JPH11328138A - 分散型コンピュータシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サーバに登録するプログラムをプラットフォ
ーム非依存の抽象コードにすることによって、機種の異
なるクライアント間でプログラムの共用を行う分散コン
ピュータシステムにおいて、クライアントでのプログラ
ム実行を高速化可能とすること。 【解決手段】 サーバ１１０上に格納した抽象コードの
プログラムを予め各クライアント１２０，１２１で処理
し易い形式に変換して保持し、クライアント１２０，１
２１は、変換された処理し易い形式のプログラムをダウ
ンロードして実行するように構成した分散形コンピュー
タシステム。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は複数のコンピュータ
の間でプログラムを共用する分散型コンピュータシステ
ムに関し、特に抽象コードのアプレットをクライアント
での処理が容易なコードに変換してダウンロードするこ
とにより、クライアントでのプログラム実行を高速化し
た分散型コンピュータシステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】ＨＴＴＰ（Ｈyper Ｔext Ｔransfer Ｐr
otocol）及びＨＴＭＬ（Ｈyper ＴextＭarkup Ｌanguag
e)の普及に伴い、インターネットやイントラネットを用
いた大域的な資源の共有が進んでいる。ＨＴＭＬ形式で
記述されたデータは、プラットフォームに依存しないた
め、これに対応したＷＷＷ（Ｗorld Ｗide Ｗeb）ブラ
ウザを搭載することにより、不特定のクライアントから
これを参照することが可能である。更に、近年では、特
開平８−２６３４７７号公報に開示されているような、
アプレットと呼ばれる小型のプログラムのダウンロード
も行われるようになっている。通常、アプレットはＳun
Ｍycrosystemsの提唱するＪava言語を用いて記述さ
れ、バイトコード（Ｔhe Ｊava Ｖirtual Ｍachine Ｓp
ecification，Ｒelease1.1，Ｓun Ｍycrosystems Ｃomp
uter Ｃorporation）と呼ばれる抽象コードの形式で蓄
積される。バイトコードを実行可能な仮想計算機を備え
たクライアント、もしくは、Ｊava専用計算機で等しく
これをダウンロードして実行できる。なお、Ｊavaは、
米国およびその他の国における米国Ｓun Ｍycrosystem
s,Ｉncの商標である。

【０００３】Ｊavaのバイトコードはコンパクトに設計
されており、これを用いたアプレットのサイズも小さ
い。そのため、ダウンロード時の通信量も小さく抑えら
れる。また、安全性も考慮され、Ｊavaの実行環境で
は、コードベリファイにより、不当なプログラムの実行
をチェックアウトすることもできる。反面、Ｊavaのバ
イトコード等の抽象コードを仮想計算機上で実行する場
合、コードをソフトウェアによって解釈する過程が必要
であり、同様の処理をネイティブコードで実行するのに
比べ、数十倍の処理時間を要してしまう。また、クライ
アント機がベクトル演算等の高度な機能を保持していて
も、抽象コードを逐次解析している限り、それを利用す
ることもできない。この問題を解決する手段の一つとし
て、ＪＩＴ（Ｊust Ｉn Ｔime）コンパイラが提案され
ている。ＪＩＴコンパイラを具備した仮想計算機は、ま
ず、抽象コードをネイティブコードに変換し、そのネイ
ティブコードを直に実行する。これにより、ネイティブ
コードのプログラムとほぼ同等な速度で処理を実行する
ことが可能になる。

