JPH11342652A - 画像印刷装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】入力された画像データに対して最適な画像処理
を施すことで良好な印刷出力結果を得ることのできる画
像印刷装置を提供する。 【解決手段】所定のアルゴリズムにより圧縮された画像
データと、この画像データに関する撮影機器情報とを入
力する入力手段（メモリカードインターフェース部）３
と、画像データと撮影機器情報に関するデータ変換テー
ブルが記録された不揮発性記憶手段（メモリカード）４
１と、データ変換テーブルを参照して最適な画像の印刷
出力結果が得られるように画像データを展開して印刷デ
ータに変換するデータ変換手段（印刷用データ展開部）
８と、印刷データを記録するバッファメモリ手段（デー
タバッファ部）９とを具備して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、画像印刷装置、
詳しくは電子的撮像装置等によって生成され圧縮処理さ
れた形態で記録媒体に記録された画像データを読み込
み、これを適宜展開して画像の印刷出力を行ない得る画
像印刷装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、撮影レンズ系によって結像された
被写体像をＣＣＤ等の撮像素子を用いて電気信号に光電
変換し、その画像信号をＪＰＥＧ（ジェイペグ：Ｊoint
Ｐhotographic Ｅxperts Ｇroup）方式等の圧縮処理を
施した形態の画像データとして、例えばＰＣカード・ス
マートメディア等のカード媒体や内蔵メモリ等の記録媒
体に記録するように構成された電子スチルカメラ等の電
子的撮像装置が広く普及している。

【０００３】これに伴って、このような電子的撮像装置
等によって生成された画像データに対して所定の画像処
理を行なって、例えば所定の用紙等の媒体に二次元的な
画像として印刷（プリント）出力し得るように構成され
た画像印刷装置についても、様々なものが実用化されて
いる。

【０００４】ところで、従来の一般的な電子的撮像装置
によって生成される画像データは、通常の場合、Ｒed，
Ｇreen，Ｂlueの三原色により構成されるＲＧＢデータ
として記録されている。

【０００５】一方、従来の一般的な画像印刷装置におい
て印刷を行なうために扱われる画像データは、ＲＧＢデ
ータの補色であるＹellow，Ｍagenta，Ｃyanにより構成
されるＹＭＣデータを用いるのが普通である。

【０００６】そこで、電子的撮像装置によって生成され
た画像データ（ＲＧＢデータ）を入力し、これに基づい
て画像の印刷処理を行なう画像印刷装置においては、通
常の場合、入力された画像データ（ＲＧＢデータ）を印
刷するのに最適な形態となるように各種の画像処理、即
ち圧縮データの展開（伸長）処理や、ＹＭＣデータから
なる画像データに変換し色補正等を施す色変換処理等を
行なって印刷データ（ＹＭＣデータ）を作成し、この印
刷データに基づいて印刷出力処理が実行されるようにな
っている。

【０００７】この場合において、従来の画像印刷装置に
おいては、入力された画像データ（ＲＧＢデータ）を展
開（伸長）処理し、ＹＭＣデータに変換する際の各種の
画像処理に関する各パラメータ等は、予め設定された所
定の基準値等により、即ちその印刷装置に設定された固
有の設定値によって処理するようにしているのが普通で
ある。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の電子
的撮像装置によって生成される画像データは、撮影時に
おける撮影環境（光源種類や撮影条件等）の違いや、電
子的撮像装置の製造者・機種等によって内部処理の手段
や設定等が異なる等の様々な要因に起因して、その画像
の有する色特性等が、撮影された電子的撮像装置によっ
てそれぞれ相違したものとなってしまう場合が多く見ら
れる。

【０００９】しかし、従来の画像印刷装置においては、
上述したようにその印刷装置に予め設定された固有の規
定値のみに基づいて印刷データを作成するようにしてい
るので、入力される画像データを生成した電子的撮像装
置が異なる場合、その画像の印刷出力結果は、例えば画
像の色バランスや色の再現性等にバラツキが生じたり不
自然なものとなってしまうことがあった。また、同一の
画像データでも異なる機種の画像印刷装置によって印刷
した場合には、それぞれの印刷出力結果（色バランス・
色再現性等）に著しい相違が見られるような場合もあっ
た。

【００１０】本発明は、上述した点に鑑みてなされたも
のであって、その目的とするところは、電子的撮像装置
等によって生成され圧縮処理がなされた形態で記録媒体
に記録された画像データを入力し、これを適宜展開して
印刷するのに最適な形態の印刷データを作成し、この印
刷データに基づいて所望の画像の印刷（プリント）出力
を行なう画像印刷装置において、入力された画像データ
に対して最適な画像処理を施すことによって、常に良好
で一定した印刷出力結果を得ることのできる画像印刷装
置を提供するにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第１の発明による画像印刷装置は、所定のアルゴリ
ズムにより圧縮された画像データと、この画像データに
関する撮影機器情報とを入力する入力手段と、上記画像
データと、上記撮影機器情報に関するデータ変換テーブ
ルが記録された不揮発性記憶手段と、上記データ変換テ
ーブルを参照して、最適な画像の印刷出力結果が得られ
るように上記画像データを展開して印刷データに変換す
るデータ変換手段と、上記印刷データを記憶するバッフ
ァメモリ手段とを具備したことを特徴とする。

【００１２】また、第２の発明は、上記第１の発明によ
る画像印刷装置において、上記所定のアルゴリズムは、
撮影された画像データの画素数と印刷分解能とを関連付
ける情報を複数有していることを特徴とする。

【００１３】そして、第３の発明は、上記第１の発明に
よる画像印刷装置において、上記データ変換手段は、上
記バッファメモリ手段の記憶容量を越えないようにデー
タ変換を行うことを特徴とする。

【００１４】したがって、本発明による画像印刷装置
は、入力手段によって所定のアルゴリズムにより圧縮さ
れた画像データと、この画像データに関する撮影機器情
報とが入力されると、これを受けてデータ変換手段が、
不揮発性記憶手段に記録され入力された撮影機器情報に
関するデータ変換テーブルを参照して最適な画像の印刷
出力結果が得られるように、入力された画像データを展
開して印刷データに変換した後、この印刷データは、バ
ッファメモリ手段に記録される。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、図示の実施の形態によって
本発明を説明する。図１は、本発明の第１の実施形態の
画像印刷装置の内部構成を示すブロック構成図である。

【００１６】また、図２・図３は、本実施形態の画像印
刷装置を用いて画像を印刷出力する際に、同印刷装置に
入力する画像データを生成するための電子的撮像装置を
示し、図２は、その内部構成を示すブロック構成図であ
り、図３は、この電子的撮像装置の背面側の外観を示す
背面図である。

【００１７】本実施形態の画像印刷装置１（図１参照）
は、電子的撮像装置１９（図２・図３参照）によって取
得された画像データ、即ち画像を表わす電気信号やこの
画像信号に関する撮影機器情報等の各種の画像情報から
なる画像データを入力し、これを印刷するのに適切な形
態の印刷データとなるように各種の画像処理を施して、
所定の用紙等の媒体に印刷（プリント）出力し得るよう
に構成された装置である。

