JPH11348200A - 多層容器の製法 - Google Patents

多層容器の製法

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JPH11348200A
JPH11348200A JP16158198A JP16158198A JPH11348200A JP H11348200 A JPH11348200 A JP H11348200A JP 16158198 A JP16158198 A JP 16158198A JP 16158198 A JP16158198 A JP 16158198A JP H11348200 A JPH11348200 A JP H11348200A
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芳海 梅村
Shigeki Takada
重喜 高田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はガスバリヤー性を有し、かつ使用
後、熱可塑性樹脂層とバリヤー層を分離し、回収、再利
用が可能である容器を提供する。 【解決手段】 エチレン変性度が1〜20モル%でかつ
水溶性のエチレン変性ポリビニルアルコール100重量
部および該エチレン変性PVAの架橋剤0.01〜10
0重量部からなる層と熱可塑性樹脂からなる層を共押出
ラミネート、熱溶融ラミネートまたはドライラミネート
により積層してなる多層シートを成形することを特徴と
する多層容器の製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステル樹
脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミ
ド樹脂等の熱可塑性樹脂からなる多層シートを成形して
得られる容器の製法に関する。さらに詳しくは、ガスバ
リヤー性を有し、かつ使用後、熱可塑性樹脂層とバリヤ
ー層を分離し、回収、再利用が可能な容器の製法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、食料品や飲料、医薬品等の容器と
して熱可塑性樹脂製の容器が多く用いられている。例え
ば、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチ
レン樹脂等の熱可塑性樹脂のシートを真空成形、圧空成
形、プレス成形して製造されるカップ等が挙げられる。
該熱可塑性樹脂製容器は軽量性、加工性、取り扱い容易
性等から各種用途に多用されている。
【0003】しかしながら、ガスバリヤー性が必要とさ
れる用途、例えば食料品用カップ等の容器では、このよ
うにして得られた熱可塑性樹脂製成形物ではガスバリヤ
ー性が不十分である場合が多い。その改善策として該熱
可塑性樹脂層にガスバリヤー性に優れたエチレン−酢酸
ビニル共重合体けん化物(以下EVOHと略記する。)
層を積層することが試みられている。すなわち、熱可塑
性樹脂層/EVOH層/熱可塑性樹脂層等のように3種
以上の積層構造を有する成形物の検討がなされている。
例えば、熱可塑性樹脂層/EVOH層/熱可塑性樹脂層
の3層構造を有するシートを成形する方法が用いられて
いる。
【0004】しかしながら、市販のEVOHはエチレン
変性度が20モル%を超えているため水に不溶であり、
EVOH層を有する容器は、使用された後、熱可塑性樹
脂とEVOH層の分離が容易ではなく、容器の再利用が
困難であるという問題があり、使用後、熱可塑性樹脂層
とバリヤー層を分離し、回収、再利用が可能な容器が望
まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はガスバ
リヤー性を有し、かつ使用後、熱可塑性樹脂層とバリヤ
ー層を分離し、回収、再利用が可能な容器を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ガスバリ
ヤー性を有し、かつ回収、再利用可能な容器を提供すべ
く鋭意検討した結果、エチレン変性度が1〜20モル%
でかつ水溶性のエチレン変性ポリビニルアルコール(以
下エチレン変性PVAと略記することがある。)100
