JPH1134790A - 起爆素子着火装置 - Google Patents

起爆素子着火装置

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JPH1134790A
JPH1134790A JP9192905A JP19290597A JPH1134790A JP H1134790 A JPH1134790 A JP H1134790A JP 9192905 A JP9192905 A JP 9192905A JP 19290597 A JP19290597 A JP 19290597A JP H1134790 A JPH1134790 A JP H1134790A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 先発着火組と後発着火組の起爆素子をともに
十分な着火エネルギをもって起爆着火できるようにする
とともに、ロードダンプサージに伴う起爆素子の着火失
敗を防止する。 【解決手段】 バッテリ電源から延びる給電路に第1の
バックアップ用コンデンサC1を接続するとともにトラ
ンジスタQbを介して第2のバックアップ用コンデンサ
C2を接続し、複数の起爆素子12を先発着火群と後発
着火群に分け、先発着火群の起爆素子12に接続された
トランジスタQiに対し第1の着火指令を発し、所定時
間経過後に後発着火群の起爆素子12に接続されたトラ
ンジスタQiに対し第2の着火指令を発する。また、ト
ランジスタQbは、第1の着火指令と同時に開成し、か
つ第2の着火指令を発した後で閉成する。これにより、
時間差をもって着火する起爆素子12を、十分なエネル
ギ配分をもって確実に起爆着火することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、時間差をもって着
火する起爆素子をともに十分な着火エネルギをもって起
爆着火できるようにした起爆素子着火装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両衝突時に乗員保護を図るエアバッグ
装置は、運転席側と助手席側の両方にエアバッグを装備
するものが増えており、両席側とも車両が衝撃を受けた
ときに接点を閉じる衝撃センサによりスクウイブと呼ば
れる起爆素子に所定の電流すなわち着火電流を通電して
起爆させ、ガス圧力等によりエアバッグを瞬時に展開さ
せる構成とされている。
【0003】図3に示す従来の起爆素子着火装置1は、
運転席側と助手席側にそれぞれ組み込まれたエアバッグ
(図示せず)を展開させるための2個の起爆素子2d,
2aを有する。起爆素子2d,2aは、着火指令を受け
て導通するトランジスタQd,Qaにより接地されてお
り、各起爆素子2d,2aと対応するトランジスタQ
d,Qa及び回り込み防止用ダイオードDd,Daの直
列回路を、衝撃を感知して閉成する衝撃感知セシサ3に
互いに並列に接続して着火回路10を構成し、この着火
回路10をダイオードD0を介してバッテリ電源4に接
続してある。車両が衝撃を受けたときにエアバッグを展
開させるべき衝突であるか否かの判断は、CPU6によ
ってなされ、CPU6が発する着火指令によってトラン
ジスタQd,Qaが導通する。
【0004】7は、ダイオードD1を介してバッテリ電
源4に接続した昇圧回路であり、その昇圧出力をダイオ
ードD3を介して負荷回路5に供給するとともに、ダイ
オードD0のカソードに至る副給電路にシャント接続し
たバックアップ用コンデンサC0を充電する。このバッ
クアップ用コンデンサC0は、衝突発生とともにバッテ
リ電源4からワイヤハーネスを介して伸びる給電路が切
断されてしまったような場合に、バッテリ電源4に代わ
って着火回路10内の起爆素子2d,2aに着火電流を
供給する。すなわち、このバックアップ用コンデンサC
0により起爆素子2d,2aへの着火電流がバックアッ
プ保証される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の起爆素子着火装
置1は、車両の衝突とともにバッテリ電源4から延びる
ワイヤハーネスが切断されてしまった場合、バックアッ
プ用コンデンサC0がバッテリ電源4に代わって起爆素
子2d,2aのための着火電流源として機能することに
