JPH11329397A - 偏平薄型電池 - Google Patents

偏平薄型電池

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JPH11329397A
JPH11329397A JP10139169A JP13916998A JPH11329397A JP H11329397 A JPH11329397 A JP H11329397A JP 10139169 A JP10139169 A JP 10139169A JP 13916998 A JP13916998 A JP 13916998A JP H11329397 A JPH11329397 A JP H11329397A
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JP
Japan
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thickness
lead
heat
battery
positive electrode
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JP10139169A
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English (en)
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Toshishige Fujii
俊茂 藤井
Ikuo Kato
幾雄 加藤
Masahiro Yanai
將浩 谷内
Toshiyuki Kahata
利幸 加幡
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来技術の問題点を解消し、リードに特別な
追加部材を設けることなく、簡便に量産の可能な強度の
大きいリードおよび端子を有する高信頼性偏平薄型電池
の提供。 【解決手段】 内側に熱融着層を有する外被包材を用い
て正極、負極を含む電池部材を収納し、前記熱融着層を
熱融着して密封した偏平薄型電池において、前記正極お
よび/または負極の集電体と導電材料からなるリードと
を電気的に接続し、該リード部の厚みが外被包材内側の
熱融着層厚みの20〜195%とすることを特徴とした
偏平薄型電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、偏平薄型電池に関す
る。
【0002】
【従来技術】近年、機器のポータブル化に伴い種々の新
しい電池が望まれるようになってきた。この結果、ニッ
ケル水素電池、リチウム電池等が新しく開発された。し
かし、望まれているのは新しい電池系の実用化だけでは
なく、新しい電池形状も強く求められている。従来の電
池、特に金属ケースを使用している電池では円筒形状が
標準的な形状であった。これは気密封口が可能であり且
つ生産性に優れているからである。近年、機器に収納し
た際のスペース効率を高めるために外観形状が直方体形
状、もしくは各部が丸められた直方体形状であるような
角型電池が実用化されてきた。しかし、この方法は気密
封口が容易である反面、非常に生産性が低く、電池コス
トが高くつくという問題があった。また、ある程度以上
の偏平薄型容器にすることは技術的に非常に困難であっ
た。また、これら小型二次電池に使用される容器は負極
端子を兼ねる金属容器で形成されるため、材料コスト、
製造コストが割高になるのは避けられない。
【0003】そこで、より安価で、より薄い小型電池を
提供する手段として発電要素をポリエチレンシートやア
ルミニウムシートをラミネートし非ガス透過性を持たせ
たフィルム部材よりなる袋状外被包材に収納し、熱融着
などにより接合密閉したものが提案されている。このよ
うな電池としては実開昭60−162362号に開示さ
れているように、平板状極板群を内側から感熱性接着
層、アルミニウム箔および高分子フィルムからなるラミ
ネートフィルムで封止し、ラミネートフィルムの感熱層
にリード体となる金属蒸着膜を形成し、金属の蒸着膜の
一端を電極棒に接触させて発電要素をラミネ一トフィル
ムで封止したものや、特開昭61−206157号に示
されているように、平板状極板群をチューブ状のラミネ
ートフィルム部材に挿入した後、両端部を熱融着して密
閉したものなどがある。また、特開平9−199178