重量部および該エチレン変性PVAの架橋剤0.01〜
100重量部からなる層と熱可塑性樹脂からなる層を共
押出ラミネート、熱溶融ラミネートまたはドライラミネ
ートにより積層してなる多層シートを成形することを特
徴とする多層容器の製法を見出し、本発明を完成するに
至った。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明についてさらに詳細
に説明する。本発明に使用される熱可塑性樹脂は、熱溶
融可能なものであれば特に限定はなく、種々の熱可塑性
樹脂が使用可能であるが、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン
(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリアミド(PA)
等が好適に用いられる。
【0008】本発明に使用されるエチレン変性PVAと
は、ビニルエステルとエチレンを定法により共重合した
後、けん化して得られる水溶性の重合体である。ここで
ビニルエステルとは酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、
ギ酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ピバリン酸ビニル
などが挙げられるが、工業的に生産されコスト的に有利
な酢酸ビニルが通常使用される。また水溶性であれば、
エチレン以外のα−オレフィン、ω−ヒドロキシ−α−
オレフィン、不飽和カルボン酸塩、長鎖ビニルエーテ
ル、ポリオキシアルキレン基含有不飽和化合物、飽和分
岐脂肪酸ビニル、不飽和スルホン酸塩、シラノール基含
有不飽和化合物、アミノ基含有不飽和化合物等で変性さ
れていてもよい。エチレンの変性度は、1〜20モル%
のものが用いられ、5〜20モル%であることが好まし
い。エチレン変性度が1モル%より低いと、特に高湿度
下で充分なガスバリヤー性を発現することができなくな
る。一方エチレン変性度が20モル%を超えると水溶性
が著しく低下し、使用後容器の熱可塑性樹脂層とバリヤ
ー層の分離、回収、再利用が困難となるばかりか、ガス
バリヤー性も低下する。
【0009】本発明に用いられるエチレン変性PVAの
けん化度は、80モル%以上であることが好ましく、9
0モル%以上であることがより好ましく、95モル%以
上であることが特に好ましい。けん化度が80モル%よ
り低いと、得られた容器のバリヤー性が著しく低下す
る。
【0010】本発明に用いられるエチレン変性PVAの
重合度は、JIS K6726にて測定した粘度平均重
合度(以下単に重合度略記する。)で200〜5000
であることが好ましく、300〜3000であることが
より好ましい。重合度が200未満では、得られた容器
に落下等の衝撃を加えた時にエチレン変性PVA層が割
れたり、外観を損ねたりする恐れがある。一方重合度が
5000を超えると、エチレン変性PVAの粘度が著し
く高くなり、成形が困難となる。
【0011】本発明に用いられるエチレン変性PVAは
水溶性であることが必要である。ここで水溶性とは、エ
チレン変性PVAに水を加え、1〜80wt%のいずれ
かの濃度にしたとき、5〜95℃の温度で、固形物が認
められず、かつ均一な溶液になることを指す。
【0012】本発明に用いる多層シートのエチレン変性
PVA層にはエチレン変性PVA100重量部に対し、
該エチレン変性PVAの架橋剤を0.01〜100重量
部、好ましくは0.05〜80重量部、特に好ましくは
0.1〜50重量部配合することが必要である。架橋剤
の配合量が0.01重量部未満では、エチレン変性PV
Aが十分に架橋せず、容器の耐水性及び高湿度下でのバ
リヤー性が低下する。一方架橋剤の配合量が100重量
部を超えると、得られたエチレン変性PVA層の強度、
耐衝撃性が低下し、架橋剤の滲み出し等の問題が生じる
場合があるばかりか、多層シートを容器に成形すること
が困難となる場合がある。ここで架橋剤とは上記エチレ
ン変性PVAを常温または加熱して架橋せしめることが
できる添加剤であり、具体的には、フェノール樹脂、メ
ラミン樹脂、尿素樹脂、ポリアミドポリ尿素、ジメチロ
ール尿素、ジメチロールメラミン、多価エポキシ化合
