JPH11323376A - ワイヤソー用切削油 - Google Patents

ワイヤソー用切削油

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JPH11323376A
JPH11323376A JP12642898A JP12642898A JPH11323376A JP H11323376 A JPH11323376 A JP H11323376A JP 12642898 A JP12642898 A JP 12642898A JP 12642898 A JP12642898 A JP 12642898A JP H11323376 A JPH11323376 A JP H11323376A
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cutting
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nonionic surfactant
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Abstract

(57)【要約】 【課題】取扱いが簡便なワイヤソー用切削油及びワイヤ
ソー用切削油組成物、並びに排水処理が簡便なウエハー
の洗浄方法を提供すること。 【解決手段】水で20倍に希釈したときに0〜100℃
の曇点を有する非イオン性界面活性剤を60重量%以
上、水4重量%以下を含有したワイヤソー用切削油、該
ワイヤソー用切削油と砥粒とを含有したワイヤソー用切
削油組成物、該ワイヤソー用切削油組成物を用いてワイ
ヤソーでインゴットを切断して得られるウエハーを水で
洗浄し、生じた排水を該排水中に含有される非イオン性
界面活性剤の曇点以上に加熱して油相と水相に分離し、
該非イオン性界面活性剤を含有する油相を排水より分離
するウエハーの洗浄方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイヤソー用切削
油、ワイヤソー用切削油組成物及びワイヤソーで切削油
組成物を用いてインゴットを切断して得られるウエハー
の洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコンインゴット等を遊離砥粒
を用いてワイヤソーで切断するために使用する切削油と
しては、主に鉱物油を主成分とする非水溶性切削油が用
いられ、切断後のスライス品であるウエハーの洗浄には
有機溶剤や特殊な洗浄剤を用いざるを得なかった。
【0003】この切断後のウエハーの洗浄を簡便にする
ために、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール等のグリコール類を含有した水溶性加工油が開発
されてきた(特開平3-181598号公報等)。しかし、これ
らを用いてインゴット切断後に得られたウエハーは水を
用いて洗浄されるが、洗浄後の排水処理の問題があっ
た。その処理は、例えば、凝集沈殿法、加圧浮上法、活
性汚泥法、活性炭処理法等を用いて行うことができる
が、何れの方法も多大な費用及び設備が必要とされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、取扱いが簡
便なワイヤソー用切削油及びワイヤソー用切削油組成
物、並びに排水処理が簡便なウエハーの洗浄方法を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、
〔1〕 水で20倍に希釈したときに0〜100℃の曇
点を有する非イオン性界面活性剤を60重量%以上、水
4重量%以下を含有してなるワイヤソー用切削油、
〔2〕 前記〔1〕記載のワイヤソー用切削油と砥粒と
を含有してなるワイヤソー用切削油組成物、〔3〕 前
記〔2〕記載のワイヤソー用切削油組成物を用いてワイ
ヤソーでインゴットを切断して得られるウエハーを水で
洗浄し、生じた排水を該排水中に含有される非イオン性
界面活性剤の曇点以上に加熱して油相と水相に分離し、
該非イオン性界面活性剤を含有する油相を排水より分離
