JPH11332052A - 直線接続部の形成方法 - Google Patents

直線接続部の形成方法

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JPH11332052A
JPH11332052A JP10133490A JP13349098A JPH11332052A JP H11332052 A JPH11332052 A JP H11332052A JP 10133490 A JP10133490 A JP 10133490A JP 13349098 A JP13349098 A JP 13349098A JP H11332052 A JPH11332052 A JP H11332052A
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JP
Japan
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diameter
cable
rubber mold
layer
insulating cylinder
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Application number
JP10133490A
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English (en)
Inventor
Masahiro Hirasawa
正弘 平澤
Kenichi Murakami
賢一 村上
Yasuyuki Sasaki
康之 佐々木
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ハンダレス方式の遮蔽層接続部が安定した接触
状態を長期にわたり維持できる、直線接続部の形成方法
を提供。 【解決手段】左右のケーブル導体を接続する工程と、左
右のケーブル外部半導電層に連通して設けられた導電性
薄層にまたがって3層ゴムモールド構造の絶縁筒を装着
する工程と、左右のケーブル遮蔽層に積層されその外周
からスプリングで圧縮接続した筒状の遮蔽層を絶縁筒の
外周に密接して設ける工程と、断面ほぼ菱形状で内部に
連通した大径部と小径部を持ちそれぞれ装着すべき外径
部より小さな内径としてなるゴムモールドスペーサを左
右それぞれのケーブルシースから絶縁筒の両端側縮径部
に連通して装着する工程と、左右それぞれのケーブルシ
ース上のゴムモールドスペーサ端部に密接して防水パテ
を巻き回す工程と、一方のケーブルシース上から他方の
ケーブルシース上に連通して防水層を設ける。導体の接
続には、接続スリーブを用いてインデント圧縮するか、
雌雄接触子により接続するかを選択可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CVケーブルの同
径直線接続部の技術分野に関し、より具体的には、当該
直線接続部の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のCVケーブルの同径直線接続部
は、段剥ぎにより露出したケーブル導体の相互を導体接
続スリーブの圧縮により接続し、この接続部を含むケー
ブル段剥ぎ処理部の外周に補強絶縁層、遮蔽層及び防水
層を順次設けて構成されている。
【0003】ケーブル導体の圧縮接続には、外形が丸形
のスリーブを六角ダイスで圧縮する、丸−六角方式や、
楕円スリーブを丸ダイスで圧縮する、楕円−丸方式が多
用されている。また、絶縁補強層は作業の省力化から予
め工場で製造した3層モールド構造(内層;シールド
層、中層;絶縁体、外層;外部半導電層)の絶縁筒を挿
入する方式や拡径した絶縁筒を収縮させる方式等があ
る。
【0004】遮蔽層は、平織編組線を一方のケーブル遮
蔽層にハンダ付けし、絶縁筒の外周に巻き回す、或いは
