JPH11347117A - 中空糸膜および中空糸膜型人工腎臓 - Google Patents

中空糸膜および中空糸膜型人工腎臓

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JPH11347117A
JPH11347117A JP16116298A JP16116298A JPH11347117A JP H11347117 A JPH11347117 A JP H11347117A JP 16116298 A JP16116298 A JP 16116298A JP 16116298 A JP16116298 A JP 16116298A JP H11347117 A JPH11347117 A JP H11347117A
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fiber membrane
fat
soluble
membrane
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JP16116298A
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Makoto Saruhashi
誠 猿橋
Masatomi Sasaki
正富 佐々木
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Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、体液流通面に脂溶性改質材料が濃
縮された中分子量物質除去性能に優れた中空糸膜および
中空糸膜型血液透析器を提供することにある。 【解決手段】 脂溶性改質剤を含む体液流通面を有する
微細多孔性中空糸膜であって、デキストランを用いて測
定したふるい係数が、分子量10万において0.4以
下、分子量1万において0.5以上であり、体液流通面
に該中空糸膜に含まれる脂溶性改質剤の50重量%以上
95重量%以下の脂溶性改質剤が保持されている中空糸
膜および中空糸膜型人工腎臓である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中分子量物質除去
性能に優れた中空糸膜および中空糸膜型人工腎臓に関す
る。さらに、本発明は、白血球または血小板等の活性化
を抑えた生体適合性に優れる中空糸膜および中空糸膜型
人工腎臓に関する。
【0002】
【従来の技術】血液透析器、血液同時ろ過透析器および
血液ろ過器等の人工腎臓においては、その体外血液循環
を行う頻度が高く、前述のような中空糸膜型人工腎臓を
長期間に渡って使用することとなり、体外血液循環の
際、血液中の白血球および/または血小板の活性化等が
生じることによると思われる合併症等が併発し、人工透
析患者の深刻な問題となっている。また、長期的に血液
透析等を行っている患者の中には、血中抗酸化作用の低
下や過酸化脂質の高値などが確認されており、これに起
因すると思われる長期人工透析患者の動脈硬化性疾患等
が増加している。
【0003】そこで、これらの問題を解決するため、生
体内抗酸化作用、生体膜安定化作用、血小板凝集抑制作
用などの種々の生理作用を有するビタミンEの被膜を透
析膜の表面に被覆する人工臓器が提案されている(特公
昭62−41738号)。
【0004】一方、従来の透析治療の除去対象物質であ
った分子量100程度の物質だけでなく、分子量100
から5,000のいわゆる尿毒性中分子量物質の除去、
さらには分子量11,800のβ2−ミクログロブリン
(β2−MG)の除去を行うことにより、透析患者の長
期合併症の改善することが見いだされてきた。そこで、
従来の膜に比べ、大きな分子量の物質を透過・除去でき
る孔径の大きな膜を得るために、ポリサルホンやポリア
ミドなどの合成高分子から膜を作製する検討が行われて
いる。
【0005】上記合成高分子からなる人工腎臓用の膜に
おいても、長期的な使用により、血中抗酸化作用の低下
や過酸化脂質の高値などが懸念されている。しかしなが
ら、これらの合成高分子製の人工腎臓用膜に、上記生理
活性を有するビタミンE等の脂溶性改質材料を、上記特
許に記載されている、中空糸膜モジュールを組み立て
後、メタノール、エタノール等の低級アルコールにビタ
ミンEを溶解させてコートする方法では、微細多孔を有
する分離膜では、膜の内部までビタミンEがコートさ
れ、製造に必要とするビタミンEが多量に必要となる。
更に膜全体がビタミンEで固定化されると膜の疎水性が
強まり体液や透析液などの水の透過能力が低下する可能
性がある。
【0006】ビタミンEをはじめとする脂溶性ビタミ
ン、魚油などの脂溶性改質剤を成膜工程においてコート
するために、水と有機溶媒からなる紡糸芯液に上記改質
剤を添加する方法も考えられる。上記合成高分子を人工
腎臓に適した膜孔径とするためには、合成高分子の非溶
媒である水との接触が有効であるが、これらの改質剤が
脂溶性であり水には不溶または難溶であることから、芯
液中の水の含有量を増やすとこれらの疎水性改質剤が分
離してしまうために、使用する水の比率を小さくしなけ
ればならない。その結果、芯液による紡糸原液の凝固作
用が低下し、良好な膜構造を有する中空糸膜を紡糸する
ことが困難となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
有する前記課題を解決すべくなされたものであり、その
目的とするところは、体液流通面に脂溶性改質材料が濃
縮された中分子量物質除去性能に優れた中空糸膜および
中空糸膜型人工腎臓を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記諸目的は、以下の本
発明の中空糸膜および中空糸膜型人工腎臓により達成さ
れる。
【0009】本発明の中空糸膜は、脂溶性改質剤を含む
体液流通面を有する微細多孔性中空糸膜であって、デキ
ストランを用いて測定したふるい係数が、分子量10万
において 0.4以下 分子量1万において 0.5以
上であり、該体液流通面に該中空糸膜に含まれる脂溶性
改質剤の50重量%以上95%以下の脂溶性改質剤が保
持されている。
【0010】また、本発明の中空糸膜は、上記中空糸膜
が、溶解度パラメータδが、13(cal/cm
1/2以下の基材合成高分子からなる。
【0011】また、本発明の中空糸膜は、前記脂溶性改
質剤が脂溶性ビタミンである。
【0012】さらに本発明の中空糸膜型人工腎臓は、上
記の中空糸膜を有する。
【0013】本発明はまた、前記ビタミンEはα−トコ
フェロール、α−酢酸トコフェロール、α−ニコチン酸
トコフェロールからなる群から選択される少なくとも一
つである中空糸膜である。
【0014】本発明はまた、前記脂溶性改質剤がエイコ
サペンタエン酸である。
【0015】本発明はまた、前記脂溶性改質剤がドコサ
ヘキサエン酸である。
【0016】本発明はまた、溶解度パラメータδが9.