【００１８】まず、本実施形態の画像印刷装置１の構成
を説明する前に、本装置１に入力される画像データを生
成する電子的撮像装置１９の構成について、以下に説明
する。

【００１９】本電子的撮像装置１９は、図２に示すよう
に被写体光束を集光し被写体像を結像する撮影レンズ系
２０と、この撮影レンズ系２０によって結像された被写
体像を電気的な信号に光電変換するＣＣＤ等の撮像素子
（以下、ＣＣＤという）２１と、このＣＣＤ２１を駆動
制御するＣＣＤ駆動回路３０と、ＣＣＤ２１によって光
電変換された画像信号（アナログ信号）をデジタル信号
に変換するＡ／Ｄ変換回路２２と、このＡ／Ｄ変換回路
２２によってデジタル信号化された画像信号を記憶する
不揮発性メモリ又はバッファメモリ等からなるＲＡＭ２
３と、本電子的撮像装置１９の全体を制御するＣＰＵ等
の制御手段（以下、ＣＰＵという）２４と、ＲＡＭ２３
に記憶されたデジタル画像信号を画像表示装置である液
晶ディスプレイ等からなるＬＣＤモニタ装置３３等の表
示画面上に表示するのに最適な形態のビデオ信号等に変
換するためのメモリ等からなるＶＲＡＭ２６と、このＶ
ＲＡＭ２６により変換されたビデオ信号等を画像として
表示するためのＬＣＤモニタ装置３３と、このＬＣＤモ
ニタ装置３３を駆動制御するＬＣＤ・バックライト駆動
回路２７と、本電子的撮像装置１９に関するデータ変換
テーブル等の撮影機器情報等、例えば色データ変換テー
ブル等が予め記憶されている不揮発性メモリ等からなる
色変換ＲＯＭ２５と、ＲＡＭ２３に記憶されているデジ
タル画像信号を記録する記録媒体であり不揮発性記憶手
段であるメモリカード４１と、このメモリカード４１を
本電子的撮像装置１９に対して着脱自在に配設するため
の装着部及びカードインターフェース（Ｉ／Ｆ；電気回
路）等からなるメモリカードＩ／Ｆ部３１と、本電子的
撮像装置１９に電力を供給するための電源２８と、この
電源２８を制御する電源制御回路２９と、ＣＰＵ２４に
対して各種の指示信号を入力し得る複数の入力スイッチ
３２ａ・３２ｂ・３２ｃ等からなる入力スイッチ群等に
よって構成されている。

【００２０】上記ＬＣＤモニタ装置３３は、図３に示す
ように電子的撮像装置１９の背面側の略中央部におい
て、その表示画面を背面に向けて配設されている。この
ＬＣＤモニタ装置３３は、本電子的撮像装置１９が撮影
モードにおいて動作しているときには、ＣＣＤ２１によ
って取得される画像データを受けて、これを画像として
表示させることにより、撮影時における所望の撮影範囲
や被写体像の確認等を行なうファインダー装置の役目を
すると共に、本電子的撮像装置１９が再生モードにある
ときには、メモリカード４１等に記録済みの画像データ
を画像として表示する画像表示装置の役目をしている。

【００２１】また、本電子的撮像装置１９の背面側にお
いて、ＬＣＤモニタ装置３３の近傍には、上記入力スイ
ッチ群を構成する入力スイッチのうち本電子的撮像装置
１９が再生モードにあるときに操作される三つの入力ス
イッチが所定の位置に並べて配置されている。

【００２２】この三つのスイッチとしては、具体的には
次のようなものである。即ち、本電子的撮像装置１９に
よって生成されメモリカード４１内に所定の順序で記録
されている複数の画像データのうち所望の画像データを
ＬＣＤモニタ装置３３の表示画面上に表示させるための
二つの表示選択スイッチ（ＳＷ）３２ｂ・３２ｃと、Ｌ
ＣＤモニタ装置３３の表示画面上に表示中の画像に対応
する画像データに対して、印刷を行なうべき画像データ
である旨の識別情報等を付加するための選択決定スイッ
チ（ＳＷ）３２ａである。

【００２３】また、本電子的撮像装置１９の背面側の上
側縁部の近傍には、光学レンズ等によって構成される光
学ファインダユニット３４が設けられている。さらに、
同装置１９の一側面部には、メモリカードＩ／Ｆ部３１
の一部を構成し、メモリカード４１を挿脱し得る装着部
の開口３１ａが設けられている。

【００２４】このように構成された本電子的撮像装置１
９における撮影動作時の作用、即ち画像データが記録さ
れる際の内部処理は、図４に示すようなものである。図
４は、上記電子的撮像装置１９によって実行される［画
像データ記録処理］のシーケンスを示すフローチャート
である。

【００２５】この電子的撮像装置１９における［画像デ
ータ記録処理］は、電源２８がオン状態にあり、かつ撮
影動作を実行し得る撮影モードに設定されている状態、
即ち撮影待機状態にあるときに、操作者がレリーズスイ
ッチ等（図示せず）を操作することにより開始される。
なお、メモリカードＩ／Ｆ部３１には、メモリカード４
１が装着されているものとする。

【００２６】この場合において、操作者が電源スイッチ
（図示せず）を操作すると、同スイッチからの入力信号
がＣＰＵ２４に入力される。これを受けてＣＰＵ２４
は、電源制御回路２９を介して電源２８を制御して、本
電子的撮像装置１９の各構成部への給電が開始されるも
のとする。

【００２７】ここでレリーズスイッチが操作されると、
ＣＰＵ２４は、図４のステップＳ１において、メモリカ
ードＩ／Ｆ部３１に装着されたメモリカード４１内の所
定の領域に、実行しようとする撮影動作によって得られ
る画像データを保存（記録）するための充分な空き領域
があるか否かの確認を行なう。ここで、メモリカード４
１に充分な空き領域がないと判断された場合には、ステ
ップＳ７の処理に進み、ここで、情報表示用のＬＣＤ部
（図示せず）やＬＣＤモニタ装置３３等を用いてエラー
警告を表示する等のエラー処理が実行された後、一連の
処理を終了し、撮影待機状態に戻る。

【００２８】一方、上述のステップＳ１において、メモ
リカード４１内に充分な空き領域があると判断される
と、ステップＳ２の処理に進み、このステップＳ２にお
いて、撮像画像のメモリ（ＲＡＭ２３）への取り込みが
行なわれる。

【００２９】即ち、ＣＰＵ２４は、ＣＣＤ駆動回路３０
を介してＣＣＤ２１を制御し、撮影レンズ系２０によっ
てＣＣＤ２１の結像面上に結像された被写体像を取得す
る。これと共に、同ＣＰＵ２４は、取得された被写体像
を示す画像データを光電変換してＡ／Ｄ変換回路２２へ
と出力する。この画像信号は、Ａ／Ｄ変換回路２２によ
ってデジタル信号に変換された後、このデジタル画像信
号は、ＲＡＭ２３に一時的に記憶される。