【０００４】しかしながら、ＪＩＴコンパイラにも問題
が存在する。アプレットを実行する前に抽象コードから
ネイティブコードへの変換が行われ、その処理に幾分の
処理時間が費やされる。同じコードを繰り返し実行する
場合は効率が良いが、一回しか実行されないコードが多
い場合は、効果が得られない。コンパイルを高速化すれ
ば良いが、一般にコンパイル時間と最適化効率は背反す
る関係にあり、これを両立することは難しい。特にＪav
a仮想計算機は、いわゆるスタック計算機であり、その
コードを一般的な逐次型計算機のコードに変換する処理
は、簡単には高速化できない。更に、同じアプレットを
複数のクライアントで実行した場合、それぞれのクライ
アントでコンパイルが実行されることになり、システム
全体を考えた場合は冗長である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述の問題は、クライ
アントにダウンロードするプログラムがネイティブコー
ドもしくはネイティブコードへの変換が容易なコードで
あれば、本質的に発生しないものである。本発明の目的
は、従来の技術における上述のような問題を解消し、ク
ライアントでのプログラム実行を高速化可能とした分散
型コンピュータシステムを提供することにある。本発明
はＪavaへの適用に限定されるものではない。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明においては、以下のように構成したことを特
徴とする。なお、本明細書では、あるクライアントで効
率良く処理できるコード（すなわち、ネイティブコード
への変換が高速に行えるコード、または、高速にエミュ
レートできるコード）を当該クライアントの準ネイティ
ブコードと呼ぶことにする。このとき、本発明の目的
は、次の構成により達成される。クライアント１２０，
１２１に準ネイティブコードの実行系１２３，１２４を
装備し、アプレット等のプログラムを格納するサーバ１
１０には、抽象コードのプログラムを準ネイティブコー
ドへ変換する翻訳系１１３を装備する。そして、サーバ
１１０で抽象コードのプログラム１１１を準ネイティブ
コード１１２に変換した後、準ネイティブコード１１２
のプログラムをクライアント１２０，１２１にダウンロ
ードする。クライアント１２０，１２１は、ダウンロー
ドされたプログラムを、準ネイティブコードの実行系１
２３，１２４で処理する。つまり、高速な準ネイティブ
コードを選べば、クライアント１２０，１２１での処理
速度は、それに応じて高速化されることになる。

【０００７】なお、ここで言うサーバは論理的なもので
あり、複数のコンピュータで構成される場合も含む。プ
ログラムを格納するコンピュータと翻訳系を装備するコ
ンピュータが異なることもある。また、クライアントと
サーバが同一のコンピュータ上に同居する場合もある。
ここで、準ネイティブコードをコンパクトに選定すれ
ば、ネットワークの通信量及び通信時間も削減すること
ができる。更に、安全な準ネイティブコードを選び、そ
の実行系にベリファイの機能を具備すれば、システムの
保全性も確保できる。上述の構成を採用した場合、ダウ
ンロードの度にコードの変換を行うと、サーバの応答性
能が大幅に劣化する。これを回避する手段の一つは、サ
ーバ内で、上述の準ネイティブコード形式のプログラム
をキャッシュ記憶に記憶する方法である。ダウンロード
要求があったとき、キャッシュ記憶中に該当する準ネイ
ティブコードのプログラムが存在すればこれをダウンロ
ードし、該当するプログラムが無ければコードの翻訳系
を実行して、その出力をダウンロード及び記憶する。ダ
ウンロード要求したクライアントの準ネイティブコード
が抽象コードと同一のものであった場合は、キャッシュ
記憶を参照せず、抽象コード形式のプログラムをダウン
ロードすれば良い。

【０００８】この手段を用いても、キャッシュ記憶がヒ
ットしない場合は、サーバの応答性能の劣化が生じる。
キャッシュ記憶の容量が制限されている場合は、これは
顕著である。また、サーバに該当する翻訳系が搭載され
ていない場合は、クライアントでプログラムを実行でき
ない。これを救済するには、更に、次の手段を講じれば
良い。すなわち、クライアントには、準ネイティブコー
ドの実行系だけではなく、抽象コードの実行系も装備す
る。クライアントは、サーバにダウンロード要求を行う
とき、クライアントが保持する準ネイティブコード実行
系の種別も通知する。ダウンロード要求を受けたサーバ
では、キャッシュ記憶がヒットする場合は準ネイティブ
コードをダウンロードし、キャッシュ記憶がヒットしな
い場合は抽象コードをダウンロードする。その後、サー
バは、抽象コードから準ネイティブコードへの変換及び
キャッシュ記憶への蓄積を、非同期に実行する。コード
の変換処理を、実行優先度の低いバックグラウンド処理
として実行すれば、サーバの過負荷を生じることもな
い。