なる。ただし、運転席側にはステアリングハンドルがあ
り、助手席にはステアリングハンドルがない代わりに可
動空間が広いなどの車両構造上の理由から、運転席側の
エアバッグを助手席側のエアバッグよりも若干早期に展
開させるといった着火条件を指定する場合がある。こう
した場合、スイッチング素子Qdをスイッチング素子Q
aに先行して導通させるため、スイッチング素子Qdを
導通させたときにバックアップ用コンデンサC0に蓄積
されたエネルギの大半が起爆素子2dの着火に費やされ
てしまい、スイッチング素子Qdに遅れてスイッチング
素子Qaを導通させたときには、助手席側エアバッグの
ための起爆素子2aに十分な着火エネルギの供給が保証
できない場合も考えられ、エアバッグの展開に失敗する
ケースが懸念されるといった課題があった。
【0006】また、車両の衝突とともにバッテリ電源4
と昇圧回路7を結ぶワイヤハーネス或いはバッテリ電源
4と他の負荷回路(図示せず)を結ぶワイヤハーネスが
切断されてしまった場合、負荷の急激な軽減に伴ってバ
ッテリ電源4の出力電圧が急激に上昇するロードダンプ
サージが発生することがあった。こうしたロードダンプ
サージは、例えば図4(A)に示したように、ピーク電
圧が70Vにも達する尖頭電圧を伴って現れ、しかもそ
の減衰時定数は200msにも及ぶことが分かってい
る。―般に、エアバッグは衝突発生時に遅くともこの時
定数以内に可及的速やかに展開させなければ乗員の保護
はおぼつかず、平均的に見れば衝突発生直後の数10m
sに亙ってCPU6からトランジスタQd,Qaに発さ
れる着火指令は、図4(B)に示したように、ロードダ
ンプサージ期間に十分に包含されてしまうのが普通であ
る。このため、ロードダンプサージに伴う過大電圧によ
りトランジスタQd,Qaには異常に大きな電流が流れ
込んでしまい、トランジスタQd,Qaが一瞬にして破
壊されてしまう恐れがあり、その結果エアバッグを展開
できないまま乗員保護も不発に終わる恐れもあるといっ
た課題があった。
【0007】本発明は、上記従来の課題を解決したもの
であり、先発着火組と後発着火組の起爆素子をともに十
分な着火エネルギをもって起爆着火できるようにすると
ともに、ロードダンプサージに伴う起爆素子の着火失敗
を防止することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、バッテリ電源から延びる給電路に接続さ
れ、衝撃を感知して閉成する衝撃感知センサと、該衝撃
感知センサの下流側で並列分岐する複数の分岐給電路に
それぞれ接続され、着火電流を通電されて起爆着火する
起爆素子と、該各起爆素子にそれぞれ直列接続され、外
部からの着火指令に応答閉成してそれぞれ着火電流を通
電するスイッチング素子と、前記給電路に分岐接続さ
れ、前記バッテリ電源により充電される第1のバックア
ップ電源と、前記給電路にスイッチング手段を介して接
続した第2のバックアップ電源と、前記複数の起爆素子
を先発着火群と後発着火群に分け、前記先発着火群の起
爆素子に接続されたスイッチング素子に対し第1の着火
指令を発し、所定時間経過後に前記後発着火群の起爆素
子に接続されたスイッチング素子に対し第2の着火指令
を発するとともに、前記スイッチング手段を遅くとも前
記第1の着火指令を発するまでには開成し、かつ前記第
2の着火指令を発した後で閉成する着火制御手段とを具
備することを特徴とするものである。
【0009】また、前記第1のバックアップ電源の上流
側給電路に配設され、前記バッテリ電源の出力電圧を一
定電圧に制御する定電圧回路を具備すること、或いは前
記スイッチング素子に接続され、前記着火電流を一定電
流に制御する定電流回路をさらに具備することを特徴と
するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図1,2を参照して説明する。図1は、本発明の起
爆素子着火装置の一実施形態を示す概略回路構成図、図
2は、図1に示した回路各部の信号波形図である。
【0011】図1に示す起爆楽子着火装置11は、運転
席と助手席の乗員を保護するエアバッグだけでなく、例
えば各乗員のためのシートベルトに予張力を与えるプリ
テンショナといった乗員拘束具もまた駆動対象としてお
り、このため着火回路21内には複数系列例えば4系列
の着火系列が回り込み防止ダイオードDを介して並列接