に開示されているように、機能性フィルム部材からなる
袋状外被包材に巻回式極板群を収納したもののように偏
平型電池にも大容量化への工夫が観られるようになって
きた。しかし、これら外被包材を用いた比較的容量の大
きな電池においては、積層体の正負極それぞれの集電体
から外部端子へ電気的に導出するためのリードについて
は配慮が為されておらず、例えば多くの積層体から集め
られた電流がリードを流れる際に電圧降下を起こし、容
量の劣化を招いていた。特に特開平3−179669の
ように引き出し電極の厚さを10μmとした銅箔を用い
た場合では、大電流での放電時に電圧降下を起こし易
く、また、引き出した銅端子が腐食し易い材質であり、
薄い材料のため切れ易いという問題があった。
【0004】また、発電要素をポリエチレンテレフタレ
ートシートやアルミニウムシートをラミネートし非ガス
透過性を持たせたフィルム部材よりなる袋状外被包材に
収納した電池において、特開平9−383101では
0.1mm(100μm)のリードを使用している為、
リード封止部からの漏れを防止する必要上リード表面の
ヒートシール部にマレイン酸変性ポリオレフインを設け
る工夫をしている。しかし、リードの厚みに対する配慮
がないために、リード部上への加工が必要となりコスト
の上昇とタクト効率の低下をもたらすことになってい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記従来技術
の問題点を解消し、リードに特別な追加部材を設けるこ
となく、簡便に量産の可能な強度の大きいリードおよび
端子を有する高信頼性偏平薄型電池を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば前記の課
題について種々検討し、図1のように外被包材1を用い
て正極2、負極3を含む電池部材4を収納し、熱融着に
よって密封した偏平薄型電池において、正極および/ま
たは負極の集電体5、6のタブ7、8と、導電材料から
なる正負極リード9、10とを溶接などの手段により電
気的に接続し、該リード9、10の厚みが外被包材内側
の熱融着層厚みの20〜195%とすることにより簡便
で量産の可能な強度の大きいリードおよび端子を有する
高信頼性偏平薄型電池が得られることを見出し、本発明
を完成した。
【0007】すなわちリードの厚みが外被包材内側の熱
融着層厚みの20%以下であれば電流特性の劣化が観測
され、特に300mAh以上の比較的容量の大きな電池
では顕著な影響が出た。ここでは例示していないが、巻
回式電池部材に接続されたリードにおいても同様であ
る。これはリードと集電体との電気的接続部抵抗の大き
さにも左右されるが、それと相乗効果的にリード部の薄
さが影響した。逆にリードの厚みが外被包材内側の熱融
着層厚みの195%以上となると封口部の密封信頼性が
大きく低下し、リード上への何らかの前加工が必要とな
り、コストやタクト時間の増加をもたらす。特に、19
5%以上の厚みのリードでは上下の熱溶融着層の厚みよ
りもリードの方が厚いので外被包材に使用されるアルミ
ニウムなどの金属芯材に正負極のリードが触れやすくな
り、ショートの原因となる。
【0008】好ましくは、リード部の厚みが外被包材の
内側に存在する熱融着層の厚みの130%以下であり、
この範囲においては、熱融着時に融けた熱可塑性樹脂の
粘性が小さくなって印加した圧力により流動した場合に
おいても、リードのエッジ付近にこの熱可塑性樹脂が残
りやすく、外被包材のアルミニウムとの短絡による不良
が生じにくかった。これは、熱融着の温度と圧力または
圧力を印加する部材の材料の硬度を変化することによっ
ても変化するが、通常の条件においては、約130%以
下において短路不良が生じる割合が小さくなった。ま
た、リードのエッジ付近の空隙に対する付近の熱可塑性
樹脂の量が大きくなることから容易に熱可塑性樹脂が流
動して充填されやすくなり、気密性も向上し歩留まりが
向上した。さらに好ましくは、リード部の厚みが外被包
材の内側の熱融着層の厚みの95%以下であり、さらに
気密性が向上し、歩留まりが向上した。これは、ほぼリ
ード部の厚み以上の熱融着層を設けることにより、上記
の130%以下の場合に加えて、熱融着層の変形のしや
すさが影響していると考えられる。
【0009】上記厚み割合95%以下で、通常用いられ
る金属発熱抵抗体に密着させたガラステープを用いた場
合には、エッジ部分の外被包材のアルミニウムの傾斜角
度が緩やかになることが確認され、エッジの段差による