【００３０】続いてＣＰＵ２４は、ステップＳ３におい
て、ＲＡＭ２３に一時的に記憶されたデジタル画像信号
を受けて、同信号に対しメモリカード４１に記録するの
に最適な形態となるように所定の圧縮処理等（例えばＪ
ＰＥＧ方式等の圧縮処理等）を施して、次のステップＳ
４の処理に進む。

【００３１】ステップＳ４において、ＣＰＵ２４は、色
変換ＲＯＭ２５を制御して、同ＲＯＭ２５に予め記録さ
れている色変換テーブルから、上述のステップＳ２にお
いて取得した画像データに適切な色変換データを読み出
す。

【００３２】そして、ステップＳ５において、ＣＰＵ２
４は、画像データのファイル作成処理を実行する。ここ
で実行される処理は、上述のステップＳ３において処理
済みの画像信号（画像データ）と、上述のステップＳ４
で読み出した色変換データとを合わせて一ファイルとし
た画像ファイルを作成する処理である。

【００３３】次いでＣＰＵ２４は、ステップＳ６におい
て、上述のステップＳ５で作成された印刷ファイルをメ
モリカードＩ／Ｆ部３１に出力する。これによって、同
画像データは、メモリカードＩ／Ｆ部３１を介してメモ
リカード４１に記録される。

【００３４】ここで、上記電子的撮像装置１９によって
作成される画像ファイルの構造について、その詳細を図
５の概念図に基づいて、以下に説明する。上記電子的撮
像装置１９によって作成される画像ファイルは、一般的
なパーソナルコンピュータ等の外部情報機器等によって
扱い得る所定のファイル形式によって形成されている。
図５は、一つの画像データを含む一つの画像ファイルに
ついて、その内部構造の例示である。

【００３５】本電子的撮像装置１９によって作成され、
画像データ及びこれに対応する色変換データ等の撮影機
器情報等からなる画像ファイルは、メモリカード４１の
内部における所定の領域に記録されることとなるが、同
ファイルは、図５に示すようにファイルの開始位置を示
す所定のコードＳＯＦ（Ｓtart Ｏf Ｆile）とファイル
の終了位置を示す所定のコードＥＯＦ（Ｅnd Ｏf Ｆil
e）とによって、一画像ファイルとして識別され得るよ
うになっている。

【００３６】この画像ファイルは、大別するとヘッダー
部とデータ部とによって構成されており、このデータ部
の開始位置及び終了位置には、所定のコードＳＯＩ（Ｓ
tartＯf Ｉmage）及びＥＯＩ（Ｅnd Ｏf Ｉmage）が付
されており、これによってヘッダー部とデータ部とを識
別し得る構成されている。

【００３７】ヘッダー部には、第１の画像情報［画像情
報１］として、画像ファイルに関する各種の属性情報が
記録されている。この属性情報としては、例えば画像フ
ァイルの大きさをバイト単位等で表わすファイルサイズ
情報や、この画像ファイルを作成した電子的撮像装置の
製造者名・機種名等を表わす所定のコード（メーカーコ
ード・機種コード等）からなる撮影機器情報、この画像
ファイルが作成された日付や時間等を示すタイムコー
ド、画像データの圧縮処理等に係るアルゴリズムの種類
等を表わす画像圧縮方法の情報（ＪＰＥＧ等、各種圧縮
手段を表わすコード又は非圧縮である旨を示す非圧縮コ
ード等）、消去指令等から同画像ファイルを保護するた
めに付加される消去禁止コード（プロテクトコード）等
がある。

【００３８】また、データ部には、第２の画像情報［画
像情報２］及び圧縮・伸長処理等に関する画像処理情報
や、所定のアルゴリズム（ＪＰＥＧ方式等）による圧縮
処理済みの画像データ（画像圧縮データ）本体等が記録
される。

【００３９】なお、第２の画像情報としては、例えば画
像サイズの情報（縦方向及び横方向の画素数情報）や、
縮小画像（サムネイル画像）のデータ、色補正等に関す
る色補正変換テーブル（色データ変換テーブル）のデー
タ（情報）等がある。また、圧縮・伸長処理等に関する
画像処理情報としては、量子化テーブル・ハフマンテー
ブル・フレームヘッダ・スキャンヘッダ等がある。

【００４０】一方、上述のようにして電子的撮像装置１
９により作成され、メモリカード４１に記録された画像
ファイル（画像データ及び撮影機器情報等）は、本電子
的撮像装置１９が再生モードに設定され、かつ所定の操
作がなされたときに、メモリカード４１からメモリカー
ドＩ／Ｆ部３１を介してＣＰＵ２４に読み出される。そ
してこの画像ファイルは、ＶＲＡＭ２６に伝送され、こ
のＶＲＡＭ２６において、ＬＣＤモニタ装置３３に表示
するのに最適な形態のビデオ信号に変換され、その後、
ＬＣＤ・バックライト駆動回路２７を介してＬＣＤモニ
タ装置３３に出力される。これによってＬＣＤモニタ装
置３３の表示画面上に、画像データを画像として再生表
示したり、この画像データに関する撮影機器情報等の各
種の情報を文字等の形態で表示することができるように
なっている。

【００４１】次に、本発明の第１の実施形態の画像印刷
装置の内部構成を、図１によって以下に説明する。本画
像印刷装置１は、上記電子的撮像装置１９に使用される
ものと共通のメモリカード４１を装着し得るように構成
されている。

【００４２】つまり、画像ファイルが記録されたメモリ
カード４１を電子的撮像装置１９から取り外し、これを
本画像印刷装置１に装着することによって、同画像ファ
イルは、画像印刷装置１側の内部回路により読み出され
得る状態となる。

【００４３】したがって、本画像印刷装置１は、操作者
による所定の操作を受けて、装着されたメモリカード４
１（図１では図示せず。図２・図３参照）から所定の画
像ファイルを読み出し、この読み出した画像ファイルに
対して所定の画像処理等を施して印刷処理に適する印刷
データを作成し、この印刷データに基づいて所定の用紙
等の媒体に二次元的な画像の印刷出力を実行し得るよう
に構成している。