するウエハーの洗浄方法、に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】1.ワイヤソー用切削油 本発明のワイヤソー用切削油は、水で20倍に希釈した
ときに0〜100℃の曇点を有する非イオン性界面活性
剤を含有することを1つの大きな特徴とする。
【0007】前記非イオン性界面活性剤の曇点は、洗浄
時の取り扱いの容易性の観点から、0℃以上であること
が好ましく、より好ましくは20℃以上であり、特に好
ましくは30℃以上であることが望ましく、また100
℃以下であることが好ましく、より好ましくは80℃以
下であり、特に好ましくは70℃以下であることが望ま
しい。
【0008】前記非イオン性界面活性剤としては、アル
キルエーテル型、アルキルアリルエーテル型、アルキル
チオエーテル等のエーテル型;アルキルエステル型、ソ
ルビタンアルキルエステル型等のエステル型;ポリオキ
シアルキレンアルキルアミン等のアミンとの縮合型;ポ
リオキシアルキレンアルキルアマイド等のアミドとの縮
合型;オキシエチレンとオキシプロピレンをランダム又
はブロック縮合させたプルロニック又はテトロニック
型;ポリエチレンイミン系等の非イオン性界面活性剤が
挙げられる。前記非イオン性界面活性剤は、単独で又は
2種以上を混合して用いてもよい。
【0009】本発明のワイヤソー用切削油においては、
非イオン性界面活性剤として、特に、前記オキシエチレ
ンとオキシプロピレンをランダム又はブロック縮合させ
たプルロニック又はテトロニック型の非イオン性界面活
性剤である一般式(I)で表わされるポリエーテル化合
物を用いることによって、切断後に得られたウエハーに
付着した切削油の洗浄が容易になり、洗浄後に生じた排
水の処理も容易に行なうことができるという優れた効果
を発揮する。切削油の粘度変化が少ないため、切断性能
に優れるという優れた性質を発現する。また、本発明の
ワイヤソー用切削油においては、非イオン性界面活性剤
として、一般式(I)で表わされるポリエーテル化合物
を用いることによって、ワイヤソーに用いられているウ
レタン等の部材に対する影響が少ないという優れた性質
を発揮する。
【0010】前記一般式(I)において、R1 及びR2
は、それぞれ水素原子又は炭素数1〜24の炭化水素基
を表わす。また、前記R1 及びR2 はそれぞれ同一でも
異なっていてもよいが、砥粒を含有する切削油組成物と
して使用する際に、該切削油組成物の粘度変化を低減す
る観点から、少なくとも一方は炭化水素基であることが
望ましい。
【0011】前記炭化水素基の炭素数は、ワイヤソーの
切断性能を十分に発揮させる観点から、1以上であり、
切断後に得られたスライス品の洗浄を容易にする観点か
ら、24以下、好ましくは22以下、さらに好ましくは
18以下であることが望ましい。前記炭化水素基は、脂
肪族及び芳香族のいずれの基であってもよい。また、脂
肪族においては、飽和及び不飽和のいずれの基であって
もよく、直鎖及び分岐鎖のいずれの基であってもよい。
【0012】前記一般式(I)において、EOは、オキ
シエチレン基を示し、AOは、炭素数3若しくは4のオ
キシアルキレン基を示す。前記オキシアルキレン基とし
ては、オキシプロピレン基又はオキシブチレン基が挙げ
られる。また、前記一般式(I)において、(EO)m
(AO)n は、m個のオキシエチレン基、n個のオキシ
アルキレン基からなるランダム体又はブロック体を示
す。
【0013】前記m及びnはそれぞれ1〜50の整数で
ある。切断後に得られたスライス品の洗浄を容易にする
観点から、mは1以上であり、切削油の低温流動性の観
点から、nは1以上であることが望ましく、切削油の流
動性の観点から、m及びnはそれぞれ50以下であるこ
とが望ましい。
【0014】mとnとの和は、切削油とウレタン等の部
材との適合性の観点から、4以上であり、砥粒を含有し
た切削油組成物の粘度変化を低減させる観点から、及び
切削油組成物の流動性の観点から100以下である。
【0015】nが2以上の整数である場合、n個のオキ
シアルキレン基は同一でも異なっていてもよい。異なる