物、ジアルデヒド化合物、多価イソシアネート化合物、
アジリジン化合物、ポリアミドアミンエピクロルヒドリ
ン化合物、活性化ビニル化合物、ジカーボネート化合
物、コロイダルシリカ、ベントナイト、ジルコニウム
塩、多価金属塩、硼酸、リン酸、ポリアクリル酸、ジカ
ルボン酸、アジピン酸無水物、コハク酸無水物、テトラ
イソプロピルチタネート、ジイソプロポキシビス(アセ
チルアセトン)チタネート等が一例として挙げられる。
また3−グリシドプロピルメトキシシラン等のカップリ
ング剤、パーオキサイド等のラジカル発生剤等も使用可
能である。さらに重クロム酸ナトリウムや安息香酸ナト
リウムを添加し、UVや電子線、放射線で架橋する場合
も含まれる。
【0013】中でもジルコニウム塩、コロイダルシリ
カ、ジアルデヒド化合物、多価エポキシ化合物、アジリ
ジン化合物、ポリアミドアミンエピクロルヒドリン化合
物、ジカーボネート化合物が好ましい架橋剤である。特
にシラノール基をさらに0.1〜1モル%変性したエチ
レン変性PVAにコロイダルシリカを添加した系、アミ
ノ基をさらに0.1〜5モル変性したエチレン変性PV
Aにジアルデヒドまたはジカーボネート化合物を添加し
た系、不飽和カルボン酸をさらに0.1〜5モル%変性
したエチレン変性PVAにポリアミドアミンエピクロル
ヒドリンを添加した系の組み合わせが好適である。
【0014】本発明に用いるエチレン変性PVAには、
架橋剤以外に本発明の目的を損なわない範囲で、必要に
応じて種々の添加剤を適宜配合することができる。添加
剤の例として、可塑剤、酸化防止剤、加工安定剤、紫外
線吸収剤、着色剤、香料、滑剤、剥離剤、帯電防止剤、
補強剤、増量剤、フィラー等公知の添加剤が挙げられ
る。
【0015】本発明に用いる多層シートとは、上記のエ
チレン変性PVA100重量部と、該エチレン変性PV
Aの架橋剤0.01〜100重量部からなる層を少なく
とも1層有する熱可塑性樹脂多層シートである。多層シ
ートの作製方法には特に限定はなく、エチレン変性PV
Aと熱可塑性樹脂をTダイより熱溶融で共押出しして作
製する方法、熱可塑性樹脂シートの上にエチレン変性P
VAをTダイより熱溶融にて押出し後、加圧ラミネート
して作製する方法、エチレン変性PVAシートを熱可塑
性樹脂シートを別々に作製後積層し、ヒートシールまた
は接着剤等を必要により用いてラミネートする方法等が
挙げられる。特にエチレン変性PVAと熱可塑性樹脂の
シートを別々に作製後、ラミネートする方法(ドライラ
ミネート法)が好ましい。ドライラミネート法の場合、
融点が比較的高い樹脂とエチレン変性PVAとのラミネ
ートが可能であり、また特定の層のみ延伸可能であるこ
と等から好ましい作製方法である。この場合エチレン変
性PVAのシートは溶剤キャスト成形で作製することが
好適である。該成形方法は架橋剤を配合した系でも、比
較的低粘度であるため成形が容易であり、また熱溶融成
形と比較して熱分解や着色が少なく、好ましいシート成
形方法である。この場合の溶剤としては水が好適であ
る。いずれの作製方法の場合も、熱可塑性樹脂層とエチ
レン変性PVA層の間には熱可塑性樹脂とエチレン変性
PVAとの接着性が良好となるよう接着層を設けること
が望ましい。接着層に用いられる接着剤は、多層シート
を構成する熱可塑性樹脂層とエチレン変性PVA層との
接着性を向上させるものであれば特に限定はなく、公知
の接着剤が使用できる。また、エチレン変性PVA層が
多層シートの中間層であること、即ち熱可塑性樹脂層/
エチレン変性PVA層/熱可塑性樹脂層のように、多層
シートの最外層を熱可塑性樹脂層にすることが好まし
い。
【0016】多層シートの厚みに特に制限はないが、通
常10〜5000μmのものが用いられ、50〜300
0μmのものが好ましく、100〜2000μmのもの
が特に好ましい。エチレン変性PVA層の厚みは所望の
ガスバリヤー性に応じて適宜設定できるが、通常1〜1
000μmであり、3〜500μmであることが好まし
い。接着剤層の厚みは、通常1〜500μmであり、3
〜300μmであることが好ましい。
【0017】本発明の多層容器は上記多層シートをさら
に成形して得られる。成形方法に特に限定はないが、通
常真空成形、圧空成形、プレス成形等で成形される。こ
こで成形前または成形の際に、多層シートの少なくとも