【００４４】さらに詳しく説明すると本画像印刷装置１
は、メモリカード４１を装着し得るメモリカードＩ／Ｆ
部３と、このメモリカードＩ／Ｆ部３を介してメモリカ
ード４１（図２・図３参照）から読み出された所定の画
像ファイル（画像データ及び撮影機器情報）を一時的に
記憶する不揮発性メモリ等からなる画像データ記憶部４
と、この画像データ記憶部４に記憶された画像ファイル
の画像データを、例えばＮＴＳＣ形式・ＰＡＬ形式等の
ビデオ信号用の画像データに展開するビデオ用画像展開
部５と、このビデオ用画像展開部５からの画像信号（ビ
デオ信号）を表示するのに最適な形態となるように所定
の処理を施すビデオ信号処理部６と、このビデオ信号処
理部６からの出力信号を接続ケーブル等を介してＴＶモ
ニタ等の外部画像表示装置（図示せず）へと出力するた
めのビデオ信号出力端子７と、画像データ記憶部４に記
憶された画像ファイルの画像データを印刷用の印刷デー
タに展開（伸長）処理し、印刷するのに最適な形態に変
換処理するデータ変換手段である印刷用データ展開部８
と、この印刷用データ展開部８によって作成された印刷
データを一時的に記憶するバッファメモリ手段であるデ
ータバッファ部９と、印字ヘッドやこの印字ヘッドを駆
動するための駆動機構等からなる印刷機構部１０及びこ
の印刷機構部１０を駆動制御する駆動回路１１等からな
る印刷手段と、本画像印刷装置１の動作中における各種
の警告や動作状態を表示するために設けられた表示手段
であって、複数の発光ダイオード（ＬＥＤ）等からなる
状態表示部（以下、ＬＥＤという）１６と、本画像印刷
装置１の全体を制御するＣＰＵ等の制御手段（以下、Ｃ
ＰＵという）２と、このＣＰＵ２の内部に設けられ画像
データ等を一時的に記憶し、各種の画像処理等を施すた
めの作業領域である内部メモリとしてのＲＡＭ１５と、
パーソナルコンピュータ等の外部情報機器等（図示せ
ず）から本画像印刷装置１に対して画像ファイル（画像
データ・撮影機器情報等）を入力し得るように、ＰＣ等
と本印刷装置１とを電気的に接続する接続ケーブル等が
接続されるＰＣ入力端子１４と、このＰＣ入力端子１４
からの入力信号に対して所定の処理等を施すための電気
回路等からなるＰＣインターフェース（Ｉ／Ｆ）部１３
と、各種の操作指令等を入力し得る操作手段であり操作
スイッチ等からなる操作部１２等によって構成されてい
る。

【００４５】上記印刷用データ展開部８は、上述したよ
うにメモリカードＩ／Ｆ部３を介してメモリカード４１
から読み出された画像データ（圧縮処理が施された形態
のＲＧＢ画像データ）を、印刷処理に適する形態に展開
（伸長）処理及び変換処理を施して、印刷データ（ＹＭ
Ｃデータ）を作成するデータ変換手段の役目をしてい
る。

【００４６】この印刷用データ展開部８においてなされ
る処理のうちＲＧＢデータからＹＭＣデータへの色変換
処理は、図６・図７に示すような三次元色変換処理が行
なわれる。

【００４７】即ち、図６・図７は、上記電子的撮像装置
１９によって生成されたＲＧＢ画像データを、印刷処理
に適する印刷データ（ＹＭＣデータ）に変換する際の三
次元色変換処理について概念的に示している。

【００４８】なお、本実施形態の画像印刷装置１におい
て適切な色変換処理を行なうために、本画像印刷装置１
において扱われる画像データを含む画像ファイル、即ち
電子的撮像装置１９によって作成される画像ファイルに
は、その生成時（撮影時等）に色データ変換（補正）処
理に必要な補正データ等が付加されている（図５の色補
正変換テーブル参照）。

【００４９】つまり、電子的撮像装置１９のＣＰＵ２４
は、上述したように撮影時において、色変換ＲＯＭ２５
の色データ変換テーブルを参照し、生成された画像デー
タに適切な色変換データを読み出し、この色変換データ
と画像データとを合わせて一ファイルとした画像ファイ
ルを作成するようにしている。そして、この画像ファイ
ルがメモリカード４１に記録されるようにしている。

【００５０】本画像印刷装置１の印刷用データ展開部８
は、各画像ファイルにそれぞれ記録されている色変換デ
ータを参照して、ＲＧＢ画像データから印刷データを作
成するようにしている。

【００５１】このように構成された本実施形態の画像印
刷装置１の作用を、図８のフローチャートに基づいて、
以下に説明する。図８は、本画像印刷装置１によって実
行される［画像印刷処理］のシーケンスを示すフローチ
ャートである。

【００５２】画像印刷装置１の電源がオン状態とされ、
操作部１２のうち印刷開始を指示する操作ボタン等が操
作者によって操作されることにより、［画像印刷処理］
の実行が開始される。

【００５３】この［画像印刷処理］は、図８に示すよう
に、まずステップＳ１１において、ＣＰＵ２が、メモリ
カードＩ／Ｆ部３の装着部にメモリカード４１が装着さ
れているか否かを確認する。ここで、メモリカードＩ／
Ｆ部３の装着部にメモリカード４１が装着されていない
と判断されると、ステップＳ３１の処理に進み、ＣＰＵ
２は、ＬＥＤ１６を制御してエラー警告を表示する等の
エラー処理を実行する。その後、本画像印刷装置１は、
一連の処理を終了し待機状態となる。なお、この場合に
おけるエラー状態は、メモリカードＩ／Ｆ部３にメモリ
カード４１を装着することで解消される。

【００５４】また、上述のステップＳ１１において、メ
モリカードＩ／Ｆ部３にメモリカード４１が装着されて
いることが確認されると、次のステップＳ１２の処理に
進み、このステップＳ１２において、装着されたメモリ
カード４１に画像データを含む画像ファイルが記録され
ているか否かの確認がなされる。ここで、メモリカード
４１に画像データを含む画像ファイルが記録されていな
いと判断されると、ステップＳ３１の処理に進み、ＣＰ
Ｕ２は、ＬＥＤ１６を制御してエラー警告を表示する等
のエラー処理を実行する。その後、本画像印刷装置１
は、一連の処理を終了し待機状態となる。なお、この場
合におけるエラー状態は、画像データを含む画像ファイ
ルを記録したメモリカード４１をメモリカードＩ／Ｆ部
３に装着することで解消される。

【００５５】一方、上述のステップＳ１２において、メ
モリカード４１に画像データを含むの画像ファイルが記
録されていることが確認されると、次のステップＳ１３
の処理に進み、このステップＳ１３において、ＣＰＵ２
は、画像データ記憶部４を制御してメモリカードＩ／Ｆ
部３を介してメモリカード４１から選択画像データの読
み出しの処理を実行する。ここで、選択画像データと
は、メモリカード４１に記録済みの複数の画像ファイル
（画像データ）から、操作者が予め電子的撮像装置１９
を用いて選択識別情報を付加した画像ファイル（画像デ
ータ）を指すものである。

【００５６】ここで、電子的撮像装置１９を用いて所望
の画像データを含む画像ファイルを選択し、これに選択
識別情報を付加する際の選択動作について、以下に簡単
に説明する。本電子的撮像装置１９を再生モードに切り
換えると、メモリカード４１に記録済みの複数の画像フ
ァイルのうち、例えば最新の撮影動作によって記録され
た画像データを表わす画像及びそれに付随する所定の属
性情報等がＬＣＤモニタ装置３３の表示画面上に表示さ
れる。この状態において、表示選択ＳＷ３２ｂ・３２ｃ
を任意に操作することによって、ＬＣＤモニタ装置３３
の表示画面上に表示する画像を順に切り換えて表示する
ことができる。

