JPH11340779A - 弾性表面波フィルタ、デュプレクサおよび通信機装置 - Google Patents

弾性表面波フィルタ、デュプレクサおよび通信機装置

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JPH11340779A
JPH11340779A JP14141998A JP14141998A JPH11340779A JP H11340779 A JPH11340779 A JP H11340779A JP 14141998 A JP14141998 A JP 14141998A JP 14141998 A JP14141998 A JP 14141998A JP H11340779 A JPH11340779 A JP H11340779A
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acoustic wave
surface acoustic
wave filter
duplexer
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Norio Taniguchi
典生 谷口
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】梯子型弾性表面波フィルタの並列腕に付加され
るインダクタンス値を低下させ、通過帯域近傍での急峻
性が向上した弾性表面波フィルタを提供する。 【解決手段】パッケージ11と、該パッケージ11に形成さ
れた入出力パッド13a、13b、アースパッド14a、14b、14
c、14dおよび端子電極と、前記入出力パッドおよびアー
スパッドと前記端子電極を接続する引き回し電極と、圧
電性基板21上に、弾性表面波共振子31、32が直列腕に接
続され、弾性表面波共振子33、34、35が並列腕に接続さ
れてなる弾性表面波素子20が、前記パッケージ11に収納
されてなる弾性表面波フィルタ10において、並列腕に接
続された弾性表面波共振子35の一端45が、ワイヤ12によ
り二つのアースパッド14b、14dに接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直列腕および並列
腕にそれぞれ弾性表面波共振子が接続されてなる梯子型
弾性表面波フィルタ、デュプレクサおよび通信機装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な梯子型弾性表面波フィルタの構
成を図11、12に示す。なお、図11は弾性表面波フィルタ
の概略平面図であり、図12は、図11におけるZ−Z線断
面図である。また、図11においては内部の様子をよく示
すために、蓋の部分を取り除いた図を用いている。
【0003】図11、12に示すように梯子型弾性表面波フ
ィルタ110は、パッケージ111と、パッケージ111内に収
納された弾性表面波素子120と、パッケージ111と弾性表
面波素子120を接続するワイヤ112とから構成されてい
る。
【0004】パッケージ111はアルミナなどにより形成
され、入出力パッド113、アースパッド114が金属を印刷
してメッキすることなどにより形成されている。また、
パッケージ111の底面には、ここでは図示しない回路基
板上に表面実装するための端子電極115が形成されてお
り、入出力パッド113と端子電極115、アースパッド114
とアース用の端子電極115が、それぞれパッケージ111に
形成された引き回し電極116により接続されている。
【0005】パッケージ111に収納されている弾性表面
波素子120は、圧電性基板121と、その上に形成された弾
性表面波共振子131、132、133、134、135とから構成さ
れている。この図では、直列腕に弾性表面波共振子13
1、132を配し、並列腕に弾性表面波共振子133、134、13
5を配した梯子型弾性表面波素子120を用いている。
【0006】並列腕に接続された弾性表面波共振子13
3、134、135の一端とアースパッド114、および直列腕に
接続された弾性表面波共振子131、132のそれぞれ一端側
と入出力パッド113が、ワイヤボンディングにより接続
されている。
【0007】従来、移動体通信機器などに使用される、
このような梯子型弾性表面波フィルタについて、さらに
通過帯域幅を広くし、通過帯域外の抑圧度を高め、低損
失化を実現することが求められてきた。
【0008】これに対して、特開平5−183380号におい
