JPH11345725A - アモルファス鉄心変圧器 - Google Patents

アモルファス鉄心変圧器

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JPH11345725A
JPH11345725A JP10152417A JP15241798A JPH11345725A JP H11345725 A JPH11345725 A JP H11345725A JP 10152417 A JP10152417 A JP 10152417A JP 15241798 A JP15241798 A JP 15241798A JP H11345725 A JPH11345725 A JP H11345725A
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JP10152417A
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Katsutoshi Inagaki
勝敏 稲垣
Toshiki Shirahata
年樹 白畑
Masayuki Horiuchi
雅之 堀内
Hidetoshi Kaneda
英俊 金田
Yoji Matsuda
洋二 松田
Masao Hosokawa
正雄 細川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄心材料、スペーサ用絶縁部材の材料費の低
減、組立性の改善、鉄損の低減等を実現し、そして、別
途固定部材を必要としないアモルファス鉄心変圧器を提
供する。 【解決手段】 アモルファス材薄帯を多層に巻回した複
数の単位巻鉄心1と単位巻鉄心1を挿入する複数のコイ
ル2とを有し、単位巻鉄心1をアモルファス材薄帯積厚
方向に複数列配置するアモルファス鉄心変圧器におい
て、単位巻鉄心1とコイル2とを固定する絶縁スペーサ
3を隣接して配置する単位巻鉄心1間に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アモルファス鉄心
変圧器であり、特にアモルファス材を用いた、アモルフ
ァス巻鉄心を有する変圧器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気特性に優れたアモルファス材
を巻鉄心に使用する変圧器が多数提案されている。従来
のアモルファス鉄心変圧器は、図7(a)に示すよう
に、アモルファス巻鉄心1´、コイル2´、スペーサ3
1´、32´からなる。スペーサ31´32´は、巻鉄
心1´とコイル2´との間に挿入し、巻鉄心1´とコイ
ル2´を固定していた。アモルファス鉄心変圧器の組立
作業では、一般的に、鉄心1´を一括してコイル2´に
挿入する。この場合、作業性を高めるには、鉄心1´と
コイル2´の窓内の余裕寸法を大きくとる必要が有り、
鉄心1´挿入後、鉄心1´コイル2´間に絶縁部材から
なるスペーサ31´、32´により、鉄心1´とコイル
2´の固定を行っていた(例えば、特願平9−1493
31号参照)。また、鉄心コイル間や単位鉄心間に間隙
部材を挿入することも提案されている(特開昭63−1
93512号公報、特開平2−117111号公報参
照)。
【0003】従来技術では、鉄心コイル間に絶縁部材か
らなるスペーサを挿入するため、スペーサの厚さ分だ
け、鉄心のヨーク部が長くなり、鉄心材料費アップ、鉄
損の悪化等の問題が生じることとなる。そして、スペー
サは、コイル1脚について2部材必要であり、さらに鉄
心の窓内開口部に挿入を行わなければならず、スペーサ
自体の材料費が高くなる、挿入作業性が悪い等の問題が
あった。また、単位鉄心間に間隙部材を挿入する際にコ
イルを固定しないと、単位鉄心とコイルとを固定するこ
とにはならず、コイル等を固定する部材が別途必要であ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、これ
らの問題を解決し、鉄心材料、スペーサ用絶縁部材の材
料費の低減、組立性の改善、鉄損の低減等を実現し、そ
して、別途固定部材を必要としないアモルファス鉄心変
圧器を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、アモルファス
材薄帯を多層に巻回した複数の単位巻鉄心と該単位巻鉄
心を挿入する複数のコイルとを有し、単位巻鉄心をアモ
ルファス材薄帯積厚方向に複数列配置するアモルファス
鉄心変圧器において、前記単位巻鉄心と前記コイルとを
固定する絶縁スペーサを隣接して配置する単位巻鉄心間
に設けるアモルファス鉄心変圧器である。
【0006】また、本発明は、上記絶縁スペーサの幅
