JPH11340729A

JPH11340729A - アンテナ装置

Info

Publication number: JPH11340729A
Application number: JP14181998A
Authority: JP
Inventors: Ichiro Shirokawa; 伊知郎城川; Kenji Matsumoto; 健治松本; Kimihiro Kaneko; 公廣金子; Toshio Tanaka; 稔男田中
Original assignee: Mitsubishi Electric Corp
Current assignee: Mitsubishi Electric Corp
Priority date: 1998-05-22
Filing date: 1998-05-22
Publication date: 1999-12-10

Abstract

(57)【要約】【課題】アンテナと給電回路を一体化することによ
り、小型，薄型かつ低コストで電気的に利得の高いアン
テナ装置を得る。【解決手段】アンテナを構成する素子６，１３と給電
線路７，１４より成る給電回路とを一枚のフィルム基板
２，４に印刷し、給電回路の周りに遮蔽用のスルーホー
ルを配置し、導電性接着剤１ａ，５ａを用い、上記基板
２，４を樹脂成形品全面にめっき処理による導電層１
ｆ，１ｇ，３ｆ，３ｇ，５ｆ，５ｇを接着した接地導体
１，３，５で挟んで一体化した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、衛星通
信機器等に搭載するアンテナ装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図４は、例えば実開昭６３−１４７０１
２号公報に示された従来の樹脂成形品にもとづいて構成
される導波管スロットアレイアンテナである。図におい
て、４１は矩形導波管、４２はスロット、４３は樹脂、
４４は金属層であり、このような構成のものを多数並べ
ることにより、アンテナが構成される。アンテナとして
作動させる場合は、このアンテナに、図外の給電回路を
外付けして外部より給電することになる。この種の矩形
導波管４１は合成樹脂４３とその表面上に無電解めっき
した金属層４４とを主構成とするので、スロット４２の
加工を、例えばエッチングにより行うことができ、同品
質のものを多数得ることができるメリットを有する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ものでは、図４に示すように樹脂成形品により、アンテ
ナのみを構成していたので、これに給電回路を付加する
必要があり、これにより、取り扱いが煩雑で、コストが
高価になり、しかも、アンテナ装置として小型化，薄型
化を図れないなどの問題があった。また、従来、特開平
４−２８４００４号では、アンテナ素子と給電線路とを
一体的に組合せて構成したものであるが、アンテナ素子
と給電線路とは互いに積層されたの別々の誘電体に個別
に一体化されているために、多くの誘電体を必要とし
て、全体の厚みが増加してしまう。

【０００４】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、低コストで、かつ小型化，薄
型化が図れるとともに、電気的に利得の高いアンテナ装
置を得ることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明によれ
ば、複数の板状の接地導体間に、この接地導体とは絶縁
を保ってアンテナ素子及びこのアンテナ素子に接続され
る給電回路を組み込んだ。

【０００６】請求項２の発明によれば、各接地導体は、
全面又は全体に導電性が付与されて、シールドされてい
る。

【０００７】請求項３の発明によれば、各接地導体は、
樹脂成形品の全面にめっき処理を施すか又は、導電塗料
を塗布することにより全面に導電層を設けた。

【０００８】請求項４の発明によれば、各接地導体は、
導電性の樹脂成形品又は金属射出成形品又はダイキャス
ト成形品より構成して全体に導電性を付与した。

【０００９】

【発明の実施の形態】実施の形態１．図１，図２におい
て、１は四角形状の板状の接地導体であり、このうえに
順次同一形状のフィルム基板２と、接地導体３と、フィ
ルム基板４と、接地導体５とが導電性接着剤１ａ，３
ａ，３ｂ，５ａを介在させて積層して一体化されてい
る。上記各接地導体１，３，５はいずれも合成樹脂成形
品より成る板材の前後，左右，上下の全周面に無電解め
っき処理を施すことにより形成される導電層（金属層）
１ｆ，３ｆ，３ｇ，５ｆ，５ｇが被着され、シールドさ
れている。上記フィルム基板２の表面にはパッチアンテ
ナ用の四角形の島状のアンテナ素子（パッチ）６が４個
前後，左右に整列され、この各アンテナ素子６はリード
線状の給電線路７より成る給電回路に接続されている。
この場合、上記アンテナ素子６及び給電線路７は、フィ
ルム基板２の表面に一体に印刷されるものであるが、こ
れ等の回りに、絶縁を与えるための離間部８を介して上
記導電性接着剤３ａが一面に被着される。この導電性接
着剤３ａにおける上記アンテナ素子６，給電線路７の周
囲に沿ってスルーホール１０が形成され、このスルーホ
ール１０を介する図外のめっき等により両面の導電性接
着剤３ａ及びその裏側の導電性接着剤１ａを介して接地
導体１，３表面のめっき層から成る導電層（金属層）１
ｆ，３ｆが導通される。