縦添えしてから他方のケーブル遮蔽層にハンダ付けする
方法が多く採られている。
【0005】しかしながら、ハンダ付け作業は技術を必
要とし、加熱源が必要であることから、特に海外におい
てはハンダレス方式が実用されつつある。このハンダレ
ス方式の具体的な接続構造は、ケーブル遮蔽層の外周に
接続部遮蔽層を積層し、接続部遮蔽層の外周からスプリ
ング等を巻き付けて接続部遮蔽層とケーブル遮蔽層の電
気的接続を図るようにしている。また、終端接続部で
は、平織編組線の端部にバネ材から加工したC型形状の
リングを溶着し、ケーブル遮蔽層に装着する方法が採ら
れている。このようにして遮蔽層を取り付けた外周に
は、直接防水層としての防水テープを巻き回して層を形
成し、加熱収縮チューブ層、常温収縮チューブ層をケー
ブルのシース間にわたって設けている。また、絶縁筒端
部とケーブルシースとの間には、段剥ぎにより外径が小
さくなるため、遮蔽層接続部も含めて自己融着テープ巻
きによる谷埋め作業が行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術のハ
ンダレス方式による直線接続部において、バネ材を使用
する基本的な考え方は、ケーブルの膨張収縮に常に追従
して遮蔽層接続部に一定の締め付け力;圧力を加えて良
好な電気接触状態を維持することにある。バネ材がケー
ブルの膨張収縮に追従するということは、バネ材が自由
に動く必要があり、少なくともバネ材の周囲に動ける空
間が必要となる。
【0007】ところが、従来の接続方法では、バネ材の
外周に直接テープ巻きによる谷埋め層及びテープ巻きや
チューブ層等の防水層を設けるために、バネ材の動きが
著しく拘束されている。実用時には、ケーブルの温度上
昇により、絶縁層や遮蔽層が膨張するとバネ材で外周か
ら拘束されるため、その反抗力がケーブルの絶縁層や遮
蔽層に作用する。この現象が長時間繰り返されると遮蔽
層;銅テープに皺が発生し、銅テープの切断へと発展す
る恐れがある。或いは、ケーブル絶縁層が変形し、遮蔽
層接続部に接触不良が発生して発熱し、ケーブルを焼損
する恐れもある。
【0008】そこで、本発明の解決すべき課題(目的)
は、ハンダレス方式の遮蔽層接続部が安定した接触状態
を長期にわたり維持できる、直線接続部の形成方法を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明により提供する第
一手段としての直線接続部の形成方法は、CVケーブル
の同径直線接続部を形成する方法であって、左右のケー
ブル導体を導体接続スリーブを用いてインデント圧縮接
続する工程と、左右のケーブル外部半導電層に連通して
設けられた導電性薄層にまたがって3層ゴムモールド構
造の絶縁筒を装着する工程と、左右のケーブル遮蔽層に
積層されその外周からスプリングで圧縮接続した筒状の
遮蔽層を絶縁筒の外周に密接して設ける工程と、断面ほ
ぼ菱形状で内部に連通した大径部と小径部を持ちそれぞ
れ装着すべき外径部より小さな内径としてなるゴムモー
ルドスペーサを左右それぞれのケーブルシースから絶縁
筒の両端側縮径部に連通して装着する工程と、左右それ
ぞれのケーブルシース上のゴムモールドスペーサ端部に
密接して防水パテを巻き回す工程と、一方のケーブルシ
ース上から他方のケーブルシース上に連通して防水層を
設ける方法からなる。
【0010】また、本発明により提供する第二手段とし
ての直線接続部の形成方法は、CVケーブルの同径直線
接続部を形成する方法であって、一方のケーブル導体に
雄型接触子を、他方のケーブル導体に引き抜け防止機構
内蔵の雌型接触子を圧縮し、左右のケーブル外部半導電
層に連通して設けた導電性薄層を形成する工程と、3層
ゴムモールド構造の絶縁筒に、左右のケーブル部を挿入
して雄型接触子と雌型接触子を接続する工程と、左右の
ケーブル遮蔽層に積層されその外周からスプリングで圧
縮接続した筒状の遮蔽層を絶縁筒の外周に密接して設け
