド、
N,N−ジオレイルセバシン酸アミド、N,N−ジステ
アリルセバシン酸アミド、N,N−ジステアリルテレフ
タル酸アミド、フェナセチン、トルアミド、アセトアミ
ド)およびスルホンアミド(例、p−トルエンスルホン
アミド、エチルベンゼンスルホンアミド、ブチルベンゼ
ンスルホンアミド)が含まれる。
【0073】相変化溶媒の相変化温度(通常は融点)
は、60乃至200℃であることが好ましく、80乃至
150℃であることがさらに好ましい。色素を、加熱に
より溶融した相変化溶媒に溶解することで、固体インク
を調製することができる。溶解において、適当な結合剤
を用いてもよい。色素を溶融した相変化溶媒中に分散し
て、固体インクを調製してもよい。分散において、適当
な適当な分散剤や結合剤を用いてもよい。固体状のイン
クジェット用インクの調製方法については、特開平5−
186723号、同7−70490号の各公報に記載が
ある。
【0074】調製されたインク100重量部中には、色
素が0. 2乃至10重量部含まれていることが好まし
い。インクジェット用インクには、色素に加えて、他の
色素を併用してもよい。インクジェット用インクには、
必要に応じて、種々の添加剤を用いることができる。添
加剤の例には、粘度調整剤、表面張力調整剤、比抵抗調
整剤、皮膜調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、褪色防
止剤、防黴剤、防錆剤、分散剤および界面活性剤が含ま
れる。
【0075】水性インクおよび油性インクは、粘度を4
0cp以下に調整することが好ましい。また、水性イン
クおよび油性インクは、表面張力を20乃至100dy
n/cmに調整することが好ましい。色素は、色素アニ
オンとして解離あるいは媒染された状態で良好な色相を
示す。従って、インクジェット用インクに前記式(I)
で表される色素を解離させる成分(例、無機塩基、第1
アミン、第2アミンまたは第3アミン)を添加して、前
記式(II)で表される色素として使用するか、あるいは
受像材料に色素を解離させる成分あるいは色素を媒染す
る成分(媒染剤)を添加することが好ましい。媒染剤の
例には、無機顔料(例、シリカ顔料、アルミナ顔料)が
含まれる。受像材料中にに添加する媒染剤は、不動化さ
れていることが好ましい。そのためには、ポリマー媒染
剤が好ましく用いられる。
【0076】フルカラー画像を形成するために、マゼン
タ色調インク、シアン色調インクおよびイエロー色調イ
ンクを用いることができる。また、色調を整えるため
に、さらにブラック色調インクを用いてもよい。インク
ジェット記録用紙としては、画質および画像保存耐久性
の観点から、コート紙を用いることが望ましい。また、
ポリマー媒染剤を含有する記録紙を用いることが望まし
い。ポリマー媒染剤については、特開昭48−2832
5号、同54−74430号、同54−124726
号、同55−22766号、同55−142339号、
同60−23850号、同60−23851号、同60
−23852号、同60−23853号、同60−57
836号、同60−60643号、同60−11883
4号、同60−122940号、同60−122941
号、同60−122942号、同60−235134
号、特開平1−161236号の各公報、米国特許24
84430号、同2548564号、同3148061
号、同3309690号、同4115124号、同41
24386号、同4193800号、同4273853
号、同4282305号、同4450224号の各明細
書に記載がある。特開平1−161236号公報の21
2〜215頁に記載のポリマー媒染剤を含有する受像材
料が特に好ましい。同公報記載のポリマー媒染剤を用い
ると、優れた画質の画像が得られ、かつ画像の耐光性が
改善される。
【0077】インクジェット記録方法においては、無機
顔料を含有する受像材料を用いることができる。無機顔
料の例には、シリカ顔料、アルミナ顔料、二酸化チタン
顔料、酸化亜鉛顔料、酸化ジルコニウム顔料、雲母状酸
化鉄、鉛白、酸化鉛顔料、酸化コバルト顔料、ストロン
チウムクロメート、モリブデン系顔料、スメクタイト、
酸化マグネシウム顔料、酸化カルシウム顔料、炭酸カル
シウム顔料およびムライトが含まれる。二種類以上の無
機顔料を併用してもよい。インクジェット記録方法の受
像材料は、親水性バインダーを含む親水性層をインク受
容層として有することが好ましい。親水性バインダーと
しては、高吸水性ポリマーを用いることが好ましい。親
水性バインダーの例には、ゼラチン、ゼラチン誘導体、
ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体、
ポリアルキレンオキサイドおよびポリアルキレンオキサ
イド誘導体が含まれる。親水性バインダーについては、
特開平1―161236号公報の215〜222頁に記
載がある。
【0078】インクジェット記録方法の受像材料は、マ
ット剤を含むことが好ましい。マット剤については、特
開平1−161236号公報の263〜264頁に記載
がある。インクジェット記録方法の受像材料に設けるイ
ンク受容性層は、硬膜剤で硬化させることが好ましい。
硬膜剤については、特開平1−161236号公報の2
22頁に記載がある。インクジェット記録方法の受像材
料の構成層には、界面活性剤を添加しても良い。界面活
性剤は、塗布助剤、剥離性改良剤、スベリ性改良剤ある
いは帯電防止剤として機能する。界面活性剤について
は、特開昭62−173463号、同62−18345