50以上12.00未満である。
【0017】本発明はまた、前記基材合成高分子が、ポ
リサルホン(δ=9.90、ポリヒドロキシエチルメタ
クリレート(δ=10.00)、ナイロン66(δ=1
1.18)、セルロースジアセテート(δ=11.3
5)あるいはセルロースアセテートである。
【0018】
【発明実施の形態】図1は、本発明の中空糸膜の製造方
法の一実施形態を示す工程図である。
【0019】図2は、本発明の中空糸膜型人工腎臓の一
実施形態を示す一部切欠部を有する斜視図である。
【0020】ここで人工腎臓とは、血液透析器、血液同
時ろ過透析器および血液ろ過器等の、慢性腎不全の治療
用に用いられる透析および/またはろ過を用いた膜構造
物を言う。
【0021】本発明の中空糸膜は、脂溶性改質剤を含む
体液流通面を有する微細多孔性中空糸膜であって、デキ
ストランを用いて測定したふるい係数が、分子量10万
において0.4以下、分子量1万において0.5以上で
あり、該体液流通面に該中空糸膜に含まれる脂溶性改質
剤の50重量%以上95重量%以下の脂溶性改質剤が保
持されているものである。
【0022】長期透析により体内に蓄積する分子量10
0から5,000のいわゆる尿毒性中分子量物質や分子
量11,800のβ2−ミクログロブリン(β2−M
G)等の物質を除去するためには、人工腎臓用膜の孔径
を拡大することが求められるが、その一方において、血
液中の有効成分であるアルブミン等のタンパク質を過量
に損なうことも生体にとって好ましいものではなく、避
けられなければならない。本発明の中空糸膜は、指標物
質としてデキストランを用い、その分子量10万と1万
の篩係数を特定値とすることにより、上記課題の解決を
両立させることができる。
【0023】本発明の中空糸膜の、デキストランを用い
て測定したふるい係数は、より好ましくは、分子量10
万において0.15以下、分子量1万において0.7以
上である。分子量10万における篩係数が上限値よりも
高い場合、血液中の有効成分であるアルブミンの過量の
漏出をまねく。また、分子量1万における篩係数が下限
値よりも低い場合、中分子量物質等の不要成分の除去が
十分ではない。
【0024】また、本発明の中空糸膜の体液流通面に保
持される脂溶性改質剤の量は、より好ましくは該中空糸
膜に含まれる脂溶性改質剤の60重量%以上90重量%
以下である。下限値以下である場合、微細多孔膜の体液
流通面の他の部分に過剰の脂溶性改質剤が保持され、ま
た、適量の脂溶性改質剤を体液流通面に保持させるため
には、処理するために用いる脂溶性改質剤を増量させな
ければならず、コストの増加さらには透水性能の低下に
つながる。また、上限値以上である場合には、体液流通
面の疎水性が強くなり濡れ性が低下する。
【0025】中空糸膜型人工腎臓は多くの場合、中空糸
膜の内面側に血液を流通させるので、本発明の中空糸膜
は、内面側に脂溶性改質剤が所定割合で保持される場合
が多いが、中空糸膜外面側に血液を流通させる場合、中
空糸膜外面側へ所定割合で脂溶性改質剤が保持させる。
【0026】従来の人工腎臓用中空糸膜においては、上
記の篩係数の特定値を有する中空糸膜は、その膜外面、
膜内面および膜の断面において、1万倍の走査型電子顕
微鏡写真において孔が観察されるかそれに近いほどの、
外観的な膜形状を有しているので、従来技術に従い、単
にビタミンE等の脂溶性改質材料を、中空糸膜モジュー
ルを組み立て後、メタノール、エタノール等の低級アル
コールを溶媒として溶解させてコートする方法では、溶
媒が微細多孔内へ侵入するので、膜の内部すなわち微細
多孔を形成する網目状構造の全ての表面にビタミンEが
コートされ、製造に必要とするビタミンEが多量に必要
となる。更に膜全体にビタミンEが付着してしまうと膜
の疎水性が強まり体液や透析液などの水の透過能力が低
下する可能性がある。
【0027】また、合成高分子からなる中空糸膜は、合
成高分子を溶媒に溶解させた紡糸原液を二重環状ノズル
の外管より吐出させ、非溶媒と接触させることにより凝
固させる湿式紡糸法あるいは一部空気と接触する経路を
有する乾湿式紡糸法により得られるが、このような紡糸
方法において、連続的に中空糸膜内面に脂溶性改質剤を
コートするために上記環状ノズルの内管から吐出される