は、アモルファス材薄帯の幅の80%以上であるアモル
ファス鉄心変圧器である。
【0007】そして、本発明は、上記絶縁スペーサの厚
さは、30mm以下の寸法であるアモルファス鉄心変圧
器である。
【0008】更に、本発明は、上記絶縁スペーサは、ア
モルファス材薄帯積厚方向部と幅方向部とからなるH字
形であるアモルファス鉄心変圧器である。
【0009】また、本発明は、上記絶縁スペーサは、巻
鉄心係止部を有するアモルファス鉄心変圧器である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の発明の実施の形態を説明
する。本発明のアモルファス鉄心変圧器の実施例につい
て、図1〜図6を用いて説明する。図1は、実施例1の
アモルファス鉄心変圧器の組立体の斜視説明図である。
図2は、実施例1のアモルファス鉄心変圧器の組立体の
上面説明図である。図3は、実施例1のアモルファス鉄
心変圧器の組立工程説明図である。図4は、スペーサの
厚さの影響を示す概念説明図である。図5は、実施例2
のアモルファス鉄心変圧器の上面説明図である。図6
は、実施例3のアモルファス鉄心変圧器の正面説明図で
ある。
【0011】実施例1を説明する。本実施例のアモルフ
ァス鉄心変圧器の鉄心コイル構造の斜視説明図を図1
に、そして、図1のA断面における上面説明図を図2に
示す。図示するように本実施例のアモルファス鉄心変圧
器は、アモルファス材薄帯を多層に巻回した複数の単位
巻鉄心1と単位巻鉄心1を挿入する複数のコイル2とを
有し、単位巻鉄心1をアモルファス材薄帯積厚方向に複
数列配置する。隣接して配置される単位巻鉄心1間に、
絶縁部材でできた鉄心積厚方向スペーサ31を設けるこ
とで、単位巻鉄心1間を固定する。鉄心幅方向スペーサ
32は、巻鉄心1巻線2間を固定し、巻線2は隣接する
巻線2により固定する。この構造により、単位巻鉄心1
のヨーク部を従来品より短くでき、鉄心重量の低減によ
る、材料費低減、鉄損改善が可能となる。そして、鉄心
積厚方向スペーサ31は、従来例ではコイル1脚につい
て2部材必要であるが、本実施例では1部材で固定でき
る。
【0012】次に、本実施例のアモルファス鉄心変圧器
の組立におけるスペーサ挿入作業について、図3を用い
て説明する。3巻線4単位巻鉄心で説明する。各単位巻
鉄心1をU字形とし、巻線2に挿入する(図3a参
照)。単位巻鉄心1をすべて挿入(図3b参照)し、次
に3枚のスペーサ31を隣接する巻鉄心1間に挿入する
(図3c参照)。各単位巻鉄心1の先端を合わせ(図3
d参照)てつないで組立体とする(図3e及び図3f参
照)。従来例では、スペーサ31´を巻鉄心1´コイル
2´間に挿入する(図7b参照)ので、スペーサ31´
を6枚必要とし、作業時間が長くなってしまうが、本実
施例の変圧器では、スペーサ31は3枚で良いので、挿
入作業時間等を短縮することができる。
【0013】なお、アモルファス鉄心は、応力感受性が
高く、鉄心の積厚方向に応力を受けると鉄損が悪化す
る。そこで、本実施例では鉄心積厚方向スペーサ31の
幅寸法(図2におけるa)をアモルファス鉄心を構成す
るアモルファス材薄帯の幅寸法(図2におけるb)に対
して80%以上とすると、局部応力を緩和し、良好な鉄
心特性を得ることも可能となる。
【0014】更に、スペーサの厚さ(図2におけるc)
と材料費、加工工数及び鉄心特性との関係について、図
4を用いて説明する。材料費は、スペーサが厚くなると
増加する。加工工数は、鉄心間の間隙が大きいほど挿入
しやすくなる等組立性が良くなるため、スペーサが厚さ
くなるほど低くなる。鉄心特性は、スペーサの厚さが薄
くなると隣接する巻鉄心からの漏洩磁束等の影響を受
け、また、スペーサを厚くすると、磁気特性が劣化す
る。これらの影響を考慮すると、本実施例ではスペーサ
の厚さ寸法を30mm以下とするのが好ましい。
【0015】実施例2を説明する。本実施例のアモルフ
ァス鉄心変圧器の構造説明図を図5に示す。本実施例で
は鉄心積厚方向に挿入するスペーサ部と鉄心幅方向に挿
入するスペーサ部を一体化してH字形のスペーサ3Bと
し、このH字形のスペーサ3Bで単位巻鉄心1とコイル
2を固定する。これにより、スペーサを一度に挿入する
ことができるとともに、鉄心積厚方向と鉄心幅方向の2
方向とも簡単に固定することができ、組立作業性の改善
等が可能となる。
【0016】実施例3を説明する。本実施例のアモルフ
ァス鉄心変圧器の構造説明図を図6に示す。図1におけ
るA断面で示す。本実施例では、鉄心1間に挿入するス
ペーサ3Cの形状として、巻鉄心係止部31Cを有す
る。巻鉄心係止部31Cは、スペーサ3Cを単位巻鉄心
1間に挿入すると、巻鉄心係止部31Cの幅と等しい鉄
心1間寸法のところで、スペーサ3Cを係止する。その