均一性がより広範囲に影響していた。このため熱融着時
の初期から速やかにリードのエッジ付近の空隙(図19
の22)に、その付近のより広範囲な領域の熱可塑性樹
脂が流動して充填されやすくなったと考えられる。
【0010】この電池の外被包材としては、その層構成
中に防湿のための金属箔14とその保護層15を含み、
且つ内面にヒートシールのための樹脂層(熱融着層)1
3を有する多層フィルムが用いられるのが通常である。
特に反応要素として高出力、高密度、長期安定性、保存
安定性の良い系として知られる非水電解液を使用した系
を用いる場合、外被包材内面のヒートシール性樹脂とし
ては化学的に安定で不活性なポリオレフィン系樹脂もし
くはアイオノマー樹脂等が用いられる。本発明において
用いられる外被包材内側の熱融着層の厚みとは図2に示
した熱融着前の13の厚みを示している。また、この時
前記リードの厚みが90μm以下であることにより、そ
の封口部の信頼性がより向上し、封口部からの水分進入
による不良のほとんど見られない偏平薄型電池が得られ
ることを見出した。
【0011】また、本発明においては外被包材1を用い
て正極2、負極3を含む電池部材4を収納し、接着によ
って密封した偏平薄型電池において、正極および/また
は負極の集電体5、6のタブ7、8と、導電材料からな
るリード9、10を電気的に接続することにより、簡便
で量産の可能な強度の大きいリードおよび端子を有する
高信頼性偏平薄型電池をつくるが、リードの厚さは20
〜100μmであることが好ましい。
【0012】前記リードの厚みが20μm以下であれば
電流特性的に低下が観測され、特に300mAh以上の
比較的容量の大きな電池では顕著な影響が出ることが判
った。これはリードと集電体との電気的接続部抵抗の大
きさにも左右されるが、それと相乗効果的にリード部の
薄さが影響していると考えられる。逆にリード部の厚み
が100μm以上となると封口部の密封信頼性が大きく
低下し、リード上への何らかの前加工が必要となり、コ
ストやタクト時間の増加をもたらす。
【0013】さらに、本発明者らは端子部の構造に関し
て鋭意検討した結果、該外被包材に集電用の開口部を設
け、そこに該リードを熱融着し、該リードが外部端子も
兼ねた偏平薄型電池において、該リード部の厚みが外被
包材内側の熱融着層厚みの20〜98%とすることによ
り、簡便で量産の可能な強度の大きいリードおよび端子
を有する高信頼性偏平薄型電池が得られることを見出し
た。すなわちリードの厚みが外被包材内側の熱融着層厚
みの20%以下であれば電流特性的に低下が観測され、
特に300mAh以上の比較的容量の大きな電池では顕
著な影響が出た。これはリードと集電体との電気的接続
部抵抗の大きさにも左右されるが、それと相乗効果的に
リード部の薄さが影響した。逆にリード部の厚みが外被
包材内側の熱融着層厚みの98%以上となると封口部の
密封信頼性が大きく低下し、リード上への何らかの前加
工が必要となり、コストやタクト時間の増加をもたら
す。
【0014】本発明においては、前記開口部が電極面上
にかからないようにすることにより、電子機器内で集電
時においてかけられる端子部への圧力が電極面の一部に
のみに集中することが避けられ、電極反応の電極面内ば
らつきを大幅に改善し、信頼性を向上することができ
た。
【0015】本発明の偏平薄型電池において、正極側に
電気的に接続する端子の材質をアルミニウム95%以
上、99.5%以下のアルミニウム合金とすると、高電
位での電極反応にも安定したリードを得ることができ、
且つ外部正極端子として使用される部分にも十分な強度
を持たせることができる。ここでアルミニウムの純度が
95%以下であると電気化学的に不安定な材料となり、
リード材料の溶解、副反応などの原因となり、99.5
%以上であればアルミニウムというやわらかな材料の特
性上、外部端子として用いることが困難となり十分な信
頼性が得られない。
【0016】また、リード部の厚みが外被包材内側の熱
融着層厚みの20〜195%(もしくは厚さが20μm
〜90μm)の場合、負極側に電気的に接続するリード
部の材質をステンレスとすることにより、本来比較的導
電率の低いステンレス製リード部材の抵抗を下げ、且つ
外部正極端子として使用される部分にも十分な強度を持
たせることができた。さらに、本発明の偏平薄型電池に
おいては、少なくとも熱融着もしくは接着によって密封
される部分のリード端部の厚みを元の厚みよりも薄い厚