場合は、ランダム体であってもブロック体であってもよ
い。
【0016】前記一般式(I)で表わされるポリエーテ
ル化合物は、例えば、KOH等を触媒として用い、1価
アルコールやフェノールにアルキレンオキサイド化合物
を付加することによって得ることができる。前記のよう
にして得られたポリエーテル化合物においては、該ポリ
エーテル化合物中のオキシエチレン基及びオキシプロピ
レン基の付加モル数は分布を有する。その場合、前記ポ
リエーテル化合物が切削油中60重量%以上であり、さ
らに好ましくは70重量%以上含まれることが望まし
い。
【0017】本発明のワイヤソー用切削油は、ワイヤソ
ーによる切断時の条件に応じて、水を含有することがで
きる。本発明のワイヤソー用切削油においては、水を含
有させた場合、ワイヤソーによる切断時に冷却効果を発
揮することができる。
【0018】本発明のワイヤソー用切削油中に水を含有
する場合、水の含有量は、含有される水の蒸発による切
削油の粘度変化を抑える観点から、4重量%以下であ
り、好ましくは3重量%以下であることが望ましい。
【0019】さらに、本発明のワイヤソー用切削油にお
いては、さらに、必要に応じて、炭化水素化合物、難水
溶性のアルキルエステル類及び難水溶性のアルキルケト
ン類から選ばれた1種以上の化合物を含有することがで
きる。本発明のワイヤソー用切削油は、これらの化合物
を含有することによって、切削油の潤滑性を向上させる
効果を発揮する。
【0020】前記炭化水素化合物としては、例えば、ウ
エハーを洗浄する際に、液状である炭素数6〜30の直
鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和結合を有するパラフィン
類、オレフィン類、或いは芳香族、脂肪族を含む炭化水
素化合物が挙げられる。
【0021】前記アルキルエステル類としては、例え
ば、ウエハー洗浄時の温度で液状である炭素数6〜40
のモノエステル、ジエステル、トリエステル類が挙げら
れる。特に炭素数6〜18の高級脂肪酸と炭素数2〜8
のジオール又はトリオールとのエステル;炭素数1〜1
8の高級アルコールと炭素数2〜8のジカルボン酸又は
トリカルボン酸とのエステルが好ましい。
【0022】前記アルキルケトン類としては、炭素数6
〜40のジアルキルケトンが好ましい。
【0023】前記炭化水素化合物、難水溶性のアルキル
エステル類及び難水溶性のアルキルケトン類は、単独で
用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
【0024】本発明の切削油においては、さらに、任意
に、増粘剤、分散剤、防錆剤、キレート剤、塩基性物
質、他の界面活性剤等の添加剤を配合することができ
る。
【0025】本発明の切削油においては、前記非イオン
性界面活性剤など各種成分の媒体として、水溶性の有機
化合物を任意に使用してもよい。
【0026】本発明のワイヤソー用切削油は、洗浄後に
生じた排水を該排水中に含有される非イオン性界面活性
剤が有する曇点よりも高い温度に加熱することによっ
て、油相と水相に分離し、非イオン性界面活性剤を含有
する油相を排水から容易に分離することができるという
優れた効果を発揮する。また、本発明のワイヤソー用切
削油は、切削油の粘度変化が少ないため、切断性能に優
れるという優れた効果を発揮する。
【0027】2.ワイヤソー用切削油組成物 本発明のワイヤソー用切削油組成物は、本発明のワイヤ
ソー用切削油と砥粒とを含有したものである。本発明の
ワイヤソー用切削油組成物は、本発明のワイヤソー用切
削油と砥粒とを混合することにより、スラリー状の切削
油組成物として得られる。
【0028】本発明の切削油組成物における本発明の切
削油の含有量は、切断速度、切断面の形状等の要求品質
等に応じて種々選択することができるが、好ましくは3
0重量%以上、さらに好ましくは40重量%以上であ
り、また、好ましくは70重量%以下、さらに好ましく
は60重量%以下であることが望ましい。
【0029】前記砥粒としては、研磨用に一般に使用さ
