JPH11324338A - 構造物の補強方法 - Google Patents
構造物の補強方法Info
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- E04G23/02—Repairing, e.g. filling cracks; Restoring; Altering; Enlarging
- E04G23/0218—Increasing or restoring the load-bearing capacity of building construction elements
- E04G2023/0251—Increasing or restoring the load-bearing capacity of building construction elements by using fiber reinforced plastic elements
- E04G2023/0262—Devices specifically adapted for anchoring the fiber reinforced plastic elements, e.g. to avoid peeling off
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Abstract
コストで且つ被補強面の十分な補強が可能な既存構造物
の補強方法を提供する。 【解決手段】 補強の対象となる構造物中の被補強面に
多数のアンカーを取り付け、該アンカーのそれぞれに、
多数の孔を穿設された補強板を、各補強板が同一面上に
位置するようにしながら被補強面との間に空間を設けた
状態で固定し、パテ状接着剤を塗布した補助板を、前記
孔を通して接着剤が前記補強板の裏側にはみ出るように
しながら補強板に圧着積層し、そして、前記被補強面と
補強板との間に形成した空間へ充填剤を充填することに
より、被補強面、アンカー、補強板及び補助板を一体化
して構造物を補強する。
Description
既設コンクリート構造物を補強するための方法に関す
る。
応するため、既設構造物に対して補強を行うことが広く
なされている。既設構造物の補強方法は様々だが、例え
ば、補強対象となる被補強面に対して鋼板を接着する方
法や、ガラス繊維、アラミド繊維又はカーボン繊維等か
らなる織布に接着剤を含浸させ、これを被補強面に張り
付けるという方法が実用されている。
鋼板の自重の大きさにより作業に当たって大型機械を用
いる必要が生じる場合が多く、死荷重も増大し易い。ま
た、補強後の鋼板が露出状態となり、防錆処理が必須に
なるので手間が掛かる。一方、織布の張り付けによる補
強では、重量物を取り扱う必要はないものの、織布へ接
着剤を含浸させる作業に手間が掛かり、また被補強面に
不陸がある場合には織布が被補強面から浮いてしまう場
合がある。
間が少なく、低コストで且つ被補強面の十分な補強が可
能な既存構造物の補強方法を提供するものである。
本発明では、補強の対象となる構造物中の被補強面に多
数のアンカーを取り付け、該アンカーのそれぞれに、多
数の孔を穿設された補強板を、各補強板が同一面上に位
置するようにしながら被補強面との間に空間を設けた状
態で固定し、パテ状接着剤を塗布した補助板を、前記孔
を通して接着剤が前記補強板の裏側にはみ出るようにし
ながら補強板に圧着積層し、 そして、前記被補強面と
補強板との間に形成した空間へ充填剤を充填することに
より、被補強面、アンカー、補強板及び補助板を一体化
して構造物を補強することにしている。
の間隔に対応した小面積の補強板を用いて補強作業を行
うことが可能になるため、補強板一枚当たりの重さを抑
えることが可能になり、軽作業による構造物の補強が可
能になる。また、前記補強板には、孔を多数穿設してい
るので、強度確保の観点から鋼板を用いることが多い補
強板を、より軽量化することができるようになる。補強
板としては、パンチングメタルを用いることが可能であ
り、またエキスパンドメタルやメッシュ状の鋼板を用い
た場合には、軽量化の効果がより大きくなる。尚、補強
板の更なる軽量化を望のであれば、FRP製の板を用い
ることもできる。また、この補強方法では、補強板に補
助板を積層することにしている。従って、鋼板を補強板
として用いたとしても、補強板の露出がなくなるため、
防錆処理を省略できるようになる。この観点から見れ
ば、補助板は、金属以外の材料により形成するのが好ま
しい。また、補助板の補強板に対する圧着積層は、補助
板にパテ状接着剤を予め塗布してから行うことにしてい
る。補強板には多数の孔が設けられているので、補強板
と補助板との間にエア溜りができることもなく、また補
強板に穿設された穴を通してパテ状接着剤が補教材の裏
側へ回り込みそのまま固化することにより接着剤がアン
カー状になるので、補強板と補助板の接続を強固なもの
にできる。そして、この方法では、スペーサーとして機
能するアンカーによって補強板と被補強面との間に形成
された前記空間に充填剤を充填することにより、被補強
面、アンカー、補強板及び補助板を一体化し、補強強度
のより一層の増強を可能にしている。尚、補助板は、被
補強面と補強板との間に形成した空間を充填剤充填が可
能な閉空間とするのにも役立っている。
うにして補強板に圧着積層するのが好ましい。補助板を
介して隣接する補強板同士の接続を行うことにより、本
発明の補強方法により得られる補強強度がより向上する
からである。
板を取り付けた後、被補強面と補強板との間に形成した
空間と連通するパイプを取り付けるのが好ましい。この
パイプは、補助板を補強板に積層する場合に前記空間か
ら空気を逃がすための通路として用いることが可能であ
ると共に、補助板積層後においては充填剤を前記空間へ