7号の各公報に記載がある。界面活性剤の代わりに有機
フルオロ化合物を用いてもよい。有機フルオロ化合物
は、疎水性であることが好ましい。有機フルオロ化合物
の例には、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合
物(例、フッ素油)および固体状フッ素化合物樹脂
(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれる。有機フルオ
ロ化合物については、特公昭57−9053号(第8〜
17欄)、特開昭61−20994号、同62−135
826号の各公報に記載がある。
【0079】受像材料の構成層(バック層を含む)に
は、ポリマーラテックスを添加してもよい。ポリマーラ
テックスは、寸度安定化、カール防止、接着防止、膜の
ひび割れ防止のような膜物性改良の目的で使用される。
ポリマーラテックスについては、特開昭62−2452
58号、同62−1316648号、同62−1100
66号の各公報に記載がある。ガラス転移温度が低い
(40℃以下の)ポリマーラテックスを媒染剤を含む層
に添加すると、層のひび割れやカールを防止することが
できる。また、ガラス転移温度が高いポリマーラテック
スをバック層に添加しても、カールを防止できる。受像
材料の構成層に、退色防止剤を添加してもよい。退色防
止剤には、酸化防止剤、紫外線吸収剤および金属錯体が
含まれる。退色防止剤については、特開平1−1612
36号公報の225〜247頁に記載がある。受像材料
には、蛍光増白剤を添加してもよい。蛍光増白剤をイン
クに添加して、外部から受像材料に供給することもでき
る。
【0080】受像材料の支持体としては、両面をポリオ
レフィン(例、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブテンおよびそれらのコポリ
マー)でラミネートした紙およびプラスチックフイルム
が特に好ましく用いられる。ポリオレフィンポリオレフ
ィン中に、白色顔料(例、酸化チタン、酸化亜鉛)また
は色味付け染料(例、コバルトブルー、群青、酸化ネオ
ジウム)を添加することが好ましい。インクジェット記
録方法には、連続方式とオンデマンド方式がある。イン
クジェットのヘッドの方式には、バブルジェット方式、
サーマルジェット方式および超音波を用いた方式があ
る。インクジェット記録方式には、フォトインクと称す
る濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、
実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて
画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が
含まれる。本発明は、プリント速度が速く、濃度が低い
インクを多量に噴射し、写真に近い画像を形成するイン
クジェット記録方式において、特に効果がある。
【0081】
【実施例】[実施例1] (油性インクの調製)下記の成分からなるインク液Aを
調製した。
【0082】 ──────────────────────────────────── インク液A ──────────────────────────────────── 色素(11) 6重量部 フタル酸ジエチル 30重量部 アジピン酸ジイソプロピル 44重量部 N,N−ジエチルドデカンアミド 20重量部 ────────────────────────────────────
【0083】(受像材料の作成)スチレン−アクリル酸
エステルコポリマーの中空微粒子(粒子径:0.3〜
0.4μm)43部(固形分重量比、以下同様)、気相
法で調製した無水シリカ粒子(粒子径:12nm)17
部、スチレン−ブタジエンコポリマーラテックス12
部、ポリ酢酸ビニルラテックス18部、およびポリメチ
ルメタクリレート微粒子(粒子径:約8μm)10部を
混合して、塗布液を調製した。塗布液を、市販未コート
原紙(坪量64g/m2 )に、固形分量が10g/m3
となるようにワイヤーバーを使用して塗布し、受像材料
(インクジェット用記録用紙)を作成した。
【0084】(画像記録および評価)受像材料に、イン
クA液を、ノズル孔径50μmのヘッドを有する静電加
速型インクジェット装置を用い、ドット本数8本/mm
にて、インクジェット方式による画像の記録を行った。
インク液Aの吐出性は良好であり、鮮明で濃度の高いマ
ゼンタ画像が得られた。受像材料を水中に10分間浸し
たところ、画像の滲みや流れは認められなかった。
【0085】[実施例2]下記の組成からなるインク液
B〜Fを調製した。
【0086】 ──────────────────────────────────── インク液B ──────────────────────────────────── 色素(4) 6重量部 下記の褪色防止剤(A) 4重量部 アジピン酸ジブチル 70重量部 ベンジルアルコール 20重量部 ────────────────────────────────────
【0087】
【化51】
【0088】 ──────────────────────────────────── インク液C ──────────────────────────────────── 色素(6) 6重量部 下記の褪色防止剤(B) 6重量部 マレイン酸ジブチル 61重量部 フタル酸ジエチル 22重量部 N−メチルピロリドン 5重量部 ────────────────────────────────────