【０００９】利用頻度の高いプログラムを優先してキャ
ッシュ記憶に記憶すれば、キャッシュ記憶のヒット率を
上げることもできる。サーバには、ダウンロード要求の
履歴を記録する機構と、その履歴をモニタする機構（以
下、「モニタ」と呼ぶ）を設ける。モニタは、タイマや
ダウンロード要求等のイベントを契機に履歴情報を参照
し、最近における利用頻度の高いプログラム及びクライ
アントを選び出す。次に、モニタは、キャッシュ記憶を
参照し、準ネイティブコード形式の当該プログラムが存
在しなければコード翻訳系を実行し、生成した準ネイテ
ィブコードのプログラムをキャッシュ記憶に登録する。
また、キャッシュ記憶中に不要なプログラムがあれば、
それを削除する。本発明に係る分散型コンピュータシス
テムでは、システムの運用性を維持するために、以下の
機能も装備する。サーバは、それに搭載する翻訳系の追
加，削除機能を装備する。更に、翻訳系を追加する手段
として、クライアントからアップロードする機能も保持
する。これにより、分散型コンピュータシステムに適宜
新しいクライアントを追加することが可能になる。

【００１０】また、クライアントの記憶装置には、抽象
コードからそのクライアントの準ネイティブコードへの
翻訳系を格納する。クライアントからのダウンロード要
求を受けたサーバは、サーバ中に該当する翻訳系が存在
しないとき、クライアントに対して抽象コードのアップ
ロード要求を通知する。アップロード要求を受けたクラ
イアントは、記憶装置に格納している翻訳系をアップロ
ードする。この手順により、クライアント追加時の翻訳
系追加は自動的に行われる。抽象コードから準ネイティ
ブコードへの翻訳系は、抽象コード形式のプログラムと
して実現する。サーバには抽象コードの実行系も装備
し、抽象コードで実現された翻訳系は、この実行系上で
実行する。つまり、翻訳系はサーバのプラットフォーム
に依存せず使用可能である。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図１は、本発明の一実施の
形態に係る分散型コンピュータシステムの概念を示す図
である。本実施の形態に係る分散型コンピュータシステ
ムは、抽象コードのアプレット１１１を格納したサーバ
１１０と、それをダウンロードして実行する複数のクラ
イアント１２０−１２１から構成される。サーバ１１０
は、システムに複数存在していても構わない。サーバ１
１０には、各クライアント１２０−１２１に対応したコ
ードの翻訳系１１３を装備する。抽象コードのアプレッ
ト１１１は、後述するように、アプレット参照履歴に応
じて、予めコード翻訳系１１３により、各クライアント
１２０−１２１に対応する準ネイティブコードのアプレ
ット１１２に変換され、キャッシュに保持される。

【００１２】クライアント１２０−１２１は、この準ネ
イティブコードのアプレット１１２をダウンロードす
る。ダウンロードしたアプレットは、各クライアント１
２０−１２１における準ネイティブコードの実行系１２
３−１２４上にロード（１２５−１２７）して実行す
る。ここで、準ネイティブコードとは、特定のクライア
ントのプラットフォームで効率良く動作するように定義
された擬似命令コードである。例えば、特定のプロセッ
サが提供する命令に相当する命令コードを抽象コードに
追加することによっても得られる。具体的には、Ｓun
ＭicrosystemsのＪavaバイトコードにＩntel社のＭＭＸ
命令相当を追加拡張することなどである。

【００１３】図２に、サーバ１１０の詳細な構造を示
す。サーバ１１０には、コードの翻訳系１１３を、抽象
コードで実現されたコード変換プログラム２３０−２３
２として装備する。コード変換プログラム２３０−２３
２は、抽象コードを処理可能な仮想計算機２２２上で動
作する。サーバ１１０に登録された抽象コードのアプレ
ット１１１は、コード変換マネージャ２２１によって選
択され、更に、各クライアント種対応に、コード変換プ
ログラム２３０−２３２によって、準ネイティブコード
のアプレット１１２に変換され、キャッシュに保持され
る。コード変換マネージャ２２１は、生成した準ネイテ
ィブコードのアプレット１１２のファイル名を、アプレ
ット管理データベース（ＤＢ）２４０に登録する。