て示されているように、並列腕に接続された弾性表面波
共振子と、アースパッドとの間にインダクタンスを付加
するという方法が提案されている。この回路図を図13に
示す。このようにすることで、通過帯域幅を広くし、か
つ通過帯域外の抑圧度を高めることができる。
【0009】しかしながら、インダクタンスを付加する
と、通過帯域近傍での急峻性が悪化するという問題が、
新たに生じる。これは、付加されるインダクタンスが大
きい程さらに悪化する。
【0010】これに対して、特開平6−164309号におい
て示されているように、並列腕に接続された弾性表面波
共振子と、アースパッドとの間にインダクタンスを並列
に複数付加するという方法が提案されている。具体的に
は、並列腕に接続された弾性表面波共振子と、アースパ
ッドとを複数のワイヤによって接続している。この概略
平面図を図14に示す。なお、移動体通信機器において使
用される800MHz〜900MHZ、あるいは1.5GHzのような高
周波においては、細長いワイヤや高インピーダンスのス
トリップラインなどはインダクタンスとして機能する。
【0011】ここで、例えば同一形状のワイヤを二本を
並列に接続したとし、その一本あたりのインダクタンス
の値をLWとすると、弾性表面波共振子とアースパッド
との間のインダクタンス値L2は、1/L2=1/Lw+1/Lw
りL2=Lw/2となる。したがって、並列腕に接続された
弾性表面波共振子とアースパッドとの間を、ワイヤ二本
で接続したときのインダクタンス値L2は、ワイヤ一本
で接続したときのインダクタンス値L1(=Lw)よりも小
さくなる。なお、ここでは説明の簡略化のため、同一形
状で同じインダクタンス値を有するワイヤを用いて説明
したが、異なるインダクタンス値を有するワイヤであっ
ても並列に接続することにより、全体のインダクタンス
値は低下する。このようにすることで、通過帯域近傍で
の急峻性の向上を図っていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前述したように高周波
においては、細長い線路もまたインダクタンスとして機
能する。したがって、弾性表面波フィルタのパッケージ
に形成された、アースパッドと端子電極を接続する引き
回し電極もまたインダクタンスとして機能する。よっ
て、並列腕に接続された弾性表面波共振子に付加される
インダクタンス値は、弾性表面波共振子とアースパッド
との間のインダクタンス値と、アースパッドと端子電極
との間のインダクタンス値との合計値である。
【0013】これに対して、従来の弾性表面波フィルタ
においては、弾性表面波共振子とアースパッドとの間に
複数のワイヤを並列に接続することで、インダクタンス
値を低下させていた。
【0014】ここで、例えば並列腕に接続された弾性表
面波共振子とアースパッドとの間に、同一形状のワイヤ
を二本並列に接続したとする。この回路図を図15に示
す。このようにすると、ワイヤを二本接続された弾性表
面波共振子とアースパッドとの間のインダクタンス値L
2は、上述したように、L2=Lw/2である。また、アー
スパッドと端子電極との間のインダクタンス値をLP
すると、弾性表面波共振子に付加されるインダクタンス
値Lは、L=L2+LPなので、L=Lw/2+LPである。
したがって、弾性表面波共振子とアースパッドとの間
に、どれだけ多くのワイヤを並列に接続したとしても、
LはLPより小さくなることは無い。
【0015】このように、従来の弾性表面波フィルタに
おいては、LがLPより小さくならないことにより、通
過帯域近傍での向上を図るのに限界があるという問題が
あった。
【0016】また、並列腕に接続された一つの弾性表面
波共振子とアースパッドとの間に多数のワイヤを接続す
ることは手間もかかるなど非効率であり、さらにワイヤ
同士が接触する恐れがあるなどの問題があった。
【0017】本発明の弾性表面波フィルタは、上述の問
題を鑑みてなされたものであり、これらの問題を解決
し、並列腕に接続される弾性表面波共振子に付加される
インダクタンスを効率的に低下させ、通過帯域の近傍、
特に通過帯域低域側の急峻性の向上を図ることのできる
弾性表面波フィルタを提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の弾性表面波フィルタは、パッケージと、該パッ
ケージに形成された入出力パッド、アースパッドおよび
端子電極と、前記入出力パッドおよびアースパッドと前
記端子電極とを接続する引き回し電極と、圧電性基板上