続してある。ただし、いずれの着火系列も着火タイミン
グを除き基本的な回路構成は同じであるため、以下の説
明では―の着火系列に絞って説明する。
【0012】着火回路21内の各着火系列は、衝撃を感
知して閉成する衝撃感知センサ13に対し、回り込み防
止ダイオードDと電流制限抵抗Rと起爆素子12とトラ
ンジスタQiとそのソース抵抗Rsとを直列接続して構
成してある。ソース抵抗Rsを介して接地されたNチャ
ンネルFETからなるトランジスタQiは、ソース電圧
と設定電圧Virとの差電圧が零とするよう動作する差
動増幅器14の出力をゲート抵抗Rgを介して印加さ
れ、ソース電圧を設定電圧Virに保つことでソース抵
抗Rsを介して流れる電流を一定に保つ定電流制御機能
を有する。すなわち、本実施形態では、トランジスタQ
iとソース抵抗Rsと差動増幅器14とが、定電流回路
15の主要部を構成する。また、CPU30からの着火
指令によりトランジスタQiに着火電流が流れるように
するため、CPU30が発する着火指令を受けて導通状
態から遮断状態へと切り替わるトランジスタQ1のコレ
クタをトランジスタQiのゲートに接続し、トランジス
タQ1のエミッタを接地してある。R1はベース・エミ
ッタ間抵抗であり、R2はベース抵抗、R3は着火指令
入力端子を+5V電源Vccに吊り上げるプルアップ抵
抗である。回り込み防止ダイオードDと起爆素子12と
の間に接続した電流制限抵抗Rは、起爆素子12とトラ
ンジスタQiのドレインとの間或いはトランジスタQi
自体がグラウンド・ショートしたときに、起爆素子12
を流れる電流を着火電流以下に制限する働きをする。こ
のため、仮に着火系列の一つに上記グラウンド・ショー
ト故障が発生しても、他の着火系列には十分な着火電流
を供給することが可能である。
【0013】なお、4系列ある着火系列のそれぞれに含
まれる起爆素子12は、ここでは着火タイミングの先後
に応じて、運転席側を先発着火組に、また助手席側を後
発着火組に分類してある。すなわち、先発着火組の起爆
素子12に接続したトランジスタQiと、後発着火組の
起爆素子12に接続したトランジスタQiは、導通タイ
ミングに時間差をもたせてあり、CPU30からの着火
指令によりトランジスタQ1を早期に遮断状態へと移行
させた方の組のトランジスタQiが、残る組のトランジ
スタQiに先行して導通し、対応する起爆素子12に着
火電流を先行供給することになる。
【0014】バッテリ電源4からは、ダイオードD0を
介して着火回路21への主給電路が延びており、この主
給電路に定電圧回路22が接続してある。また、定電圧
回路22と着火回路21との間の給電路には、第1のバ
ックアップ電源として第1のバックアップ用コンデンサ
C1が分岐接続してある。定電圧回路22は、Pチャン
ネルFETで構成したトランジスタQvのゲートに、差
動増幅器22aを介してドレイン電圧を帰還する構成と
したものであり、トランジスタQvのドレイン電圧を差
動増幅器22aに設定された設定電圧Vvr―定に保つ
ことができる。すなわち、トランジスタQvのドレイン
電圧と設定電圧Vvr(ここでは、例えば15V)との
誤差電圧が零となるようトランジスタQvのゲート電圧
が可変制御され、トランジスタQvのドレイン電圧が定
電圧制御される。なお、ダイオードD0とD2の各アノ
ードから延びる給電線路の合流点下流側に接続されたト
ランジスタQvのソース電圧は、通常は、バッテリ電源
4の出力電圧を昇圧する昇圧回路23の出力電圧であ
り、設定電圧Vvrはこの出力電圧よりも低いため、定
電圧回路22は定電圧動作を常時継続的に行うことがで
きる。また、第1のバックアップ用コンデンサC1は、
定電圧回路22を介して充電されるため、充電電圧が常
時例えば15V―定に保たれる。このため、定電圧回路
22の出力電圧よりも若干大きな値の耐圧すなわち16
V程度の耐圧で済み、後述する耐圧25V以上の第2の
バックアップ用コンデンサC2と比較したときに、耐圧
を低く押さえた分だけ大容量の電解コンデンサを低コス
トで調達することができる。
【0015】一方また、バッテリ電源4からは、ダイオ
ードD1を介して副給電路が延びており、この副給電路
に昇圧回路23が接続してある。昇圧回路23は、バッ
テリ出力電圧(12〜15V)を18〜24Vの所定電