芯液に脂溶性改質材料を混入する場合がある。この方法
で本発明の篩い特性を有する中空糸膜を得ようとした場
合、中空糸膜内面を緻密にするために上記芯液中の水の
割合を大きくしなければならない。しかしながら、脂溶
性改質剤が水に不溶あるいは難溶であるため、上記芯液
の水の割合を多くした場合、脂溶性改質剤が芯液に均一
に分散しなくなり、一部が芯液と分離してしまう。
【0028】従って、上記本発明の、特定の篩い特性を
有し、かつ、膜の活性表面に、脂溶性改質剤が濃縮され
ている中空糸膜は、従来知られていなかった。
【0029】本発明の中空糸膜は、その主成分であり微
細多孔を形作る基材合成高分子からなり、孔形成剤等の
混合物を有する場合がある。本発明の基材合成高分子
は、溶解度パラメータが13(cal/cm1/2
以下の合成高分子を用いることにより、脂溶性ビタミン
等の脂溶性改質剤との親和性が良好となり、中空糸膜へ
脂溶性改質剤を保持させることが容易となる。このよう
な合成高分子としては、ポリエチレン(δ=7.7
0)、ポリメチルメタクリレート(δ=9.10)、ポ
リスチレン(δ=9.15)、ポリプロピレン(δ=
9.40)、ポリスルホン(δ=9.90)、ポリヒド
ロキシエチルメタクリレート(δ=10.00)、ナイ
ロン66(δ=11.18)セルロースジアセテート
(δ=11.35)、ポリアクリロニトリル(δ=1
2.35)、ポリビニルアルコール(δ=12.6
0)、セルローストリアセテート、エチレン−ビニルア
ルコール共重合体、ポリカーボネート等が挙げられ、こ
れらの単独、または2種以上を組み合わせて使用しても
よい。さらには、溶解度パラメータδが9.50以上1
2以下であることが好ましい。本発明における溶解度パ
ラメータδとは、例えば、「高分子データハンドブック
基礎編」社団法人高分子学会編、株式会社培風館、昭和
61年1月30日初版発行、591〜593頁に記載さ
れる指標であり、溶解度パラメータが高い場合には親水
性が強く、低い場合には疎水性が強いことを示し、この
範囲の溶解度パラメータを持つ主ポリマーを用いると芯
液中に含まれ脂溶性改質剤が所定量中空糸膜内面に保持
される。
【0030】本発明に用いられる脂溶性改質剤として
は、脂溶性ビタミン、魚油等の脂肪酸等があるが、脂溶
性ビタミンおよび魚油が好適である。双方とも生体由来
材料であり、種々の生理活性を有するからである。かか
る脂溶性ビタミンとしては、ビタミンA、ビタミンD、
ビタミンE、ビタミンKおよびユビキノン等が挙げられ
るが、これらの中では、ビタミンEが好適である。ビタ
ミンEとしては、α−トコフェロール、α−酢酸トコフ
ェロール、α−ニコチン酸トコフェロール、β−トコフ
ェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール等
が挙げられる。魚油としては、エイコサペンタエン酸、
ドコサヘキサエン酸が好適である。これらの高度不飽和
脂肪酸を用いれば抗血栓性、高脂血症の低下などが期待
できる。脂溶性改質剤の含有量は、膜面積に換算して1
〜1000mg/m、好ましくは10〜300mg/
である。脂溶性改質剤の被覆量が1mg/m以下
のときは脂溶性改質剤の被覆にむらが生じ易く、生体適
合性の効果が減少する。また、1000mg/m以上
のときは脂溶性改質剤の膜厚が厚くなり、脂溶性改質剤
の溶出や透析性能が低下することがある。
【0031】脂溶性改質剤の存在量は赤外線分光法、X
線電子分光法、2次イオン質量分析法、核磁気共鳴スペ
クトル法、その他種々の抽出法等の組み合わせにより求
めることができる。
【0032】本発明の中空糸膜および本発明の中空糸膜
型人工腎臓は、以下の第1の方法により得ることができ
る。
【0033】本発明の中空糸膜の製造方法は、紡糸原液
を環状紡糸孔から吐出させると同時に内部に芯液を充填
して線状に押出し、ついで押出物を凝固液中に導入して
凝固させ中空糸膜を製造する方法において、前記芯液に
脂溶性改質剤および界面活性剤を混入するものである。
【0034】前記芯液中の前記脂溶性ビタミン等の脂溶
性改質剤の含有量は0.001〜10重量%がよく、と
くに好ましくは0.01〜5重量%がよい。脂溶性改質
剤の含有量が0.01重量%未満では脂溶性ビタミンの