【００５７】したがって操作者は、所望の画像がＬＣＤ
モニタ装置３３の表示画面上に表示されたときに、選択
決定ＳＷ３２ａを操作する。すると、その表示中の画像
に対応する画像ファイルには、印刷処理を実行すべき選
択画像データである旨を示す選択識別情報が付加され
る。このようにして電子的撮像装置１９を用いて、所望
の画像データに所定の選択識別情報を付加する。

【００５８】なお、この選択識別情報が付加された画像
データの画像が、ＬＣＤモニタ装置３３の表示画面上に
表示されているときに、再度選択決定ＳＷ３２ａを操作
することによって消去することもできる。

【００５９】したがって、上述のステップＳ１３におい
て、本画像印刷装置１のＣＰＵ２に制御された画像デー
タ記憶部４は、メモリカード４１に記録済みの複数の画
像ファイルの中から選択識別情報の有無を参照すること
で、選択画像データであるか否かを識別し、選択識別情
報を有する画像データのみを読み取ることができる。そ
して、読み取られた画像データは、画像データ記憶部４
に一時的に記憶された後、次のステップＳ１４の処理に
進む。

【００６０】なお、この場合において、例えばビデオ信
号出力端子７に接続ケーブル等を介してＴＶモニタ等の
外部画像表示装置（図示せず）が接続されているときに
は、画像データ記憶部４に記憶された画像データは、ビ
デオ用画像展開部５に伝達され、ビデオ信号処理部６に
伝送されて所定の処理が施された後、ビデオ信号処理部
６を介してビデオ信号出力端子７に出力され、さらに同
端子７に接続された接続ケーブル等によりＴＶモニタ等
の外部画像表示装置へと出力され、画像として同装置の
表示画面に表示される。

【００６１】次に、ステップＳ１４において、読み出し
エラーの確認が行なわれる。ここで、読み出すべき画像
データに欠陥等が存在し、これによって読み出しエラー
が発生した場合には、ステップＳ３１の処理に進み、こ
のステップＳ３１においてＣＰＵ２は、ＬＥＤ１６を制
御してエラー警告を表示する等のエラー処理を実行す
る。その後、本画像印刷装置１は、一連の処理を終了し
待機状態となる。

【００６２】また、上述のステップＳ１４において、読
み出しエラーが発生しなかった場合には、所定の画像デ
ータの読み出しが正常に行なわれたものと判断されて、
次のステップＳ１５の処理に進む。

【００６３】ステップＳ１５において、ＣＰＵ２は、上
述のステップＳ１３の処理で読み出し、画像データ記憶
部４に記憶されている画像ファイルのうち色変換データ
（テーブル）を読み出して、これをＲＡＭ１５に一時的
に記憶させる（色変換テーブルのセット）。

【００６４】次いで、ステップＳ１６において、ＣＰＵ
２は、印刷用データ展開部８を制御して画像データの展
開（伸長）処理を実行する。つまり、電子的撮像装置１
９により生成されメモリカード４１に記録されている画
像ファイルは、ＪＰＥＧ方式等の圧縮処理が施された形
態となっており、これが、そのままの形態で画像データ
記憶部４に記憶されている。しかし、この圧縮形態の画
像ファイル（データ）では、印刷することはできない。

【００６５】そこで、このステップＳ１６における処理
では、印刷用データ展開部８によって、画像データ記憶
部４に読み出した圧縮形態の画像データに対して展開
（伸長）処理を施している。

【００６６】続いてステップＳ１７において、印刷用デ
ータ展開部８は、上述のステップＳ１５の処理でＲＡＭ
１５に読み出した色変換データを参照して、上述の展開
（伸長）処理された画像データに対し色変換処理等の画
像処理を実行し、次のステップＳ１８において、印刷デ
ータを作成する。その後、同印刷データは、データバッ
ファ部９に伝送される。

【００６７】なお、印刷用データ展開部８によるデータ
変換処理等の各種の画像処理等は、その実行の結果、作
成される印刷データのサイズが、データバッファ部９の
許容し得る記憶容量を越えないサイズに調整されるよう
な処理がなされる。

【００６８】次に、ステップＳ１９において、ＣＰＵ２
は、駆動回路１１を介して印刷機構部１０を駆動制御し
て給紙処理を実行する。この処理は、画像を印刷すべき
所定の用紙等の所定の媒体を、本画像印刷装置１の内部
における所定の初期位置に供給するための一連の処理で
ある。

【００６９】続いてステップＳ２０においては、給紙処
理エラーが発生したか否かの確認が行なわれる。ここ
で、エラーが発生した場合、例えば所定の用紙トレイ等
に用紙が準備されていなかったり、用紙が正常に給送さ
れず、いわゆる紙詰まり（ペーパージャム）等が発生し
た場合等には、これを検知して、ステップＳ３１の処理
に進み、このステップＳ３１において、ＣＰＵ２は、Ｌ
ＥＤ１６を制御してエラー警告を表示する等のエラー処
理を実行する。その後、本画像印刷装置１は、一連の処
理を終了し待機状態となる。なお、この場合におけるエ
ラー状態は、用紙の補給や紙詰り等を起こした用紙を取
り除く等によって解消される。

【００７０】上述のステップＳ２０において、エラーが
発生せず、給紙処理が正常に完了したと判断されると、
次のステップＳ２１の処理に進み、このステップＳ２１
において、インクリボンを所定の初期位置に設定する、
いわゆる頭出し処理が行なわれる。ここで、インクリボ
ンは、上述のステップＳ１８において作成された印刷デ
ータを構成するＹＭＣの色データを用紙単位に黄色（Ｙ
ellow）・マゼンタ（Ｍagenta）・シアン（Ｃyan）の順
にインク・染料等が塗布されたリボンを指す。このイン
クリボンは、実際には、カセット形状の筐体、いわゆる
インクリボンカセットの内部に巻回されて収納された形
態となっている。

【００７１】そして、このステップＳ２１で行なわれる
処理は、印刷機構部１０を駆動して、インクリボンカセ
ット内のインクリボンを巻回させて、画像印刷装置１の
内部における所定の初期位置（Ｙ色；黄色の先頭位置）
に設定する処理である。

【００７２】次のステップＳ２２では、エラーの発生を
確認している。ここで、例えばインクリボンが使用不能
である等が検知されることによってエラーが生じると、
ステップＳ３１の処理に進み、このステップＳ３１にお
いて、ＣＰＵ２は、ＬＥＤ１６を制御してエラー警告を
表示する等のエラー処理を実行する。その後、本画像印
刷装置１は、一連の処理を終了し待機状態となる。な
お、この場合におけるエラー状態は、インクリボンの収
納されているインクリボンカセットを正常なものに交換
する等によって解消される。