に、少なくとも一つの弾性表面波共振子が直列腕に接続
され、少なくとも一つの弾性表面波共振子が並列腕に接
続されてなる弾性表面波素子とからなり、該弾性表面波
素子が前記パッケージに収納されてなる弾性表面波フィ
ルタにおいて、並列腕に接続された少なくとも一つの弾
性表面波共振子の一端が、少なくとも二つ以上のアース
パッドに接続されている。
【0019】また、請求項2に係る発明によれば、前記
並列腕に接続された全ての弾性表面波共振子の一端が、
少なくとも二つ以上のアース電極に接続されている。
【0020】さらに、本発明のデュプレクサは、少なく
とも二つのフィルタと、該フィルタのそれぞれに接続さ
れる入出力接続用手段と、前記フィルタに共通的に接続
されるアンテナ接続用手段とを含んでなるデュプレクサ
であって、前記フィルタの少なくとも一つが前記請求項
1ないし2記載の弾性表面波フィルタである。
【0021】さらにまた、本発明の通信機装置は、前記
請求項3記載のデュプレクサと、該デュプレクサの少な
くとも一つの入出力接続用手段に接続される送信用回路
と、該送信用回路に接続される前記入出力接続用手段と
異なる少なくとも一つの入出力接続用手段に接続される
受信用回路と、前記デュプレクサのアンテナ接続用手段
に接続されるアンテナとを含んでなる。
【0022】これらにより、並列腕に接続される弾性表
面波共振子に付加されるインダクタンスを効率的に低下
させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例である弾性
表面波フィルタを図1、2、3に基づいて説明する。な
お、図1は弾性表面波フィルタの概略平面図であり、図2
は図1のX−X線断面図、また図3は回路図である。ま
た、図1においては内部の様子をよく示すために、蓋の
部分を取り除いた図を用いている。
【0024】図1、2に示すように本発明の弾性表面波フ
ィルタ10は、パッケージ11と、パッケージ11内に収納さ
れた弾性表面波素子20およびパッケージ11と弾性表面波
素子20を接続するワイヤ12とから構成されている。
【0025】パッケージ11はアルミナなどにより形成さ
れ、入出力パッド13a、13b、アースパッド14a、14b、14
c、14dが金属を印刷してメッキすることなどにより形成
されている。また、パッケージ11の底面には、回路基板
上に表面実装するための端子電極15が形成されており、
入出力パッド13a、13bと端子電極15、アースパッド14
a、14b、14c、14dとアース用の端子電極15が、それぞれ
パッケージ11に形成された引き回し電極16により接続さ
れている。
【0026】パッケージ11に収納されている弾性表面波
素子20は、圧電性基板21と、その上に形成された弾性表
面波共振子31、32、33、34、35とから構成されている。
圧電性基板21は、水晶、LiTaO3、LiNbO3などの圧電基
板、あるいはサファイアなどの絶縁基板上にZnO膜を形
成したものなどが用いられる。なお、この実施例では、
電気機械結合係数が比較的高い36°YcutX方向伝播LiTaO
3を用いて、通過帯域の広帯域化を図っている。弾性表
面波共振子31、32、33、34、35は、互いに対向する櫛形
電極、およびその表面波伝播方向の両外側の反射器から
なり、Alの蒸着やフォトリソグラフィーなどにより形成
する。反射器はエネルギーを効果的に閉じ込めるための
ものであり、場合によっては無くても構わない。この図
では、直列腕に弾性表面波共振子31、32を配し、並列腕
に弾性表面波共振子33、34、35を配した梯子型弾性表面
波素子20を用いている。
【0027】直列腕に配された弾性表面波共振子31の一
端41と入出力パッド13bとがワイヤ12により接続され、
直列腕に配された弾性表面波共振子32の一端42と入出力
パッド13aとが、ワイヤ12により接続されている。ま
た、並列腕に配された弾性表面波共振子33の一端43とア
ースパッド14cとがワイヤ12により接続され、並列腕に
配された弾性表面波共振子34の一端44とアースパッド14
aとがワイヤ12により接続され、並列腕に配された弾性
表面波共振子35の一端45とアースパッド14bとがワイヤ1
2により接続される。さらに、並列腕に接続された弾性
表面波共振子35の一端45とアースパッド14dとがワイヤ1
2により接続されている。
【0028】それぞれの並列腕に接続された弾性表面波
共振子33、34、35とアースパッド14a、14b、14c、14dと