みであることにより、融着(接着)部の段差が小さくな
りリード部の密封不良による水分の進入という問題がよ
り解決できた。厚みの調整はロールプレスで行い、リー
ドとして用いる前にロールトゥロール方式で加工するの
が望ましい。本発明者らは鋭意検討の結果、薄い厚みに
したリード部端部の厚みが元の厚みの60%以下である
ことにより、より上記の問題に対する効果を見出した。
【0017】
【実施例】以下、リチウム二次電池の場合を実施例とし
て本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに
限定されるものではない。なお、非水溶媒および電解質
塩は十分に精製を行い、水分20ppm以下としたもの
で、さらに脱酸素および脱窒素を行った電池グレードの
ものを使用し、すべての操作は不活性ガス雰囲気下で行
った。
【0018】実施例1 〈正極〉ポリ弗化ビニリデン3重量部をN−メチルピロ
リドン38重量部に溶解して、活物質としてLiCoO
250重量部と導電剤として黒鉛9重量部を加えてホモ
ジナイザーにて不活性雰囲気下で混合分散し、正極用塗
料を調整した。これを大気中にてワイヤーバーを用いて
20mアルミニウム箔両面に塗布し、125℃で30分
間乾操させた後圧縮形成して幅50mm、長さ100m
mの正極を得た。成形後の合剤厚さは両面ともに膜厚7
0μmと同一とした。 〈負極〉ポリ弗化ビニリデン2重量部をN−メチルピロ
リドン58重量部に溶解してコークスの2500℃焼成
品40重量部を加えて、ロールミル法にて不活性雰囲気
下で混合分散し、負極用塗料を調整した。これを大気中
にて20μm銅箔上に塗布、100℃15分間乾燥させ
た後圧縮形成して幅50mm、長さ100mmの電極を
得た。成形後の合剤厚さは両面ともに膜厚50μmと同
一とした。
【0019】正極2、負極3および厚さ25μmの微多
孔性ポリプロピレンフィルムより成るセパレータ11を
負極、セパレータ、正極、セパレータの順に負極4枚、
正極3枚を積層した。次に正負極の集電体タブ7、8に
幅4mm、長さ30mmのリード(厚さは熱融着層に対
して10%〜250%まで条件を振った)を重ね、超音
波溶接を行い、図1、3に示したような積層電極体4を
作製した。ここで正極のリード材料はアルミニウム99
%のアルミニウム合金製とし、負極のリード材料をSU
S316製とした。
【0020】このようにして作製した電池部材4を、図
3に示すような内側に50〜100μmの熱融着性樹脂
(アイオノマー樹脂)を貼り合わせた70×120mm
のサイズの外被包材を8mmの幅で3辺熱融着して熱融
着部12を形成して袋状にした電池容器の内部に挿入し
た。未封口の1辺から該袋状容器の中にエチレンカーボ
ネート/ジメチルカーボネート(1/1体積比)に溶解
した10mol/LiPF6溶液の電解液を減圧注液
し、該リードを間に挟み込んだまま8mmの幅で残る1
辺を熱融着することにより本発明の540mAh(1/
3C放電時)の偏平薄型電池を得た。
【0021】図4に、本発明の540mAhの電池にお
いて外被包材内側の熱融着層厚みに対するリードの厚み
の割合と、電流レート1/3C放電時に対する2C放電
時での容量保持率との関係を示す。ここでの容量保持率
は様々な熱融着層厚みに対する割合における値の平均値
で表している。熱融着層厚みに対するリード部厚みの割
合が20%以下になると急激に容量保持率が低下した。
また、図5に、本発明の540mAhの電池において外
被包材内側の熱融着層厚みに対するリードの厚みの割合
と、不良率との関係を示す。ここでの不良率は様々な熱
融着層厚みに対する割合における値の平均値で表してお
り、ショートを起こしたもの、密封性の不備によって徐
々に性能の劣化したもの(100サイクルで90%以下
の容量保持率のもの)を不良とした。熱融着層厚みに対
するリードの厚みの割合が195%以上になると急激に
不良率が上昇した。図6に熱融着層の厚みを50、7
0、100μmとし、それぞれの熱融着層に対して厚み
の割合の違うリードを用いて試作した偏平薄型電池の不
良率を示す。不良率はそれぞれの熱融着層での結果の平
均値を取っている。このデータから熱融着層だけでな
く、リードの厚みでも不良率が変化することが判明し、
90μm以下のリードを用いることにより不良率をより
下げることに成功した。
【0022】実施例2 実施例1と同様に作製した電池において、リード部の厚
みを10μm〜150μmの範囲で振り、外被包材をエ