【0089】
【化52】
【0090】 ──────────────────────────────────── インク液D ──────────────────────────────────── 色素(8) 6重量部 下記の褪色防止剤(C) 3重量部 アジピン酸ジエチル 41重量部 フタル酸ジエチル 30重量部 ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 20重量部 ────────────────────────────────────
【0091】
【化53】
【0092】 ──────────────────────────────────── インク液E ──────────────────────────────────── 色素(18) 6重量部 マレイン酸ジブチル 54重量部 フタル酸ジエチル 25重量部 ベンジルアルコール 15重量部 ────────────────────────────────────
【0093】 ──────────────────────────────────── インク液F ──────────────────────────────────── 下記の比較用色素(A) 6重量部 マレイン酸ジブチル 54重量部 フタル酸ジエチル 25重量部 ベンジルアルコール 15重量部 ────────────────────────────────────
【0094】
【化54】
【0095】インク液B〜Fを、実施例1と同じインク
ジェット装置を用いて、フォト光沢紙(富士写真フイル
ム(株)製インクジェットペーパー、スーパーフォトグ
レード)に画像を記録した。インク液B〜Fは、いずれ
も良好な吐出性を示した。ただし、インク液B〜Eの場
合は、鮮明なマゼンタ画像を記録することができたのに
対して、インク液Fにより得られたマゼンタ画像は、や
や不鮮明であった。画像を記録した受像材料を、室内光
に3カ月放置した後、濃度低下率を測定したところ、い
ずれも濃度低下率が3%以下であった。また、画像を記
録した受像材料を、水中に10分間浸した。インク液F
で記録した画像には、画像の滲みや流れが若干認められ
た。これに対して、インク液B〜Eで記録した画像に
は、滲みや流れはほとんど認められなかった。
【0096】[実施例3] (水性インクの調製)下記の成分を30〜40℃で加熱
しながら1時間撹拌した後、平均孔径0. 8μ、直径4
7mmのミクロフィルターを用いて加圧濾過して、イン
ク液Gを調製した。。
【0097】 ──────────────────────────────────── インク液G ──────────────────────────────────── 色素(4) 4重量部 ジエチレングリコール 9重量部 テトラエチレングルコールモノブチルエーテル 9重量部 グリセリン 7重量部 ジエタノールアミン 1重量部 水 70重量部 ────────────────────────────────────
【0098】色素を、下記第1表に示すように変更した
以外は、インク液Gの調製と同様にして、インク液H〜
Nを調製した。
【0099】(画像記録および評価)インク液G〜Nを
用いて、インクジェットプリンター(PM−700C、
セイコーエプソン(株)製)で、フォト光沢紙(富士写
真フイルム(株)製インクジェットペーパー、スーパー
フォトグレード)に画像を記録した。得られた画像につ
いて、色相と光堅牢性を評価した。色相は、A(良
好)、B(可)およびC(不可)の三段階で評価した。
光堅牢性は、画像を記録した受像材料に、ウェーザーメ
ーター(アトラスC. I65)を用いて、キセノン光
(8万5千ルクス)を3日間照射し、キセノン照射前後
の画像濃度を反射濃度計(XーRite310TR)を用い
て測定し、色素残存率として評価した。反射濃度は、
1、1. 5および2. 0の3点で測定した。いずれの濃
度でも色素残存率が80%以上の場合をA、1または2
点が80%未満の場合をB、全ての濃度で80%未満の
場合をCとして評価した。以上の結果を下記第1表に示
す。
【0100】
【表1】 第1表 ──────────────────────────────────── インク液 色素 色相評価 光堅牢性評価 ──────────────────────────────────── G 色素(28) A A H 色素(29) A A I 色素(30) A A J 色素(31) A A K 色素(34) A A L 色素(39) A A M 下記の比較用色素(B) B C N 下記の比較用色素(C) C C ────────────────────────────────────
【0101】
【化55】
【0102】
【化56】
【0103】第1表に示すように、インク液G〜Lから
得られたマゼンタ画像は、インク液MおよびNから得ら
れたマゼンタ画像よりも鮮明であった。また、インク液
G〜Lを用いて得られた画像は、光堅牢性が優れてい
た。
【0104】さらに、インク液G〜Nを用いて、インク
ジェットプリンター(PM−700C、セイコーエプソ
ン(株)製)により、スーパーファイン専用光沢紙(M
JA4S3P、セイコーエプソン(株)製)に画像を記
録した。得られた画像の色相と光堅牢性を評価したとこ
ろ、いずれも第1表と同様の結果が得られた。
【0105】
【発明の効果】本発明に従うインクジェット用インクお