【００１０】上記接地導体１の表面に上記アンテナ素子
６に対応する凹部１１と、上記給電線路７に対応する溝
１２が形成され、これ等凹部１１，溝１２は上記離間部
８を収容し得る形状となっている。なお、接地導体１の
裏面は平坦面となっている。上記接地導体３の裏面に
も、上記アンテナ素子６に対応する凹部と上記給電線路
７に対応する溝が形成されて、接地導体３の裏面は接地
導体１の表面と対象形状となっている。

【００１１】上記フィルム基板４の表面には、上記アン
テナ素子６と同一形状で同一位置に配列されたパッチア
ンテナ用のアンテナ素子（パッチ）１３と、各アンテナ
素子１３間を、上記給電線路７の給電回路とは異なる回
路構成で接続する給電線路１４とが被着され、これ等ア
ンテナ素子１３，給電線路１４も一体的に印刷して形成
されたこれ等の回りには、絶縁を与えるための離間部１
５を介して上記導電性接着剤５ａが一面に被着されてい
る。この導電性接着剤５ａにおける上記アンテナ素子１
３，給電線路１４の周囲に沿ってスルーホール１７が形
成され、このスルーホール１７を介する図外のめっき等
により上記導電性接着剤５ａ及び下面の導電性接着剤３
ｂを介して両側の導電層３ｇ，５ｆが導通される。

【００１２】上記接地導体３の表面には上記アンテナ素
子１３に対応する凹部１８と、上記給電線路１４に対応
する溝１９が形成され、これ等凹部１８，溝１９は上記
離間部１５を収容し得る形状となっている。

【００１３】上記接地導体５の裏面にも、上記アンテナ
素子１３に対応する凹部１８と上記給電線路に対応する
溝１９が形成されて、接地導体５の裏面は接地導体３の
表面と対称形状となっている。なお、上記接地導体５の
表面には、上記アンテナ素子１３に対応するスロット２
０が形成されている。上記接地導体３の各凹部１８の底
面にはスロット２１が形成されて、アンテナの電波の送
信部として機能する。

【００１４】このような構成において、上部のプリント
基板４内のパッチアンテナを構成するアンテナ素子１３
には、給電線路１４を介して直接給電されて、このアン
テナ素子１３よりスロット２０を介して電波が放射され
る。下部のパッチアンテナを構成するアンテナ素子６は
上記スロット２１を介して上のアンテナ素子１３に対し
電磁結合することにより給電放射することになる。従っ
て、下部のパッチアンテナの給電線路７より成る給電回
路は、上記電磁結合にもとづきアンテナ素子（パッチ）
６より電波を放射するような回路として構成されてい
る。このような構成によれば、給電線路７，１４の線路
間の電波の飛込みが少なくなるので、大きな利得を得る
ことができる。また、接地導体１と接地導体３との間、
接地導体３と接地導体５との間にアンテナ素子６，１３
と給電線路７，１４より成る給電回路とが組み込まれる
ので、給電回路を別途外付けする必要がなくなり、回路
を小型でかつ薄型化できるとともに、低コスト化が図れ
る。

【００１５】実施の形態２．なお、上記実施の形態１で
は、パッチアンテナを構成するアンテナ素子（パッチ）
と給電回路を一枚のフィルム基板２，４上に形成し、こ
のフィルム基板２，４を接地導体１と接地導体３との
間、接地導体３と接地導体５との間に導電性接着剤１
ａ，３ａ，３ｂ，５ａを介して一体化するとして説明し
たが、本発明は、図３に示すように、図１，図２に示す
アンテナ素子（パッチ）６，１３及び給電線路７，１４
に対応してあらかじめ合成樹脂成形品より成る基板２
２，２３の上に凹部２４，２６及び溝２５，２７から成
る支承部を設け、この部分を誘電体２８，２９で埋め
て、各誘電体２８，２９の表面を基板２２，２３の表面
と面一構成となし、この誘電体２８，２９上に直接上記
アンテナ素子（パッチ）６，１３及び給電線路７，１４
を被着した上で、基板２３の下面の凹部３０及び図外の
溝に埋設された誘電体３１及び基板３２の下面の凹部３
３及び図外の溝から成る支承部に埋設された誘電体３４
で上から被うように構成してもよい。なお、この場合、
上記基板２２，２３，３２の表面全周は無電解めっき処
理して成る導電層（金属層）３５，３６，３７，３８を
被着してシールドしており、また基板３２の上記アンテ
ナ素子１３に対応する部分にはスロット３９が形成され
る。このような構成によっても、実施の形態１と同様
に、アンテナ素子１３に給電することにより、上部のパ
ッチアンテナより電波放射が可能となり、また下部のア
ンテナ素子６より成るパッチアンテナによる電磁結合に
より電波放射が可能となる。