一部を1.2倍以上、好ましくは2.0倍以上に延伸す
ることが望ましい。ここで延伸とは多層シートを構成す
る熱可塑性樹脂のうち、いずれか1種のガラス転移温度
以上かつ融点以下の温度で引き延ばすことを指し、一方
向に延伸してもよく、二方向以上に延伸しても良い。延
伸倍率は、もとの多層シート厚みを、成形後の容器厚み
で除した数値で示される。延伸により、得られた容器の
ガスバリヤー性、耐水性及び透明性が向上する。
【0018】かかる方法で得られた本発明の多層容器
は、ガスバリヤー性、耐水性に優れており、食料品、飲
料、調味料や医薬品の容器等に幅広く利用できる。また
バリヤー層であるエチレン変性PVAは、アルカリ水溶
液中で加熱する等の方法で熱可塑性樹脂と分離でき、容
器の回収、再利用が可能である。
【0019】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれによって限定されるものでは
ない。なお、実施例中特に断りのないかぎり「%」およ
び「部」は重量基準を表す。また、特性値の測定方法及
び評価方法は次の方法による。
【0020】(1)特性値の測定方法 (1−1)重合度、けん化度 JIS K6726にて測定した。
【0021】(2)評価方法 (2−1)ガスバリヤー性 容器に味噌を満杯になるまで充填し、乾燥窒素で十分パ
ージ後密封した。30℃、65%RHの恒温恒湿槽に3
0日間放置後の中身の味噌の変色度合いからガスバリヤ
ー性を評価した。評価結果は次の表示により示す。 ◎:極めて良好(全く変色無し) ○:良好(ほとんど変色無し) △:やや不良(わずかに変色した) ×:不良(かなり変色した)
【0022】(2−2)耐水性 容器を80℃の熱水に15分浸漬し、バリヤー層の溶出
程度から耐水性を評価した。評価結果は次の表示により
示す。 ◎:極めて良好(全く溶出無し) ○:良好(ほとんど溶出無し) △:やや不良(わずかに溶出した) ×:不良(かなり溶出した)
【0023】(2−3)回収性 容器を90℃の水酸化ナトリウム10wt%水溶液に8
時間浸漬し、熱可塑性樹脂とバリヤー層との分離程度を
評価した。評価結果は次の表示により示す。 ◎:極めて良好(バリヤー層が完全に溶出しており、分
離極めて容易) ○:良好(バリヤー層が若干未溶出であるが、分離容
易) △:やや不良(バリヤー層がほとんど未溶出であり、分
離やや困難) ×:不良(バリヤー層が全く未溶出であり、分離不可
能)
【0024】実施例1 エチレン単位7モル%と酢酸ビニル93モル%とからな
る共重合体をけん化して、粘度平均重合度1000、け
ん化度98.0モル%のエチレン変性PVAを得た。該
エチレン変性PVA100部、コロイダルシリカ10
部、水500部からなるエチレン変性PVA水溶液を、
先端に巾600mmのTダイを有する50mmφ単軸押
出機(プラスチック工学研究所製)より押出し、乾燥す
ることで厚さ50μmのエチレン変性PVAフィルムを
作製した。得られたフィルムは透明であり外観良好であ
った。またポリエチレンテレフタレート(以下PETと
略記する。)を同様のTダイを有する押出機を用い、2
80℃で溶融押出成形して厚さ200μmのフィルムを
作製した。得られたPETフィルムにドライラミネーシ
ョン接着剤としてタケラックA−385(主剤)/タケ
ネートA−10(硬化剤)を酢酸エチルを希釈剤として
ドライラミネーターにて固形分3g/m2塗布し、これ
に先に作製したエチレン変性PVAフィルムをPET/
接着剤/エチレン変性PVA/接着剤/PETの構成に
なるようドライラミネートして厚さ470μmの3種5
層のシートを得た。得られた3種5層のシートを130
℃に加熱後、真空成形し、12cm×12cm×高さ7
cmのカップ状容器を得た。得られた容器側面の延伸倍
率及びガスバリヤー性、耐水性、回収性を測定した。結
果を表1および表2に示す。
【0025】実施例2 エチレン変性度13モル%、けん化度97.9モル%で
あるエチレン変性PVAを用いた以外は実施例1と同様
にカップ状容器を得た。結果を表1および表2に示す。
【0026】実施例3 エチレン変性度が3モル%であるエチレン変性PVAを
用いた以外は実施例1と同様にカップ状容器を得た。結
果を表1および表2に示す。