の間インダクタンス値は、同じ値であると仮定し、その
インダクタンス値をLwとする。また、それぞれのアー
スパッド14a、14b、14c、14dと端子電極15との間の引き
回し電極16でのインダクタンス値もまた同じ値であると
仮定し、そのインダクタンス値をLPとする。
【0029】このようにワイヤ12で接続したときの回路
図を図3に示す。弾性表面波共振子35の一端45を、二つ
の異なるアースパッド14b、14dにワイヤ12で接続するこ
とにより、図3で示すように、インダクタンスは、引き
回し電極16部分においても並列となっている。したがっ
て、弾性表面波共振子35と端子電極15との間のインダク
タンス値Lは、1/L=1/(Lw+LP)+1/(Lw+LP)よ
り、L=(Lw+LP)/2である。このLを、従来のように
一つの弾性表面波共振子と一つのアースパッドとの間を
二本のワイヤで接続したときの弾性表面波共振子と端子
電極との間のインダクタンス値L=Lw/2+LPと比較す
ると、同じ本数のワイヤを使用しながら、明らかにイン
ダクタンス値はL<Lである。
【0030】こうして形成された弾性表面波フィルタ10
の特性図を図4に示す。なお、実線が本実施例の弾性表
面波フィルタ10の特性図であり、破線が従来の弾性表面
波フィルタの特性図である。図4で示すように、本実施
例の弾性表面波フィルタ10において通過帯域近傍、特に
低域側においての急峻性の向上が図られている。
【0031】次に、本発明の第二の実施例である弾性表
面波フィルタを図5、6、7、に基づいて説明する。な
お、図5は、弾性表面波フィルタの概略平面図であり、
図6は図5のY−Y線断面図、また図7は回路図である。
また、図5においては内部の様子をよく示すために、蓋
の部分を取り除いた図を用いている。さらに、先の実施
例と同一部分には同符号を付し、詳細な説明は省略す
る。
【0032】図5に示すように、本実施例の弾性表面波
フィルタ10aにおいては、直列腕に配された弾性表面波
共振子31の一端41と入出力パッド13bとがワイヤ12によ
り接続され、直列腕に配された弾性表面波共振子32の一
端42と入出力パッド13aとがワイヤ12により接続されて
いる。また、並列腕に配された弾性表面波共振子33の一
端43とアースパッド14cとがワイヤ12により接続され、
並列腕に配された弾性表面波共振子34の一端44とアース
パッド14aとがワイヤ12により接続され、並列腕に配さ
れた弾性表面波共振子35の一端45とアースパッド14bと
がワイヤ12により接続されている。さらに、並列腕に配
された弾性表面波共振子33の一端43とアースパッド14a
とがワイヤ12により接続され、並列腕に配された弾性表
面波共振子34の一端44とアースパッド14dとがワイヤ12
により接続され、並列腕に配された弾性表面波共振子35
の一端45とアースパッド14dとが、ワイヤ12により接続
されている。
【0033】全ての並列腕に接続された弾性表面波共振
子33、34、35とアースパッド14a、14b、14c、14dとの間
のインダクタンス値が同一であると仮定し、その値をL
W、全てのアースパッド14a、14b、14c、14dと端子電極1
5との間のインダクタンス値が同一であると仮定し、そ
の値をLPとする。そして、このように接続したときの
回路図を図7に示す。並列腕に接続された弾性表面波共
振子33、34、35それぞれが、異なる二つのアースパッド
に接続されている。したがって、弾性表面波共振子33と
端子電極との間のインダクタンス値は、1/(Lw+LP)+
1/(Lw+LP)より、(Lw+LP)/2、弾性表面波共振子34
と端子電極との間のインダクタンス値は、(Lw+LP)/
2、弾性表面波共振子35と端子電極との間のインダクタ
ンス値もまた、(Lw+LP)/2である。こうして、従来の
弾性表面波フィルタに比べて、並列腕に接続された弾性
表面波共振子と、端子電極との間のインダクタンス値
を、さらに効率的に低下させることができる。
【0034】こうして形成された弾性表面波フィルタ10
aの特性図を図8に示す。なお、実線が本実施例の弾性表
面波フィルタ10aの特性図であり、破線が実施例1の弾性
表面波フィルタの特性図である。図8で示すように、本
実施例の弾性表面波フィルタ10において通過帯域近傍、
特に低域側においての急峻性が、さらに向上している。
【0035】なお、上記二つの実施例においては、説明
の簡略化のために、それぞれの弾性表面波共振子とアー
スパッドとの間のインダクタンス値を全て同一とし、そ