る工程と、断面ほぼ菱形状で内部に連通した大径部と小
径部を持ちそれぞれ装着すべき外径より小さな内径とし
たゴムモールドスペーサをそれぞれのケーブルシースか
ら絶縁筒の縮径部に連通して装着する工程と、左右それ
ぞれのケーブルシース上のゴムモールドスペーサ端部に
密接して防水パテを巻き回す工程と、一方のケーブルシ
ース上から他方のケーブルシース上に連通して防水層を
設けるからなる。
【0011】前記第一の手段または第二の手段のよう
に、ゴムモールドスペーサを用いて、ケーブルシースか
ら絶縁筒の縮径部つまりテーパ部に連通して設けること
で、ゴムモールドスペーサの内径部で空隙を確保でき、
このことにより、遮蔽層接続部上に装着されるスプリン
グの外周部が拘束されず、以て、スプリングがケーブル
の膨張、収縮に追従して自由に動くことができ、延いて
は、長期間にわたって遮蔽層接続部を良好な状態に維持
することができるのである。
【0012】前記第一の手段及び第二の手段の好ましい
態様を挙げると、スプリングとしてロールスプリングを
用いると良い。或いは、遮蔽層として平織編組を用い
て、これの両端に接続したC型形状のスプリングの一端
をケーブル遮蔽層に装着し、平織編組を絶縁筒外周に縦
添えまたは巻き回して他端のケーブル遮蔽層に装着する
ようにしても良い。
【0013】前記ゴムモールドスペーサの大径部を、装
着すべき絶縁筒端部の外径より2〜4mm小さい内径と
し、ケーブルシースの外周まで連通させると良い。
【0014】また、前記ゴムモールドスペーサの小径部
内周面に防水パテ埋設用としての凹部を形成し、凹部の
外周に凸部を複数形成することで、外側から施される防
水層の締め付け力が当該凸部に作用して内部に充填され
た防水パテがケーブルシースとゴムモールドスペーサ界
面の微小な空隙を埋め、以て、良好な防水構造を形成で
きる。
【0015】また、ゴムモールドスペーサが、絶縁体ま
たは半導電体或いはそれらの混合物でモールド成形され
ると、接続部の外部遮蔽層外周に装着しても、絶縁性能
に直接影響がなく、而も、ヤング率を絶縁筒のそれより
大きくすることで、大きな外圧や接続部の曲がりに対し
ても空隙を保持することができ、且つまた、絶縁筒端部
外周、特にストレスコーン立ち上がり部を大きな力で締
めつけることができ、より高い絶縁性能を付与すること
ができる。
【0016】さらに、前記ゴムモールドスペーサの外周
を、平行部とケーブルシース側に向かって縮径する所謂
テーパ部を形成していると良い。
【0017】前記絶縁筒、スペーサ及び防水層が、拡径
材を用いて拡径し拡径材を除去すると縮径する常温収縮
体からなると良い。絶縁筒の両端部は縮径してあるの
で、内蔵するシールドとの厚さを薄くすることによっ
て、絶縁筒の容積が減少するため、低コスト化、射出成
形の容易化及び拡径作業が容易になる。
【0018】前記絶縁筒のケーブル部に被覆される内径
を、少なくともケーブル外径より−5mm以内とすると良
い。
【0019】前記絶縁筒に内蔵されるシールド層を、中
央部に導体接続スリーブ外径より小さな内径を持つ断面
ほぼ三角形の突起が形成され、導体接続スリーブ外径に
接触する他のシールド内径を導体接続スリーブ外径より
大きな内径とすると良い。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第一手段を具体
化した第一実施例にして、CVケーブルにおける直線接
続部を半欠截した状態の縦断面を示している。
【0021】この第一実施例の直線接続部は、接続すべ
き左右のCVケーブル端部のそれぞれにおいて、段剥ぎ
を行って、導体2,2′、絶縁体3,3′、外部半導電
層4,4′、銅テープ遮蔽層5,5′をそれぞれ段階的
に露出し、左右の導体2,2′の相互を導体接続スリー
ブ1で圧縮接続する。この導体接続スリーブ1による圧
縮接続時の具体的方法は、外形丸型スリーブを六角スリ
ーブで圧縮する、丸−六角法や、外形楕円型スリーブを