添加の効果が得られず、10重量%を超えると添加に見
合う効果が得られず経済的に不利である。
【0035】界面活性剤としては、水溶性高分子、ドデ
シル硫酸ナトリウム等の脂肪酸塩、グリセリン誘導体等
が挙げられるが、生体に対する安全性や残留のしにくさ
等により水溶性高分子が好適である。水溶性高分子とし
ては、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリビニルピロリドン
等の重合体又はこれらを含む共重合体が挙げられる。こ
れらの水溶性高分子の種類および分子量は、芯液組成及
び脂溶性改質剤の種類により適宜使い分けられるが、分
子量は2,000以上が好ましい。分子量2,000以
下の水溶性高分子では界面活性効果が不十分である。
【0036】前界面活性剤の含有量は、芯液組成、脂溶
性改質剤の種類及び含有量、水溶性高分子の種類及び分
子量によって異なるが、脂溶性改質剤含有量の1/10
〜2倍の量、すなわち0.0001〜20重量%が良
く、特に好ましくは0.001〜10重量%がよい。
0.0001重量%未満では脂溶性改質剤の分散には不
十分であり、20重量%を越えると製膜後、過剰の水溶
性高分子を洗浄するために作業が繁雑となる。
【0037】また、紡糸工程中の水洗工程により、芯液
の有機溶媒成分は水に置換され、脂溶性改質剤は分散状
態を保持することができなくなる。このとき、芯液中の
脂溶性改質剤は近傍にある疎水性部分、すなわち、凝固
して膜となった基材合成高分子の内表面に付着保持され
る。
【0038】紡糸原液槽2には、基材合成高分子を溶媒
に溶解してなる紡糸原液が充填されてなる。紡糸原液槽
2より送液された紡糸原液を二重管構造の吐出ノズル4
の外管である環状紡糸孔(図示せず)より、また、芯液
槽3より送液された芯液を吐出ノズル4の内管(図示せ
ず)より同時に吐出させ、紡糸原液の芯部に芯液を充填
しつつ空気中に押出す。押出物はそのまま下方に自重落
下させ延伸させたのち凝固液槽5に導入し凝固させる。
凝固液槽に用いる凝固液としては、前記基材の非溶媒が
用いられるが、若干の前記基材の溶媒、界面活性剤等を
含んでもよい。凝固槽を出たフィラメント8は洗浄液槽
6を通過させ巻取り器7により巻取る。洗浄液槽の洗浄
液としては、通常水が用いられる。
【0039】この水洗工程により芯液中の溶媒及び界面
活性剤が除去されることによりビタミンE等の脂溶性改
質剤が不溶化し、基材に固定処理される。水洗工程で除
去されなかった水溶性高分子などの界面活性剤は、製膜
後あるいは組み立て後に水洗することによりビタミンE
等の脂溶性改質剤が中空糸膜に固定化されたままで界面
活性剤のみを選択的に除去することができる。
【0040】このようにして得られる本発明の中空糸膜
は、内径10〜1000μm、好ましくは100〜30
0μm、膜厚5〜100μm、好ましくは20〜60μ
mである。
【0041】また、脂溶性ビタミンによる血小板凝集抑
制作用等を長期間にわたって持続しうる等の本発明の顕
著な効果を達成するためには、本発明の中空糸膜におけ
る脂溶性ビタミンの含有量は膜面積に換算して1〜10
00mg/mの範囲であることが好ましく、とくに1
0〜300mg/mの範囲であることが好ましい。
【0042】つぎに、本発明の中空糸膜型人工腎臓につ
いて血液透析器を用いて説明すると、図2に示すように
中空糸膜型血液透析器10は、両端部付近に透析液入口
管11および透析液出口管12を有する筒状本体13
に、多数の本発明の中空糸膜よりなる中空糸膜束14を
挿入したのち、その両端部をポッティング剤15、16
で筒状本体13の両端部をそれぞれシールしてなるもの
であ。筒状本体13の両端には体液流入口17および体
液排出口18をそれぞれ備えたヘッダー19、20がそ
れぞれ当接され、キャップ21、22によりヘッダー1
9、20と筒状本体13とがそれぞれ固着されている。
しかして、体液流入口17および体液流出口18には、
人体に接続するチューブ23、24が連結される。前記
筒状本体、ヘッダーおよびキャップの素材としては、ポ
リカーボネート、ポリプロピレン等が挙げられる。ま
た、前記ポッティング剤としては、ポリウレタン等が挙
げられる。
【0043】次に本発明の中空糸膜および中空糸膜型人
工腎臓の第2の製造方法を説明する。