れぞれのアースパッドと端子電極との間のインダクタン
ス値もまた全て同一とした。しかしながら、それぞれの
弾性表面波共振子とアースパッドとの間のインダクタン
ス値、それぞれのアースパッドと端子電極との間のイン
ダクタンス値が、たとえ異なっていたとしても、並列に
接続することにより、弾性表面波共振子と端子電極との
間のインダクタンス値は、従来に比べて低下する。
【0036】実施例1、2で説明したように、並列腕に接
続された弾性表面波共振子を異なる二つ以上のアースパ
ッドに接続することで、引き回し電極部分のインダクタ
ンスもまた並列となり、効率的に弾性表面波共振子と端
子電極との間のインダクタンス値を低下させることがで
きる。
【0037】さらに、本発明のデュプレクサを、図9に
基づいて説明する。なお、図9は本発明のデュプレクサ
の概略回路図である。図9に示すように、本実施例のデ
ュプレクサ40は、弾性表面波フィルタからなる第一フィ
ルタ部41と、別の弾性表面波フィルタからなる第二フィ
ルタ部42とからなる。第一フィルタ部41を構成する弾性
表面波フィルタは梯子型であり、送信用帯域通過フィル
タとなる。第二フィルタ部42を構成する弾性表面波フィ
ルタは、第一フィルタ部41とは異なる共振周波数を有し
ており、受信用帯域通過フィルタとなる。第一フィルタ
部41の入力41aは、外部の送信用回路に接続され、第二
フィルタ部42の出力42bは、外部の受信用回路に接続さ
れている。さらに、第一フィルタ部41の出力41bと、第
二フィルタ部42の入力42aとは、アンテナ接続用端子43
に統合され、外部のアンテナに接続されている。
【0038】このような構成のデュプレクサ40は、第一
フィルタ部41で所定の周波数を通過させ、第二フィルタ
部42で先の周波数とは異なる周波数を通過させる帯域通
過デュプレクサとして機能する。
【0039】本実施例のデュプレクサでは、並列腕に接
続された弾性表面波共振子の一端を二つのアースパッド
と接続している。したがって、外部に接続される電極と
アースパッドとの間のインダクタンスもまた並列とな
り、弾性表面波共振子とアースとの間のインダクタンス
値を低下させることができる。一般的に送信側の通過域
と受信側の通過域とは互いに近傍にあることが多い。一
方、送信側と受信側とのアイソレーションは高める必要
がある。すなわち送信側フィルタにとっては受信側の通
過域を、受信側フィルタにとっては送信側の通過域を十
分減衰させる必要がある。ここで、例えば送信側フィル
タの通過域が低域側にあり受信側フィルタの通過域が高
域側にある場合、本発明を用いることにより特に受信側
フィルタの通過域の低域側近傍の急峻性を高めることが
可能となり送信側フィルタの帯域の減衰量の優れたデュ
プレクサを提供することができる。なお、本発明のデュ
プレクサは二つのフィルタを同一基板上に形成しても、
別の基板上に形成してもよい。
【0040】さらにまた、本発明の実施例である通信機
装置を、図10に基づいて説明する。なお、図10は本実施
例の通信機装置の概略図である。図10に示すように、本
実施例の通信機装置50は、デュプレクサ40と、送信用回
路51と、受信用回路52と、アンテナ53とから構成されて
いる。ここでデュプレクサ40は、先の実施例で示したも
のであり、図9における第一フィルタ部41の入力側が送
信用回路51に接続されており、第二フィルタ部42の出力
側が受信用回路52に接続されている。また、アンテナ接
続用端子は、アンテナ53に接続されている。
【0041】本実施例の通信機装置では、並列腕に接続
された弾性表面波共振子の一端を二つのアースパッドと
接続している。したがって、外部に接続される電極とア
ースパッドとの間のインダクタンスもまた並列となり、
弾性表面波共振子とアースとの間のインダクタンス値を
低下させることができる。よって、特性的に好ましいデ
ュプレクサを提供することができる。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、梯子型弾
性表面波フィルタにおいて、並列腕に接続された、少な
くとも一つの弾性表面波共振子の一端を、少なくとも二
つ以上のアースパッドと接続した。これにより、アース
パッドと、端子電極との間のインダクタンスもまた並列
となり、弾性表面波共振子と端子電極との間のインダク
タンス値を低下させることができる。したがって、弾性
表面波フィルタの通過帯域近傍、特に低域側での急峻性
が増し、特性的に好ましい弾性表面波フィルタ、デュプ