丸ダイスで圧縮する、楕円−丸法方式があるが、圧縮時
の伸び出し寸法が大きく特に大サイズで施工寸法精度が
低下する。一方、内部中央に隔壁を有した丸型スリーブ
の外周からピンを圧入して行われるインデント圧縮法
は、圧縮時にスリーブを金型でホールドするため、スリ
ーブの伸び出しをほぼ零にできるため、コンパクトな接
続部形成に適している。この実施例は後者の方法を採用
する。
【0022】尚、上記のような導体接続スリーブを用い
た圧縮接続以外に、一方の導体に雄型接触子を、他方の
導体に引き抜け防止機構を内蔵する雌型接触子をそれぞ
れ圧縮接続しておき、これら雌雄の接触子を絶縁筒の左
右から挿入して接触子同士を嵌合させ、接続する方法も
可能である。
【0023】ケーブル外部半導電層4,4′への端部処
理7,7′は、外部半導電層4,4′に連通して導電性
塗料を塗布する方法または半導電性テープを巻き付ける
方法、それら両者の併用、或いは外部半導電層端部をペ
ンシリング加工して半導電性テープを巻き付ける方法等
が適用される。
【0024】上記のようにして導体接続を行い所要の端
末処理を済ませた接続部に対して、補強絶縁層を施す
が、この実施例では、シールド層9、絶縁層10、外部
半導電層11を一体的にモールド成形し、内径を拡径し
た絶縁筒8を装着する。絶縁筒8は、図2に具体的に示
したように、外周両端部がテーパ状に縮径して小径部1
3,13′を形成している。小径部13,13′には、
平行及びまたは緩いテーパであっても良い。絶縁筒8の
内径部yと小径部13,13′の差、即ち絶縁筒端部の
厚さがハンダレス接続部に空隙を形成する一方の壁とな
り、ハンダレス接続部の構造にも依存するが、5〜10
mm程度あれば充分な空隙を形成できる。
【0025】絶縁筒8の拡径方法は、図3に示す拡径部
材を使用して行う。即ち、先端紡錘状に加工した拡径部
材40の外周に、拡径心材41を装着し、モールド成形
された絶縁筒8の内径部yに一方から機械力等で圧入し
て引き通し、その後、拡径部材40を引き抜けば良い。
この絶縁筒のケーブルへの装着は、導体接続スリーブ1
を圧縮する前に、一方のケーブルシース上に挿入してお
き、スリーブ圧縮後、スリーブ上に移動して拡径心材4
1を引き抜くことで装着できる。
【0026】拡径心材41は、ポリカーボネイト、ポリ
プロピレン等のプラスチック材を長手方向に二つ割りし
たパイプや幅5〜8mmの紐を側面に設けた凹凸などでパ
イプ状に結合したものが使用できる。
【0027】絶縁筒8の物性値は、エチレンプロピレン
ゴムをベースとした場合、絶縁体はJIS硬度で40〜
60、ヤング率30〜40kgf ・cm2 が使用され、半導
電体はカーボンの配合により前記値より10ポイント程
度大きい特性になる。
【0028】他の絶縁補強層としては、内側から電界緩
和層、絶縁層、外部半導電層の順に積層された常温収縮
チューブや加熱収縮チューブ等が使用できる。
【0029】絶縁補強層となる絶縁筒8の外周には、遮
蔽層14が設けられ、これは、一方のケーブル遮蔽層5
から他のケーブル遮蔽層5′にわたり橋絡接続される。
遮蔽層14は、筒状に編組したものや、平織編組または
平織編組の両端に接触板を溶着したもの等が使用でき
る。遮蔽層14の接続方法は、ケーブル遮蔽層5,5′
の上に接続用の遮蔽層14を積層し、その外周からロー
ルスプリング15,15′で圧接する所謂ハンダレス方
式を採用する。
【0030】ロールスプリング15(15′)は、りん
青銅等のバネ材を図4のようにコイル状に成形したもの
であり、バネ材の厚さは0.5〜2.0mm、幅は10〜
20mmが好適となる。
【0031】遮蔽層のハンダレス接続方法の別な例とし
て、図5のように、平織編組hの両端に断面C型形状の
バネ材Jを溶着したものを用い、一方のケーブル遮蔽層
5にC型バネを装着して接続し、平織編組線を絶縁筒の
外周に縦添えまたは巻き回して他方のケーブル遮蔽層
5′上にC型バネを装着して接続する方法がある。