【００７３】そして、上述のステップＳ２２においてエ
ラーが発生せず、インクリボンが正常に初期位置に設定
されたことが確認されると、次のステップＳ２３の処理
に進み、このステップＳ２３において、ＣＰＵ２は、上
述のステップＳ１８の処理でデータバッファ部９に伝送
した印刷データに基づいて印刷機構部１０の制御を行な
い、これにより所定のＹ色の印刷処理を実行し、このＹ
色の印刷処理が完了すると、次のステップＳ２４の処理
に進む。

【００７４】ステップＳ２４において、ＣＰＵ２は、駆
動回路１１を介して印刷機構部１０を駆動して、Ｙ色の
印刷処理が完了した用紙を初期位置に戻す用紙の頭出し
処理を行ない、続いてステップＳ２５において、インク
リボンのマゼンタ（Ｍ色）の頭出し処理を行なう。そし
て、ステップＳ２６において、所定のＭ色の印刷処理が
実行され、このＭ色の印刷処理が完了すると、次のステ
ップＳ２７の処理に進む。

【００７５】ステップＳ２７においては、上述のステッ
プＳ２４と同様にＹ色及びＭ色の印刷処理が完了した用
紙を初期位置に戻す用紙の頭出し処理を行ない、続いて
ステップＳ２８において、上述のステップＳ２１・Ｓ２
５と同様にインクリボンのシアン（Ｃ色）の頭出し処理
を行なう。そして、ステップＳ２９においては、上述の
ステップＳ２３・Ｓ２６と同様に所定のＣ色の印刷処理
が実行され、このＣ色の印刷処理が完了すると、次のス
テップＳ３０の処理に進む。つまり本実施形態の画像印
刷装置１は、ＹＭＣ三色重ね方式の印刷装置である。

【００７６】ステップＳ３０においては、印刷データの
Ｙ・Ｍ・Ｃ色の全てについての印刷処理が完了している
状態であるので、本画像印刷装置１から印刷処理済みの
用紙を排出する排紙処理が実行される。そして、この排
紙処理が完了すると、一連の［画像印刷処理］は終了
し、本画像印刷装置１は待機状態となる。

【００７７】なお、上述のステップＳ２３〜Ｓ３０の各
ステップの実行中には、ステップＳ２２と同様のエラー
の確認処理を適宜行なうようにしているが、説明が重複
することを避けるために、図８では図示を省略してい
る。

【００７８】一方、本実施形態の画像印刷装置１は、上
述したようにＰＣインターフェース部１３及びＰＣ入力
端子１４を有している（図１参照）。これは、メモリカ
ード４１から画像データを読み出す入力手段であるメモ
リカードＩ／Ｆ部３とは別に設けられている画像データ
の入力手段である。、即ちＰＣインターフェース部１３
及びＰＣ入力端子１４は、本画像印刷装置１を接続ケー
ブルを介してＰＣ等の外部情報機器等（図示せず）に直
接接続することによって、この外部情報機器等から所望
の画像データを本画像印刷装置１に伝送し、本画像印刷
装置１に入力する手段である。

【００７９】本画像印刷装置１は、このようにして入力
された画像データによっても、上述した印刷処理と全く
同様の処理が施され、所定の用紙等の媒体に画像を印刷
出力することができるものである。

【００８０】以上説明したように、撮影（記録）時にお
いて取得した画像データに対応する色変換データを色変
換ＲＯＭ２５から読み出して、同色変換データと画像デ
ータとを一つの画像ファイルとすると共に、同画像ファ
イルには、印刷すべき所望の選択識別情報を付加してメ
モリカード４１に記録するように構成された電子的撮像
装置１９を用い、同装置１９により作成された画像ファ
イルを画像印刷装置１に入力し、印刷出力処理を実行す
るようにしている。

【００８１】これによって本画像印刷装置１は、電子的
撮像装置１９によって作成された画像ファイルが記録さ
れたメモリカード４１を装着することで、画像データを
メモリカード４１から画像印刷装置１に伝送（入力）し
得るようにし、この状態において、画像印刷処理の実行
指示を行なうことで、メモリカード４１に記録されてい
る複数の画像データを含む画像ファイルのうち選択画像
のみを自動的に識別して読み出し、これに対して所定の
画像処理等を施した後、自動的に所定の用紙等の媒体に
印刷出力を実行するように構成している。

【００８２】つまり、上記第１の実施形態の画像印刷装
置１によれば、メモリカード４１に記録された画像ファ
イルの色変換データを参照して、画像データを印刷する
のに最適な形態の印刷データを作成し、これに基づいて
印刷出力処理を行なうようにしたことによって、良好な
印刷出力結果を得ることができる。

【００８３】また、画像データを作成した電子的撮像装
置によって、色バランスや色再現性等が著しく異なって
しまうようなこともなく、また同一の画像データを異な
る画像印刷装置によって印刷した場合にも、それぞれの
印刷出力結果に著しい相違が見られるようなこともな
く、常に一定の印刷出力結果を得ることが容易にでき
る。

【００８４】ところで、従来の電子的撮像装置において
は、図２に示す電子的撮像装置１９のように、自身が作
成した画像ファイル（データ）を記録するための記録媒
体として、本体に対して着脱自在に配設されるメモリカ
ード４１を用いるようにしたもののほかに、電子的撮像
装置本体の内部に配設される電気基板上に固設した不揮
発性メモリ等のメモリ手段を記録媒体として用いるよう
に構成したものが、一般に実用化されている。

【００８５】このように構成された電子的撮像装置で
は、自身が作成し内部に固設されたメモリ手段に記録さ
れた画像データを外部情報機器等によって利用するため
に、外部に出力する出力手段が設けられているのが普通
である。

【００８６】そこで、このような電子的撮像装置に対応
した画像印刷装置、即ち内部に固設したメモリ手段を記
録媒体として用いるように構成された電子的撮像装置に
よって作成された画像データを入力し得ると共に、これ
に基いて最適な画像の印刷出力を得るようにした第２の
実施形態の画像印刷装置について、以下に説明する。

【００８７】図９は、本発明の第２の実施形態の画像印
刷装置の内部構成と、これに入力される画像データを作
成する電子的撮像装置の内部構成とを示すブロック構成
図である。

【００８８】図９に示すように、本実施形態の画像印刷
装置１Ａ及びこれに入力する画像データを作成するため
の電子的撮像装置１９Ａは、上述の第１の実施形態（図
１・図２参照）と基本的に略同様の構成からなるもので
ある。したがって、上述の第１の実施形態において説明
した構成部材等と同様のものについては、同じ符号を付
してその説明を省略する。

【００８９】即ち、上述の第１の実施形態においては、
上述のように画像データを入力するための入力手段とし
てメモリカードＩ／Ｆ部３１を設け、これに装着された
記録媒体であるメモリカード４１から所望の画像データ
を含む画像ファイルを読み取るように構成している。