【００１４】クライアントからダウンロード要求を受け
たダウンロードサーバ２２０は、アプレット管理データ
ベース２４０を参照し、そのクライアントに適した準ネ
イティブコードのアプレット１１２を、キャッシュから
検索する。検索がヒットした場合は、準ネイティブコー
ドのアプレット１１２をダウンロードし、ヒットしなか
った場合は、抽象コードのアプレット１１１をダウンロ
ードする。その際、ダウンロードサーバ２２０は、要求
されたアプレットの名称とクライアントの種別を、ダウ
ンロードの履歴としてアプレット管理データベース２４
０に記録する。コード変換マネージャ２２１は、アプレ
ット管理データベース２４０を監視し、参照頻度の高い
アプレット及び利用の多いクライアントの種別を集計す
る。

【００１５】コード変換マネージャ２２１は、その集計
結果を元に、予め用意する準ネイティブコードのアプレ
ット１１２を変更し、アプレット管理データベース２４
０を更新する。ここで、コード変換マネージャ２２１及
びコード変換プログラム２３０−２３２は、基本的に実
行優先度の低いバックグラウンドプロセスとして実行
し、ダウンロードサーバ２２０他の動作を阻害しない。
また、ダウンロードサーバ２２０とコード変換マネージ
ャ２２１は、アプレット管理データベース２４０を経由
して緩やかに接続されるため、ダウンロードサーバ２２
０とコード変換マネージャ２２１は、異なるプロセッサ
上で実行させることもできる。

【００１６】図３に、クライアント１２０−１２１の詳
細な構造を示す。クライアント１２０−１２１は、準ネ
イティブコードの仮想計算機３２０と、抽象コードの仮
想計算機３３０を装備する。サーバ１１０からアプレッ
トをダウンロードしたブラウザ３１０は、アプレットの
種別を判断し、アプレットが準ネイティブコードであれ
ば、準ネイティブコード仮想計算機３２０にロード（３
２１）し、抽象コードであれば、抽象コード仮想計算機
３３０にロード（３３１）して、これらを実行する。な
お、図３中のブラウザ３１０と準ネイティブコード仮想
計算機３２０とが、図１中の準ネイティブコード実行系
に対応している。

【００１７】コード変換プログラム２３０−２３２は、
サーバ１１０内で、追加や削除可能なファイルとして、
記憶装置４００に記憶する。また、クライアント１２０
−１２１を新たに設置したとき、または、クライアント
１２０−１２１に準ネイティブコードの処理系をインス
トールしたとき、そのクライアントの記憶装置４１０−
４１１に、コード変換プログラムを格納しておく（図４
参照）。クライアント１２０−１２１からのダウンロー
ド要求があったときに、サーバ１１０は、記憶装置４０
０内から、そのクライアントに適したコード変換プログ
ラム検索する。該当するコード変換プログラムが存在し
なかった場合、サーバ１１０は、クライアント１２０−
１２１からコード変換プログラムをアップロードする。

【００１８】図５に、アプレット管理データベース２４
０の構成を示す。コード変換プログラムリストは、記憶
装置４００に貯えられているコード変換プログラムの一
覧である。コード変換マネージャ２２１は、コード変換
プログラムリスト５００を参照し、記憶装置４００内よ
り該当するコード変換プログラムを検索する。アプレッ
ト登録リスト５０１は、サーバ内に貯えられた抽象コー
ドのアプレット１１１及び準ネイティブコード１１２の
一覧である。準ネイティブコードのアプレット１１２の
生成及び削除に伴い、コード変換マネージャ２２１によ
って更新される。また、アプレットのダウンロード時に
は、ダウンロードサーバ２２０によって、準ネイティブ
コードのアプレット１１２や抽象コードのアプレット１
１１の有無が参照される。