ため、必要以上の応力を鉄心にかけることなく挿入する
ことが可能であるとともに、スペーサ3Cが脱落する恐
れのない構造を実現できる。なお、スペーサ3Cは、鉄
心積厚方向スペーサとして説明したが、鉄心幅方向スペ
ーサ及びH字形のスペーサにおいても、巻鉄心係止部を
形成することは可能である。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、鉄心材料、スペーサ用
絶縁部材の材料費の低減、組立性の改善、鉄損の低減等
を実現し、そして、別途固定部材を必要としないアモル
ファス鉄心変圧器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のアモルファス鉄心変圧器の組立体の
斜視説明図。
【図2】実施例1のアモルファス鉄心変圧器の組立体の
上面説明図。
【図3】実施例1のアモルファス鉄心変圧器の組立工程
説明図。
【図4】スペーサの厚さの影響を示す概念説明図。
【図5】実施例2のアモルファス鉄心変圧器の上面説明
図。
【図6】実施例3のアモルファス鉄心変圧器の正面説明
図。
【図7】従来例のアモルファス鉄心変圧器の上面説明図
及び組立工程説明図。
【符号の説明】
1 単位巻鉄心 2 コイル 3、3B、3C スペーサ 31 鉄心積厚方向スペーサ 32 鉄心幅方向スペーサ 31C 巻鉄心係止部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金田 英俊 新潟県北蒲原郡中条町大字富岡46番地1 株式会社日立製作所産業機器事業部内 (72)発明者 松田 洋二 新潟県北蒲原郡中条町大字富岡46番地1 株式会社日立製作所産業機器事業部内 (72)発明者 細川 正雄 新潟県北蒲原郡中条町大字富岡46番地1 株式会社日立製作所産業機器事業部内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アモルファス材薄帯を多層に巻回した複
    数の単位巻鉄心と該単位巻鉄心を挿入する複数のコイル
    とを有し、単位巻鉄心をアモルファス材薄帯積厚方向に
    複数列配置するアモルファス鉄心変圧器において、 前記単位巻鉄心と前記コイルとを固定する絶縁スペーサ
    を隣接して配置する単位巻鉄心間に設けることを特徴と
    するアモルファス鉄心変圧器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアモルファス鉄心変圧器
    において、 上記絶縁スペーサの幅は、アモルファス材薄帯の幅の8
    0%以上であることを特徴とするアモルファス鉄心変圧
    器。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のアモルファス鉄
    心変圧器において、上記絶縁スペーサの厚さは、30m
    m以下の寸法であることを特徴とするアモルファス鉄心
    変圧器。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のア
    モルファス鉄心変圧器において、 上記絶縁スペーサは、アモルファス材薄帯積厚方向部と
    幅方向部とからなるH字形であることを特徴とするアモ
    ルファス鉄心変圧器。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のア
    モルファス鉄心変圧器において、 上記絶縁スペーサは、巻鉄心係止部を有することを特徴
    とするアモルファス鉄心変圧器。
JP15241798A 1998-06-02 1998-06-02 アモルファス鉄心変圧器 Expired - Lifetime JP3813350B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105405614A (zh) * 2015-11-30 2016-03-16 广州广高高压电器有限公司 油浸式非晶合金铁芯变压器
JP2018060886A (ja) * 2016-10-04 2018-04-12 東芝産業機器システム株式会社 外鉄形変圧器
JP2019029505A (ja) * 2017-07-31 2019-02-21 富士電機株式会社 変圧器の鉄心支持構造

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JP2018060886A (ja) * 2016-10-04 2018-04-12 東芝産業機器システム株式会社 外鉄形変圧器
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