【００９０】これに対して本実施形態の画像印刷装置１
Ａでは、画像ファイルを入力する入力手段として、外部
Ｉ／Ｆ部３６及び入力端子３６ａを設け、接続ケーブル
１７Ａを介して本画像印刷装置１Ａと電子的撮像装置１
９Ａとの接続を行なうように構成している。その他の構
成については、上述の第１の実施形態と全く同様であ
る。

【００９１】一方、この画像印刷装置１Ａに対応して、
同装置１Ａに入力する画像ファイルを作成するための電
子的撮像装置１９Ａは、上述の第１の実施形態の画像印
刷装置１に対応した電子的撮像装置１９における入力手
段であるメモリカードＩ／Ｆ部３１に代えて、外部Ｉ／
Ｆ部３５及び接続端子３５ａを設け、接続ケーブル１７
Ａを介して本電子的撮像装置１９Ａと画像印刷装置１Ａ
とを接続し、この画像印刷装置１Ａに対して直接、画像
ファイルを伝送するように構成している。

【００９２】なお、この電子的撮像装置１９Ａにおいて
は、生成した画像ファイルを記録するための記録媒体と
して、本体の内部に固設された不揮発性記憶手段である
ＲＡＭ２３が用いられる。その他の電子的撮像装置１９
の構成については、上述の第１の実施形態の説明に先立
って説明したものと全く同様である。

【００９３】他方、この電子的撮像装置１９Ａによって
作成される画像ファイルの構造は、図１０の概念図に示
すようになっている。即ち、本電子的撮像装置１９Ａに
より作成される画像ファイルは、上述の電子的撮像装置
１９によって作成される画像ファイル（図５参照）と同
様に、一般的なパーソナルコンピュータ等の外部情報機
器等によって扱い得る所定のファイル形式によって形成
されている。図１０は、一つの画像データを含む一つの
画像ファイルについて、その内部構造を示す別の例であ
る。

【００９４】図１０に示すように、この画像ファイル
は、ファイルの開始位置及び終了位置は、それぞれ所定
のコードＳＯＦ（Ｓtart Ｏf Ｆile）及びＥＯＦ（Ｅnd
ＯfＦile）によって、一つの画像ファイルを識別する
ようにしている点は、図５に示す例の画像ファイルの構
造と同様である。

【００９５】上述の例（図５参照）では、各画像データ
毎に対応させて色補正変換テーブルの情報や、印刷すべ
き選択画像である旨の識別情報等の各種の情報を第２の
画像情報［画像情報２］として、画像（圧縮）データと
共に、一つのファイルとして記録するようにしていた。
しかし、図１０に示す例の画像ファイルでは、これらの
情報（第２の画像情報）を省略して構成している。これ
により一つの画像ファイルのファイルサイズを小さくす
ることができるようになる。

【００９６】つまり、色補正変換テーブルの情報につい
ては、後述するように画像印刷装置１Ａによって印刷処
理を行なう際に、同装置１Ａに接続される電子的撮像装
置１９Ａの色変換ＲＯＭ２５から接続ケーブル１７Ａを
介して直接伝送されるようにしている。

【００９７】また、本画像印刷装置１Ａにおいて印刷す
べき画像の識別情報については、以下のような理由によ
り不要となる。即ち、本画像印刷装置１Ａによって画像
の印刷処理を行なう際には、後述するように同装置１Ａ
と電子的撮像装置１９Ａとを接続ケーブル１７Ａにより
接続した状態となる。したがって、操作者は、印刷処理
を行なうに先立って、まず電子的撮像装置１９Ａの表示
選択ＳＷ３２ｂ・３２ｃ及び選択決定ＳＷ３２ａを操作
して、ＬＣＤモニタ装置３３の表示画面に所望の画像を
表示させる。この状態で、画像印刷装置１Ａ側の印刷開
始を指示する操作ボタン等を操作することによって［画
像印刷処理］（図８参照）の実行が開始されるようにな
っている。

【００９８】したがって、本実施形態の画像印刷装置１
Ａでは、接続ケーブル１７Ａにより接続された電子的撮
像装置１９ＡのＬＣＤモニタ装置３３の表示画面に表示
中の画像が選択画像として識別されるようになってい
る。

【００９９】なお、図１０において［画像情報］として
示す領域は、図５に示す［画像情報１］（第１の画像情
報）の領域が相当している。したがって、この領域に
は、図５の例と同様にファイルサイズ情報・製造者コー
ド等、この画像ファイルに関する各種の属性情報が記録
される。

【０１００】このように構成された本実施形態の画像印
刷装置１Ａの作用を、図１１のフローチャートに基づい
て、以下に説明する。図１１は、本画像印刷装置１Ａに
よって実行される［画像印刷処理］のシーケンスを示す
フローチャートである。本画像印刷装置１Ａにおける
［画像印刷処理］は、図１１に示すように同処理の開始
時点から電子的撮像装置１９ＡのＲＡＭ２３から画像デ
ータを読み取るまでの処理（ステップＳ３６〜Ｓ４０）
が、上述の第１の実施形態のシーケンス（図８参照）と
は異なるのみで、以降のステップＳ１６〜Ｓ３０までの
処理及びエラー処理については、上述の第１の実施形態
と全く同様である。

【０１０１】したがって、以下の説明においては、上述
の第１の実施形態と異なる点についてのみ説明し、同様
の点については、同じステップ番号を付してその詳細な
説明を省略する。

【０１０２】画像印刷装置１Ａの電源がオン状態とさ
れ、印刷開始を指示する操作ボタン等（操作部１２）が
操作者によって操作されることにより、［画像印刷処
理］の実行が開始される。

【０１０３】まず、ステップＳ３６において、ＣＰＵ２
は、画像印刷装置１Ａと電子的撮像装置１９Ａとの接続
状態を確認する。この場合における接続状態の確認動作
としては、例えばＣＰＵ２が外部Ｉ／Ｆ部３５を介して
電子的撮像装置１９ＡのＣＰＵ２４に向けて所定の信号
を送信し、これに対して返送されるべきＣＰＵ２４から
の信号の有無の確認又はＣＰＵ２４から返送される信号
に基づいて、両者の接続状態が確認される。

【０１０４】ここで、画像印刷装置１Ａと電子的撮像装
置１９Ａとが接続ケーブル１７Ａによって接続されてい
ない状態にあったり、両者が接続状態にあっても電子的
撮像装置１９Ａの電源がオン状態となっていないような
場合には、ステップＳ３１のエラー処理が実行される。

【０１０５】一方、画像印刷装置１Ａと電子的撮像装置
１９Ａとの接続状態が確認されると、次のステップＳ３
７の処理に進み、このステップＳ３７において、ＣＰＵ
２は、電子的撮像装置１９ＡのＲＡＭ２３に撮影済みの
画像データ（図１１では、カメラ記憶画像と示す）が存
在するか否かの確認を行なう。ここで、ＲＡＭ２３に撮
影済み画像データが存在しないと判断された場合には、
ステップＳ３１のエラー処理が実行される。