れる砥粒を用いることができる。前記砥粒としては、例
えば、金属、金属又は半金属の炭化物、金属又は半金属
の窒化物、金属又は半金属の酸化物、金属又は半金属の
ホウ化物、ダイヤモンド等の研磨用に一般に使用される
砥粒が挙げられる。前記金属又は半金属としては、周期
律表の3A、4A、5A、3B、4B、5B、6B、7
B又は8B族由来のものである。具体的には、アルミナ
粒子、SiC粒子、ダイヤモンド粒子、MgO粒子、酸
化セリウム粒子、酸化ジルコニウム粒子、コロイダルシ
リカ粒子、ヒュームドシリカ粒子等が挙げられ、切断速
度を向上させる観点からSiC粒子が好ましく、具体的
にはフジミインコーポレーテッド社製GC#600及び
GC#800が好ましい。
【0030】また、本発明の切削油組成物における砥粒
の含有量は、切断速度、切断面の形状等の要求品質等に
応じて種々選択することができるが、好ましくは30重
量%以上、さらに好ましくは40重量%以上であること
が望ましく、また好ましくは70重量%以下、さらに6
0重量%以下であることが望ましい。
【0031】本発明のワイヤソー用切削油組成物を用い
た切断方法としては、特に限定されないが、例えば、イ
ンゴット等をワイヤソーで切断する際、本発明のワイヤ
ソー用切削油組成物を180μm程度の細いワイヤーに
絡ませて使用することにより、シリコン単結晶等のイン
ゴットを効率よく切断することができる。
【0032】本発明のワイヤソー切削油組成物を用いる
場合、切断の対象となる被研削材の材質は、例えば、シ
リコン単結晶や多結晶,GaAs、その他化合物半導体
やセラミックス等のインゴットが挙げられる。
【0033】3.ウエハーの洗浄方法 本発明のウエハーの洗浄方法によれば、本発明のワイヤ
ソー用切削油組成物を用いてワイヤソーでインゴットを
切断して得られるウエハーを水で洗浄し、生じた排水
を、排水中に含有される非イオン性界面活性剤の曇点以
上に加熱して油相と水相に分離し、非イオン性界面活性
剤を含有する油相を排水から分離することができる。
【0034】ワイヤソーでインゴットを切断して得られ
るウエハーを水で洗浄する方法としては、特に限定され
ないが、例えば、浸漬法、超音波洗浄法、揺動法、スプ
レー法等を単独で又は組み合わせて行うことができる。
【0035】ウエハーを水で洗浄した後に生じる排水に
は、本発明のワイヤソー用切削油組成物に含有される非
イオン性界面活性剤、砥粒、インゴットを切断した際に
生じた切削粉等が含有される。前記砥粒、切削粉等の粒
子を除去する方法としては、濾過法、沈降分離法、遠心
分離法、浮上分離法、蒸留法等を用いることができ、適
用に際しては特に限定されるものではないが、濾過法、
沈降分離法、遠心分離法が工業的装置の汎用性の面から
好ましい。
【0036】粒子を除去した後に得られた排水は、非イ
オン性界面活性剤の曇点以上の温度、好ましくは曇点よ
り5℃以上高い温度に加熱保持することにより、非イオ
ン性界面活性剤を含有する油相と水相とに分離させるこ
とができる。分離を行なう際の排水の加熱温度は、切削
油組成物中に含有される非イオン性界面活性剤によって
異なるが、例えば、排水の加熱温度は20℃以上が好ま
しく、より好ましくは30℃以上であることが望まし
く、80℃以下が好ましく、より好ましくは70℃以下
であることが望ましい。
【0037】分離された非イオン性界面活性剤を含有す
る油相を除去する方法としては、洗浄水排液の受槽又は
分離のための専用槽にて、槽の上部または下部に集まっ
た油相をすくい取る方法、連続的に抜き取る方法、分離
膜等の補助設備を利用する方法等種々の方法を用いるこ
とができる。
【0038】
【実施例】以下、EOはオキシエチレン基、POはオキ
シプロピレン基を示す。
【0039】切削油A:n−C4 9 (EO)5.3 (P
O)4.0 H 〔ランダム体、付加モル数は平均値〕で表
わされる化合物(1)の含有量:100重量% 切削油B: n−C4 9 (EO)9.2 (PO)6.9
〔ランダム体、付加モル数は平均値〕で表わされる化
合物(2)の含有量:100重量% 切削油C:n−C1225(EO)2.5 (PO)2.5 (E