ポキシ樹脂により接着して偏平薄型電池を得た。図7に
本発明の540mAhの電池においてリードの厚みと、
電流レート1/3C放電時に対する2C放電時での容量
保持率との関係を示す。リード部厚みが20μm以下に
なると急激に容量保持率が低下した。図8に、本発明の
540mAhの電池においてリードの厚みと、不良率と
の関係を示す。ここでの不良率は様々な熱融着層厚みに
対する値の平均値で表しており、ショートを起こしたも
の、密封性の不備によって徐々に性能の劣化したもの
(100サイクルで90%以下の容量保持率のもの)を
不良とした。リード部厚みが100μmを超えると急激
に不良率が上昇した。
【0023】実施例3 図9のような形状を持ち熱融着層に対する厚みが10〜
150%であるリード16を正負極集電体タブ7、8に
超音波溶接し、図10のように電極面17上にかからな
いように設けられた集電用開口部18を有する袋状外被
包材1に挿入し、開口部周辺を熱融着した以外は実施例
1と同様である。前記3のようにして試作した本発明の
540mAhの偏平薄型電池を電子機器内部に装着され
たと同様にリード兼端子部に上部から圧力をかけて集電
し充放電を行った。外被包材の熱融着層厚みに対するリ
ードの厚みの割合と、電流レート1/3C放電時に対す
る2C放電時での容量保持率との関係を図11に示す。
ここでの容量保持率は様々な熱融着層厚みに対する割合
における値の平均値で表している。熱融層厚みに対する
リード部厚みの割合が20%以下になると急激に容量保
持率が低下した。また、図12に、本発明の540mA
hの電池において外被包材内側の熱融着層厚みに対する
リードの厚みの割合と、不良率との関係を示す。ここで
の不良率は様々な熱融着層厚みに対する割合における値
の平均値で表しており、ショートを起こしたもの、密封
性の不備によって徐々に性能の劣化したもの(100サ
イクルで90%以下の容量保持率のもの)を不良とし
た。熱融着層厚みに対するリード部厚みの割合が98%
以上になると急激に不良率が上昇した。
【0024】実施例4 図13のリード部上視図のように厚み90μmのリード
の両端20をリードの元の厚みと比較して10%から1
00%になるまでロールプレスにより押し潰したリード
21を100μmの厚みの熱融着層で図14のように挟
み込み密封した以外は実施例1と同様にして行った。図
15のようにプレス後の厚みが50%以下でより不良率
の低下が観測され、信頼性の高い電池が薄られた。異常
のあった電池のリード融着部を分解し、電子顕微鏡で不
良の原因を観察したところ、動作不良を起こしたほとん
どのリード部の断面図は図19のようになっており、リ
ード部9、10端面で完全に密封されていない箇所22
が発見された。
【0025】実施例5 厚み90μmの正極リードの材質をアルミニウム90%
〜99.8%の範囲で含有するアルミニウム合金とし
て、厚み100μmの熱融着層で挟み込み密封した以外
は実鹿例3と同様にして行った。このように試作した偏
平薄型電池において電子機器内部に装着されたと同様に
リード兼端子部に上部から圧力をかけて集電し、充放電
を行ったところ、図16のように50サイクル後にリー
ドの副反応と見られる異常がアルミニウム含有率95%
以下のリードを用いたものに多く見られた。また、電子
機器への着脱を50回行ったところ、端子部が変形もし
く破損したものが、図17のようにリードの材質がアル
ミニウム含有率99.5%以上のものに多く見られた。
【0026】比較例1 負極リードに90μmの厚みで銅を使用した以外は実施
例3と同様である。比較例3のように試作した10個の
偏平薄型電池において電子機器内部に装着されたと同様
にリード兼端子部に上部から圧力をかけて集電し、充放
電を行ったところ、充放電挙動に異常は見られなかっ
た。しかし、電子機器への着脱を50回行ったところ、
端子部が変形もしくは破損したものが2つ存在した。ま
た、1ヶ月後端子の調査を行ったところ、指で直接触れ
た部分は腐食のため変色していた。
【0027】比較例2 図9のような形状を持ち熱融着層に対する厚みが90%
であるリード部を正負極集電体タブ7、8に超音波溶接
し、図18のように電極面上にかかるように設けられた
集電用開口部を有する袋状外被包材に挿入し、開口部周
辺を熱融着した以外は実施例3と同様である。比較例2
のように試作した10個の偏平薄型電池において電子機
器内部に装着されたと同様にリード兼端子部に上部から