レクサおよび通信機装置を得ることができる。
【0043】また、従来のように多数のワイヤによっ
て、並列腕に接続された弾性表面波共振子とアースパッ
ドとを接続していたのに比べて、少ないワイヤによって
効率的にインダクタンスを低下させることができる。ま
た、ワイヤ同士が接触する恐れなどを減少させることが
できる。
【0044】さらに、並列腕に接続された全ての弾性表
面波共振子の一端を、少なくとも二つ以上のアースパッ
ドに接続した。これにより、さらに効率的に、弾性表面
波共振子と端子電極との間のインダクタンス値を低下さ
せることができる。したがって、さらに弾性表面波フィ
ルタの通過帯域近傍、特に低域側での急峻性が増し、特
性的に好ましい弾性表面波フィルタ、デュプレクサおよ
び通信機装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の弾性表面波フィルタの概略平面図であ
る。
【図2】図1の弾性表面波フィルタのX−X線断面図で
ある。
【図3】本発明の弾性表面波フィルタの回路図である。
【図4】本発明の弾性表面波フィルタの特性図である。
【図5】図5の弾性表面波フィルタの概略平面図であ
る。
【図6】本発明の第二の実施例である弾性表面波フィル
タのY−Y線断面図である。
【図7】本発明の第二の実施例である弾性表面波フィル
タの回路図である。
【図8】本発明の第二の実施例である弾性表面波フィル
タの特性図である。
【図9】本発明のデュプレクサの概略回路図である。
【図10】本発明の通信機装置の概略図である。
【図11】従来の一般的な弾性表面波フィルタの概略平
面図である。
【図12】図9の弾性表面波フィルタのZ−Z線断面図
である。
【図13】並列腕の弾性表面波共振子にインダクタンス
を付加した弾性表面波フィルタの回路図である。
【図14】弾性表面波共振子とアースパッド間を二本の
ワイヤで接続した弾性表面波フィルタの概略平面図であ
る。
【図15】弾性表面波共振子とアースパッド間を二本の
ワイヤで接続した弾性表面波フィルタの回路図である。
【符号の説明】
10 弾性表面波フィルタ 11 パッケージ 13a,13b 入出力パッド 14a,14b,14c,14d アースパッド 15 端子電極 16 引き回し電極 20 弾性表面波素子 21 圧電性基板 31,32,33,34,35 弾性表面波共振子 40 デュプレクサ 41 第一フィルタ部 42 第二フィルタ部 43 アンテナ接続用端子 50 通信機装置 51 送信用回路 52 受信用回路 53 アンテナ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パッケージと、該パッケージに形成された
    入出力パッド、アースパッドおよび端子電極と、前記入
    出力パッドおよびアースパッドと前記端子電極とを接続
    する引き回し電極と、 圧電性基板上に、少なくとも一つの弾性表面波共振子が
    直列腕に接続され、少なくとも一つの弾性表面波共振子
    が並列腕に接続されてなる弾性表面波素子とからなり、 該弾性表面波素子が前記パッケージに収納されてなる弾
    性表面波フィルタにおいて、 並列腕に接続された少なくとも一つの弾性表面波共振子
    の一端が、少なくとも二つ以上のアースパッドに接続さ
    れていることを特徴とする弾性表面波フィルタ。
  2. 【請求項2】前記並列腕に接続された全ての弾性表面波
    共振子の一端が、少なくとも二つ以上のアース電極に接
    続されていることを特徴とする弾性表面波フィルタ。
  3. 【請求項3】少なくとも二つのフィルタと、該フィルタ
    のそれぞれに接続される入出力接続用手段と、前記フィ
    ルタに共通的に接続されるアンテナ接続用手段とを含ん
    でなるデュプレクサであって、 前記フィルタの少なくとも一つが前記請求項1ないし2記
    載の弾性表面波フィルタであることを特徴とするデュプ
    レクサ。
  4. 【請求項4】前記請求項3記載のデュプレクサと、該デ
    ュプレクサの少なくとも一つの入出力接続用手段に接続
    される送信用回路と、該送信用回路に接続される前記入
    出力接続用手段と異なる少なくとも一つの入出力接続用
    手段に接続される受信用回路と、前記デュプレクサのア
    ンテナ接続用手段に接続されるアンテナとを含んでなる
    ことを特徴とする通信機装置。
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