【0032】絶縁筒小径部13,13′の外周には遮蔽
層14を挟み込むようにして、図6に示すようなゴムモ
ールドスペーサ16,16′を装着する。ゴムモールド
スペーサ16,16′の内径部は、絶縁筒小径部13,
13′と嵌合する大径部aと、ケーブルシース6,6′
と嵌合する小径部bを持つほぼ菱形状をなしている。大
径部aと小径部bはテーパで連通させると良い。このゴ
ムモールドスペーサをケーブルシース6,6′と絶縁筒
小径部13,13′に連絡するように装着することによ
って、スプリング15,15′の周囲は空隙が形成され
る。この空隙は、ケーブルシース6,6′の端面と、絶
縁筒8の両端面、ゴムモールドスペーサ16,16′の
内径部及び遮蔽層5,5′に囲まれたものとなる。
【0033】上記のようにして装着するゴムモールドス
ペーサは、絶縁性能に直接影響のない位置に装着される
ため、絶縁体または半導電体或いはそれらの混合物を使
用でき、また、絶縁筒や半導電体より硬い材質で、ヤン
グ率を大きくした材質にして、モールド成形することに
よって任意に使用できる。
【0034】ゴムモールドスペーサには、図7に示すよ
うに、小径部bにおいて外表面が凸部cとしてその内側
に窪みdを形成し、この窪みdに防水コンパウンド(図
1の19,19′)を充填することができる。スペーサ
の外周から施される防水層(図1の17)の締め付け圧
力が凸部cに作用し、この凸部cが内方に押し込まれる
ことで、窪みdに充填された防水コンパウンドに作用す
ることになり、ケーブルシース上界面の微小なギャップ
を埋め、長期にわたって良好な防水効果を維持できる。
これらの凸部cと窪みdは複数個設けると良い。
【0035】図1に示したように、ゴムモールドスペー
サ16,16′を絶縁筒小径部13,13′に挿入する
位置は、絶縁筒8のストレスコーン立ち上がり部12,
12′より長くすることによって、ストレスコーン立ち
上がり部12,12′を外周から加圧することができ、
接続部の絶縁性能を向上させることができる。
【0036】ゴムモールドスペーサ16,16′の拡径
は、図8に示すような拡径部材50と拡径心材51を使
用する。先端紡錘型の拡径部材50の外周に小径部51
−bと大径部51−aを形成した拡径心材51の装着で
きる小径部を設ける。ゴムモールドスペーサ16,1
6′の大径部aに拡径部材50を挿入して、拡径心材5
1が所定の位置になるまで引き通し、その後、拡径部材
50を除去すれば良い。拡径心材51は、厚さの異なる
プラスチックの紐をパイプ状に成形したものが好適であ
る。ゴムモールドスペーサ16,16′は、導体圧縮前
に一方のケーブル上に挿入しておき、装着時に所定の位
置に移動して拡径心材51を引き抜いて装着に供する。
【0037】図1に示したように、ゴムモールドスペー
サ16,16′と絶縁筒8の外周には、一方のケーブル
シース6から他方のケーブルシース6′にわたって防水
層17が被覆される。ケーブルシース6,6′とスペー
サ16,16′及び防水層17のそれぞれ3者が接合す
る界面に防水コンパウンド18,18′が設けられる。
ゴムモールドスペーサ16,16′の外周は、防水層の
形成作業を容易にするため、ケーブルシース側に向かっ
てテーパ状e(図6,7参照)に縮径することが好適で
ある。
【0038】防水層17は、ゴム・プラスチックの常温
収縮或いは加熱収縮チューブ材やテープ材が使用され
る。
【0039】以上のようにしてハンダレス方式の直線接
続部を形成した第一実施例の作用効果を説明する。CV
ケーブルは、一般的に管路や洞道或いは直埋等の環境に
敷設され、それぞれの環境下でケーブル導体温度の許容
値が90℃になる許容電流を通電して使用されている。
ところが、最近では、送電容量を増大させるため、ケー
ブル導体温度の許容値を100℃或いは120℃に挙げ
て許容電流を増大させることが考えられている。
【0040】ケーブル導体2の温度上昇は、必然的にケ