【0044】従来の製膜方法により得られた上記基材合
成高分子からなる本発明の所定の篩係数を有する中空糸
膜を、脂溶性改質剤および界面活性剤を用いることを除
いて、上記の製膜方法および装置により得、上記の組立
方法に従い、中空糸膜型人工腎臓を組み立てる。この人
工腎臓の微細多孔に上記脂溶性改質剤を溶解した溶液と
相溶性のないまたは相溶性の低い充填液を充填する充填
工程と、脂溶性改質剤溶液をこの人工腎臓の中空糸膜の
体液接触部分に接触させる被覆工程を施すことにより本
発明の中空膜並びに中空糸膜型人工腎臓を得ることがで
きる。
【0045】各工程について下記に説明する。
【0046】<充填工程>充填工程は、人工腎臓の中空
糸膜の微細多孔内部に、脂溶性改質剤の有機溶媒溶液と
相溶性のないまたは相溶性の低いもので、かつ該中空糸
膜を変質させない液体を用いる。通常、水が用いられ
る。水は、生体に対し安全であり、廃液処理が容易であ
り、かつ相溶性のない有機溶媒の選択が容易である。
【0047】一例として、中空糸膜の微細多孔内に水を
充填する方法としては、中空糸膜の孔径が大きい場合や
中空糸膜に親水性ポリマーが含まれている場合等は、中
空糸膜を水と接触させるかあるいは適度の加圧により行
うことも可能である。また、水と相溶性のある有機溶媒
(例えばエタノールやメタノール)あるいはその水溶液
を中空糸膜と接触させあるいは適度の加圧により微細多
孔に充填し、その後有機溶媒または有機溶媒水溶液を水
に置換する方法等がある。適度の加圧とは、最大でも2
kg/cm程度である。
【0048】<被覆工程>人工腎臓の中空糸膜の内表面
を被覆する場合、脂溶性改質剤の有機溶媒溶液を、図2
に示す形状の人工腎臓の場合には透析膜の中空糸内腔部
に流入させることにより、脂溶性改質剤は中空糸膜内表
面に付着する。このとき充填液として水を用いた場合、
中空糸膜中間部および外表面部の微細多孔内に水が充填
された状態にあるので、水に不溶あるいは難溶である脂
溶性改質剤およびその有機溶媒は、中空糸膜中間部およ
び外表面部に浸入することなく脂溶性改質剤は被覆はな
されない。この脂溶性改質剤の有機溶媒溶液を所定時
間、例えば、30秒〜60分間、好ましくは1〜10分
間接触させることで中空糸膜内面に脂溶性改質剤を充分
なじませることが好ましい。
【0049】さらに、不活性ガスの中空糸内腔部への導
入等により被覆面を乾燥させ、脂溶性改質剤の皮膜を形
成させる。有機溶媒溶液を排出した後、10〜80℃、
好ましくは、15〜30℃の温度で使用した脂溶性改質
剤に対して不活性なガス、例えば、空気、窒素、炭酸ガ
ス等を導入して有機溶媒を蒸発除去することが好まし
い。
【0050】上記充填工程と被覆工程の間に除液工程行
うことでより効率的に被覆することができる。
【0051】<除液工程>充填工程の後、例えば人工腎
臓の中空糸膜内腔部等の脂溶性改質剤を被覆すべき部位
の近傍に充填液が残存していると、脂溶性改質剤の有機
溶媒溶液を中空糸内腔部へ流入させた場合、有機溶媒溶
液に置き換わるまで、時間および有機溶媒溶液が無駄に
なる。従って、被覆工程に入る前に、脂溶性改質剤を被
覆すべき部位の充填液を除いておくことが好ましい。
【0052】充填液を除くには、空気、窒素などの気体
を、被覆する面に吹送することにより行うことができ
る。用いる気体は、乾燥したものを用いるのが好まし
い。
【0053】中空糸膜の内表面への被覆を中心に説明し
たが、中空糸膜の外表面へ被覆する場合は、中空糸膜外
部へ脂溶性改質剤の有機溶媒溶液を流入させればよい。
【0054】上記製造方法に用いられる中空糸膜の基材
合成高分子、脂溶性改質剤等については、第1の製造方
法と同じものを使用することができる。
【0055】第2の製造方法で使用される有機溶媒は、
基材合成高分子膜非溶解性のものであり、かつ、充填液
と相溶性のないものであればよい。充填液として水を使
用する場合には、水に不溶な溶媒として、n−ブタノー
ル、イソブタノール、sec−ブタノール、2−エチル
ヘキサノール等のアルコール類、ジエチルエーテル等あ
るいは例えばn−ヘキサン等の炭化水素あるいは例え
ば、1,2,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオ
ロエタン、トリクロロフルオロメタン、1,1,2,2
−テトラクロロ−1,2−ジフルオロエタン等の塩化弗
化炭化水素あるいは例えば、弗化メチル、四弗化炭素、
テトラフルオロエタン、テトラフルオロエチレン、パー
フルオロメチルプロピルシクロヘキサン、パールオロブ
チルシクロヘキサン等のパーフルオロシクロアルカン
類、パーフルオロデカン、パーフルオロメチルデカリ
ン、パーフルオロアルキルテトラヒドロピラン等の弗化
炭化水素である。尚、気体により有機溶媒を蒸発除去す
る場合は揮発性であり低沸点のものがより好ましい。
【0056】以上の第1、第2の製造方法において固定
化された脂溶性改質剤は、体液流通面に選択的に固定化
されており、体液と改質剤との接触により有効的な効果
が得られるものである。体液流通面に固定化された脂溶
性改質剤は、中空糸膜に含まれる全脂溶性改質剤の50重
量%以上95重量%以下の脂溶性改質剤が保持されてお
り、好ましくは60重量%以上90重量%以下である。
本発明の中空糸膜及び中空糸膜型人工腎臓を得る方法
は、上記のふたつの方法に限られるものではない。
【0057】実施例1.ポリスルホン(溶解度パラメー
タδ9.90(cal/cm1/2)15重量%、
PVP9重量%、DMSO45重量%およびDMA31
重量%を混合して紡糸原液を作製した。芯液は、DMF
50重量%、水50重量%の組成の溶液に対してα−酢
酸トコフェロール0.06重量%、ポリエチレングリコ
ール−ポリプロピレングリコール共重合体。分子量68
00)0.08重量%を混合して作製した。
【0058】上記のようにして調製した紡糸原液および
芯液をそれぞれ2重管吐出ノズルの外管および内管から
同時に吐出させ紡糸原液の芯部に芯液を充填しつつ空気
中に押し出し水が満たされた凝固液槽を通過させ、凝固
後洗浄・乾燥して中空糸膜を作製した。
【0059】得られた中空糸膜は内径約205μm、外
径約298μmであった。
【0060】上記製造方法によって作製された中空糸膜
のα−酢酸トコフェロール量は、16.5mg/m
あった。
【0061】上記中空糸膜のα−酢酸トコフェロール量
は、中空糸膜(長さ15cm、300本)を約1.5c
mに細切し、20mlのエタノールに浸漬し、60分間
超音波処理して得た抽出液について、下記の液体クロマ
トグラフィにより定量した。膜面積は用いた中空糸膜の
平均内径と本数、長さより算出した。
【0062】この中空糸膜を用いて膜面積300cm
のミニモジュールを作製した(ファイバー長14cm、
ファイバー本数341本)。このミニモジュールの中空
糸膜外面より、前記ポッティング用ウレタン樹脂を注入
することによって、中空糸膜の微細多孔にウレタン樹脂
が充填され、中空糸膜の内側表面のみが露出した状態と
した。このウレタン樹脂が充填されたミニモジュールの
中空糸膜内側面、すなわち中空糸膜内腔に15mlのエ
タノールを流量10ml/min、4時間循環し、α−
酢酸トコフェロールを抽出した。
【0063】エタノール中のα−酢酸トコフェロール量
の液体クロマトグラフィの分析条件は以下に示すとおり
である。
【0064】カラム:CAPCELL PAK SG120 移動相:メタノール:水=97:3 流 量:1.2ml/min 検 出:UV284nm 上記条件により測定したα−酢酸トコフェロール量は1
0.7mg/mであった。これは全固定量の65%に
相当する。
【0065】比較例1 ポリスルホン15重量%、PVP9重量%、DMSO4
5重量%およびDMA31重量%を混合して紡糸原液を
作製した。芯液は、DMF20重量%、水10重量%、
メタノール70重量%の組成の溶液に対してα−酢酸ト
コフェロール0.06重量%を混合して作製した。
【0066】上記のようにして調製した紡糸原液および
芯液をそれぞれ2重管吐出ノズルの外管および内管から
同時に吐出させ紡糸原液の芯部に芯液を充填しつつ空気
中に押し出し水が満たされた凝固液槽を通過させ、凝固
後洗浄・乾燥して中空糸膜を作製した。
【0067】得られた中空糸膜は内径約200μm、外
径約280μmであった。
【0068】上記製造方法によって作製された中空糸膜
のα−酢酸トコフェロール量は、28.6mg/m
あった。
【0069】この中空糸膜を用いて膜面積300cm