圧力をかけて集電し、充放電を行ったところ、充放電挙
動に異常が見られるものが6つ存在した。
【0028】以下、本発明の実施態様を示す。 1.内側に熱融着層を有する外被包材を用いて正極、負
極を含む電池部材を収納し、前記熱融着層を熱融着して
密封した偏平薄型電池において、前記正極および/また
は負極の集電体と導電材料からなるリードとを電気的に
接続し、該リード部の厚みが外被包材内側の熱融層厚み
の20〜195%とすることを特徴とした偏平薄型電
池。 2.リード部の厚みが90μm以下である前記1記載の
偏平薄型電池。 3.外被包材を用いて正極、負極を含む電池部材を収納
し、前記正極および/または負極の集電体と導電材料か
らなるリードとを電気的に接続し、かつ前記外被材に集
電用の開口部を設け、そこに前記リードを熱融着もしく
は接着した偏平薄型電池において、前記リード部の厚み
が外被包材内側の熱融着層厚みの20〜98%とするこ
とを特徴とした偏平薄型電池。 4.前記集電用開口部が正極および負極のいずれの電極
面上にかからない位置に設けられている前記3の偏平薄
型電池。 5.外被包材を用いて正極、負極を含む電池部材を収納
し、該外被包材を接着剤によって接着して密封した偏平
薄型電池において、前記正極および/または負極の集電
体と導電材料からなるリードとを電気的に接続し、該リ
ード部の厚みが20〜100μmであることを特徴とし
た偏平薄型電池。 6.正極側に電気的に接続する電極端子の材質がアルミ
ニウム95%以上、99.5%以下のアルミニウム合金
である前記1〜5のいずれかに記載の偏平薄型電池。 7.負極側に電気的に接続する電極端子の材質がステン
レスであることを特徴とした前記1〜6のいずれかに記
載の偏平薄型電池。 8.熱融着もしくは接着によって密封される部分のリー
ド端部の厚みが、もとの厚みよりも薄い厚みである前記
1〜7いずれかに記載の偏平薄型電池。 9.熱融着もしくは接着によって密封される部分のリー
ド端部の厚みが、もとの厚みの50%以下である前記1
〜8いずれかに記載の偏平薄型電池。
【0029】
【効果】1.簡便で量産の可能な強度の大きいリードお
よび端子を有する高信頼性偏平薄型電池が得られた。 2.その封口部の信頼性がより向上し、封口部からの水
分進入による不良のほとんど見られない偏平薄型電池が
得られることを見出した。 3.簡便で量産の可能な強度の大きいリードおよび端子
を有する高信頼性偏平薄型電池が得られた。
【0030】4.電子機器内で集電時においてかけられ
る端子部への圧力が電極面の一部にのみに集中すること
から避けられ、電極反応の電極面内ばらつきを大幅に改
善し、信頼性を向上することができた。 5.簡便で量産の可能な強度の大きいリードおよび端子
を有する高信頼性偏平薄型電池が得られた。 6.高電位での電極反応にも安定したリードを得ること
ができ、且つ外部正極端子として使用される部分にも十
分な強度を持たせることができた。 7.本来比較的導電率の低いSUSの抵抗を下げ、且つ
外部正極端子として使用される部分にも十分な強度を持
たせることができた。 8.融着(接着)部の段差が小さくなりリード部の密封
不良による水分の進入という間題がより解決できた。 9.リード部の密封不良による水分の進入という問題が
より解決できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】外被包材を用いて正極、負極を含む電池部材を
収納し、熱融着によって密封した偏平薄型電池を示す図
である。
【図2】図1における外被包材で挾持された外被包材お
よびリード部の断面図である。
【図3】3辺熱融着して熱融着部を形成して袋状にした
外被包材中に挿入した電池部材を示す図である。
【図4】540mAhの電池において外被包材内側の熱
融着層厚みに対するリードの厚みの割合と、電流レート
1/3C放電時に対する2C放電時での容量保持率との
関係を示す図である。
【図5】540mAhの電池において外被包材内側の熱
融着層厚みに対するリードの厚みの割合と、不良率との
関係を示す図である。
【図6】熱融着層の厚みを50、70、100μmと
し、それぞれの熱融着層に対して厚みの割合の違うリー
ドを用いて試作した偏平薄型電池の不良率を示す。
【図7】540mAhの電池においてリードの厚みと、
電流レート1/3C放電時に対する2C放電時での容量
保持率との関係を示す図である。
【図8】540mAhの電池において、リードの厚みと