圧に昇圧するものであり、昇圧出力をダイオードD3を
介して負荷回路5に供給する。また、この昇圧回路23
の負荷給電線には、第2のバックアップ電源を構成する
第2のバックアップ用コンデンサC2及びスイッチング
手段としてのトランジスタQbが分岐接続してある。第
2のバックアップ用コンデンサC2は、25V以上の耐
圧を有しており、前述の第1のバックアップ用コンデン
サC1とともに、代替電源としてバッテリ電源4をバッ
クアップ保証する。トランジスタQbは、そのドレイン
がダイオードD2を介して主給電路に接続されており、
ここではCPU30が第1の着火指令を発するまでは導
通状態にあり、第1の着火指令と同時に発される遮断指
令をもって一旦は非導通状態に切り替えられ、さらに第
2の着火指令の後で発される導通指令を受けて導通し、
後発着火群の起爆素子12に着火エネルギを保証する働
きをする。
【0016】ここで、車両の衝突が発生すると、図2
(A)に示したように、衝撃感知センサ3が閉成し、こ
れに続き、衝撃力の大きさとその時間経過からエアバッ
グやプリテンショナを作動すべき衝突であることを判断
したCPU30が着火指令を発する。ただし、この着火
指令は、先発着火組と後発着火組に対して若干の時間差
をもって発されることは、既に触れた通りである。従っ
て、図2(B)に示す第1の着火指令をベースに受けた
先発着火組のトランジスタQ1がまず遮断状態に切り替
わり、ゲートを接地状態から解放されたトランジスタQ
iが導通する。ただし、第1の着火指令と同時にCPU
30がトランジスタQbに対して遮断指令を発するた
め、定電圧回路22は主給電路のみを介して給電される
ことになる。従って、この時点で、バッテリ電源4から
延びるワイヤハーネスにまで衝突の影響が及んでおら
ず、ロードダンプサージも発生しなかった場合は、バッ
テリ電源4と第1のバックアップ用コンデンサC1から
供給される着火電流により先発着火組の起爆素子12は
起爆着火され、まず運転席側のエアバッグとプリテンシ
ョナが作動する。
【0017】次に、図2(C)に示したように、第1の
着火指令に若干遅れて第2の着火指令がCPU30から
出力される。このため、第2の着火指令をベースに受け
た後発着火組のトランジスタQ1が遮断状態に切り替わ
り、ゲートを接地状態から解放されたトランジスタQi
が導通する。そして、この時点でも、バッテリ電源4か
ら延びるワイヤハーネスにまで衝突の影響が及んでおら
ず、ロードダンプサージも発生しなかった場合は、後発
着火組の起爆素子12もまた、バッテリ電源4と第1の
バックアップ用コンデンサC1から供給される着火電流
により起爆着火される。これにより、助手席側のエアバ
ッグとプリテンショナが作動する。
【0018】ところで、衝突の発生とともにバッテリ電
源4と定電圧回路22を結ぶワイヤハーネスが切断され
てしまった場合、先発着火組の起爆素子12も後発着火
組の起爆素子12もバッテリ電源4ではなく、第1のバ
ックアップ用コンデンサC1と第2のバックアップ用コ
ンデンサC2を着火エネルギ源として仰がねばならな
い。ただし、第2のバックアップ用コンデンサC2を主
給電路に接続するトランジスタQbは、図2(D)に示
したように、第1の着火指令と同時に発された遮断指令
を受けて遮断状態にあり、第2の着火指令よりも遅れて
出力される導通指令を受けるまで導通しないため、仮に
第1の着火指令により導通したトランジスタQiにより
着火電流を供給される先発着火組の起爆素子12が、図
2(E)に示したように、第1のバックアップ用コンデ
ンサC1に蓄積されたエネルギの大半を消費してしまっ
たとしても、第2のバックアップ用コンデンサC2から
は、図2(F)に示したように、後発着火組の起爆素子
12に対しその起爆後に十分な着火電流を供給すること
ができ、これにより後発着火組の起爆素子12の起爆着
火を十分な着火エネルギをもって保証することができ
る。
【0019】また、上記ワイヤハーネスの切断と同時に
ロードダンプサージが発生し、ダイオードD0に過電圧
が印加される場合がある。しかしながら、前述のごと
く、定電圧回路22が着火回路21の印加電圧を一定電
圧に保ち、しかも各着火系列を流れる電流を定電流回路
15が一定の着火電流に制限するため、衝撃感知センサ
13やトランジスタQiが溶断してしまうことはない。