注入するための通路として用いることが可能であるた
め、より一層の作業の効率化を見込めることになる。
尚、パイプを複数設ければ、一のパイプを充填剤注入用
に用いると共に、他のパイプをその際の空気抜き用に用
いることが可能となるのでより好ましい。
本発明による構造物の補強方法の実施形態について説明
する。以下の説明では、建造物の天井を補強する場合を
例にとって説明する。
ず被補強面1に付着したレイタンスなどの汚れを除去す
る。次に、被補強面1にアンカー2を取り付ける。この
実施形態で用いるアンカー2は、座金3及びボルト部4
とからなり、座金3を被補強面1に接着することで、被
補強面1に取り付けられる。この状態を、図1(A)で
示す。この実施形態では、図2に示したように、被補強
面1に対して碁盤の目状にアンカー2を取り付けること
にする。尚、このアンカー2は図示したようなものに限
られず、例えば、被補強面1を窄孔して打ち込み機械的
に固定するようなコンクリートアンカーを用いても良
い。
のボルト部4に上ナット5を固定する。この上ナット5
は、後述する補強板6の高さ位置を位置決めするもので
あり、互いに水平な位置に固定する必要がある。従っ
て、上ナット5の固定に際しては、各アンカー2間で水
糸7を縦横に張り渡し、これにより水平の確認を行いな
がら作業を行う。上ナット5を固定した状態を図1
(B)で示す。
多数穿設したパンチングメタルを角型に切断して形成し
た補強板6を固定する。より具体的には、補強板6の固
定孔にアンカー2のボルト部4を挿入し、既に固定され
た上ナット5との間に補強板6を挟み込むようにして下
ナット9を絞め込むことにより、互いに同一面上に位置
するようにしながら、各補強板6をそれぞれのアンカー
2に固定する。この状態を図1(C)で示す。
した補助板13を、補強板6に圧着積層する。具体的に
は、補助板材13は、隣接する補強板6をまたぐように
しながら、被補強面1全体を覆うようにして補強板6に
圧着積層される。補助板13を補強板6に対して押圧す
ると、補助板13の表面に塗布されていたパテ状接着剤
12がパンチングメタル6に設けた孔8から補強板6の
裏側に回り込み、キノコ様の形状となってアンカー効果
を発揮するようになる。この状態を図1(D)で示す。
尚、この実施形態における補助板13は、繊維織布を予
めFRP加工したものを用いている。
1と補強板6との間に形成された空間10外縁部をシー
ルしてから該空間10に連通するパイプ11を取り付け
る。このパイプ11は、とりあえず2つ設ければ足りる
が、被補強面1の四隅などに複数設けるのが好ましい。
パイプ11の取付け部分を図3で拡大して示す。
10に、一のパイプ11から充填剤14を充填し、被補
強面1、アンカー2、補強板6及び補助板13を一体に
する。このとき他のパイプは、前記空間から押し出され
る空気を抜くように機能する。充填剤14を充填させた
状態を図1(E)で示す。尚、充填剤としては、樹脂系
接着剤や、ポリマーセメント系材料を利用できる。ポリ
マーセメント系材料を充填剤にするのはコスト面で優れ
ている。また、充填剤に気化拡散性防錆材(アミン類の
低分子有機化合物など)を混入すれば、被補強面1内部
にある鉄筋部材の防錆効果をも得られるため、より好ま
しい。また、前記被補強面1と補強板6との距離は、充
填剤として樹脂系接着剤を用いる場合には1cm程度に
するのがよく、ポリマーセメント系材料を用いる場合に
は1cm〜3cm程度にするのがよい。
し、補助板13表面に化粧塗装を行うことで補強作業を
終了する。
説明を行ったが、同様の工程を行うことにより、壁面、
床面などの補強を行うことができる。
のようなものなので、重機などを必要とすることがな
く、防錆処理も省略可能である。従って、この補強方法
は、手間が掛からず、低コストである。また、この補強
方法では、補強に用いる部材を最終的に一体化すること
にしているので、その強度も十分なものになる。
略で説明するための側面図。
略で説明するための平面図。
大して示す側面図。
Claims (3)
- 【請求項1】 補強の対象となる構造物中の被補強面に
多数のアンカーを取り付け、 該アンカーのそれぞれに、多数の孔を穿設された補強板
を、各補強板が同一面上に位置するようにしながら被補
強面との間に空間を設けた状態で固定し、 パテ状接着剤を塗布した補助板を、前記孔を通して接着
剤が前記補強板の裏側にはみ出るようにしながら補強板
に圧着積層し、 そして、前記被補強面と補強板との間に形成した空間へ
充填剤を充填することにより、被補強面、アンカー、補
強板及び補助板を一体化してなる構造物の補強方法。 - 【請求項2】 補助板は、隣り合う補強板をまたぐよう
にして補強板に圧着積層される請求項1記載の構造物の
補強方法。 - 【請求項3】 アンカーに補強板を取り付けた後、被補
強面と補強板との間に形成した空間と連通するパイプを
取り付ける請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載
の構造物の補強方法。
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JP13175198A JP3897450B2 (ja) | 1998-05-14 | 1998-05-14 | 構造物の補強方法 |
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- 1998-05-14 JP JP13175198A patent/JP3897450B2/ja not_active Expired - Fee Related
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