よびインクジェット記録方法によれば、マゼンタ色相、
光堅牢性および耐水性が優れた画像を記録することがで
きる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I)で表される色素を含むイン
    クジェット用インク。 【化1】 式中、R1 は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、
    シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ
    環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シアノ、アミ
    ド基、スルホンアミド基、ウレイド基、アルコキシカル
    ボニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ア
    ルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイ
    ル基、スルホニル基、アシル基、アミノまたはアルキル
    アミノ基であり;ベンゼン環は、ハロゲン原子、アルキ
    ル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、
    ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シア
    ノ、アミド基、スルホンアミド基、ウレイド基、アルコ
    キシカルボニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチ
    オ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スル
    ファモイル基、スルホニル基、アシル基、アミノおよび
    アルキルアミノ基からなる群より選ばれる置換基を有し
    ていてもよく;そして、X、YおよびZは、それぞれ独
    立に=N−または=CR2 −であり、R2 は、水素原
    子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、ア
    リール基、ヘテロ環基、アルコキシ基またはアリールオ
    キシ基であり、XとYまたはYとZが共に=CR2 −で
    ある場合は、二個のR2 が結合して環を形成してもよ
    い。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のインクジェック用イン
    クを、液滴状に噴射して受像材料上に画像を記録するイ
    ンクジェット記録方法。
  3. 【請求項3】 下記式(II)で表される色素を含むイン
    クジェット用インク。 【化2】 式中、R1 は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、
    シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ
    環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シアノ、アミ
    ド基、スルホンアミド基、ウレイド基、アルコキシカル
    ボニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ア
    ルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイ
    ル基、スルホニル基、アシル基、アミノまたはアルキル
    アミノ基であり;ベンゼン環は、ハロゲン原子、アルキ
    ル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、
    ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シア
    ノ、アミド基、スルホンアミド基、ウレイド基、アルコ
    キシカルボニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチ
    オ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スル
    ファモイル基、スルホニル基、アシル基、アミノおよび
    アルキルアミノ基からなる群より選ばれる置換基を有し
    ていてもよく;X、YおよびZは、それぞれ独立に=N
    −または=CR2 −であり、R2 は、水素原子、アルキ
    ル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、
    ヘテロ環基、アルコキシ基またはアリールオキシ基であ
    り、XとYまたはYとZが共に=CR2 −である場合
    は、二個のR2 が結合して環を形成してもよく;そし
    て、Mは、解離状態にある無機塩基、第1アミン、第2
    アミンまたは第3アミンである。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のインクジェック用イン
    クを、液滴状に噴射して受像材料上に画像を記録するイ
    ンクジェット記録方法。
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