ーブル被覆層3,4の温度上昇につながり、被覆層の熱
膨張量が増大する。また、負荷が少ない場合には電流が
減少して温度が低下するため、ケーブル被覆層3,4は
温度に比例して収縮する。このように、ケーブル導体2
は負荷によって温度は変化するため、ケーブル被覆層
3,4が膨張・収縮し、遮蔽銅テープ層5,5′が熱伸
縮を受ける。
【0041】上記のような環境下で、遮蔽銅テープ層
5,5′の外周には接続部の遮蔽層14が積層され、そ
の外周からロールスプリング15,15′によって圧縮
接続されている。
【0042】しかして、遮蔽層接続部15,15′の外
周には、ゴムモールドスペーサ16,16′を設けるこ
とによって、遮蔽層接続部15,15′の外周に空隙を
確保することができ、この空隙は、ハンダレス接続に使
用されたバネ材を外周からの拘束をなくすため、ケーブ
ルの熱伸縮に追従して自由に動くことができる。このた
め、ハンダレス接続部は、設定した通りの圧力に維持さ
れ、長期にわたって良好な電気接触状態を維持すること
ができる。また、絶縁筒端部外周に空隙を形成するため
に装着するゴムモールドスペーサは、径差を変えられる
ため、絶縁筒端部外周から絶縁筒を加圧する効果があ
り、絶縁筒とケーブル絶縁層の界面に当該加圧力が作用
し、絶縁性能を向上させる効果も生まれる。
【0043】絶縁筒の両端部における接続部の遮蔽層は
挿入したゴムモールドスペーサで固定されるため、従来
行われていた押えテープ巻きを省略できる。
【0044】ゴムモールドスペーサの小径部の溝に充填
した防水コンパウンドは、外周に設けられる防水層の締
め付け圧力でケーブルシース界面の微小な空隙を埋める
ため、長期間にわたって良好な防水効果を発揮すること
ができる。
【0045】絶縁筒、ゴムモールドスペーサ及び防水層
は、予め工場等で拡径された部品であるため、組み立て
作業が容易であり、接続部組立の作業時間の短縮を図る
ことができる。
【0046】遮蔽層の接続にハンダレス方式を採用でき
るため、従来のハンダ付け方式に比べて作業が簡易にな
り、熟練を要さないで作業できる。なお、本実施例の構
造においてハンダ付け方式を採用することは可能ではあ
る。
【0047】図9は、絶縁筒の他の実施例を示してお
り、シールド層9の内周面に、導体接続スリーブ外径よ
り小さな内径を持つ断面ほぼ三角形の突起が形成され、
導体接続スリーブ外径に接触する他のシールド内径を導
体接続スリーブ外径より大きな内径とした構造を採用し
ている。これは、シールド層と導体接続スリーブとの電
気的接触をより確実に行わせるのに有効である。
【0048】なお、以上の実施例では、ケーブルの中間
の直線接続部について示してきたが、ケーブル端部の絶
縁補強にゴムモールド成形品を使用する気中終端接続部
へも適用することが可能である。
【0049】
【発明の効果】以上説明したような本発明によれば、ハ
ンダレス方式の遮蔽層接続部が安定した接触状態を長期
にわたり維持できる、直線接続部の形成方法を提供する
という所期の課題(目的)を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一手段を具体化した第一実施例にし
て、直線接続部の完成状態を半欠截して示す縦断面説明
図。
【図2】図1の直線接続部に使用する絶縁筒の半欠截縦
断面説明図。
【図3】図1の直線接続部に使用する絶縁筒拡径治具の
半欠截断面説明図。
【図4】図1の直線接続部に使用するロールスプリング
の外観斜視図。
【図5】他の直線接続部に適用するハンダレス接続用部
品の斜視説明図。
【図6】図1の直線接続部に適用できるゴムモールドス
ペーサの半欠截縦断面図。
【図7】図1の直線接続部に実使用したゴムモールドス
ペーサの半欠截縦断面図。
【図8】図1の直線接続部に使用するゴムモールドスペ
ーサ拡径治具の半欠截縦断面図。
【図9】直線接続部の使用される絶縁筒の他の例を示す
半欠截縦断面図。
【符号の説明】