【0027】実施例4 けん化度が99.6モル%であるエチレン変性PVAを
用いた以外は実施例1と同様にカップ状容器を得た。結
果を表1および表2に示す。
【0028】実施例5 けん化度が93.4モル%であるエチレン変性PVAを
用いた以外は実施例1と同様にカップ状容器を得た。結
果を表1および表2に示す。
【0029】実施例6 けん化度が88.7モル%であるエチレン変性PVAを
用いた以外は実施例1と同様にカップ状容器を得た。結
果を表1および表2に示す。
【0030】実施例7 エチレン変性PVAフィルムを、エチレン変性PVA1
00部、コロイダルシリカ0.03部、水500部から
なる水溶液を用いて作製した以外は実施例1と同様にカ
ップ状容器を得た。結果を表1および表2に示す。
【0031】実施例8 エチレン変性PVAフィルムを、エチレン変性PVA1
00部、コロイダルシリカ1部、水500部からなる水
溶液を用いて作製した以外は実施例1と同様にカップ状
容器を得た。結果を表1および表2に示す。
【0032】実施例9 エチレン変性PVAフィルムを、エチレン変性PVA1
00部、コロイダルシリカ30部、水500部からなる
水溶液を用いて作製した以外は実施例1と同様にカップ
状容器を得た。結果を表1および表2に示す。
【0033】実施例10 エチレン変性PVAフィルムを、エチレン変性PVA1
00部、コロイダルシリカ75部、水500部からなる
水溶液を用いて作製した以外は実施例1と同様にカップ
状容器を得た。結果を表1および表2に示す。
【0034】実施例11 ビニルメトキシシラン0.2モル%とエチレン7モル%
と酢酸ビニル92.8モル%とからなる共重合体をけん
化して、粘度平均重合度1000、けん化度97.9モ
ル%のシラノール基及びエチレン変性PVAを得た。実
施例1のエチレン変性PVAの代えて、該シラノール基
及びエチレン変性PVAを用いた以外は実施例1と同様
にカップ状容器を得た。結果を表1および表2に示す。
【0035】実施例12 無水マレイン酸単位3モル%とエチレン7モル%と酢酸
ビニル90モル%とからなる共重合体をけん化して、粘
度平均重合度1000、けん化度97.7モル%のカル
ボキシル基及びエチレン変性PVAを得た。実施例1の
エチレン変性PVAの代えて、該カルボキシル基及びエ
チレン変性PVAを用い、またコロイダルシリカの代え
て、ポリアミドアミンエピクロルヒドリン樹脂(カイメ
ンS−25 ディックハーキュレス製)を用いた以外は
実施例1と同様にカップ状容器を得た。結果を表1およ
び表2に示す。
【0036】実施例13 N−ビニルホルムアルデヒド単位3モル%とエチレン7
モル%と酢酸ビニル90モル%とからなる共重合体をけ
ん化して、粘度平均重合度1000、けん化度98.1
モル%の1級アミノ基及びエチレン変性PVAを得た。
実施例1のエチレン変性PVAの代えて、該1級アミノ
基及びエチレン変性PVAを用い、またコロイダルシリ
カの代えて、ポリアミドアミンエピクロルヒドリン樹脂
(カイメンS−25 ディックハーキュレス製)を用い
た以外は実施例1と同様にカップ状容器を得た。結果を
表1および表2に示す。
【0037】実施例14 真空成形時の側面の延伸倍率が1.1倍であった以外は
実施例1と同様にカップ状容器を得た。結果を表1およ
び表2に示す。
【0038】実施例15 実施例1において、多層シートに接着剤層を設けず、P
ET/エチレン変性PVA/PETの構成となるようド
ライラミネートして得られた厚さ450μmの2種3層
シートを用いた以外は実施例1と同様にカップ状容器を
得た。得られた容器には一部PET層とエチレン変性P
VA層との剥離が認められた。結果を表1および表2に
示す。
【0039】実施例16 実施例1において、多層シートに、PET/接着剤/エ
チレン変性PVAの構成になるようドライラミネートし
て得られた厚さ260μmの3種3層シート用い、エチ
レン変性PVA層が容器の外側となるよう真空成形した
以外は実施例1と同様にカップ状容器を得た。結果を表
1および表2に示す。
【0040】実施例17 実施例1で用いたエチレン変性PVA100部とコロイ
ダルシリカ10部をブレンド後、先端に巾600mmの
Tダイを有する50mmφ単軸押出機(プラスチック工