O)2.5 H 〔ブロック体、付加モル数は平均値〕で表
わされる化合物(3)の含有量:100重量% 切削油a:HO(EO)m H 〔平均分子量400〕で
表わされる化合物(4) の含有量:100重量% 切削油b:HO(PO)2 Hで表わされる化合物(5)
の含有量:100重量% 切削油c:n−C4 9 (EO)2 H、で表わされる化
合物の含有量:100重量% 切削油d:鉱物油系切削油(商品名:パレス化学製LW
−1)
【0040】実施例1 ステンレス製のビーカーに前記切削油Aを2重量部、砥
粒((株)フジミインコーポレーテッド社製:GC#8
00)3重量部を取り、ホモミキサー(特殊化工(株)
製、T.K.オートホモミキサー:型式M型、攪拌羽:
ディスパー羽根)で室温、3000rpmで攪拌するこ
とによって、切削油と砥粒が均一になったスラリー状の
ワイヤソー用切削油組成物を調製した。
【0041】実施例2及び3 実施例1における切削油Aのかわりに、前記切削油B及
びCを用い、それぞれ実施例1と同様にワイヤソー用切
削油組成物を調製した。
【0042】実施例4〜6 前記化合物(1)〜(3)を用い、それぞれ20倍希釈
水溶液を調製した。
【0043】比較例1〜4 実施例1における切削油Aのかわりに、前記切削油a及
びbを用い、実施例1と同様にワイヤソー用切削油組成
物を調製した。
【0044】比較例5及び6 実施例4〜6における化合物(1)〜(3)のかわりに
化合物(4)及び(5)を用い、それぞれ20倍希釈水
溶液を調製した。
【0045】試験例1.高速攪拌による粘度変化率 前記実施例1〜3、比較例1及び4で得られたワイヤソ
ー用切削油組成物を用い、先のホモミキサーを用いて、
3000rpmで攪拌を行ない、試験前後の粘度を測定
することにより粘度の経時変化を調べた。粘度の測定
は、試料:切削油組成物500g、試料温度:50℃、
攪拌時間:10時間の条件下で、B型粘度計(東京計器
(株)製)を用いて25℃で行なった。その結果を表1
に示す。なお、表1中、粘度変化率は、〔試験後(10
時間攪拌後)の粘度/試験前の粘度〕×100により算
出したものであり、粘度変化率の値が100に近い程、
粘度変化が小さいことを示す。
【0046】
【表1】
【0047】表1に示すように、比較例1及び4の切削
油組成物を用いた場合に比べて、実施例1〜3の切削油
組成物を用いた場合には、粘度変化率の値がより100
%に近く、高速攪拌による粘度変化が小さいことが示さ
れた。
【0048】試験例2.シェア速度変化による粘度変化
率 前記実施例1〜3、比較例1及び2で得られたワイヤソ
ー用切削油組成物を用い、回転粘度計(HAAKE社
製、型式POTOVISCO RV12)により、シェ
ア速度を変えたときの粘度変化を調べた。粘度変化は、
測定頭:M500、ローター:MV2、測定温度:25
℃、最高シェア速度:500S-1(3分保持)、シェア
速度変化率:0〜500S-1/3分の条件下で測定し
た。結果を表2に示す。なお、表2中、粘度変化率は、
シェア速度500S-1の粘度及びシェア速度100S-1
の粘度を測定したのち、〔シェア速度500S-1の粘度
/シェア速度100S-1の粘度〕×100により算出し
たものであり、粘度変化率の値が100に近い程、粘度
変化が小さいことを示す。
【0049】
【表2】
【0050】表2に示すように、比較例1及び2の切削
油組成物を用いた場合に比べて、実施例1〜3の切削油
組成物を用いた場合には、粘度変化率の値がより100
%に近く、シェア速度変化による粘度変化が小さいこと
が示された。
【0051】試験例3.重量変化率及び体積変化率 前記実施例1〜3、比較例3で得られたワイヤソー用切
削油組成物を用い、200ccのビーカーに切削油10
0ccをとり、中空孔を有さないウレタン片(日本テス
トパネル大阪(株)製、W20mm×D50mm×H2
mm)を浸漬し、60℃で1日放置した後、試験前後の
ウレタン片の重量変化、体積変化を測定し、ワイヤのガ
イドローラーに用いられるウレタン部材への切削油組成
物の適合性を調べた。結果を表3に示す。表3中、+は