不良率との関係を示す図である。
【図9】リードを示す図である。
【図10】電極面上にかからないように設けられた集電
用開口部を有する袋状外被包材に電池部材を挿入し、開
口部周辺を熱融着したものを示す図である。
【図11】540mAhの電池において、外被包材の熱
融着層厚みに対するリードの厚みの割合と、電流レート
1/3C放電時に対する2C放電時での容量保持率との
関係を示す図である。
【図12】540mAhの電池において、外被包材内側
の熱融着層厚みに対するリードの厚みの割合と、不良率
との関係を示す図である。。
【図13】リード部の平面図である。。
【図14】ロールプレスにより押し潰したリードを熱融
着層を有する外被包材で挟み込み密封した図である。
【図15】リードの元の厚みに対するプレスした端部の
厚みの割合と不良率の関係を示す図である。
【図16】リードのアルミニウム含有率と不良率の関係
を示す図である。
【図17】リードのアルミニウム含有率と不良率の関係
を示す図である。
【図18】電極面上にかかるように設けられた集電用開
口部を有する袋状外被包材に電池部材を挿入した比較例
2のものを示す図である。
【図19】リードが、その端面が完全に密封されていな
い状態で熱融着層を有する外被包材で挾み込み密封され
たことを示す図である。
【符号の説明】
1 外被包材 2 正極 3 負極 4 電池部材 5 正極および/または負極の集電体 6 正極および/または負極の集電体 7 正極および/または負極の集電体のタブ 8 正極および/または負極の集電体のタブ 9 リード 10 リード 11 セパレータ 12 熱融着部 13 ヒートシールのための樹脂層(熱融着層) 14 金属箔 15 金属箔の保護層 16 リード 17 電極面 18 集電用開口部 20 リードの両端 21 ロールプレスにより押し潰したリード 22 リード端面で完全に密封されていない箇所
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加幡 利幸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内側に熱融着層を有する外被包材を用い
    て正極、負極を含む電池部材を収納し、前記熱融着層を
    熱融着して密封した偏平薄型電池において、前記正極お
    よび/または負極の集電体と導電材料からなるリードと
    を電気的に接続し、該リード部の厚みが外被包材内側の
    熱融着層厚みの20〜195%とすることを特徴とした
    偏平薄型電池。
  2. 【請求項2】 外被包材を用いて正極、負極を含む電池
    部材を収納し、前記正極および/または負極の集電体と
    導電材料からなるリードとを電気的に接続し、かつ前記
    外被包材に集電用開口部を設け、そこに外部端子も兼ね
    たリードを熱融着した偏平薄型電池において、前記リー
    ド部の厚みが外被包材内側の熱融着層厚みの20〜98
    %とすることを特徴とした偏平薄型電池。
  3. 【請求項3】 前記集電用の開口部が正極および負極の
    いずれの電極面上にもかからない位置に設けられている
    請求項2記載の偏平薄型電池。
  4. 【請求項4】 外被包材を用いて正極、負極を含む電池
    部材を収納し、該外被包材を接着剤によって接着して密
    封した偏平薄型電池において、正極および/または負極
    の集電体と導電材料からなるリードとを電気的に接続
    し、該リード部の厚みが20〜100μmであることを
    特徴とした偏平薄型電池。
  5. 【請求項5】 正極側に電気的に接続する電極端子の材
    質がアルミニウム95%以上、99.5%以下のアルミ
    ニウム合金であることを特徴とした請求項1〜4のいず
    れかに記載の偏平薄型電池。
  6. 【請求項6】 負極側に電気的に接続する電極端子の材
    質がステンレスであることを特徴とした請求項1〜5の
    いずれかに記載の偏平薄型電池。
  7. 【請求項7】 熱融着もしくは接着によって密封される
    部分のリード端部の厚みが、もとの厚みよりも薄い厚み
    である請求項1〜6のいずれかに記載の偏平薄型電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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