学研究所製)を用い230℃で熱溶融押出しして、厚さ
50μmのエチレン変性PVAフィルムを作製した。フ
ィルムはかなり着色していた。エチレン変性PVAフィ
ルムに該熱溶融押出フィルムを用いた以外は実施例1と
同様にカップ状容器を得た。結果を表1および表2に示
す。
【0041】実施例18 実施例1で用いたエチレン変性PVA100部とコロイ
ダルシリカ10部のブレンド物、PET、接着剤(アド
マー)をそれぞれ押出機に投入し、かかる3種の樹脂を
フィードブロックにて合流せしめ、巾600mmのTダ
イより260℃で共押出しして、PET200μm/接
着剤層10μm/エチレン変性PVA50μm/接着剤
層10μm/PET200μの構成で3種5層のシート
を得た。シートはかなり着色していた。得られた3種5
層のシートを130℃に加熱後、真空成形し、12cm
×12cm×高さ7cmのカップ状容器を得た。このと
きの側面の延伸倍率は2.2倍であった。結果を表1お
よび表2に示す。
【0042】比較例1 エチレン変性PVAの代えて、けん化度98.5モル%
の未変性PVAを用いた以外は実施例1と同様にカップ
状容器を得た。結果を表1および表2に示す。
【0043】比較例2 エチレン変性度が0.5モル%、けん化度98.2モル
%のエチレン変性PVAを用いた以外は実施例1と同様
にカップ状容器を得た。結果を表1および表2に示す。
【0044】比較例3 エチレン変性度が28モル%、けん化度97.7モル%
のエチレン変性PVAを用いた以外は実施例1と同様に
カップ状容器を得た。結果を表1および表2に示す。
【0045】比較例4 コロイダルシリカを配合しなかった以外は実施例1と同
様にカップ状容器を得た。結果を表1および表2に示
す。
【0046】比較例5 コロイダルシリカの配合量がエチレン変性PVA100
部に対し0.005部とした以外は実施例1と同様にカ
ップ状容器を得た。結果を表1および表2に示す。
【0047】比較例6 コロイダルシリカの配合量がエチレン変性100部に対
し120部とした以外は実施例1と同様にカップ状容器
を得た。結果を表1および表2に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【発明の効果】本発明の多層容器は、ガスバリヤー性に
優れており、食料品(飲料、調味料、アルコール類等)
や医薬品の容器等に幅広く利用できる。また使用後、熱
可塑性樹脂層とバリヤー層を分離し、回収、再利用が可
能である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン変性度が1〜20モル%でかつ
    水溶性のエチレン変性ポリビニルアルコール100重量
    部および該エチレン変性PVAの架橋剤0.01〜10
    0重量部からなる層と熱可塑性樹脂からなる層を共押出
    ラミネート、熱溶融ラミネートまたはドライラミネート
    により積層してなる多層シートを成形することを特徴と
    する多層容器の製法。
  2. 【請求項2】 積層の方法がドライラミネートであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の多層容器の製法。
  3. 【請求項3】 多層シートを1.2倍以上に延伸してな
    る請求項1または2記載の多層容器の製法。
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JP2003096258A (ja) * 2001-09-21 2003-04-03 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The 溶融成形物
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JP4679702B2 (ja) * 2000-08-22 2011-04-27 共同印刷株式会社 ガスバリア性フィルム及びその製造方法
CN114981079A (zh) * 2019-12-26 2022-08-30 三菱化学株式会社 层叠体、包装材料和食品包装材料
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