1 導体接続スリーブ 2,2′ ケーブル導体 3,3′ ケーブル絶縁体 4,4′ ケーブル外部半導電層 5,5′ 銅テープ遮蔽層 6,6′ シース 7,7′ 外部半導電層端部処理 8 絶縁筒 9 シールド層 10 絶縁層 11 外部半導電層 12,12′ ストレスコーン立ち上がり部 13,13′ 小径部 14 遮蔽層(接続部) 15,15′ ロールスプリング 16,16′ ゴムモールドスペーサ 17 防水層 18,18′ 防水コンパウンド(パテ) 19,19′ 防水コンパウンド(パテ) 40 拡径部材(絶縁筒用) 41 拡径心材 50 拡径部材(ゴムモールドスペーサ用) 51−a 拡径心材大径部 51−b 拡径心材小径部 a 大径部(スペーサ) b 小径部(スペーサ) c 凸部(スペーサ) d 窪み(スペーサ) e テーパ部(スペーサ) h 平織編組線 J C型状のバネ材 y 内径部(絶縁筒)

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】CVケーブルの同径直線接続部を形成する
    方法であって、左右のケーブル導体を導体接続スリーブ
    を用いてインデント圧縮接続する工程と、左右のケーブ
    ル外部半導電層に連通して設けられた導電性薄層にまた
    がって3層ゴムモールド構造の絶縁筒を装着する工程
    と、左右のケーブル遮蔽層に積層され、その外周からス
    プリングで圧縮接続した筒状の遮蔽層を絶縁筒の外周に
    密接して設ける工程と、断面ほぼ菱形状で内部に連通し
    た大径部と小径部を持ち、それぞれ装着すべき外径部よ
    り小さな内径としてなるゴムモールドスペーサを左右そ
    れぞれのケーブルシースから絶縁筒の両端側縮径部に連
    通して装着する工程と、左右それぞれのケーブルシース
    上のゴムモールドスペーサ端部に密接して防水パテを巻
    き回す工程と、一方のケーブルシース上から他方のケー
    ブルシース上に連通して防水層を設けることからなる、
    直線接続部の形成方法。
  2. 【請求項2】前記スプリングとして、ロールスプリング
    を用いる、請求項1記載の直線接続部の形成方法。
  3. 【請求項3】前記遮蔽層として平織編組を用いて、これ
    の両端に接続したC型形状のスプリングの一端をケーブ
    ル遮蔽層に装着する、請求項1記載の直線接続部の形成
    方法。
  4. 【請求項4】前記ゴムモールドスペーサの大径部を、装
    着すべき絶縁筒端部の外径より2〜4mm小さい内径と
    し、ケーブルシースの外周まで連通させる、請求項1記
    載の直線接続部の形成方法。
  5. 【請求項5】前記ゴムモールドスペーサの小径部内周面
    に防水パテ埋設用の凹部を形成し、凹部の外周に凸部を
    複数形成する、請求項1記載の直線接続部の形成方法。
  6. 【請求項6】前記ゴムモールドスペーサが、絶縁体また
    は半導電体或いはそれらの混合物でモールド成形され、
    且つまた、ゴムモールドスペーサのヤング率を絶縁筒の
    それより大きくする、請求項1記載の直線接続部の形成
    方法。
  7. 【請求項7】前記ゴムモールドスペーサの外周を、平行
    部とケーブルシース側に向かって縮径している、請求項
    1記載の直線接続部の形成方法。
  8. 【請求項8】前記絶縁筒、スペーサ及び防水層が、拡径
    材を用いて拡径し拡径材を除去すると縮径する常温収縮
    体からなる、請求項1記載の直線接続部の形成方法。
  9. 【請求項9】前記絶縁筒のケーブル部に被覆される内径
    を、少なくともケーブル外径より−5mm以内とする、請
    求項1記載の直線接続部の形成方法。
  10. 【請求項10】前記絶縁筒に内蔵されるシールド層を、
    中央部に導体接続スリーブ外径より小さな内径を持つ断