【０１０６】また、撮影済み画像データがＲＡＭ２３に
存在することが確認された場合には、次のステップＳ３
８の処理に進み、このステップＳ３８において、ＣＰＵ
２は、色変換テーブルを読み取る処理を実行する。この
処理は、画像印刷装置１ＡのＣＰＵ２の制御によって、
電子的撮像装置１９ＡのＣＰＵ２４を制御して、色変換
ＲＯＭ２５に予め記憶されている色変換テーブルから所
定の色変換データを読み取る処理である。

【０１０７】次いで、ステップＳ３９において、色変換
データの読出エラーが発生したか否かの確認がなされ
る。ここで、色変換データの読出エラーを確認すると、
ステップＳ３１のエラー処理が実行される。

【０１０８】一方、色変換データの読み取りが正常に実
行されると、次のステップＳ４０の処理に進み、このス
テップＳ４０において、画像データの読み取り処理が実
行され、同処理が完了すると、続いてステップＳ１６の
処理に進む。以降の処理は、第１の実施形態と同様であ
る（図８参照）。このようにして［画像印刷処理］が実
行され、これによって所定の用紙等の媒体に画像が印刷
出力されることとなる。

【０１０９】以上述べたように本実施形態では、画像デ
ータを含む画像ファイルを画像印刷装置１Ａに入力する
ための入力手段として、外部Ｉ／Ｆ部３６及び接続端子
３６ａを設けることによって、外部Ｉ／Ｆ部３５及び接
続端子３５ａからなる出力手段を具備した電子的撮像装
置１９Ａにも対応することができる。

【０１１０】したがって本実施形態によれば、上述した
ように両接続端子３５ａ・３６ａを接続ケーブル１７Ａ
を介して接続し、これによって画像印刷装置１Ａと電子
的撮像装置１９Ａとが接続されるように構成したことに
よって、画像ファイルが記録される記録媒体を本体内部
に固設した電子的撮像装置１９Ａによって作成された画
像ファイルを、画像印刷装置１Ａに入力し得ることが容
易にできる。したがって、本実施形態によっても、上述
の第１の実施形態と全く同様の効果を得ることができ
る。

【０１１１】なお、上述の第１及び第２の実施形態にお
いて示す画像データを入力するための複数の入力手段を
全て備えて構成するようにし、必要に応じて、入力手段
を適宜切り換えるようにしても良い。

【０１１２】［付記］また、以上述べた発明の実施形態
によれば、以下のような構成を有する発明を得ることが
できる。即ち、（１） 画像データと、当該画像データ
作成機器情報とを入力する入力手段と、上記入力された
画像データを印刷データに変換する印刷データ作成手段
と、上記印刷データを所定の用紙に印刷する印刷手段
と、上記入力手段から得られた画像データ作成機器情報
を記憶するための読み書き可能な不揮発性の記憶装置と
を有し、上記画像データ作成機器情報は、上記画像デー
タを最適に印刷するように補正する画像処理データ列で
あることを特徴とする画像印刷装置。

【０１１３】

【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、電子
的撮像装置等によって生成され圧縮処理がなされた形態
で記録媒体に記録された画像データを入力し、これを適
宜展開して印刷するのに最適な形態の印刷データを作成
して、この印刷データに基づいて所望の画像の印刷（プ
リント）出力を行なう画像印刷装置において、入力され
た画像データに対して最適な画像処理を施すことによっ
て、常に良好で一定した印刷出力結果を得ることのでき
る画像印刷装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施形態の画像印刷装置の内部
構成を示すブロック構成図。

【図２】図１の画像印刷装置を用いて画像を印刷出力す
る際に、同印刷装置に入力する画像データを生成するた
めの電子的撮像装置の内部構成を示すブロック構成図。

【図３】図２の電子的撮像装置の背面側の外観を示す背
面図。

【図４】図２の電子的撮像装置によって実行される［画
像データ記録処理］のシーケンスを示すフローチャー
ト。

【図５】図２の電子的撮像装置によって作成される画像
ファイルの構造を示す概念図。

【図６】図２の電子的撮像装置によって生成されたＲＧ
Ｂ画像データを印刷処理に適する印刷データ（ＹＭＣデ
ータ）に変換する際の三次元色変換処理を概念的に示す
図。

【図７】図２の電子的撮像装置によって生成されたＲＧ
Ｂ画像データを印刷処理に適する印刷データ（ＹＭＣデ
ータ）に変換する際の三次元色変換処理を概念的に示す
図。

【図８】図１の画像印刷装置によって実行される［画像
印刷処理］のシーケンスを示すフローチャート。

【図９】本発明の第２の実施形態の画像印刷装置及びこ
れに接続される電子的撮像装置の内部構成を示すブロッ
ク構成図。

【図１０】図９に示す電子的撮像装置によって作成され
る画像ファイルの構造を示す概念図。

【図１１】図９の画像印刷装置によって実行される［画
像印刷処理］のシーケンスを示すフローチャート。

【符号の説明】

１・１Ａ……画像印刷装置 ２……ＣＰＵ（画像印刷装置側の制御手段） ３……メモリカードインターフェース部（入力手段） ４……画像データ記憶部 ８……印刷用データ展開部（データ変換手段） ９……データバッファ部（バッファメモリ手段） １０……印刷機構部（印刷手段） １１……駆動回路（印刷手段） １２……操作部（操作手段） １３……ＰＣインターフェース部（入力手段） １４……入力端子（入力手段） １６……状態表示部（ＬＥＤ・発光ダイオード・表示手
段） １７Ａ……接続ケーブル １９・１９Ａ……電子的撮像装置 ２３……ＲＡＭ（記録媒体；不揮発性記憶手段） ２４……ＣＰＵ（電子的撮像装置側の制御手段） ２５……色変換ＲＯＭ（不揮発性記憶手段） ３５……外部インターフェース部（電子的撮像装置側の
出力手段） ３５ａ……接続端子（電子的撮像装置側の出力手段） ３６……外部インターフェース部（画像印刷装置側の出
力手段） ３６ａ……接続端子（画像印刷装置側の出力手段） ４１……メモリカード（不揮発性記憶手段・記録媒体）

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定のアルゴリズムにより圧縮された
   画像データと、この画像データに関する撮影機器情報と
   を入力する入力手段と、 上記画像データと、上記撮影機器情報に関するデータ変
   換テーブルが記録された不揮発性記憶手段と、 上記データ変換テーブルを参照して、最適な画像の印刷
   出力結果が得られるように上記画像データを展開して印
   刷データに変換するデータ変換手段と、 上記印刷データを記憶するバッファメモリ手段と、 を具備したことを特徴とする画像印刷装置。
2. 【請求項２】 上記所定のアルゴリズムは、撮影され
   た画像データの画素数と印刷分解能とを関連付ける情報
   を複数有していることを特徴とする請求項１に記載の画
   像印刷装置。
3. 【請求項３】 上記データ変換手段は、上記バッファ
   メモリ手段の記憶容量を越えないようにデータ変換を行
   うことを特徴とする請求項１に記載の画像印刷装置。