試験前の重量、体積各々に対する増加を示す。なお、表
3中、重量変化率及び体積変化率の値が小さいほど、切
削油組成物のウレタン部材への影響が少なく、ウレタン
部材への適合性が高いことを示す。
【0052】
【表3】
【0053】表3に示すように、比較例3の切削油組成
物を用いた場合、重量変化率及び体積変化率が約50%
であるのに対し、実施例1〜3の切削油組成物を用いた
場合には、重量変化率及び体積変化率がほぼ20%以下
であることから、実施例1〜3の切削油組成物を用いた
場合、ウレタン部材への影響が少なく、ウレタン部材へ
の適合性が高いことが示された。
【0054】試験例4.洗浄性 実施例4〜6、比較例5及び6で調製した各20倍希釈
水溶液の曇点の測定と各20倍希釈水溶液を60℃に3
0分保持し、油水分離の有無を指標に洗浄性を調べた。
結果を表4に示す。なお曇点は20倍希釈水溶液10〜
30mlを試験管にとり、1℃/分の昇温速度で温度を
上げていったとき、液が濁り出す温度をいう。
【0055】
【表4】
【0056】表4の結果より、実施例4〜6のように化
合物(1)〜(3)を含有する切削油を用いてインゴッ
ト切削後、得られたウエハーを洗浄した場合、生じた排
水を曇点以上に加熱すると、排水中に溶解している切削
油が油水分離を起こすため、排水処理を容易にできるこ
とを示唆する。一方、比較例5及び6のように化合物
(4)及び(5)を含有する切削油を用いた場合、20
%希釈水溶液は100℃まで加熱しても曇点が検出され
ず、油水分離を起こさないため、洗浄後に生じた排水を
簡便に処理することができないことを示唆する。
【0057】
【発明の効果】本発明のワイヤソー用切削油を用いてイ
ンゴット等の切断を行った場合、切断後に得られるウエ
ハーの洗浄の際に生じた排水の処理を簡便に行うことが
できるという優れた効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10N 40:22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水で20倍に希釈したときに0〜100
    ℃の曇点を有する非イオン性界面活性剤を60重量%以
    上、水4重量%以下を含有してなるワイヤソー用切削
    油。
  2. 【請求項2】 炭化水素化合物、難水溶性のアルキルエ
    ステル類及び難水溶性のアルキルケトン類から選ばれた
    1種以上の化合物をさらに含有してなる請求項1記載の
    ワイヤソー用切削油。
  3. 【請求項3】 非イオン性界面活性剤が、式(I): R1 O(EO)m (AO)n 2 (I) (式中、R1 及びR2 は、それぞれ同一でも異なってい
    てもよい水素原子又は炭素数1〜24の炭化水素基を示
    し、少なくとも1つは炭化水素基であり、EOはオキシ
    エチレン基、AOは炭素数3若しくは4のオキシアルキ
    レン基、(EO) m (AO)n はm個のEO、n個のA
    Oからなるランダム体又はブロック体を示し、m及びn
    はそれぞれ1〜50の整数、mとnとの和は4〜100
    の整数、nが2以上のときn個のAOは同一でも異なっ
    ていてもよい)で表わされる化合物である請求項1又は
    2記載のワイヤソー用切削油。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれか記載のワイヤソー
    用切削油と砥粒とを含有してなるワイヤソー用切削油組
    成物。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のワイヤソー用切削油組成
    物を用いてワイヤソーでインゴットを切断して得られる
    ウエハーを水で洗浄し、生じた排水を該排水中に含有さ
    れる非イオン性界面活性剤の曇点以上に加熱して油相と
    水相に分離し、該非イオン性界面活性剤を含有する油相
    を排水より分離するウエハーの洗浄方法。
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