【００１６】実施の形態３．上記実施の形態１では、樹
脂成形品に無電解めっき処理を施して、接地導体１，
３，５を形成するとして説明したが、樹脂成形品の表面
にアルミ蒸着して導電層を形成しても、同様の効果を奏
する。

【００１７】実施の形態４．また、上記実施の形態１で
は、樹脂成形品に無電解めっき処理を施し接地導体１，
３，５を形成するとして説明したが、導電性樹脂成形品
を用いることにより、上記めっき処理を省略しつつ同様
の効果を奏する。

【００１８】実施の形態５．また、上記実施の形態１で
は、樹脂成形品に無電解めっき処理を施して接地導体
１，３，５を形成するとして説明したが、金属射出成形
品を用いることにより、上記めっき処理を省略しつつ同
様の効果を奏する。

【００１９】実施の形態６．また、上記実施の形態１で
は、樹脂成形品に無電解めっき処理を施して接地導体
１，３，５を形成するとして説明したが、樹脂成形品に
導電性塗料を塗布することにより、同様の効果を奏す
る。

【００２０】実施の形態７．また、上記実施の形態１で
は、樹脂成形品に無電解めっき処理を施して接地導体
１，３，５を形成するとして説明したが、ダイキャスト
成形品を用いることにより、上記めっき処理を省略しつ
つ同様の効果を奏する。

【００２１】

【発明の効果】請求項１の発明によれば、複数の板状の
接地導体間に、この接地導体とは絶縁を保ってアンテナ
素子及びこのアンテナ素子に接続される給電回路を組み
込んだので、小型でかつ薄型化が図れ、かつ低コスト
で、高利得が得られる。

【００２２】請求項２の発明によれば、各接地導体は、
全面又は全体に導電性が付与されて、シールドされてい
るので、別途シールド用の部材を一体化する必要がなく
なり、組み立て工数を少なくして、低コスト化が図れ
る。

【００２３】請求項３の発明によれば、各接地導体は、
樹脂成形品の全面にめっき処理を施すか又は、導電塗料
を塗布することにより全面に導電層を設けたので、シー
ルドの導電層の形成が容易に行える。

【００２４】請求項４の発明によれば、各接地導体は、
導電性の樹脂成形品又は金属射出成形品又はダイキャス
ト成形品より構成して全体に導電性を付与したので、導
電層を形成するための処理が不要となり、組み立て工数
を少なくできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施の形態１によるアンテナ装置
の積層構造の構成を示した図である。

【図２】この発明の実施の形態１によるアンテナ装置
の積層構造の断面図である。

【図３】この発明の実施の形態２によるアンテナ装置
の積層構造の断面図である。

【図４】従来のアンテナを示す斜視図である。

【符号の説明】

１，３，５接地導体、２，４フィルム基板、６，１
３アンテナ素子（パッチ）、７，１４給電線路、１
ａ，３ａ，３ｂ，５ａ接着剤、１ｆ，１ｇ，３ｆ，３
ｇ，５ｆ，５ｇ導電層。

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号ＦＩＨ０１Ｑ 21/06 Ｈ０１Ｑ 21/06 (72)発明者田中稔男東京都千代田区丸の内二丁目２番３号三菱電機株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】複数の板状の接地導体間に、この接地導
体とは絶縁を保ってアンテナ素子及びこのアンテナ素子
に接続される給電回路を組み込んだことを特徴とするア
ンテナ装置。
【請求項２】各接地導体は、全面又は全体に導電性が
付与されて、シールドされた成形品より形成したことを
特徴とする請求項１に記載のアンテナ装置。
【請求項３】各接地導体は、樹脂成形品の全面にめっ
き処理を施すか又は、導電塗料を塗布することにより全
面に導電層を設けたことを特徴とする請求項２に記載の
アンテナ装置。
【請求項４】各接地導体は、導電性の樹脂成形品又は
金属射出成形品又はダイキャスト成形品より構成して全
体に導電性を付与したことを特徴とする請求項２に記載
のアンテナ装置。