すなわち、ピーク値が70Vにも及ぶロードダンプサー
ジ電圧の影響が直接着火回路21に及ぶことはなく、ト
ランジスタQに対する許容上限(例えば9A)を越える
着火電流の流れ込みは阻止される。従って、例えば起爆
素子12に対し十分な着火エネルギが与えられる前にト
ランジスタQiが破壊されてしまい、エアバッグやプリ
テンショナが不発に終わるといった不都合は排除され
る。また、衝突発生とともに万が一にせよ定電流回路1
5がショートしてしまったとしても、定電圧回路22が
着火回路21に印加される電圧を所定の低電圧に制御す
るため、衝撃感知センサ13やトランジスタQiが溶断
してしまうような過大電流が流れ込んだりすることはな
く、起爆素子12を確実に起爆着火させることができ
る。
【0020】また、着火回路21は、衝撃感知センサ1
3と起爆素子12との間に、トランジスタQiがグラウ
ンド・ショートしたときに起爆素子12を流れる電流を
着火電流以下に制限する電流制限抵抗Rが接続してある
ため、他の着火系列には十分な着火電流を供給すること
が可能である。また、CPU30が衝突判定を下して着
火指令を発していないにも拘わらず起爆素子12の下流
端側がグラウンド・ショートしてしまい、かつまた衝撃
感知センサ13が閉成してしまったような場合でも、起
爆素子12には着火電流に満たない電流しか流れ込ま
ず、起爆素子12の不用意な暴発を未然に防止すること
ができる。
【0021】なお、上記実施形態では、運転席側のエア
バッグ或いはプリテンショナを助手席側のエアバッグ或
いはプリテンショナに先行して作動させる場合を例にと
ったが、これらの関係は逆であってもよく、またエアバ
ッグとプリテンショナの間で作動時間に差をもたせる構
成とすることもできる。また、トランジスタQbは、C
PU30が第1の着火指令と同時に出力する遮断指令に
より遮断状態とする場合を例にとったが、衝撃感知セン
サ13の閉成と同時に遮断状態に切り替える構成とする
こともできる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
バッテリ電源から延びる給電路に第1のバックアップ電
源を接続するとともにスイッチング手段を介して第2の
バックアップ電源を接続し、複数の起爆素子を先発着火
群と後発着火群に分け、前記先発着火群の起爆素子に接
続されたスイッチング素子に対し第1の着火指令を発
し、所定時間経過後に前記後発着火群の起爆素子に接続
されたスイッチング素子に対し第2の着火指令を発する
とともに、スイッチング手段を遅くとも前記第1の着火
指令を発するまでには開成し、かつ前記第2の着火指令
を発した後で閉成する構成としたから、第2のバックア
ップ電源を給電路に接続するスイッチング手段が、第2
の着火指令よりも遅れて導通することで、仮に第1の着
火指令により導通したスイッチング素子により先発着火
組の起爆素子が第1のバックアップ電源に蓄積されたエ
ネルギの大半を消費してしまったとしても、第2のバッ
クアップ電源が後発着火組の起爆素子が起爆着火した後
で着火電流を供給し、後発着火組の起爆素子の起爆着火
を十分な着火エネルギをもって保証することができ、ス
テアリングハンドルのある運転席側とステアリングハン
ドルのない助手席側とで可動空間が広いなどの車両構造
上の理由からエアバッグやプリテンショナの作動条件を
切り替えるような場合に、起爆素子の確実な起爆着火を
約束することができる等の優れた効果を奏する。
【0023】また、本発明は、第1のバックアップ電源
の上流側給電路に定電圧回路を配設し、バッテリ電源の
出力電圧を一定電圧に制御する構成としたから、衝突の
発生とともにバッテリ電源と起爆素子着火系以外の負荷
回路とを結ぶワイヤハーネスが切断されてしまい、急激
な負荷軽減に端を発するロードダンプサージが発生して
も、起爆素子への給電路に設けた定電圧回路が給電素子
に印加される電圧を許容電圧以下に制御することがで
き、これによりロードダンプサージに伴う過電圧を許容
電圧以下に抑制し、起爆素子への過電流の流れ込みを防
止することができ、衝撃感知センサやスイッチング素子
といった回路部品が、起爆素子に対して十分な着火エネ
ルギを付与する前に破壊されてしまう不都合を排除し、
確実に起爆素子を起爆着火させることができ、また定電
圧回路が着火電流を適正電流に抑制することで、第1の