のミニモジュールを作製した(ファイバー長14cm、
ファイバー本数 341本)。このミニモジュールを実
施例1と同様にして中空糸膜内面のα−酢酸トコフェロ
ール量を測定した。
【0070】上記条件により測定したα−酢酸トコフェ
ロール量は、17.7mg/mであった。これは全固
定量の62%に相当する。
【0071】<篩係数の測定>実施例1および比較例1
で作製した中空糸膜の篩係数を以下のように測定した。
【0072】まず、デキストランT10、T40(ファ
ルマシア社製)をそれぞれ生理食塩水に溶解して、10
g/l溶液として測定に用いた。
【0073】次に、各中空糸膜毎に膜面積100cm
のミニモジュールを作製し、中空糸膜内側内腔に線速度
100cm/minで上記デキストラン溶液を還流し
た。定圧(圧力100mmHg)ろ過を行い、還流中お
よび中空糸膜の外側へろ過されてきたデキストラン溶液
をサンプリング(ミニモジュール入口側(IN)、ミニ
モジュール出口側(OUT)、ろ液(F)の3点で行っ
た。)した。サンプルを以下の条件下でGPC測定し、
分子量と保持容量の関係を求めた。この関係に基づい
て、IN、OUT、Fの各デキストラン濃度から、篩係
数SC(=2C/(CIN+COUT)) C:濃
度,添字:サンプリング部位)を算出し、SCの分子量
依存性(分画分子量曲線)を求めた。
【0074】<GPC測定> 測定装置:高性能GPC専用システム(Shodex
GPC SYSYTEM−11,昭和電工社製) カラム:Shodex汎用GFCカラム Ohpak高
性能タイプ(OhpakKB−803)×2本 +プレ
カラム(Ohpak KB−800p) (共に昭和電
工社製) 移動相:生理食塩水 なお、測定にはサンプルを20倍希釈したものを用い
た。
【0075】実施例1の篩係数は、分子量10万で0.
08、分子量1万で0.75であった。
【0076】比較例1の篩係数は、分子量10万で0.
5、分子量1万で0.9であった。
【0077】(実施例2)内径約200μm、外径約2
80μm、長さ約24cm、溶解度パラメータδ9.9
0(cal/cm1/2、上記デキストランでの篩
係数測定による篩係数(分子量10万で0.1、分子量
1万で0.9)を有するポリスルホン中空糸膜1030
0本を用い、図2に示すように、筒状本体1内に挿入
し、両端をポリウレタン系ポッティング剤6,7で固定
し、さらに両端にヘッダー10,11を取り付け、キャ
ップ12,13により固着してダイアライザ(人工腎
臓)1を作成した。なお、このダイアライザ1の膜面積
は1.5mであった。
【0078】次に透析液導入口から500ml/min
で1分間水を導入し、中空糸膜の微細多孔に水を充填し
た。その後、中空糸膜外部の水を落差により除去した
後、ヘッダ−より10分間空気を導入して中空糸膜内腔
部の水を除去した。
【0079】一方、ビタミンE(dl−α−トコフェロ
ール)4.0gをヘキサン100mlに溶解してビタミ
ンEのヘキサン溶液の濃度を4w/v%に調整した。そ
して、ダイアライザ1の体液流出口9に連通するチュー
ブ15に50ml用シリンジを接続し、体液流入口に連
通するチューブ14をビタミンEの溶液に挿入し、シリ
ンジのプランジャーを作動させてダイアライザの中空糸
膜内腔部にビタミンEの溶液を充填した。この状態で室
温で2分間放置した。次に、ダイアライザよりビタミン
Eの溶液を排出した後、60℃の窒素ガスを送風して中
空糸膜内表面を乾燥し、ヘキサンを除去した。
【0080】このダイアライザに用いた中空糸膜を用い
て、実施例1と同様のミニモジュールを作製し、中空糸
膜内面のビタミンE(dl−α−トコフェロール)量を
測定した結果、全固定化量45.8mg/m、内面固
定化量33.0mg/mであった。このときの内面固
定化量は全固定化量の72%であった (比較例2)比較対照のために、実施例1と同様のポリ
スルホン中空糸を用い水充填工程なしで実施例1と同様
にビタミンE濃度が4w/v%のヘキサン溶液を用いて
ビタミンE被覆処理を行ったところ中空糸内部に導入さ
れたビタミンE溶液は中空糸膜の外側にろ過される現象
が見られた。このようにして得られたダイアライザ内の
ビタミンE被覆量は、353mg/mであった。ま
た、実施例1と同様のミニモジュールを作製し、中空糸