【００１９】アプレット参照履歴情報５０２は、ダウン
ロード要求を受けたときにダウンロードサーバ２２０に
よって更新される。コード変換マネージャ２２１は、ア
プレット参照履歴情報５０２より、利用頻度の高いアプ
レット及びクライアント種別を算出し、準ネイティブコ
ードのアプレット１１２を生成する。図６は、図５に示
したアプレット登録リスト５０１の具体的な構造を示す
図である。抽象コードのアプレット１１１は、アプレッ
トの名称をキーにして、第一層のレコード６０１を検索
して見つけられる。準ネイティブコードのアプレット１
１２は、アプレット名で第一層のレコードを検索した
後、そのレコードに関連付けられた第二層のレコード６
０２より、クライアント種別をキーにして見つけられ
る。

【００２０】以下、図７（サーバの動作）及び図８（ク
ライアントの動作）を用いて、サーバ１１０及びクライ
アント１２０−１２１の相互の動作を説明する。最初、
サーバ１１０は、任意のクライアント１２０−１２１か
らのダウンロード要求の待機状態にある。アプレットの
必要性を検出したクライアント１２０−１２１は、サー
バ１１０へダウンロード要求を発行する（ステップ８０
１）。その際、クライアントの機種をサーバ１１０に通
知する。この後、クライアント１２０−１２１は、サー
バ１１０からの応答を待つ（ステップ８０２）。

【００２１】サーバ１１０は、ダウンロード要求を受信
すると（ステップ７０１）、指定されたアプレットを、
アプレット登録リスト５０１を参照して検索する（ステ
ップ７０２）。該当するアプレットが存在しなければ、
クライアント１２０−１２１にエラーを通知する（ステ
ップ７０３）。エラーを検知した（ステップ８０３）ク
ライアントは、エラー処理を行う（ステップ８０４）。
一方、サーバ１１０は、ステップ７０２の検索で、該当
するアプレットがあれば、次にクライアントの機種を参
照し、該当するコード変換プログラム２３０−２３２の
有無を判定する（ステップ７０４）。コード変換プログ
ラム２３０−２３２が存在しなければ、別途クライアン
ト１２０−１２１に対し、コード変換プログラムのアッ
プロード要求を行う（ステップ７０６）。

【００２２】また、サーバ１１０は、コード変換プログ
ラム２３０−２３２が存在すれば、アプレット登録リス
ト５０１を参照して、準ネイティブコードのアプレット
１１２を検索する（ステップ７０５）。その結果（ステ
ップ７０７）、準ネイティブコードのアプレット１１２
が見つかれば、それをダウンロードする（ステップ７０
８）。見つからなければ、抽象コードのアプレット１１
１をダウンロードする（ステップ７０９）。アプレット
をダウンロードしたクライアント１２０−１２１は、ア
プレットの種別を判定し（ステップ８０５）、準ネイテ
ィブコードであれば、準ネイティブコードの仮想計算機
３２０上で実行し（ステップ８０６）、抽象コードであ
れば、抽象コードの仮想計算機３３０上で実行する（ス
テップ８０７）。

【００２３】上記実施の形態によれば、サーバに登録す
るプログラムを、プラットフォームに依存しない抽象コ
ードにすることによって、機種の異なるクライアント間
でプログラムの共用を行う分散コンピュータシステムに
おいて、クライアントでのプログラム実行を高速化でき
る。なお、サーバに登録するプログラムは、抽象コード
形式であるため、これを利用するクライアントの種類は
制限されることはない。本発明を適用していないクライ
アントでもこれを利用することができる。本発明を適用
したクライアントであれば、クライアントの機種に適し
たコードが利用できるため、クライアントでのプログラ
ム実行時間は短縮される。

【００２４】また、サーバにキャッシュ機構やコードを
選択する機構を設けたことにより、新たにサーバで発生
するオーバヘッドも無視できる。更に、翻訳系を抽象コ
ードで作成可能にしたことにより、サーバのプラットフ
ォームを意識したシステム管理の必要性も生じない。翻
訳系のアップロードを自動化したこにより、クライアン
トを追加する際に余分な人手を要すこともない。なお、
上記実施の形態は本発明の一例を示したものであり、本
発明はこれに限定されるべきものではないことは言うま
でもないことである。

【００２５】

【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、クライアントでのプログラム実行を高速化可能
とした分散型コンピュータシステムを実現できるという
顕著な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態に係る分散型コンピュー
タシステムの概念を示す図である。