バックアップ電源の耐圧ならびに容量を低く抑えてコス
ト削減を図ることができる等の優れた効果を奏する。
【0024】さらにまた、スイッチング素子に定電流回
路を接続し、着火電流を一定電流に制御する構成とした
から、定電圧回路により着火回路に印加される電圧が一
定電圧に保たれた上で、着火回路に流れる電流が定電流
回路によって一定電流に制限されるため、ロードダンプ
サージに伴う過電圧は許容電圧以下でかつ許容電流以下
に抑制され、着火回路に過電流が流れ込むことはなく、
従って着火回路内の衝撃感知センサやスイッチング素子
といった回路部品が、起爆素子に対して十分な着火エネ
ルギを付与する前に破壊されてしまうといったことはな
く、確実に起爆素子を起爆着火させることができ、また
定電圧回路と定電流回路により着火電流が抑制された
め、第2のバックアップ電源の耐圧ならびに容量を低く
抑えてコスト削減を図ることができる等の効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の起爆素子着火装置の―実施形態を示す
概略回路構成図である。
【図2】図1に示した回路各部の信号波形図である。
【図3】従来の起爆素子着火装置の一例を示す概略回路
構成図である。
【図4】図3に示した回路各部の信号波形図である。
【符号の説明】
4 バッテリ電源 5 負荷回路 11 起爆素子着火装置 12 起爆素子 13 衝撃感知センサ 14,22a 差動増幅器 15 定電流回路 21 着火回路 22 定電圧回路 23 昇圧回路 30 CPU Qi スイッチング素子(トランジスタ) Qb スイッチング手段(トランジスタ) C1 第1のバックアップ電源(第1のバックアップ用
コンデンサ) C2 第2のバックアップ電源(第2のバックアップ用
コンデンサ)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バッテリ電源から延びる給電路に接続さ
    れ、衝撃を感知して閉成する衝撃感知センサと、該衝撃
    感知センサの下流側で並列分岐する複数の分岐給電路に
    それぞれ接続され、着火電流を通電されて起爆着火する
    起爆素子と、該各起爆素子にそれぞれ直列接続され、外
    部からの着火指令に応答閉成してそれぞれ着火電流を通
    電するスイッチング素子と、前記給電路に分岐接続さ
    れ、前記バッテリ電源により充電される第1のバックア
    ップ電源と、前記給電路にスイッチング手段を介して接
    続した第2のバックアップ電源と、前記複数の起爆素子
    を先発着火群と後発着火群に分け、前記先発着火群の起
    爆素子に接続されたスイッチング素子に対し第1の着火
    指令を発し、所定時間経過後に前記後発着火群の起爆素
    子に接続されたスイッチング素子に対し第2の着火指令
    を発するとともに、前記スイッチング手段を遅くとも前
    記第1の着火指令を発するまでには開成し、かつ前記第
    2の着火指令を発した後で閉成する着火制御手段とを具
    備することを特徴とする起爆素子着火装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のバックアップ電源の上流側給
    電路に配設され、前記バッテリ電源の出力電圧を一定電
    圧に制御する定電圧回路を具備することを特徴とする請
    求項1記載の起爆素子着火装置。
  3. 【請求項3】 前記スイッチング素子に接続され、前記
    着火電流を一定電流に制御する定電流回路を具備するこ
    とを特徴とする請求項2記載の起爆素子着火装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001341612A (ja) * 2000-06-01 2001-12-11 Fujitsu Ten Ltd エアバッグ点火回路
JP2010115936A (ja) * 2008-11-11 2010-05-27 Fujitsu Ten Ltd エアバッグ制御装置
CN103362812A (zh) * 2012-03-29 2013-10-23 株式会社丰田自动织机 级联型叶片压缩机

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