膜内面のビタミンE(dl−α−トコフェロール)量を
測定した結果、内面固定化量は116mg/mであっ
た。
【0081】(実験例1)実施例2および比較例2のダ
イアライザを用いて、ビタミンB12のクリアランス測
定を行った。血液側には2mg/dlのビタミンB12
/酢酸透析液を用いて流量200ml/min、透析液
側は酢酸透析液を用いて流量500ml/min、濾過
流量15ml/minで5分間の定常待ちをした後、血
液側入り口流量(QBi)、血液側入り口濃度
(CBi)、血液側出口流量(QBo)、血液側出口濃
度(CBo)、をそれぞれ求め次式によりクリアランス
を計算した。
【0082】クリアランス(C)=(CBi×QBi
−CBo×QBo)/CBi なお、測定温度は37℃で、濃度は360nmの吸光度
により求めた。
【0083】測定の結果は、ビタミンB12のクリアラ
ンスは、実施例2において132ml/min、比較例
2では、95ml/minであった。
【0084】
【発明の効果】本発明の中空糸膜は、脂溶性改質剤を含
む体液流通面を有する微細多孔性中空糸膜であって、デ
キストランを用いて測定したふるい係数が、分子量10
万において0.4以下、分子量1万において0.5以上
であり、体液流通面に該中空糸膜に含まれる脂溶性改質
剤の50重量%以上95重量%以下の脂溶性改質剤が保持
されているものであるので、長期透析により体内に蓄積
する分子量100から5,000のいわゆる尿毒性中分
子量物質や分子量11,800のβ2−ミクログロブリ
ン(β2−MG)等の物質を除去と、血液中の有効成分
であるアルブミン等のタンパク質を過量の損失の回避、
および生体適合性の改善を行うことができる。
【0085】また、上記中空糸膜が、溶解度パラメータ
δが、13(cal/cm1/2以下の基材合成高
分子からなるので、脂溶性改質剤との親和性が良好であ
る。
【0086】また、前記脂溶性改質剤が脂溶性ビタミン
であるので、活性酸素の産生を抑制することができる。
【0087】また、本発明は上記の中空糸膜を有する中
空糸膜型人工腎臓であるので、慢性腎不全患者の長期透
析による合併症を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の中空糸膜の製造方法の一実施形態を
示す工程図である。
【図2】 本発明の中空糸膜型人工腎臓の一実施形態を
示す一部切欠部を有する斜視図である。
【符号の説明】 1 紡糸装置 2 紡糸原液槽 3 芯液 4 吐出ノズル 5 凝固性液槽 6 洗浄液槽 7 巻き取り器 8 フィラメント 10 人工腎臓用透析器 11 透析液入口管 12 透析液出口管 13 筒状本体 14 中空糸膜束 15、16 ポッティング剤 17 体液流入口 18 体液流出口 19、20 ヘッダー 21、22 キャップ 23、24 接続チューブ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂溶性改質剤を含む体液流通面を有する
    微細多孔性中空糸膜であって、デキストランを用いて測
    定したふるい係数が 分子量10万において 0.4以下 分子量1万において 0.5以上であり、 該体液流通面に該中空糸膜に含まれる脂溶性改質剤の5
    0重量%以上95重量%以下の脂溶性改質剤が保持され
    ていることを特徴とした中空糸膜。
  2. 【請求項2】 上記中空糸膜が、溶解度パラメータδ
    が、13(cal/cm1/2以下の基材合成高分
    子からなることを特徴とした請求項1に記載の中空糸
    膜。
  3. 【請求項3】 前記脂溶性改質剤が脂溶性ビタミンであ
    ることを特徴とした請求項1または2に記載の中空糸
    膜。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3に記載された中空糸膜
    を有することを特徴とする中空糸膜型人工腎臓。
JP16116298A 1997-12-17 1998-06-09 中空糸膜および中空糸膜型人工腎臓 Pending JPH11347117A (ja)

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