    面ほぼ三角形の突起が形成され、導体接続スリーブ外径
    に接触する他のシールド内径を導体接続スリーブ外径よ
    り大きな内径とする、請求項1記載の直線接続部の形成
    方法。
  11. 【請求項11】CVケーブルの同径直線接続部を形成す
    る方法であって、一方のケーブル導体に雄型接触子を、
    他方のケーブル導体に引き抜け防止機構内蔵の雌型接触
    子を圧縮し、左右のケーブル外部半導電層に連通して設
    けた導電性薄層を形成する工程と、3層ゴムモールド構
    造の絶縁筒に、左右のケーブル部を挿入して雄型接触子
    と雌型接触子を接続する工程と、左右のケーブル遮蔽層
    に積層されその外周からスプリングで圧縮接続した筒状
    の遮蔽層を絶縁筒の外周に密接して設ける工程と、断面
    ほぼ菱形状で内部に連通した大径部と小径部を持ちそれ
    ぞれ装着すべき外径より小さな内径としたゴムモールド
    スペーサをそれぞれのケーブルシースから絶縁筒の縮径
    部に連通して装着する工程と、左右それぞれのケーブル
    シース上のゴムモールドスペーサ端部に密接して防水パ
    テを巻き回す工程と、一方のケーブルシース上から他方
    のケーブルシース上に連通して防水層を設けることから
    なる、直線接続部の形成方法。
  12. 【請求項12】前記スプリングとして、ロールスプリン
    グを用いる、請求項11記載の直線接続部の形成方法。
  13. 【請求項13】前記遮蔽層として平織編組を用いて、こ
    れの両端に接続したC型形状のスプリングの一端をケー
    ブル遮蔽層に装着する、請求項11記載の直線接続部の
    形成方法。
  14. 【請求項14】前記ゴムモールドスペーサの大径部が装
    着すべき絶縁筒端部外径より2〜4mm小さな内径とし、
    ケーブルシースの上まで連通させる、請求項11記載の
    直線接続部の形成方法。
  15. 【請求項15】前記ゴムモールドスペーサの小径部内周
    面に防水パテを埋設する凹部と凹部の外周に凸部を複数
    形成する、請求項11記載の直線接続部の形成方法。
  16. 【請求項16】前記ゴムモールドスペーサが絶縁体また
    は半導電体或いはそれらの混合物でモールド成形され、
    且つまた、ゴムモールドスペーサのヤング率を絶縁筒の
    それより大きくする、請求項11記載の直線接続部の形
    成方法。
  17. 【請求項17】前記ゴムモールドスペーサの外周は、平
    行部とケーブルシース側に向かって縮径されている、請
    求項11記載の直線接続部の形成方法。
  18. 【請求項18】前記絶縁筒のケーブル部に被覆される内
    径は、少なくともケーブル外径より−5mm以内とする、
    請求項11記載の直線接続部の形成方法。
  19. 【請求項19】前記絶縁筒に内蔵されるシールド層は、
    中央部に導体接続スリーブ外径より小さな内径の断面ほ
    ぼ三角形の突起が形成され、導体接続スリーブ外径に接
    触する他のシールド内径を導体接続スリーブ外径より大
    きな内径とする、請求項11記載の直線接続部の形成方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007110831A (ja) * 2005-10-13 2007-04-26 Tokyo Electric Power Co Inc:The 電力ケーブル用接続部
CN105244838A (zh) * 2015-10-21 2016-01-13 成都迅德科技有限公司 一种电缆接头
CN105449623A (zh) * 2015-12-03 2016-03-30 成都格瑞思文化传播有限公司 一种电缆中间接头

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