【図２】実施の形態に係るサーバの構成図である。

【図３】同、クライアントの構成図である。

【図４】同、コード変換プログラムのアップロードのフ
ローの説明図である。

【図５】同、アプレット管理データベースの構造を示す
図である。

【図６】同、アプレット登録リストのデータ構造を示す
図である。

【図７】同、サーバの動作を示すフローチャートであ
る。

【図８】同、クライアントの動作を示すフローチャート
である。

【符号の説明】

１１０ サーバ １１１ 抽象コードのアプレット １１２ 準ネイティブコードのアプレット １１３ 抽象コードから準ネイティブコードへの翻訳系 １２０〜１２１ クライアント １２３〜１２４ 準ネイティブコードの実行系 １２５〜１２７ 実行中のアプレット ２２０ ダウンロードサーバ ２２１ コード変換マネージャ ２２２ 抽象コードの仮想計算機 ２３０〜２３２ 抽象コード形式で作成されたコード変
換プログラム ２４０ アプレット管理ＤＢ ３１０ ブラウザ ３２０ 準ネイティブコードの仮想計算機 ３２１ 実行中の準ネイティブコードのアプレット ３３０ 抽象コードの仮想計算機 ３３１ 実行中の抽象コードのアプレット ４００ サーバで実行可能なコード変換プログラムを格
納する記憶装置 ４１０〜４１１ コード変換プログラムを格納する記憶
装置 ５００ コード変換プログラムリスト ５０１ アプレット登録リスト ５０２ アプレット参照履歴情報

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 プログラムを格納するいくつかのサーバ
   と、これらのサーバからプログラムをダウンロードして
   実行する複数種のクライアントから構成される分散型コ
   ンピュータシステムであって、 あるコンピュータのネイティブコードへの変換が可能な
   擬似命令コード，ソフトウェアの介在によりエミュレー
   ションが可能な擬似命令コード及びネイティブコードそ
   のものを準ネイティブコードと呼ぶとき、 前記サーバに登録するプログラムはプラットフォームに
   依存しない抽象コードであり、 前記クライアントは当該クライアントでの実行に適した
   準ネイティブコードを処理する実行系を具備し、 前記サーバは前記抽象コードを各種クライアントの準ネ
   イティブコードに変換する翻訳系を具備し、 前記クライアントがサーバに登録されているプログラム
   のダウンロード要求を行うと、前記サーバは要求元のク
   ライアントの準ネイティブコード形式に変換されたプロ
   グラムを返信することを特徴とする分散型コンピュータ
   システム。
2. 【請求項２】 前記クライアントは複数の準ネイティブ
   コードや抽象コードの実行系を具備し、 当該クライアントがプログラムのダウンロード要求を行
   うと、前記サーバは当該クライアントで処理可能な準ネ
   イティブコードまたは抽象コードの一つを選択してダウ
   ンロードすることを特徴とする請求項１記載の分散型コ
   ンピュータシステム。
3. 【請求項３】 前記クライアントに登録されている抽象
   コードのプログラムの一部または全部を準ネイティブコ
   ードに変換した形式でもサーバに保持し、 クライアントからのダウンロード要求時に、既にクライ
   アントに対応する準ネイティブコードに変換されたプロ
   グラムが存在する場合は、これをダウンロードし、 特に、準ネイティブコードが抽象コードに一致する場合
   は、登録されている抽象コードを直ちにダウンロードす
   ることを特徴する請求項記載１の分散型コンピュータシ
   ステム。
4. 【請求項４】 前記ダウンロード要求の履歴を記録し、
   ダウンロード要求の多いプログラム及びクライアント種
   別の準ネイティブコード形式のプログラムを優先してサ
   ーバに保持することを特徴とする請求項３の分散型コン
   ピュータシステム。
5. 【請求項５】 前記サーバは抽象コードの実行系を装備
   し、 抽象コード形式のプログラムとして実現された、抽象コ
   ードから準ネイティブコードへの翻訳系を処理可能にし
   たことを特徴とする請求項１記載の分散型コンピュータ
   システム。